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ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月26日(金)~9月28日(日)]

2014-09-30 21:58:14 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週24日にやっと観た「ソニはご機嫌ななめ」はホントにおもしろかったです。
 ホン・サンス監督作品はこれが4つ目か5つ目。「よく知りもしないくせに」なんかおもしろかったけど、感動を期待して観る映画でもなく、今回も「まあ観てみるか」といった程度。しかし期待度が6.5/10くらいだったとすると、観終わった感想は8.5~9/10でした
 いろんな方が評・レビュー等を書いている中で、とくにおもしろかったのが2つ。1つ目は「媚を売らずにモテる女の“技”(!?)を冷静に研究してみた」という→コチラ。スルドい分析に笑ってしまいます。もう1つは、初めてホン・サンス作品を観たという→コチラ「最初から最後までなにも起きないんですよ!」と感動的に(!)書いていらっしゃいます。
 それにしても、弄んでるつもりもないソニに翻弄されてる男3人、マジメで一途なところが笑っちゃうし、バカですねー、ははは。・・・で思うのは「우리 선희(ウリ・ソニ.われらのソニ)」という原題の単純にして秀抜なこと。そのまま邦題にはならないでしょうけどね。
 その後、この作品関連のもろもろを漁ってみました。
 いちばん驚いたのはこの映画がまるごと視聴できる動画があったこと。字幕なしですけど。ただ、ヌルボがほとんど意味がわからなかった「鳴梁」に比べると実に聴き取りやすい韓国語でホッとしました。
 それにしても、焼酎だのビールだのよく飲むなー。そしてよくしゃべる。そういう場面ばっかり。それも昼間から。ホン・サンス監督は建国大映画科教授なんだそうですが、HOTSUN(チキンのチェーン店)の建大前店(←今はないそうです)にソニが1人で入ってビールを何本も飲んだり・・・。安国洞の憲法裁判所の裏手にあるカフェ・アリランも出てきますが、ここらへんは監督自身の実生活と重なっているようです。印象的な挿入歌「故郷」(1943年)という昔の歌を歌っているのはそのアリランの女主人で俳優・歌手でもあるチェ・ウンジンさんとのことです。これも<YouTube>にありましたので貼っておきます。


※上記の店情報等は→大塚ばつ丸さんのサイト<ばつ丸の「ロケ地を旅する」>(→コチラ)参照。
※ホン・サンス監督のインタビュー動画は→コチラ

 観る予定の韓国映画がいろいろあるのですが、今週中は忙しいので観られそうにありません。来週からは観るのに忙しくなる、かな?

 「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」は結局9月の掲載はナシ。(たぶん)3月から続いてきて、「朝鮮日報」読者からも「楽しみ」との声もあるのに、続けてほしいものです。

           ★★★ Daumの人気順位(9月30日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(97)
②60万回のトライ(日本・韓国)  9.2(68)
③バセコの子どもたち(韓国)  9.1(28)
④ぼくを探しに  8.9(121)
⑤その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑥はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.7(883)
⑦さよならを待つふたりのために  8.6(341)
⑧ジゴロ・イン・ニューヨーク  8.6(23)
⑨映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  8.6(55)
⑩嗤う分身  8.6(40)

 「60万回のトライ」の評点がさらに上がりました。
 今回の新登場は⑧と⑩の2作品です。
 ⑧「ジゴロ・イン・ニューヨーク」はアメリカのラブコメディ。日本では7月11日に公開されています。韓国題は「지골로 인 뉴욕」です。
 ⑩はイギリスのミステリー&ラブロマンス。原題は「THE DOUBLE」で、昨年の東京国際映画祭では「ザ・ダブル/分身」というタイトルで上映されました。11月8日からの一般公開では「嗤う分身」となります。ドストエフスキーの初期作「二重人格(分身)」を、近未来的世界に舞台を置き換えて映画化した作品。地味で存在感のない男サイモン・ジェームズの前に、ある日、見た目がそっくりなジェームズ・サイモンという男が現れる。しかし性格はサイモン・ジェームズとは反対に行動力があり、積極的。彼の出現によりサイモン・ジェームズはだんだん追いつめられていきます・・・。対照的なこの2役をジェシー・アイゼンバーグが演じ分けます。ある記事に「ホラーとコメディが紙一重で交わった挑戦的な映画」とありました。ちょっとおもしろそうかも。韓国題は「더블: 달콤한 악몽(ダブル:甘い悪夢)」です。

     【専門家による順位】

①その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
①コックリさん - 呪いのはじまり 8.0(1)
③自由が丘で(韓国)  7.7(4)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥FRANK -フランク-  7.2(4)
⑦her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑧空の黄金馬車  7.0(3)
⑨恋するヨプゴン・ガール  7.0(1)
⑨18:私たちの成長ノワール(韓国)  7.0(1)

 今回の新登場は①「コックリさん - 呪いのはじまり」と⑥「FRANK -フランク-」の2作品です。
 ①「コックリさん - 呪いのはじまり」は中国のホラー。韓国では7月に「コックリさん 2(분신사바 2)」が先に公開されました。これはその前作です。7月22日の記事でその「コックリさん 2」を紹介した時に、韓国題の분신사바(プンシンサバ)は「日本語の「分身様」に由来する言葉のようです」と書きました。中国語の原題は「筆仙」。これもナルホドですね。日中韓の<コックリさん>の歴史・文化は比較文化の研究テーマになりそう。さて、物語の主人公は女性作家のシャオアイ。拘置所に入っていた夫チクンが出所したとの知らせを聞き、息子シャオシンを彼の暴力から守るため、彼女は友人の医師イナンに頼んで彼の別荘に息子を連れて避難します。初日の夜、シャオシンは近くでもらった女の子の人形をきれいに洗って一緒に寝るのですが、その後不可解なことが続き、シャオシンは異常な行動をとりはじめます。一方ホラー小説を執筆中のシャオアイがシャオシンの使っているコンピューターを見ると、彼女が書いてもいないホラー小説が出力されていて、その内容通りに事件が進んでいることを知ります。結局シャオシンはいなくなり、シャオアイは息子を探して隠された秘密に迫ります・・・。韓国題は「분신사바 - 저주의 시작」です。
 ⑥「FRANK -フランク-」はイギリス・アイルランド合作のコメディ。青年ジョンがあるバンドに加入したら、驚いたことにそのバンドのリーダー“フランク”が奇妙なかぶり物をいつも着けているのです。しかしそのことに衝撃を受けるが、メンバーの信頼が厚く、破天荒な彼の不思議な魅力に惹かれていく。しかし、ある日その“フランク”のようすが変わって・・・。「ちょっぴり可笑しくてほろ苦い、繊細な人間の心を描いた、静かに胸を打つ物語」と宣伝文にあり。韓国題は「프랭크」。日本でも今週10月4日公開されます。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月26日(金)~9月28日(日)] ★★★

         「メイズ・ランナー」以下トップ3は変わらず。アジア大会のためか今週も観客動員数減

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・572,052・・・・・・・1,613,183 ・・・・・・・12,469・・・・・・・・655
2(2)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・2,908,549・・・・・・・・23,061・・・・・・・・491
3(3)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・132,865・・・・・・・3,839,204 ・・・・・・・31,299・・・・・・・・491
4(48)・・ベリー・グッド・ガールズ・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536・・・・・・・・・・75,381 ・・・・・・・・・・574・・・・・・・・336
5(5)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・・53,801・・・・・・・8,592,077・・・・・・・・65,937・・・・・・・・295
6(4)・・獣たちの墓・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・41,011・・・・・・・・・221,079 ・・・・・・・・1,719・・・・・・・・288
7(6)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・・26,565 ・・・・・・・2,067,177 ・・・・・・・・2,067・・・・・・・・197
8(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・18,685・・・・・・・・・263,383 ・・・・・・・・1,939・・・・・・・・208
9(40)・・FRANK -フランク- ・・・・・・・・・9/25 ・・・・・・・・・・・・17,283・・・・・・・・・・22,472 ・・・・・・・・・・176・・・・・・・・207
10(7)・・LUCY/ルーシー・・・・・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・15,089・・・・・・・1,966,697・・・・・・・・16,406・・・・・・・・147
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週に続き、いや、それ以上にアジア大会のあおりを受けてでしょうね、この低い数字は・・・・。
 その中で、先週の記事でふれた「はじまりのうた」が29日累計観客動員数2,948,354人となり、多様性映画として歴代1位だった「牛の鈴音」(2009)の293万4409人を追い越しました。8月の公開当初から上映館数約200と多様性映画としては相当多かったのですが、今では約500館で動員数も増えています。やはり観た人による口コミの力が大きいということでしょうね。
 今回の新登場は4位と9位の2作品です。
 4位「ベリー・グッド・ガールズ」はアメリカの青春ドラマ+ラブロマンス。高校を卒業して迎えた最初の夏。親友同士のリリー(ダコタ•ファニング)とジェリー(エリザベス•オルセン)はビーチで出会ったデビッド(ボイド・ホールブロック)に同時に心を奪われます。ジェリーは積極的に気持ちを表現しますが、デビッドの関心はリリーに向かっていきます。リリーとデビッドがますます熱くなっていきますが、2人の関係を知らなかったジェリーの感情も深くなっていきます・・・。2人の女の子が同じ相手に恋する恋愛ドラマというのはよくある、ありすぎる設定ですが、どこらへんに新味があるのかな? ダコタ•ファニング、いつの間にか20歳になってるのか・・・。韓国題は「베리 굿 걸」。日本公開は未定のようです。
 9位「FRANK -フランク-」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・・・・・2,908,549 ・・・・23,061・・・・・・・・525
2(19)・・ベリー・グッド・ガールズ ・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536 ・・・・・・・・・・・・・75,381・・・・・・・574・・・・・・・・336
3(16)・・愛しのゴースト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・6,173 ・・・・・・・・・・・・・11,561・・・・・・・・88・・・・・・・・166
4(新)・・ゾンビスクール(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・3,144 ・・・・・・・・・・・・・・6,377 ・・・・・・・・51・・・・・・・・・53
5(37)・・嗤う分身・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・2,681 ・・・・・・・・・・・・・・3,857 ・・・・・・・・29・・・・・・・・・44

 2~5位の4作品が新登場です。
 2位「ベリー・グッド・ガールズ」については上述しました。
 3位「愛しのゴースト」はタイのホラー・コメディ。内戦に徴兵された若者マークが最前線から奇跡的に生還して4人の戦友たちとともに村に帰ってきます。そして最愛の妻ナークそして出征中に生まれた赤ん坊デーンと感動の対面を果たします。ところが、村人たちは帰ってきたマークを祝福するどころか、なぜか異様に恐れおののいて逃げ出すばかり。実は妻は既に死んでおり、幽霊となってこの地に留まっている、という噂が・・・。妻を強く愛するマーク聞く耳を持ちませんが、4人の仲間たちは「本当に死んでいるのは自分たちではないか?」という疑問も抱いたりします・・・。元の物語はこれまでに何度も映画化されている「ナン・ナーク」ですが、この作品はお笑いとかサスペンスとか、さまざまな要素があり、最後には感動のラストが、という趣向。タイでは2013年3月に封切られて以来大ヒットを記録し、観客動員は「アナ雪」の約10倍で、タイ映画の歴代興行収入第1位になったそうです。監督はホラー映画「心霊写真」やラブコメの「アンニョン!君の名は」等のバンジョン・ピサンタナクーン。あ、ヌルボも「アンニョン!君の名は」は去年大阪で観たゾ! たしかにおもしろかった! 
 この作品は<アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013>では「死者の村からこんにちは」の邦題で公式招待作品として上映され、今年9月12~16日開かれた<第7回したまちコメディ映画祭in台東>でも特別招待作品として上映されました。韓国題は「피막」。日本での一般公開は10月18日です。公式サイトは→コチラ。これは観なくっちゃ。
 4位「ゾンビスクール」は韓国のホラー。孤島にある学校・青少年有害遮断学校に集まった問題児たち。ゾンビとなった不死身の、というかすでに死んでる先生たちと繰り広げるサバイバルゲームが始まる!・・・って、なんかよくあるホラー物をミックスした感じがするんですけど。原題は「좀비스쿨」です。
 5位「嗤う分身」については上述しました。
コメント (3)
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韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20(2014年9月22日~28日)

2014-09-29 23:47:48 | 韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20
 2ヵ月に1回の記事です。前回は→コチラ

 データの出所は韓国の視聴率調査機関<TNmS>のサイト中の「全国・地上波」の部です。(→コチラ。)

 今回は仁川アジア大会の真っただ中。人気種目の生中継が3つランクインしています。

 前々回(5月)の記事(→コチラ)で、MBCの人気バラエティ番組「無限挑戦」のことを書きましたが、この2013年4月27日放映されたこの番組の<無限商社編>を今横浜の放送ライブラリーで見ることができます。字幕付き。10月12日まで。詳細は→コチラ。また1つ前の記事も参照されたし。

【9月22日(月)~28日(日)】
\t
①日日連続劇「猫は見た[고양이는 있다]」(KBS1)  21.1%
 前回の③位からアップ。

②週末連続劇「家族同士、どうして[가족끼리 왜 이래]」(KBS2)  23.4%
 「本当に良い時代」の後続ドラマとして8月16日スタート。
 元々は子煩悩だった豆腐屋のお父さん(63歳)、20~30代に成人した子どもたちの身勝手さに業を煮やし、給与の策として「親不孝訴訟」を起こします。それを通して当たり前のように思っていたありがたい気持ちやすまないという気持ちを伝えるヒューマンドラマ 。・・・というわけですが、やっぱり「家族同士なのになんで?」と言いたくなります。日本に比べると、韓国は訴訟件数が60倍も多いという情報も飛び交っていますが、家族間でもというのはふつうにあるものかどうか? サムスンの一族はいつも兄弟間で争ってるようですけどね。

③ハッピー・サンデー[해피선데이](KBS2)  19.4%
 8ポイント以上も増えて⑮位から急上昇。

④KBSニュース9(KBS1)  16.2%

⑤ギャグコンサート[개그콘서트](KBS2)  16.0%
 ⑥位→⑤位。日曜夜定番のバラエティで21:15~23:05放映。

⑥日日ドラマ「カッコウの巣[뻐꾸기둥지]」(KBS2)  15.5%
 ⑥位→⑥位。

⑦朝ドラマ「みんなキムチ[모두 다 김치]」(MBC)  15.4%
 ⑬位→⑦位

⑧2014アジア大会生中継・男子サッカー準々決勝 韓国vs日本[2014아시안게임여기는인천(생) (축구-남-8강-대한민국:일본)](KBS2)  13.8%
 日本が0-1で負けました。30日の準決勝は韓国vsタイ、イラクvs北朝鮮の顔合わせです。

⑨日日朝連続劇「清潭洞スキャンダル[청담동스캔들]」(SBS)  13.6%
 7月21日スタートの朝ドラ。清潭洞(チョンダムドン)といえばソウル・江南(カンナム)のハイソの人たちが多く住む街。そこを舞台に4人の男女が繰り広げるスキャンダルと、真の愛を求める物語。初回から不倫現場のシーンがあり、話題になったとか。しかし月~金の朝8時半からこういうドラマを見て1日が始まるというのはいかがなものか?(とマジメな私ヌルボは思うのですよ。)

⑩ラブ・イン・アジア[러브인아시아](KBS1)  13.5%
 ⑳位→⑩位に大幅アップ。韓国に嫁いできたアジア人の嫁のいる家庭を紹介する番組。9月22日の記事(→コチラ)によると、多文化家庭(国際結婚、移民者の家庭)で生まれた児童・生徒の数が、韓国全体で初めて1%を上回ったとのこと。この番組もそうした社会の変化を反映しているということでしょう。

⑪キム・ビョンマンのジャングルの法則inソロモン[김병만의 정글의 법칙 IN 솔로몬]」(SBS)  13.5%
 ⑦位→⑪位。このところ島に行くことが多くなっているようです。アイディアとしてはクレバーかも。

⑫週末特別企画「ママ[마마]」(MBC)  13.4%
 「ホテルキング」の後続ドラマ。ソン・ユナが「オンエア」以降6年ぶりのドラマ出演とのことです。
 ソン・ユナが演じる主人公ハン・スンヒは有名な民話作家であり、そしてシングルマザー。ところがある日余命宣告を受けてしまいます。彼女の気がかりはもちろん息子のこと。この世に1人残される息子のめんどうを見てくれそうな人は・・・。ふつうなら父親ですが、その父親ムン・テジ(チョン・ジュノ)はかつて貧しい家に育ったスンヒとの結婚を反対されて金持ちの娘と結婚した男で、息子の存在さえ知りません。で、スンヒが接近するようになったのがなんとその元カレの奥さんのソ・ジウン(ムン・ジョンヒ)。いろいろありながらも、2人の女性の間の逆説的な友情(?)が深まっていく・・・。うーむ、いろんな設定が考え出されるものだなー。

⑬2014アジア大会生中継・男子野球決勝 韓国vs台湾[2014인천아시안게임(생) (야구-남-결승-대한민국:대만)](KBS2)  12.7%
 韓国が4-3で逆転勝ち。2大会連続優勝です。

⑭歌謡舞台[가요무대](KBS1)  12.7%
 ⑩位→⑭位。ポイントは少し上昇していますが。

⑮「人間劇場[인간극장]」(KBS1)  12.3%
 ⑪位→⑮位。これもボイントは上昇。月~金の7:00~7:35に放映しているドキュメンタリー番組。

⑯KBSニュース7(KBS1)  12.1%

⑰「全国歌自慢[전국노래자랑]」(KBS1)  12.1%
 ⑧位→⑰位。根強い人気の長寿番組。

⑱日日ドラマ「ずっと恋したい[사랑만 할래]」(SBS)  12.1%
 6月2日スタート。このタイトルの「사랑만 할래」をどう訳す? 「愛するだけ」としている記もありますが、「ずっと恋したい」の方が優勢のようです。主な登場人物を列挙すると、病院長の娘で、放送局の教養プロデューサーのチェ・ユリ(イム・セミ)は自ら過酷な仕事に飛び込んだ熱血キャラ。その彼女と車でぶつかりそうになったのが運命的な出会いとなった(?)キム・テヤン(ソ・ハジュン)は整形外科専門医で、彼女の双子の弟(!)チェ・ユビン(イ・ヒョヌク)と同じ病院で働いていたとは!! 25歳のシングルマザーのキム・セッピョル(ナム・ボラ)は、様々なバイトをしながら5歳の娘スア(ハン・ソジン)を育てる。いつも微笑みを忘れずに暮らしてきた。そんな彼女とは正反対の人生を生きているアパレル会社常務のチェ・ジェミン(イ・ギュハン)と出会って・・・。そして5歳年下のウジュ(ユン・ジョンフン)と結婚するために妊娠したと嘘をついて騒ぎを起こす女性ミレ(キム・イェウォン)。そんな6人の若い男女たち恋愛模様と、彼らをめぐる大人たちの温かいストーリーを描くホームドラマで、マクチャンを排する!というフレコミなんですが、ちょっと疑問もなきにしもあらず・・・。

⑲2014アジア大会生中継・体操・水泳[2014인천아시안게임(생) (체조-수영)](KBS2)  11.3%
 韓国期待の朴泰桓選手(水泳・自由形)は残念な結果に終わってしまいましたね。それでも400メドレーリレーで銅メダルを獲得して、韓国選手の通算最多となる20個目のメダルとなったとのことです。

⑳KBSニュース広場2部(KBS1)  10.6%
 朝6:00からのニュース広場1部に続いて7:00から始まるのが2部です。
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横浜にある放送ライブラリーで視聴した韓国のTV番組「儀軌、8日間の祝祭」はベンキョーになった

2014-09-28 23:50:35 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 たまたま新聞で知ったのですが、一昨日(9月26日)から横浜の放送ライブラリー(横浜情報文化センター内)で<日韓中テレビ番組上映会>という企画が始まっています。(10月13日まで。)
 日韓中3ヵ国のテレビ番組計14作品を上映するというもので、その内容は放送ライブラリーのサイト(→コチラ)で見ることができます。
 韓国の番組は次の4作品です。(説明文はそのままコピベ。)

・「星から来たあなた」(SBS・ドラマ) ・・・・400年前に地球に舞い降りた宇宙人男性と、傍若無人なトップスター女優との奇跡的なラブストーリーを描いたロマンティック・コメディ。
・「儀軌、8日間の祝祭」(KBS・ドキュメンタリー)
 ・・・・200年前の文書「儀軌」に記録された8日間の祝祭の様子を、映像で復元したミステリー・ドキュメンタリー。
・「無限に挑戦」(MBC・エンターテインメント)
 ・・・・ユ・ジェソクと5人の出演者らが様々な芸能パフォーマンスに挑戦する中で、笑いと感動を伝える代表的バラエティ番組。
・「韓国紀行 光州編」(都市紹介番組) ・・・・韓国西南部にある光州では、南道文化の神髄を見ることができる。光州の味や大自然をテーマに紹介する。

 このリストを見て、「あ、これは見に行かなければ!」という気になったのは「儀軌、8日間の祝祭」があったからです。
 この番組のことを知ったのは、今年5月7日の韓国の映画の興行成績の記事(→コチラ)を作成した際、<DAUM映画>のネチズンのランクで1位になっているのを知ったからです。つまり、KBSが昨年10月に放映した番組がその後映画化され上映されたのですね。
 その記事でも書きましたが、内容は1795年に正祖が大量の人馬(随行員6千人・1400頭)を動員し、膨大な費用をかけて行った昌徳宮から水原への8日間の行幸を、当時の記録すなわちが「朝鮮王室儀軌」の中の8巻本「園幸乙卯整理儀軌」を元に再現するとともに、その一大イベントを実施した正祖の目的を探るというものです。
 ちなみにヨ・ジングがナレーションを担当。原題は「의궤, 8일간의 축제」です。

 そんなわけで、27日放送ライブラリーに行ってきました。
 放送ライブラリーのある横浜情報文化センターは、自宅から関内駅近くの駐輪場までバイク、そこから歩いて10分、計20分弱で行けるのは実にラッキーです。

 同じ建物の日本新聞博物館には何度も行きましたが、放送センターは初めてです。


 全14作品の上映プログラムです。


 放映会場といっても、学校の教室ほどの広さもないスペースにパイプ椅子を40ほど並べ、そんなに大きくもないディスプレイがセットされている所。私ヌルボも含めて、入場者は3人だけでした。(翌28日も2~3人(!)でした。)

 で、見た感想。 一言で言って、ベンキョーになりました。
 母(恵慶宮洪氏)の還暦祝いという(表向きの)目的の8日間の大がかりな正祖の行幸を、俳優や多数のエキストラ等により再現し、それに「儀軌」の絵を折り込んだりCGも駆使しつつ、時系列に沿って詳しくたどっています。
 たとえば、漢江を36艘の舟を並べて木材で繋いだ舟橋を造って渡ったこと、2日目の午後雨の降る中を黄金の鎧を身に着けて水原に着いたこと、5日目の還暦祝いの宴での料理や舞、水原に着いてからの父(思悼世子)の墓参や華城で行われた将勇営の軍事訓練等々。(ドラマ「イサン」でもいろいろ出てきたか・・・。)
 そして、このような再現を可能にしたのがまさに「園幸乙卯整理儀軌」に驚くほど精緻に描かれた絵と、細かな点まで具体的に書かれた記述ということです。
 8巻中の1巻には112枚の絵が収められ、それらには随行した官人・武人、行列を見物する庶民等、多くの人たちの表情まで描かれています。
 文字記録の部分には、このイベントのため調達したや馬、多くの物品の値段も記されているそうです。妓生たち個々の名前や下着のことまでも・・・。(!)
 また、国王の行幸の記録としては、この「園幸乙卯整理儀軌」が初めて印刷本として作成され(絵は木版、字は金属活字)、計102部作られたそうです。

 ところで、上掲の説明文中に「ミステリー・ドキュメンタリー」とあり、ヌルボも「(表向きの)目的」などとちょっと思わせぶりな書き方をしてしまいましたが、実はなんということはない、正祖がこの一大イベントを行った真意は、対抗勢力である老論派に対する軍事的なねらいがあったということなんですけどね。

 この番組の動画が<YouTube>にあるかなと探してみたら、→コチラに始まる4編のシリーズがあるにはありました。しかしこれは計40分くらいで、今回放映されたものより20ほど短く、構成も少し違うようで、テロップも付いてなかったりしています。
 で、5月7日の記事に貼った映画の予告編に続く第2弾の動画を貼っておきます。



 翌28日にも行って「無限に挑戦」と中国の番組「漢字英雄」を見てきました。どちらもおもしろかったですが、これらについてはまた今度。
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[韓国語] 「チョンボン」は何の略語? 「電番」と書けばわかるかも・・・

2014-09-26 23:46:40 | 韓国語あれこれ
 最近「新東亜」の連載小説「黎明」を読んでいたら、つぎのようなくだりがありました。

 오늘 새 전화를 개통하면서 전번까지 바꾼 것이다.
 今日新しい電話を開通して、전번まで変えたんだ。

 (「開通」はちょっとヘンだな・・・。)
 전번は初めて見た単語ですが、前後から判断がつきますね。
 漢字だと電番。つまり전화번호(電話番号)の略語です。
 전번で検索すると、전화번호も自動的にヒットします。それだけふつうに用いられているのに、電子辞書にもNAVERやDAUMの辞典にも載っていません。

 ネット内を探すと<教材にはない韓国語@Korean_tango>というアカウントがあって、→コチラの<twiends>で文字通りこれまでの教材にはない韓国語をいろいろ見ることができるのですが、その中にこの「전번」もありました。
 よく使われる単語です。韓国のほとんどの携帯番号は「010」から始まります。
 ・・・という説明がついています。

 同様の漢字語の略語では、他に비번(秘番)も載っています。비밀번호(秘密番号)の略語で、パスワードのことです。

 日本で原子力発電所のことを、韓国ではふつう원발(原発)ではなく원전(原電)ということは、韓国語学習者の皆さんの間ではわりと知られているのではないでしょうか?

 元は同じ漢字語の熟語でも、日本では使わないような韓国独自の略語は他にもいろいろあります。
 以下、私ヌルボが知っているもの&ちょっと調べて知ったものをいくつか紹介します。

단관(団観)단체 관람(団体観覧)
 ・・・・諸施設のサイト中に「단관の申請(申込み)は・・・」という説明があったりします。

명퇴(名退)명예 퇴직(名誉退職)
 ・・・・日本でいう早期退職なんですがね。リストラといっていいかも・・・。今年間40万人が「名誉退職」に追い込まれていて、その平均年齢は53.6歳だそうです。

강퇴(強退)강제 퇴장(強制退場)
 ・・・・スポーツでの反則等による退場に対して使われるほか、ネット掲示板等でルールに反したり、迷惑な書き込みをしたりして強制的にメンバーから外されることにも用いられます。

강추(強推)강력 추천(強力推薦)
 ・・・・これは過去記事で書いたことがありました。日本だとイチオシですかね。反対語は비추(非推)

조폭(組暴)조직 폭력배(組織暴力輩)
  ・・・・ヤクザ。この言葉は漫画や映画でおなじみ。

전훈(転訓)전지 훈련(転地訓練)
 ・・・・プロ野球ロッテジャイアンツについて、サイパンでの해외전지훈련(海外転地訓練)を終えたという記事に「전훈서 웨이트 트레이닝 성공적 근육량 크게 늘어」(「転訓」でウェイトトレーニングに成功し筋肉量大きく増える)という見出しがついていました。
 Google翻訳で「훈련」と入力すると、最初に「合宿」という訳語が出てきます。意訳すればたしかにそうなるんでしょうけどね。

경협 (経協)경제 협력(経済協力)
 ・・・・新聞でたまに見る言葉。

증시(證市)증권 시장(證券市場)
  ・・・・ヌルボとは無縁の言葉。韓国語の漢字表記では「証券」ではなく「證券」。

국대(国代)국가대표(国家代表)
 ・・・・ 「国家代表」はとくにスポーツ関係でよく使われますが、この言葉に込められる思いは日本人をはるかに超えるものがあるようです。
 下の画像は9月20日「朝鮮日報」掲載の現代自動車の全面広告。仁川アジア大会開幕に合わせた広告でしょうが、こういうポーズは日本だとちょっと違和感がありますねー。
 略語の국대はNAVER辞典にも載っていませんが、エンハウィキ・ミラーの「国家代表」の説明文(→コチラ)の中にありました。それによると2009年からチェーン店を展開している국대떡볶이(クッテトッポッキ)の국대はこの국가대표の略語だそうで、<KONEST>の記事(→コチラ)にもそう書いてあります。

 上記以外に、국정원(国情院)は昨年来新聞に毎日といっていいほど載っている言葉です。きちんと書くと국가정보원(国家情報院)ですが、日本でも「国会対策委員会→国対」といった類の略称が山ほどあるように、この手の言葉はたくさんありすぎるのでおしまいにしておきます。
 あ、1つだけ。
 日本で公正取引委員会に当たる機関は韓国では공정거래위원회(公正去来委員会)です。「取引」が韓国語では「거래(去来)」になるのは、初~中級での学習事項だったと思います。
 で、日本だと略称は周知のとおり「公取委(公取)」ですが、韓国の略称は「공거위(公去委)」とはならないで「공정위(公正委)」となるのですね。

 1つ前の記事といいこの記事といい、言葉の問題をあれこれ考えたり調べたりすると、ホントにキリがないですね。(あ、他のこともそうか。)
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[韓国語] ディスハダは「ディスる」だが、チンハダは「チンする」ではない

2014-09-25 23:58:25 | 韓国語あれこれ
 今朝(9月25日)の「毎日新聞」に<国語世論調査:「名詞+する」定着 チンする、お茶する…>という見出しの記事がありました。
 文化庁が24日公表した2013年度「国語に関する世論調査」によると、「チンする」「お茶する」といった動詞表現が、日常語に定着していることがわかった、という内容です。今回は初めて調べたという「〜する」という形の10個の動詞の使われ方は下の表の通りです。


 私ヌルボの場合は「きょどる」「タクる」という言葉は知りませんでしたね。タクシーも挙動不審も日常生活ではほとんど縁がないし・・・。

 さて、これらを見て韓国語関連で考えたことをちょっと書いておきます。

以前、初めて「찡하다」という言葉を何かで見た時、「(レンジで)チンする」という意味かと思ってしまいました。
 「朝鮮語辞典」を引くと「(強い感動を受けて)じいんとなる」となっていて、日本語の「じいん」が韓国では「チン」となることを知りました。
 辞書には「가슴이 찡하여 말이 안 나왔다.」(胸がじいんとして言葉が出てこなかった)という例文も載っています。
 ところが、その後この言葉をいろんなところでみましたが、この例文のように가슴이 찡(がじいん)よりも가 찡」(がじいん)の方が多いような気がするのです。
 で、今検索してみました。
 その結果は、「코가 찡」が約1,930,000件、「가슴이 찡」約1,660,000件で、ヌルボの実感通りの数字でした。 韓国の人たちはこの2つをどれほど意識して使い分けているのかまではわかりませんが・・・。
 たしかに、鼻がじいんとするのもわかりますね。ただ、日本語で「鼻をチンしなさい」と言えば子どもに鼻をかませる時の言葉ですが。あ、これは関係ないか。

 なお「レンジでチンする」は韓国語でどういうかといえば、
 전자렌지(레인지)에 돌리다.
 直訳すると「電子レンジに回す。」
 전자렌지에(로) 데우다.=「電子レンジに(で)温める」でもいいみたいですが、上の「回す」の方がずっと多く使われているようです。

「ディスる」は、英語のdisrespect(軽蔑する、馬鹿にする)がモトになった言葉とみられています。ネット用語といってよさそうです。
 韓国のネット社会でも4~5年前から(?)「디스」(ディス)という新語が使われています。言葉の出処も同じ。意味も「攻撃・非難」だからほぼ同じ。そしてこの動詞形が「디스하다」です。
 こういう(たぶん)出処を同じくする日韓のネット用語がどのような経緯で定着していったのか、日韓相互の関連性はどうなのか、興味深いところではあります。

ネット社会は新語に満ちあふれています。その中に、上記の10の言葉と同じような構造の「ふぁぼる」があります。
 特定のツイート等をお気に入りに追加する行為を意味する言葉で、英語でお気に入りを指すfavoriteの「favo」からできた言葉です。しかし、「ファボる」よりも、なぜかひらがなで「ふぁぼる」と書くのがふつうのようです。
 この言葉は、全国民レベルではどの程度知られているのでしょうね?
 なお、この言葉にそのままあてはまる韓国語はないようです。
 「お気に入り」は韓国語では「관심글」なので、説明するとすれば「관심글에 추가하는 것」となります。

「ふぁぼる」と音が似ているのが「ファビョる」。実はこの言葉にふれたいがために③を書いたようなものです。
 これは英語由来ではなく、韓国語の「화병(火病.ファビョン)」が語源です。これもネット用語ですが、とくにいわゆる嫌韓サイトでよく使われる言葉です。
 <Hatena Keyword>(→コチラ)には次のような説明が記されています。
 「ファビョる」とは - 火病る。 ネットスラングの一つ。 顔を真っ赤にして逆切れすること。
 議論の場で反論ができなくなったら理不尽なまでに怒ることや、些細なことで大げんかに発展すること。

 ・・・と、ここまではまあいいとしても、続けて[由来]として次のようなことが書かれています。
 1996年にアメリカの精神科協会において、「火病(Hwapyung)」が韓国人に特徴的な症状として紹介されたことが元となっている。(キーワード:火病を参照)
 このことから2ch上で韓国人が逆切れする様子が「ファビョる」と表現されるようになった。
 のちに韓国人でなくとも理解不能なまでに癇癪を起こすことなどをあらわすようになった。

 ・・・私ヌルボ、この説明文はかなり問題があると思うゾ。
 なお、この「火病」という言葉はウィキペディアの項目にもなっています。(→コチラ。)
 読んでみると、コチラにも次のような記述が・・・。
 朝鮮民族特有の精神疾患と指摘されている病気である。元来は環境要因による風土病と考えられている。韓国の会社員の35.2%が、好ましくない上司と後輩を見た時に、火病になるとされている。
 ・・・と、これまた根拠に乏しい差別的内容。
 この冒頭には「この記事には差別的または侮蔑的な記述・表現が含まれています」とただし書きが付いているのですけどね。「含まれています」という以上に含まれてるゾ。

 あ、だんだん話がずれていってるかな?
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月19日(金)~9月21日(日)]

2014-09-23 18:22:37 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 1つ前の記事で私ヌルボお薦めの映画「ソウォン/願い」についていろいろ雑多なことを書きました。ぜひ目を通してみて下さい。(→コチラ。)

 1週間前の記事で、慶州氏緊急対策委員会が映画「鳴梁」を先祖の名誉を毀損したという理由で告訴したことを書きました。その後調べてみたら、日本でも事実ではないことが明らかな場合は、本人の死後でも家族や子孫が名誉毀損で告訴することができるそうです。つまり織田信成選手は信長の名誉毀損を訴えることができるということ。ただ、産経新聞が朴槿恵大統領に対する名誉毀損で取り調べられた事件のような第三者による提訴は日本では認められていません。

 先週は「祖谷物語 -おくのひと-」を観ました。徳島県出身のヌルボとしては同県の奥地を舞台にした映画ということで関心を持って観に行ったところ、20歳代の監督が撮ったとは思えないほど柄の大きな作品で、いくつかの映画賞を受賞したのもうなずけます。蔦哲一朗監督は高校野球ファンの記憶に残る池田高校の蔦文也監督の孫とのことですが、これから大いに期待できる監督だと思います。

 この記事では毎週<多様性映画>の興行成績も掲載しています。「作品性、芸術性に優れた低予算映画」とのことです。先週の「朝鮮日報」の記事(→コチラ)によれば、アメリカ映画「はじまりのうた(ビギン・アゲイン)」が9月17日に累積観客動員数200万人を突破し、多様性映画で歴代1位の「牛の鈴音」を超える勢いとのことです。この記事によると、多様性映画の動員記録の歴代上位3作品は次の通りです。
 ①牛の鈴音(2009) 293万4409人 ②ハウルの動く城(2004) 243万3298人 ③ラスト、コーション(2007) 191万784人
 現時点ではもう「ハウルの動く城」を追い越しています。近いうちにトップに立つものと思われます。

 先週も「朝鮮日報掲載の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。期待している読者も多いと思うのですが・・・。

           ★★★ Daumの人気順位(9月23日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(95)
②バセコの子どもたち(韓国)  9.0(27)
③60万回のトライ(日本・韓国)  9.0(43)
④ぼくを探しに  8.9(118)
⑤夜間飛行(韓国)  8.7(30)
⑥はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.7(778)
⑦その人 枢機卿(韓国)  8.7(54)
⑧映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  8.3(53)
⑨さよならを待つふたりのために  8.7(337)
⑩ステップ・アップ:オール・イン  8.4(132)

 ③「60万回のトライ」が今回の新登場です。大阪朝鮮高校ラグビー部のドキュメンタリー映画で、日本でも好評でした。私ヌルボも今年4月に観ましたが、生徒諸君ののびやかな姿がホントに良かったですね。韓国のネチズンにも好評です。その中に6.0と低めの評点があったので寸評を読んだら次のように書かれていました。
 良いドキュメンタリーだと思う。夢があり、情熱を持っている若い姿を収めたカメラのみずみずしさを感じる。ただ、北朝鮮が住民を弾圧する地球上に2つとない全体主義体制ということを知っているかどうか、まだ彼らの故国が存続しているのが不思議だ。あまりすっきりしない。
 ・・・この点はヌルボとしても朝高のことが話題になると常に引っかかることです。日本での人権を訴えることと北朝鮮に対して人権を訴えることの間に「政治的思惑」等をからめると、何か不純な印象をうけてしまいます。

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(5)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
③夜間飛行(韓国)  7.6(3)
④自由が丘で  7.3(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑦グレート・ビューティ  7.0(7)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨空の黄金馬車  7.0(3)
⑩恋するヨプゴン・ガール  7.0(1)
⑩18:私たちの成長ノワール(韓国)  7.0(1)

 若干の順位変動はありましたが、今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月19日(金)~9月21日(日)] ★★★

         仁川アジア大会が観客動員数減に影響か?

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(25)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・631,812・・・・・・・・・720,384 ・・・・・・・・5,653・・・・・・・・648
2(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・330,983 ・・・・・・2,437,755・・・・・・・・19,435・・・・・・・・499
3(1)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・222,558・・・・・・・3,577,511 ・・・・・・・29,276・・・・・・・・641
4(新)・・獣たちの墓・・・・・・・・・・・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・99,916・・・・・・・・・126,675 ・・・・・・・・1,011・・・・・・・・378
5(5)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・・78,109・・・・・・・8,501,491・・・・・・・・65,256・・・・・・・・354
6(4)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・・60,045・・・・・・・2,016,501・・・・・・・・15,698・・・・・・・・277
7(3)・・LUCY/ルーシー・・・・・・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・45,655・・・・・・・1,927,931・・・・・・・・16,112・・・・・・・・285
8(6)・・どきどき僕の人生(韓国)・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・43,612・・・・・・・1,579,806・・・・・・・・11,983・・・・・・・・295
9(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・25,898・・・・・・・・・242,382 ・・・・・・・・1,787・・・・・・・・231
10(8)・・鳴梁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・・23,030 ・・・・・17,571,621 ・・・・・・135,430・・・・・・・・172
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週金曜夜の開会式に始まった仁川アジア大会の真っ最中で、そのためか全体的に観客動員数は少ないようで、4位でも10万人を割っています
 「タチャ – 神の手」に代わって、久しぶりにアメリカ映画がトップに立ちました。
 今回の新登場は1位と4位の2作品です。
 1位「メイズ・ランナー」はアメリカのSF・アクション・スリラー。ジェームズ・ダッシュナーが2009年に発表し、ベストセラーになったヤングアダルト小説が原作。(未訳) 舞台は文明が荒廃した後の世界。記憶を消されて少年たちのコミュニティに送り込まれたトーマスは、やがて少年たちが巨大な迷路に閉じ込められて生活をしていることを知る・・・。「メイズ(maze)」は迷路。迷図と表記してもよさそう? 韓国題は「메이즈 러너」、日本公開は2015年2月です。
 4位「獣たちの墓」は、ローレンス・ブロックの<マット・スカダー・シリーズ>中の同名サスペンス小説が原作。麻薬密売人クリストの魅力的な若妻が誘拐され、キーナンは犯人の要求額の40%を支払いますが、送られてきたのは妻の身体の40%(!)。つまりバラバラ死体です。復讐を誓うクリストの依頼を受けた無免許探偵マット・スカダーは残虐な犯人を追うのですが・・・。原題は「A Walk Among the Tombstones」で韓国題は「툼스톤」ですが、とりあえず原作の翻訳書の書名にしておきました。日本公開は来年のようです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・360,983 ・・・・・・・・・・2,437,755 ・・・・19,435・・・・・・・・499
2(新)・・60万回のトライ(日本・韓国) ・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・・3,639 ・・・・・・・・・・・・・・8,335 ・・・・・・・・61・・・・・・・・・71
3(3)・・足球王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/21 ・・・・・・・・・・・・・2,943・・・・・・・・・・・・・・36,033・・・・・・・287・・・・・・・・・36
4(2)・・自由が丘で (韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・・2,481 ・・・・・・・・・・・・・30,644 ・・・・・・・250・・・・・・・・・36
5(新)・・クワイエット・ワン・・・・・・・・・・・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・・2,379 ・・・・・・・・・・・・・・4,271 ・・・・・・・・34・・・・・・・・・69

 2・5位の2作品が新登場です。
 2位「60万回のトライ」については上述しました。
 5位「クワイエット・ワン」はアメリカのホラーです。1974年、オックスフォード大学のクープランド教授は、悪魔つきやポルターガイスト現象は人間の負の精神が生みだすものとの仮説を立て、それを立証する研究をしています。研究の目的は、ポルターガイストのような超常現象の仕組みを解明し、それに悩む人々を治療しようというもの。(実際にそんな研究が行われたのだそうです。) 学生たちをアシスタントとして実験チームが立ち上げられ、抑うつ状態にある女性ジェーンを被験者として実験が始められます。ところが実験の刺激が誘引となり、ジェーンに不可思議な現象が起こり始め、スタッフまでも危険に巻き込まれていきます・・・。韓国題は「콰이어트 원」、日本公開は未定です。
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韓国映画「ソウォン/願い」を観てわかる、韓国の社会・文化・習慣等々 ※(ほとんど)ネタバレなし

2014-09-22 23:49:42 | 韓国映画(&その他の映画)
 韓国映画「ソウォン/願い」は、感動的な映画であるとともに、内容的に非常にショッキングな事件を扱っていて、いろいろ考えさせられる作品でした。ぜひ多くの人に観てほしいと思います。

 また、物語とは直接関係のないところで、韓国の文化・社会についていろいろわかる事柄もありました。以下、これから観ようという人の妨げにならないよう留意しつつ、私ヌルボ自身が観て気づいたこと、後で調べたりしてわかったことを列挙します。

①タイトルの「ソウォン」は・・・
 原題「소원」をそのまま音読したものです。漢字で書くと「所願」で、「願い」を意味する言葉です。そして、このソウォンは主人公の女の子の名前であり、また一家の営む文房具の店名でもあります。
 なお、ラストの方で登場する弟の名はソマン。ハングルでは소망、漢字では所望で、望みという意味です。

②物語の舞台は慶尚南道(경상남도.キョンサンナムド)の・・・
 鎮海(진해.チネ)です。
 日本の統治時代に軍港として発達した町で、毎年4月初めに開かれる鎮海軍港祭の時に満開になる桜の名所として知られています。
 2010年に馬山(마산)とともに昌原(창원)市に合併されました。
 したがって、映画の中でも海沿いの道路のシーンがありますが、あの海は南海です。
 <DAUM地図>で鎮海~巨済島のカーフェリー乗り場の東に続く海岸沿いの道路を拡大してロードビューで海の方を見ると、映画とほぼ同じ風景が見られます。

 また鎮海中央初等学校の正門前を見ると、映画がここで撮影されたことがわかります。※作中では「昌原中央初等学校」となっています。
 ※それにしても<DAUM地図>ロードビューは便利。韓国内ではGoogleEarthよりゼッタイ便利!(ご存知ない方は→関係過去記事参照。)
   

③韓国では、文房具店のことを・・・
 「店」を抜いて「문방구(文房具)」ということが多いようです。チェ・ガンヒ主演の韓国映画「ミナ文房具店」も初等学校近くの文房具店の物語でしたが、その原題も「미나 문방구(ミナ文房具)」でした。


 「ソウォン」の場合は、看板を見ると「문구 ・슈퍼(文具・スーパー)」となっています。
 そして「문구・완구(文具・玩具)」、「팬시(ファンシー)」、「악세사리(アクセサリー)」、「복사(複写)」、「코팅(コーティング)」、「교내(教材)」と、扱っている物が書かれています。店頭に置いてあるガチャポン(가챠폰)[orガシャポン(가샤폰)]に子どもたちが群れている場面は映画の中にもありましたね。画面にはフラフープが映っていますが、駄菓子やタバコ等も売られているようです。 ※ガチャポンは韓国では「뽑기」といわれることが多いそうです。
 なお、この文房具店は実在の店ではありません。映画撮影用に作られた看板を一時的に用いたのだそうです。

④2008年に起こった事件は・・・
 この映画のモチーフとなった事件が起こった場所は鎮海ではなく、京畿道安山市檀園区。(あのセウォル号で多数の生徒が犠牲となった檀園高校の所在地です。)
 事件は、当初「ナヨンちゃん事件(나영이 사건)」といわれました。日本のウィキペディア(→コチラ。ネタバレ注意)の見出し語も「ナヨン事件」になっています。以前この事件について関連記事をいろいろ見た時、被害者の名前を事件名にするとはなんと無神経な!と思いましたが、仮名なんだそうです。しかし、その後は加害者の名を冠した「チョ・ドゥスン事件(조두순 사건)」とよぶのがふつうになり、韓国ウィキペディア(→コチラ)の見出し語もそのようになっています。
 安山市は上記以外にも2006~08年のカン・ホスン事件(→関連過去記事)の舞台にもなりました。とくに治安が悪いわけでもない人口70万人の市ですが、このような形で世間に知られるのは関係者の皆さんにとっては残念なことだと思います。

⑤なぜ舞台を鎮海にしたのか?
 実際の現場辺りで撮影すると事件関係者もいたりして、いろんなことが懸念されるから、ということがふつうに考えられますね。

⑥ソウォンの父ドンフン(ソル・ギョング)が応援していたプロ野球チームは・・・
 釜山に本拠を置くロッテ・ジャイアンツです。ドンフンが口にしていた姜珉鎬(カン・ミノ)選手は韓国球界の代表的捕手。(→日本ウィキペディア。)
 ちなみに、この映画の配給会社はロッテエンタテインメント。ロッテ・ジャイアンツファンの父を登場させたことはおそらく関係はあるでしょう。が、ロッテエンタとしてはロッテ・ジャイアンツを出したいがために釜山近くの鎮海を撮影地にした、というわけではないとは思いますけどねー・・・。
 ※道にころがっていたあの不吉な焼酎の空き瓶がロッテ酒類のチョウムチョロムだったか、ライバルのチャミスルだったかはちゃんと見ていなかったので不明です。ふつうに酒を飲むシーンだとさりげなく系列会社の製品を映すのはいつものことなんですけどね。

⑦映画と現実の違い
 この映画では、健気なソヨン、愛情の深い父母、彼らを支える周囲の大人や子どもたちが感動的に描かれています。
 しかし実際のソヨン(ナヨン)はどうなのか気になるところです。
 →コチラの記事(韓国語)は、「われわれは映画の中の温かい大人たちとちがって、あの記者たちのように傷つけているのではないだろうか?」と問いかけています。そしてもしかしたら子どもたちも・・・。ナヨンのお父さん自身「(人工排泄ポケットからの)ニオイがひどくて友だちが近寄ろうとせず、ナヨンがとても傷ついた」と打ち明けていたとのことです。8歳の子どもたちに100%の思いやりを期待するのはたしかにムリかもしれません。
 その他、この種の事件被害者に対する二次被害については後述します。
 8月26日の記事でも書きましたが、SBSの番組<접속무비월드!(接続ムービーワールド)>中の人気コーナー<영화는 수다다(映画はおしゃべりだ)>(→動画)でも出演したイ・ジュニク監督が「善意に満ちた作品だが、実際は・・・」といったことを訊かれていました。監督は「非現実的ではないか、という話はわれわれの間でもあったが、映画は夢の工場であって、観客はそれを買いに来るのです」と答えています。私ヌルボもこの監督の答えを批判しようとは思いません。ただ、この映画を観てこれが現実だとは思うのは軽率ということです。

⑧ココモンは、原作小説ではドラえもんだった
 物語で大きな役割を果たすココモンは2008年当時EBS(教育放送)で放映されていた幼児向けアニメ<冷蔵庫の国ココモン(냉장고 나라 코코몽)>の主人公です。
 教育放送らしく正しい食習慣や環境保護を子どもたちに教えるというコンセプトのアニメで、冷蔵庫の中の食品類(+動物)が各キャラクターのモチーフになっています。ココモンはソーセージ(+サル)、紅一点のアロミがタマゴ(+ウサギ)、そしてケロがニンジン(+ロバ)等々。
 ※済州島にはココモン・エコパーク済州というテーマパークがあります。(→関係ブログ記事。)
 映画の中で、ココモン等としての出番を終えた人たちが食堂で「これはアロミ、これはココモン」と言いながら食事をするのはちょっとおもしろかったですね。
 この映画にはソ・ジェウォンという作家による原作小説があります。
 私ヌルボは未読ですが、映画とは違うところがいろいろあるようです。タイトルは「소원(ソウォン.願い)」ですが、女の子の名前はソウォンではなくジユン(지윤)になっています。またココモンではなく、登場するのは韓国でも人気のドラえもん(도라에몽)ということです。

⑨関連の韓国映画
 この映画が韓国映画としてはめずらしいな、と思ったのは復讐物ではないということ。
 韓国ドラマでは、こんなにも復讐心が韓国人を突き動かすのか!と驚くほど復讐に燃える人物が登場します。ちゃんと数えたわけではありませんが、復讐物は韓国ドラマの半分くらいはあるのではないかと思うほどです。
 私ヌルボ、つい最近韓国映画「さまよう刃」を観ました。原作は東野圭吾の同名小説で、日本でも2009年寺尾聰主演で映画化されました。妻を亡くし、2人で暮らしていた中学生の娘がひどい性暴行の末に殺されてしまった父親が、加害者の高校生(原作では無職)の少年たちに復讐をするという物語です。この作品について今年4月11日の「朝鮮日報」は「ズレた父親感情か、正当な復讐か」という見出しの記事(→コチラ)で「この2、3年性暴行犯罪に対する私的復讐を扱った映画が多い」(←たしかに!)という指摘とともに、この作品は「未成年者の刑事罰を主張したり憤怒の排出を象徴するものではなく、・・・この映画の加害者少年だけでなく大人たちにも向けられている」と記していました。先週の9月16日の記事でも書いたように、私ヌルボは「さまよう刃」の原作は読みましたが日本版映画は未見です。ウィキペディア(→コチラ)に日韓両作品の比較も記されています。イ・ジェンホ監督は「物静かなトーンで描いている日本版とは相反し、湧き上がる激しい感情やそれに伴う行動をしっかりと描きたかった」とのことです。
 今年4月に韓国で公開された「ハン・ゴンジュ」も注目すべき映画です。
 タイトルの「ハン・ゴンジュ(한공주)」は主人公の女子高生の名前です。「予期せぬ事件」で友人を失い、地方の小都市から逃げるように都会の高校に転校します。その事件とは性暴行事件。紛れもない被害者なのに、取り調べの段階から事件報道、裁判、そしてその後もさまざまな二次被害を受け続けるのです。そんな彼女が直面する痛みとその傷を癒しながら克服していく過程を淡々と描く・・・という作品だそうです。
 ※この映画についてのブログ記事がありました。(→コチラ。)
 この映画のモチーフとなったのは2004年に起きた「密陽女子中学生事件」です。この事件については、過去記事(→コチラ)で書きました。なんともやりきれない、ひどい事件(&その後)です。
 また、ちょっと古い映画ですが「あなたが女というだけで(단지 그대가 여자라는 이유만으로)」(1990年)も性暴行事件とその裁判をめぐる作品です。夫と焼肉店を営む女性が夜遅く帰宅する途中で2人の青年に襲われ、レイプされてしまいますが、抵抗して1人の青年の舌をかみ切ってしまったため逆に傷害罪で告訴される(!)という内容です。詳しくは<輝国山人の韓国映画>参照。(→コチラ。)
 これらの映画から、それでも韓国社会がこの問題について良い方向に向かっているといえるかどうか・・・。(昔は「泣き寝入り」に終わっていたようなことが少なくとも問題視されるようになった、とか・・・。)

⑩マスコミの強引な取材
 この映画に限らず、韓国メディアの事件・事故の際の取材のキョーレツさは大いに問題あり!・・・と思います。
 TVのニュースで、検挙直後の容疑者に直接マイクを向けたりしている場面も何度か見たことがあります。
 また、以前2009年11月の釜山の室内射撃場火災事故での犠牲者遺族の方の話をうかがったことがありましたが、他の遺族の人たちへの配慮もなく撮りたい写真を撮ろうとする強引さのこと等も話されていました。
 日本のメディアにも集中的で強引な取材攻勢(メディアスクラム)はありますが、韓国は明らかにそれ以上のようです。

⑪ポシンタン(補身湯)と、ワリカン
 実際の事件が起こったのは12月でしたが、この映画は夏休み前になっています。
 PTAのクラス役員会だかで母親たちが集まって食堂で食事をしながらの話し合い。メインメニューは何かというとポシンタンなんですね。つまり犬鍋。日本のウナギのように夏バテ防止で精力をつけようという料理なのですが、どちらかといえば以上に男のための料理。で、その会食に出るソウォンのお母さんは「え、犬鍋!?」と乗り気ではないものの、結局そうなってしまうのは昨今の女性パワー、かな?
 日本人の日常習慣と違うなーと観た人が思うのは、支払いがワリカンじゃなくて、本人(ソウォン母)が「今日は私が」と一言も言ってないのに1人で全員分払うはめになっちゃうこと。イジメなんかではないんですけどね。誰か1人が払うのがふつうということ。近年韓国社会もいろいろ変わってきましたが、この点はあいかわらず。
 また、ソウォンの父親は工場の給食でサムゲタン(参鶏湯)を食べるシーンがありました。これも夏の元気のモトとされる料理ですね。

⑫先生へのプレゼント
 上記のPTAの会議で母親たちが話していたのが「夏休み前だから、担任の先生に何かプレゼントしなければねー」ということ。ソウォン母が「鉢植えなんかどうかしら?」と言うと「この頃は商品券がふつうよ」と軽く一蹴されてしまいます。(そうなのかー。)
 先生へのプレゼントは問題とされてもいるようですが、そうカンタンにはなくならないのでは・・・。以前ゴールデンウィークの頃韓国に行ったら、5月15日の先生の日(스승의날)に向けての品物が駅だかの特設コーナーで売られたりしてたしなー。当日朝の子どもたちの登校風景を→コチラで見てみてください。

⑬法律関係のこと。量刑、心神耗弱、被害者家族の容疑者との面会等々について
 <庶民の弁護士伊東良徳のサイト>というサイトにこの映画について記されていました。(→コチラ。ネタバレあり!)。
 弁護士の方の感想だけに、法律面からの記述はとてもためになりました。
(a) 実際の事件の裁判で被告に下された量刑は映画と同じです。映画での描き方も、また多くの観客の感想も「軽すぎる!」という受けとめ方がふつうだと思います。しかし伊東弁護士によれば、人が死んでいない事件でこの量刑は「かなり重罰だと思います」とのことです。さらに「軽すぎると激高し嘆く被害者・遺族の様子ばかり強調するメディアのために、被害者・遺族がどんな判決を見ても軽すぎると嘆くのがスタンダードになってきているように思えます。そういう風潮が、ドンフンが、軽い刑なら俺が始末を付けるなどと言い出すことへとつながっているのではないかと私には思えます」とも。
(b) 私ヌルボも「酒に酔うと記憶が飛ぶ」とか心神耗弱とかいうのが刑の軽減の理由になるとは思えません。
(c) また「被告人と被害者家族が刑務官の立会なしで面会」というシーンにも疑問を抱きました。
(d) なるほどなと思ったのは、懲役の年数よりも「損害賠償請求を棄却していることの方が気になりました。・・・刑事裁判に付随して損害賠償請求も審理するということで、「有罪で被害もかなり重いのにどうして請求棄却なのか、理解できません」という部分。たしかに、です。

⑭事件後の法改正と電子足輪のこと
 事件の翌年2009年の12月、児童性犯罪に対する量刑が最大50年まで引き上げられました。また薬品投与による化学的去勢治療法導入、重大児童性犯罪者に対する顔写真公開、電子足輪着用最大期限の延長(30年まで)等々の方策が取られるようになりました。
 GPS機能付の電子足輪は2008年性的暴力の前歴者を対象に導入され、09年には未成年者の誘拐、10年には殺人の前歴者に適用対象を拡大されてきました。今年6月現在、その装着対象者は1885人で、うち性的暴力の前歴者は1561人(←多いな!)、殺人犯は321人(これも多い)、未成年者誘拐犯は3人だそうです。電子足輪導入の結果、性的暴力の再犯率は制度導入以前(04~08年)に14.1%だったのが、導入後には1.5%にまで低下したとのことです。
 今年6月19日から、強盗の2回以上前歴者も電子足輪の装着対象になりました。これにより装着対象者は700人ほど増えたようです。
 電子足輪については、人権の観点から否定的な意見もありますが、上記の数字をみると再犯を抑制する効果は見てとれます。
 しかし、最近のニュースを見ると、電子足輪をはめたまま、あるいは毀して犯行に及んだ事件も起こっています。(どちらも今年8月。→コチラコチラ参照。←なんということだ!)
 性犯罪の前歴がある者の情報を一般に公開する内容の性犯罪者情報公開法(ミーガン法)についてはウィキペディア(→コチラ)にいろいろ説明されています。日本では具体的な制定の動きがなさそうですが、それがこの問題で日本はそれほど深刻なレベルにはなっていないという現況(←ホントかな?)の反映だとすると(韓国と比べると)幸いなことではあります。

⑮その後のナヨンちゃん
 人工排泄ポケットを1日中、それも一生装着しつづけなければならないとは・・・。1ヵ月分で50万ウォン近く(約5万円)もするそれは、→コチラの「中央日報」の記事(韓国語)によれば国内取扱店の好意でずっと無料で提供されることとなりました。また→コチラ(→日本語自動翻訳)の2010年1月のニュースでは、8時間に及ぶ手術を終えて人工排泄ポケットは不要となり、さらに今後の第2次手術が成功すれば妊娠も可能だとか・・・。
 しかし、その後の情報はみつからず、今どんな状況なのかはよくわかりません。

⑯ユン・ドヒョンによるOST
 映画の本編が終わって、エンドクレジットとなるとバックに流されるのがユン・ドヒョンが歌うOST「ソウォン」。
 ♪괜찮아 정말 괜찮아 이젠 다시 설 수 있어 지나간 시간보다 더 남은 날들이 중요해 그래
 ・・・といった歌詞なんですが、韓国の観客は本編が終わるとほとんど席を立っちゃうから聴いていなかっただろうなー。
 <YouTube>にアップされています。→コチラ

⑰慶尚道の方言(사투리)について
 もっぱら標準語で勉強してきた韓国語学習者の皆さん(ヌルボも含めて)にとってはアレッというような慶尚道方言がワンサカ出てきます。たとえば・・・・
  ・イントネーションが平板なソウル弁とは違って、かなり抑揚の幅が大きい
  ・ソウル弁では最初が「高↘低」になることはないが、慶尚道方言の場合はある。
 よく出てくる言葉では・・・
  ・(ウェ.なぜ? なんで? 何なの?)が(ワ)になる。
  ・그리고(クリゴ.それで)、ソウル弁では그리구(クリグ)が그라고(クラゴ)となる。イントネーションも「ラ」が強く高く発音される。
  ・입니다(イ)が입니더(イ)になる。
  ・(ケー.あの子)が(カ)になる。 ソウォンが「あの子が~」というのを「가가(カーガ)~」と言ってました。
 また、ソウォンがある場面で標準語だと덥죠?(トプチョ.暑いでしょ?)」というのを「덥재?(トプチェ)」と言ってました。
 ついでに方言ではないのですが、字幕を見ながら音声を聞いていて知ったこと2つ。
  ・「示談」「합의(合意)」なんですね。「示談にしましょう」は「합의합시다」
  ・「心神耗弱」「심신미약(心神微弱)」。あ、心神耗弱を心神モウジャクと読む人いないかな? 「消耗」の読みは正しくは「ショウコウ」なんですけどね、と今さら言っても「だからなんなんだ?」と反発を招いたりして・・・。

 うーむ、また思った以上に長々と書いてしまいました。映画のパンフには詳しい説明はなかったことだし、この雑文にもそれなりの意味はあるかもと自画自賛、といってもあんまり関係ないことまで書いちゃったからな。いつものことですけど。
コメント (15)
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KBSテレビで仁川アジア大会の開会式を見る

2014-09-20 21:31:12 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
昨日(9月19日)、仁川アジア大会開会式ということをふと思い出しました。KBSの番組表(→コチラ)によると1時間前の17:30から22:00までずっと中継されるようなので見てみました。
 ただパソコンのメモリー不足のためか音声は途切れがちで、映像もしばしば不鮮明。NHK-BSでも中継していたのですが、ウチは(今どき)見られない(!)んで・・・。

 この画面で、空に飛び立っている鳥のようなものは、仁川アジア大会のシンボル。エジプト神話の太陽神であるホルス(→ウィキペディア)のシンボルである翼のある太陽と、フェニックス(不死鳥)を組み合わせたものだそうです。


 また、開会式が開かれる仁川アジアド主競技場もホルスの目の形をしているということです。

    

 ま、そう言われてみればそう見えるような・・・。

 それから、画面を見て気がついたのは、アナウンサーの前に置かれたマスコット。

    

 アラ、これは見たことあるゾ・・・と思い出してみると、先月末のソウル旅行。金浦空港の空港鉄道構内にありました。


 写真を撮った時には、韓国によくある造形物の1つくらいに思っていましたが、実は仁川アジア大会のマスコットだったのか!
 ・・・で、どんな意味が、と思って調べてみましたが、今朝(20日)からスタートした毎日新聞のリレーコラム<仁川からの風>にわかりやすく書かれているではないの。
 つまり、今大会の公式マスコットのゴマフアザラシの3兄妹なんだそうで、ピンク色の末っ子の妹は韓国語で踊りや舞を意味するチュムをもじったチュムロ、青色の次兄は、風(パラム)から命名したパラメ、ベージュ色の長兄は、光(ピッ)から名付けたピチュオン。
 このゴマフアザラシは「仁川の西、北朝鮮との国境に近い黄海上に浮かぶ白翎島(ペンニョンド)に生息する韓国の天然記念物」で、この記事によれば「北へ南へ境界線もなく自由に回遊するアザラシの起用には、朝鮮半島の緊張緩和のみならず、各地で衝突が続くアジア全体の融和への願いが込められている」と書かれています。
 しかし、白翎島は<VisitKorea>(→コチラ)でも紹介されている観光地でもありますが、下の地図のように2010年10月に北朝鮮から砲撃をうけ韓国軍兵士2人と民間人2名が死亡した延坪島(ヨンピョンド)より北に位置する島。昨年12月には北朝鮮により数千枚ものビラが撒かれたりもしています。(関連記事→韓国語。→日本語。)
 そんな現実を考えると、ちょっとなんだかなー、です。



 開会式で繰り広げられたイベントについては、パソコンの状態がどんどん悪化したためよく見られず。
 他のブログ記事等によると、有名人では以下のような人たちが参加していたようです。

 JYJ、PSY(サイ)、EXO、BIGBANG、CNBLUE、SISTAR、チャン•ドンゴン、キム•スヒョン、そしてラン・ラン(中国のピアニスト)。 ※PSYとラン・ランのツーショットは→コチラ

 また、ノーベル賞候補といわれる詩人高銀(コウン)作詞の「アシアドの歌」が著名なソプラノ歌手チョ・スミによって歌われました。※その歌詞(韓国語)は→コチラ参照。
 この歌ですが、さっそくYouTubeにアップされていましたので貼っておきます。


 韓国映画ファンとして注目は、韓国映画界の大御所イム・グォンテク監督と、「トンマッコルへようこそ」等のチャン・ジン監督がそれぞれ総監督と総演出を担当したこと。イム・グォンテク監督、78歳にもなるのにたいしたものです。
 で、たぶん歴史物語のようなものが演じられるんだろうなあと思っていましたが、案の定。


 テロップにあるように、「高句麗建国の始祖・朱蒙の息子として生まれ、今の仁川である彌鄒忽(ミチュホル)に・・・」と朱蒙の次男沸流(ピリュ)を紹介しています。ドラマを見た人にはおなじみ?
 しかし、朝鮮戦争の時の仁川上陸作戦までこのイベントで描かれたどうかは未確認。
 (先の白翎島といい仁川の歴史といい、ヘタに説明すると対立のモトになっちゃうからなー・・・。)

 各国選手団の入場行進の時にはパソコンの状態はさらに悪化。マレーシアとかモンゴルが出てきたので、もう日本は終わったのかなと思ったらカナダラ順(日本風に言えばアイウエオ順)だったので、最後の方で日本、北朝鮮、中国等々が次々と登場して、最後が韓国。

    

 画面はもうドロドロ状態なので先はもう見るのをやめました。
 今朝の新聞記事によると、朴セリが大きな太極旗(韓国国旗)を運ぶ役。聖火トーチを持って会場入りしたのは読売ジャイアンツにいた李承燁(イ・スンヨプ.現・三星ライオンズ)、そして聖火に点火したのは双子のママになってるあのイ・ヨンエ
 ホントに外国にまで知られている顔ぶれ総動員といった感じですね。

 で、「毎日新聞」の澤田克己ソウル支局長は今朝の「韓国社会の分裂が影」と題した記事で、セウォル号沈没事故以降の保守派と進歩派の対立等の状況下で「韓国社会の関心は、とても高いとは言えない」と現地のようすを伝えつつ、「韓国選手の活躍で盛り上がり、一時的にでも一体感を取り戻せたら喜ばしい」とさめた筆致で期待感(?)を記しています。
 現地(と澤田支局長自身)の雰囲気がよく伝わってくる記事です。

 私ヌルボも、たぶん大多数の日本国民同様そんなに関心があるわけではありません。とくに愛国心てんこ盛りの韓国メディアの報道には毎度のことながらうんざりします。
 昨日はさっそく日本のホッケーチームの選手が現地の練習場の高校で女子生徒に友好のつもりで配ったバッジが旭日旗に似ているということで問題になってしまいました。(→産経の記事。)
           
 上の日本ホッケー協会のロゴをあしらったバッジなんだそうですが、協会が近頃の韓国での旭日旗さわぎを知らなかったとしても知っていたとしても、ウカツなことです。もちろんそれ以前に韓国の旭日旗理解の問題は当然ありますが・・・。日本政府として公式に説明するか、あるいは朝日新聞(や統一教会やチベットの旗等々も??)をはじめとする類似のものも全部否定するか(!)、ちゃんと対応しないといつまでも同様のことは起こると思います。

 スポーツ、文化関係のネタなんであんまり「なんだかなー」の内容は書かないようにと思いましたが、結局はムリでしたねー(笑)。
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安保恋愛小説と銘打ったイ・ウォンホ「黎明」で読み解く開城工業団地① 10年目の評価は?

2014-09-18 21:29:31 | 韓国の小説・詩・エッセイ
 3月21日の記事(→コチラ)で少し書きましたが、韓国の総合誌「新東亜」で、今年3月号から「려명(黎明)」という小説が連載されています。
 「안보연애소설(安保恋愛小説)」と銘打たれたこの小説は、開城工団を舞台にした韓国人男性社員と北朝鮮女性従業員といういわゆる<南男北女>のラブロマンスです。これを書くために、作者イ・ウォンホ(이원호)は何度も現地に足を運んだそうです。
 あ、タイトルの「黎明」が여명(ヨミョン)でなく려명(リョミョン)になっているのも北朝鮮風ですね。

 私ヌルボ、当初はこの小説を横浜市立図書館にある「新東亜」で読んでいましたが、その後「新東亜」のサイトで最新号でなければ無料で全文読めることを知りました。
 第一章は→コチラです。


【「新東亜」のサイト中の連載小説「黎明」の冒頭部分。】

 開城工団で生産が始まったのは2004年末ですから、今年で10年目になります。
 2000年に鄭周永現代グループ会長が平壌を訪問した際その計画が明らかにされ、同年金正日総書記と金大中大統領との間の南北首脳会談で合意をみたもので、つまりは太陽政策の象徴的産物です。
 以後、たとえば昨年(2013年)4~9月の操業停止のようなトラブルもありましたが、その後操業再開となり、現在も125の韓国企業と、コンビニエンスストア・銀行など87の営業店が進出が進出し、約5万2千人の北朝鮮労働者と、千人近い韓国人が働いています。

 開城工団の評価については、韓国側の観点で見ると次のような肯定的評価と否定的評価があげられています。

≪肯定的評価≫
 ①両国の平和のシンボルであり、南北どちらにとってもプラスとなる。
 ②低廉な労働力が利用できる。
 ③「北」の人々が資本主義のシステムや物の考え方を知ることとなり、閉鎖的な「北」の体制を開放に向かわせる契機ともなり得る。


 ≪否定的評価≫
 ①北の独裁政権の収入源となり、政権を延命させ、統一を遅らせる。
 ②南北間の対立が高まると昨年のような操業停止となる等、常に不安な状況にある。
 ③軍事的な危機の場合、開城工団で働く韓国人たち(千人弱)が「北」の人質となる。
 ④人件費は安くても必ずしもそれが収益に直結しない。(赤字の企業が多い。サムスン等の有力企業はそれがわかっているから参入していない。)
 ⑤給料が直接「北」の労働者に支払われないので彼らの実際の受取額は不明で、労働者の人権について国際的にも問題とされたりしている。
 ⑥開城工団の製品が「韓国製」として輸出されることに対する非難がある。(国により異なる。)
 ⑦韓国側従業員は現地で北朝鮮の宣伝・情報に100%さらされている。


 参考:
 (1)2014年7月22日の「中央日報」のコラム(→コチラ.日本語)では、開城工団を訪問したドイツのコシュク下院議員の言葉を紹介している。南北の若い男女が同じ場所で一緒に働く場面を実際に見て、高度に産業化された韓国社会との直接的な接触が北朝鮮の労働者に革命的な変化を与えるということを確信したというのである。このコラムは末尾で次のようにコメントしている。
 韓国では、コシュク議員のように開城工業団地をそれほど大変な学習の場だと感じている人は多くないようだ。<いつもつまずく南北関係の上に不安定に存在するもう一つの実存>という程度だろう。とはいえ、南北合作の経済特区である開城工業団地は、緊張緩和と統一、そして未来のための投資の象徴として慎重に定着しつつある段階といえる。
 (2)韓国ウィキペディア(→コチラ)によると、北朝鮮は開城工団から年間8000万ドルの収入を得ているが、その額は中国との鉱物取引で稼いだお金16億ドルの20分の1である。
 (3)北朝鮮労働者の最低賃金は今年5月分から5%引き上げられ、約70ドルとなった。超過勤務手当、保険料、福利厚生費等を合わせ、平均130~170ドルが支給されているという。しかし賃金は北朝鮮当局に一括して支払われ、各従業員がいくら受け取るかは不明な上、ドルではなくウォンで支払われるため。今年3月「朝鮮日報」に「米国人研究者「開城工団労働者の給与、実質賃金は2ドル」」という記事(→コチラ)が掲載され、論議をよんだことがあった。(いろいろ勘案すると、北朝鮮の従業員は他の北朝鮮の職場と比べて良い条件に満足しているようだし、北朝鮮当局もかなりの部分をピンハネして儲けているのではないか?)

 北朝鮮の政権に批判的な人たちの間でも、何を重視するかによって評価が分かれているようです。(→参考記事。) 親北朝鮮の進歩陣営の側でも称揚一色というわけでもなさそうです。
 ヌルボ自身の評価としては、正直なところよくわからず。やや疑念の方が強いかも。
 「北」の政権自体が派遣会社、悪くいえば手配師となって自国民を(シベリア等と同様に)送り込み、給料の大半をピンハネしているというイメージがつくまとうからです。韓国の資本家と北朝鮮の独裁政権が手を結んでいる感じ。
 ただ、これが北朝鮮社会を良い方向に導く方向に作用していればいいのですが、そこらへんが見えてきません。

 開城は38度線の南で、光復(日本の敗戦)後は南側だったのが、朝鮮戦争後は休戦ラインの北に組み込まれました。そして開城工団地は非武装地帯の北方限界線からわずか1㎞、ソウルからは約60㎞。車だと約1時間の近さです。



 しかし、そんな近い所でこれだけ多い韓国と北朝鮮の人たちが共に働いているのに、その実態を伝える資料をほとんど見たことがありません。
 韓国の進歩陣営も保守陣営もそれぞれ「弱点」を認識しているからか? またこの小説中にありましたが、開城工団内の話は外に知られていないのは「北朝鮮側から不利益を受けることを恐れて、韓国企業が徹底的に口封じをしてきたから」なのか?
 いずれにしろ、実態がわからないままで評価は下すことはできないというのがヌルボの見解です。

 で、この小説。(だんだん本論へ・・・。)
 イ・ウォンホという作家はナムウィキ(→コチラ)によれば、「あまり知名度は高くないが、出版界ではダークホースでけっこう稼いでいる。いわば在野の李文烈(!)といったところだが、文学性はない」とあります。読んでみるとナルホド(笑)です。
 たしかに大衆小説らしいテンポのいい文章で、スイスイ読めます。およそ文学的感興といったものは皆無(笑)。ま、当方の目的は開城工団の実態を知ることだから、それはどうでもいいんですけどね。

 で、肝心の内容。今まで3~9月号の7回分で、まだ完結していませんが、その展開の速いこと!
 3月号(第1章)では開城転任を命じられた主人公の身辺状況の描写で、やっとラストの場面で開城工団入りするのですが、その後はあれよあれよといった感じで、いつの間にか副主人公の北朝鮮女性(主人公直属の部下)が脱北(!)するところまでいっちゃってるんだから・・・。
 そんなわけで、どこまでリアリティがある小説なのか疑わしい点もありますが、続きでは注目したところを具体的に書きます。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月12日(金)~9月14日(日)]

2014-09-16 21:50:12 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨日(9月15日)の<Kstyle>の映画関係のニュースを見ていたら、「「鳴梁」を刑事告訴…“歴史歪曲、浅はかな商法”とペ・ソル(裵楔)将軍の子孫が主張」という記事がありました。(→コチラ。) 慶州裵氏緊急対策委員会が、映画「鳴梁」が史実に反した内容で先祖の名誉を毀損したという理由で告訴したということです。あの<シンシアリーのブログ>にも9月3日に関連記事がありました。(→コチラ。) 映画では、絶対に勝てないと騒ぎながら李舜臣を暗殺しようとし、船を燃やし、逃げようとして李舜臣の部下に殺される・・・ということで、映画を観た人からからかわれたりするとか。しかし実際は裵楔は病気のせい(?)で戦闘に参加しなかったそうです。それにしても、何百年も前の先祖についての名誉回復を求める訴訟がありうるのか・・・。こういう所にも、「正義」とか「怨み」とかいったものはいくら年を経ても関係ナシ、という韓国式歴史認識が表われているのかなー?
※興味深いネタ満載の木村幹神戸大教授のツイッター(→コチラ)に今日次のようなツイートが・・・。
 Kan Kimura (on DL) @kankimura · 8 時間 YTN。「歴史的人物の虚構性はどこまで許されるか」という討論している。映画でこけにされた人物の子孫が激怒中。まあ、韓国の映画やドラマは基本、善玉と悪玉で出来てるからなぁ(^^;。
 (YTNの→コチラの動画&記事参照。)

 12日、横浜ブルク13で「さまよう刃」を鑑賞。とくに観たいというほどでもなく、感想もほぼ予想通り。ただ、東野圭吾の原作とどう違うかという点には興味がありました。事件が起こったのは原作では東京・江東区辺りだったのがコチラでは千戸洞というのはナルホド。また原作では少女暴行致死事件の加害者少年が逃げ、被害者少女の父親が追う場所が長野だったのがコチラでは江原道(とくに大関嶺)というのもナルホド。最後の街中での緊迫した場面は、原作の上野駅前よりもコチラの江陵駅前の方がまだホントっぽいかも。ストーリーは大枠だけは同じといつた感じで、たとえば主人公の「協力者」の女性(日本版映画では酒井美紀)がそもそもいないとか、けっこう大きな変更点がいくつもあります。しかしこの作品のテーマは基本的に同じ。どんなにひどい犯罪で捕まっても、少年法によって何年も経たないうちに社会に出てくることに対しての疑問と、とくに被害者とその家族の怒り。このような世論(といっていいのかな?)とそれを生む社会状況は日韓共通ということか。(あーあ・・・。) 必ずしもそのような世論に必ずしも与しない私ヌルボとしては、作品中「それで、殺して気がすみましたか?」という担当刑事のセリフがあったのはよかった思います。ヌルボは原作は読みましたが日本版映画は未見。ウィキペディア(→コチラ)に日韓両作品の比較も記されています。イ・ジェンホ監督は「物静かなトーンで描いている日本版とは相反し、湧き上がる激しい感情やそれに伴う行動をしっかりと描きたかった」とのことです。

 先週も「朝鮮日報掲載の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(9月16日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(87)
②バセコの子どもたち(韓国)  9.0(27)
③ぼくを探しに  8.9(117)
④はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.9(635)
⑤映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  8.3(53)
⑥その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑦夜間飛行(韓国)  8.7(29)
⑧さよならを待つふたりのために  8.7(331)
⑨そばの花・運の良い日・そして春、春  8.6(20)
⑩ステップ・アップ:オール・イン  8.5(127)

 順位の変動はありましたが、今回の新登場はありません。

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(5)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②マザー・テレサの手紙  8.0(1)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤自由が丘で[自由が丘8丁目]  7.3(3)
⑥慶州(韓国) 7.2(7)
⑦群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑧グレート・ビューティ  7.0(7)
⑨her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑩空の黄金馬車  7.0(3)

 今回の新登場は⑩「空の黄金馬車」だけです。これまでも注目すべき映画を制作している国家人権委員会の(たぶん)6つ目の作品で、監督は「チスル」のオ・ミョル監督。今年の堤川国際音楽音楽映画祭開幕作です。毎日が退屈なドンホ好おじさん、元気を取り戻そうと旅行を決心する。しかし近所の隣人ポントルやヨンピル、そして認知症のおじいさんとソウルからやってバンドのキングストンルーディースに出会って旅は思いもよらぬ方向に・・・。原題は「하늘의 황금마차」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月12日(金)~9月14日(日)] ★★★

         「タチャ」の続編「タチャ – 神の手」がトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・540,734 ・・・・・・3,107,592・・・・・・・・25,589・・・・・・・・759
2(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13・・・・・・・・・351,726 ・・・・・・1,862,718・・・・・・・・14,881・・・・・・・・486
3(2)・・LUCY/ルーシー ・・・・・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・225,214 ・・・・・・1,795,671・・・・・・・・15,067・・・・・・・・475
4(5)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・225,162 ・・・・・・1,887,556・・・・・・・・14,721・・・・・・・・428
5(4)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・205,573 ・・・・・・8,362,344・・・・・・・・64,195・・・・・・・・464
6(3)・・どきどき僕の人生(韓国)・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・194,281 ・・・・・・1,474,923・・・・・・・・11,224・・・・・・・・422
7(7)・・ステップアップ:オール・イン ・・・9/03・・・・・・・・・・・・・95,704・・・・・・・・・491,477 ・・・・・・・・3,796・・・・・・・・293
8(3)・・鳴梁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・・71,286 ・・・・・17,517,676 ・・・・・・135,027・・・・・・・・279
9(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・50,552・・・・・・・・・212,311・・・・・・・・1,572・・・・・・・・278
10(新)・・シン・シティ: ・・・・・・・・・・・・・・・・9/11 ・・・・・・・・・・・・41,103・・・・・・・・・・45,066・・・・・・・・・・324・・・・・・・・277
        ア・デイム・トゥ・キル・フォー

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「タチャ – 神の手」が2週連続トップ。先週の秋夕(チュソク)連休でもトップでしたが、あるニュース記事によると真の勝者は800万人を超えた「海賊:海に行った山賊」だったとありました。
 今回の新登場は10位だけ。これはめずらしいというか、1~9位が順位変動はあっても同じ顔ぶれとは、このブログ開設以来初めてだと思います。その10位「シン・シティ: ア・デイム・トゥ・キル・フォー」(仮)は、アメリカの人気ヴァイオレンスコミックを映画化した「シン・シティ」(2005年)の続編。今作も“罪の街“シン・シティを舞台に、ジェシカ・アルバ、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリスら、前作のキャストが再集結・・・。ブルース・ウィリスは59歳、「ダイ・ハード」なんてもう四半世紀前だもんな。ミッキー・ロークは、あっ今日が58歳の誕生日か!(オメデトー)、この年齢でよくがんばるなー。韓国題は「씬 시티: 다크히어로의 부활(シン・シティ:ダークヒーローの復活)」です。日本公開は2015年1月。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・351,726 ・・・・・・・・・・1,862,718 ・・・・14,881・・・・・・・・486
2(2)・・自由が丘で[自由が丘8丁目](韓国)・・9/04・・・・・・・・・・・・・5,112 ・・・・・・・・・・・・・24,695 ・・・・・・・204・・・・・・・・・44
3(4)・・足球王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/21 ・・・・・・・・・・・・・3,949・・・・・・・・・・・・・・30,921・・・・・・・247・・・・・・・・・35
4(24)・・魔女(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/11・・・・・・・・・・・・・・3,608 ・・・・・・・・・・・・・・5,218 ・・・・・・・・42・・・・・・・・・61
5(新)・・私の最初の葬式 ・・・・・・・・・・・・・・・・9/11・・・・・・・・・・・・・・2,092 ・・・・・・・・・・・・・・2,658 ・・・・・・・・19・・・・・・・・・17

 4・5位の2作品が新登場です。
 4位「魔女」は韓国のサイコ・ホラー。オフィスで新入社員セヨン(パク・ジュヒ)のレポートを見て腹を立てたチーム長のイソン(ナ・スユン)、今晩8時に仕上げられなかったら指1本切れと言ってしまうと、セヨンもイソンにも指をかけるよう求めます。思わず受け容れてしまったイソン。その締切時間が迫った頃、セヨンは片手で書類を、もう一方の手にハサミを持ってやってくる・・・。その日以来、奇怪なセヨンの態度に疑問を抱いたイソンは彼女の正体を追い始めます。原題は「마녀」です。
 5位「私の最初の葬式」はベルギーのコメディ。子供番組で人気の俳優ウィルの40歳の誕生日はさんざんの1日で、車まで盗難に遭います。ところが車両連鎖衝突事故でその車が炎上。ウィルは死亡したことにされてしまいました。葬儀の場で家族や友人たちが自分についてどんな話をするか? この機会を逃すまいと親友の助けを借りてインド人の銀行家ヴィジェイに変装して彼は自分の葬儀に出席することを決めたのですが・・・。韓国題は「나의 첫번째 장례식」です。日本公開は未定。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月5日(金)~9月7日(日)]

2014-09-09 23:16:35 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今年の秋夕(チュソク)は9月8日(月)。その前後1日が休日になる上、10日(水)が日曜と重なった分の振替休日となるため合わせて5連休となりました。これが映画の興行成績にどう影響するのかな?
 そして昨晩、6月一緒に韓国旅行に行った4人組中私ヌルボ以外の飲兵衛3人組が羽田から金浦に飛び立って行きました。定宿はちゃんと営業しているんでしょうね?

 1つ前の記事で「テロ,ライブ」がおもしろかった!・・・ということ等を書きました。そのヒューマントラストシネマ渋谷では《容赦なき韓国映画2014》と銘打って8月23日から全9作品を順次公開中。(→コチラ参照。) 「モンタージュ」→「悪魔は誰だ」、「11時(열한시)」→「タイム・クライム」、「共犯」→「殺人の疑惑」等々、邦題が原題とかなり違っているので注意しなくっちゃ。
 韓国映画では、シネマート六本木で上映中の「監視者たち」なんかも観に行かなくては・・・。

 先週書いたソウルの映画館の話のつづき。「そばの花・運の良い日・春、春」が観られるかなと思って行ったのは、以前入ったことのあるインディスペース。しかしもう終わっていて、今度は9月1日から再上映とのことで観られず。そこで足を運んだのは、昨年9月にソウル・徳寿宮近く、朝鮮日報の裏手の全州豊南会館でケランタンを食べながら窓越しに見たミニシアター・スポンジハウス。(関連過去記事は→コチラと→コチラ。)
 で、今回行ってみると、思ったよりずっとちゃんとした(?)建物の中のミニシアターでした。

   
【今回も去年同様ホン・サンス作品の大きな広告版。観たい作品や時間が合わず入りませんでした。】 

 このホン・サンス監督「自由が丘8丁目」については本文の最後あたりに書きました。

 先週は「朝鮮日報掲載の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(9月9日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(68)
②映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  9.1(44)
③ステップ・アップ:オール・イン  9.0(102)
④名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)(日本)  9.0(77)
⑤バセコの子どもたち(韓国)  9.0(26)
⑥その人 枢機卿(韓国)  9.0(27)
⑦ぼくを探しに  9.0(108)
⑧ビギン・アゲイン  8.9(421)
⑨夜間飛行(韓国)  8.8(27)
⑩さよならを待つふたりのために  8.7(315)

 今回の新登場は②と③の2作品です。
 ②「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」は日本では今年3月に公開。<ぴあ映画生活>のレビューと比べると、韓国での評価の方が高いようです。韓国題は「극장판 도라에몽:진구의 아프리카 모험 ~베코와 5인의 탐험대~」です。
 ③「ステップ・アップ:オール・イン」は2006年に始まったアメリカの青春映画シリーズの第5作で、最終作。これまでのシリーズ作の主人公たちが集結し、ダンスバトルを繰り広げます。このテの映画が韓国で人気なのは、韓国でブレイクダンスが盛んなことと関係があるかも。(→関係過去記事) 韓国題は「스텝업:올인」。日本公開は未定です。
 なお、⑧「ビギン・アゲイン」は「はじまりのうた」というタイトルで2015年2月日本公開が決定しました。

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(5)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②マザー・テレサの手紙  8.0(1)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑦グレート・ビューティ  7.0(7)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨恋するヨプゴン・ガール  7.0(1)
⑨18:私たちの成長ノワール(韓国)  7.0(1)
⑨プチ・ニコラのヴァカンス  7.0(1)

 前回と順位・評点ともすべて同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月1日(金)~9月7日(日)] ★★★

         「タチャ」の続編「タチャ – 神の手」がトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(15)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・836,584 ・・・・・・1,191,680・・・・・・・・・9,713・・・・・・・・890
2(新)・・LUCY/ルーシー ・・・・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・621,893 ・・・・・・・・894,362・・・・・・・・・7,423・・・・・・・・641
3(19)・・どきどき僕の人生(韓国)・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・447,912 ・・・・・・・・626,446・・・・・・・・・4,737・・・・・・・・631
4(1)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・275,291 ・・・・・・7,494,035・・・・・・・・57,383・・・・・・・・436
5(2)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・253,468 ・・・・・・1,170,301・・・・・・・・・9,086・・・・・・・・437
6(4)・・ビギン・アゲイン ・・・・・・・・・・・・・・8/13 ・・・・・・・・・・・195,830 ・・・・・・1,169,678・・・・・・・・・9,259・・・・・・・・355
7(新)・・ステップアップ:オール・イン・・・9/03・・・・・・・・・・・・146,275・・・・・・・・・209,770 ・・・・・・・・1,607・・・・・・・・325
8(3)・・鳴梁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・115,484 ・・・・・17,161,312 ・・・・・・132,327・・・・・・・・333
9(42)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・46,864・・・・・・・・・・54,271・・・・・・・・・・405・・・・・・・・286
10(新)・・映画ドラえもん・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・41,103・・・・・・・・・・45,066・・・・・・・・・・324・・・・・・・・277
          新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「海賊:海に行った山賊」に代わって「タチャ – 神の手」がトップ。このところずっと韓国映画が続いています。
 今回の新登場は1・2・3・7・9・10位の6作品です。
 1位「タチャ – 神の手」は、「タチャ イカサマ師」(2006年)の続編。前作の主人公ゴニの甥テギル(T.O.Pのチェ・スンヒョン)が今作の主人公。叔父のゴニに似て幼い頃から手先の器用さと勝負欲が抜群のテギルは故郷を離れてソウル・江南でタチャ(賭博師)としてデビューするが一瞬にしてすべてを失う。しかしその後偶然ゴニのパートナーだったコ・グァンリョル(ユ・ヘジン)に出会い、共に全国を流浪しながら、テギルは悪徳私債業者チャン・ドンシク(クァク・トウォン)や、伝説のタチャ・アグィ(キム・ユンソク)等と勝負を繰り広げていく・・・。原題は「타짜-신의 손」です。
 2位「LUCY/ルーシー」は、日本では一足早く8月29日に公開されています。それにしてもスカーレット・ヨハンソン、次々に話題作に出演しています。韓国題は「루시」。
 3位「どきどき僕の人生」は、韓国の李箱文学賞作家キム・エラン(金愛爛)の同名小説が原作。(クオンから翻訳が刊行されています。) 17歳の女高生だったミラ(ソン・ヘギョ)、やはり高校生だったテス(カン・ドンウォン)との間に子どもができてしまい、学校を退学し世間や家族からもなんのかの言われつつも結婚し生活を共にすることになります。ところがそんな幼い両親の間に生まれた息子アルム(チョ・ソンモク)は身体が早く老いていく先天性早老症に侵されていて、17歳になった時には身体年齢は80歳。そんな親子にとって、一緒に過ごす一日一日はとても貴重なものに・・・。といってもいわゆる難病ものではなく、ユーモラスな場面もあり、また青春や人生といったものを考えさせてくれる作品ということです。図書館で翻訳書の冒頭を読むとアルムの視点で書かれています。(え、主役は誰なの?) キム・エランは1980年仁川で生まれ、忠清南道の端山(ソサン)育ちで、90年代の地方都市の高校生風俗なんかも小説の最初の方には描かれています。(続きは明日以降読みます(笑)。) 原題は「두근두근 내 인생」です。
 7位「ステップアップ:オール・イン」については上述しました。
 9位「みつばちマーヤ」はドイツとオーストラリア合作のアニメ。日本では1970年代以降テレビアニメ(「みつばちマーヤの冒険」)として制作・放映され、世界各国にも輸出されましたが、オリジナルはドイツの作家ワルデマル・ボンゼルスによる児童文学作品なんですね。今回のアニメは日本アニメとは相当に違う図柄(→動画)なので、以前のイメージが頭に残っている人はとまどうかも・・・。(虫が出てくる3Dアニメはブキミな感じがしないでもない。) 韓国題は「마야」。日本公開は未定です。
 10位「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ビギン・アゲイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/13・・・・・・・・・・・・281,630 ・・・・・・・・・・1,169,678 ・・・・・9,259・・・・・・・・355
2(8)・・自由が丘8丁目(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・・・6,598 ・・・・・・・・・・・・・10,310 ・・・・・・・・85・・・・・・・・・45
3(44)・・サンシャイン/歌声が響く街 ・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・・6,500 ・・・・・・・・・・・・・20,331 ・・・・・・・156・・・・・・・・114
4(3)・・足球王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/21・・・・・・・・・・・・・・3,157・・・・・・・・・・・・・・20,607 ・・・・・・・161・・・・・・・・・37
5(4)・・そばの花・運の良い日・春、春(韓国)・・8/21・・・・・・・・・・・・・1,886・・・・・・・・・・・・・・18,691 ・・・・・・・128・・・・・・・・・26

 2・3位の2作品が新登場です。
 2位「自由が丘8丁目」はホン・サンス監督の新作。監督のファンという加瀬亮が韓国映画初出演しています。身体の具合が悪く、山に入って療養生活をしていた女性語学講師クォン・ミラ(ソ・ヨンファ)が健康を取り戻してソウルの語学学校に戻ると、そこに分厚い封筒が置かれていた。同じ学校の講師で、2年前彼女にプロポーズし拒絶された森(加瀬亮)から送られた手紙が何枚も入っている。1度は帰国していた森が再び韓国に戻ってきて彼女を探しているのだ。手紙を1枚読んだ後、新鮮な空気を吸おうと階段を降りる時、彼女は気が遠くなって倒れ、手に持っていた手紙を落としてしまいます。散らばった手紙は拾い集めたものの、それらに日付がないことに気づいた彼女。はたしてどんな順序で書かれたのか知る術がなくなっていまいます。・・・ということで「時間の枠組みを打ち破ってストーリーを論理的に配列させる!」とか「散らばった時間のパズルが人生の意味を伝える」といった新聞の映画評が出てくるというわけ。出演は他にムン・ソリや「ヘウォンの恋愛日記」のチョン・ウンチェ等。(セリフの大部分は英語だって!?) 原題は「자유의 언덕(自由の丘)」です。(これがなんでこの邦題になるんだろう?)
 3位「サンシャイン/歌声が響く街」はイギリスのミュージカル。日本では8月1日に公開され、現在も上映されています。韓国題は「선샤인 온 리스」です。
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朝鮮人慰霊碑探訪、映画「テロ,ライブ」、韓国文化院の講演、横田さん夫妻の話等々、怒涛の日々(?)の備忘録

2014-09-08 23:54:28 | 韓国・朝鮮と日本の間のいろいろ
○8月31日(日)
 韓国旅行からの帰国翌日。疲れが抜けず、1日中グッタリ。

○9月 1日(月)
  「関東大震災・朝鮮人虐殺フィールドワーク~横浜の虐殺地と追悼の地を訪ねる~」(主催:歴史を学ぶ市民の会・神奈川)
 「関東大震災 殉難朝鮮人慰霊之碑」がある久保山墓地と、「関東大震災韓国人慰霊碑」がある宝生寺は私ヌルボも以前何度か行ったことがありましたが、多くの朝鮮人が殺されたという中村橋は初めて。
 30数人が集まり、雨の中約2時間3ヵ所を講師の後藤周先生の説明を聞きながら回りました。


 久保山墓地では、7日に朝鮮総聯系の人たちによる追悼集会が開かれました。(「神奈川新聞」の記事→コチラ。) 宝生寺の方は9月1日民団が慰霊式を行いました。
 このフィールドワークについて、私ヌルボが事後報告記事を書こうと思いつつもモタモタしている間、3人の方が早々と記事を公開されました。→コチラ①と→コチラ②と→コチラ③です。
 ヌルボが今回の説明で初めて知ったのは、久保山墓地の「関東大震災 殉難朝鮮人慰霊之碑」が建てられた経緯。(①と③に描かれています。)
 また、事後に知ったのがヌルボのホームグラウンドといっていい横浜市立図書館の地に1928~45年横浜市震災記念館というなかなか立派な記念館があったということ。(参考:→ウィキペディアと→はまれぽ。)
 そしてぜひ多くの人に知ってほしいことは、同行取材した記者が書いた「東京新聞」の記事(下画像)にも記されているように、関東大震災時の朝鮮人虐殺の記述がある中学生用の副教材「わかるヨコハマ」を市議会で自民党議員が批判ししたため、横浜市教委は2013年度版で「虐殺」の文言、軍・警察の関与、慰霊碑写真を削除・改訂し、2012年度版を2万7千人の中学生から回収して溶解処分したという事実です。

 これについても、先の①と同じブログで詳しく説明されています。(→コチラ。)
 その中で、工藤美代子「関東大震災「朝鮮人虐殺」の真実」について少しふれられています。こういう本が書かれ、多くの人に受け入れられるというのは、「こうであってほしい」という願望に合わせて史実をつまみ食いもしくはデフォルメするという「韓国にありがちな」ファンタジーのような」歴史認識とほとんど同じようなものになってしまうのではないでしょうか? この本を歓迎している人は当時の新聞報道を相当に重視しているようです。しかしその報道自体をもっと正確に読み取る姿勢が(当時も、今についても)重要なことだと思います。当時の体験談をいくつも読むと、この本のいい加減な所はわかりそうなものですが・・・。
 (実際に虐殺された朝鮮人の人数についてはたしかに疑問な点はあると思いますが・・・。)

○9月 2日(火)
  白石加代子「百物語シリーズ」ファイナル公演 第九十八話 三島由紀夫「橋づくし」/第九十九話 泉鏡花「天守物語」(県立青少年センター)
 「百物語シリーズ」もついに最後か・・・。「橋」関係の小説はいろいろありそうですが、藤沢周平の感動作「橋ものがたり」と比べると、三島由紀夫「橋づくし」には時代情趣といったものが強く感じられ、「含み」の多い語り口で、謎めいた余情が後に残ります。「天守物語」はずっと前に芝居を観た・・・が、どういう人たちが演じていたのか全然思い出せず。

○9月 4日(木)
 「朝日新聞」が掲載をいったん見合わせた池上彰氏の連載「新聞ななめ読み」を掲載。
 やれやれ。モタモタしてますなー。
 ※若宮啓文元朝日新聞主筆が7月31日の「東亜日報」(日本語版→コチラ)で「私も「右翼の代弁者」と呼んで」というコラムを書いています。「帝国の慰安婦」を出版して元慰安婦たちから名誉棄損で訴えられた朴裕河世宗大教授を擁護する内容です。
 若宮氏は、朴裕河教授が2007年「和解のために」(平凡社)で大佛次郎論壇賞を受賞した時の選考委員だったとのこと。それが今両著とも韓国で批判の矢面に立っているのは朝日新聞社にとっては皮肉なことで、日本の世論に対してだけではなく、韓国に対するスタンスの取り方が実にむずかしいところかも。若宮氏が記事の末尾で「もちろん異論はあっていいし、議論は大いに結構だが、司法に訴えて自由な言論を封ずるのは韓国の民主主義にとってプラスであるまい」と述べているのは正論だと思います。が、続けて「日本での出版を待つ人も少なくない」と書いているにもかかわらず、朝日新聞出版から今年4月の発刊予定だったというこの「帝国の慰安婦」の翻訳本がまだ刊行されていないのはなぜ?(朝日新聞社の「配慮」? それともなんらかの「圧力」?)

○9月 5日(金)午後
 「テロ,ライブ」(ヒューマントラストシネマ渋谷)
 いやあ、この映画はおもしろかった! 最初から最後まで緊張が持続します。
 娯楽アクション物とはいえ、ここでも<乙>(持たざる者)の積年の怨念といったものが描かれます。とくにヌルボが注目したのはテロ実行犯の要求が「大統領の謝罪」であるということ。セウォル号沈没事故の場合も被害者側からそのような声があがっていましたね。
  

○同日 夜
 講演会「韓国の切手でひも解く韓国近現代史」( 韓国文化院 ハンマダンホール)
 講師は「北朝鮮事典―切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国」や「韓国現代史―切手でたどる60年」等の著作がある郵便学者・内藤陽介さんで、主に日本の敗戦前後の時期の朝鮮の状況を当時の葉書や封書の住所表示や消印・検閲印等を手がかりに読み解くといった内容。しかし、よくこれだけの資料を収集したものです。
 ※この時間帯に中日ドラゴンズの山本昌投手が最年長勝利達成! うれしい!以上に感動しました!!

○9月 6日(土)午後
  『安倍晋三総理よ!! 拉致被害者・特定失踪者を見捨てるな!!藤沢市民集会 』(主催:北朝鮮に拉致された日本人を救う神奈川の会、後援:藤沢市)
 横田さんご夫妻の話を直接聞くのは初めてでした。また、このような集会も。拉致被害者についての北朝鮮側の調査結果が待たれる中、100人以上が参集して会場は満席。報道関係者も多数来ていました。
 ※当日のNHKの記事は→コチラ、翌日の産経の記事は→コチラです。
  


【「右翼っぽい人」や「運動家っぽい人」も何人か来ているのかと思ったら、全然そんなことなし。】

 また五味洋治さん(東京新聞編集委員)・杉野正治さん(特定失踪者問題調査会常務理事)・陶久敏郎さん(救う会徳島代表)・宮塚寿美子さん(明知大学大学院博士課程・北朝鮮学専攻)によるシンポジウムも興味深いものでしたが、外交交渉のウラや北朝鮮がどう出てくるか等々についてはこうした皆さんにとっても「よくわからない」ということがわかりました。(つまり、具体的なことを書いているような雑誌記事等は根拠が疑わしいということ。)

○同日 夜
 韓国語サークルでベンキョーだっっ
 いつもの大船ではなく鎌倉。日本語の「勉強をします」はまだ勉強をしていないのに対して、韓国語の「배워요」は「勉強をしています」の意。このビミョーな違いがややこしく難しいところ。
 終わってから小町通りへ。ジツはこちらがメイン(?)の二次会。ソウルのモーテルで「カギを盗んで」「立ち入り禁止の屋上に上がった」かどで「犯罪者」と決めつけられた(!)T兄(ヒョン)から説明を聞きました。
 なんでも、客室最上階(4Fだったか?)のわれわれの部屋の前辺りで掃除をしていたおばさんに非常口について訊ねたところ、「上(屋上)に行け」とのことでカギとその置き場所(隠し場所=マットの下)を教えてくれた(!)とのこと。で、その言葉にしたがってそのカギを使って屋上に出たというわけ。
 なんだ、T兄にも1割程度の非はあるかなと思っていたが、まるっきり無実ではないの。1割分とはいえ信じなかったヌルボを許してください。

 あー、ホントにいろいろあった1週間でした。今回はこの1本の記事にまとめましたが、インプット(仕入れたネタの分量)に対してアウトプット(記事にまとめてアップする分量)が追いつかない状況はほとんど慢性的なものになっています。
 一応以下のような当面の記事予定はあるんですけどね。(前もこんな予定を掲げながらもほとんど書かないまま今に及んでいます。とほほ。)
 ①韓国大統領の「権威」と「名誉毀損」、そして「表現の自由」をめぐって 
   ・・・・「左」の洪成潭(ホン・ソンダム)、「右」の産経新聞の場合。日本も決して「自由」とは言えない。
 ②漫画「大韓民国原住民」にみる慶尚道方言(と、1950~80年頃の韓国の地方の生活)
 ③<韓国のびっくりオブジェのいろいろ《○○○○○系》
 ④2000年日本公開の「シュリ」は画期的な韓国映画だった!
 ⑤2004年中朝国境の旅(長白山を含む)の記録
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ソウル美術館巡りの旅の総括 ②元タルトンネ・駱山公園の路上美術館

2014-09-07 21:07:38 | 韓国旅行の記録

 美術館巡りの旅の中で、屋外芸術も見てみようと8月28日の朝駱山(ナクサン)公園路上美術館に足を運びました。
 ※駱山公園については→ソウルナビと→コネストの記事、路上美術館については→コネストの記事を参考にしました。

 私ヌルボが駱山公園に興味を持った理由その1は、4月21日の記事<「ハコバン(箱部屋)」は日本語由来なので「パンジャッチプ(板子家)」に・・・>(→コチラ)で書いたように、この一帯は半世紀ほど前にはバラックが密集していた所で、その後も長くタルトンネ(月の街)とよばれていた貧民街だったということ。今のようすはどうなっているかを見てみたいと思ったからです。
 しかし近年ソウルでは再開発がどんどん進められて街の相貌も大きく変わり、この駱山でも1999年の末から始まった工事によって道路等が整備され2002年6月に駱山公園が開園しました。そして2006年9月に生活環境改善事業の一環として<駱山路上美術館>というプロジェクトが始まったとのことです。コネストの記事によると、約70人の作家と子どもからお年寄りまでの住民による約80もの作品が街に溶け込みながら展示されているということです。
 そして、それらの作品群のうちの1つについては、5月16日の過去記事<韓国のびっくりオブジェのいろいろ③《フシギ系》>(→コチラ)で紹介しました。鞄を持った会社員らしいオジサンとワン公空に向かって歩いて行くオブジェです。
 これらの作品群を見てみよう、というのが駱山公園を訪れた理由その2です。
 もうひとつ、理由その3は、ソウルの城郭を見ること。これまで20回以上ソウルに行き、史跡等もいろいろ見てきましたが、気にはなっていたものの城郭は間近に見たことがなかったからです。

 朝8時前、武橋洞あたりからタクシーに乗り、駱山公園の一番高い所まで行ってもらいました。路上美術館の区域だけなら恵化駅から歩いても十分大丈夫そうですが、一番上まで登るのはちょっときつそうだし、暑いし、その日のスケジュールも詰まっているのでタクシーで行って正解でした。東の方からぐるっと回っていくので距離的にはかなり遠回りですが・・・。(後で確認すると駱山の高さは125mでした。)
 ※コネストの記事には「駱山公園の入り口から遊び広場までは徒歩8分程度」とあるんですけどね。(ホンマかいな!?)
 公園は思ったよりも広く起伏もあって、コネストやソウルナビの地図を見てもすぐには現在地がのみ込めませんでした。説明文をちゃんと読むと、一番上、つまりタクシーを降りたすぐ近くの広場が「遊び広場(놀이광장)」ということはわかったんですけどね。
 以下、見て回った所の写真を時間の順序で紹介。ほぼ高い所→低い所です。


【見た目にも新しい感じの城郭。朝鮮時代の城郭は植民地時代に取り壊され、これは1970年代に復元されたものとのことです。】

 朝からこの城郭沿いの道を健康ウォーキングしている人がいました。


【駱山展示館。駱山の歴史等の資料を展示しています。】

 時間がなくて、展示をゆっくり見られなかったのは残念。かつての清渓川沿いのバラックや、駱山の丘を覆うようなバラック群の写真には驚きます。
[9月8日の追記] いつか機会があればきっちりソウル城郭めぐりをしみたいと思っています。
  参考になるのは、わかりやすい地図入りの→コネストの記事と、<韓流好きのたわごと日記>というブログの3つの記事(→)です。(←ヒルトンホテルか、いいなー! 関係ないけど。)
  なお、4月にお会いした時のお話で駱山への関心を喚起して下さった三中堂のご主人佐古さんがブログ<韓国・北朝鮮・三中堂と私>の6月の記事(→コチラ)で次のようなことを記されていました。
 1968年。朝鮮戦争を経験し、まだ経済発展の端緒にあったソウルの李朝城壁の廃瓦は、ハコバンに住む人々の焜炉に転用されて使われていました。流浪の中にたくましく生きる庶民たちの一光景でもありました。それでも炎天下のもと、駱山を吹きわたる風は爽やかでした。


【うっかり見落としてしまいそうな「空を泳ぐ魚」のオブジェ。】


【5月の記事で紹介したオジサンとイヌのオブジェですが・・・。】


【実際に見るとなんということはない? 柄の長さは3mくらいか。】

 撮影の際のアングルや、夕暮れ時等の時間により印象がずいぶん変わりますね。この写真も向こうに南山のNソウルタワーが見えるので、それなりに絵にはなっている、かな?


【下る道を間違えたらこのような家が・・・。】

 一緒に行った美術オタクのI氏は「むしろ蔦が絡まっている側に自然な美が感じられる」と言っていましたが・・・。


【この狭い道はタルトンネ時代の名残りか?】

 新しい道路の柵の下を見ると、古い「トマソン」の階段(←上が行き止まり)もありました。


【間違って山の下まで降りてしまい、少し歩くと梨花荘が。韓国初代大統領・李承晩邸です。】

 今は工事中で中には入れません。しかし、昔は旧朝鮮総督府高官邸だったという広壮な屋敷のすぐ背後がタルトンネだったとは・・・。
 なんとなく黒澤明監督の「天国と地獄」を思い出しましたが、あれは眺めの良い丘の上に金持ちの邸宅があるので、高低が逆ですね。
 地図を見直して、路上美術館の所まで歩き、階段を上り、そして下りました。


【わりといろんなサイトで見る「花の階段」。】

 まだ「隠れた」観光スポットだと思っていたら、中国(台湾?)人の若い女性2人が「天使の翼」の絵の前に立って天使になりきって(?)写真を撮り合っていました。こういうマイナーな観光ポイントまでガイドブックに書かれ、訪れるようになっているのですね。


【この大きな白い花はタイル貼りでした。】


【これらの花の絵は絵の具で描かれたものです。】


【「죽기 전에 나는      싶다.」(「死ぬ前に私は      したい。」の空欄には、いろんな書き込みが・・・。】

 「○○と結婚したい」とか「彼氏とつき合いたい」等々。たくさん書かれていて読み取りにくかったです。ヌルボ個人としては何も考えつきませんでした。


【絵を描いているオジサンの絵。右下に「落書禁止」と描かれています。】

 路上美術館だからといって誰でも勝手に階段や民家の塀等に描いていいわけではないのに、描いてしまう人がけっこういるようで、注意の貼り紙もありました。


【この階段を下って最後、ではなかったのです。】

 この階段を下り、そのまままっすぐ大学路に出てしまったので、見ずじまいの絵もいくつかあります。その結果、8月31日の記事(→コチラ)の記事の末尾に載せた「うん〇の造形物」を偶然見ることができたのはラッキーではありました。
コメント (4)
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2014年度修能試験(2013年11月実施)の高校別平均点上位100校が公表されている!

2014-09-05 17:48:40 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 韓国では8月25日から大学修学能力試験(修能)の願書受付が始まっています。(9月12日まで。)
 日本では大学入試センター試験に相当する試験ですが、韓国では国家的行事のような性格が強いようで、新聞も日本より大きく、また細かな点まで報道しています。

 8月26日、ソウルに向かうアシアナ機内で「中央日報」(8/26)を見ていたら、高校名がずらっと並んだリストが目に入りました。


 記事の見出しは「수능 상위 100곳 중 평준화 지역 일반고는 딱 2곳(修能上位100校中平準化地域の一般校はたった2校)」。 ※この記事は「中央日報」のサイトで見ることができます。(→コチラ。)

 紙面に載ったこの表は、昨年11月に実施された2014年度修能試験の、校内平均点の上位100位までのランキングです。



 日本では、センター試験の学校ごとの国語・数学・英語3科目合計の平均点が公開されることはありえませんが、韓国では5年前(2009年)からメディアで公表されています。
本ブログでは、その年の10月16日<「朝鮮日報」の記事にビックリ! 秘密のはずの高校別成績を公開>という記事を載せ(→コチラ)、翌日には関連で<韓国の進学成績最上位高校の現況 「特目高」・「自私高」が目立つ>という記事(→コチラ)と題した記事をアップしました。
 それらの記事で書いたように、韓国内でも当時「朝鮮日報」が掲載した高校の実名入りランキング上位100校に対しては「京郷新聞」等の進歩系メディアから批判の声が上がっていました。
 しかし先の「中央日報」の記事を読むとその後も毎年公表されてきたようです。
 今回の場合も、教育文化体育観光委員会所属のセヌリ党ユン・ジェオク議員に教育科学技術部(日本の文科省に相当)が提出した資料とのことです。
 どんな目的で資料提出を求めたかまでは確認していませんが、おそらく懸案事項である高校改革にあたって必要な資料ということだろうと思われます。

 ただ、これが新聞で公表されると大学入試に大きな関心をもつ中高校生徒や教員、保護者たちをはじめとする読者は当然「別の」読み方をするわけで、はたしてその影響の功罪をどうみるかは、韓国ウォッチャーとしてはむずかしいところです。
 先の2009年の本ブログ記事では(たぶん)そんなことも考えて1位:大元外国語高と2位:民族史観高の名前しか紹介しませんでした。
 今回はどうしようかなと迷いつつも、20位までを紹介することにします。ここにも現代韓国の教育風土がそれなりに反映されていると思うので・・・。

   青=特殊目的高(外国語高)
   ピンク=特殊目的高(国際高)
   緑=自律型私立高
   茶=非平準化地域の一般高
  ※<高校平準化>とは、1974年度から実施された政策で、学校格差是正・学閥解消のため無試験入学・学区制を基本としている。日本の<総合選抜制> (東京都では1968~2003年実施)に相当する。地域によっては平準化を施行していない非平準化地域がある。

 ①大元外国語高(ソウル)
 ②民族史観高(江原)
 ③韓国外国語大付属高(京畿)
 ④仁川国際高(仁川)
 ⑤現代青雲高(蔚山)
 ⑥韓一高(忠南)
 ⑦象山高(全北)
 ⑧京畿外国語高(京畿)
 ⑨ソウル国際高(ソウル)
 ⑩韓英外国語学校(ソウル)
 ⑪釜山国際高(釜山)
 ⑫明徳外国語高(ソウル)
 ⑫大邱外国語高(大邱)
 ⑭ハナ高(ソウル)
 ⑮大一外国語高(ソウル)
 ⑯安養外国語高(京畿)
 ⑰金海外国語高(慶南)
 ⑱大田外国語高(大田)
 ⑲江原外国語高(江原)
 ⑳城南外国語高(京畿)

 見ると、やはり外国語系を主とする特別目的高(特目高)と自律型私立高(自私高)がほとんどを占めていることがわかります。
 また、当然ではありますが、今年5月の過去記事<ソウル大や外国の有名大に多数合格! という韓国の新・名門校はこんな高校>(→コチラ)に名前が出てきた高校とかなりダブっています。

 その他、「中央日報」の記事ではこのランキングを次のように分析しています。

・上位100校を類型別にみると、外国語高・科学高等の特目高が33校と最も多く、続いて非平準化地域の一般高が28校、自私高が24校、国際高が6校、自律型公立高が4校、平準化地域の一般高が2校、総合高が2校、特性化高(専門系高)が1校となっている。
・30位以内の一般高は、6位の韓一高(公州)等3校にとどまった。
・最上位圏では特目高の独走が目立ったが、100位圏内では自私高の躍進が顕著だった。昨年の14校から10校も増え、全国の自私高49校中約半数が100位以内に入った。
・一方、平準化一般高校は2010年度12校、11年度8校、12年度5校、13年度5校と減り、14年度は淑明女子高(68位)と昌原南高(97位)のわずか2校となった。
・ソウルのある一般高教師は、「名門といわれた一般高は大部分が自私高に抜かれ、一般高のスラム化現象がひどくなっている」と語った。
・ユン・ジェオク議員は「学校の類型と選抜権(独自選考権)によって成績の偏りが大きく表われる」とし、「一般高校の教育能力を強化して教育を引き上げることができる方案を早急に用意しなければならない」と強調した。


 いろんなことについて思うことですが、韓国の政治・社会・文化の諸事象をみると、日本の歩みを7、8年~30年遅れでなぞっているようです。
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スニッカーズと、韓国のホットブレイクを食べ比べてみましたが・・・・

2014-09-04 18:17:53 | 韓国料理・食べ物飲み物関係
 キム・オンスの小説「設計者」の紹介&感想(→過去記事)の中で、コンビニ店員ミトがレセンに話しかけた言葉を紹介しました。

 「・・・・スニッカーズがアメリカ的な味なら、ホットブレイクが国の味なんですよ。歯にくっついたりもしないし。それにコストパフォーマンスからしても、優れたチョコバーです。スニッカーズの半分の値段なんですよ。もちろん十年前の価格を維持するために、だんだん小さくなっきてはいるんですけど。悲しい現実ですね。・・・・」

 私ヌルボ、これまでチョコバーにはとくに関心がなく、自分で買って食べたこともたぶんなかったように思います。しかし上記の本の引用部分は少し気になって、その後職安通り等に行った時にスーパーの菓子売場を見てみたりしたものの見当たらず。(後述の自由時間はありましたが。)

 そして先週。ソウルでコンビニに入ったらホットブレイクがあるのに目がとまり、スニッカーズも一緒に1本ずつ買ってきました。(あ、値段をメモしてなかった。)
 スニッカーズはもしかしたら日本と韓国でなにか違いがあるかもしれないと思い、近所のコンビニで買ってきて3つ食べ比べてみました。(自分で言うのもなんですけど、やってることがヒマ人だなー・・・。)


 最初にスニッカーズ(日本)から。スニッカーズのハングル表記は스니커즈(スニコジュ)です。


 なるほど。たしかにミト嬢が言うように「歯にくっつく」ような粘りがありますね。
 噛みごたえは、ネチョという感じ。


 断面が、糸を引いています。

 次にホットブレイク。ハングルだと핫브레이크(ハッブレイク)です。



 カバン内の圧力でちょっと表面がくずれてます。



 コチラの噛みごたえは、ザク
 スニッカーズに比べるとたしかに粘着力は小さめです。

 次にスニッカーズ(韓国)を食べてみましたが、日本的に日本のものと同じ。成分表示を照らし合わせてみると、熱量が韓国=245㎉・日本=247㎉、タンパク質が韓国=7%・日本=6%等と少し違いますが、ほぼ同じ。味に違いはありませんでした。

 一応、まったく個人的な尺度でスニッカーズとホットブレイクの違いを数値化してみました(笑)。

 ・スニッカーズ  粘着度 8
          甘さ  7
          ピーナツの存在感 5
          お気に入り度 5

 ・ホットブレイク 粘着度 5
          甘さ  6
          ピーナツの存在感 6
  ※アーモンドも入っているのに香りがしないゾ!
           お気に入り度 6

 チョコバー関連の韓国記事を検索したら、たくさんヒットしました。(ヌルボ同様の食べ比べをしているヒマ人は韓国にもいることを確認しました。)
 とくに参考になったのは→コチラ
 チョコバーの歴史が少し書かれています。それによると・・・
・1929年アメリカでスニッカーズが初めて作られた。この商品名snickersはくすくす笑いを意味しますが、創業者家族が飼っていた愛馬の名前ということです。
・1985年オリオンがホットブレイクを発売
・1990年ヘテ製菓が自由時間(자유시간)発売
  ※CMでは食べる自由、旅行する自由等々<自由>を強調した、というのは民主化後の風潮の繁栄でしょうね。ドラマ「砂時計」で人気を獲得したチェ・ミンスがドラマ終了後CMに起用されたそうです。
・1997年ロッテ製菓がアトラス(아트라스)を発売
・1998年スニッカーズが韓国で広告を開始。CMソングやブレイクダンス等のイメージ広告でブランド名の定着を図った。

 そして今、韓国のチョコバーのシェアは次のようになっているとのことです。
    自由時間  ②スニッカーズ  ③アトラス  ④ホットブレイク

 ところで、実はスニッカーズに続いてホットブレイクをひと口食べた時の偽らざる感想は「なんだ!? たいして(ほとんど?)変わらないじゃないか!」というものでした。
 ミト嬢が熱を込めて語るほどの違いがホットブレイクにあるのか?という疑問が残ります。
 さらにいえば、韓国のお菓子にいくつも事例がみられる「パクリ」に属するものかも・・・。と思ってネット検索すると、→コチラのブログ記事で「かっぱえびせん→セウカン」、「ポッキー→ペペロ」等のおなじみの日本菓子の事例の後に、スイスの「キットカット(ネスレ)→キッカー(クラウン)」と、このアメリカの「スニッカーズ(マーズ)→ホットブレイク(オリオン)」が記されていました。

 韓国では「パクリ」に対する罪悪感とか恥ずかしい気持ちが薄いのかな? 「벤치마킹(ベンチマーキング)」という言葉も恣意的に使われているような・・・。(あ、ここらへんヘタすると嫌韓ブログみたいな書き方になってる?) それとも、過去の経緯は考えず、今の上記4製品を単に横並びのものとして捉える発想なのか? とすると、例の過去史認識問題にも関わる??(ここまでくると「妄想」レベルかな?)

 チョコバーを3つ食べて、「もういいや」というレベルに達したので、自由時間やアトラスもこの際食べてみよう、という気は当分起こらないと思います。

コメント (2)
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