戸隠の春遠からじ風ゆるむ
先日、パパが休みでしたので孫達は「戸隠婆ちゃん」の家へ出掛けた。普段賑やかですので私共夫婦二人きりになると灯が消えたような静かさとなった。たまに二人きりなったので何かゆっくり話しすることがありそうですが、いざ、老夫婦二人では何も話すことが無い変な間となった。46年も一緒だと改めてどうこうと話すことはないものだと知らされる。結局日常と同じ各々の事をして過ごすことになった。
左の写真の花はママが戸隠から持ち帰ったので、飯山より寒い戸隠のはずなのに、菜の花初めクリスマスローズ、黄水仙なのがあったので、ハウス栽培なのかと聞いてみると、三重のおばさん(戸隠婆ちゃんの姉さん)が送ってくださったとのことだった。一足も二足も速く春を満喫することが出来た。
右の写真の籠は戸隠の細竹で編んだ名産の竹細工籠です。戸隠へ行きますと竹細工の専門店が数件ある。戸隠蕎麦と並んで戸隠名物の一つとされているようだ。ばあちゃんの兄さんが閑を捜しては編んで下さったようで、青々とした竹の色が如何にも編んだばかりの籠のようでうれしい。おじさんの心もちが滲んでいるようで大変貴重なものを有難く頂戴し、大切に何時までも使おうと思う。
娘(ママ)が言うには春めいて来た戸隠には神社にお参りする観光客がぼちぼち来ているようだ。観光の名所戸隠は不景気なんて知らないのかもしれない。神社信仰と戸隠蕎麦、竹細工と、夏の季節になると、断崖絶壁をなす戸隠山は登山を志す人達には人気の山のようだ。私も若い時代に二回ほどあの絶壁の蟻の戸を渡っている。手打ちそば打ちが上手な「戸隠婆ちゃん」はシーズンになると、あちこちの蕎麦屋さんから頼まれ忙しとのこと。一生懸命に働いては家の孫達に貢ぐことが一番の楽しみのようだ。