A Challenge To Fate

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CAN未発表音源集発売記念~西独逸流星群「クラウトロック特集」

2012年06月24日 00時51分52秒 | 素晴らしき変態音楽


クラウト(酢漬けキャベツ)ロック=1960年代末~70年代ジャーマン・プログレ/エレクトロ・ミュージックが注目を浴びている。

クラウトロックの代名詞CANの3枚組未発表音源集「The Lost Tapes」がリリースされた。ドイツ・ヴァイラースヴィストにあるCANのスタジオで最近見つかったという30時間以上のテープから編集。1968年から77年にかけてレコーディングされたスタジオ・セッションやライヴ、そして映画のサントラ用に制作した未発表曲など、いずれもこれまで正式にリリースされていなかった音源を収めている。収録曲30曲のうち10曲がコチラでフル試聴可能。
7月半ばから1ヶ月間CANの2代目ヴォーカリストのダモ鈴木さんの日本ツアーが決定。北は旭川、南は大阪まで全12公演予定、各地の様々なミュージシャンとセッションを行う。



3月にはノイ!の4枚のアルバムが紙ジャケCD化され「I'll Be Your Mirror」フェスティバルでオリジナル・メンバーのミヒャエル・ローターが来日する予定だったが、残念ながらイベントが延期になってしまった。アッパーな多幸感に満ちたハンマービートはまさにサイケデリック・テクノの元祖。秋に来日公演が決まったポール・ウェラーの新作「ソニック・キックス」はノイ!の影響を受けているとウェラー自身が語っている。



7月上旬にはクラフトワークが反原発イベント「NO NUKES 2012」に参加のため7年ぶりに来日する。YMOに先んじたリズムマシーン+シンセの多用でテクノポップの創始者として知られる彼らだが、結成当初はフルートとギターのインプロヴィゼーションを核にしたアンビエント・トランス・サウンドだった。



ジミヘンとフリージャズに影響されたアシッドなギター・ロックを聴かせるグル・グルのドラマー、マニ・ノイマイヤーはダモさん同様毎年のように来日し日本のアンダーグラウンド系ミュージシャンとセッションを繰り広げる。特にアシッド・マザーズ・テンプルと共演したアシッド・マザーズ・グル・グルは海外でも知られる。グル・グルとしても現役でドイツを中心にヨーロッパで精力的にツアーしている。



今年になってからの逃亡犯逮捕劇で再び記憶に蘇るオウム事件の当時のTV報道のBGMで流れてプログレ好きの間で密かにブームになったタンジェリン・ドリームは昨年のフジロックに出演予定だったがキャンセルになりファンを失望させたが、彼らも精力的にCDリリース/ツアーを行っている。



1970年代4枚のアルバムを発表して忽然と姿を隠し長年謎の存在だったファウストは1990年代に復活し97年には初来日を果たし、新宿リキッドルームで発煙筒を炊いて煙の充満した会場から観客が避難するという騒動を起こした。現在でも活動中だが、サウンド的にはB級オルタナに成り下がってしまったとも囁かれている。



1967年ミュンヘンで結成されたコミューン・バンド、アモン・デュールは翌年には政治的姿勢を貫いたアモン・デュールIとミュージシャン志向のアモン・デュールIIに分裂し、女性ヴォーカル、レーナテ・クナウプを擁するIIの方が人気を博し、ドイツを代表するロック・バンドとして活躍。1996年に来日し往年のサイケデリック・ロックを聴かせてくれた。



ハンス・ホアキム・ローデリウスとディーター・メビウスのデュオ、クラスターは70年代後半ブライアン・イーノとのコラボレーションを経てエレクトロ・ミュージックの元祖として現在でも活躍中。2010年に代官山ユニットの6周年パーティーで来日した。



ジャーマン・エレクトロを代表するクラウス・シュルツェは一貫して電子楽器/シンセサイザーによる実験音楽を追求、世界的電子音楽家として高い評価を得ている。2010年に来日公演を観たが、喜多郎を思わせるニューエイジ・ミュージックに堕してしてガッカリした。



ギタリスト、マニュエル・ゲッチングを中心とするアシュ・ラ・テンペルは初期のドラッグ・ミュージックから70年代半ばにミニマル・ミュージックをいち早く取り入れ、ロックのミニマル化の祖となった。2008年にはマニュエル・ゲッチング & アシュラ名義で来日し、テクノフェスティバルMETAMORPHOSEでライブを披露した。ここでは最初期のマニュエル(g)、クラウス・シュルツェ(key/ds)、ハルトムート・エンケ(b)による1971年の54分に亘るライヴ音源を紹介。



独逸から
吹き続ける風
お酢っぽい

現代の自覚的ロックやクラブ・ミュージックにクラウトロックの影響は色濃く引き継がれている。


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