マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

北新地散歩

2009-06-19 00:59:15 | 

ある夜、北新地で。 クラブやラウンジ、キャバクラには近づかない。
そういう店にいる連中は実に人の懐を嗅ぎ分けるのに長けていて、
どうやってひとの懐で呑むかと考えるだけの私なぞ、ついぞモテた経験がない。カッカッカッ・・・我ながらちょっと言い過ぎ。

ともあれ、モテたいのなら、こんな街に来やしない。

四ツ橋寄りのバー「ギルビヰ」でまずは一杯。
ボルサリーノをかぶったマスターがいる店。
ハイボールを。



「グラスの底に顔があったっていいぢゃないか」
岡本太郎がCMで目を向いてそう言ってた。



最近のハイボール再燃ブーム、諸君、どう思う?

本音をいうと苦々しいが、ウイスキー会社は存亡がかかってるのだ。

「焼酎のむねん」へ。数年来の第2期焼酎ブームの仕掛け人の一人。



ここは、わりかし何でもアテがうまいとの定評がある。

すじ煮込みとれんこん、だったっけな。



界隈で「炭でやくねん」など佳店を展開する。



こっちは和風のキッシュ。

この間に、いろんな店を挟んで、再び仕上げに新地へ戻る。

同行の酒仙Oさん行きつけのワインバー「I」へ。
ワインを1杯1,000円で呑ましてぇな、と無理を言う。



チリワイン Los Vascosが出てきたが、
酔った一人が「もうちょっと旨いのんを!」と食い下がり、



カリフォルニアワインが2種類、出てきました。
これ以上騒ぐと摘まみだされそうなので、おとなしく飲みましたとさ。



マホガニー色のじつに落ち着いた、ワインバー。
北新地のワインバーはちょいと敷居が高い。そこがまた常連たちには
気持のいいところなんだろう。


ここでバブルも遠に弾け、世界同時不況もある中、悠然と高級ワインを抜く紳士と一緒になったことがある。

なんかバカ高いそのワインのおこぼれをもらったことがある。
涙ぐましいんだよ、このヤロー!


茶屋がいっぱい軒を連ねていた頃の北新地に来てみたかったな。
昭和40年代と今と、ほとんど料金的には変わっていないのだそう。


北新地の歴史については、こちらに詳しく載っています。
 http://www.kgnet.jp/history.asp

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難波神社まえ

2009-06-10 20:08:54 | 

あらためて、音楽のブログのはずなのに、妙ちきりんにも何で食い物ばかりなんだ・・・と思われる方のために一席。なんといっても口に入れるものと、口から出す(歌)ものであって、両方とも無条件に客にエネルギーを与えてくれるものであること。客の心を震わせるためにあらゆる工夫も惜しまない尊い人たちのことを書きとめたいと思うわけであります。これで私の中では十分整理がついてます。歌も音楽も料理も映画も文芸もパフォーマンスも、私の中では「芸」ととらえております。よって、素晴らしい芸をキャッチしたくて、人一倍感動したくて、あるいはこちらからもなんとかして発信したくて、こんなしち面倒くせぇブログをやっておるのです。な~んちゃって。(なんちゃってかい!)


さて、久々に本町。ずーっと前から知っているが、なかなかゆっくり喋るチャンスがなかった上村さんとこに、久々にお邪魔しました。
目の前の難波神社にお参りだぁ。二礼二拍。土地の神さんにはきちんとお参りするのが常。邪魔するけど邪魔にしないでねの気持ち。



本日のお勧めのワゴン。牛肉の塊(ランプ肉?)、カレダニョー(羊)、花ズッキーニ、ドロ海老、鳥貝、トウモロコシ・・・など。




アミューズの、一口ピッツァ。


いい香りだなぁ、が、パクッで終了。いさぎよし。


5月、大阪酒販会主催の「地曳き網」に店主が出店した際に出した
トウモロコシのスープ。
自家製グリッシーニに、パルマ・サンダニエーレ産生ハムを巻いて。
トウモロコシは話題の北海道の品種、味来(みらい)コーン。



うんめぇ! 生ハム巻いたグリッシーニ、むちゃ馬。


ホワイトアスパラ

卵黄のソース

パン



パンはパンデュース、ブランジェリータケウチ


ワイン  コンティゼッカ・カンタルピ・レゼルヴァ 04
 


プーリア州、ネグロアマーロというブドウ80% しっかりめ。


花ズッキーニのフリット


中に、アンチョビだっけなんか詰め物がしてある。


宮崎産和牛 三種



三角バラのカルパッチョ
ランプ肉 バルサミコソース マスタード
牛タン  緑のソース

枝付きのトマト(品種聞きもらす)



パスタは2種類を取り分け。
トマトソースはうめぇなぁ、やっぱ。
ナポリタンスパの記憶かね・・・





パスタも手ぬかりございません。

まだ2年半、ますます未来に向かって。
大阪のイタリアンを面白くして行ってください!




           GIOVANOTTO  大阪市中央区博労町4 


 

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ダン@千日前アナザー

2009-06-07 15:12:19 | 音楽


Tom's Cabinといえば、アメリカンミュージックの招聘元として1976年から数々のマニアックなミュージシャンを見せ続けてくれた。
代表の麻田浩大兄は古くはMFQ、森山良子などとカレッジフォークの黎明期から歌ってきた方。同じ音楽の虫に刺された微熱中年として、近年いろいろと気にかけてもらい、Hotclub Of Cowtownの関西公演に続いて、今回もDanと同じステージを踏ませてくれた。


       

待ってたよ、ダン。以前はバナナホールで、その前は新宿グローブ座でみている。でっかくてなかなか存在感あるが、飄々とした不思議な魅力の人物でもある。歌詞の方はよくわからないが、お洒落なサウンドの中にもシニカルな意味が含まれていることは間違いなかろう。


              アシュラ紅丸氏のイラストレーション


どのジャンルに分けたらよいのか、グループにも属さぬ孤高の人っぽい。サウンド的には以前はジャンゴ&グラッペリー風な匂いが強かったが、今回はジャグバンド&ジャズ小唄風。ミュージシャンは若返ったかな?女性ボーカルももう少し凄味のある女性だったような。


御本尊は飽きるのか照れるのか、妙なダンスをしたり、早口言葉のような歌で「皆さんもご一緒に」とやったり。(歌えるか!)
リードギターに長いソロをとらせて、さも自分が弾いてるようなエアーギターに臨んだり、舌をペロペロさせたり、怪しさ縦横無尽。客を客とも思っていないようなフリは、さすがにステキであった。


    


「 ♪ Smoke,Smoke,Smoke That Cigalette 」 いいねぇ~!

 
ケツから煙が出そうなこの歌を初めて聴いたのは、彼らHotLicksだったのを思い出した。オリジナルはウエスタンスイングのTex Williamsだ。
Asleep At The Wheelも歌っている。


Fiddle&Mandolinのリチャードは我々と同じWestern Swingのバンドをしているのだと、こっそり自分のCDをくれた。聴かなきゃ。


    


彼らのお客が大半なわけだから、我々もブーツを脱ぎ、ウェスタン臭は薄めてスタイルだけは戦前の会社員のような服装でジャグバンド風に。
久々に出すと、靴は合わねぇ、帽子はでけぇ、ズボンはキツいし、なんだか前の晩、「何をやっとるんだ」とムカムカしてしまった。


    

このシャレたネクタイはVocalのチャーリー(日本人だす)の自前ビンテージもの。バンドメンバーたちはそいつをキリリと締めて、ようやく三流サラリーマンの呪縛から逃れた。ひとはネクタイひとつで変わる!


冒頭、トミードーシーのOpus Oneから入ったが、俺のフィドルの音が鳴っていないとミキサーの山ちゃんの天の声。
ありゃ、ハハハ・・・センをつなぎ忘れた。
俺、ホントこの業界合ってないんぢゃないのか。荷物まとめっか?え?



今回をもって一応、Tom's Cabinの活動が休止するとの話で甚だ残念。
特にブルーグラスなんかやってる連中は今回のダンなど見ておくと絶対いいのに、音楽観が狭いというか硬直してるというか鈍いというか、その結果、楽器弾きばかりになってしまい、成熟したリスナーが育たず、観客も目減りしていき、結局は己れが好きなはずのミュージシャンは呼べない、見るのは困難ということになってしまう。「支持されている音楽にはアンタの知らないナニかがある!!」 せめて音楽ぐらいは柔らかアタマで臨まねばつまらんこと。殻の中に閉じこもっていても性ないことである。


この先もなんかやりましょう!と大兄と別れたが、こんなミュージシャンも呼んでたんだぜというのを披歴して感謝の気持ちを表しておく。この中の多くの客席で、若いボクは息をのんでステージを見つめていた。


1976Davis Grisman Quintet,  Eric Andersen,  New Grass Revival,  Tom Waits,  Geff Mulder,  Amos Garrett,  Mud Acres,  Country Gazette,  Otis Clay,  Flying Buritto Brothers,  Elvis Costero,  Talking Heads,  Happy & Artie Traum,  Jim Kweskin,  Maria Muldaur,  Calexico,  David Lindley,  Jessie Colin Young,  Tony Joe White,  Ukulele Orchestra Of Great Britain,  Asylum Street Spankers,  Hot Club Of Cowtown,  Janet Klein,  Marc Benno,  John Miller,  John Cowan Band,  Eddie & Martha Adcock With Tom Gray,  Chris Hillman & Harb Pedersen ・・・And, Many More   Thank You !

               http://www.toms-cabin.com/

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月休会  畑へ

2009-06-06 10:34:45 | 

ゴロンとなりたい体を起して、車に乗り20分ほど。
丹波の立杭に近い農園にお邪魔する。
銀閣寺の会長、城東区の焼き鳥屋さんがお知り合いということで、
畑を案内していただく。



気持ちいい!


インカのめざめ、キタアカリ、ピンクロッサ、グリーンロッサ、
バターナッツ(かぼちゃ)、ニンニク・・・覚え切れない。
手のかかった、神経の行き届いた畑だった。




料理人は食材が何月頃に、どんなふうにできるのか、
やっぱり知っていて欲しい。生命を扱うんだもんな。




先ほど蕎麦に出てきた、辛味大根。



サラリーマンから転身したというKさん。一人で試行錯誤してきた。
何にも知らない私なぞのトンチンカンな質問にも答えてくださる。




路傍の桐の花。初めて見た。
秀吉が家紋とし、日本政府を表す紋章に使われる桐の紋。
こんなことも自然は勉強させてくれる。

そういえば、長いこと蛙を手づかみなんぞしていない。



戻って、呑み直しでぇ。
あと組は蕎麦で一杯やって、ごろ寝してたそうな。
そりゃあ極楽だろうよ。フン。





ワインは銀閣寺山人が送っておいてくださった。
名無しのように見えるラベルに、Hosaka Yamanashiと書かれる。





beau paysage(ボー・ペイサージュ)、岡本さんという作り手。
いいですなー、気取らない自然派のテーブルワイン。





新調したピザ窯で、イノシシを焼いてくださる。




今ごろイノシシ?と思ったが、年内に獲り冷凍しておいたもの。
この年内というのが味を左右するそうで、年を越すと餌を食べずに
メスを追いかけ回して、肉の味が格段に落ちるそうだ。
ああ、そんなことも知らない・・・



お命頂戴する。 こいつぁ、どう考えてもワインだ。

自家製のそばぼうろも。




楽しい時間はすぐに過ぎ行く





一路、バスで大阪へ。 松田さん有難うございました。

銀閣会長、H幹事、ごくろうさまでした。再見!


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月休会 丹波へ

2009-06-06 00:32:49 | 

過日、月休会で丹波篠山へ蕎麦を食べに行く。
月曜定休日の店主たちとの交流の中から生まれた会。
すがすがしく晴れ渡った空。バスは山へ山へと分け入って行く。

総勢20数名。こんな奥地にあるのかと呆れた頃、着いた。




明るい谷あいのドン突きにある、清潔感あふれた一軒家。



主人の松田文武さんが迎えてくれた。
20数名いっぺんにまかない切れないので、
2チーム制にして、我々が先に蕎麦にあたることに。



表の明るい大部屋にはこんなテーブルが2台。
風が通りぬける。緑を含んだ空気が甘い。



窓の外はこんな景色が広がる。
こんな中で蕎麦、なんともぜいたくだなぁ。


丹波の黒豆茶

家族でもてなしてくれる、そこがいい。
姉の鮎美さんはまもなく欧州へと旅立つ。巴里で蕎麦を打つという。
たくましい。


揚げそば  生ビール

ポリポリ齧りながら待つ・・・

一番だし

ほんとに淡く味をつけてある。藤の花



焼き野菜  食べるほどに体が清浄になって行く感じ。

ブロッコリー、カリフラワー、ソラマメ、エリンギ、黒豆、紫キャベツ、
ナス、カブラ、レンコン、蕎麦八ツ橋風、蕎麦の実など。
油は自家製山椒オイル(グレープシードオイルに若い山椒の実を
つぶして漬け込み、漉す) 味付けは塩水を噴霧。


前菜取り合わせ  こいつは酒だなぁ~

焼き鴨(白髪葱)、いたどり炒め煮、行者大蒜、鹿(もろみ、山葵)、焼き筍、だし巻き(その上の小型の絹さやは、からす豌豆)、焼蒲鉾、もみじかさ(器、山菜)、鰊梅煮、筍姫皮梅煮(赤い実はかまずみの実)、長芋(唐墨和え)


蕎麦にはなんといっても日本酒。
酒は「松の司」(滋賀)、「天禄」(島根)、「天の戸」(秋田)。
蕎麦には松の司が淡麗でよく合う気がする。


十割そば 

蕎麦粉は、阿波祖谷産。
軽やか。つゆもしっかりかえしのきいた東京風。


蕗の紅梅煮

さわやか~


蕎麦がき   器 山城建司 

舌触りがなめらか。香りの素晴らしいことといったら。
茨城県水府村産  焼畑、手刈り、天日干し

「こんな蕎麦を手に入れられるところが凄い・・・」と、
一緒に行った蕎麦屋の店主が唸った。

鴨汁そば  太打ち

粗挽きの星入り蕎麦。仙台産、天日干し。
太打ちにはしっかり噛む美味さがある。
汁に入れる柚子胡椒がヒリリとしていい。



蒸し野菜

フレンチのエチュベ風。レモン汁だけで味付けしてある。


天ぷら  生麩、こしあぶら

衣に蕎麦粉を使ってあるのがミソ



本日、3種類目の蕎麦切りは種もの。
おろしそば、山かけそばのどちらか。
ボクは迷わず丹波のつくね芋を使った、山かけにする。



むちゃくちゃ美味い。
あっという間にズルッと入って行く。

つれの辛味大根のおろしそばを撮らせてもらう。
これも美味そうだった。





香の物

自家製いぶりがっこ、辛味大根の花のあと(名称知らず)、春菊、
花山椒、昆布、小梅


小梅は取っておいて、蕎麦湯に入れて呑むとオツなもの。
とろりとして小ざっぱり。また酒が呑めてしまう。



菓子   よもぎもち  よもぎはこの辺りで採ったもの  蕎麦茶



いや、いただきましたぁ。 
酒もいい具合にまわって、ゴロッと横になりたいぐらい。
でも思いとどまる。


先に畑へ行った連中と交替しなければならぬ。
酒呑んだ後の炎天下はこたえそうだ。



           ろあん松田   兵庫県篠山市丸山




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