ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

全てはプラス、恵みの雨。

2012年02月29日 | 感じたこと
 人生50年と言われていた時代に織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった戦国の武将たちはいくつまで生きたのでしょうか。

 織田信長は本能寺の乱で明智光秀に暗殺されて48歳の人生を終えたのだそうだが、豊臣秀吉は61歳、徳川家康は73歳まで生きたらしく、それ以前の武田信玄52歳や上杉謙信48歳らと比べると長生きをした武将も多いのだが、果たして庶民生活は食糧問題も含め健康管理や生活環境の衛生面も乏しかった時代なので、やはり人生50年とされていたのであろう。

 昨今の日本の長寿は食事の多様化、健康維持のための節制や生活面での改善、そして何よりも医療の発達などに拠る長寿が顕著であり、十数年前に話題となっていた「金さん、銀さん」と呼ばれた100歳超えの双子の姉妹がいたが、その銀さんの4人娘と言われるおばぁちゃんたちがお元気に暮らしておられ、97歳から88歳に至る4姉妹が紹介されている様である。

 とにかく女性の方が元気で長生きは当たり前の様だが、私の母も95歳、妻の母も94歳で顕在であり、大阪で各々夫を亡くしてからは独り住まいで頑張って生きてきたのである。

 片親だけでも元気で生きていてくれるというのは有難いことで、最近は週に二回は母の顔と様子を見に大阪まで行くことを日課にしているのだが、私自身も65歳を迎える誕生日が近づいているので、長寿や人生などを振り返ったり考えたりする年齢になっているといえるので、いろんな書物を読んでも映画やテレビを見ても、自らの人生や生活とすぐ比べたり重ね合わせたりしてしまうのである。

 私の大学入学時の同級生であり、年齢は一つ上の昨年65歳になった、昔フォークの神様と称された歌手「岡林信康」さんが、「岡林、信康を語る」という著書を岡林信康生誕65周年、禁酒10周年記念!?として、最新語りおろしインタビュー集として昨年の自分の誕生日直前に出版されたのを昨日図書館で借りてきて読んだのであった。

 その冒頭の文に、安らぎや感謝に満たされた人間関係をたくさん作り上げることの出来た人の人生は成功だとの考え方があると記されていて、彼自身はこんなにも孤立し、孤独感に苛まれるような私の人生は、そういう事から言えば失敗だったのかも知れないと綴っているのである。

 しかし、今回のインタビューを通じて65年の歩みを振り返り、失敗だとしか思えなかった事が、いつの間にか恵みの雨へと、姿を変えているという事のけ連続だったとの思いをますます強くしたと感じていて、自分の人生に結論を出すのはまだ早いが、そう言い聞かせ、つぶやきながら最後まで歩いてゆきたいと思う。と記している。

 彼との19歳での出会いから私自身の人生も大きく変化し、京都、東京、音楽、社会的運動、キリスト教、自然志向などに関しては彼の活動や歌に刺激されたり、きっかけを貰ったりしたことも少なからずあったと記憶しているので、他人の様には感じられない心境で、彼の苦悩と葛藤の青春時代を通じた思いや考え方についての語りを読んだのであった。

 初めて出会った時から、織田信長の「信」と徳川家康の「康」をセカンドネームとは言え「信康」と名づけられた青年のキリスト教会での牧師の息子としての育ちから一転して、芸能界と言うべき歌手としての仕事を通じての人生に大きく変化してしまった自らが自分の意思だけでなく一人歩きしてしまった如き「フォークの神様」と祭り上げられてしまった有名税はさぞかし重くしんどかったことだろう。

 65年が経過し彼自身が語る自分の人生は「全てはプラス、恵みの雨。」と言い聞かせながら、人生の第4コーナーを曲がろうとしている心境に触れ、私自身も大いに共感を覚え、私の人生の出来事や出会いに感謝し、これからも少しでも他人のために役立つ生き様にしたいと強く感じたのであった。  
コメント (1)
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