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写真は私が加盟しております「右脳句会」というネット句会のメンバーが、数年前に、久しぶりに長野県のメンバーである「紅香」さんのお骨折りで湯田中温泉で「オフ会」を計画してくださった。全国においでの一部のメンバーが参加してくださった。私は、このころ「右脳句会」に入れて戴いたばかりでしたのでしたが、私みたいの初心者でも大丈夫かと思いながら 地元での「オフ会」ですので勇気をもって参加させていただいた。ネット句会ですので、勿論のこと、メンバーのお住まいと御職業は分かりません。毎月ネットでの句会のやり取りで、各々に初めて会ったような気がしないのか、メンバーは直ぐ溶け合うことが出来た。この「右脳句会」を毎月地道に運営し御世話いただいている、多分東京在住の方だと思われる「都」さん(上の写真向かって左から三人目の方)に感謝しても感謝しきれないほどありがたいことだと思っている。
最近四月の「右脳句会」の一部を紹介させていただきます。
001: 春昼のラッパーどうにもとまらない 由人
*懐かしいフレーズです。口調がよいですね。 /たかほ
*とまらないラッパはさて?トロンボーンかしら。気持ちよく夢中で吹いてい
る青年ちょっと小太りで、ださいけれど目だけはぎらぎらしている人が浮かび
ます。 /紅香
-私にはあまり分からないのですが楽しそうなので誘われてしまいましたダン
スしながらうたうのでしょうか /つね子
002: ポンポン船音を残してかぎろひぬ 靖子
*船音のポンポンが心地よい響きです /百桃
*音を残して消えていく小舟。映画のシーンを思わせるような見事な句です /優
*古い船が残っているんだ、音もかぎろっているんでしょう。 /せいち
*のどかで、季語の選定が良い。好きな景です。 /智子
*雰囲気があります。懐かしい。 /春生
-穏かな隅田川の景色を感じました。かぎろひぬに音の響きが溶けるようです。 /都
003: 三号古墳四号古墳いぬふぐり 龍夜
*古墳の集落ですか、とてもシンプルで景がすーと入ってきて良い句です。 /由人
-意味不明です /枯露柿
*いぬふぐりが、古墳に合いますね。おちついた句です。 /紅香
*季語は「いぬふぐり」。古墳との組み合わせが面白いと思いました。 /のそう
-一号でも二号でも、いぬふぐりでもクローバでもいいんだが、何となく感じ
は分かります。 /せいち
*非常に端的に表現されていて味わい深い句と思いました。沢山ある古墳を廻
って行く。いぬふぐりがとても良いですね。 /靖子
-奈良に住んでいた時は古墳が身近な存在でした。東京ではあまり見かけませ
ん。 /馨
-三号、四号というのですから、一号古墳も二号古墳も、五号古墳もあるかも
しれない予測をはらんで面白いです。季語の「いぬふぐり」も日常的でいいと
思います。 /都
004: 骰子に離れ業あり卒業子 葦
*さいころに離れ業とは、よく分からない。が気になる句です。飛び級?? /由人
*要領よく上手に卒業したということか、おもしろい /つね子
*サイコロを使ってテストを切り抜けたのだろうか。気になる。 /馨
005: 今はもう妻より上手く焼く目刺 茉胡
*目指の焼き加減で奥さんと競うなんて、良いですねえ。さて奥さんは何処に
いらっしゃるのかな。あれこれ想像します。失礼! /春甫
-面白い句と思いますが川柳の方が… /枯露柿
*最初は、言われて仕方なく焼いていたのかも。上達の秘訣は、ただ、繰り返
すこと。 /文男
*定年退職後の習慣となりつつある目刺焼き /桃流
-定年後、家事の腕あげていますね。 /紅香
*若い男性か、年配の男性か。やはり後者かな。 /葦
*目刺が季語と思うと、スーパーに並んでいるお惣菜売場の事を考えてしまい
ます。一年中なんでも揃うのもどうかと・・・この句は、「妻より上手く」に
重きがあり、切なくなる状況も感じられますが、かえって元気になさっている
様子を「目刺」に託したところが巧いと思います。 /都
006: 嵌め殺しの玻璃戸に春の日の翳る 都
007: 春炬燵OFFの回数増えて行き のそう
-OFFがはいっていて、おしゃれな句になっていますね。 /紅香
*徐々に春へと移行する。希望もゆっくりと膨らんでいく。OFFの回数で計ると
ころが思いがけず、面白い。 /葦
*実感。時折寒い日があるのですよね。 /馨
008: しあわせの道はここより梅の花 正義
-少々甘ったるいが、春だから少々の軽はずみは許されもしよう。 /日常
*しあわせと梅の花の結びあわせが、きれい。純粋白いウエディング姿、結婚
式の花婿花嫁の入場が浮かぶ。 /紅香
*作者の進むべき決意が込められている感じがします /優
-紛争地域の方々にも、この気持ちを伝えたいですね。 /都
009: 都より七日遅れの花見かな 熊谷邦雄
*今年は早々と東京の桜開花宣言が出ましたが花見をする5分咲き以上の開花
はずいぶん遅れました開花宣言を聞いてからお目当て地域の開花を待ち望んで
いる様子が良く表現されていると思います /枯露柿
*「都より七日遅れの」と具体的に記したのが良かった。 /春生
010: 花の雨消しゴムの垢払いけり 禄壽
-「花の雨」と中・下部の乖離を埋める想像力への刺激はある。 /日常
-雨宿りしたところで、画帳かノートの「ゴムの垢」を払っているのでしょう
か。花の時期は、にわか雨の時期でもありますからねえ。 /春甫
*花だよりを出そうとしたのに、折からの雨消さざるを得ない、いまいましさ
を、消しゴムの垢であらわしたのか? /文男
-一見合いそうもない取り合わせですが、不思議としっくりきます。 /智子
011: 夢枕友と集いて花の山 枯露柿
*楽しい集いの顔ぶれには故人も加わっていたことでしょう。夢でしか会えな
いのも辛いものですが、故人と夢の中で会えるのも生きていればこその楽しみ
です。。 /舞九
012: 水浴びの鳥の羽光る彼岸かな 優
*美しい絵になっていますね。 /日常
*暑さ寒さも彼岸まで、今年は彼岸を過ぎても寒かったですが、春は光が美し
い。水浴びの水も羽も光っている。情景が目に見えます。 /靖子
013: 笑いヨガ始まる一日夢見月 百桃
-「笑いヨガ」ってなに?興味あり。 /日常
*笑いヨガが面白い。無理に笑うんですね。顔の筋肉トレーニングですか。 /由人
*笑いは健康のもとですね。高齢者の集いは夜。健康な日々をお過ごしのよう
です。 /紅香
-「夢見月」がわからなくて歳時記をひらき、陰暦三月の異称と知りました。
きれいな季語ですね。 /舞九
014: 源泉と山の冷気が交々に 熊谷邦雄
-さぞ、気持ちがよいでしょうね。 /文男
015: 清明や陶土をこねるうすの音 智子
-清明とは二十四節気の一つで万物が清らかで明らかな頃…とあります。山里
を離れた陶磁場で陶土をこねる臼が回っている、どことなく春の気配を感じま
す /枯露柿
*「春風暑からず寒からずの天」と白居易の言葉が歳時記にありました。中国
では清明の日にはお墓参りをするとも。気候もよし、心も清浄にろくろに向か
う陶芸家の姿が見えます。 /舞九
*二十四節気のなかではどちらかというとマイナーな方の季語だと思うけど、
この頃になってようやく活動的な季節となった実感を覚える。陶土をこねる音
も陶工の作陶意欲を刺激しているようだ。 /龍夜
*ゆったりと趣味の陶芸を楽しむ日々。 /茉胡
*清明は辞書には、清く明るい気が満ちる意、とあり気持ちの良い季節です。
陶土を臼でこねる音を聞いたことがありませんが、なんか未来へ開けるような
気がします。何ができるのでしょうか。 /靖子
016: 引き出しの半開きなり桜冷え 靖子
*いかにも「半開き」の引き出しの中から「桜冷え」が現れるような、不思議
な感じが面白いですねえ。 /春甫
*半開きの引き出しと桜冷え・・取り合わせの不思議に想像が広がります。放
心している女性が見えてきました。 /紅香
*季語は「桜冷え」。半開きなのが句心を刺激します。 /のそう
*半開きという中途半端な状況にこの季節の物憂さのようなものを感じます。 /龍夜
*春愁を思わせます。 /せいち
*半開きの引き出し。桜の時季の冷えは、ことさら冷たさを感じます。この取
り合わせが映像も見せて、面白かったです。この景色に惹かれました。 /都
017: 子の部屋に狐の面や冴え返る 春生
-干支が「ねずみ」だからかなぁ。 /日常
*お面の用途が心配のタネですね /桃流
018: 弥生尽嗚呼プレミアムフライデー 馨
019: チューリップ一人暮らしの楽しめり 百桃
*あかるい花の季語で成功。。 /智子
020: 花粉症不眠慰むモーツアルト つね子
-少しでもくつろげますように。 /馨
021: 夢二絵の如き少女の春ショール 枯露柿
-穏やかで懐かしいイメージが広がります。夢二の絵が目の前に・・・。 /春甫
-こういう少女がごく普通になりました。 /文男
*今はもう珍しくなった清楚な少女。 /茉胡
-夢二の絵の春ショールといえば。想像できますね・・ /智子
-今の若い方は夢二と言ってもあの絵が浮かぶでしょうか。私たちの年代くら
いまでかな・・・と思ってさびしい感じも致しました。春ショールも昔風の方
が似合いますね。 /都
022: 来た客も皆笑ってる初鰹 日常
-中七が「わらいける」が良いかと思いますが。 /六合
-句の情景はわかりますが表現にもうひとひねり欲しい気がしますが如何でし
ょうか? /枯露柿
023: みづからを画狂老人蛇出づる 靖子
*北斎の怪しいまでの才能と執念を季語に巧く添わせることに成功している。 /日常
*そうなんですよね。葛飾北斎の落款です。さすがの命名と思います。 /由人
024: 春炬燵テレビパソコン宅配便 日常
*これはまさに、私の日常です。家内の溜息が聞こえてきそうです。これだけ
ピタッと言われると、つい胸を張りたくなります。嗚呼! /春甫
*春炬燵での一日の様子 /百桃
*人間、便利になると不精になるものです。 /馨
025: 食べたいと思ふことなき土筆かな 正義
026: 洗濯機を出て春の陽に伸びるシャツ 葦
*シャツも春の陽を浴びて、気持ちよさげに腕をひろげている。 /文男
*洗濯物を陽光の下に干している状況なのでしょうが、シャツが自分の意思か
ら伸びているかのような表現が面白いし、季感にかなっている。 /龍夜
*これはよく分かる句です。をはいれたほうがいいでしょうか /つね子
-面白いですね。こんな句材もあったのか!と驚きました。 /都
027: 花冷えやきのうは昨日あすは明日 馨