マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

06.5.05   堺旧市街地の美味い物

2006-05-05 13:40:58 | 

 近頃、身辺、堺づいていて、これも政令指定都市とやらになったからだらうか。我々が大都会だと思っていた堺東は今、つまんなくなっていて、断然面白いのは古い環濠都市の面影の残る旧市街地である。戦争で焼けたので、古い京都のような町並みはほとんど留めていないが、昔をしのばせる店がポコッと残っていたりする。もっと街歩きを楽しめるように、街づくりを考えるべきだ。店も人も他所から来る客を迎え入れる準備をしなきゃね。創業元徳元年(1329年)と、とんでもない老舗の『かん袋』のくるみ餅。店ではかき氷をかけて食べられる。これがちょっと酒呑みにもおつなもんである。客が次から次とひっきりなしに詰め掛ける。近くにビデオカメラ完備の駐車場までできたから、笑いの止まらぬことだろう。二十七代当主は屋号を命名したのは秀吉だというのだが、太閤が「かん袋」なんて大阪なまり使うか?誰も見た者がいないので、言うたもん勝ちみたいなところもある。くるみ餅とてくるみは一切入っていない。ふわりとした氷は刃が命である。                           創業元禄8年、300年を越すこちらも超老舗『ちく満』の蕎麦。日本で最古の蕎麦屋といってもいいのではないか。ここのは昔のスタイルを今にとどめる、蒸し蕎麦。一斤、一斤半と頼むせいろそばは、年中熱もりで、熱いつゆと葱・山葵などで食べる。全卵を入れて出てくるのはどうかねぇ~。蕎麦の香りはなく、ふにゃふにゃもちもち。大阪人ってのはこの食感が好きだねぇ~。粉もんしかり、豚まんしかり。蕎麦好きには意見が真っ二つに分かれるところだ。でも、歴史的な蕎麦として大事に残していくべきものだ。この玄関だけはいいが、上へ振り上げれば訳のわからない工場みたいな建物になっている。そのセンスたるや謎をよぶばかりである。

 近くの『プノンペン』という店も堺名物に数えられる。まだ20年程度だろうが、扱うのはプノンペンそば一穴主義。ピリッと辛い澄んだスープの中にストレート細麺。自家製杓子菜・豚肉・セロリ・トマト・ニンニクも産地にこだわる。水は岩湧山で汲み、箸は吉野杉ときたもんだ。辛くて子供の発育を妨げるので子供は入るな…とある。こうなりゃ頑固ぶりが潔くもある。そのわりにゃマスコミ好きそうだが。

           プノンペンという、台ヌキもあるそうで、通はそれを啜りながら飯でもかっこむのであろうか。まだまだ、穴場的な店が意外な場所に潜んでいる。 

    かん袋  堺市新在家町東1-2-1   ちく満 堺市中之町西1丁

    プノンペン 中之町西3-2-33

 

コメント (6)
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