ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

自立と自律。

2012年02月25日 | 感じたこと
 自然食八百屋を通じて奥さんたちと話することが多いが、ご年配のご夫婦は御主人様の「自律」について、また若い奥様はお子達の「自立」についての話をお喋りすることがある。

 今朝のお客さんはご主人がなかなか「自律」できていないのではないかという疑問を抱いておられる様で、定年後のご主人の生活のリズムがどんどんと崩れていて、意欲的に趣味や地域の人たちとの交流なども含めてやらないのだと悩まれている様子であった。

 別のお客様のお話は、二人の娘さんもお嫁に出されて10数年が経って、三人と二人のお孫さんに恵まれて、お二人ともご主人と共に仲良く家庭を築いていて幸せそうで、先日は二家族と共におじいちゃん、おばぁちゃんの総勢11人で家族旅行をされ、その時のエピソードを聞かせて下さった。

 長女さんの娘さん、すなわち孫の最年長が13歳の中学一年生になられるのだが、私はそのママであるお嬢さんの小学4年生の時からよく知っているので、お母さんともよくお話をしているので、五人のお孫さんの成長ぶりについても時々詳しく伺っていて、それなりに彼女や彼らの成長を楽しみにもしている一人なのである。

 皆んなで11人にもなる家族旅行はさぞかし賑やかだろうし、家族とはいえ団体行動での移動や行楽地での散策も大変だろうと思っていたのだが、ある観光地のスポットで、従兄弟頭である13歳のお姉ちゃんが、おばあちゃんに提案をしたそうなのであった。

 「ここで自由行動の時間にしよう」というのであり、彼女と年子の小学6年生の女の子は、いつも気があって遊んでいることもあって、一緒に一時間だけでもいいから両親やおばあちゃん、おじいちゃんとも別行動で「ぶらぶら歩き」がしたいとの提案だったのである。

 そこで、おばぁちゃんはご自分の携帯電話を持たせて、何かあっり困ったら簡単ダイヤル?の1を押せばおじいちゃんに繋がることを教えて、おじいちゃんは二人の女の子に各々お小遣い銭を持たせてあげて、何時に元居た場所に戻っておいでやと告げて、二人での自由行動を子どもたちの願いどおりに許したのだそうである。

 約一時間半ほどを二人で「ぶらブラ歩き」して帰って来た女の子たちは目を輝かして、「コロッケを食べた」「ゲームをした」二人で「○○に行った!」と次から次へと自分たちの思った自由行動を果たして、その経過と喜びを細かく楽しそうに語ってくれたのだそうである。

 二人の成長振りは目を見張るものがあり、そこから車にの乗る時に、いつもなら「トイレに行っときや」と彼女たちお孫さんに声をかけていたおばあちゃんだったのに、おばあちゃんがトイレに行くと言ったら、「おばあちゃん、一人で行けるか?」と彼女たちが言ったそうで、まるで主客が転倒した如く、彼女たちの成長振りに驚くやら、子どもの自立の時が近づいていると感じられたというのであった。

 一方のおじいちゃんの話は、長年のお勤め時代は当然らせ責任が伴う組織でのお仕事を忙しくされていた方なのだが、ご高齢になられて、体調をこわされたり病気になられたりということもあって、家に引きこもった状態になられていて、奥さんが提案される外出やイベントなどへも足が遠のいていて、ご近所の方々も含めてお喋りをされることが殆ど無くなっているというのであった。

 ご高齢のためか、奥さんがいろいろと薦められても頑として聞かれず、自分自身の生活のリズムも崩れて日々が億劫なご様子だとのことで、年をとっても自らの生活での「自律」、すなわち、生活リズムを自分が律して考え行動することが健康のためにも奥さんのためにも必要だとの結論となったのであった。

 幼い子どもが青春期に至って必要な「自立」の力は大切だが、高齢者にとっての「自律」の必要性も、今後益々増加する高齢化時代に不可欠であると痛感したのであった。



 
コメント (1)
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