あまり深いつきあいだと、こじれることがあれば、とことんこじれて、復元することなく、エライことになることは、よくきく話である。
あっさりと、付き合うかぎりにおいては、心の問題に深く関わることもなく、もめるまでいかないので、これが人とのつきあいの王道だと思われる。
ただ、どこかこころ寂しい面があることも否めない。そうはいっても、人間同士どこまで心の交流が可能なのかどうか、自分自身のこころの状態さえ、把握しきるのは難しい。
そもそも自分自身の把握が完全にできているのならば、悩みや苦しみは、すべて自身で解決可能となるがそうはいかないのが普通であるとすれば、心穏やかに暮らすことは、大きな課題といえる。
他人との関係において、付き合い上手であることは、それだけで、人生が豊かに、心穏やかに暮らすことができる条件を満たすことになる。なにしろ、人間は一人では生きてはいけないのだから。