二十台後半の頃、よく見に行ったジャンプブルースの吾妻光良。
彼のスイング・バッパーズの公演があり、ミナミに出かけた。
ウィットに富んだ歌詞が彼の魅力でもある。ジャンプ・ブルースの大立者ルイ・ジョーダンの「Beans&Corn Bread」が、彼にかかると「ラーメンとライス」になったりする。ルイの世界を現代に体現する第一人者だろう。ピックを使わぬギターもバカうま、申し分なし。
同時にテレビマンでもある。音声出身で、いま技術会社の社長である。
ライブの前飲みに、独りなんばウォークの「赤垣屋」に立ち寄る。
どて焼きと、湯豆腐で、お湯割り。
サッと切り上げて、ライブ会場へ。
吾妻のギターにピアノ、ベース、ドラムの4人+ホーンセクションが8人。客席は若いのが多く、ほぼ満席。昔とエラク変わらないのに、なんだこの人気は…。でもここからジャンプ再発見してくれればいいな。
ライブがはねて、またちょいと一杯となる。
ミナミ奇跡の立ち飲み、「カナマターク」へ。この名前、子供が「仲間パーク」を言いそこ間違いして、この名前になったとか。かいらしい。
なまこ酢、サバの南蛮漬、牡蛎の醤油炒め
オレはお湯割り。ツレはビール。なまこはもうちっと硬いのが好み。
グッと人生を噛みしめる感じが、酒飲みにはいいのだ。
「吾妻さんみたいな、上司のいる会社っていいっすねぇ」うむ、ちげぇねぇ。
忘れずポテサラ。ポテサラ・フェチに近い。腹膨れるけどね。
セセリの塩焼き、セロリの漬物
父と娘でやってる店なのだが、娘の表情が柔らかいのがよろし。
こんな家庭的なアトモスフィアの立ち飲みは、そうそうない。
どちらかというと殺伐とした店が多いので。
そろそろお暇…と思っている時に飛び込んできたのが、
「エノキ屋酒店」のぼん、寺岡氏。ものすごく久しぶりに寄った由。
こっちもそう。
そういやぁエノキ屋も家庭的雰囲気の稀少な立ち店の一軒。
よき音楽によき酒、よき人。結構な一夜だった。