作者は、すでに故人となっている。すごい、作家である。サイエンスフィクションとか、ミステリーの分野の作品ということになるらしいが、人類の行く先を暗示していて、新しい世界をみせてもらった。
今の国会の様子をみていると、この作品にみられるような、国民不在の思考方法が、顕在化しつつあることが、よくわかる。
西田議員のような質問や、その後の展開を見ていて、その酷薄無情の自民党の体質がよくわかる。公明党もそうだ。共産党も、残念ながら、こういう事態を機械的にとらえてしまったところに、大きな失望感を覚える。
柔軟で、のびやかな感性。新しい展開を考えないと、人類の将来は、まことに危うい。
「虐殺器官」は、多くの示唆を与えてくれている。わずか35歳の生涯であるが、大きな仕事をしたと言える。この新しさに、学ぶことは多い。政治家諸侯も、是非読んでほしいものだ。
小生は、書店で、いわゆるヒラヅミになっていたので、何の先入観も持たず、本の帯をみて、購入したのだが、みんな良いものは、よく知っているということを、本当に頼もしく思う。
いいものが、チャント売れている。国民は、みんなバカではないのだ。