数年前に私が主宰した「中国・内モンゴルの旅」にご参加いただき、ご一緒させていただいた大阪松原市在住の西田さんという年配のご婦人からの干支など飾らぬ文字だけの質素な賀状が一枚あった。
そこには、「今年はこの様に筆が執れますことをとてもありがたく、うれしく思っております。内モンゴルの旅を思い出しております」という書き出しで、NHKテレビBS放送で「ファーストジャパニーズ・西田賢司」が放送されるので、観てやってください。と記されていた。
そういえば、西田さんの一人息子である、西田賢司さんが、ここ10年、中南米の国、コスタリカに渡って「昆虫学者」としての研究生活に没頭されていることは聞いて知っていた。
しかし、今まで私が知っているコスタリカという国の知識では、「日本と同様に軍隊を持たない国」としての紹介と自然豊かな中南米の小さな赤道付近の小国といった印象だけだったのだが、知人の息子さんがいるというだけで、一度は行ってみたい国のひとつにはなっていた。
今晩の約一時間近くの番組では、関口宏と西田佐知子の息子である、多彩なタレント、関口知宏さんがコスタリカへ出かけて、西田賢司さんの活動、研究、日常生活に肉薄しながら、小さな多種多様な昆虫に魅せられて生活する彼の生き方を紹介していたのである。
高木に登って「虫こぶ」と称される植物の中に小さな昆虫の卵を産み付けたり、寄生する生態を観察したり、採取したりされている西田賢司という男に密着し、彼の行動をレポートしているのだ。
彼自身が昆虫と触れ合った最初は、二歳か三歳の時からで、昔のスナップ写真にアゲハ蝶が手首に留まったものや、トンポが肩で羽を休めているものもあるというのである。
実は、トンボが羽を休めている写真は、私は彼の実母から見せていただいたことがあったので、すでに彼は三歳にして、昆虫と会話ができる少年だったのかも知れないと思っていたのが、現実の仕事として彼は今を生きているのであった。
彼の今の生活と仕事は、おかぁさんによる影響や支えが大きいと彼は語り、大阪で一人暮らしをする老いた母への親孝行としても、現在の仕事や夢を大切にし続けて、母親の期待にも応えたいと語っているのである。
数年前に彼の父親が長年のおかぁさんの介護、看病も空しく亡くなられた後の夏真っ盛りに、彼の母親は「モンゴル草原」への夢を託して、我々との旅を楽しんで下さったのであるが、やはり母と子に共通するDNAがあることを少し感じていた。
日本と遠く離れた地球の裏側の様に感じるコスタリカで、多くの人々の支えと協力も得て、昆虫研究に勤しむ、西田賢司氏は番組の中で、関口知宏さんにこう語っていた。
「いくら物をたくさん得てもいずれ死ぬ人間にとって必要なものは最小限でいい。今こうして好きなことに没頭できる幸せが大切だ」と。
小柄な日本人青年が、異国の地の自然と現地の人たちの中で、楽しく「生き物・昆虫」と暮らしているという、夢のような現実の姿だつた。
そこには、「今年はこの様に筆が執れますことをとてもありがたく、うれしく思っております。内モンゴルの旅を思い出しております」という書き出しで、NHKテレビBS放送で「ファーストジャパニーズ・西田賢司」が放送されるので、観てやってください。と記されていた。
そういえば、西田さんの一人息子である、西田賢司さんが、ここ10年、中南米の国、コスタリカに渡って「昆虫学者」としての研究生活に没頭されていることは聞いて知っていた。
しかし、今まで私が知っているコスタリカという国の知識では、「日本と同様に軍隊を持たない国」としての紹介と自然豊かな中南米の小さな赤道付近の小国といった印象だけだったのだが、知人の息子さんがいるというだけで、一度は行ってみたい国のひとつにはなっていた。
今晩の約一時間近くの番組では、関口宏と西田佐知子の息子である、多彩なタレント、関口知宏さんがコスタリカへ出かけて、西田賢司さんの活動、研究、日常生活に肉薄しながら、小さな多種多様な昆虫に魅せられて生活する彼の生き方を紹介していたのである。
高木に登って「虫こぶ」と称される植物の中に小さな昆虫の卵を産み付けたり、寄生する生態を観察したり、採取したりされている西田賢司という男に密着し、彼の行動をレポートしているのだ。
彼自身が昆虫と触れ合った最初は、二歳か三歳の時からで、昔のスナップ写真にアゲハ蝶が手首に留まったものや、トンポが肩で羽を休めているものもあるというのである。
実は、トンボが羽を休めている写真は、私は彼の実母から見せていただいたことがあったので、すでに彼は三歳にして、昆虫と会話ができる少年だったのかも知れないと思っていたのが、現実の仕事として彼は今を生きているのであった。
彼の今の生活と仕事は、おかぁさんによる影響や支えが大きいと彼は語り、大阪で一人暮らしをする老いた母への親孝行としても、現在の仕事や夢を大切にし続けて、母親の期待にも応えたいと語っているのである。
数年前に彼の父親が長年のおかぁさんの介護、看病も空しく亡くなられた後の夏真っ盛りに、彼の母親は「モンゴル草原」への夢を託して、我々との旅を楽しんで下さったのであるが、やはり母と子に共通するDNAがあることを少し感じていた。
日本と遠く離れた地球の裏側の様に感じるコスタリカで、多くの人々の支えと協力も得て、昆虫研究に勤しむ、西田賢司氏は番組の中で、関口知宏さんにこう語っていた。
「いくら物をたくさん得てもいずれ死ぬ人間にとって必要なものは最小限でいい。今こうして好きなことに没頭できる幸せが大切だ」と。
小柄な日本人青年が、異国の地の自然と現地の人たちの中で、楽しく「生き物・昆虫」と暮らしているという、夢のような現実の姿だつた。