黙秘を何故認めるかと言えば、言質をとられないことを選択できるということである。すなわち、なにも語っていないという事実が、いろんな工作、人為的な策略に陥ることがないある種の保険の役割を果たしているのだと思う。
それと、誰もが知らない自分に不利な状況を、言わなくてもよいとするのは、証明可能な、客観的な証拠がなければ、人を罰することはできないとすることで、人が人を裁くことに、慎重に対処しようとしているのであろう。
わざわざ自分を貶めるような、作り話をする人も、実際いるのである。そんな話にのって、その人を罰したりすれば、まったくおかしいことであり、これを避ける効果もある。本人が言ったからといって、鵜呑みにはしないのが原則としている。あたり前だろう。
そういう仕組みのなかで、被告人は、裁判の場でも黙秘した。その真意はどこにあるのだろうか。裁判制度自体を認めないという意思表示なのか、やっていない、ということすら言わないというのは、何故なのか。
言えないとすれば、どうなのか。鍋の見張りをしたのは確かである。そして、実際の事件の起きたとき、現場にはいなかった。その騒ぎの実際を見ていないのである。カラオケに行っていたという。見たくなかった、のだろうか。
祭りの食事のカレーを、住民が交代で番をしている。それは、住民の意識として、事故を防ぐという考えが、当然あったからで、誰もいないという状況を作らないようにしている。そのなかで、事件が起きた。いわば、密室である。
誰かが、間違いなくやったのである。誰ができるのか、という特定が、可能かどうかの問題でもある。彼女は目立って疑わしかった。マスコミも、そのように報道した。周辺事情も調べられた。保険金詐欺の実績、生い立ち、住民とのあつれき、報道陣とのやりとり。画像で流れ、声が聞こえた。感触が生まれる。
そのなかで、裁判が始まり、公式に彼女が語るべき場所に立たされた。そこで、やっていないということをいうことさえ、言わない、というのは、取調べ段階はともかく、裁判の場での沈黙は、言えないのではなかったか。何か言えば、不利となると判断したのだろう。言えないと言わないとは、外見は同じでも、中味が違う。
砒素を扱う仕事をしている人は多くはない。保険金詐欺をする人も滅多にはいない。
死刑制度を認めないという観点から、ありとあらゆる抵抗をするというのは、理解できる。事実を捻じ曲げても、死刑をやめさせるためには、なんでもするという考え方は、理解できる。弁護団の真意は、そこにあるのではないか。それは、しかし別の問題である。
それと、誰もが知らない自分に不利な状況を、言わなくてもよいとするのは、証明可能な、客観的な証拠がなければ、人を罰することはできないとすることで、人が人を裁くことに、慎重に対処しようとしているのであろう。
わざわざ自分を貶めるような、作り話をする人も、実際いるのである。そんな話にのって、その人を罰したりすれば、まったくおかしいことであり、これを避ける効果もある。本人が言ったからといって、鵜呑みにはしないのが原則としている。あたり前だろう。
そういう仕組みのなかで、被告人は、裁判の場でも黙秘した。その真意はどこにあるのだろうか。裁判制度自体を認めないという意思表示なのか、やっていない、ということすら言わないというのは、何故なのか。
言えないとすれば、どうなのか。鍋の見張りをしたのは確かである。そして、実際の事件の起きたとき、現場にはいなかった。その騒ぎの実際を見ていないのである。カラオケに行っていたという。見たくなかった、のだろうか。
祭りの食事のカレーを、住民が交代で番をしている。それは、住民の意識として、事故を防ぐという考えが、当然あったからで、誰もいないという状況を作らないようにしている。そのなかで、事件が起きた。いわば、密室である。
誰かが、間違いなくやったのである。誰ができるのか、という特定が、可能かどうかの問題でもある。彼女は目立って疑わしかった。マスコミも、そのように報道した。周辺事情も調べられた。保険金詐欺の実績、生い立ち、住民とのあつれき、報道陣とのやりとり。画像で流れ、声が聞こえた。感触が生まれる。
そのなかで、裁判が始まり、公式に彼女が語るべき場所に立たされた。そこで、やっていないということをいうことさえ、言わない、というのは、取調べ段階はともかく、裁判の場での沈黙は、言えないのではなかったか。何か言えば、不利となると判断したのだろう。言えないと言わないとは、外見は同じでも、中味が違う。
砒素を扱う仕事をしている人は多くはない。保険金詐欺をする人も滅多にはいない。
死刑制度を認めないという観点から、ありとあらゆる抵抗をするというのは、理解できる。事実を捻じ曲げても、死刑をやめさせるためには、なんでもするという考え方は、理解できる。弁護団の真意は、そこにあるのではないか。それは、しかし別の問題である。