マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

鶴橋であの名物を

2012-01-08 01:55:48 | Weblog

いま、日本で一番食べられている漬物はキムチである。
ボクらが子供の頃までは朝鮮漬といって、まだマイノリティな食べ物だった。
ひっくり返ったのは、おそらく88年(パルパル)のソウル五輪ぐらいからだろう。
キムチ鍋当たり前、お好み焼きなどにも当たり前に入る。
ラーメン屋にはキムチがないと、間が持てないようなところもある。
中華でキムチ、ミスマッチには違いないんだろうけど。





だが、まだまだ日本人には熟成の進んだキムチはなじみが薄い。
酸っぱいキムチを炒め物に使ったり、キムチの汁を料理に流用したりもする。
キムチを縦横無尽に使う知恵はまだまだ追いつかない。


さて、鶴橋。 
鶴橋を歩いていて、渇望するのは美味いコーヒーである。
路地に漂うキムチの香り、いりこや雑節の香りから脱して、ほっと一息と思うのだが、
適当な喫茶店が見つからない。あてずっぽうで入って失敗はしたくない。

ということで、マスコミが何度も取材しているあの店へ。
あれだけ使っておいて、実は初めて入った。





コーヒーは一杯ずつサイフォンで淹れる。
深煎りでなかなか香り高い。

そして有名すぎるほど有名、この店「ロックヴィラ」の看板メニューがこれ!

キムチサンド600円。

これが、今さらながら、めちゃくちゃ美味くて驚いた。



パンはこんがりと表面を焼いた、アメリカンクラブサンドイッチ風。
中にはキュウリ、玉子、ハム、そして、たっぷりのキムチ・・・!!

キムチから水分が浸み出したら台無しになる。
あらかじめギューギューに水気を搾ってあるのが解る。
パンと具との間はもちろんバターを塗って、ガードする。
キムチは地元豊田商店のものとチラリ聞いた。



少し酸味のあるキムチがなかなかいい仕事をする。違和感なし。
厚めのロースハム、食べ応えのある玉子(柔らかく焼いてある)、たっぷりのキュウリ。
どれを抜いてもバランスが崩れてしまいそうだ。

テイクアウトもあるにはあるが、これは是非ともこの場で、できたてにかぶりつくべし。
持ち帰ると、どうしてもパンが湿気を帯びて、形もしまらないことになることだろう。

考案したのは女性オーナーの岩村さん。
てっきり、キムチを無理やりひねったウケ狙いメニューだと思っていたが、
とんでもない、見事に完成しているメニューだった。

これ、他の店でも出して、鶴橋中に広がってもいいメニューだと思うのだが、
そうはならないところをみると、なかなか扱いが難しいのだろう。
ヘタに個性を出そうとすると、失敗しそうな予感がする。

千日前通りから11班通りを南へ向いて行くとスグ。
とにかく鶴橋は説明しにくいので、時間に余裕のある時に来て、何度も迷うがいい。
おっつけ、この戦後の市場の姿を残すエリアも大きく変わることになる。

 

コメント
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