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ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

★2015年 ヌルボの個人的映画ベスト10

2015-12-31 23:03:03 | 韓国映画(&その他の映画)
一昨日の晩「ストレイト・アウタ・コンプトン」で今年の映画は観納め。これがちょうど100本目でした。20年近く(?)前に104本観て以来久しぶりの3ケタ。
 今年の場合は、6月韓国文化院で開かれた<1960・70年代日韓名作映画祭>で10作品、12月に京橋のフィルムセンターでやっていた<韓国映画1934-1959創造と開花>では全21作品中16作品と、まとめて観たのが大きかったです。毎年恒例の<コリアン・シネマ・ウィーク>も7作品観たし・・・。

 で、その100作品の中で何が一番良かったかというと、今回はとくにむずかしい・・・。12月25日の「毎日新聞」(夕)の<シネマの週末>欄(→コチラ)では、10人の執筆者が邦画・洋画のそれぞれについて選んだ今年の3作を載せていて、邦画では7人が「恋人たち」を挙げていたので、私ヌルボ、キネカ大森に急遽観に行ったのですが、洋画の方は実にマチマチ。3人以上が挙げた作品はなく、2人が挙げたのも「マッドマックス怒りのデス・ロード」と「国際市場で逢いましょう」の2作だけという分散ぶり。
 とくに傑出した作品がない場合、映画評論家や熱烈な映画ファンの間でも、その人が何を重視するかによって評価は大きく分かれますからねー。
 そのモノサシの成分を仮に分けてみると、人によりそれぞれの配合率が違うというわけです。
 私ヌルボ自身は、[A]娯楽性=20%、[B]社会性=50%、[C]芸術性=30% といったところかなと思っています。
 [A] 娯楽性重視=ストーリー性、視覚効果、アクションのすごさ等に重点
 [B] 社会性重視=実社会の問題を扱い、メッセージ性がある
 [C] 芸術性重視=象徴的・抽象的な映像表現やストーリー展開による思弁の深化に重点

[2015年]
①ボーダレス ぼくの船の国境線
②顔のないヒトラーたち
③セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター
④雪の轍
⑤マッドマックス/怒りのデスロード
⑥神々のたそがれ
⑦幕が上がる
⑧海街diary
⑨ストレイト・アウタ・コンプトン
⑩KANO~1931海の向こうの甲子園~
  [次点] バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)・人生スイッチ・恋人たち・傷だらけのふたり許三観
  [別格(初見の旧作)] ショア・裸の島
赤色は韓国映画または韓国・北朝鮮に関係する映画です。

 さて、今回のベスト10について若干コメント。
 韓国オタクのブログなのに、ベスト10内に韓国ナシとは・・・。冒頭に記したように1930~70年代の作品26作品以外で、新作も同じく26作品観たんですけどねー。話題を呼んだ韓国での大ヒット作「国際市場で逢いましょう」ももちろん観ましたが、ヒットの理由は理解できるものの、同時代の政治史を完全に避けて描いた点がどうも引っかかって・・・。
 韓国映画ゼロに加えて、日本映画も1つだけ、他の東アジア映画も1つだけというのは、ヌルボとしてはこの数十年なかったことかもしれません。
 1位「ボーダレス ぼくの船の国境線」は今年99番目に観た作品。上述の<社会性>の観点からは話題になった「野火」よりも戦争の描き方にリアリティがある上、その個別の戦争を戦争一般の問題に昇華した構図、舞台となった廃船の図柄の<芸術性>の面でも、最後までドキドキ感が持続する<娯楽性>の面でもポイントが高い。いや、リクツ抜きで心に訴えるものがありました。
 2位「顔のないヒトラーたち」は、ドイツ人が作ったナチス映画という点に日本人はもっと関心を寄せてもいいのでは・・・。50年代後期まではドイツ人の多くはアウシュビッツという地名さえ知らなかったとは、知らなかったです。
 3位「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」、最初はこれを1位にしようと思っていました。ただ、考えてみればこの作品の魅力は「映画の魅力」というよりサルガドの撮った「写真の魅力」だな、と考えてちょっと下げました。が、飢餓に喘ぐ人々の姿といい、北極海の孤島のセイウチの群れといい、ふつうの人々の住む世界がその<外側>と接するギリギリの境界の世界を撮った写真はそれたけで強烈なインパクトがあります。これも未見の方にはぜひオススメの1本。
 4位「雪の轍」は、説明しがたいですが、深い余韻あり。
 5位「マッドマックス/怒りのデスロード」のような純然たる娯楽作品をベスト10に入れるのもヌルボとしては画期的。映画賞や多くのサイト等で1位に挙げているのも当然だと思います。以下は8月25日の記事から。
 アタマで観る映画やハートで観る映画とは別に、カラダで観る映画というのがあって、21日に観た「マッドマックス 怒りのデス・ロード」がまさにコレ。しかしよくもまああんな突拍子もない発想が出てくるものです。武装トラックの前面に立って火炎を噴射する(!)ツイン・ネックのギター&ベースをかき鳴らすドゥーフ・ウォーリアーとか、山海塾みたいに(笑)ツルツル頭で白塗りの若者軍団とか、棒高跳びのようにしなうポール攻撃とか・・・、ハハハのハです。それにしても筋肉が疲れた!
 6位「神々のたそがれ」は、2012年の個人的1位「ニーチェの馬」と共通する要素がある、ワケのわからんような映画(笑)ですが、もっとグチャグチャしてて、もっと汚い(笑)です。
 7位「幕が上がる」は、黒木華が本領発揮! ももクロもなかなか頑張ってました。報知映画大賞でグループ賞受賞(→コチラ)、良かったネ!
 8位「海街diary」、こういう繊細な内面描写は日本映画の伝統か。目黒シネマ、是枝監督自身のチョイスでこの作品と成瀬巳喜男監督「鶴八鶴次郎」(1938)の2本立て上映していたのはナットク。
 9位「ストレイト・アウタ・コンプトン」を観て、「ラップを武器に闘った」というヒップホップグループ、N.W.Aをめぐる1990年前後のアメリカの状況を初めて知る。ヒップホップ好きの皆さんとはちょっと距離のありそうな私ヌルボですが、そういう人たちの青春の熱気といったものにふれたのはよかったと思います。
 10位「KANO~1931海の向こうの甲子園~」という<親日>映画を、あのすごい<抗日>映画「セデック・バレ」の馬志翔(マー・ジーシアン)監督が撮っている点に注目! 韓国映画ではこういう作品は作れないだろうなー・・・。
 [別格]の「裸の島」は、1960年の新藤兼人監督作品。乙羽信子(35歳?でも若い!)と殿山泰司をはじめセリフがない(!)のに紛れもない秀作。
 全然韓国映画がないのも気がひける(?)ので、[次点]に申し訳みたいに2作品入れましたが・・・。

 ちょっと思い直して、特別に韓国映画だけのベスト10をしかたなく載せておきます。

①傷だらけのふたり
②許三観
③明日へ
④ベテラン
⑤ハン・ゴンジュ 17歳の涙
⑥レッド・カーペット
⑦技術者たち
⑧おばあさんの花(ハルメコッ)
⑨犬どろぼう完全計画
 ⑩足球王

  [在日枠] 水の声を聞く
  [別格(旧作)] 馬鹿たちの行進森浦への道陽山道

 上のベスト10同様、いや、それ以上にヌルボ独自の視点によるベスト10だと思います。
 1位「傷だらけのふたり」は、今連続大ヒットで乗りに乗ってるファン・ジョンミン主演、2位「許三観」も快調に次々ヒットを飛ばしいてるハ・ジョンウが監督・主演した作品です。(<コリアン・シネマ・ウィーク>で観ました。) そんな当代の大人気俳優の出演作なのにアクションシーンもなく、日本ではほとんど話題にならず、「許三観」の方は一般公開もナシ。韓国内での興行成績も今イチでした。にもかかわらずヌルボが感動したのは、どちらも主人公どこまでも一途な、女性への、あるいは子供への愛情が描かれているからです。韓国映画の伝統が、いや伝統的な韓国がちゃんと息づいている、と思いました。
 3位「明日へ」は、原題は「カート」。あのスーパーの・・・。つまり大型スーパーの女性従業員たちの不当解雇をめぐる闘争を描いた事実に基づく作品で、これもとても感動した、というか義憤にかられました。日本の労働事情にも問題はごろごろありそうなのに、こういう作品は作られないのかな?

 次に、今年とくに記憶に残った俳優について。
 女優では、とくに<目ヂカラ演技>が印象的だった若手女優3人。二階堂ふみ(「この国の空」)と、藤野涼子(「ソロモンの偽証」)と、黒木華(「幕が上がる」)(←まだ「若手」と言える?)。
 男優では、篠原篤(「恋人たち」)が最近観たということもあってか強い印象が残っています。
 あ、タラタラ書いてたら今年も残り1時間切ったゾ! 年越しそばを作らなければ!
 では皆さん、よいお年を。

[参考]過去7年のベスト10

[2014年]①イーダ②グランド・ブダペスト・ホテル③ジャージー・ボーイズ④罪の手ざわり⑤ソウォン/願い新しき世界ソニはご機嫌ななめ怪しい彼女テロ,ライブ⑩ある精肉店のはなし
 [次点] 60万回のトライ
     私の少女(扉の少女・ドヒや)・祖谷物語 おくのひと

[2013年]①セデック・バレ②少女は自転車にのって③きっと、うまくいく④もうひとりの息子⑤嘆きのピエタ⑥あの頃、君を追いかけた⑦シュガーマン 奇跡に愛された男⑧ハンナ・アーレント⑨王になった男建築学概論
 [次点] 殺人の告白 ・凶悪
 [別格] 阿賀に生きる
 [多くの人に観てほしい作品] ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして

[2012年]①ニーチェの馬②ヒューゴの不思議な発明③プンサンケ(豊山犬)ワンドゥギ拝啓、愛しています⑥ロボット 完全版⑦桐島、部活やめるってよ⑧三池 終わらない炭鉱(やま)の物語⑨かぞくのくに⑩ピアノマニア 別格:春夏秋冬そして春

[2011年]①サラの鍵②テザ 慟哭の大地③愛する人④彼とわたしの漂流日記⑤アリス・クリードの失踪⑥阪急電車 片道15分の奇跡⑦牛と一緒に7泊8日⑧未来を生きる君たちへ⑨ゴーストライター⑩エンディングノート

[2010年]息もできない過速スキャンダル冬の小鳥④ゲキシネ蛮幽鬼(日)⑤実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(日)⑥告白(日)⑦瞳の奥の秘密⑧飛べ!ペンギン⑨川の底からこんにちは(日)⑩ONE SHOT ONE KILL

[2009年]①グラン・トリノ②ディア・ピョンヤン(日)③妻が結婚した母なる証明チェイサー⑥チェンジリング⑦劔岳 点の記(日)⑧チョコレート・ファイター⑨戦場のワルツ⑩牛の鈴音

[2008年]①ダークナイト②パコと魔法の絵本(日)③ウリハッキョ(日)④休暇(日)⑤シークレット・サンシャイン⑥ラスト・コーション⑦接吻(日)⑧おくりびと(日)⑨闇の子供たち(日)⑩火垂るの墓・実写版(日)
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月25日(金)~12月27日(日)]

2015-12-29 23:53:38 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 12月26日で終わったフィルムセンターの<韓国映画1934-1959創造と開花>。全21作品(一部は短編等とセットで上映)中、結局観たのは16作品。25日観た申相玉監督「姉妹の花園」(1959)は、冒頭のタイトルバックのBGMが「聴いた憶えがあるゾ」と思い脳内すると(パット・ブーンの歌は入ってないが)「四月の恋」ではないの! もしかして(たぶん)同じ時代の洋楽ヒット曲をちゃっかり使ってた!? ラストの曲もジェローム・カーン作曲の「オール・マン・リバー」だったしなー・・・。それから最初のシーンが飛行機(KOREANAIR)の着陸場面なのですが、飛行機のすぐ近くまで車でお出迎えとは・・・。(右画像。) また建物に「ソウル飛行場」と書いてあるけどどこなのかな? ウィキペディアの<金浦空港>を見ると「1958年までは軍用飛行場であったが、拡張工事が完成し、汝矣島空港が閉鎖されたため、主に民間機向けの国際空港となった。1971年には国内線が就航した」とありますが、画面を観てもよくわかりません。→コチラにYouTube動画があるので、おわかりの方、ご教示を・・・。

 27日に「恋人たち」(←「タイトルにだまされた」という人、多いかも)、28日は「ボーダレス ぼくの船の国境線」(これは良かった!)と2日連続で観て、今年観た映画の数を数えたら99本。で29日夜に桜木町(ブルク13)に行って「ストレイト・アウタ・コンプトン」(これも良かった)を観てちょうど100本。これで今年の見納め。さあ、これからゆっくりと今年のベスト10を考えてみるかな、ってゆっくりもしてられないな。

「朝鮮日報」12月25日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「リトルプリンス 星の王子さまと私」
   慣れへの期待感と怖れ ★★★☆


 「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」

   アナログ漫画が温かい ★★★☆

 「モンスター・ホテル2」

   前編超えはむずかしい ★★★


 「隣りに神が住む」

   頭は良いが体力が不足 ★★★


 「ポケモン・ザ・ムービーXY「光輪(リング)の超魔神 フーパ」

   世代差が没入を阻むか ★★★

 「隣りに神が住む」(仮)はベルギー等3ヵ国合作のコメディ。ブリュッセルのフラットで父親(神)・母親(女神)と暮らす娘の物語。娘は父親のコンピューターをハッキングして人々に「情報」を流したりするのですが・・・。詳しくは→コチラの記事参照。他の4作品については下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月29日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(34)
②悪い国(韓国)  9.3(107)
③JSA(韓国)  8.9(364)
④ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  8.9(46)
⑤ラブ・アクチュアリー  8.9(662)
⑥エターナル・サンシャイン  8.8(517)
⑦ピアノの森(日本)  8.7(150)
⑧内部者たち(韓国)  8.4(2609)
⑨海街diary(日本)  8.3(33)
⑩リトルプリンス 星の王子さまと私  8.3(154)

 ⑩「リトルプリンス 星の王子さまと私」だけが新登場です。日本ではすでに11月21日公開され、目下上映中です。韓国題は「어린왕자」。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②シチズン・フォー  8.2(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④危路工団(韓国)  8.0(7)
⑤エヴァの告白  8.0(5)
⑥ボーダーライン  7.8(6)
⑦ザ・ロブスター  7.6(6)
⑧アスファルト  7.5(4)
⑨リトルプリンス 星の王子さまと私  7.3(6)
⑩スター・ウォーズ/フォースの覚醒  7.2(7)

 ⑩「アスファルト」が新登場です。2015年のカンヌ映画祭で特別招待作品として上映されたフランス映画。団地の中のある建物。エレベーターは故障中。そこで偶然の出会い、少しずつお互いに近づいていく2人ずつの3つの出会いの物語。その1は「あなたが撮った写真を見てみたい」。40代の独身男性ステルンコヴィッツはアパートのエレベーター修理費を出さないのでエレベーターに乗ることを禁止されていたため、夜にだけこっそり外出。そして偶然夜勤の看護師を出会います。彼女に好感を得るため写真家のふりをして、翌日の同じ時間にまた会いにくると約束をするのですが・・・。その2は「私たち一緒に映画を見て」。10代の少年シャーリーは隣りの家に引っ越してきた女性が気になります。知ってみると、彼女は往年の有名な女優ジャンヌ・メイヤーと言いますが、シャーリーは知りません。2人はジャンヌが出演した映画を一緒に見ることにします・・・。その3「今日の夕食はクスクスを作ってあげるから」は、古いアパートの屋上に不時着したNASA所属の宇宙飛行士ジョン・マッケンジー、助けを求めて訪れた家に住んでいたのはアルジェリア出身のハミダ夫人でした。フランス語を知らないアメリカ人宇宙飛行士と英語を知らないハミダ夫人はクスクスの夕食を食べることになります・・・。韓国題は「마카담 스토리」。日本公開は未定のようです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月25日(金)~12月27日(日)] ★★★
         「ヒマラヤ」が早くも400万人を突破し、2週連続トップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ヒマラヤ(韓国) ・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・1,764,135・・・・・・・・4,220,725・・・・・・・・・32,973・・・・・・・1,094
2(2)・・スター・ウォーズ・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・936,301・・・・・・・・2,500,169・・・・・・・・・21,719・・・・・・・・・886
       /フォースの覚醒
3(36)・・モンスター・ホテル2・・・・・12/24 ・・・・・・・・・・・600,222・・・・・・・・・・661,830・・・・・・・・・・4,959・・・・・・・・・685
4(3)・・大虎(韓国)・・・・・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・・392,341 ・・・・・・・・1,415,458・・・・・・・・・10,906・・・・・・・・・585
5(4)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・262,850 ・・・・・・・・6,919,693・・・・・・・・・55,483 ・・・・・・・・469
6(21)・・リトルプリンス ・・・・・・・・・・12/23 ・・・・・・・・・・・247,016・・・・・・・・・・314,062・・・・・・・・・・2,386・・・・・・・・・494
       星の王子さまと私
7(新)・・ポケモン・ザ・ムービーXY・・12/23・・・・・・・・・・142,419 ・・・・・・・・・165,058・・・・・・・・・・1,187・・・・・・・・・360
       「光輪(リング)の超魔神 フーパ」(日本)
8(35)・・I LOVE スヌーピー・・・・・・・12/24・・・・・・・・・・・101,698 ・・・・・・・・・117,886・・・・・・・・・・・・917・・・・・・・・・346
       THE PEANUTS MOVIE
9(5)・・ポロロ 劇場版・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・・55,916・・・・・・・・・・357,364・・・・・・・・・・2,654・・・・・・・・・217
       コンピュ―ター王国大冒険(韓国)
10(7)・・ラブ・アクチュアリー ・・2003/12/05・・・・・・・・・・25,459 ・・・・・・・・・・276,343・・・・・・・・・・1,891・・・・・・・・・105
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 クリスマスとあってか全体的に動員数が増え、中でも「ヒマラヤ」は前週より60万人ばかり数字を伸ばしてもう400万人を超えました。
 今回の新登場は3・6・7・8位の4作品です。
 3位「モンスター・ホテル2」は、2012年の前作に続くシリーズ第2作。舞台は前作から7年後。人間とドラキュラ夫婦にドラキュラの能力を持たない男児が生まれたことをきっかけに大騒動が巻き起こります。韓国題は「몬스터 호텔 2」。日本公開は2月20日です
 6位「リトルプリンス 星の王子さまと私」については上述の通りです。
 7位「ポケモン・ザ・ムービーXY「光輪(リング)の超魔神 フーパ」は、日本では7月公開。この劇場版シリーズ、もう第18弾になるのか。韓国題は「포켓몬 더 무비 XY 후파: 광륜의 초마신」です。
 8位「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」は、日本では12月4日公開され上映中。韓国題は「스누피: 더 피너츠 무비」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・ラブ・アクチュアリー・・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・・・・25,459・・・・・・・・・・・276,343 ・・・・・・・・・・1,891 ・・・・・・・・105
2(1)・・海街diary(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・12,825・・・・・・・・・・・・42,745 ・・・・・・・・・・・・348・・・・・・・・・48
3(3)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・・5,078 ・・・・・・・・・・483,326・・・・・・・・・・・3,674 ・・・・・・・・・22
4(4)・・マクベス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03・・・・・・・・・・・・・3,905・・・・・・・・・・・・90,805 ・・・・・・・・・・・・691 ・・・・・・・・・24
5(37)・・アスファルト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/24・・・・・・・・・・・・・2,413・・・・・・・・・・・・・4,474 ・・・・・・・・・・・・・36 ・・・・・・・・・28

 5位「アスファルト」が新登場ですが、これについては上述しました。
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[韓国]哀しい流行 スジョ・ビンゴゲームに挑戦(?)してみる

2015-12-28 23:23:14 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)

 一応1つ前の記事の続きです。上の表みたいなものは、この秋頃から韓国で話題の<スジョ・ビンゴゲーム(수저 빙고게임)>です。
 수저(スジョ)とは、숟가락(スッカラク.匙)젓가락(チョッカラク.箸)のことです。したがって、直訳すると<匙&箸ビンゴゲーム>となります。
 5×5=25のマスのそれぞれに記された文の内容が自分の家や家族に合致していればチェックしていって、タテ・ヨコ・ななめのビンゴが何本かできるかどうか・・・というものですが、やっていくうちになんだか哀しくなってきます
 つまり、このヒンゴゲームは、主に若い人たちが自分の生まれ育った家庭がどんなレベルにあるのかを測るものなのです。

 で、なぜ<匙&箸>なのかというと、西洋の「銀の匙をくわえて生まれてきた」という表現を元に、自分の生まれた家庭のレベルを金の匙&箸・銀の匙&箸・銅の匙&箸・土の匙&箸の4段階に分けてランク付けした<スプーン・ビンゴゲーム>と訳しています。)
 それぞれのレベルを分ける数字は次のようなものです。(※大雑把にいえば、ウォンの数字を1ケタ減らすと日本円になる。)
  金の匙&箸=資産20億ウォン以上 または世帯年収2億ウォン以上
  銀の匙&箸=資産10億ウォン以上 または世帯年収1億ウォン以上
  銅の匙&箸=資産5億ウォン以上 または年収5500万ウォン以上
  土の匙&箸=上記に属さない場合
 銅のレベルでも相当高い数字ですが、→コチラの記事(韓国語)によると、金の匙&箸の上にダイヤ匙&箸というランクができたとか。資産30億円以上 または年収3億ウォン以上です。

 しかし、この25の文を見ると、必ずしも資産に直結するものに限らず、生活の「質」に関わるものが多いことに気づきます。カーペットの穴やカビ等に対処するような心の余裕、時間の余裕があるか等々・・・。また、すべてが子供の立場ではどうしようもない、いわば宿命といったものです。
 
 さて、<수저 빙고게임>で韓国サイトを検索してみると、このゲームをやってみた人がそれぞれ自分の結果を画像で公開しています。右はその一例です。こんな画像が30見つかったので、集計してみました。冒頭の画像の25個の枠の右下の赤字の数字です。
 チェックされたマスの数の平均は約15個なので、右の例はわりと少なめですね。ちなみに一番少なかった人が5個。これは抜群。逆に一番多かった人は23個が2人。これは悲惨! ビンゴが1列でもできれば<土の箸&匙>とされるのに、8列も生じています・・・。

 私ヌルボ自身、意味が今ひとつ理解しきれていない文もありますが、留意点や気がついたことを列記します。

・韓国人は日本人のようにほぼ毎日入浴する習慣がないので、浴槽のない家はふつうにある。シャワーはあり、またトイレも同じ所にある。したがって30人中17人が「家に浴槽がない」というのも、決して「驚くべき数字」ではありません。
・アルバイトの略語は韓国語ではバイトではなく、알바(アルバ)。韓国では大学の授業料のことを登録金(등록금)といいますが、その額は日本よりやや低めか、ほぼ同水準。(→コチラ参照。)
 アルバイトをせざるをえず、それでも大変な学生も大勢いて、大きな問題になってします。下画像は人気漫画家カンプルが描いた漫画。アルバイトをしても足りないので学資ローンを借りざるをえないとか。借金の額は約1000万円になる・・・ということが記されています。

<中古ナラ(중고나라)>というサイト(→コチラ)は知りませんでした。電気製品・衣料品・雑貨・本等の他、中古車も扱っているのですね。(日本でも最近アマゾンとかヤフーでやってるか。そういう時代になったんだな・・・。) →10万ウォンでこんな中古車もあります。カワイイのでちょっと見てみて下さい。
 一方、詐欺事件も起こったりしています。(たとえば→コチラ。)
・数が一番少ないのが「テーブルクロスがビニール」というものですが、個々読んでみると、「テーブル(食卓)自体がない」という人も複数いました。1人用のお膳ならまだしも、「食器を床に置いて食べる」とか・・・。
ウォシュレット(←韓国ではふつうビデ(비데)という)については、<韓国の「例の」トイレットペーパー事情>と題した過去記事(→コチラ)のコメント欄でいろんなやりとりがありました。そこで「アパート(←マンションのこと)の場合は2割程度はウォシュレットなのかな?と思います」と書いてしまいましたが、ここでは大体3分の1といったところ。あるからといってすごいリッチというわけでもなく、なくてもプアとはいえないレベルでしょうか。
・家賃について。「保証金が1億ウォン」とはすごく高い印象をうけますが、これは伝貰(전세.チョンセ)という韓国独自の方式で、最初にどかっと高額の保証金を出しておけば、その家を出る時に全額戻してもらえるというもの。その間月々の家賃は不必要で、家主は保証金を運用して別途収入を得るという仕組みです。近年伝貰は運用効果があまり期待できなくなったため減ってきて、ふつうに毎月家賃を払う月貰(월세.ウォルセ)が多くなっているそうです。
・「家にカビ」が約6割か。私ヌルボがしばしば利用している安モーテルの場合もそんな比率かも・・・。あ、実はわが家もそうだったりして・・・。

 ・・・というわけで、1つ前の記事に引き続き私ヌルボ、韓国の厳しい状況についてあらためていろんな事実を知ったわけです。で、なんとなく市立図書館3Fで12月25日付「朝鮮日報」を見ると、「韓国の大学生、3割はクリスマスにアルバイト」という記事が目に入りました。これは日本語版に載ってます。(→コチラ。) 「クリスマスから年末年始にかけての時期は、大学生や就職浪人たちにとって稼ぎ時となる」そうですが、大学院生Sさん(24)もその彼女も「学費や生活費を出すだけで精一杯」なんですと。
 ところが別の面を見ると、でかでかと<青年雇用・非正規職に目をそむけて・・・もらえるものはすべてもらう現代自動車労組>という見出し。(下画像)
 ざっと目を通してみると、平均賃金は9700万円にもなるそうですよ。トヨタ(8351万ウォン)やフォルクスワーゲン(9062万ウォン)をも上回る数字。→コチラの記事(日本語)にその理由・背景等が描かれています。(←「なんだかなー」の記事。) まあたしかに<貴族労組>なんでしょうが、それよりもっと批判すべきところがあるんじゃないのかなー?
 グローバリズムの中で競争に「勝ちぬくために・・・」というが、なんでどこの国でも労働者が生活が脅かされるほどのしわ寄せを被らなければならんのか? 労働基本権についてもきちんとしたグローバルスタンダードが確立されなければ・・・。
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「ヘル朝鮮」をはじめ、今年の流行語が示す若者が生きにくい韓国社会の現実

2015-12-28 13:53:41 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 今年の韓国を代表する流行語、そして今の韓国社会を端的に示す言葉はやはり「헬조선(ヘル朝鮮)」でしょう。<ヘル>hell、つまり「地獄のような朝鮮」という意味です。
 元はというと、2012年頃に掲示板サイト<DCインサイド>に登場した新語で、とくに歴史ギャラリーで2014年1月から放映された時代劇大河ドラマ「鄭道伝」についてのスレに登場して昔の朝鮮王朝時代の悲惨な状況等について用いられていたようです。それが今年夏頃から急速に広まったのは、多くの深刻な問題を抱えた韓国社会を表す言葉として人々を捉えたからでしょう。
 「非正規職労働者が850万人、最低賃金未満を受ける労働者が230万人、青年失業者が100万人」といった数字に表れている労働&就業問題、高齢化が進む中での医療費・年金等の福祉問題、相変わらずの教育に関する諸問題等々・・・。
 その中でも、特にしわ寄せをくらっているのが若者たちです。
私ヌルボ、三抛世代(サンポセデ)の抱える悩みは日本の若年層と共通>という記事(→コチラ)を書いたのが2012年11月でした。恋愛結婚出産の3つをあきらめた世代」という意味です。ところが、その後放棄せざるをえないものが増えていきました。マイホーム就業人間関係、そして将来への夢や希望。<三抛世代>は<五抛世代><七抛世代>と数を増し、最近は<N포세대(N抛世代)>にまで至っているそうです。
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 8月6日の「オーマイニュース」の記事(→コチラ)によると、「ヘル朝鮮を地獄と比較することは、地獄にも失礼だ」との声もあるそうです。「地獄は少なくとも罪を犯した者が罰を受ける所なのに、ヘル韓国は「有銭無罪・無銭有罪」だから」
 そんな若者に対して、<꼰대(コンデ)>すなわち「現状を知らず昔の自分の経験と価値観だけで意見する年寄り」노오력(ノオリョク.努~力)しろ!」と言うが、努力しても報われないのがまさに今の韓国だ、というのが若者たちの声です。
 ※この「ノオリョク(노오력)」は、9月4日の「京郷新聞」の記事(→コチラ)によれば朴槿恵大統領が子供の日のイベントで「国が発展して国民が快適に暮らすための努力を続け、大統領までになった。本当に切に願えば全宇宙が助けてくれる」と言ったのがきっかけになって広まった言葉とのこと。

 <財閥ドットコム>の昨年の調査によれば、韓国の株長者最上位100人中85人は世襲財閥一族でした。特に保有資産1兆ウォン以上のスーパー富豪上位10人はすべて財閥家出身の <継承型`金持ち>でした。逆に庶民は不可欠の生活費の他に大学の授業料、伝貰(チョンセ=借家の保証金)の資金、医療費などで借金を抱えています。所得下位20%の所得に対する負債の比率は、2010年に143.1%で、翌年には201.7%まで増えました。(→コチラの記事参照。) このように、年々階層の固定化が進んでいます。

 日本でも、世代間の不平等化の固定化or増幅が問題化してきたのは80年代頃からでしょうか? その後90年代末に中流崩壊が話題となり、2006年に「格差社会」が流行語大賞の上位にランクイン。この分野でも韓国は日本の後を急速に追いかけてきていますね。

 そんな社会状況の中で挫折し幻滅した若者がネット社会で<ヘル朝鮮>等の自嘲的な言葉を流しているとのことです。他にも<亡韓民国(망한민국)><犬韓民国(개한민국)>というのもあります。そういえば、<DCインサイド>によると2014年の流行語も1位は<센송(センソン)>でした。「조센징이라 죄송합니다(チョーセンジンで悪かったですね)」の縮約語です。2位の「미개(未開)」も韓国のこと指している自虐的な言葉です。(→「ヘラルド経済」参照。)

 まあ<DCインサイド>というサイトの特性もあると思いますが、そこで生まれた新語が一般にもそれなりに広がり、マスメディアでも注目されるのは、社会にそんな要素が確実にあるということを物語っています。

 ネット上では、今年5月にある男性キム氏(30)がその名も<ヘル朝鮮>というサイトを立ち上げました。(→コチラ)。
 このサイトのタイトル画像(下)を見てみると・・・。

 <헬조선 오늘의 한마디(ヘル朝鮮 今日の一言)>の下に大きく죽창 앞에선 모두가 평등하다(竹槍の前では皆が平等だ)>というスローガンが記されています。その左の竹の絵は何かと思ったら、たしかに竹槍です。
 しかし竹槍とは穏やかじゃないですね。<プレシアン>が8月6日付の「怒る20代30代コチラ.韓国語)で管理者のキム氏との書面インタビューの内容を報じていますが、その中にこの竹槍の意味についても訊いています。それに対してキム氏は次のように答えています。
 各種の武器は特定の意味を持っていると思います。 たとえば剣は武力や規律を象徴しています。鉄槌は洋の東西を問わず厳格な権力の象徴となりました。
 槍は歴史的に生存権を象徴します。槍の中でも最も低級な竹槍は生存を越えて<最後の抵抗>のような感じがします。したがって「竹槍を持とう」というヘル朝鮮のフレーズは、極端に突き上げる私たちの社会の現実に膝を屈した私たちのサイト利用者たちの強烈なほどの自己破壊的な放棄宣言と思えばいいです。他の選択肢がないという意味を持ったヘル朝鮮のキーワードであるわけです。あえてより簡単に言えば、すでに数多くの嘘に疲れた私たちのサイト利用者たちの「おまえも1突き、俺も1突き、一緒に死のう!」というような比喩です。どうですか? あまり危険ではないですよね?

 竹槍は、甲午農民戦争(1894)の時の東学農民軍の武器でした。そのことと関連付けて、10月25日付の「ハンギョレ」コラム(→コチラ)は、このスローガンについて東学が掲げた「人乃天」の思想、つまり「身分差別のない世の中」に目を向けるものとして見るのが正しい、と記しています。また先に引用した<オーマイニュース>の「地獄にも劣るヘル朝鮮」という記事でも、この東学の<人乃天>の平等思想を引き合いに竹槍に理解を示しています。

 さて、この<ヘル朝鮮>のサイトは深刻な内容ばかりでもなく、笑いの要素もあります。この中の「脱朝鮮」掲示板で一番の人気を集めているのが右の画像。「脱朝鮮は不可能です」という文字とともに、犬が包丁をくわえて走ってきて「ご主人様、早く自殺を!」と叫んでいる絵が笑えます。(なんという忠犬! 笑いごとでもないですが・・・。)

 以上、「ヘル朝鮮」やそれに関連する流行語を集めてみました。この延長で、今秋頃から流行している<スジョ・ビンゴゲーム(수저 빙고게임)>というのがあるのですが、これについてはすぐ→次の記事で・・・。

★おまけ <ヘル韓国>のサイトの投稿動画で、今年の大ヒット映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」の字幕を「ヘル朝鮮」関係に変えたパロディ「ヘル朝鮮 憤怒の2030」が人気です。YouTubeにあったので貼っておきます。[2020年7月21日]YouTubeの動画がなくなっているので、カカオトークの動画(中身は同じ)のリンクを貼っておきます。→コチラ
[ハングル字幕の日本語訳]
  このHELLで俺はコンデたちから必死で逃げている。7抛世代、すべてを捨てて我々に残されたものは「脱朝鮮」。
  おまえたちはただ、「努~力」を通してのみ、この弱肉強食の世で生き残れる。
  我々は既得権の奴隷じゃない! 奴隷じゃないのだ!
  韓国がそんなに嫌なら北朝鮮にでも行けだと!
  英語幼稚園・英才教育・テコンドー・ピアノ・美術学院・国際中学校・内申・遂行評価・特目高・中間考査・期末考査・奉仕活動・修能・名門大・TOEIC・資格証・対外活動・スペック・就職・昇進・結婚・出産・育児・マイホーム計画・子女教育
  ヘル朝鮮? あえて祖国をけなすとは
  我々の時はもっと大変だった!
  韓国がいかに暮らしやすいか!
  俺のように順応して生きろ!
  生き残りたいか?
  移民しろ!
  熱心に勉強して希望大学に行っても
  努力を重ねて良い技術を身につけても
  我々に残るものは
  借金、失業、拍動にあえぐ人生
  いかに努力しても 変わるものはない
  腐敗した政治圏と政府
  人間を奴隷扱いする企業
  我々が脱朝鮮を夢見ると
  世間は我々を「脱鮮」と呼び、「極端な祖国非難」と批判する
  なぜ祖国を侮辱してはいけないのか
  現実は愛国心を持とうとしても持てない地獄なのに
  「ヘル朝鮮」コミュニティ
  5月のオープン後毎月10~20%の勢いで成長
  1日訪問者2~3千人
  この中の60%が20~30代
  この国の若者たちが考える
  大韓民国
  社会矛盾を指摘すればパルゲンイ(アカ)、敗北者とされる国
  若者が苦しければ青春とされる国
  義務や山のようで、権利はない国
  ヘル朝鮮 憤怒の2030
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大人の皆さんにもぜひオススメ! <絵本 世界の食事>全20巻 - もちろん「韓国のごはん」も◎

2015-12-23 16:48:03 | 韓国料理・食べ物飲み物関係
   

 銀城康子「韓国のごはん」(農文協.2007)は<韓国食博>(→過去記事)で見て知った絵本です。

 横浜市立図書館1Fの児童書コーナーにあったので読んでみました。
 ページを開くと、韓国の家ごはんではどんな料理が食べられているか、具体的に記されています。朝・昼・晩のごはんのそれぞれのメニューや、子供が持っていくお弁当のこと等・・・。そして1週間分のメニューが各3食分すべて(!)細かく書かれています。もちろん絵も。下左は月曜の分です。
 

 料理のことだけでなく、台所のようすや調理道具、食事マナー等々についても書かれているのがとくに興味深いところです。上右画像はマナーのページ。お客さんが一緒の時は「お客さんが食べ終わってから自分も食べ終わる」というのは韓国通の皆さんはご存知だったですか?
  

 上左は韓国各地の食文化と代表的料理について。私ヌルボ、全州ピビンパや南原(ナムォン)のドジョウ汁(チュオタン)等は現地で食べましたが、知らない記述の方がずっと多いです。上述のように韓国の食文化について幅広く、わかりやすく書かれていて、また何といっても絵本なのでスイスイ読めます。これはホントにオススメの1冊です。
 欠点というものでもないですが、ひとつだけ留意点を挙げておくと、基本的に<伝統的>な食生活やそれに関わる習慣に重点を置いているので、たとえばパン食のような食の洋風化や、カップラーメンの普及等についてはふれられていません。また、上右の画像のような「お父さんは大事にされています」というような、父親や長男を重視するような家族倫理や、別のページにあるような一族総出でキムチ漬けの作業をするといった習慣は現在急速に変貌しつつあるのでは、と思います。

 なお、巻末には「もう少し韓国のごはんの話」というページが付いていて、さらに詳しい説明や関連する表等が載せられています。右の表はその1つ。韓国人は日本人より穀類を3割以上多く摂っているという数字は「やっぱりなー」です。

 この「韓国のごはん」は、冒頭の画像にあるように「絵本 世界の食事」(全20巻)というシリーズ中の1冊です。全20巻の内訳は次の通りです。
 ①フランス ②インド ③韓国 ④イタリア ⑤メキシコ ⑥ドイツ ⑦ブラジル ⑧中国 ⑨タイ ⑩トルコ ⑪モンゴル ⑫フィンランド ⑬ベトナム ⑭スペイン ⑮ペルー ⑯ポルトガル ⑰インドネシア ⑱ロシア ⑲モロッコ ⑳イギリス
 どの巻も当然ほぼ同様の構成で、朝・昼・晩の料理や1週間の料理、食事の時間、台所のようす、基本的マナー、「○○(←国名)のごはんをつくってみましょう」といった記事は共通しています。1つの国だけでなく、他の国と比べてみるのもおもしろいところ。スペインとポルトガルなんてどこが違うのかと思って見てみると、ポルトガルはタラやイワシ等の豊富な魚料理に特色がありそうです。
 とくに韓国や日本との関連でいえば、注目すべきはベトナム。たとえば食事マナーについては下の画像参照。
    
 「茶碗を持って食べる」というのは日本と同じですね。韓国では置いたまま食べます。「茶碗をかきこむように食べてもよい」も同様。国民性なんかもけっこう共通性があるんですかね? ちなみにタイはというと、下の画像参照。
 「右手にスプーン、左手にフォーク」です。「食べる前に手を合わせる」というのは日本では人によりますね。
 「ベトナムのごはん」の巻末の「もう少しベトナムのごはんの話」に、[箸を使う国]という見出しで次のような記述がありました。
 箸を日常的に使っているのは、中国の漢民族、台湾、朝鮮半島の人々、ベトナム、日本です。この中で朝鮮半島では、箸のほかにスプーンもセットにして使い、ごはんはスプーンで食べ、箸は汁気の少ないおかずをつまむ時に使います。中国や台湾では、ごはんもおかずも箸で食べますが、スープはレンゲを使います。箸だけを使って食べるのは、世界の中で、ベトナムと日本だけです。
 スープも箸を使うので、器を持ち上げて直接口をつけて飲みます。ナイフとフォークを使う欧米やスプーンが主体の韓国などでは、器を持ち上げて食べるのは、行儀が悪いしぐさですが、逆に日本やベトナムでは、器を手に持たずに置いたまま食べるのは、とても行儀が悪いことです。
 なお、通常は箸を使わないモンゴル、タイ、カンボジアなどてべも、麺を食べる時には箸を使います。


 いやあ、児童書の、それも絵本でこれだけ勉強になる本があるんですね。ところでこの20巻のシリーズ、著者は?と見ると全巻銀城康子さんではないですか! なんという方だ! 絵の方は複数で分担して描かれていますが、それでもたいしたものです。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月18日(金)~12月20日(日)]

2015-12-22 22:49:45 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週17日、歌舞伎町のTOHOシネマズ新宿に初めて行ってきました。木曜なのに韓国映画「明日へ」の最終日で、それも9:10~の1回だけの上映。それでも70~80席中の半分くらいは埋まっていたかな? 原題は「カート」で、大型スーパーの女性従業員たちの不当解雇をめぐる闘争を描いた事実に基づく作品で、これは観てよかった!と思いました。それにしても、韓国では闘争の弾圧にあんなに公然と<用役(용역)>(雇われたヤクザたち)を使うとは、何かで読んで知ってはいたものの、それでもオドロキ。ひどいものです。なお観客の9割以上は女性というか、男はヌルボ以外に1人だけでした。映画初出演という、D.O.ことド・ギョンス君(EXOのメインボーカリスト)のペン(ファン)の皆さん、かな?

 12月16~22日の7日間中フィルムセンターに6回足を運び、9作品鑑賞。今日観た金綺泳(キム・ギヨン)監督「陽山道」は、男女間や親子間の強い愛情と確たる倫理、そして今の韓国映画・ドラマにもよくある「御無体な御曹司の振る舞い」がごちゃ混ぜになって、往年の韓国映画の臭気芬々とした魅力(?)が十分に出ていましたね。
 弁士付き(韓国語)上映の「青春の十字路」はパフォーマンスも興味深かったです。「連鎖劇」(→ウィキペディア)というものを初めて知りました。
 その他、感化院(←死語になりつつある?)を舞台にした「鴎」等も内容的にも社会史的にもいろいろ考えさせらた作品でした。

「朝鮮日報」12月18日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「海街diary」
   暖かくて感動的な宝物 ★★★★


 「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

   崩れた神話を立て直す ★★★★


 「ヒマラヤ」

   年末に泣きたい方々へ ★★★☆

 「大虎」

   虎はよくできていたが ★★★

 今回の4作品については下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月22日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(34)
②悪い国(韓国)  9.2(93)
③ラブ・アクチュアリー  8.9(654)
④JSA(韓国)  8.9(363)
⑤ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  8.9(46)
⑥フランス組曲  8.9(22)
⑦エターナル・サンシャイン  8.8(513)
⑧ピアノの森(日本)  8.7(150)
⑨アリス:ワンダーランドから来た少年(韓国)  8.5(44)
⑩ブリッジ・オブ・スパイ  8.5(139)

 新登場は③と⑧の2作品です。
 ③「ラブ・アクチュアリー」は12月のロンドンを舞台にした2003年の英米合作映画の再上映ですが、一昨年もこの時期再上映されてました。クリスマスを前にした時期の定番? 韓国題は「러브 액츄얼리」。
 ⑧「ピアノの森」は、一色まことの同名漫画のアニメ化で2007年公開作ですが、オジサンオバサンたちの認知度はどうなんでしょうね? 韓国題は「피아노의 숲」です。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②シチズン・フォー  8.2(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
⑤危路工団(韓国)  8.0(7)
⑥エヴァの告白  8.0(5)
⑦オデッセイ  7.8(6)
⑦ボーダーライン  7.8(6)
⑨ザ・ロブスター  7.6(6)
⑩スター・ウォーズ/フォースの覚醒  7.3(6)

 ⑩「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が新登場です。日本でも韓国から1日遅れて12月18日に公開されています。韓国題は「스타워즈 : 깨어난 포스」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月18日(金)~12月20日(日)] ★★★
         ファン・ジョンミンの新作「ヒマラヤ」が「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を抑えてトップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ヒマラヤ(韓国) ・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・1,110,372・・・・・・・・1,531,209・・・・・・・・・11,952・・・・・・・1,007
2(新)・・スター・ウォーズ・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・901,877・・・・・・・・1,071,694・・・・・・・・・・9,382・・・・・・・・・940
       /フォースの覚醒
3(33)・・大虎(韓国)・・・・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・・483,594・・・・・・・・・・738,738・・・・・・・・・・5,694・・・・・・・・・832
4(1)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・220,735・・・・・・・・6,455,298・・・・・・・・・51,702・・・・・・・・・446
5(3)・・ポロロ 劇場版・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・91,448・・・・・・・・・・283,589・・・・・・・・・・2,105・・・・・・・・・410
       コンピュ―ター王国大冒険(韓国)
6(50)・・ラブ・アクチュアリー ・・・・12/05・・・・・・・・・・・・・12,436 ・・・・・・・・・・229,384・・・・・・・・・・1,512・・・・・・・・・101
7(34)・・海街diary(日本)・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・・12,422 ・・・・・・・・・・・17,824・・・・・・・・・・・・145・・・・・・・・・・66
8(8)・・BORUTO -NARUTO THE MOVIE(日本)・・12/10・・・・8,021・・・・・・・59,715 ・・・・・・・・・・・443・・・・・・・・・・59
9(2)・・白鯨との闘い ・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・・6,053 ・・・・・・・・・・806,737・・・・・・・・・・6,758・・・・・・・・・・95
10(4)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・11/05 ・・・・・・・・・・・・・4,441・・・・・・・・・5,437,791・・・・・・・・・42,374・・・・・・・・・・51
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・2・3・6・7位の5作品です。
 1位「ヒマラヤ」は、笑える時代劇「パイレーツ」のイ・ソクフンの新作はガラッと雰囲気を変えた山岳ドラマ。日本で今上映中の「エベレスト 3D」、夢枕獏「神々の山嶺」の映画化作品「エヴェレスト」(2016年3月公開)と、最近なぜか関係ありそうな映画が集中してますね。この作品も舞台はやはりエベレスト。そこで死亡した後輩隊員たちの遺体を回収するため、再びエベレストに登った登山家オム・ホンギル隊長(ファン・ジョンミン)と隊員たちの実話を描いた作品とのことです。・・・おっと、私ヌルボ、オム・ホンギル(厳弘吉)さんのことは→コチラの過去記事でちょっと書いたゾ。ヒマラヤ14峰を世界で9番目に制覇した、韓国では知らない人のいない山岳家なのだそうです。ファン・ジョンミンとどれくらい似ているか画像検索で見てみたら(→コチラ)、全然似てないとまでは言えないレベルか。それにしてもジョンミン、「国際市場」「ベテラン」と前作の余韻が残っている時期にまた新たな注目作に出演とはすごいですねー。原題は「히말라야」です。
 2位「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」については上述しました。
 3位「大虎」は、朝鮮最後の虎を取り巻く物語。日本統治期の1925年、腕のいい猟師として名を馳せたチョン・マンドク(チェ・ミンシク)は、今は銃を持たず、智異山の小屋で幼い息子のソク(ソン・ユビン)と2人きりで暮らしています。ソクはかつて朝鮮最高の鉄砲撃ちだった父が今では狩りに出ないことに不満を持っています。おりしも、町はテホ(大虎)を探しにやってきた日本軍のためにざわついています。テホは朝鮮の最後の虎で、智異山のサングン(山君)としてに恐怖と尊敬の対象になっています。虎の皮に魅了されていた日本高官・前園(大杉漣)は、帰国前にテホを手に入れるために、日本軍と朝鮮の鉄砲隊を急き立てます。テホ狩りに熱を上げる猟師クギョン(チョン・マンシク)と日本軍将校・竜(チョン・ソグォン)は、自分の通った形跡さえ簡単に残さないテホを捕えるをため最後の手段としてマンドクを迎え入れようとします・・・。「韓国の虎はなぜ消えたか」の著者遠藤公男さんによると、「1922年に慶尚北道・慶州の大徳山で捕まったのを最後に、韓国からトラが消えた」とのことです。日本人巡査が数百人を指揮してトラを追いつめて射殺、毛皮は日本の皇族に献上されたとか・・・。(→<聯合ニュース>の記事(日本語)参照。)原題は「대호」です。
 6位「ラブ・アクチュアリー」は上述の通り旧作の再上映。
 7位「海街diary」は私ヌルボも観ました。冒頭の「朝鮮日報」12月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」でも高ポイント&好意的なコメントとはウレシイ。韓国題は「바닷마을 다이어리」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・ラブ・アクチュアリー・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・・・・12,436・・・・・・・・・・・229,384 ・・・・・・・・・・1,512 ・・・・・・・・101
2(11)・・海街diary(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・12,422・・・・・・・・・・・・17,824 ・・・・・・・・・・・・145・・・・・・・・・66
3(2)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・・4,089 ・・・・・・・・・・474,043・・・・・・・・・・・3,599 ・・・・・・・・・30
4(1)・・マクベス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03・・・・・・・・・・・・・3,648・・・・・・・・・・・・83,635 ・・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・29
5(4)・・フリーダム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・・・・2,152・・・・・・・・・・・・95,717 ・・・・・・・・・・・・665 ・・・・・・・・・16

 1位「ラブ・アクチュアリー」と2位「海街diary」が新登場ですが、いずれについても上述しました。
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[韓国語] 男同士で「オンニ」とは! 女性なのに「ヒョンニム」と呼ぶ場合もある

2015-12-21 13:57:45 | 韓国語あれこれ
 尹東柱(ユン・ドンジュ)の伝記・安素玲「詩人/東柱」に、1940年晩秋、延禧専門学校(現・延世大学校)3年在学中の尹東柱が京城・長谷川町(現・小公洞)の府立図書館で本を借りた後、友人2人と付近の茶房で話をしていたところ、いきなり入ってきた特高刑事たちに検挙されて西大門警察署に連行されるという場面があります。同年<国民総力朝鮮連盟>の結成とともに各大学の自治会は解散され、学生たちが自動的に新組織の連盟員とされましたが、これに対する学生たちの抗議の声を抑えるべく弾圧を強めていた特高の網に引っかかったのです。捕まった東柱たちは起訴までは行かなかったものの、<不穏書籍>を所持していたことを理由に2週間ほど拘留されてしまいます。
 ※この「詩人/東柱」は史実に則った小説ですが、作者が参考としたと思われる詳細な評伝・宋友恵「尹東柱評伝」(藤原書店)にはこのエピソードは載っていないので、創作なのか史実としての裏付けがあるのかは不明です

 で、東柱が拘留から解放されて外に出ると、心配していた寮の友人たちが駆け寄ります。
 ところがその時、特に親しくしていた1年生の鄭炳昱(チョン・ビョンウク)が発した言葉が・・・。
  “언니!”(オンニ)

 ・・・なんだ、これは? 男が男に対してオンニとは!
 韓国語初級のテキストには基本事項のように「オンニ=妹が姉を呼ぶ言葉」と出てるではないですか。
 続けて読むと、すぐ後に次のように書かれています。

 炳昱は、故郷の家で言うように東柱をオンニと心をこめて呼んだ。

 炳昱の故郷は慶尚南道の河東。ということは慶尚道の方言?
 一応電子辞書を引いてみると、「プライム韓日辞典」には、
  妹が姉に対して、また弟が兄に対しての心安い呼び方
 「朝鮮語辞典」には、
  ①妹が姉を呼ぶ語、また女性が自分よりやや年上の女性を親しく呼ぶ語:お姉さん、姉さん。
  ②<幼>弟が兄を呼ぶ語:兄さん。

とあります。なんだ、わりと普通の使い方みたいです。

 <ナムウィキ>の「언니」の項目(→コチラ)でも、
 元来は同じ性別の年上の兄弟/姉妹を示す言葉である。つまり男子の間でも使える。
とあり「この語はドラマ「推奴(チュノ)」や洪命憙(ホン・ミョンヒ)の小説「林巨正(イム・コクチョン)」、黄皙暎(ファン・ソギョン)の小説「張吉山(チャン・ギルサン)」でも使用されている」といった例が紹介されていました。
 推奴(チュノ)」は観てませんが、→コチラのブログ記事によるとテギル(チャン・ヒョク)のことを弟分が「オンニー、オンニー」とよぶのだそうです。
 また「卒業式の歌(졸업식 노래)」という歌の冒頭の「빛나는 졸업장을 타신 언니께 꽃다발을 한아름 선사합니다(輝く卒業証書を授与されたオンニに花束を一抱えお贈り致します)」という歌詞中の<언니>がまさにその意味で、女学校ではなくても、性別に関係なく<언니'>と歌っているということも書かれています。
 この歌はYouTubeにあったので貼っておきます。力強い男性歌手の歌です。

 この「卒業式の歌」については→コチラのブログ記事(韓国語)で説明されています。韓国の<童謡の父>尹石重(ユン・ソクチュン)が作詞し、童謡作曲家の先駆者・鄭淳哲(チョン・スンチョル)が作曲した歌とのことです。(※鄭淳哲の母は東学2代目教主・崔時亨の娘。) この記事でも、「歌詞中に1つ釈然としない点があるが・・・」としてこの「オンニ」について説明しています。国立国語院の「標準国語大辞典」を引き合いにして同性同士、つまり男性間でもOKとし、続けて次のように記しています。

 お年寄りの言葉を聞くと、近年まで<オンニ>は年上の兄弟を指す日常的な言葉で広く用いられてきたそうです。特に慶尚道地方では最近までよく使ったのです。むしろ昔は<ヒョン>という言葉はなかったそうです。朝鮮戦争以降もお年寄りが子供の頃は皆<オンニ>で通じたのです。<オンニ>は固有語で<ヒョン>は漢字語ですからね。どう見ても漢字語の<ヒョン>より<オンニ>がより情がこもって親しみ深く感じられます。最近でも男性が兄に<オンニ>と言うとしても間違いではないです。

 この記事にしろ<ナムウィキ>にしろ、また冒頭に紹介した「詩人/東柱」にしろ、男が男に対して「オンニ」と呼ぶ例についていろいろ説明を加えているのは、やはり今のふつうの韓国人の多くは「あれっ?」と疑問に思うからでしょうね。もちろん普通だったら「형님(ヒョンニム)」ですからね。あ、鄭炳昱は慶尚道出身だから「행님(ヘンニム)」か。しかし、そう言うと釜山を舞台にしたヤクザ映画で刑期を終えて出所する兄貴分を豆腐を用意して待ち受ける弟分といった感じになってしまいそう?(笑)

 この「형님(ヒョンニム)」という言葉も、初級のテキストでは上記「オンニ」と同様に基本事項として「弟が兄を呼ぶ言葉」として出てきます。
 ところが、これまた女性が女性に対して用いる場合もあります。コチラについては私ヌルボも知っていました。
 「朝鮮語辞典」には、3番目の意味として次のように記されています。
 弟の妻が兄の妻を、また夫の姉に対する呼びかけの語:お姉さん。
 また<ナムウィキ>には、
 この「형님」という単語も、正確に区分すれば「結婚した同性の年上の兄弟姉妹を指す言葉」である
と書かれています。
 そして紹介しているのが「시집살이(シジプサリ.嫁入り暮らし)」という伝承歌謡の歌詞。嫁家での生活について訊ねる従妹に、従姉が毎日のつらい暮らしぶりを伝えるという内容で、教科書にも掲載されているそうです。で、その歌詞の最初の方に형님 형님 사촌 형님 시집살이 어떱데까?(ヒョンニム ヒョンニム 従姉のヒョンニム 嫁入り暮らしはどうですか?)」という1節があります。なるほど、ですね。(歌詞全体は→コチラ参照。)

 それにしても、韓国では親戚関係の中での相互の呼称がホントにややこしいですね。いや、「親戚以外でも」ですが、それだけ血筋や上下関係が伝統的に重視されている社会ということでしょうか?
 外国人だけでなく、少し遠い親類の呼称となると韓国人自身もよくわからないようで、ネット内でもQ&A掲示板等に質問があったり、詳しく説明した記事もたくさんあります。

 たとえば、自分の配偶者の兄弟姉妹、及び兄弟姉妹の配偶者をそれぞれどう呼ぶか? 逆に相手は自分のことを何と呼ぶかという件について、「中央日報」の「夫の妹の夫をどう呼ぶか知ってますか?」という記事(→コチラ)がありましたが、その中の画像を貼っておきます。私ヌルボとしてはわりとわかりやすい図かなと思ったのですが、それほどでもないかも。これは配偶者間を中心にしたものですが、自分の父方・母方それぞれの伯父・伯母・叔父・伯母、その配偶者を呼ぶ場合だとどうなるんでしょうね? まあ実際使う場合はまずなさそうだし、それはまた今度。・・・なんて、あるわけないですねー。(笑)

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安東・河回マウルの仮面劇 - 両班タルと白丁タルの微妙な違いについて

2015-12-18 16:43:10 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
     

 私ヌルボ、観光地として知られる韓国の地方都市でまだ訪れていない所はたくさんあります。たとえば安東もその1つです。
安東といえば河回村(ハフェマウル)、そして河回村といえば仮面劇は、韓国の伝統民衆芸能として有名です。

 以前たまたま鎌倉の鶴岡八幡宮でその仮面劇を見たことがありました。今調べてみたら2009年5月のことです。→コチラのブログ記事に写真入りで詳しく書かれています。(※「鎌倉ーソウル2328キロを歩く」(講談社+α新書.2005)の著者・間宮 武美さんのブログです。)
 なんで八幡宮で韓国仮面劇? 「もしかして鎌倉御霊神社の面掛け行列との関連かな?」と思いましたが、そこらへんの経緯については→コチラの記事に記されていました。

 さて、この河回村の仮面劇には次のような人物が登場します。
 ヤンバン(양반.両班)、ソンビ(선비.学者)、チュン(중.坊主)、ペクチョン(백정.白丁)、チョレンイ(초랭이.召使)、ハルミ(할미.老婆)、イメ(이매.召使)、ブネ(부네.化粧した若い女性)、カクシ(각시.閣氏=新妻)

 これらの仮面(タル.탈)を見てみると、とくに封建時代の支配階層だったヤンバンと被差別民だったペクチョンの仮面がとてもよく似ていることに気づきます。
 冒頭に掲げた画像の左がヤンバン、右がペクチョンです。
 比べてみて、どこが違うかすぐわかるでしょうか? 鼻の脇のシワの数が違う? それ以外で・・・。

 以下は、その答え(一応)です。
 鄭棟柱「神の杖」について書いた記事(→コチラ)で少しふれた上原善広「韓国の路地を旅する」の最後に「韓国再訪二〇一四」という章があり、その中で上原さんが安東で仮面劇を見たこと、その中の寸劇のひとつが白丁の話であることが書かれていました。続けて、次のような記述があるのです。

 私は取材当時、職人が多く集まり、骨董市場でもあるソウルの仁寺洞で白丁の仮面をもとめたのだが、このとき見せてもらった白丁の仮面は、ちょっと見たところ、貴族階級である両班の仮面とまったく変わらなかった。そこで不思議に思い、仮面を彫っている職人に「どこが違うのですか」と直接訊いたところ、彼は笑いながら「顔のつくりは同じだけど、両班の頭はきれいに丸くなっているでしょう。でも白丁の仮面は、頭が少しだけへこんでいるんですよ」という説明を受けたので、非常に驚いたことを覚えている。
 しかしこの日の仮面劇のパンフレットには、白丁の仮面は彫りが深く、普通の仮面よりも狡猾さが出ているとある。確かに実際に仮面劇を見ていると、両班のとは全く違う表情で、道化をさらに強調するように造られていた。
 仮面劇は、両班など偉そうにしている人々への風刺が込められている。この風刺がさらにいきるためには、白丁も両班も同じ人間であるのだから、同じ作りの仮面にする必要がある。白丁の仮面が少し歪んで作られているのは、同じ顔だけど人々から差別されているという意味がこめられている。だから仁寺洞の職人の話の方が本当のところだろう。しかし河回村で週四回おこなわれている仮面劇では、観光客にもより違いをわかりやすくするため、ことさら狡猾な表情に作ってあるのだと私は思った。


 ・・・というわけです。「韓国の路地を旅する」には写真が載っていないので、私ヌルボ「本当かな?」と思い韓国サイトで関連画像をいろいろ探して見てみました。するとたしかに白丁の仮面はアタマのリンカクが左右対称ではないのです。一見してわかるほどの大きなヘコミというほどでもありませんが・・・。冒頭の画像はその1例です。

 ただ、韓国ではこの微妙な差異とその理由がどの程度認識されているか、あるいはそのこと自体ホントに正しいのか、と思ってそれなりにネット上を探してみましたが、見つかっていないままです。したがって、上述のような<正解>がホントに正解であるかについては<保留>ということにしておきます。

 安東の土産物の中に仮面をかたどった河回タルチョコレート、河回パン、河回ペンダント等がありますが、はたしてこれらがヤンバン面とペクチョン面をどう区別しているのか、ちょっと興味のあるところです。
 下の画像は河回タルチョコレートです。

     
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月11日(金)~12月13日(日)]

2015-12-15 22:42:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 13日午後桜木町のブルク13で「ベテラン」を観てきました。106の座席数で半分近くの入り。期待を裏切られることなく楽しめました。ストーリー自体は1週間前に観た「技術者たち」の方が凝っていましたが、コチラはむしろそのわかりやすさが良かったのかも。主役のキャラも「わかりやすい」し・・・。また細部までサービス精神旺盛。そこらが「技術者たち」=250万人、「ベテラン」=1340万人という観客動員数の差の理由かな? ちょっとしたウケねらいの場面が随所にあったり、また何といってもラストの明洞でのいろいろ。よく撮ったものです。許可をもらいに行く時ファン・ジョンミンも同行したら警察も認めないわけにはいかないか。(笑) ユ・アイン君もアブナイ御曹司を熱演してましたね。なかなか存在感あり。「ワンドゥギ」と同一人物には見えません。(見えたら困りますが・・・。) しかし、これだけの韓国の大ヒット作で、たぶん日本人の多くも観てもおもしろいであろう映画なのに、上映館が少ないのはさびしい気がします。

「朝鮮日報」12月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「リトル・ボーイ」

   奇跡をつくる信じる力 ★★★☆


 「ミストレス・アメリカ」

   ガーウィグ、魅力の塊り ★★★


 「パパが遺した物語」

   クロウはミスキャスト ★★★


 「タイミング」

   長所が見えないアニメ ★★☆


 「ミストレス・アメリカ」は、ニューヨークを舞台にしたコメディ。孤独な大学新入生のナンシーが、タイムズスクエアに住む冒険好きな義姉のブルークと一緒に過ごすことになり、生活が激変する・・・というストーリー。(日本公開未定。) 「タイミング」は人気漫画家カンプル原作のホラー・アニメ。(韓日合作とか。) 原作は以前読んでおもしろかったけどなー。他の2作品については下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月15日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(34)
②アリス:ワンダーランドから来た少年(韓国)  9.1(39)
③悪い国(韓国)  9.0(67)
④JSA(韓国)  8.9(362)
⑤ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  8.9(46)
⑥エターナル・サンシャイン  8.8(509)
⑦ブリッジ・オブ・スパイ  8.5(139)
⑧内部者たち(韓国)  8.3(2452)
⑨フリーダム  8.3(32)
⑩リトル・ボーイ  8.2(23)

 新登場は②と⑩の2作品です。⑨「フリーダム」は11月24日の記事で紹介しました。逃亡奴隷と「アメイジング・グレイス」の関わりを描いた事実に基づく物語です。
 ②「アリス:ワンダーランドから来た少年」は韓国のロマンス+ミステリー。
4歳より前の記憶がないというヘジュン(チョン・ソミン)は毎晩恐ろしい悪夢に苛まされています。その上幻聴と幻覚で生活も大変になった彼女は過去の記憶を取り戻すため24年前に家族と泊まった別荘に行きます。今別荘はペンション<ワンダーランド>に変わり、少年ファン(ホン・ジョンヒョン)と彼の面倒を見る女性スリョン(チョン・ヨンジュ)、そして白いウサギがいました。ペンションを調べ始めたヘジュンは、ついに24年間封印されていた秘密と真実を知るのてすが・・・。原題は「앨리스: 원더랜드에서 온 소년」です。・・・実話をベースにした作品とのことですが、どんな実話なのか知りたいものです。ところで、4歳以前の記憶がないという人はわりとふつうにいそうな・・・でもないですか?
 ⑩「リトル・ボーイ」は、アメリカ作品。太平洋戦争中、カリフォルニア州の小さな町に暮らす一家の父親ジェームズ(マイケル・ラパポート)が戦地に向かいますが、日本軍の捕虜になってしまいます。7歳になる息子ペッパー(ジェイコブ・サルヴァティ)は父が無事に帰ってくることを願って奇跡を信じます。そんな少年と、差別を受けながら暮らす日系人ハシモト(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)との絆を描いた物語です。リトル・ボーイは主人公の少年のあだ名ですが、広島に落とされた原爆の名前でもあります。韓国題は「리틀 보이」。日本公開は未定のようです。父親が帰ってきたのはいいとして、一方で数多くの日本の一般市民が犠牲になったことをどうように描いているのか気になります。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②シチズン・フォー  8.2(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
⑤危路工団(韓国)  8.0(7)
⑥エヴァの告白  8.0(5)
⑦オデッセイ  7.8(6)
⑦ボーダーライン  7.8(6)
⑨ザ・ロブスター  7.6(6)
⑩マクベス  7.0(59

 ⑩「マクベス」が新登場です。英・仏・米合作作品。もちろんシェイクスピアによる4大悲劇のひとつ。1915年以来4度目の映画化? 中世のスコットランドを舞台に、欲望と野心にとらわれた戦士マクベス(マイケル・ファスベンダー)が、愛する妻(マリオン・コティヤール)とともに強大な権力を得るべく、王位を手にするために暴走していきます・・・。私ヌルボ、オーソン・ウェルズ作品もポランスキー作品も観てませんが、黒澤の「蜘蛛巣城」はすごかった(!)という印象を持っています。韓国題は「맥베스」。日本公開は2016年初夏とのこと。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月11日(金)~12月13日(日)] ★★★

         「内部者たち」が4週連続トップ、動員観客数600万人に

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・603,010・・・・・・・・5,958,378・・・・・・・・・47,490・・・・・・・・・980
2(2)・・白鯨との闘い ・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・234,225・・・・・・・・・・728,222・・・・・・・・・・6,152・・・・・・・・・525
3(28)・・ポロロ 劇場版・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・149,178・・・・・・・・・・161,890・・・・・・・・・・1,214・・・・・・・・・544
       コンピュ―ター王国大冒険(韓国)
4(3)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・・11/05 ・・・・・・・・・・・134,080 ・・・・・・・・5,391,358・・・・・・・・・42,037・・・・・・・・・421
5(新)・・レジェンド・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・111,762 ・・・・・・・・・・144,025・・・・・・・・・・1,162・・・・・・・・・449
6(4)・・劇的な一夜(韓国) ・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・52,166 ・・・・・・・・・・・30,991・・・・・・・・・・2,463・・・・・・・・・336
7(5)・・情熱みたいなこと・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・・41,088 ・・・・・・・・・・639,572・・・・・・・・・・4,660・・・・・・・・・290
       言ってるね(韓国)
8(新)・・BORUTO -NARUTO THE MOVIE(日本)・・12/10・・34,467・・・・・・・40,883 ・・・・・・・・・・・303・・・・・・・・・219
9(193)・・パパが遺した物語・・・・・・12/10・・・・・・・・・・・・28,266 ・・・・・・・・・・・46,792 ・・・・・・・・・・・363・・・・・・・・・351
10(6)・・ボーダーライン・・・・・・・・・・12/03・・・・・・・・・・・・28,002・・・・・・・・・・・109,088 ・・・・・・・・・・・882・・・・・・・・・123
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「内部者たち」は数字は減っているものの今回も独走して昨日14日600万人を突破。700万人は超えそうです。
 今回の新登場は3・5・8・9位の4作品です。
 3位「ポロロ 劇場版 コンピュ―ター王国大冒険」は、人気TVアニメ「ポンポン ポロロ」の主人公ポロロが活躍するアニメ。一見してわからないかもしれませんがペンギンです。ある日エディ(子ギツネ)が作ったゲームの中に入り込んでしまったポロロとクロン(子ども恐竜)が、ゲームの世界で冒険を繰り広げます・・・。原題は「뽀로로 극장판 컴퓨터 왕국 대모험」。
 5位「レジェンド」は、仏・英合作の犯罪アクション。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で奮闘していたトム・ハーディが、1960年代ロンドンで暗躍した悪名高い実在の双子のギャングクレイ兄弟を二役で演じます。クレイ兄弟は強盗・放火・殺人等々多くの罪で起訴され、無期懲役となった伝説的犯罪者とのことです。韓国題は「레전드」。日本公開は未定のようです。
 8位「BORUTO -NARUTO THE MOVIE」は、日本では8月公開されたアニメ。例によって私ヌルボ何も語れません。韓国題は「보루토 - 나루토 더 무비」。
 9位「パパが遺した物語」は、日本では、すでに10月公開されています。韓国題は「파더 앤 도터」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・マクベス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・16,086・・・・・・・・・・・・71,947 ・・・・・・・・・・・・546 ・・・・・・・・・84
2(2)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・13,347 ・・・・・・・・・・462,695・・・・・・・・・・・3,508 ・・・・・・・・・62
3(新)・・リトル・ボーイ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・・7,591・・・・・・・・・・・・・9,842 ・・・・・・・・・・・・・69 ・・・・・・・・143
4(3)・・フリーダム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・・・・4,558 ・・・・・・・・・・・・90,219 ・・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・27
5(22)・・アリス:ワンダーランドから来た少年(韓国)・・12/10・・・4,110 ・・・・・・・・・・・・・6,808・・・・・・・・・・・・・・50 ・・・・・・・・・58

 今回も、前回との間に順位が食い違っています。火曜夕方以降に順位の一部入れ替えがあるのかな?
 1位「マクベス」・3位「リトル・ボーイ」・5位「アリス:ワンダーランドから来た少年」の3作品が新登場ですが、いずれについても上述しました。
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最近読んだ韓国本いろいろ ③楽しめた1930年代の探偵小説 金来成「魔人」

2015-12-14 14:50:49 | 韓国の小説・詩・エッセイ
<最近読んだ韓国本いろいろ ①期待外れだった小説3つ>
<最近読んだ韓国本いろいろ ②唯一感動した小説は、18年ぶりに再読した「神の杖」>

 金来成(キム・ネソン)「魔人」(論創社.2014) ★★★★
 金来成(キム・ネソン.1909~57)のことは、1年ほど前だったか、本書の訳者・祖田律男さんの執筆による「韓国のミステリー事情 その2 金来成と金聖鐘」→コチラの記事で知りました。また<アジアミステリリーグ>中の「韓国ミステリ史 特別編 - 金来成」(→【1】、→ 【2】)には彼の生涯や作品等々について詳述されています。

 金来成の最初の作品は、早稲田大の学生だった1935年に探偵小説専門誌に日本語で書いて投稿し入選した短編「楕円形の鏡」で、以後50年代まで作品を出し続け、「韓国推理小説の創始者」とされています。
 さて、この「魔人」ですが、1939年に「朝鮮日報」で連載されて人気を博し、同年に単行本も刊行され版を重ねた探偵小説です。金来成の代表作であるとともに、「韓国推理小説はすべてこの一冊の小説で開始された!」(2009年韓国で刊行された時の出版社のふれこみ)という作品です。
 私ヌルボ、半年ほど前にたまたま横浜市立図書館の韓国小説の棚を眺めていたらこの本が目に入ったので、借りてきてイッキ読みしました。

 読んでみると、なるほど探偵小説です。ずーっと昔読んだ江戸川乱歩を思い起こしました。たとえば冒頭。京城市内明水臺(ミョンスデ)にある世界的な舞姫・<孔雀夫人>こと朱恩夢(チュ・ウンモン)の邸宅での仮装舞踏会の場面で、朱恩夢は道化師姿(!)の怪しい男に襲われます。彼女は軽傷で済みましたが、その後も海月(ヘウォル)と名乗る謎の人物から脅迫めいた手紙が続けて届けられるのです。
 「世界的な舞姫」というと、ピンとくる人もいるのでは? そう、当時人気絶頂だった崔承喜(チェ・スンヒ)がモデルです。祖田さんのあとがきによると、彼女は1937~40年世界各地で公演して賞賛を得ていたとか。37年2月には京都宝塚劇場での公演中ナイフを持った男に襲撃されたりもして(本人は無事)注目度が高かったこともこの小説の人気を高めた一因となったそうです。

 探偵小説であるからには当然探偵が登場します。ただ、探偵らしき人物が3人ばかり(?)登場するのは<ヴァン・ダインの二十則>(→コチラ)中の「探偵役は一人が望ましい」に抵触しそう。しかし本物の探偵は名前からも推察がつく(かな?)劉不亂(ユ・ブラン)。もちろん怪盗ルパンの生みの親モーリス・ルブランのもじり。なお、<二十則>には「不必要なラブロマンスを付け加えて知的な物語の展開を混乱させてはいけない」という項目がありますが、これにも引っかかるかもしれません。
 しかし、ラスト近くなるとアクションシーンもあり、どんでん返しもありでなかなか楽しめました。また、当時の京城の風俗も垣間見られます。

 読み終えて、「これは映画にもなりそうだな」と思ったら、何のことはない、実際映画になっていました。
 12月6日に京橋のフィルムセンターで韓模(ハン・ヒョンモ)監督の「青春双曲線」(1956)を観たのですが、上映後の梁仁實(ヤン・インシル)岩手大准教授のトークによると、韓模監督が撮った新しいスタイルの映画の例としてこの金来成作品を原作とした「魔人」(1957)があげられていました。
 その後<韓国映像資料院>のサイト(→コチラ)を見ると、金来成の「魔人」は韓模監督と林元植(イム・ウォンシク)監督(1969)により2度映画化されたが、現在両作品ともフィルムが失われて観ることができない状況とのことです。ただ前者はスチール写真、後者はシナリオが残っていておよその雰囲気は推察されるそうですが・・・。つまり、韓模監督作品は「自由夫人」のようなモダンな時代感覚を映像化し、林元植監督はアクションに特色があるといったことのようです。

 韓模監督「魔人」のポスターです。(女性探偵は登場しないのですが・・・。)
 下の画像は1957年2月27日付「京郷新聞」掲載の広告。(→コチラの記事より。)

 金来成の小説については、1つ前の記事の最後に書いた、目下読んでいる途中の安素玲「詩人/東柱」にも出てきました。1938年延禧専門学校(現・延世大学校)1年生だった尹東柱が中国・龍井の実家に帰省した時、弟の一柱は、東柱が毎月送っていた雑誌「少年」中の連載小説・金来成の「白仮面」を夢中になって読んでいたというくだりがあるのです。「詩人/東柱」は小説ですが、宋友恵「尹東柱評伝」(藤原書店)等をふまえた史実に則った伝記です。
 「少年」は朝鮮日報社発行で、東柱は翌1939年からその学生欄に散文や詩を投稿し、掲載もされています。

 上の画像は雑誌「少年」掲載の「白仮面」。(→「京郷新聞」の記事。) 「いかにも」という挿絵ですね。
 内容は、初登場の探偵ユ・ブランが盗賊白仮面と対決する物語とのことですが詳細は不明。尹一柱のみならず当時の子どもたちを熱狂させたそうです。

 1937年盧溝橋事件により日中戦争が始まり、38年は国家総動員法制定、39年はヨーロッパで第二次世界大戦が勃発します。こうした時代で、植民地朝鮮でもさまざまな統制が進む中、世相風俗の面ではこうした小説や映画のように<モダン>な要素も存続していたというわけです。

 「魔人」のことから派生していろいろ探っていくと、いろんな人物や作品等が交錯していることがパノラマのように見えてきて、一人感懐に耽ってしまいました。

 次は「あの」韓国版「風と共に去りぬ」とも言われる国民的な大河小説朴景利「土地」を無謀にも(笑)取り上げるつもりですが、どうなることか・・・。
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最近読んだ韓国本いろいろ ②唯一感動した小説は、18年ぶりに再読した「神の杖」

2015-12-13 20:44:03 | 韓国の小説・詩・エッセイ
 <最近読んだ韓国本いろいろ ①>の後、続きは<評価がむずかしい小説3つ>にしようかとか、<感動した小説>にしようかとかいろいろ考えているうちに50日くらいも経ってしまいました。この際、順不同で、テキトーに載せていくことにします。評点は5つが最高です。

 鄭棟柱(チョン・ドンジュ「神の杖」(解放出版社.1997) ★★★★★
 小説部門では今年唯一の感動本でした。翻訳本の刊行直後に1度読んだのですが、最近衡平(ヒョンピョン)運動について調べている時に思い出して再読しました。18年も経っているので、細部だけでなく基本的な構成もあらかた忘れていました。しかしそのおかげで(笑)最初に読んだ時同様作者の熱い情念に心を動かされました。

 衡平運動とは、朝鮮の伝統的被差別民である白丁(ペクチョン)に対する差別撤廃運動です。ウィキペディアの<白丁>の項目(→コチラ)の説明文中に、「屠畜、食肉商、皮革業、骨細工、柳細工(編笠、行李など)以外の職業に就くことの禁止」「常民との通婚の禁止」等々の差別の事例があげられています。高宗時代、甲午改革の後1894年身分制度が廃止されて白丁の身分も消えましたが、その後も長く差別が続いたのは日本の明治維新期の賎民解放令(1871年)と共通しています。職業を見ても、日本の被差別民と重なる部分が多いことがわかります。
 ※本書のタイトル「神の杖」とは、牛をさばく時に用いる牛刀のこと。
 ※「文字を知ること、学校へ行くこと」も禁止されていました。朴景利「土地」には、出身地晋州を離れて釜山の学校に通っていた白丁の子弟が出自を暴かれて退学を余儀なくされた話が書かれています。(←1930年頃のこと。)
 日本では1922年に運動組織として全国が設立されました。そして朝鮮では翌1923年慶尚南道・晋州(チンジュ)衡平社が結成されました。(※両組織間のコミュニケーションはありましたが、「全国の直接の影響(働きかけ)」を裏付けるような資料はないようです。)
 しかし戦後は、日本では結成の解放同盟(1955年~)のような水平運動の流れを汲む組織ができましたが、韓国では衡平運動を受け継ぐ組織はありません。
 とくに朝鮮戦争によって多くの人たちが故郷を離れて移住したり、町や集落も大きく変わって<白丁村>もなくなったり、人々の出自もわからなくなったため、今韓国の人たちに現在の白丁差別について質問するとほとんどの人は「差別はありません」と答えるそうです。「日本にはまだ差別があるそうじゃないですか。遅れていますね」と言う人もいるとか。
 ところが、そんな答えを強く否定するのがこの小説の作家鄭棟柱氏です。
 本書巻末に彼自身による調査結果が付されています。それによると、「差別はありません」と明言した人が「もしあなたのフィアンセが白丁の血を引いているとわかったら?」という質問には「結婚しません」と迷うことなく答える事例は決してめずらしいものでもないようです。

 ようやく肝心のこの小説の紹介です。あまりネタバレになってもよくないので(ということを言い訳にして)、公式の(?)宣伝文をほぼそのまま貼っておきます。

 一篇の小説が投げかけた波紋・・・すべては、そこから始まった。現代を生きる白丁の後裔の大学教授、朴異珠(パク・イジュ)。自身が世に問うた小説をめぐる裁判沙汰をきっかけに、彼女は自らの出生の秘密と向き合う。苦渋に満ちた彼女自身の人生の模索を縦糸に、彼女の小説に描かれた人物たちの生を横糸に、形こそ違え抵抗し、闘い、生き抜こうとしてきた白丁たちとその子孫たちの歴史と現在を描く。知られざる朝鮮被差別民の叫び。

 ふつう程度のボリュームの1冊本ですが、主人公朴異珠の4代前から彼女の娘までの6代にわたる白丁の家系に生まれた人たちのさまざまなエピソードが書き込まれています。そして朴異珠自身の幼い頃のエピソードも・・・。まさに「恨(ハン)」の系譜といったところです。

 数ヵ月前、上原善広「韓国の路地を旅する」(ミリオン出版)を読んでいたら、鄭棟柱氏との対談の記録が数ページにわたって書かれていました。
その中に、1949年生まれの彼自身の子ども時代の思い出が紹介されていました。

 《子どもの頃、白丁に一人で行って何か物を盗ってくると「一日大将」になれるというので、勇気を出してへ行くと一人の白丁の少女に見つかる。少女は一般地区の子どもが何をしに来たかを察し、家にあった何か小さな物をその子に握らせて帰させる。待っている友達の元へ転がるようにして走って帰ったその子が、握った手の中にある少女からもらったものを見てみると、それは小さな肉の塊だった。食糧難の折り、子どもたちはそれを分け合って食べた》

 この部分を読んだ時、私ヌルボが「そうだったのか!」と思い出したのがこの「神の杖」の最初のあたりのエピソードです。ほとんど同じ内容です。小説では「一日」が「一週間」とされ、少女の妹も登場していますが・・・。
 上述のように「あらかた忘れていた」中で、18年間も脳裏に残っていた印象的な場面です。(この女の子はどんな気持ちで「肉の塊」を渡したのだろうか?と考えると「ヌルボの目にも涙」です。)
 小説では、この時の女の子(後の朴異珠!)と少年たちが成長してソウルで学生生活を送っていた頃(1970年頃?)、さらに現在(1990年代?)へと続きます。社会的なテーマについての問いかけと、自身の生き方に対する深い省察をひとつのものとして書き上げている点に共感を覚えました。
 (それにしても、よくこれだけのページ数で収まったものです。)

 近年の韓国の小説は、このような社会的な問題を取り上げた作品は少なくなっているようです。日本の後を追って小説の世界が狭くなり、<昭和の人間>(笑)の私ヌルボとしては手応えが感じられないという思いが募る中、この小説を再読したのは「正解」でした。

 3冊ばかり一挙に紹介するつもりが、これだけで長くなったので、以下は続きで・・・。冒頭で「順不同で・・・」と書きましたが、結局「感動した本」について書いたことになりました。

★実はもう1冊の感動本=5つ候補があります。安素玲「詩人/東柱」です。尹東柱の伝記ですが、韓国語本なのでヌルボの語学力では数日でイッキ読みというわけにはいかず今やっと6割ほど読み進んだところです。今年中にはなんとか読み終えるか?といったところ。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月4日(金)~12月6日(日)]

2015-12-08 23:01:37 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨夜は桜木町のブルク13で「技術者たち」鑑賞。129の座席数で観客は10人くらいか。しかし、4日の「毎日新聞(夕)」の好意的な評の通り、娯楽作として観て損のない作品だと思います。東京だとシネマート新宿のあの小さなスクリーン2だけの上映とか。これは横浜在住でトクしました。

 一昨日6日はフィルムセンターで韓模(ハン・ヒョンモ)監督「青春双曲線」と、申相玉(シン・サンオク)監督「ある女子大生の告白」を観てきました。梁仁實(ヤン・インシル)岩手大准教授のトークによると、韓模監督作品は①新しいスタイルの映画 と②観客にうける興行的映画 に大別されるとのことで、「青春双曲線」や「自由夫人」「女社長」は後者。そして前者の例は探偵ものの「魔人」(1957)と女性の同性愛をテーマにした「嫉妬」(1966)・・・というのを聞いて、私ヌルボ「そうだったのか!」と思ったのは、半年ほど前その「魔人」の原作の金来成(キム・ネソン)の探偵小説(右画像)をおもしろく読んだからです。また今読んでいる途中の安素玲「詩人/東柱」という尹東柱の伝記(韓国語)中に、1938年中国・龍井の実家に帰省した尹東柱が弟・一柱に買い与えた雑誌「少年」に連載中の金来成「白仮面」を一柱が夢中になって読んだということも書かれていました。(この件についての記事を1つ前に書くつもりだったのが間に合いませんでした。)
 ※「青春双曲線」と「ある女子大生の告白」はYouTubeで観ることができます。(韓国語) 「青春双曲線」は→コチラ、朝鮮戦争直後の釜山のようすもわかる、なかなか楽しい作品です。「ある女子大生の告白」は→コチラです。

 今日の「日刊スポーツ」をみたら<日刊スポーツ映画大賞>が発表されていました。(→コチラ。)作品賞は「ソロモンの偽証」。私ヌルボも観た映画で、受賞に異存はありませんが、製作委員会に朝日新聞社が名前を連ねていましたね。監督賞等の「日本のいちばん長い日」はテレビ朝日か。(※「日刊スポーツ」は朝日新聞社系列。) まあ主演女優賞(綾瀬はるか)等の「海街diary」はフジテレビだし、今や大多数の日本映画の製作に大手メディアが関わっているわけで、いちいち目くじらを立てるようなことでもないでしょうけど・・・。

 一方、韓国では「権威ある」大鐘賞映画祭権威を振りかざしたために自ら権威を失墜させる失態を演じてしまいました。(→コチラ参照。) 1週間後の青龍映画賞は雰囲気が対照的だったそうです。(→コチラ参照。)

「朝鮮日報」12月4日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「ボーダーライン」

   撮影の手際をご覧あれ ★★★☆


 「白鯨と闘う」

   「モビーディック」に感謝 ★★★☆


 「フランス組曲」

   戦争が乱した人の本性 ★★★


 「サウスポー」

   リング外の世界が怖い ★★★


 今回の4作品についてはすべて下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月8日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(32)
②ミューン:月の守護者  9.1(34)
③悪い国(韓国)  9.0(46)
④ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  9.0(44)
⑤JSA(韓国)  8.9(362)
⑥エターナル・サンシャイン  8.8(507)
⑦あなたをずっとあいしてる(日・韓)  8.8(87)
⑧スウォーズマン 剣士列伝  8.7(35)
⑨ぼくのエリ 200歳の少女  8.5(555)
⑩ブリッジ・オブ・スパイ  8.5(139)

 新登場は③⑧⑨の3作品です。旧作は計4作品になりました。
 ③「悪い国」は韓国のドキュメンタリー。セウォル号関連としては「ダイビングベル」に続く2作目の一般公開作品です 「ダイビングベル」が事故発生後の現場で行われた救助作業の問題点を指摘したのに対し、コチラは真相究明を求める家族の闘争史に重点がおかれています。セウォル号特別法制定のための市民の署名を受けてハンスト闘争を続け、国会、光化門、大統領府等に向かう家族がいる一方では、珍島の港を立ち去ることができず帰らぬ子供を待っている人々もいます。映画は珍島、安山、ソウルを行き来して親たちの心に耳を傾けます。原題は「나쁜 나라」。
 ⑧「スウォーズマン 剣士列伝」は1990年の香港の武侠映画。原題は笑傲江湖で、金庸の同名小説が原作。徳間文庫で刊行されていて、すごくおもしろかった!です。映画の方は原作から「遠く離れている」そうですが・・・。日本では一般公開はなくDVDのみ。韓国題は原題のまま「소오강호」です。
 ⑨「ぼくのエリ 200歳の少女」は2008年のスウェーデン作品の再上映。日本でもそれなりに話題になりました。韓国題は「렛 미 인(レット・ミー・イン)です。

     【専門家による順位】

①ぼくのエリ 200歳の少女  9.0(10)
②タクシー  8.5(6)
③シチズン・フォー  8.2(5)
④今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
⑤ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
⑥危路工団(韓国)  8.0(7)
⑦エヴァの告白  8.0(5)
⑧オデッセイ  7.8(6)
⑧ボーダーライン  7.8(6)
⑩ザ・ロブスター  7.6(6)

 ①と⑧「ボーダーライン」が新登場です。
 ①「ぼくのエリ 200歳の少女」については上述しました。
 ⑧ 「ボーダーライン」については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月4日(金)~12月6日(日)] ★★★

         「内部者たち」が3週連続トップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・799,876・・・・・・・・4,950,866 ・・・・・・・・・39,719・・・・・・・1,022
2(新)・・白鯨との闘い ・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・292,584・・・・・・・・・・338,960・・・・・・・・・・2,992・・・・・・・・・524
3(2)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・・11/05 ・・・・・・・・・・・156,721 ・・・・・・・・5,172,749・・・・・・・・・40,385・・・・・・・・・443
4(41)・・劇的な一夜(韓国) ・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・143,628・・・・・・・・・・180,130・・・・・・・・・・1,492・・・・・・・・・434
5(3)・・情熱みたいなこと・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・・83,754・・・・・・・・・・547,502・・・・・・・・・・4,017・・・・・・・・・407
       言ってるね(韓国)
6(新)・・ボーダーライン・・・・・・・・・・12/03・・・・・・・・・・・・41,535・・・・・・・・・・・52,082 ・・・・・・・・・・・422・・・・・・・・・227
7(新)・・サウスポー・・・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・40,342・・・・・・・・・・・64,836 ・・・・・・・・・・・506・・・・・・・・・324
8(5)・・ハンガー・ゲーム FINAL:・・11/18 ・・・・・・・・・・・38,256・・・・・・・・・・766,630・・・・・・・・・・5,774・・・・・・・・・186
       レボリューション
9(6)・・バケモノの子(日本)・・・・・・・11/25・・・・・・・・・・・・34,205・・・・・・・・・・173,321・・・・・・・・・・1,290・・・・・・・・・197
10(7)・・烈車戦隊トッキュウジャー・・11/26・・・・・・・・・・30,607・・・・・・・・・・・85,376 ・・・・・・・・・・・629・・・・・・・・・266
       VSキョウリュウジャー THE MOVIE(日本)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「内部者たち」が今回も独走。今日(8日)500万人を突破しました。新作はどれもパッとせず。スジ主演のパンソリ映画「桃李花歌」もわずか1週でベスト10圏外へ。
 今回の新登場は2・4・6・7位の4作品です。
 2位「白鯨との闘い」は、1819年捕鯨船エセックス号が巨大な白鯨に襲われたの実話を「アポロ13」等のロン・ハワード監督が映画化した作品。白鯨との死闘の末、船を沈められた乗組員たちはボートで脱出するのですが・・・。韓国題は「하트 오브 더 씨」。日本公開は1月16日です。
 4位「劇的な一夜」は、韓国のラブコメ。チョンフン(ユン・ゲサン)とシフ(ハン・イェリ)は、それぞれの昔の恋人の結婚式で出会いますが、失恋の痛手から酒をしこたま飲んだ勢いで2人は「劇的な一夜」を共にしてしまいます。それで終わらせるにはもったいない(!?)と思った2人は、シフの提案でコーヒークーポンに10個のスタンプが集まるまで<モムチン(몸친.カラダ友だち)としてつき合ってバイバイしようということに・・・。ところがクーポンのスタンプが1つずつ増えていくうちに2人の気持ちは微妙になって行きます。スタンプ10個が集まった時、約束通りクールにバイバイできるのか・・・。つまりは<몸친>で始まった関係を続けるうちに<맘정(心の情)>が出てきて、<맘친(心の友)>になるという話かな? 原題は「극적인 하룻밤」です。
 6位「ボーダーライン」はFBIと麻薬組織の攻防を描いたアメリカ映画。国防総省の特別部隊にリクルートされたエリートFBI捜査官ケイト(エミリー・ブラント)に課せられた極秘任務は巨悪化するメキシコ麻薬組織ソノラカルテルの殲滅。仲間の動きさえも把握できない状況の中で、ケイトは善と悪の境界が揺らぎ始めます。悪を征する合法的な手段はあるのか? 麻薬戦争の裏側にある真実とは? 韓国題は「시카리오:암살자의 도시」。日本公開は来年4月9日です。
 7位「サウスポー」は、アメリカのスポーツ<根性>物(?)。野球じゃなくてボクシングです。世界ライトヘビー級チャンピオンのビリー(ジェイク・ギレンフォーク)は、防衛戦で目を負傷します。その後若いボクサーの言葉にキレたビリーは闘騒ぎを起こし、妻モーリーン(レイチェル・マクアダムス)も巻き込まれて家庭はとんでもないことに・・・。絶望して自暴自棄になったビリーは出場停止処分とされた上、飲酒運転による事故を起こしてしまいます。このどん底から人生のやり直しを決意したビリーは再びチャンピオンを目指して立ち上がります・・・。韓国題は「사우스포」。日本公開は2016年、かな?

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・13,838 ・・・・・・・・・・440,362・・・・・・・・・・・3,326 ・・・・・・・・・61
2(59)・・フランス組曲・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・・5,836・・・・・・・・・・・・12,061 ・・・・・・・・・・・・・90 ・・・・・・・・・92
3(新)・・ぼくのエリ 200歳の少女・・・2008/11/13 ・・・・・・・・・・・・・4,323・・・・・・・・・・・・95,677 ・・・・・・・・・・・・645 ・・・・・・・・・58
4(2)・・THE IDOLM@STER MOVIE ・・・・・・11/19・・・・・・・・・・・・・・2,277・・・・・・・・・・・・22,477 ・・・・・・・・・・・・163 ・・・・・・・・・27
       輝きの向こう側へ!(日本)
5(22)・・悪い国 (韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・・2,110・・・・・・・・・・・・・3,354・・・・・・・・・・・・・・23 ・・・・・・・・・17

 2・3・5位の3作品が新登場です。
 2位「フランス組曲」は英・仏・ベルギー合作のロマンス。
舞台は1940年、ドイツの占領下のヴィシー。戦地に行った夫の帰りを待つフランス人女性リュシル(ミシェル・ウィリアムズ)は、厳格な義母と大きな屋敷で暮らしていました。そこでリュシールが毎晩聞いたピアノの演奏者とは、その家に滞在していたドイツ人将校ブルーノ(マティアス・スーナールツ)。長く続く戦争の中、ピアノだけが彼の慰めになっていました。ただ一人自分を自由にしてくれる彼に、リュシルは心を開いていきます。終わるとも思えない戦争のように、2人の間の秘められた愛は徐々に激しくなっていきます・・・。韓国題は「스윗 프랑세즈」。日本公開は1月8日です。
 3位「ぼくのエリ 200歳の少女」と、5位「悪い国」については上述しました。
コメント (2)
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韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20(2015年11月22日~11月29日)

2015-12-04 14:40:08 | 韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20
 3ヵ月ぶりです。たぶん次会は以前のように2ヵ月ごとに戻す予定です。

 前回は→コチラ

データの出所は韓国の視聴率調査機関<TNmS>のサイト中の「全国・地上波」の部です。(→コチラ。)

 何ヵ月か前、「風と共に去りぬ」にも比される韓国の国民的大河小説・朴景利「土地」を読みました。ダイジェスト版全6巻です。19世紀末~1945年の光復までの約1世紀を描き、主な登場人物が200~300人、かな? 私ヌルボの感想の1つは「韓流ドラマみたい」。(※実際にドラマ化されているのですが。→「名家の娘ソヒ」) たとえば、生みの親と育ての親で違うといったような出生の秘密を持つ人物が5人はいたなー。考えてみれば、今でこそ<マクチャン>(トンデモ展開のドラマ)と言われるようなことが昔はけっこうあったのかも。日本でも昔は婚外子はけっこういたようだし、第2夫人なんかもわりとフツーにいたりしたわけだし・・・。ただ、韓国の場合は<MBCオンデマンド>の→コチラの記事(日本語)に「韓国社会の最大の話題を挙げるなら、不幸にもそれは“不倫”だ」とあるように<現実問題>という面が多分にあるようです。あ、もしかして日本でも<不倫は文化>ですか?

 たまたま韓国の人気ドラマ作家・洪(ホン)姉妹(ジョンウン&ミラン)についてちょっと調べてみました。デビュー作「快傑春香」(2005)以降「快刀ホン・ギルドン」(2008) ・「美男<イケメン>ですね」(2009)・「僕の彼女は九尾狐」(2010)等々次々にヒット作を出してますね。詳しくは<innolife>の記事(→コチラ)参照。しかし→コチラ脚本家ランキングでは第8位なので、まだ上に7人もいるということ。記事を読むと最上位の脚本家=“スペシャル”はドラマ1話あたりの原稿料は3千万ウォン以上。それに続く“特A”は、1千万~2千万ウォンが相場だそうです。ちなみに第1位は「太王四神記」等の女流脚本家ソン・ジナで、1話あたりの原稿料は4千万ウォン以上とか。
※なお、上記のホン姉妹とは別にもう1組のホン姉妹(ジナ&ジャラム)もいるのですね。小説家・洪盛原(ホン・ソンウォン)の娘。代表作は「ベートーベン・ウィルス」なんですが、それ以外は「オーバー・ザ・レインボー」とか、あとは、うーむ・・・。

【11月23日(月)~11月29日(日)】

①週末連続劇「お願い、ママ[부탁해요 엄마]」(KBS2)  24.3%

②週末特別企画「私の娘、クム・サウォル[내딸금사월]」(MBC)  21.7%
 「女王の花」の後続ドラマとして9月5日スタート。主人公クム・サウォル(ペク・ジニ)は実母のドゥゲ(チョン・イヌァ)がたった一度の不倫できた婚外子ですが、ドゥゲは夫カン・マヌ(ソン・チャンミン)に知られずに生んだ赤ちゃんを育てることができず保育園の前に捨ててしまいます。ところがなんと同じ日同じ保育園に、別の女性が保育園の園長(キム・ホジン)に「あなたの子だからしっかり育ててね」と電話して女の子を捨てて去ります(!)。 さらには、なんとドゥゲの後をつけていた姑ソ・クッジャ(パク・ウォンスク)が2人の子供の服を着せ替えてしまいます(!!)。こうしてサウォルとその女の子ヘサン(パク・セヨン)の出自のややこしさは2人の成人後の彼女とその周囲の人たちの問題の大きな種に・・・。で、カン・マヌは建設会社の会長で、息子のカン・チャンビン本部長(ユン・ヒョンミン)がその跡取り。しかしイイ男の若様チャンビンはドゥゲではなく前妻の子。つまりアウォルと血はつながっていません。なおトゥゲ自身も父親は有名な建築家で自身も有名女子大の建築デザイン学科卒で、つまりは建築一家。成人したサウォルもそんな血統を受け継いでか建築士へと・・・。
 しかし、このドラマは典型的な<マクチャン>だなー(笑)。赤ちゃんのすり替えといえば、最近では「それでも青い日に」(KBS2)にもあったし、「私はチャン・ボリ!」もそうだった? 夫と嫁ぎ先の裏切りに憎悪を募らせたドゥゲが復讐を企て・・・というのもよくあるパターンだし・・・。韓国人記者も→コチラの記事(日本語)で「ありえないドラマに裏切られる斬新なことは期待しなかったけれど、子供すり替えという陳腐さがすでに結末を予測させる」と厳しい書き方をしていましたが、その後の展開は「予測」通りなのか、どうなのかな?

③日日連続劇「我が家のはちみつの壷[우리 집 꿀단지]」(KBS1)  20.1%
 「家族を守れ」の後続。学費ローンと最低時給のバイトに苦しみながらも大学を卒業した若者たち。しかし社会に出ても正社員になるのは、至難の業!! そんな中、生まれた時から出発点が異なる4人の若者たちの物語ーを通じて先の見えない青春の厳しい現実に夢と希望を伝えたい、というのが制作意図。まずはオ・ボム(ジウン)。事故でお父さんを亡くした後、5千万ウォンも借金を抱え込み、学費や小遣いも必要とあって学生時代はバイトに追われ、スペックを積むことができず、なかなか就職も決まらないが、いつも明るくて活気あふれる新社会人女性。初回の放送では、大手酒造会社プンギルダンの面接日なのに寝坊してあわてて面接場に向かう途中、イケメン男のカン・マル(イ・ジェジュン)と出会います。彼は養父チェ・ジョンギ(イ・ヨンハ)に頼まれて買ってきた指輪を失くしたのてすが、ボムがその犯人だと勘違い。実はチェ・ジョンギはプンギルタンの女社長ペ・グッキ(チェ・ミョンギル)の元夫。パランがいなくなってからグッキと別れて再婚して連れ子のマルの養父となるが、再婚した妻が事故で亡くなると子供たちとともににグッキの元に戻りました。つまりカン・マル(イ・ジェジュン)共々グッキの家に居候というわけ。マル自身も留学から帰国して以来残高0ウォンの「持たざる者」。一方「持てる者」の側はグッキ(とジョンギ)の娘チェ・アラン(ソ・イアン)。プンギルタンのチーム長で、26歳にして、数百億ウォンの相続が予定されています。そしてプンギルタン課長のアン・テホ(キム・ミンス) 28歳はアランを愛する男性。プンギルタンの秘書である父親はテホとアランの結婚=逆玉を願っています・・・。
 このドラマでも、グッキは20年前に3歳で行方不明になった末娘パランをいまだに探していて、アランもまた妹のことがずっと気になっていますが、人物相関図を見るとボムはオ家の実の娘ではなく養女。つまりボムはアランの実妹なんですね。何という偶然というか必然というか・・・(笑)。ここにも歴然とマクチャンの影。

④週末ドラマ「オンマ(お母さん)[엄마]」(MBC)  15.1%
 「女を泣かせて」の後続。ユン・ジョンエ(チャ・ファヨン)は夫と死別後、女手一つで2男2女の子供たちを育てあげ、ソウルの外れに店と自宅も構えることができました。ところが・・・。しっかり者で思慮深い長女キム・ユンヒ(チャン・ソヒ)、幼い頃体が弱く母親の心配を一身に受けたせいか自己中心的な面はあるが真面目で立派に成長してくれた長男キム・ヨンジェ(キム・ソックン)、兄ヨンジェに対する劣等感に悩まされてさまよっていた時期もあったが、今は流行のメディカルリゾートの職に就いて活躍している次男キム・カンジェ(イ・テソン)、そして末っ子の娘キム・ミンジ(チェ・イェスル)は医大生(←実は家族に内緒で学校を辞め、念願の女優になるためオーディションを受けまくっているのですが・・・)といった信頼していた子供たちが相次いで期待を裏切るのです。母親の面倒はみないくせに遺産は欲しい? そんな子供たちに、ジョンエは痛快な復讐に乗り出します・・・。ふーむ、またまた復讐物かと思ったら、そんな陰湿なものではなさそう。

⑤KBSニュース9(KBS1)  15.1%

⑥日日ドラマ「帰ってきたファン・グムボク[돌아온 황금복]」(SBS)  14.3%

⑦日日朝連続劇「義母さんは私の嫁[어머님은 내며느리]」(SBS)  14.1%

⑧日日ドラマ「全部うまくいくよ[다 잘 될 거야]」(KBS2)  14.0%
 「親と子、夫婦、恋人など離れられない仇敵たちを通じて愛と幸せを見つけていくストーリーを描くヒーリングドラマ」とのふれこみなんですが・・・。第1話では、レストランを譲るという父親、クム・マンス(カン・シニル)の提案が、娘のクム・ガウン(チェ・ユニョン)の気に入らなかった、というところから。つまり料理関係が物語のベース。ここでもやはり大企業の御曹司が登場します。YBフードの会長の息子ユ・ヒョンジュン(ソン・ジェヒ)なんですが、彼とカン・ギチャン(クァク・シヤン)がクム・ガウンをYBフードの公募展プロジェクトへの参加チームの一員として呼び入れ、これにガウンの妹とか、その片思いの相手とか、子供時代以来ガウンに対する嫉妬心を持ち続けている「悪縁」の女性とその弟とかもからんで狭い人間関係の中でドロドロ・・・じゃなくて「仇敵たちを通じて愛と幸せを見つけていく」というんてすよねー。

⑨無限挑戦[무한도전](MBC)  13.1%

⑩日夜[일밤](MBC)  12.0%
 体験型バラエティ「日曜日 日曜日の夜に(일요일 일요일밤에)」です。次の「ハッピー・サンデー」(KBS2)と日曜の同時間帯(16:50~19:55)で争っています。

⑪ハッピー・サンデー[해피선데이](KBS2)  11.7%

⑫「6時 私の故郷[6시 내 고향]」(KBS1)  11.5%
 月~金の18:00~18:55放映。1991年5月から続いている長寿番組。

⑬朝ドラマ「明日も勝利[내일도 승리]」(MBC)  11.1%
 「イヴの愛」の後続として11月2日スタート。醤油宗家の家業を継ごうとがんばるハン・スンニ(チョン・ソミン)の奮闘と成長の物語。上記の建築士や下記のデザイナーといった専門的な職業関係のドラマは多いですが、たまに製造業関係がありますね。「我が家のはちみつの壷」のような酒造業は前にもありましたが(「シンデレラのおねえさん」)、醤油は初めてでしょうね。このタイトルは、主人公スンニのハングル表記が漢字の「勝利」と同じなので。またこのドラマは現代版「平岡(ピョンガン)王女とバカの温達(オンダル)」話というふれこみです。これは「三国史記」にある物語ですが、その内容は→コチラを読んでください。そういえば「天下無敵 イ・ピョンガン」というドラマもありましたね。(→コチラ参照。)

⑭日日連続劇「偉大な糟糠の妻[위대한 조강지처]」(MBC)  11.0%
 あるアパートで偶然女子高時代の同級生のジヨン(カン・ソンヨン)とギョンスン(キム・ジヨン)とジョンミ(ファンウ・スルヘ)の3人が出会います。「過去の隠密な殺人事件、危なげな結婚と離婚、そして、凄まじい復讐のストーリー」となってるからおどろおどろしい話かと思ったら、「‘コミカル夫婦ノアール」と続くのは何なんだ? つまり、元々裕福な家に育ったジヨンは父の勧めで結婚した夫が大学教授になり、家が貧しいため高校入学以前に3年も働いていたギョンスンも夫ギチョルが不動産業に携わってゴルフ場の社長になり、ちょっと不良っぽかったジョンミも早くに独立して夫と美容院をやっていて・・・と一応は順当な人生を送っていて・・・と思いきや、それぞれに夫の不倫といった問題のため幸せな家庭生活とは言いがたく、結局復讐に乗り出す・・・といっても、上述のように制作意図は「男性中心社会から抜け出した女性らの独り立ちを通じて、妻の愛がどれだけ高貴なものか、ユーモアと諧謔で知らせたい自分だけのアイデンティティを見つける面白さと感 動を与えたい」ということです。ここにもやはり現実社会が反映されてるということでしょう。

⑮「全国歌自慢[전국노래자랑]」(KBS1)  10.9%

⑯「人間劇場[인간극장]」(KBS1)  10.6%
 月~金の7:00~7:35に放映しているドキュメンタリー番組。

⑰KBSニュース7(KBS1)  10.5%

⑱特別企画「六龍が飛ぶ[육룡이 나르샤]」(SBS)  10.4%
 特別企画と言っても特集とかではなく、いつもドラマなんですけど・・・。で、これは時代劇。14世紀末、高麗王朝打倒に活躍した6人の物語。朝鮮王朝を開いた李成桂(チョン・ホジン)、その5男で、後に第3代国王・太宗となった李芳遠(ユ・アイン)、芳遠の師であり政敵ともなった鄭道伝(キム・ミョンミン)はもちろん実在の人物ですが、他の3人はフィクションかな? お、チョン・ユミも出てるでないの!?・・・って「ソニはご機嫌ななめ」に出てるチョン・ユミですよね。(<輝国山人の韓国映画>によるとチョン・ユミは5人もいるので紛らわしい。)

⑲視聴者コラム 私たちが暮らす世の中[시청자칼럼 우리 사는 세상](KBS1)  10.3%
 月~金の18:55~19:00、つまりニュースの5分間放映。世の中のさまざまな問題に対して、視聴者たちが意見・提言を語ります。

⑳TV小説「星になって輝く[별이 되어 빛나리]」(KBS2)  10.2%
 70年代を描いた「それでも青い日に」の後続は、さらに時代をさかのぼるのか。
1960年代を舞台とした1人の女性がデザイナーになるまでの過程を描いた心温まるサクセスストーリー。第2次大戦が終わった翌年、死んでしまった子供の代わりに紡織会社の社長ジェギュン(ソン・ヨンギュ)の次女となったボンヒ(コ・ウォンヒ)は、ジェギュンのおかげで豊かな暮らしをしていました。しかし突然のジェギュンの死により一家は路頭に迷ってしまいます。貧しい村で暮らすことになったボンヒは、家族のため食料を調達し、お金を稼ぐためにいろんな仕事をします。そんな中、ボンヒはジョンヒョン(イ・ハユル)と運命的な再会を果たします・・・。最初の方の画像を見ると、社会全体が貧しかった当時のようすがわかります。ボンヒのお金稼ぎというのも偽物たばこを作ったりとか・・・。米軍にチョコレートをもらったりもしてます。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [11月27日(金)~11月29日(日)]

2015-12-01 23:52:53 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 11月28日にフィルムセンターで「君と僕」「迷夢」を鑑賞。「君と僕」では初めて永田絃次郎(金永吉)が歌う場面を観ました。(こんな所で!と李香蘭も登場。) YouTubeには永田の歌がいろいろありますが、そのほとんど(全部?)が軍歌か国威発揚の歌なのは韓国・朝鮮人ならずとも哀しい気がします。「迷夢」は以前YouTube(→コチラ)で観たので内容はほぼ記憶に残っていました。<籠の鳥>から脱しようという点で前週に観た「自由夫人」と共通するところがありますね。

 渋谷の気骨ある映画館の1つユーロスペースでは12月12~18日の<イスラーム映画祭2015>に続いて12月19~25日は<ニッポン・マイノリティ映画祭>。日本大学藝術学部映画学科の企画・運営で、被差別・在日韓国人・アイヌ民族・沖縄の基地問題・広島&長崎の被爆者・LGBTなどを扱った15作品を上映。上映作品(→コチラ)を見てみると在日韓国人関係は(私ヌルボ未見の)「異邦人の河」だけですが、全体的に意義のあるラインナップで、<日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959 創造と開花>と折り合いをつけつつ観に行こうと思っています。

「朝鮮日報」11月27日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「バケモノの子」
   決めた!子供とまた観る ★★★☆

 「情熱みたいなこと言ってるね」

   会社員に笑いと慰労を ★★★


 「桃李花歌」

   パンソリでないと空腹 ★★★

 「スティーヴとロブのグルメトリップ」

   料理より美味・声帯模写 ★★★


 「アイランド:時間を盗む島」

   カメラだけが騒がしい ★★☆


 「スティーヴとロブのグルメトリップ」は、「イタリアは呼んでいる」のウィンターボトム監督の旧作(2010)で、イギリス各地の一流レストランを食べまわるグルメレポート旅行に出た男2人の愉快な珍道中を描いたコメディ。「アイランド:時間を盗む島」は韓国のミステリー。不慮の大きな事故に遭った後、K(オ・ジホ)は全てを失って故郷の済州島に帰って来ます。しかし、「20年前に消え去った彼女が戻ってくる!?」。夜ごとにそんな奇妙なことが・・・。その謎を探るうちに、島の秘密が徐々に暴かれていきます・・・。「ピーター・パン」の著者バリーの戯曲「メアリー・ローズ」が原作。日本未公開。他の作品についてはすべて下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月1日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(32)
②ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  9.1(43)
③ミューン:月の守護者  9.1(34)
④JSA(韓国)  8.9(362)
⑤エターナル・サンシャイン  8.8(502)
⑥あなたをずっとあいしてる(日・韓)  8.8(87)
⑦ブリッジ・オブ・スパイ  8.4(138)
⑧エール!  8,2(109)
⑨内部者たち(韓国)  8.2(1929)
⑩ウィ・アー・ユア・フレンズ  8.2(45)

 入れ替わりは4作品ありましたが、新登場はありません。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②シチズン・フォー  8.2(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
⑤危路工団(韓国)  8.0(7)
⑥エヴァの告白  8.0(5)
⑦オデッセイ  7.8(6)
⑧ザ・ロブスター  7.6(6)
⑨EDEN/エデン  7.6(3)
⑩ザ・ウォーク  7.2(7)

 順位変動は少しありましたが、新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月27日(金)~11月29日(日)] ★★★

         1~4位は韓国映画が独占、だが・・・

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・1,136,656 ・・・・・・・・3,589,454・・・・・・・・・28,765・・・・・・・1,129
2(2)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・・11/05 ・・・・・・・・・・・236,987 ・・・・・・・・4,905,657・・・・・・・・・38,344・・・・・・・・・538
3(33)・・情熱みたいなこと・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・225,091・・・・・・・・・・341,001・・・・・・・・・・2,511・・・・・・・・・560
       言ってるね(韓国)
4(新)・・桃李花歌(韓国) ・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・138,061・・・・・・・・・・228,262・・・・・・・・・・1,635・・・・・・・・・563
5(3)・・ハンガー・ゲーム FINAL:・・11/18 ・・・・・・・・・・117,244・・・・・・・・・・679,059・・・・・・・・・・5,119・・・・・・・・・409
       レボリューション
6(69)・・バケモノの子(日本)・・・・・・11/25・・・・・・・・・・・・80,019・・・・・・・・・・108,873 ・・・・・・・・・・・811・・・・・・・・・363
7(28)・・烈車戦隊トッキュウジャー・・11/26・・・・・・・・・・45,269・・・・・・・・・・・50,149 ・・・・・・・・・・・369・・・・・・・・・344
       VSキョウリュウジャー THE MOVIE(日本)
8(4)・・007 スペクター ・・・・・・・・・・11/11 ・・・・・・・・・・・・41,576・・・・・・・・・1,778,530・・・・・・・・・13,979・・・・・・・・・207
9(新)・・クリムゾン・ピーク・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・・20,587 ・・・・・・・・・・・31,889 ・・・・・・・・・・・260・・・・・・・・・255
10(5)・・エターナル・サンシャイン・・2005/11/10・・・・・17,943 ・・・・・・・・・・411,467 ・・・・・・・・・・3,093・・・・・・・・・・67
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1~4位を韓国映画が独占しましたが、新しい方の2作つまり3位「情熱みたいなこと言ってるね」と4位「桃李花歌」は期待ほどの数字ではなく、製作者側にとっては落胆が大きいようです。2作の共通点は女性が単独主人公ということ。→コチラの記事(韓国語)の見出しは「パク・ボヨン、スジも惨敗 女性単独主人公映画のヒットはいつ?」というもの。内容は、韓国では女性ファンは1人でも映画館に行くが、男性の多くは女性連れで観る映画も女性任せであり、その女性ファンは女性単独主人公の韓国映画はあまり選ばない、ということだそうです。(ホントにそうなの?) しかし、パク・ボヨンもスジも、「黒い司祭者たち」の熱演で注目されたパク・ソダムよりも魅力的なので、女性ファンの皆さんもこの機会にぜひ、とキム・ジョンファン記者は呼びかけています。
 今回の新登場は3・4・6・7・9位の5作品です。
 3位「情熱みたいなこと言ってるね」は、スポーツ紙の芸能部の女性新米記者ト・ラヒ(パク・ボヨン)の奮闘記。期待が大きかった芸能記者生活のしょっぱなで彼女の幻想は崩されます。課せられた仕事でアクシデントを巻き起こす彼女にハ・ジェグァン部長(チョン・ジェヨン)の罵声が浴びせられます。部長も上司のコ局長(オ・ダルス)にスクープを持ってこいとせっつかれてるようですが。そんな中、ラヒもライバル新聞社のチェウン記者(リュ・ヒョンギョン)から取材上のアドバイスをもらったり等々してがんばります・・・。あるネチズン評に、ドラマ「未生」の新聞社の芸能部版みたいだ、とありましたがいかがなものでしょうか? 原題は「열정 같은 소리하고 있네」と、「情熱」ではなく「熱情」。で、「熱情」のハングル表記は「劣情」と同じ(笑)ことに今気づきました。
 4位「桃李花歌」は、朝鮮後期(19世紀後半)興宣大院君が権力の座にあった頃のパンソリの大家・申在孝(シン・ジェヒョ.1812~84)と、彼が育てた朝鮮最初の女流名唱・陳彩仙(チン・チェソン.1847~?)という2人の実在した人物の間の「秘められた物語」を描いた作品。身寄りのない少女チェソン(ペ・スジ)は、偶然に聞いたシン・ジェヒョ(リュ・スンリョン)の歌声を忘れられず、歌い手の夢を持ち続け、ある日朝鮮最初のパンソリ学堂・桐里精舍にジェヒョを訪ねて歌を習うことを希望します。しかし、当時は女性がパンソリをすることが許されていなかったため、ジェヒョはチェソンの申し出を断ります。しかしチェソンはあきらめず、男装をして桐里精舍に入ります。その後興宣大院君が全国の歌い手のための落成宴という競演を開催するとの知らせが入り、ジェヒョはパンソリ「春香歌」の歌い手として男たちが決して真似することのできない声を持つチェソンを受け入れることを決心します。チェソンが女であることが分かれば死刑を免れない危険の中、ジェヒョはチェソンに自分の全てを教えるのですが・・・。その時代に女性の歌い手は認められていなかったとは知りませんでした。パンソリ映画というと何といっても「風の丘を越えて~西便制」ですが、あえて今、スジが「建築学概論」以来の2作目でパンソリに挑戦ですか。全て吹き替えなしで撮ったそうです。うーむ・・・。原題は「도리화가」です。
 6位「バケモノの子」は、日本で7月の公開以来好評でしたが、韓国ネチズンの評価(→コチラ)もなかなか高いです。韓国題は「괴물의 아이(怪物の子)」。漢字・ひらがな・カタカナのある日本語の表現力◎。
 7位「烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE」は、大人気放映中の<スーパー戦隊シリーズ>38作目とのことです。私ヌルボの数多い苦手分野のひとつで、「大人気放映中」どころか、このシリーズ自体も知りませなんだ・・・。韓国題は「극장판 파워레인저 트레인포스 VS 다이노포스 THE MOVIE」です。
 9位「クリムゾン・ピーク」は、アメリカのスリラー。幽霊を見ることができるイーディス(ミア・ワシコウスカ)は、恋人トーマス(トム・ヒドルストン)との結婚を機に、彼の姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)と共に“クリムゾン・ピーク“と呼ばれる山頂にある広大な屋敷で暮らすことになります。ところが、新しい生活に慣れてきた頃、深紅の亡霊たちが現れ、イーディスにある警告します・・・。古い屋敷に幽霊か。どこに新味が、と思ったらギレルモ・デル・トロ監督か。「パンズ・ラビリンス」はよかったな。韓国題は「크림슨 피크」。日本公開は来年1月8日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・17,943 ・・・・・・・・・・411,467・・・・・・・・・・・3,093 ・・・・・・・・・67
2(2)・・THE IDOLM@STER MOVIE ・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・・・4,983・・・・・・・・・・・・18,930 ・・・・・・・・・・・・138 ・・・・・・・・・36
       輝きの向こう側へ!(日本)
3(3)・・ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・・2001/3/01 ・・・・・・・・・・2,626・・・・・・・・・・・・17,110 ・・・・・・・・・・・・131 ・・・・・・・・・34
4(14)・・偽善者たち(韓国)・・・・・・・・・・・・・・11/26・・・・・・・・・・・・・・1,747 ・・・・・・・・・・・・・6,753・・・・・・・・・・・・・42 ・・・・・・・・・23
5(4)・・ザ・ロブスター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/29 ・・・・・・・・・・・・・1,595 ・・・・・・・・・・・・49,207・・・・・・・・・・・・404 ・・・・・・・・・17

 4位「偽善者たち」が新登場です。就職活動中の女子大生ソヨン(クォン・ミンジュン)は、大企業就職を条件に<性上納>を強要されます。これに対し、彼女はセクハラや売春等の問題はすべての国に原因と責任があると判断し、大韓民国を相手に訴訟を提起すします。前代未聞の国相手の訴訟は国全体の論議を呼び、生番組のTV討論のテーマになります。弁護士、作家、女優、文化評論家等々の間の議論は責任の所在から社会指導層の二重性や社会の不条理にも及び、徐々に熱を帯びて相互の暴露までがが飛び交う事態に・・・。そして放送局長は視聴率のためにもっとやれとディレクターを煽ります・・・。全てが終わった時、一人取り残されたソヨンは静かに口を開きます・・・。ヌルボの疑問は、これがどこまで韓国の現実を反映しているか?ということ。日本だと明白な犯罪でしょ?(日本でなくても、ですね。) 原題は「위선자들」です。
コメント
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