ガリバー通信

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反対討論!

2005年03月29日 | ちょっと可笑しいよ

 
 地方都市の市議会3月定例会の最終日、来年度予算を中心とする議案などの採決が本会議としての議場で行われた。

 私は、来年度予算に反対の立場からの「反対討論」を保守系議員の賛成、共産党の反対、自民党の賛成の各々の討論の後、無所属ではあるが市民派的会派を代表して、反対討論を行った。私の後、民主党党籍の無所属女性議員も賛成討論を行ったので、5名もの議員が討論を行うという珍しい議会となった。

 というのは、日頃の議会での議事進行は、大抵は、議案の審査を行った常任委員会や特別委員会の委員長報告の後、議長が「質疑はありませんか」と問うて、保守系与党と自称する議員が「なーし」と答え、次に議長が「討論はありませんか」と問うても、同様に「なーし」という空しい通過儀礼で採決に入ってしまうのが大半なのである。

 しかし、地方財政が厳しい状況下で、地方自治体の行財政改革が問われる現状での、来年度予算については、7日間に及ぶ予算特別委員会の審議も、通算35時間近くを費やして、私も含む8名の議員が質疑を行った上での、本日委員長報告後の「討論」に5名の議員が立ったことは、良かったと思っている。

 私は4期目の議員であるが、ずっと無所属市民派的議員として、政党や組織に所属したり、各種団体などの推薦やバックのない議員として、この14年間、生活者住民の視点に立っての問題提起や提案をし続けているので、今回も歯に衣を着せずに、市長の施政方針と来年度予算に対しての問題点を列挙して、反対討論をしたのである。

 その主な概要は次の通りである。

 施政方針演説を聞き、民間企業の社長だった市長の才覚からの新しい発想や手法での、沈滞した行財政改革の具体策と予算執行を、多くの住民は期待してきたが、10年経っても全く前年度を踏襲するだけの旧態依然とした言い回しや美辞麗句を並べただけで、市長としての市政改革に対する意欲や、自らの明確な政治理念や信念で、市役所を本当に市民の役立つ所として機能させようとする気概が感じられない、通りいっぺんの行政文書の朗読であったことに、市民の一人として残念であり、失望感を拭えない気持ちです。

 市長、助役を初めとする理事者及び幹部職員の予算委員会での答弁、見解は、改革への積極的な姿勢を感じさせるような発言はほとんどなく、その場しのぎの言い逃れ的発言や、従来通り行うという形式的な答えが大半で、検討、研究すると言う返答においても、誰が何時までに責任持って対応すると言った具体的見通しや目標年次を明確にした答弁はありませんでした。

 行財政改革の必要性や市民参画、情報公開、説明責任などは、言葉としては語られていますが、真剣な取り組みへの姿勢はまだまだ不十分であり、地方分権、地方財政の困難な時代に突入しているにも拘わらず、市の地方自治体としての独立、自主の市民自治を計画的に進めるための基本理念としての「市民参画自治条例」などの制定の心構えもなく、時の経過と共に、後4.5年で基金が底をつき大変なことになると理事者が公言するに至っては、全く自治体経営の責任者は誰なのかと疑心暗鬼にならざるを得ません。

 この様な調子で「反対討論」を展開し、採決が行われたが、何の波風も立たず、共産党と我々の反対だけで、保守系会派と自民、公明、民主の市長与党と称する勢力の数の力で、来年度予算案は多くの問題を問題とせず可決されてしまった。

 しかし今回、来年度予算に対する「付帯決議」が始めて賛成全員で可決したことは、従来の「なぁなぁ」の出来レースの様な予算案可決と違った、ひとつの提言が前回一致で付け足されたことに意義があった議会となった。

 その付帯決議の内容は、昨今の学校の内外における、児童、生徒らの被防止へ、学校施設の安全対策の徹底を補正予算においてでも、早期に対応することを要請する議会の意思を明確に成文化して、本会議で決議したのである。

 市民の視点や生活者住民の声や指摘を謙虚に受け止めて、行財政改革で市役所、公務員のスリム化をまず推進して、市民のニーズの優先度と財政的バランスを長期的見通しの中で鑑みて、積極的な市民サービスに邁進してもらいたいものである。公務員は市民の公僕であり、市長は会社の社長で、株主住民に喜ばれる住民サービスとしての配当を期待したいと思うのである。

 


 
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