BSで、みた。黒人と白人女性の結婚をめぐる家庭の問題。古い映画であるが、差別をめぐって、頭で理解していることと、現実との問題が、真正面から取り上げられている。
アカデミー賞受賞作品である。ストレートに問題をとりあげている。いまや、アメリカの大統領は黒人であり、隔世の感があるといいたいところだが、まだまだ、完全に古いテーマとはいえない。
認識を変えていくプロセスが、興味深い。非の打ち所のない黒人医師と、理想的な教育のもとで、まっすぐ育った白人の娘。両親は、リベラリストであり、観念的には人種差別を非難し続けてきた。
ところが、それが、現実となった。困惑、娘と司教以外は、多かれ少なかれ、何らかの懸念を抱いている。そのなかで、黒人の母親と、白人の母親が共感するところ、父親が認識を変えていく過程。
長年の友人であっても、決断して、絶交をいいわたし行動開始をする白人の母親の決断。白人の父親と長年の友人の司教とのやりとり。黒人父親と白人父親の話し合い。
娘の断固たる意志に、白人の母親は、連れ合いの夫にもせまる。はじめての夫婦間の危機。殴りあいや、派手なシーンは一つもない。認識の問題、心の問題である。まじめなテーマであり、人間の原点を問うすばらしい映画であった。