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マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

アタマ・ワカレ・セパレート!!

2006-09-02 00:52:07 | 

     
大阪日本橋の電気屋街に近い『こけし』。ここはとんかつ丼という呼び名にこだわる。基本形がセパレート¥770である。築地「豊ちゃん」などではアタマライスと称するワカレタイプ。ごはんとかつ煮が別々に出てくるのだ。ご飯に自信があるから、むやみに汚して欲しくないという気持ちがあるのかな。中にはですよ、吉野家の牛皿感覚で、かつ煮だけでビールを飲んで、やおら沢庵と味噌汁でメシを食うという手練者もいると思われる。
一人客だと見るとスッと新聞が出される。その間合いだけでも日本橋のイラチの塊りみたいな電気屋のおっさんらに厳しく鍛えられてきたことが判る。

ちょっと欲張って、カツ2枚玉子2個を使った「ダブルとんかつ・ダブルエッグ(¥1120)」(味噌汁頼むと¥1270)を注文。九州産ヨークシャー種の豚肉を使った薄めのロースカツが2枚。ご飯と合わせるにはカツカレーの場合もそうだが、薄めのカツでなければよろしくない。厳選素材を使うのでちょいと高め。「月にむら雲…」のような白身を真ん中に持ってくる技術がさりげなく光る。玉子の半熟具合はぴたり。仕上げにグリーンピースがなぜか7粒。印象としては濃い目の甘辛さ。でもいやらしい甘さではなく玉葱の甘さが際立っている。さすが体を動かす電気屋街の食堂だ。ご飯は丼一杯。ご飯がわしわし食えるカツだ。パワーフードというが、こりゃ元気じゃなきゃ食えねぇ!気合の入る一品。因みにとんかつカレーもあり。「萌え~」なニイチャン方に、この味はどうじゃ!

              
一方ミナミ法善寺の「喝鈍」。確認してないが、「こけし」フォロワーとみる。しかしそのままなぞるのではなく、実に巧みに時代性を加えてアレンジを施している。なんぼなんでも「こけし」は甘いので、全体にあっさりさせ、最後まで冷めぬよう銅製鍋のまま出した。同時にメニューもソース、カレー、おろし、キムチなどのバリエーションを作り、ミナミの若い客層を掴んだ。基本形は¥550。こちらでもダブルかつ・ダブル玉子(¥850、味噌汁をつけて¥950)。全体的によくまとまり上出来。こっちのは半分食べて、半分はご飯にかけたが、こけしのはご飯にかけたくなかった。や、飯がうまいのだ。卵具合の美しさはこけしに軍配!