いろんなことがあって、今までよかれと思っていたことが、実は、すっかりと舐められきっていた原因にもなっていて、知らぬは我が身ばかりという事実を知る。
なんのことはない、我々は、眼中にない存在であった。今まで、まったくその傾向を感じないわけではなかった。だが、あえて、見ないようにしてきたようにも思う。
こちらが、控えめに本音を言ったとき、それが完全に顕在化した。思いもかけぬ本音がかえってきた。
これが、音信不通の始まりだろう。こちらから、なにもいうことはないし、相手もそうだろう。となれば、連絡することもなく、今後は、まさに見知らぬ他人である。
他人の場合は、一言から会話が始まれば、そこから付き合いが始まるけれども、長い、付き合いがあって、そのあげくのことだから、今更、関係を復するきっかけもない。
少し離れた関係のところは、なんの不都合もないが、近いとされているところでは、醜いイザコザにしか見えないし、事実、そのとおりである。
ああ、ことわざというのは、やっぱり、的をついているものだな、と実感させられる。もっとも、正反対のことわざも時々あるのだが。