まほろばの泉

亜細亜人、孫景文の交遊録にある酔譚、清談、独語、粋話など、人の吐息が感じられる無名でかつ有力な残像集です

ある依頼

2018-01-14 07:50:09 | Weblog



゛口角泡を飛ばす゛とあるが、筆になると、゛筆風は剛にして゛となる。
 まさに熱情は実直で真剣そのものだ。筆者にも経験があるが、郷の利他に邁進する熱情は、ときに郷の人々が慣れ親しんだ生活思考の潤いではなく、大型の爆弾を投下予告するかのように、一斉非難されることもある。つまり、問題意識があってもオボロゲで、今までもどうにかなったと考えるような、郷は郷なりの栄枯盛衰を経て現在に至っている一種の安定が、こと経済問題に収斂され、アカデミックな事業論になると、よほどの慎重さがなければ画餅に陥ることである。
 要は対外環境の危機感から「変化対応と覚醒」を促す試みである。そのためには自身の体験から学んだ社会観、地球軸でみた世界観、人間の変化などを真摯に伝え、住民の問題意識を高めることから始めなくてはならないだろう。
 それは、お節介にも郷に譲る礼儀があるということだ。

 幸いにも依頼者は山形県から上京、本田技研の製造ラインの職工から、営業職に志願して世界各国をまたに掛けるツワモノである。以前筆者がブログで「ホンダの無礼とざっくばらん」について書いた章を、居酒屋のカウンターで渡した縁だが、本田宗一郎氏が存命なら期待と可愛がりの「バカ野郎」を甘受できたと思う人物である。
 大企業では、彼は変人の部類である。ただ、食い扶持の按配もあるだろうが、人と異なることを恐れない、かつ問題意識の抽出と解決思考がアップルのジョブスばりの強引さがある。
 その彼が、故郷を遠く眺めて、歳も増したことゆえ一肌脱ごうと画策したのである。
 それを「おもしろい」と引き寄せられたのが筆者である。
 さて、゛山形のジョブス゛と、゛巷の一休が゛何ができるか・・・ 
 彼の肩のコリをならすのが先決のようだが・・・

以下が彼の熱情のほとばしりです。






       津軽 平川     右手は八甲田


 事業を行うには4本の柱がある事を民衆は知り、その為の知恵と情熱を出さねばならない。
 事業の4本柱の1本目は『養成事業』である。つまりは、地方にとって将来性のある事業を
どのように創出するかを学ぶ・研究する・立案するという事である。

2本目の柱は『認定事業』である。事業の成立性と継続性を鑑み、事業として地方が認定
し、何故・何を・誰が・どこで・いつから・どのくらい・どのようにして、を明確にする事である。

3本目の柱は『設置事業』である。実際に事業を始める為の準備である。設備やインフラを
整備し、実際に事業を始める為の事業である。

4本目の柱は運営事業である。事業計画に沿って、事業が成立しているか、見直しをし、縮小
すべきものは何か拡大すべきものは何かを検証・監視・再構築する事業である。

こうした一連の流れを常に廻して行く事が事業なのだという事を学ぶべきである。
 事を成し遂げるには人・物・金・時間(タイミング)が必要であり、その牽引となるべき要素は、
先ずは人である。人がその気にならねば金・物・時間のリソースは発生しない。


我が故郷、山形県の置賜地方には、豊な自然という物のリソースがある。清涼で豊な水・連山に囲まれた盆地など、気候・温泉・山岳・何れも人の総智を結集すれば、どうにか出来るはずであり、どうにかせねばならない危急な課題である。







 つい先日、新潟県の農政局が、モンゴル対して、新潟産こしひかりの輸出事業を始めた内容が
テレビで放映された。稲作では全国有数の産地ではあるが、殆どの農家は疲弊している。
 稲作農家には稲作農家としての生きる術があるはずだし、稲作に拘らない新しい農産物の開発
や養殖も可能なはずである。何も一品入魂となる必要性もない。多種目の事業展開によって
その連動性と相乗効果を狙う事も可能であろう。

安直な発想ではあるが、例えば養鶏をするとして、繁殖や品種改良を専門に行う人がいれば、
養鶏の為の餌を作る人もいる。 鶏糞を集めて肥料として作る人もいれば、販売をする人もいる。
物流・商流を開拓する人もいれば、企画/計画立案/検証する人もいる。養鶏場を建設する人も
いる。衛生管理・安全管理をする人もいる。 こう考えただけで、これらの事業を地域で成立させる
には、多くの雇用の創出が見込まれると同時に、経済効果は莫大なものとなる。

 しかし、現状では一生産者が全ての事を賄おうと奔走し、日々の労働に疲れ、中間業者の搾取の
餌食となる。
 結論から言えば、一生懸命、1人で起業した処で、人生の大事な時間を徒労に終わらせてしまう
事である。
 それには、地域の為、他人の為の情熱を持った人の総智によって、これを克服せねばならない。それが、自分に循環して、地方の豊な再生へと繋がることは言うまでもない。

以下は、彼らしい依頼要件

講演要件
~1. 現状の日本の産業の動向と将来性を語る。
~2. 今後、日本が生き残って行く為(地方の再生)のヒントを語る。
~3. 日本人の素晴らしさと、それを発揮するヒントを語る。
~4. 組織力/人と人の繋がりについてヒントを語る。
~5. 今まで、経験した(国内/海外)中から、ヒントを語る。
~6. 夢を語る。
~7. 事業の考え方と人・物・金・時間(タイミング)の有効活用について語る。
~8. 地方の農業をどう再生させるかのヒントを語る。

◆ 講演者の学歴/職歴
  過去にやって来た事(田舎の人に参考になる話)、今、やっている事。これから将来、やって行く事。

コメント
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