ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

皆生劇場’09スイム編

2009年07月21日 23時24分50秒 | トライアスロン

7月19日、午前6時50分現在。
波高はゼロ、
水温26度とスイムのコンディションは絶好。
しかし、
梅雨末期の重苦しい曇天を写した海は、
鈍い鉛色を湛えていた。

そんな海を眺めながら、
doironの胸には
悪戦苦闘だった昨年のスイムのことが
波のように押し寄せていた。

史上最悪の完走率となった昨年の大会、
doironのスイム結果は
1時間36分25秒。
全完走者中では、
ケツから3番目のタイムだ。
順位も完走者657人で
スイム順位は793位という
まったくどう評価していいのか、
わけがわからない結果となった。

思い起こせば昨年は
スイム練習の機会にも恵まれず、
ロクに泳がないまま
レースに突入してしまったので、
予想はしていたものの惨憺たる結果となった。
あんな練習で皆生の戦士たちと
肩を並べようというのが
土台無茶な話だったとの思いもある。

しかし、
今年のdoironは少し違うはずだ。
マナー知らずのスイマ-に邪魔されながらも、
もくもくと泳ぎ、
何度も挑んだ3キロの練習も
徐々にタイムを縮めてきたじゃないか。
やれるべきことはしたじゃないか。
あれ以上はできなかっただろ。
それで駄目なら仕方ない
と思える練習をしただろ。
と自分をはげました。
皆生の海は、
一回のデュアスロンを除けば
完泳も10回しているやんと
なだめすかしたりと
激しく魂を鼓舞させるdoironだった。

隣でまたしても緊張のあまり

「吐きそうだ」

といってるT蟹くんには、
「もうお主にとって3キロは恐れるに足らずやん」
とアドバイスしながら、実は
自分にも同じことを言い聞かせていたんだよね。



スイムスタート前に
オフィシャルカメラマンに、
今年初参加の職場のN西さんと並んで
写真を撮ってもらいましたが、
みんなそこはかとなくひきつった表情ですね。

シドニーオリンピックの小原選手の

「楽しもう」

コールもあって、
そうこうしているうちにやがて、
運命の午前7時を迎えた。

競技開始のホーンとともに、
俄かに沸き立つ応援の人たちの声を背中に
海へと入っていった。

まずまっすぐ沖へ350m泳ぎ、
大きな2個のフロートの間を左折。
このあたりから、
巡航状態となるのは
これまでの経験どおりである。

が、しかし、
今年は少し違った。

この後もかなりのバトルに
巻き込まれたのである、
左右から頭をたたかれ、
うしろから足をつつかれ、
前から蹴られる状態がずっと続いた。

久しぶりのバトルである。

これまではこのあたりまで来ると、
遅すぎて周りに選手はあまりおらず、
こんなに激しいバトルと
なることは
ほとんどなかったもんだ。
それでも、朝の通勤電車にも似た
この状態に出くわすということは、
遅いのは遅いなりにも
人並みの遅さにまで
早くなってるやん(ややこしい)
と思えて、
少し嬉しかったというのが、
正直な感想だ。

バトルをこらえながら、
時には平泳ぎをする選手から
避難しながら、
またあるときは蛇行する選手に舌打ちしながら、
大きなアドバルーンを目印に
なんとか無事に
1.5キロの折り返しの上陸地点に到着。

ここで時計を見ると、
なんと34分台!
昨年より16分以上早い。
このままのペースでいくと、
単純計算で1時間8分ということになる。
帰りは流れが逆となるがそれを差し引いても、
昨年よりも早くなることは間違いないだろう。
頑張って練習した甲斐があったなあと、
自分で自分をほめながら、
余裕の気持ちで折り返したよ。

復路は沖へ沖へと流されそうになるのを踏ん張るために、
コースどりも少し乱れたが
なんとか無理をせずに泳ぎきれた。

タイムは、1時間13分台。

昨年よりも20分以上も早い。
そのときも
水に長時間漬かりすぎて
手がふやけてしまったが、
今年はそれもない。
そして上陸直後に見た
バイクトランジットにも
数え切れないほどのバイクが残っている。
間違いない!
まだまだ遅いなりにも
今年のdoironは成長していたってことやね。
わざわざ海にまで行って練習したことも、
大きな成果となって現れたんだろう。

やってきたことを
確実に成果に結び付けられたことは、
この上ない喜びだ。

トライアスロンは確かに
頑張ってタイム、順位を目指すことは、
なにより崇高な目標だ。

でも、タイムだけではない、
順位だけでもない面も少なからずある。

レースをパワフルにこなすことが、
一番の目標だろう。
でも、今日まで何をしてきたかを、
この競技ほど問うて来るものはない。
そういう意味で、
次のバイクの制限が30分伸びたことも、
それで合計50分のアドバンテージを得たことも、
トラの神様がくれたご褒美なんだろう
と思ってしまったね。
これまで頑張ってなければ、
昨年同様の制限タイムだったのじゃないかと
思わずにはいられないのじゃが・・・

昨年は脱水と波酔いで吐いた胃も
今年はどうやら元気そうだ。

「さあ、行くぞ~」

と自分に気合を入れて
バイクにまたがった
doironなのであった。

皆生劇場‘09バイク編に続く。


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