人間死ぬまで生きるわけで、生きている途中というのは、完結していないから、何やかやと忙しく、いろんな要素にひっぱりまわされることが多い。
自分の思い通りに、日々を過ごすことができる人というのは、それほど多くはないと思うけれども、やはり、そうでなければ生きているかいがない。
そんな意味で、アドラーの心理学が、脚光を浴びているという。つまみ食いだが、どうやら、どう生きるかのことを述べているらしい。そして、人から嫌われる勇気を持つことを、テーマに書かれた本がヒットしている。
その方向は、空気を読むことが、日本的な生き方と思われているなかで、ようやく、人のことは気にしない西欧の言われている気風がなだれこんできたのかもしれない。
日本的な心地よさは、その内稀有なこととなり、余裕のないギクシャクと自己主張ばかりの世の中になるとすればそれも、なんだかね、と思うけれども、動物の世界の会話のない中では、自然の摂理が生きてくる。そこでは、思いやりなどやっている余裕はないのかもしれない。
だが、人間は、会話をするわけで、どんな世界をこれから構築していくのか、それは、構成員たる我々の仕事である。