マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

  祇園のテキは今日の友

2006-09-17 14:11:45 | 

祇園切通し、白川にかかる辰巳橋付近は最も絵になる場所の一つだろう。撮影に使われることも多い。これから南に下ったところにある『ステーキゆたか』は創業47,8年という老舗。床は信楽か、草色に釉薬を塗った焼き物がはめ込まれ、脂くささはおろか、半世紀近い歴史を感じさせないほど磨き上げられている。

ちょいと早めに着くと、二階で女性達の賑やかな声が。聞けば祇園の芸妓はんの誕生会やそうで。さぞかし高級ワインが抜かれていることだろう。なんと浮世離れした世界がまだここいらにはある。
 
いつの間にかステーキというようになったが、なぁにビフテキである。もっと昔の人はビステキと呼んだ。

うれしい反面、胃袋にズンと来るのは重いなぁ、と身構えていった。トロと一緒で霜降りの上等の肉はほんのすこしあればいい。そういう年代になってしまった。主人の高田氏は銘柄にこだわるのではなく、霜降りだけぢゃなく、食べていてしんどくならない美味しい肉を使うのだという。そうそう、それだ。
           
まずはオードブル盛り合わせ。自家製スモークサーモン、ホタテマリネ、才巻海老の刺身、肉刺し、煮アワビ。アワビは殻付のまま大根と一緒に煮る。かういふクラシックなアンティパストもいいね。
実に辛口の白ワインが進む・・・
 
ヴィシソワース(ジャガイモの冷製スープ)、野菜サラダ…スープはザラリとした舌触りの質感が残してある。
そして・・・真打登場。ゴクッ・・・
         
フィレステーキ、大きさは客の求めに応じて。これは150g。同席した京都の名料亭の主人も舌を巻く美味さ。フィレはどうしたって脂が少ない分、パサッとした感じが残るが、このフィレは肉汁を含み、見事に杞憂を裏切ってくれる。もちろん吟味に吟味を重ねているのだろう。ここゆたかのウリは実はこのフィレで、300~400gの背の高いフィレステーキの豪華さ、美味さで一躍人気店に押し上げたという。

ロースはチャコールグリルで脂を落としながら焼き、フィレは鉄板で両面を焼き、ニンニク・スライスの上にのせて蒸焼きにする。バターを入れた醤油ベースのガーリックソースがかかる。これなら200gはいけた。
ワインは赤のシャンベルタン。
          
そしてシメはお約束・・・いったい誰が始めたんだろう。エライ奴だぜ、ガーリックライス。肉片など入らないアッサリとしたガーリックライスに漬物と赤だし。水菓子。

最初に、主人手ずから二階の常連客用に、フィレのステーキ肉をビフカツにしていた。メニューには載っていない物だという。カツにしてくれなどと注文がつけられるのは一度や二度の来店では歯が立たない。
ああ、かういふ店で常連客みたいな顔をするには、一体いかほど使えばいいのであろうか。

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  家人、いちじく、暴れ食い

2006-09-17 11:46:34 | 

           
京都府城陽のいちじく農家・KITAさんのいちじく。車飛ばして行ってしまった。上のは小さいのがあったり、不揃いだけに安くして頂いた。宅配便で送るのはまだ硬い未熟なものを送る由。
KITAさんとはテキーラ・サーキットのライブで、一回会ったっきりで、mixiのシンジケートつながりである。彼はいちじくを見て、キラリと光るヨメの目とヨダレを見逃さなんだ。「本当にお好きなんですねぇ~」。ホントは樹から自分でもいで、その場で皮をペッと捨ててかぶりつきたかったんだって。野生の猿か!

雨天だったので、これでも味が薄いのだという。カラカラの晴れが続くと味がぐっと凝縮して甘さが増すのだという。永田農法のトマトみたいなものかな。野菜も果物も厳しい状況に置くと味が濃くなるという。甘やかすのはダメらしい。作物もガキも。

帰宅するや、いちじくは皮をむき冷蔵庫へ。こうして熟れるのを止め、タッパに入れ、いつでもすぐ食べられるようにしておく。その作業をおとなしく遂行しているものと思えば、家人はカポ!カポ!カポ!といちじくを口いっぱいに頬張り、桃源郷をさまよっていた。こんな無茶、普段はやれぬからなぁ。
           
KITAさんに教わったいちじくのプロシュート巻きを作る。単に生ハムで巻いただけだが、上等なアンティパストになる。曙橋の「バックインタウン」ではこうしてメニューに加わっているそうだ。ちょっとレモンを絞ってもいい。もちろんいちじくにごまペーストで、和の前菜にもなる。   

           
もったいないんだけど、熟れた一部をジャムにする。食感を残したいのであんまり煮込まない。コトコト煮立てていると、ピチャッとはねてアチチとなるらし。レモン汁で安定させる。甘さもほどよく、パンに塗ると朝からごっつぉになる。ほんじゃ、ワタシが珈琲をガリガリやるか…。

コメント (2)
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