A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【地下音楽ライヴレポート】DIVE DEEP Vol.2~MOGRE MOGRU/Oriental Love/平岡俊之/NRYY@大久保水族館 2022.7.15 fri

2022年07月17日 01時43分40秒 | 素晴らしき変態音楽


MOGRE MOGRU presents
DEEP DIVE vol.2

2022.7.15 fri 東京・大久保水族館
Open 18:30 / Start 19:00
2,000 Yen +1drink

NRYY
平岡俊之
Oriental Love
MOGRE MOGRU



第2回目のモグモグ主催イベント『DIVE DEEP VOl.2』が大久保水族館で開催。外は大雨、魚や水棲動物の水槽に囲まれた地下ライヴハウスで、異端音楽の海に深く潜るという奇特なイベントに来場いただいたお客様に感謝します。前回はDJを交えたイベントだったが、今回は会場の都合もありライヴ演奏オンリーで約2時間半の濃厚な時間を過ごすことができた。アンビエント、シンセサイザー、ストレンジ音響、ギターノイズとスタイルは多岐に亘ったが、いずれも音の深淵を探るべく独自のスタイルを追求する音楽Future Diverであった。機会があれば再度共演を実現したいものである。

●MOGRE MOGRU+Oriental Love


一番手は主催のMOGRE MOGRU。ゲストにOriental Loveを迎えた4人編成で出演。黒い瞳、剛田、オリラヴそれぞれがエスニック楽器を使うこともあり、水中を漂うような朦朧としたリバーヴに包まれた演奏が大久保水族館の妖しい雰囲気にマッチした謎の民俗音楽団の様相を呈し、近未来的な吉祥寺NEPOとは異なるアジア風アンビエント演奏となった。


●Oriental Love


Oriental Loveのモジュラーシンセ演奏。今回はリズムのない完全即興演奏だった。複雑に絡み合った接続コードを差し替えるごとに変化するサウンドスケープが、媚薬のように魂の深淵に浸透し、深い酩酊感をもたらす。電子音楽、アンビエントドローン、テクノイズといったジャンル分け不能なマインドミュージックと呼ぶべきであろう。


●平岡俊之


ホラー映画やSF映画の効果音を生むために開発された鳥籠のような楽器ウォーターフォンによるエレクトロノイズ演奏。弓で擦ったりマレットで叩いたりして生み出す奇怪な反響音が、エフェクターで加工され、この世のものとは思えない不思議なサウンドに生まれ変わる。彼の時間だけ水族館が超自然現象研究所にワープしたような気がした。


●NRYY


15年くらい前は覆面ノイジシャンだったが、現在ノイズギタリストとして活動しているNRYY。強い意志に貫かれた爆音ギターは、灰野敬二やJOJO広重や大友良英を思わせるが、元々メタルバンドで活動していたというルーツに相応しく核心にはロックとブルースがある。話してみると80年代関西ハードコアシーンの面白い話が次々飛び出してきて興味深い。


●DIVE DEEP SESSION(MOGRE MOGRU+Oriental Love+平岡俊之+NRYY)


「水の中に潜るようなイメージ」というテーマで出演者全員のセッション。ステージに入りきれないメンバーは客席で演奏するというカオス状態だったが、演奏はカオスでありつつも、6つの音が邪魔をしないで重なり合い原初的な祝祭もしくは宗教儀礼音楽のような神々しさを生み出したようだ。後で録音を聴いてみてニューヨークのベテラン不定形騒音即興バンド、ノー・ネック・ブルース・バンド(NNCK)によく似ていることに気が付いた。新たなる変態音楽集団の誕生である。


次回『DIVE DEEP VOl.3』は8月~9月開催予定。

水族館
深く潜れる
面白さ


【イベント情報】盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.41~日仏からゲストを迎え、7月30日(土)阿佐ヶ谷TABASAにて開催!
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