ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

ただいま夢中です

2007年09月08日 23時04分46秒 | トライアスロン

仕事が何ともややこしいことになっているが
残業を終えて家に帰ってから
ここ数日、夢中になっていることがある。
それは漫画なのだ。
大の大人が、いい歳して
と言われるかもしれないが
これが、もう途方もなく面白いのだ。

発端は、一冊のエッセイだった。
「ラクダのコブのある自転車乗りになりたい」
というエンゾ早川という人が書いた本だった。
自転車という言葉につられて
何気なく手にとって見ると
ひと目でこれは面白い本だと直感した。
すぐに手に入れ、
通勤読書と就眠読書で読み始めた。

関東で自転車屋を営みながら
毎週末箱根方面へツアーに出かける
という話を
実に楽しく書いている。
そして、自転車の乗り方
スタイル、パーツのあり方など
非常に緻密で、
mm単位の違いが
いかにライディングポジションに影響し、
それがスピード、持久力に
関係しているかを
実体験を踏まえて書かれている。
それは、それで
バイクをかじっている自分には
興味深く、味わい深い。
そんな本の中に
度々登場し、
著者のバイブルとして
書かれてあるのが
わしが今、夢中になっている漫画

「シャカリキ!」

なのだ。
作者は「曽田正人」。

近辺のブックオフや古本市場を
5軒回ったが見つけられなかったので、
バイクの好きな職場の後輩に
この漫画を持っていないか聞いてみたら
「僕も前から読んでみたかったんです」
だって。
実は、ネットでは手に入ることは
調べてわかっていたのです。
しかし全18巻も買ってみて
面白くなかっても後悔するし、
と二の足を踏んでいたのですが
後輩がそういうのなら
共同で買おうということになった。
ネットオークションで

5千円強

そして先日、ほぼ新品同様の
「シャカリキ!」
全18巻が我が家に届いた。



読み始めてすぐに夢中になった。

これはバイク好きの主人公をめぐる
スポーツ漫画。
ストーリーもさることながら
随所に描かれている
バイクのパーツも
凝りに凝っている。
これまで7巻を読んだが
描かれていたフレームの
中に
PANASONICや
LOOKも
ちゃんと描かれてる。
わしのこれまで乗った
初代フレームと
2代目フレームだ。
現在のフレームも
そのうち登場するだろう。
また
ディレーラー
ディスクホイール
ハンドル
サドル
スピードメーターなど
かなり、マニアックな部分での
描写に手抜きがないし、
登場人物が着ているウェアも
何の不自然もなく描かれている。

そして何より、
この漫画で描かれているのは
バイクライドの楽しさだ。
読んでいると
今すぐバイクに乗って
山を攻めて見たくなってくるのだ。
登坂に命を燃やす
主人公の野々村テルを見ていると
本当になんでも
シャカリキになってやってみようという
元気が湧いてくる。

あと11巻。
早く読みたいような
残しておきたいような
複雑な心境ですわい。



座談会

2007年09月06日 22時28分29秒 | 仕事

仕事で座談会の司会をした。

インタビューはこれまで何度もしてきたので、
ある程度のコツは飲み込めているが
座談会となると結構難しい。
何が難しいかというと、
どんな話が飛び出すのか予測できないのだ。

インタビューでは、
記事の内容に合わせて、
対象者にあわせた質問事項を
あらかじめ考えてもおけるし、
こう聞けばこう答えてくれるだろうと、
事前のリサーチで予想もできるから、
あらかじめ記事を作っておくことも可能だ。
個々のインタビューの返答内容など
話した本人でも覚えていないことが多く、
主旨をはずさなければ記事になればたいていOKとなる。
が、座談会となるとそうはいかない。
三人のゲストを仮にAさん、
Bさん、Cさんとしよう。
Aさんの話を紹介するときに、
他の
Bさん、Cさんから、
「Aさんはそんなこと言ってなかった」
などとクレームが付くこともありえるわけだ。

また、座談者にはあらかじめテーマを与えておいて、
当日そのテーマについて
話し合ってもらうように依頼するわけですが、
うまく舵取りをしないと
座談者どうし盛り上がって、
意外な方向に話が展開していき、
記事の主旨とは逸脱した結論が出たりすることもある。
マラソンの素晴らしさを語ってもらおうと思っているのに、
トライアスロンの方がもっと素晴らしい
などという結論が出たりすると
(この場合はそもそも人選を間違えているのだが)、
忙しい中、
集まっていただいている関係上、
座談会をなかったことにするわけにもいかず、
座談会以外の記事全体を書き換えねばならなくなるし、
もっと下手をすれば
記事全体のタイトルまで変わってしまう
そんな場合だってありえるのだ。
始めに座談会ありきで、
そこから記事を作っていく場合ならそれでいいのだが、
はじめにテーマありきで
記事に厚みを持たせようとする場合などは、
その辺の舵取りが、
司会者に課せられた
最低限かつ重要な仕事となる。
さらに、
わが社のような出版物の性質上、
座談会でも市井の人に集まっていただくことが多く、
中には言っちゃ悪いが、
確固たる信念や
崇高な理念など持ち合わせている人のほうが少なくて、
なかなか思うように
話が進まないことがよくある。
そんな場合も、
司会者の役割は重い。
「ということは○○ということですねえ、Aさん」
と強引にねじ伏せ、
そのAさんが○○を肯定するような発言をすれば、
記事の中では
「Aさんは○○と語った」とこうなるわけだ。
新聞紙上などで何気なく読んでいる
座談会記事でも、
編集者の立場に立って読んでみると、
これはテーマ先行型なのか
座談会先行型なのかとか、
これは強引に
司会者が導いた結論ではないだろうかとか、
などと考えさせられ、
中味以外のところでなかなか興味深いものなのである。


研修にて

2007年09月03日 21時55分16秒 | 仕事
職場で2日間通しの研修があった。
場所は
あの大和川の近くにある
柏原市の施設。
昼休みに少し歩くと
近くの橋からこんな景色を
撮影できたよ。



それにしても丸2日の研修というのも
久しぶりやな。
陸上競技なら2日間で10種目の競技を行い、
その総得点を競うというエキサイティングな
「10種競技」があるが、
こちらはそれに比べてまったく
ノンエキサイティングだ。
10種競技の参加者は
キングオブアスリートと呼ばれるが
わしらは別にキングオブ会社員とは呼ばれないしね。

普通に受けているだけなら、
研修など退屈で退屈で仕方ないものだが、
めげてばかりもいられない。
そんな中でも楽しみを見つけるのが、
ハブアナイスDOIの精神だ。

今回の研修でも、
ネタをいくつか見つけたよ。
見つけたというか
向こうから自然にやってきた。

まずは、初日の講師。
事前に配られた写真付きのプロフィールを見てびっくり!
正面を向いためがねの顔。
ニコッと笑ってる写真が
なんとアブサンにクリソツ!
(書類を写真に撮ったけど、
残念ながら公表は差し控えましょう。
希望者には、こっそり見せてあげますから。)

思わず
「うわっ、今回のテーマは

<アルコールと人差し指の関係>

かあ?」と思ってしまうくらい。(←楽屋落ち)

本当のテーマはそんな楽しいものではなかったが、
おかげでその人が講義中に、
指を立てる姿を見ながら
2回ほど吹きそうになり、
ハブアチョットナイスデイとなりました。

そして2日目の講師も、
驚きでしたぜ。
話の中身は「セクハラ」に関することで、
かいさんや会長の顔が
走馬灯のように浮かんでは消える、
そんな研修でしたな。
そしてもっとも驚いたのは
講師の名前がアブママと同姓同名だったこと。
漢字もまったく同じでした。
ただ“あぶら”を“ゆ”と読み
“じゅん”を“すみ”と読むのは違ったけどね。
こちらはプロフィールに顔写真はなかったので、
登場するまで楽しみでしたなあ。
そして登場したときには
記憶の中のアブママと
まじまじと比べてしまいましたあ。
ま、姿かたちに関するコメントは差し控えておきます、へへ。
これもセクハラ研修の成果ですな。
またもちろん

“一生のお願い”

“私のこと~?”

のセリフはありませんでしたし、
昨日の講師と手をつないで出てくることもありませんでしたな。

そんなふうに二日間、
アブ家のおかげで
ちょっぴり退屈せず、
そこそこナイスな研修の二日間を
過ごすことができました。

携帯一人旅

2007年09月01日 00時17分09秒 | 最近の出来事

先日、大阪市内で職場の懇親会があった。
部の若手が企画し、
年に数回催されているこの会も、
回を重ねるごとに参加者が増え、
今回も40人以上での宴会となった。
料理はコース料理だが、
飲み物は飲み放題なので、
いきおい酒飲みのボルテージは
真夏の電力使用量のごとく
うなぎのぼりに上がっていく。
そしてそんな連中が
会場中をうろうろ歩き回り、

「さあ飲め」

「やれ飲め」

とそそのかすものだから、
わしらのように中途半端な酒飲みは
その余波をもろに食らうことになるのだ。
おりしもその日は、
前日の高野山マラニックの疲れと
世界陸上観戦の寝不足もあって、
そんなに飲まないでおこうと思っていたのに、
連中が入れ替わりたちかわり
アルコールを注ぎにくるものだから、
帰る頃にはくたくたになってしまった。
これはいかんと二次会はきっぱりと断り、
早々に9時過ぎに帰路についた。

我が家の最寄り駅は
各駅停車しかとまらないので、
途中、快速電車から各停に乗り換えるのだが、
事件はこの乗り換え時に起こった。
どうやらポケットにいれてあった
わしの携帯電話

「doironすぺしゃる」

が座席の上に滑り落ちたのだろう。
各停に乗り換えたときに、
いくら探しても見当たらないのだ。
このとき、
わしの頭はめまぐるしく動いた。

1.わしの携帯を積んだ快速は今まさに動き始めたところだ。

2.このまま各停に乗っていても、追いつくことは絶対無い。
ひとまず各停からおりよう。

3.もし探してもらうのなら次の駅でということになる。

4.そのためには、座っていた場所を特定しなければならないだろう。

5.わしは快速を降りて、向かいのホームに停車している各駅停車の電車にまっすぐ乗り込んだので、
乗っていたのは4両目だということを、
走り去っていく快速を見送りながら数えて確認した。

6.次の駅でさがしてもらうためには、
駅員をホームに配置してもらわないといけないから、
一刻の猶予もない。快速は5分足らずで次の駅に到着するはずである。

ということで、

集めた情報を頭の中で整理しながら、
降りた駅の改札へと階段を駆け上がった。

キロ4分は切ってるスピードだっただろう。

そして、改札の横で
暇そうにしている女性駅員を捕まえて
息をはずませることもなく、
事情を伝えた。
このときばかりは、
脚に覚えがあってよかったなと思ったね。

「今、この駅を出発した和歌山行きの快速の座席に携帯
《doironすぺしゃる》を忘れたようなんです。」

駅員はこういうことはよくあることなんだといわんばかりに、
冷静に手近の受話器を上げながらこう言った。
「では、次の駅に電話してみます。
何両目に乗っておられましたか?」



予想通り!

駅の階段を登りながら整理しておいた答えを
わしは即座に返した。

「4両目の真中辺り、
山側の席に座ってました。
携帯は青色で、
ハブ皮のストラップがついています。」と。

そのストラップは
徳之島トライアスロンの帰りに寄った
奄美大島のお土産やさんで購入したものだ。
駅員さんは、
「ハブ」
のところでちょっと怪訝な顔をしたが、
落ち着いてダイヤルを回した。
「こちらはO駅ですが、
お客様が何時何分の○*▲(電車の識別記号だろう)の
4両目で青い携帯を置き忘れたとおっしゃってます。
・・・はい・・・はい・・・お願いします。」
受話器をおいた彼女は、
「連絡があるのでお待ちください」と言い残して、
ガラス戸を閉めて中に入っていった。
電車の雑踏の中に置き忘れられ、
持ち主をなくした「doironすぺしゃる」の不憫さを
噛み締めながら待つこと数分。
ガラス戸越しに運命の電話の音が鳴り響き、
さっきの彼女が受話器をとった。
ガラス戸越しなので会話の声は聞こえないが、
姿は見えている。
このとき、
それまで冷静で無機質な応対だった彼女の
口元がわずかにほころんだのをわしは見逃さなかった。

「あったんゃあ!」

受話器を押いて彼女がこっちに向かってきた。
ガラス戸を開けて、
わしの両手をとり、
「ありましたよ。よかったですねえ。」
と小躍り・・
などするはずはない。
極めて事務的にこういった。
「ありましたのでどうされますか?」
もちろん即座に、
「その駅まで行きます。」
と答えたのは言うまでもない。
「では、お名前と家の電話番号をお聞かせください。」
ま、これは受け渡し時の本人確認に必要なんやろね。
名前は「キムラタクヤ」です。
と言おうとしたのですが
ま、ここは正直に「doironです」と
言っておいた。
青い携帯でハブ皮のストラップなんて
大阪に3台くらいしかないのに(3台に根拠はない)ね。
手間をかけたことをお詫びし、
迅速に行動してくれたことに感謝し、
そしてとっさの危機管理がちゃんとできていた自分に
感動するとともに
見つかった喜びに浸りながら、
再び電車に揺られて携帯が保管されている駅まで
ゴトゴト向かった。

わが携帯「doironすぺしゃる」
が待っているのは、
その駅の改札口だ。
時間に遅れた恋人が、
待ち合わせ場所に急ぐような気持ちで、
開きかけたドアを無理やり広げようとし、
走って階段を登り降り。
そして改札にいた駅員に

携帯電車を置き忘れたdoironですが」

と言うと。
「はいはい、電車に携帯ね」
と言いながら奥の金庫をあけて取り出してきたのは、
まぎれもなくわしの携帯「doironすぺしゃる」だった。
駅員さんが「念のために・・」と言ってきたから
さっきの本人確認やなと思い
「名前はdoiron、電話番号は○×△★です。」
と言おうと思ったら
「免許証か何か身分を証明するものを」というではないか。

ん?

待てよ、免許証に電話番号が書いてあったっけ?
名前だって、フリガナうってないやん。
わしの名前をちゃんと読めるんかい~

さっき言った名前と電話番号は何やったん?
こんなんやったら、
さっき名前を「キムラタクヤ」です
とふざけて言ってなくてよかったかと思いながら、
免許証を提示してようやく
「doironすぺしゃる」は手元に戻ってきた。

元の駅で携帯発見の報告を待っている間は
パニック状態で、
携帯なくしたことを連絡しとかなくてはと
ポケットの携帯を探したりしていたくらい。
受け取ったときは
思わずほおずりしそうになりましたわ。

もはや人生必需品ともいえる携帯の
雑踏の中の一人旅。
ほんまによう戻ってきてくれました。
余計な手間と
迷惑をおかけした
駅員さん。
ありがとうございました