クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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07-09 No.2

2007年09月04日 19時09分25秒 | Weblog
<TDKコア>
TDKMA 301 \2450
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
上岡敏之(指)
ヴッパータール交響楽団
録音:2007年5月13,14日 ヴッパータールシュタットハレ(ライヴ)

TDKMA 302 \2450
ブルックナー:交響曲第7番(ハース版)
上岡敏之(指)ヴッパータール交響楽団
録音:2007年9月8,9日 ヴッパータールシュタットハレ(ライヴ)
近年多いに話題となりながら国内盤のなかった上岡とヴッパータール響の強
力コンビ。日本では馴染みの薄いヴッパータール響ですが、上岡氏が総監督
に就任するや、ドイツオーケストラ格付けでなんとAランクに浮上!ドイツの
オケらしく深みがありながら美しい弦の響きが特徴です。上岡氏の彗星ぶり
も大変で宇野功芳氏は彼の音楽を『薄味にならず、随所に名人芸が隠され、
大爆発を起こす。つまりマイクに入り切らないタイプであり、本当に耳の良
い音楽ファン、通のファンに真に喜ばれる演奏家』と手放しの模様。
上岡敏之とヴッパータール交響楽団:ヴァント、シュタイン、クナが生まれ
た西部ドイツ、ケルンやドュッセルドルフそばの経済的に古くから恵まれた
大都市、ヴッパータール市のオーケストラである同交響楽団は150年の歴史
があります。録音や演奏会に使用されるシュタットハレはサー・サイモン・
ラトルによると「世界で最も美しい響きのホール」とのことで古風で豪華な
内装はウィーンのムジークフェラインザール以上とされます。また上岡敏之
は2004年にヴッパータール市音楽総監督就任。それ以前はヘッセン州立歌劇
場の音楽総監督を務めました。まさに日本人でありながらドイツ叩き上げの
ドイツドイツしたマエストロであります。またザールブリュッケン音大の正
教授でもあります。




<Ondine>
ODE 1101(SACD-Hybrid) \2300
アンジェイ・パヌフニク(1914-1991):管弦楽作品集
英雄的序曲(1952 rev.1969)
交響曲第5番-シンフォニア・ディ・スフェーレ(空間の交響曲1974-75)
風景(1965 rev.1968)
交響曲第3番-シンフォニア・サクラ(神聖な交響曲1963)
タンペレ・フィルハーモニック管弦楽団 ヨン・ストゥールゴールズ(指)
録音:2006年10月 タンペレ・ホール(タンペレ、フィンアンド)
制作:セッポ・シーララ、録音:エンノ・マエメツ
「感情と知力の理想的なバランスから音楽の永遠の美が生まれる」。
そう語ったアンジェイ・パヌフニク (1914-1991) はポーランドの生まれ。
ワルシャワとウィーンで作曲を学びました。1954年、共産党による社会主義
リアリズムの押しつけを嫌ってイギリスに亡命。祖国ポーランドでは存在が
消されてしまいました。キリスト教化されポーランド公国となった千年紀の
ために作曲した〈シンフォニア・サクラ〉は代表作のひとつ。宗教と愛国の
感情を表現したこの作品は1963年モナコ皇太子レニエ三世作曲賞第1位を受
賞。ルイ・フレモーの指揮で初演された後、ストコフスキー、シュミット=
イッセルシュテット、ショルティも指揮しています。1952年オリンピック・
ヘルシンキ大会で作曲者自身がフィンランド放送管弦楽団を指揮して初演し
た〈英雄的序曲〉。「空間の交響曲」のタイトルが内容を示唆する交響曲
第5番。果てしない景色がメランコリーの気分を誘う〈風景〉。

ODE 1106 \2080
ペーテリス・ヴァスクス(1946-):合唱と管弦楽のための宗教作品集
パーテル・ノステル(われらの父よ) (1991)
ドナ・ノビス・パーチェム(われらに平安をあたえたまえ) (1996)
ミサ曲(2000 rev.2005)
ラトヴィア放送合唱団、
リガ・シンフォニエッタ、
シグヴァルズ・クリャーヴァ(指)
録音:2007年1月 聖ヨハネ教会(リガ、ラトヴィア)
交響曲第2番とヴァイオリン協奏曲(ODE1005)と交響曲第3番とチェロ協奏曲
(ODE1086)が注目を集め、一般的な成功をおさめたラトヴィアの作曲家、ペー
テリス・ヴァスクス(1946-)。3枚目のディスクでは、合唱と管弦楽のための
宗教作品が紹介されます。「主の祈り」のラテン語テクストによる〈パーテ
ル・ノステル〉 と通常文によるミサ曲。伝統の教会音楽とバルト地方の神
秘主義の出会いから生まれた瞑想気分の音楽は、キリスト教徒にとどまらず、
宗教心をもつ人々に広くアピールしそうです。混声合唱とオルガン、混声合
唱と弦楽オーケストラ。〈ドナ・ノビス・パーチェム〉には2つのバージョン
があり、シグヴァルズ・クリャーヴァとラトヴィア放送合唱団は、アイヴァ
ルス・カレイスと共演してオルガンのための版を録音していました
(BIS1145)。混声合唱と弦楽オーケストラの版は、ポール・ヒリアー指揮の
エストニア・フィルハーモニック室内合唱団とタリン室内管弦楽団
(HMU907311) (バルトの声 第1集) に次ぐ録音です。





<Alba>
ABCD 230 \2300
チェロとオルガンのためのロマンティック・デュオ
マルセル・デュプレ(1886-1971):
チェロとオルガンのためのソナタ イ短調 作品60
ヨーゼフ・ラインベルガー(1839-1901):
6つの小品 作品150[夕べの歌、エレジー、田園詩]
ソルト・ガルドーニ(1946-):ハンガリーのコラールによる変奏曲
ルネ・ギユー(1903-1958):アダージョ-J.S.バッハへのオマージュ
カミーユ・サン=サーンス(1835-1921):祈り 作品158
グスタフ・メルケル(1827-1885):礼拝 作品114
マックス・レーガー(1873-1916):
ヴァイオリンとオルガンのための組曲より アリア 作品103a-3
ヴォルフガング・シュトックマイアー(1931-):
リストの「十字架への道」の主題による変奏曲(1981-82)
ティボル・ボガーニ(Vc) アーグネス・ザースカリスキ(Org)
録音:2006年3月9日-11日 聖ミカエル教会 (トゥルク、フィンランド)
6チェロの倍音とオルガンの倍音。そこから生まれる調和が多くの音楽家の心
をとらえてきました。
ロマンティックでネオクラシカルなパリのオルガニスト、マルセル・デュプ
レ。ハンガリーに生まれ、ドイツでオルガニスト、作曲家として活躍するソ
ルト・ガルドーニ。ヴェルサイユ・ノートルダム教会のオルガニスト、ルネ
・ギユー。19世紀ドイツを代表するヴィルトゥオーゾ、グスタフ・メルケル。
サン=サーンスは、聖セヴラン教会のオルガニストに指名された感謝のしる
しとして〈祈り〉を作曲。ヴァイオリンとオルガンのために書いた抒情曲を
チェロとオルガンのために編曲したラインベルガーとマックス・レーガー。
シュトックマイアーは、リストの〈十字架への道〉に主題を求め、イエス・
キリストの苦難と死の神秘に想いを寄せます。ハンガリーのふたりのプレー
ヤーにより鮮やかに奏でられます。

ABCD 231 \2300
エルッキ・メラルティン(1875-1937):森の中を楽しく歩く
オスカル・メリカント(1868-1924):
リンゴの花、夏の夕べのおだやかな風、娘は花の上を歩き
カイヤ・サーリアホ(1952-):あなたを見つめる、ああ、心よ、夕べの祈り
イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955):弔いの歌、平安
ユルキ・リンヤマ(1962-):夏「夜が明けると娘が」
トイヴォ・クーラ(1883-1918):朝の歌、マリアの歌
リク・ニエミ(1967-):ランプの灯が消えていく
ヨウニ・カイパイネン(1956-):平安、幸運は胸のうちに
オッリ・コルテカンガス(1955-):スキーヤーの歌
アヌ・コムシ(1967-):僕らは霧の中を歩く
ペール・ヘンリク・ノルドグレン(1944-):彼らはみな死んではいない
セバスチャン・ファーゲルルンド(1972-):北極光
ユルヨ・キルピネン(1892-1959):夕べに
アヌ・コムシ(S) ピア・ヴァッリ(P)
録音:2002年10月26日-27日、2006年4月1日 (フィンランド)
20世紀前期フィンランドの作曲家たちは、詩人エイノ・レイノ(1878-1926)
の詩にさまざまに曲を書いてきました。踊りのリズムをつけてもらうために
生まれた美しい響きをもつ抒情の詩。現代の作曲家たちはレイノの詩に何を
感じ、何を読みとるのでしょうか。レイノの詩を愛するソプラノ歌手、アヌ
・コムシは、現代フィンランドの作曲家たちに新しい歌の作曲を委嘱。新し
い音感覚をもった現代作曲家たちにも、ロマンティックな歌曲の伝統はしっ
かり受け継がれていることが証明された作品となっています。アヌ・コムシ
とピア・ヴァッリにより2001年のムジカ・ノーヴァ・ヘルシンキのコンサー
トで初演された新曲と、フィンランドの人たちに愛されてきた歌がひとつの
アルバムのなかで美しい調和を見せています。

NCD 29(SACD-Hybrid) \2300
ペッカ・コスティアイネン(1944-):自作自演集 第5集
守護天使、今 この世は栄え、主を探し求めよ、クリスマスの賛美歌、
主よ あなたはいつ私とともに、たとえようのない宝、受難と復活、
主に感謝し 主を賛美せよ、目覚めよ 優柔の魂よ、愛国の賛美歌、
夕べの賛美歌、主よ 私の手を取ってください
ムジカ合唱団 ペッカ・コスティアイネン(指)
録音:2006年11月17日-19日 ケルティンマキ教会
コスティアイネンは現代を代表する合唱曲作家のひとり。混声合唱のための
作品や、〈ひばりの道 〉をはじめとする児童合唱のための作品は世界の合唱
団で歌われ、日本の合唱団もレパートリーに取り入れています。コスティア
イネンがムジカ合唱団とヴォックス・アウレラを指揮して録音するシリーズ。
第5集では、フィンランド伝承の賛美歌と宗教歌を編曲した12の合唱作品が選
ばれました (全30曲)。古くからの賛美歌が新しい響きの歌として歌われてい
ます。

NCD 30(SACD-Hybrid) \2300
ミッコ・シドロフ(1985-):パニヒダ
アニタ・リントゥ(S) オッシ・ヤウヒアイネン(T)
クリソストモス室内合唱団 ミッコ・シドロフ (指)
録音:2006年10月6日-7日 ヴァラモ修道院 (フィンランド)
愛する人を弔う徹夜の祈り、「パニヒダ」。フィンランドの若い指揮者、作
曲家のミッコ・シドロフはフィンランド正教会の儀式による新しい音楽を作
曲しました。コンサートホールのための〈パニヒダ〉。賛美の歌、詩篇91番、
連祷、コンタグ、頌歌など16の部分から構成。音楽語法と雰囲気は異なるも
のの、さきがけとなったラウタヴァーラの〈ヴィジリア〉(ODE910) から影響
を受けたことを作曲者自身が認めています。シドロフは、ヘルシンキ・ポリ
テクで指揮と歌とオーボエを学び、クリソストモス室内合唱団、ヘルシンキ
大聖堂聖歌隊、スタディア・オペラ、室内アンサンブルの指揮者として活動。
正教会のための音楽、エイノ・レイノの詩による合唱曲と歌曲などを作曲し
ています。クリソストモス室内合唱団は2003年、シドロフが〈パニヒダ〉初
演のためクオピオに創設した合唱団です。





<haenssler>
98 290 \1250
「静謐なる響き」
(1)ハイドン:交響曲第52番ハ短調より第1楽章
(2)J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲よりアリア
(3)プッチーニ:菊の花
(4)シューマン:3つのロマンスOp.94より第2曲
(5)J.S.バッハ:
2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV.1043より第2楽章
(6)ショパン:ワルツ第3番イ短調Op.34-2
(7)パッヘルベル:カノン
(8)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13「悲愴」より第2楽章
(9)ディッタースドルフ:アンダンティーノ ト長調
(10)メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」Op.61より夜想曲
(1)トーマス・ファイ(指)ハイデルベルクSO.
(2)エフゲニー・コロリオフ
(3)パトリック・ストゥルブ(指)シュトゥットガルト・アルカタ室内O.
(4)ディルク・アルトマン(Cl)フローリアン・ヘンシェル(P)
(5)クリストフ・ポッペン、イザベル・ファウスト(Vn)
ヘルムート・リリング(指)シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
(6)パヴロス・ハツォプーロス
(7)アイオナ・ブラウン(指)アカデミー室内O.
(8)ゲルハルト・オピッツ(P)
(9)ラヨシュ・レンチェシュ(Ob)フランツ・リスト室内O.
(10)ヘルムート・リリング(指)オレゴン・バッハ・フェスティヴァルO.
心休まるクラシックの名旋律の数々を集めたコンピレーション・アルバム。
ファイ、オピッツ、ファウスト、リリングとhaenssler社が擁する一流演奏家
の音源を投入しているところがそこいらのものとは一味ちがいます。




<ORFEO D'OR>
ORFEOR 701072 2枚組 \4160
モーツァルト(R.シュトラウス編):「イドメネオ」
ロバート・ギャンビル(T イドメネオ) 
カミッラ・ニールント(S イズメーネ)
ブリッタ・シュタルマイスター(S イリア) 
イリス・フェルミリオン(Ms イダマンテ) ほか
ファビオ・ルイージ(指)
シュターツカペレ・ドレスデン,ドレスデン国立歌劇場合唱団
録音:2006年8月25日
今年2007年から、伝統あるドレスデン国立歌劇場の音楽監督に就任したファ
ビオ・ルイージ。この11月には両者の来日公演が待っています。オペラで極
めて高い評価を得ているルイージですが、実はまだモーツァルトのオペラの
録音がありませんでした。そこにORFEOから、ザルツブルク音楽祭でドレスデ
ンのオーケストラと合唱団を起用しての「イドメネオ」が登場。フェルゼン
ライトシューレでのライブ録音です。これがただの「イドメネオ」じゃない、
なんとシュトラウス版!歌詞はドイツ語です。シュトラウスによってところ
どころ思い切った近代化を施された「イドメネオ」は、シュトラウスに定評
の高いルイージにはピッタリ。歌手は、来日公演でタンホイザーを歌うギャ
ンビル、サロメとエリーザベトを歌うニールントに加え、実力派のドイツの
メッゾ、フェルミリオンに、ここ数年で台頭の著しいドイツのソプラノ、
シュタルマイスターと、超強力。演奏会形式とは思えない緊張感の漲った演
奏になっています。





<TAHRA>
TAH 642 3枚組 \6900
マーラー:
(1)交響曲第1番 ニ長調
(2)交響曲第2番 ハ短調 「復活」
(3)交響曲第4番 ト長調
(1)ヨゼフ・カイルベルト(指)
シュターツカペレ・ドレスデン
(2)ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指)
NWDR交響楽団,オダ・バルスボルク(S),シークリンデ・ワーグナー(Ms)
(3)ブルーノ・ワルター(指)
フランクフルト博物館管弦楽団,アンネリース・クッパー(S)
録音:(1)1950年2月4日,(2)1956年11月12日,(3)1950年9月4日
TAHRAから、マーラーの秘蔵音源が3CDで登場。注目は、シュミット=イッセ
ルシュテットの指揮する「復活」。1956年11月12日、ハンブルクのムジーク
ハレでのライブ録音。速めのテンポでキビキビと演奏しつつ、S-Iならではの
自然な美しさ、流れの良さと、隅々までが目が行き届いた知性が生かされた
優れものの名演。豊満肥大化してしまった「復活」に慣れている耳に新鮮に
響く「復活」です。なお多少のカットが入った演奏です。カイルベルトの第1
交響曲は、カイルベルトがシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者だっ
た頃の演奏。カイルベルトらしい骨太のゴッツイ演奏。ワルターの第4交響曲
は、海賊盤CDで出ていたもの。ワルターの覇気に溢れた棒に、フランクフル
トのオーケストラが必死に喰らいついている一期一会的名演。しかも音質が
年代にしてはかなり明瞭なのがありがたいです。3種それぞれに聞き応え十分
のマーラーです。




<AVI-MUSIC>
4260085 530472 \2450
レーガー:クラリネット五重奏曲イ長調 Op.146
モーツァルト:クラリネット五重奏イ長調  K.581
ヴォルフガング・マイヤー(Cl)
カルミナ弦楽四重奏団[マティアス・エンデルレ(Vn) 
スザンヌ・フランク(Vn) ウェンディ・チャンプニー(Va) 
シュテファン・ゲルナー(Vc)]
録音:2006年6月
1984年スイス、チューリッヒにて結成され、現在の室内楽界を牽引する正統
派カルテットとして活躍を続けているカルミナQと、ヴォルフガング・マイヤ
ーによるモーツァルトの名作クラリネット五重奏曲。妹のザビーネはモーツァ
ルトの五重奏を3回録音。ヴォルフガング・マイヤーは妹の存在感に隠れがち
ですが、この演奏はまさに天国的な音楽と言っても良いでしょう。音楽への
集中力、息の合ったアンサンブル、柔和な音色、自然で自由な流れ。上質な
アンサンブルを聴かせてくれます。ブラームスとカップリングされることの
多いモーツァルトのクラリネット五重奏ですが、このアルバムではレーガー
を収録。レーガーはブラームスのクラリネット五重奏に触発されて作曲、2つ
の偉大な作品に劣らず充実した最晩年の作品です。

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