未曾有の大災害。これに、どう対処するのか。日本のみならず、世界にとっても、大きな問題を提起された。
どうしても、助け合わなければ、生存ができない。それは、「国旗」とか、「国家」とか、そういう問題ではない。
生身の人間が、どうして生存していくのか、という、もっとも原初的な課題である。ここに、本質的な、問題が、つぎつぎと提示されてきている。
朝日新聞が、当初、新聞の見出しに大きく、「政府の後手後手」云々というのを出した。これは、何ともいえない不快感を、催させた。記事とは、関係ないようにみえた。
みんな懸命に、頑張っているなかで、何と意味のない心無い見出しにするのか。ここに、政権党に対する、へんな動きをする勢力の存在をみる。
こういう連中は、本当に、災害のなかで、苦しむ人びと、それを見て、心配し、できることをやろうとする人びとの、まともな心を知らない連中である。
これが、従来の支配者の共通する心情ではないか。彼らは、自分達と、その身内だけのことしか念頭にない。自民党は、菅さんの提案を蹴った。政権の延命に力を貸すことになるという。同列である。
いまは、そんな時期ではないだろう。全力で協力すればいいではないか。彼らの本音は、そこにはない。口では協力といっても、実際には、何か不手際はないか、とイジワルな目で見ているのである。
この視線こそ、国民とは違う「エリート」の視線である。いま、この時期に、どういう行動をとるのか、これが本音を示している。
助け合うという最も基本的な、人間らしい、生き延びるための手段。そこには、ドラマがある。本質がある。いま、それが、展開されている。見逃してはならない。
自民党が本当に政権をとるためには、本当に国民のことを考えるようにならなければならない。はたして、それが、できるだろうか。今、それが試されている。