マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

06.3.10 朝めしに蟹

2006-03-10 03:16:29 | 
スイングもいいけれど、あたしゃやっぱり口から先に産まれた男。「朝めしを食いに、香住へ行きませう」という誘いに乗って、出版社勤務のサラリーマン珍太呂くんと、酒や酒や酒持ってこいの酒呑大人の三人で朝5時に大阪を出発。しかし日本海は遠いのなんの遠井吾郎。香住に着いた頃には朝のワイドショー枠は終わろうかという時間帯。香住高校の側にある民宿岡田の座敷にはもうズワイガニ一式が待ち構えていた。どっかで見た人が来たと思ったら、丹前姿のバー立山のマスター。御一行は昨夜から来て、どんちゃん騒ぎをした翌朝でどろんとした面持ちで朝食中。「こっちへ来て一杯どないでっか?」という呼びかけにも、いや、酒を見るのもちょっと…という感じ。ほたらば、頂きますか。まず茹でたせこ蟹から。うんうん、オレらガキの頃はなんぼでもオヤツに食えたものだが…なんち言いながら。この民宿の娘カニ子がセコ蟹の正しい食い方を伝授してくれる。さすが蟹から産まれたカニ子である。造りはズワイ脚、どろ海老、つぶ貝、タイ、サザエなど。ズワイのトロリは申し分ないが、その合いの手に頂くつぶやサザエのコリコリがアクセントとなって小気味よろしい。おっと酒を忘れちゃいけない。大人が持ち込んだのは福島の大七純米大吟醸「箕輪門」。そのまんまコップで頂いたが、丁度いい温度で香りも十分。さらりとしてでしゃばらない。程のいい酒だ。酒呑大人がガリガリ、バリバリ…飛ばすのでこちらもテンポアップ。若い珍太呂くんは公家の出なので、我々の施餓鬼のような姿に気圧されている。返す刀で焼きがにへ。実はこれが一番甘味が感じられる。殻の燻製のような香りも悪くない。ナマコも2種類生と茹でたのを出してくれた。ナマコは何にもない時にちっと摘まむにゃいいが、こうも贅沢な食卓では分が悪い。ポン酢の中で身を縮めておった。そしてカニしゃぶ。ぜいたくに豆腐だの野菜はほとんど入れない暴れ食いだい。え~い、グー(脚をちょん切った付け根のところ)は面倒だ、脚ばっかり行こう。何様だ、おかげ様。シメは雑炊。もう腹が天井を向いている。途中サービスエリアで買った「玉子かけごはん用の醤油」を試したくて、も一杯。くわぁ~当分カニいらん。近所の温泉にどぷんと浸かって、復路。珍太呂くんは仕事へ。アテはお好み焼き屋4軒の取材へ。酒呑大人は新地の料亭へと消えて行った。そこでも蟹が出た由。