ガリバー通信

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小沢裁判の怪

2012年05月10日 | ちょっと可笑しいよ
 小沢一郎元民主党代表を被告とする政治資金規正法違反の虚偽記載についての強制起訴に基づく東京地裁の一審判決が4月26日に出て、「無罪」となったのだったが、昨日検察官役の指定弁護士3人が控訴することを決定し、無罪を不服として東京高裁で再び秋以降に二審としての裁判が展開されることとなった。

 国民にとっても関心のある裁判であることには違わないのだが、どうも「もういい加減にしたら」といった感じの「小沢いじめ」の様にも感じられる決定だと感じた人も多かったのではないだろうかと思うのである。

 確かに庶民感覚とはかけ離れた金銭感覚の持ち主だろうと思われる政治家「小沢一郎」は、自民党の頃から田中角栄元首相の下で若くして自民党幹事長になったし、その後は新進党や自由党などを創設しては代表になって、当時の自民党政権に野党としての大きなプレッシャーを与えてきた人物だが、もともと「政治と金」に関しては、たぶん今回の4億円問題以上に政治資金を集めては多くの政治家及び立候補者に配分してきた「選挙資金」集めのプロとして君臨していた輩である。

 政治家小沢一郎という人物を好きか嫌いかと問われれば、私なんぞは自民党時代からの政治と金を操ってきた人物として、どうも好きにはなれないし、いくら民主党に合流して政権交代を果たしたある意味では政権交代の立役者でもあると言えようが、常に自らの権力志向が顔に溢れている様で、生理的にも合わない人物の一人だと感じている。

 しかし、世の中では混乱した政治状況を打破するためには、こうした実力派の政治家が台頭して、新しい政府か内閣を組織しない限り、日本の行く末は難しいし未来が見得ないので、是非もう一度表舞台に登場して、世の為人の為に活躍してほしいと願う人々もいる様である。

 私は、もううんざりであるし、政治家小沢一郎は間違いなく過去の人となってほしいと願っている一人なのだが、世間だけでなくマスコミも含めて。まだまだ小沢一郎の裁判結果だけでなく、民主党、自民党を巻き込んだ大連立や大阪維新の会の橋下徹大阪市長などを取り込んだ、新しい政治軸もしくは新党への期待も含めての論調があったり、政局がらみの噂や予測が盛んに行われている。

 もううんざりと感じていると記したが、私も含めて多くの国民にとっては、小沢一郎の政治資金規正法違反の疑いについては、大半の人たちが既に灰色。もしくは黒と感じているのが本音なのだが、検察庁と裁判所と弁護士たちの世界での面子と勝ち負けに拘る性が、今回の無罪判決を終りとしない彼らの戦いになっているだけであり、白黒つけることに殆どもう興味しはないのではなかろうか。

 今回の控訴に至った、検察官役の弁護士たちの一人は「控訴についてどう考えるべきか非常に考えあぐねた」と悩んだ末の結論だったことを示唆しているし、3人の指定弁護士たちは控訴期限が切れる前日の昨日の午前11時から約2時間検察庁内で協議を行って議論し、最終的に3人が無罪判決の誤りを指摘したと言われているが、新たな証拠も含めて無罪を覆すことのできる確かな説明や根拠は示されてはいないと思われる。

 ということは、検察審査会を経て二度の不起訴となった案件を再び強制起訴できるというルールに拠って起訴された今回の事件そのものに、深い政治家の世界の怨念や政局が渦巻いているとしか思えない程、今回の無罪判決を控訴するという決定に至った裏に何があったのかと疑いたくもなるのである。

 先ほど記した様に、とっくに国民の大半は小沢一郎という政治家の金の力に拠る権力の維持という構造を見抜いていて、小沢一郎本人の控訴決定後の不敵な笑いや、所謂小沢チルドレンと称される国会議員たちの理解に苦しむというコメントなどと共に、輿石民主党幹事長の、小沢一郎氏の民主党党籍復帰の決定に対する国民の理解は得られるとする発言などを、ともかく可笑しいことと感じているのである。

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