ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

[韓国語] ケータイの「マナーモード」は何と言う? メノモドゥじゃなくて・・・

2014-10-31 23:47:08 | 韓国語あれこれ
 一昨日(29日)韓国文化院で「最後まで行く」を観ていて思ったことの1つは、これはケータイ(韓国語で휴대폰(or핸드폰)がなかった時代では成り立ちえない映画だということでした。
 ケータイが出てくるシーンは30ヵ所くらいはあったように思います。家族間・職場関係・ナゾの男等々。そして思いがけない時に思いがけない所で着信メロディーが鳴り始めてあせったりするシーンも・・・。(ジツはカンオケから!)
 2つ前の記事(→コチラ)でも書いた韓国映画「チラシ:危険な噂」や、これも最近観た「監視者たち」でも同様で、ケータイが味方同士の連絡手段としてだけではなく、敵や味方の居場所を探知する道具としても用いられています。
 今や(とっくの昔から?)とくにアクション物には不可欠なツールですね。恋愛物でもかな? 「君の名は」はよく知りませんが、名簿の電話番号欄に(呼)マークがあった時代を経て、ほとんどの家庭に電話が普及した60年代後半以降でも、彼女の自宅に電話した時に彼女本人が最初に受話器を取るかおっかないオトーサンが出るかで一生が変わったりした例もあっただろうと思います。たぶん。

 閑話休題。9月18日の記事(→コチラ)で紹介した月刊「新東亜」の連載小説・イ・ウォンホ「黎明」もケータイなくしてはありえない小説です。開城工団の話かと思ったら副主人公の北朝鮮女性が親戚の有力者の粛清のあおりで脱北する事態となり、それを主人公の韓国人男性が自ら中朝国境まで助けに向かうという展開になっちゃっています。
 その間、主人公は連絡用として彼女に自分のケータイを渡し、新品を購入して番号も変え、中国に入ってからは当局(韓国の国家情報院!)の探知を避けるためそれも捨てたりと、ケータイを駆使し続けます。

 ・・・と、ここまでが(いつもの)長すぎる前置き。(アララ・・・。)
 その「黎明」の9章(「新東亜」11月号)に次のようなくだりがありました。

  진동 설정한 휴대전화가 부르르 떨었을 때는 11시 15분이다.
  (振動設定した携帯電話がブルルと震えた時は11時15分だ。)

 ここで진동 설정(振動設定)マナーモードを意味することはすぐわかります。しかし、この言葉は私ヌルボ、知りませんでしたね。韓日辞典や日韓辞典にないばかりか、NAVER辞典にもなく、google翻訳やexcite翻訳でもただ「振動設定」と変換されるだけです。そして日本語で「マナーモード」と打ち込むと매너모드(メノモドゥ)」としか変換されません。

 この「매너모드」も韓国内のネットを見てみると全然使われていないということではなく、「휴대폰 매너모드」の2語で検索すると約 90,000件がヒットします。しかし「휴대폰 진동설정」の場合は約408,000件、「휴대폰 진동모드」だと約179,000件で、やはり「振動設定」「振動モード」の方がずっと多いですね。

 ところで、日本ではマナーモードではない、音が出るモードを何というのか、私ヌルボ3分前まで知りませんでした。どうも「通常モード」といっているようですね。しかし、通常「マナーモード」にしている人が(たぶん)多いと思われる今、「通常モード」というのも違和感を覚えますが・・・。
 韓国の場合は、この音が出るモードのことを벨소리모드(ベル音モード)」とか벨소리 설정(ベル音設定)」といいます。
 また、音もせず、振動もしないモードを日本ではサイレントモード(サイレントマナーモード)と言っていますが、韓国では무음모드(無音モード)」。これは韓国の方が短くてわかりやすいと思います。

 次々に新しいモノが登場する現代で、紙の辞書や電子辞書だけでなく、インターネット辞典でさえも時代のスピードについていくのはタイヘンなようです。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月24日(金)~10月26日(日)]

2014-10-28 23:48:31 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 時間的余裕がなく、とても行けそうもない東京国際映画祭。そのキャッチコピーがひどいという批判が一昨日からネット上に飛び交っています。「ニッポンは、世界中から尊敬されている映画監督の出身国だった。お忘れなく。」という文言で、英文も付いています。詳細は→コチラや→コチラの<まとめ>を参照してください。
 私ヌルボ、最初にこれを見た時「ホンマカイナ!?」という疑念が起こりました。何ともはずかしいというか、みっともないというか・・・。その後確認してみると、ホントなんですね。六本木駅のエスカレーター横に貼られているし、23日の「読売新聞」掲載の全面広告(→コチラ)の片隅にもこのキャッチコピーがありました。

 いろんな人たちがいろんな観点から批判しています。私ヌルボとしても、これが「幾重にもはずかしい」ということを記しておきます。まず、こういうコピーを考え出した個人、そしてこれを評価した何人もの個々人。そんな皆さんはたとえば日本人のノーベル賞受賞も「わがことのように」喜び、誇らしく思ったのでしょう。ヌルボも日本人という「身内」のことなのでうれしくなくはなかったですが、それは外国に向けて大声で吹聴することではないでしょう。それをやっちゃうはずかしさ・・・。2つ目は、個人レベルで発案したこのコピーを、東京国際映画祭が公式に採用してしまったこと。この「狭量な無邪気さ」に全然気づかないばかりか、恥を恥とも思わずスピーカーで大々的に叫んでしまったはずかしさ! 内容的にも、今の日本がどれほど尊敬に値するような監督や作品を生んでいるかを思うと、ますますはずかしい!! 3つ目は、国際社会で「右傾化」しているのでは?との懸念が広がっている中、このような文言はそれを裏づけるものになるのでは?・・・ということに気づいていないのがはずかしい。(気づいていたとしたら確信犯。) 別に「TOKYOが、カンヌ、ベネチア、ベルリン、を超える日が、やってくる!?」とこれまたはずかしいコピーもあるとは・・・。
 ※この一件の発信源は、映画評論/ライターのモルモット吉田さんのツイート(→コチラ参照)のようです。

 <コリアン・シネマ・ウィーク 2014>(at韓国文化院)、「慶州」「晩餐」「チラシ」「ストーン」の4作は、今後一般公開があるのかどうかわかりませんが、それぞれ商業映画としては弱点があるのでどうだかなー。とくに「晩餐」(→参考)なんて観ててツラくなるばかりで、カタルシスは皆無。それでも未来に微かな希望・・・も見えない! ま、それだけ韓国社会の現状を直視した作品ということではありますが・・・。しかし、そういう作品をまとめて観られたのはラッキーでした。で、明日は「最後まで行く」そして「これが私たちの終わりだ」で終わりだ。
 あ、→1つ前の記事で「チラシ:危険な噂」等に関することをいろいろ書きましたので目を通していただければ幸いです。

 11月の上映予定の中で私ヌルボの注目はシネマヴェーラ渋谷。11月1~14日に<韓国映画の怪物 - キム・ギヨンとキム・ギドク –>、11月15~28日に<「金日成のパレード 東欧の見た“赤い王朝”」「北朝鮮・素顔の人々」ロードショー>という特集が組まれています。

  「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載ナシ。「文化日報」の「映画、今週末何を観るか(영화, 이번 주말 뭘 볼까)」(10月24日.→コチラ)を載せておきます。

 
 「私たちは兄弟です」
 ▲ポイント:単調に展開される物語と構成。いくつかのシーンでは大笑いを提供。
 ▲作品性 ★★★
   娯楽性 ★★★

  「6才のボクが、大人になるまで。」
 ▲ポイント:12年間俳優が実際に成長する姿を盛り込んだ本当の成長映画。監督と俳優たちの情熱で作った名作。
 ▲作品性 ★★★★☆
   娯楽性 ★★★☆

  「シリアル・バッド・ウェディングズ」
 ▲ポイント:笑いと感動を適切に混ぜ合わせたフランスの多文化家族の騒動劇。
 ▲作品性 ★★★☆
   娯楽性 ★★★★

  「ゴーン・ガール」
 ▲ポイント:スリラーのすき間にロマンスやドラマの味を適切に折り込み、フィンチャー監督の卓越した才能を確認させてくれる秀作。
 ▲作品性 ★★★★☆
   娯楽性 ★★★★

  「レッド・カーペット」
 ▲ポイント:実際にエロ映画を作ってきた監督が繰り広げる多様なエピソードが大きな笑いをよぶ。
 ▲作品性 ★★★☆
   娯楽性 ★★★★



           ★★★ Daumの人気順位(10月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①神秘世界歴険記 2  9.5(26)
②60万回のトライ(日本・韓国)  9.3(95)
③チョコレートドーナツ  9.1(62)
④ぼくを探しに  8.9(127)\t
⑤6才のボクが、大人になるまで。  8.8(27)
⑥その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑦帰来(カミング・ホーム)  8.7(46)
⑧足球王(韓国)  8.6(248)
⑨はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.6(1045)
⑩獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)  8.6(21)

 ②「60万回のトライ」の評点が少しずつ高くなってきています。そういう作品だと思います。
 今回の新登場は⑤「6才のボクが、大人になるまで。」だけです。中国映画の⑦「帰来(カミング・ホーム)」については10月14日の記事で紹介しました。
 ⑤「6才のボクが、大人になるまで。」は、リチャード・リンクレイター監督が2002年の時点で6歳だった少年メイソン(エラー・コルトレーン)とその家族の変遷の物語を、同じキャストで12年間撮り続けた(!)画期的なドラマ。少年の成長や、周囲の大人たちの変化、そしてその時々の社会や文化も映し出されています。物語の発端は、両親の離婚直後。メイソンを引き取った母親はキャリアアップをはかり大学に通うためヒューストンへ引っ越します。以後メイソンは、アラスカから戻ってきた父親(イーサン・ホーク)との再会、母の再婚、初恋等々、多感な思春期を過ごし、大人へと成長を遂げていきます・・・。この作品については、町山智浩氏がTBSラジオの<たまむすび>(→コチラ)で「今年の映画の中でベストに入ったりアカデミー賞にノミネートされるような名作」と紹介しています。「夏休みしか撮影してないんですよ。12年間、毎年夏休みだけ撮影してるんですよ」等々、おもしろいネタをいろいろ語っているので、ぜひリンク先を読んでみてください。韓国題は「보이후드」、日本公開は11月14日です。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
③ゴーン・ガール  7.7(8)
④自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑤夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑥FRANK -フランク-  7.2(4)
⑦her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑦帰来(カミング・ホーム)  7.0(2)
⑨ジミーズ・ホール  6.8(6)
⑩情報提供者(韓国)  6.6(8)

 今回の新登場は①と③の2作品です。
 ①6才のボクが、大人になるまで。」については前述の通りです。
 ③「ゴーン・ガール」は後述。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月24日(金)~10月26日(日)] ★★★

         アメリカのサスペンス「ゴーン・ガール」が1位に

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(21)・・ゴーン・ガール・・・・・・・・・・・・・10/23 ・・・・・・・・・・・426,712・・・・・・・・・496,770 ・・・・・・・・4,029・・・・・・・・653
2(32)・・私たちは兄弟です(韓国) ・・・10/23 ・・・・・・・・・・・344,721・・・・・・・・・411,240 ・・・・・・・・3,134・・・・・・・・547
3(1)・・私の愛、私の花嫁(韓国) ・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・215,587 ・・・・・・・1,839,029 ・・・・・・・14,347・・・・・・・・406
4(47)・・レッド・カーペット(韓国) ・・・・・10/23 ・・・・・・・・・・・117,869・・・・・・・・・150,965 ・・・・・・・・1,175・・・・・・・・385
5(2)・・ドラキュラZERO・・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・・114,420 ・・・・・・1,208,400・・・・・・・・・9,741・・・・・・・・368
6(3)・・情報提供者(韓国) ・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・61,392・・・・・・・1,698,501 ・・・・・・・13,114・・・・・・・・319
7(5)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・・45,447・・・・・・・2,777,702・・・・・・・・21,230・・・・・・・・163
8(56)・・6才のボクが、大人になるまで。・・10/23 ・・・・・・・・・45,175・・・・・・・・・・52,311・・・・・・・・・・408・・・・・・・・215
9(4)・・スパイ・レジェンド ・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・19,456 ・・・・・・・・240,234・・・・・・・・・1,801・・・・・・・・215
10(6)・・シリアル・バッド・ウェディングズ・・10/16・・・・・・・・・18,727・・・・・・・・・171,741 ・・・・・・・・1,315・・・・・・・・163
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・2・4・8位の4作品です。
 1位「ゴーン・ガール」はアメリカのサスペンス。ギリアン・フリン原作の同名小説(小学館文庫)の映画化作品ですが、原作と違うところもある、のかな? ニューヨークで雑誌のライターをしていた34歳のニック(ベン・アフレック)は失職して2年前に妻エイミー(ロザムンド・パイク)とともに故郷ミズーリ州の田舎町に帰ってきます。しかし高名な童話作家でニューヨーク育ちのエイミーにとっては新しい生活は満足できるものではありません。そんな中、5回目の結婚記念日、家は何者かに荒らされていて、エイミーは謎の失踪を遂げます。容疑をかけられたのは確かなアリバイのないニック。不利な事実が次々に浮上する中、彼はみずから妻探しを始めますが、その一方で何かを隠すかのように嘘を重ねていきます・・・。ニックの語る結婚生活と、交互に挿入されるエイミーの日記。夫婦のリアルな愛憎劇の果てに浮かび上がる衝撃の真実とは・・・。韓国題は「나를 찾아줘(私を探して)」。日本公開は12月12日です。
 2位「私たちは兄弟です」は韓国のコメディ。幼い頃孤児院で生き別れた後、30年ぶりに劇的な再会を果たしたサンヨン(チョ・ジヌン)とハヨン(キム・ソンギュン)兄弟。しかし肌の色から服装まで似たところは皆無で気まずい感じさえ漂います。ところが、再会の喜びも束の間の30分後、今度は母親(キム・ヨンエ)が消えてしまいます。兄弟は母親を目撃情報等をたよりに全国を回ることに・・・。正反対の兄弟、この母親探索の過程でどうなっていくのか・・・。原題は「우리는 형제입니다」です。
 4位「レッド・カーペット」は韓国のラブコメ。ジョンウ(ユン・ゲサン)は、助監督ジンファン(オ・ジョンセ)以下ジュンス(チョ・ダルァン)、デユン(ファン・チャンソン)を率いる19禁映画の監督。彼に映画制作会社コルが課したミッションが「トップ女優をキャスティングしろ!」。 そこで電撃キャスティングされたのが興行の女神チョン・ウンス(コ・ジュニ)。彼らはウンスと共に新しいプロジェクトを開始しますが、経歴10年のベテラン監督ジョンウの好奇心はウンスによって刺激され、2人の間にはなんかいい感じの雰囲気が流れ始めて・・・。原題は「레드카펫」です。
 8位「6才のボクが、大人になるまで。」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・・・8,851・・・・・・・・・・・3,414,991 ・・・・27,003・・・・・・・・・56
2(9)・・ダイビングベル(韓国) ・・・・・・・・・・・・10/23・・・・・・・・・・・・・・6,738 ・・・・・・・・・・・・・・9,986・・・・・・・・・74・・・・・・・・・20
3(2)・・キル・ユア・ダーリン・・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・3,766 ・・・・・・・・・・・・・24,557・・・・・・・・191・・・・・・・・・43
4(4)・・黄金時代・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・1,286 ・・・・・・・・・・・・・10,154・・・・・・・・・76・・・・・・・・・30
5(3)・・砂漠でサーモン・フィッシング・・・・・・10/16 ・・・・・・・・・・・・・・・977 ・・・・・・・・・・・・・15,323・・・・・・・・117・・・・・・・・・22

 新登場は、2位「ダイビング・ベル」だけです。釜山国際映画祭での上映の是非をめぐって論議をよんだいわくつきのドキュメンタリーです。
ダイビング・ベル(潜水鐘)とは潜水装置の一種で、底が開いている鐘型の金属製構造物で、船舶などから水中に吊り下ろされ、長時間の潜水を可能にするものです。(その形状は→コチラや→コチラの画像を参照のこと。) 
 セウォル号沈没事故の際、このダイビング・ベルが投入されました。しかし「中央日報」の記事(→コチラ)によると「失敗に終わった」とあります。(→ウィキペディアにも関連の記載あり。)
 このドキュメンタリーは、ダイビング・ベル投入の過程を追うだけでなく、政府の対応を批判的に扱ったり、この事故をめぐる疑問点等を提起したりしている点が問題とされたようです。映画祭に招待・上映されることに対し、釜山市長等は上映中断を要求し、また「中央日報」はここでも「上映にセウォル号遺族が憤怒」という記事を掲載しました。(→コチラ。)
 この件についても、また韓国社会&メディアにおける左右の深刻なミゾが如実に現れているといえるでしょう。進歩陣営側の代表的新聞「ハンギョレ」の記事(→コチラ)も読み比べる必要あり、です。また<webneo>の記事(→コチラ)も、具体的な経緯をたどるとともに、「意義があると認めた作品を外圧に屈せず上映した釜山国際映画祭の行為は、拍手に値するのでは、と感じた」と評価しています。ヌルボも、上映の如何については同意見ですが、内容的にはどうかな?とも・・・。しかし観てみないことには何とも、ですけどね。原題は「다이빙벨」です。
コメント (8)
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[韓国] 小説「設計者」や映画「ある会社員」「チラシ」等に出てくる権力配下の裏組織の実在性は?

2014-10-26 23:52:56 | 韓国映画(&その他の映画)
 昨日・一昨日と続けて韓国文化院へ。<コリアン・シネマ・ウィーク2014>もさることながら、私ヌルボ今回初めて24日夜開かれた<韓国現代小説読書会>という催しに行ってきたのです。その課題図書というのか、以前→コチラの過去記事で長々と感想を書いたキム・オンス「設計者」だったもので・・・。
 参加者20人中男性は5人。ま、予想通り。
 皆さんの感想はいろいろ興味深かったですね。殺人と編み物の関連性とか(え、ミルクも?)、犬の種類まではヌルボ知りませんでしたね。「鯨とり」の含意については想定内、だったかな?
 私ヌルボが言ったのは、端的にいえばこれは「bibigoのビビンバのようなフュージン小説」ということ。純文学ともいえエンタメともいえるし、韓国小説でありながらも「キムチやニンニクの臭いがしない」ということ。まあ読んでおもしろければそれでいいんですけどね。(実際おもしろい。)
 また、概して女性の皆さんが「この場面で○○(登場人物)はどう考えたのでしょうか?」といったように作品に即した読み方をするのに対して、男性は作品に描かれた世界の、あるいは作品自体の時代背景・社会状況といった現実との関わりにこだわる傾向があるのでは、と思いました。
 ヌルボ自身がまさにそうで、先の感想文中にも書いた質問をその場で投げかけてみましたよ。それは「権力と裏でつながっていて、その配下で「邪魔者を消す」汚れ仕事をこととしているような殺人請負会社といったものが実在するのかどうか?」ということ。はたして、韓国の読者たちはこういう設定を現実性があるものというアタマで読んでいるのか、それともあくまでも小説の基本設定としての虚構と考えているのか?
 同様の疑問を、隣席の男性も抱いていたようでした。で、その場の反応はというと、即座の反応はなく、ややあって韓国人女性の方が口を開いて「あります」。
 ・・・というわけで、ヌルボがわかったのは、このような殺人請負会社が実際にある、ということではなくて、「実際にある」と思う韓国人がたしかにいるということでした。

 この件で思い出した映画が、先の記事でも書いた「ある会社員」です。(参考→輝国山人のホームページ。)
 主人公の会社員(ソ・ジソプ)が勤める会社というのが表面は平凡な金属製造会社だが、実は殺人請負会社、というのが基本設定です。
 昨日観た「チラシ:危険な噂」も、殺人請負会社の話というわけではありませんが、権力にとって都合の悪い人物を陥れるという点で共通する内容の映画でした。参考→輝国山人のホームページ、→かなりネタバレのブログ記事。)
 この映画については、今年2月韓国での公開時のブログ記事で次のように書きました。
 主人公は熱血芸能マネジャーのウゴン(キム・ガンウ)。担当する女優の成功のために汚れ仕事も厭わずやってきたが、証券街のチラシによる大型スキャンダルに巻き込まれて女優は命まで失うことに。全てを失ったウゴンはそのチラシを流布した犯人を探し始める。その過程でチラシを作って売る業者のパク社長、情報を掘り出して確認する不法盗聴の専門家ペンムン(コ・チャンソク)の他、チラシを利用して「操作」を実行し、それによって生じた問題を武力で解決する解決専門家のチャ・ソンジュ(パク・ソンウン)まで登場。彼の脅しを受けながらウゴンはチラシの根源とその中に隠された真実を追い始める・・・。うーむ、これってどこまで事実を反映しているのかな? 原題は「찌라시: 위험한 소문」ですが、「찌라시(チラシ)」は日本語がそのまま韓国語になった言葉。証券街のチラシというのが実際はどんなものなんだろう?
 実際この映画を観てわかったのはチラシの形態。「チラシ」といっても広告とは関係なく、日本でいうところの「怪文書」で、紙のものもあるが近年はネットで流される情報が多数出回っています。
 ※→ある韓国ブログで芸能界ゴシップを内容としたチラシの実例が・・・。ちょっとヤバい内容だし、実名部分は消しました。

 この映画「チラシ:危険な噂」の中の大型スキャンダルというのは、女優と野党議員との間のセックスがらみのネタ。根も葉もないウワサばらまきに激怒した熱血マネジャーのウゴンが最初に乗り込んで行った先は、賃貸事務室でひっそりと編集発行作業をやっていて、月50万ウォンの購読料で収入を得ているチラシ業者。必死に迫るウゴンは、それが「上から」で提供されたネタであることを聞かされます。
 その後だんだんと明らかにされていくのは、青瓦台(チョンワデ.大統領府)政策室と財閥が結託して行う、財閥のプロジェクトの阻止を図る野党議員のチラシを用いた追い落とし。そればかりではなく、配下に実際に邪魔者を物理的に「痛めつける」(殴る蹴る指を折る等々。果ては殺す!)実動組織があるのです。その組織というのが表向きは保安会社(警備会社)。その実動部隊のボス(パク・ソンウン)というのが元国家情報院要員。昔のKCIAですね。(小説「設計者」中の新興殺人会社も表向きは警備会社。)
 こうした警備会社の人間が、近年の都市再開発で立ち退きに反対する住民を「強制排除」する「用役(ヨンヨク)」として用いられていることについては、→コチラの過去記事でも書きました。またこれも昨日観た映画「ストーン」でも描かれていました。したがって、こうした暴力組織と企業(や、もしかしたら行政)との結びつきは歴然とある・・・と見た方がよさそうですね。
 しかし、殺人請負会社まであるかどうか? 彼らによる、事故や自殺とみせかけた殺人が実際に行われているかどうか? 誰の目にも明らかに存在するとなると大問題となるし、かといって全否定もできないし・・・という謎めいたところがあるからこうした映画や小説が作られる、ということなんでしょう。

 なお、映画という媒体自体も政財界がメディア戦略として重視して宣伝に使うことも多い一方、批判的内容の作品には抑えにかかるというのもときおり聞く話です。
 この点について、2日続けて韓国文化院で偶然(じゃなくて当然だな)顔を合わせたSARUさんはツイッターで次のように呟いていました。
 「チラシ:危険な噂」、これも福岡アジア以来の再見。ラストの展開は、いかに政権や権力が隠然たる力を行使しようと、ネットで市民に共有されると倒されるという、最近の韓国映画の定番的展開。(中略) 権力や抑圧と戦ってきた韓国映画界において、この作品は真剣にそういうものと戦っているわけではなく、単なる娯楽作というあたりがどうにも。あの企業はサムスンとか実際の思わせないように徹底して無毒化されていたり。福岡アジアでの上映には監督が来たので、そのあたり突っ込んだら、ある意味正直な方で、大手の出資を受けた商業作品ですからね…、と。ヘタレ映画認定をしてしまったおいらは、そこそこ楽しみながらも、評価はしないよ。
 ・・・と厳しい評価。
 しかし、ヌルボ思うに、多くの劇場で公開される商業作品はすでにその時点で「ヘタレ映画認定」せざるをえないのではないでしょうか?
 そこで安易な妥協を排するとなると、上映機会を確保するためにかけずり回ることになります。(もっと厳しい映画を作るとなると命がけ?)
 そんな「妥協を排した」映画で今まで何度も大きな感動を味わってきましたが、だからといって「大手の出資を受けた商業作品」にも作り手の「志」といったものが読み取れる作品がないわけではないると思います。
 で、ヌルボとしてはこの「チラシ:危険な噂」の場合、観客に情報の出処や真偽、あるいはチラシの政治的意図について関心を向けさせている点を評価して合格点をつけます。

 ひるがえって日本の場合、政・官・財、そして司法にメディア・・・、そのあたりの「黒い関係」はどんなものなのかな? (以前見た気骨あるドキュメンタリー映画「三池~終わらない炭鉱(やま)の物語」が思い出されます。)

 あ、書いているうちにちょっと論点がずれてきちゃったかな?
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2004年8月1~6日 「中国東北部と中朝国境の旅」全記録 ③2日目午前:北京(盧溝橋、天安門広場)

2014-10-22 22:19:08 | 2004年8月・中国東北部と中朝国境の旅
※参考図書からの引用は、次のような略号で記した。
 「中国歴史散歩 1」(山川出版社.1993)=[歴]
 「地球の歩き方03~04 大連と中国東北地方」(ダイヤモンド社.2002)=[地]
 谷崎光「北京の愉しみ」(角川春樹事務所.2004)=[北]
 岡田和裕「満州辺境紀行」(光人社.2003)=[満]

◎2日目:8月2日(月)午前
 5:30~
 7:10
 京倫飯店5:30起床。盧溝橋までの距離と朝のラッシュ等を考慮すると早く出ざるをえないとのこと。
・朝食バイキング。メニューは豊富。同卓のO氏の話では、昨晩知人と食事に出かけたら子供の乞食がいたとか。
 7:10~
 8:00
 (バス)・車窓から見るとけっこう自転車通勤が多い。背広・ネクタイ姿は皆無といってよい。
・「朝鮮戦争に際して、150万人の人民解放軍が参戦した。司令官は澎徳懐。80万人が戦死した。毛沢東の子も。澎徳懐は文革で失脚した。」
 ・「文革の時紅衛兵は自分たちが正しいと思っていた。朝食の前に「毛沢東万歳」と3回唱えた。」

・申さんはハルビン生まれの朝鮮族。おじいさんは釜山。日中戦争の頃ハルビンへ。
・「中国には56の少数民族がいる。94%が漢民族。全人口は15億(公称14億)。朝鮮族は約200万人。」
・「中国では中1で中国の歴史、中2で世界の歴史を教わる。中3では復習。」
 ・「親が金がなければ子供は学校に行けない。地方の勉強しなかった子は北京に来て労働者になる。」
・「北京大学を出ても就職できない人もいる。昔は国が強制して就職先を振りあてた。1983年小平が「黒猫でも白猫でもネズミを取るのがいい猫だ」と言って資本主義的社会主義をとってから変わった。」
 ・「中国が有人衛星打上げに成功したのは大きな出来事だった。」

・「麦当劳」はマクドナルド。「火鍋」はしゃぶしゃぶ。しゃぶしゃぶはふつう羊肉で、1904年に初めて中国に入ってきた。
・盧溝橋近くになり、たしかに申さんの言葉通り低所得者層の居住区。街路がそのまま青空市場になっている。
  
 8:00~
 8:47
 中国人民抗日紀念館・昔の城門(宛平県城の順治門)をくぐって少し先、抗日紀念館で下車。8時開館まで外で少し待つ。柵越しに見ると職員が朝礼中。国旗掲揚等。
・[歴]抗日紀念館は1987年、橋の東の宛平県城(1640年創建のものを修復)の城内に盧溝橋事件50周年記念事業として設立。
・8:05入館。前庭に「民族正氣 浩然長存」と刻まれた亀上の石碑あり。館内ホールの左の壁に義勇軍進行曲(中国国歌)、右に八路軍進行曲。楽譜付き。
・館内を右から順次一周(順路は逆?)。
<抗日英烈館>は14枚のパネルに各20人ほどの抗日英雄の名を列記。<人民戦争館>の資料では犠牲者数<日军520463><为军490130>とある。<为军>は偽軍、すなわち国民政府軍である。
・次の<日军暴行館>は残虐な写真等の資料が数多く展示されていた。実物資料としては50㎝ほどの毒剤砲弾、マスタード、ルイサイト毒剤砲弾等。<侵華日軍科学戦示意図>という地図によると、多くの地で日本軍が化学兵器等を扱っていたことが示されている。731部隊による最近試験後の山積死体の惨い写真もある。生体解剖の場面を蝋人形で再現したものは隙間から覗くようになっている。解剖台の向こうに2人の医者、背広の日本人、脇に軍人が立っている。<日军暴行館>ではさらに<焚焼><制道無人区><実施細菌戦><屠(?)殺労工><設立慰安所><摧残婦孩><南京大屠杀><轟炸>等のテーマごとに多くの写真・資料を展示している。展示されている地図には<中国労工在日本服苦役示意図><侵華日軍細菌戦示意図><日軍在中国設置慰安所図>等があった。<南京大屠杀>ではやはり犠牲者30万余人とされていた。中国側将兵約2000人が殺害された1933年の熱河承徳の戦いについては初めて知った。(これも無残な写真資料があった。)
・<総合館一~三>では15年戦争~終戦の歴史を共産党の動きを軸に展示。中に、1944年「衡陽防衛戦で日本軍に殺害された中国軍将兵の死骸」という累々たる人骨の写真があったのは驚いた。帰国後調べてみると、これは「戦死者の遺骨を集めたもの」ということで、「それをさも<不当な虐殺>と思わせる表現はよくない」との見方があることを知った。
・売店で資料書籍「中国抗日戦争写真集」等購入。紙袋に「让战争成为历史 让和平书写未来」とあった。申さんに訊くと「戦争は歴史となってほしい。平和は未来の本に書いてほしい」という意味とのこと。
 8:47~
 8:54
 (バス)・紀念館から西に約500m、宛平県城の威厳門を過ぎるとすぐ永定河にかかる盧溝橋に着く。
  
【宛平県城の威厳門。右は盧溝橋からの眺め。】
 8:54~
 9:15
 盧溝橋・[歴]盧溝橋は金代の1192年に完成。清の康熙年間に洪水のため破壊されたが、その後修繕を重ねた。マルコ・ポーロがこの橋を賛美している。
・「古い盧溝橋は史跡保護のため現在車は通れない。自転車はOK。新しく造られた盧溝橋は車が通れる。」
・盧溝橋は中国人の観光客もけっこう多いようだ。地元の人たちも通っている。しかし付近の家々を見てもわかるように低所得者層の居住地域にあるということで、橋の両側のみやげ物屋など侘びしい雰囲気も漂う。橋の欄干上の獅子像([歴]全498体。)はどれも形態が異なる。
・申さんによると、中国人もこの橋を歴史遺物であるとともに中日戦争勃発の地として記憶に留めているということだ。
  
【子どもをだっこした母親、ネギをカゴに入れて自転車をこぐ人等地元住民も多い。】
 9:15~
 10:00
 (バス)・川と城壁に沿った道を行くと、城壁沿いの草むら中に高さ60㎝ほどの俵形の石がいくつも置かれていて、それぞれ文字が刻まれていた。写真を撮って後で確認すると、日中戦争についての証言を記しているらしい。
  
 10:00~
 10:30
 天安門広場・[歴]天安門を背に南向きに広場に立つと右に人民大会堂、左に中国歴史博物館と革命博物館、正面に人民英雄紀念碑、その向こうに毛主席紀念堂、正陽門がある。この雄大な光景は中華人民共和国の成立後のもので、清朝崩壊後は雑草の茂るがままの状態だった。天安門は明朝の1417年。清朝の1651年に現在のような城門城楼が再建された。1949年10月1日毛沢東が立って新中国の建国を宣言した楼閣は1988年から一般開放されている。人民英雄紀念碑は中国一高い石碑。アヘン戦争以来の英雄のレリーフがある。
・[歴]中国では時代区分は次の通り。原始=170万年前(元謀猿人)~4000年前、奴隷制社会=前21世紀(夏王朝)~前476年(春秋時代)、封建社会=前476年(戦国時代)~1840年(アヘン戦争前夜)、近代(旧民主主義革命期)=1840年~1921年(中国共産党創設)、現代=1921年~
・「天安門広場は44万㎡あり世界一広い広場。毛沢東の写真のすぐ下の入口は皇帝だけ通れる。皇后は1度だけ。中国国旗の赤い色は人民(の血?)、黄色い大きな星は共産党を表す。小さい4つの星は知識人・資産家(商人?)・工人・農民。人民英雄紀念碑はアヘン戦争以来の英雄を称える。毛主席紀念堂で見られるのは実は蝋人形で、その下にミイラがある。」
・私としては12年ぶりの天安門広場。あまり記憶が残っていないが、人と車はずいぶん増えたようだ。ちょうど国旗掲揚塔に詰めている(じっと立っている)衛兵の交代の時間で、多くの人々が見物していた。広場で目についたのはお上りさん観光客たちの家族記念写真撮影。凧揚げを楽しんでる人も相当数いる。大人も。連凧もある。トンボがたくさん飛んでいる。
 10:30~
 10:45
 (バス)・人でいっぱいの地下道を通ってバスまで歩く。広場近くに警察署があり、若い警官たちが拳法だかをやっていた。
・王府井に屋台が並んでいる。「営業は夕方から。サソリやヒトデのカラアゲもある」とのこと。
 10:45~
 12:10
 香港美食城
 (昼食)
・帰国後調べると、王府井にある広東料理で、ガイドブックにもある店。


【10年後の付記】
  2日目を丸ごと載せようと思ったらボリュームがありすぎで、やむなく午前と午後の2回に分けることにしました。こんなことではなかなかメインの延吉・長白山(白頭山)にたどりつきません。

 少し前に書いた自分のブログ記事でさえ他人の書いた文章に思えるほどの記憶力なので、10年前の旅行記録となると実に新鮮な気持ちで読めます(笑)。
 過日一緒にソウルに行った友人はカメラ不所持。「記憶に残らないものは記憶に値するほどの価値がないから残らないのだ」と言っていました。しかし、私ヌルボは自分の記憶力を全然信用していません。仕事関係等日常生活でも忘れてはいけないことを忘れてしまったことはたくさんあります。
 今こうして記憶にはほとんど残っていない過去の自分の記録を見ても、具体的には言えないにしても何らかの意味はあるのでは、と思います。

 この旅行中400枚以上の写真を撮りましたが、中国人民抗日紀念館の展示物の写真は撮っていません。館内撮影禁止だったのかな? しかし他のブログ、ホームページを見ると載っているものもあります。→コチラや→コチラや→コチラ等。
 また最初のホームページにある宛平県城の威厳門の写真(2009年)を見ると、われわれが行った時に行われていた修築工事が終わって周辺の道とともにきれいに整えられたようすがわかります。なお、→コチラの記事によると、北京市内は過去このような城壁が数多くあったのだが、1960年代に入って交通の妨げになるという理由でほとんどとり壊してしまったのだそうです。

 中国(そして韓国)の歴史認識問題であいかわらず「30万人」等々の数字が取り沙汰されたりしています。被害者側が被害を水増し・誇張したり、加害者側が犠牲者数を極力少なく見積もったり、事件自体をなかったものとみようとするのは同じ穴のムジナのように思えます。すでに半世紀をはるかに越え、どちらも子供どころか孫の代になっているのに・・・。どの国や民族を問わず、そんな被害者あるい加害者にならないようにするにはどうすべきか?ということを考えるべきでは?
 ※「世襲的犠牲者意識」をめぐる問題については、→コチラの過去記事や→コチラのレポート参照。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月17日(金)~10月19日(日)]

2014-10-21 23:49:58 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 飲み屋で日本シリーズの中継を見ながらの雑談。野球の話でも自然と古いネタに・・・。「川上のフォームは美しかった」(酔(粋?)人H氏)とか「初めて見たホームランは中日球場での青田選手」(ヌルボ)等々。プレーヤーとしてだけではなく監督としても偉大と言えばその川上と野村・・・と言ったところで、クリント・イーストウッド監督の話に。
 先週17日に話題の「ジャージー・ボーイズ」を観てきました。やっぱり彼は期待を裏切りません。私ヌルボ、ひいきの映画監督は何人かいますが、中でも一番「打率が高い」のが彼ではないでしょうか? しかし1930年生まれ(84歳)でこの知力&体力、敬服するばかりです。ウィキペディアを見ると、Clint Eastwoodという名前はOld West Action(懐かしい西部劇)のアナグラムになっているって、なーるほど。(あ、映画のこと何も書いてないな。)

 韓国文化院で開かれる<コリアン・シネマ・ウィーク 2014>、私ヌルボは24日の「慶州」を皮切りに、25日には「晩餐」「チラシ」「ストーン」の3作を立て続けに鑑賞の予定。楽しみなのか仕事みたいなものか自分でもよくわかりません(笑)。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」、8月29日以来の復活です。

「朝鮮日報」10月17日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「キル・ユア・ダーリン」デイン、男でも「ミューズ」。 ★★★
 「砂漠でサーモン・フィッシング」石油をエサに人生釣り。 ★★★
 「ウォーキング・オン・サンシャイン」心躍るオールドポップ。 ★★
 「黄金時代」ひとり輝くタンウェイ。 ★★☆
※いずれの作品も以下の記事中で紹介しています。


           ★★★ Daumの人気順位(10月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①神秘世界歴険記 2  9.5(26)
②60万回のトライ(日本・韓国)  9.2(92)
③チョコレートドーナツ  9.1(58)
④ぼくを探しに  8.9(125)
⑤その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑥足球王(韓国)  8.7(236)
⑦シリアル・バッド・ウェディングズ  8.7(65)
⑧はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.6(1025)
⑨獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)  8.6(21)
⑩黄金時代  8.6(36)

 今回の新登場は⑦と⑩の2作品です。
 ⑦「シリアル・バッド・ウェディングズ」はフランスのコメディ。韓国題は「컬러풀 웨딩즈(カラフル・ウェディングズ)」ですが、一応英題にしたがって仮題をつけておきました。地方のある裕福な家族のお話。4人の娘たちが次々と結婚するのですが、その相手の男性というのが長女はイスラム教徒、次女はユダヤ教徒、三女は中国人ときて、昔風の考え方の両親は表面的には理解ある態度はとるものの内心は複雑なものが・・・。そして四女の番。「きっとカトリックの信者と結婚するでしょう」という神父の励ましの言葉の通り、彼女はカトリックの男性と結婚することになった、ところが・・・。という、いかにも多人種社会になっている今のフランスらしい内容。フランスでこの映画を観た方のブログ記事をいくつか読むと(たとえば→コチラ)「最初から終わりまで皆爆笑が続きます」とのことで、4月の公開以来フランスでの観客動員数は1200万人を超え、歴代19位(フランス映画中7位)に。
 ※この上位100位までのランキング(→フランス・ウィキペディア)を見ると、1940~60年代の作品がかなり多いことと、仏・米以外の作品が皆無に近い(日本映画はゼロ)ことが目につきます。で、この「シリアル・バッド・ウェディング」、フランスも含め22ヵ国で公開しているのに、日本では公開予定なし。あーあ。これまでにもフランス国内でのヒット作や佳作と思われる作品が日本ではどうもあまり公開されていないようだと思っていたところ、<jour et nuit>というフランス情報関係ブログに「フランス映画歴代観客動員数ランキングTOP20~1位の映画はなぜ日本で公開されていない?」という記事がありました。(→コチラ。) 決定的な理由とはいかないまでも、なるほどと思われるようなことが書かれています。
 ※映画とは関係ありませんが、この<jour et nuit>中に「J'irai dormir chez vous」(あなたのうちに泊まらせてもらうよ)という人気TV番組の日本編を動画入りで紹介した記事はおもしろかったです(→コチラ。)
 ⑩「黄金時代」は、「桃(タオ)さんのしあわせ」等で知られる香港のアン・ホイ監督作品。今月初め開催の釜山国際映画祭、そして近日開催の東京国際映画祭の上映作品です。主演は今年7月「レイトオータム」を撮った時のキム・テヨン監督と国際結婚をしたばかりのタン・ウェイ。物語は、20世紀前半の中国の女性作家・蕭紅(1911~42)の短くも波乱にとんだ一生を描いた評伝ドラマ。日本ではあまり知られていない作家、かな? 私ヌルボも知りませんでしたが、図書館にある秋山洋子「私と中国とフェミニズム」という本を読むと、黒竜江省の地主の家に生まれたものの厳格な父に背いて家を飛び出し、婚約者だった男と同棲するが妊娠したあげく捨てられ、ハルビンの文学青年仲間に救われてその1人蕭軍と結ばれ、共同で短編集を出版するが発禁となり、その後上海に行って魯迅の庇護のもとに作家活動に入り・・・、最期は真珠湾攻撃の直後に攻撃を受けて入院していた香港の病院から日本軍に追い出されて臨時病院で世を去った等々、まさに「悲劇の色にそめられた一編の小説のような生涯」だったのですね。中国では1980年代以降東北を中心に蕭紅ブームが起こり、近くは2012年にも生誕100年とのことでフォ・ジェンチイ監督による「蕭紅」が公開されました。(→コチラの記事でその映画と彼女の生涯について記されています。) 秋山洋子さんの本では、蕭紅の生涯を最初に紹介した駱賓基「蕭紅小伝」が彼女を日本の中国侵略の犠牲者だっただけではなく、男性中心の封建歴史の犠牲者として位置づけている点に注目しています。そのあたり、はたしてこの映画ではどのように描かれているのかな? 韓国題は「황금시대」です。日本での一般公開はどうなっているのかな?

     【専門家による順位】

①その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②自由が丘で(韓国)  7.7(4)
③夜間飛行(韓国)  7.6(3)
④FRANK -フランク-  7.2(4)
⑤her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑥帰来(カミング・ホーム)  7.0(2)
⑥できそこない[仮題]  7.0(2)
⑧情報提供者(韓国)  6.6(8)
⑨私の最初の葬式  6.6(3)
⑩ぼくを探しに  6.5(6)
⑩ジミーズ・ホール  6.5(6)

 今回の新登場は⑩「ジミーズ・ホール」だけです。ケン・ローチ監督作品で、今年のカンヌ映画祭上映作です。これまでにもいくつかあったアイルランドの歴史物で、1930年代の共産主義活動家ジミー・グラルトンの実話に基づく作品。ニューヨークから故郷のアイルランドの田舎町に年老いた母を世話するため10年ぶりに帰ったジミーは、労働者階級の人々への啓蒙・宣伝活動のためホールを村に開いてジャズやダンス、絵画や朗読等の催しを始めますが、「堕落文化」を嫌悪し社会主義を恐れる聖職者や富裕層等との対立を招き、また当局からも弾圧を受けることに・・・。1936年生まれのケン・ローチ監督、この作品を最後に引退すると言っていましたが、5月に撤回宣言。クリント・イーストウッド監督よりも6歳下だしねー、といっても78歳か。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月17日(金)~10月19日(日)] ★★★

         1位「情報提供者」以下、1~3位は変わらず

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・私の愛、私の花嫁(韓国) ・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・396,127・・・・・・・1,441,860 ・・・・・・・11,315・・・・・・・・596
2(2)・・ドラキュラZERO・・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・260,592・・・・・・・・・979,871 ・・・・・・・・7,968・・・・・・・・430
3(3)・・情報提供者(韓国) ・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・170,689・・・・・・・1,555,714 ・・・・・・・12,058・・・・・・・・416
4(新)・・スパイ・レジェンド ・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・127,415 ・・・・・・・・159,494 ・・・・・・・・1,218・・・・・・・・395
5(5)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・109,410・・・・・・・2,697,661・・・・・・・・20,642・・・・・・・・295
6(27)・・シリアル・バッド・ウェディングズ・・10/16 ・・・・・・・・84,013・・・・・・・・・106,051 ・・・・・・・・・・828・・・・・・・・343
7(6)・・アナベル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・76,292・・・・・・・・・882,504 ・・・・・・・・6,758・・・・・・・・300
8(4)・・スロービデオ(韓国)・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・・58,405 ・・・・・・・1,140,308 ・・・・・・・・8,709・・・・・・・・339
7(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・・29,234・・・・・・・3,388,722・・・・・・・・26,804・・・・・・・・154
10(10)・・獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ・・10/02・・17,490 ・・197,176 ・・・・・・・1,434・・・・・・・・175
         恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 連続1位の「私の愛、私の花嫁」も動員数は40万人に届かず全体的に低い数字。国内作品、ハリウッド大作とも作品の端境期なのか、よくわからず。
 今回の新登場は4位と6位の2作品です。
 4位「スパイ・レジェンド」は、ビル・グレンジャーのサスペンス小説「ノヴェンバー・マン」(集英社文庫)の映画化作品。コードネームのアメリカの情報部エージェントだったピーター・デベロー(ピアース・ブロスナン)。引退後平凡に暮らしていた彼にある日秘密に課せられたミッションは、元のガールフレンドで次期ロシア大統領の秘密を知っている随行員を無事に確保すること。しかし彼女は任務中に狙撃されて謎の死を遂げ、また狙撃した人物が自分の弟子でCIAの特殊要員であるデビッド(ルーク・ブレイシー)であることを知ります。以来、多くのエージェントたちのターゲットとなったピーターは、事件の唯一のカギを握るアリス(オルガ・キュリレンコ)と命をかけた脱出を開始する・・・。どうも原作をいろいろ変えているような・・・。韓国題は原題そのままの「노벰버 맨」。日本公開は来年1月17日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・・29,234 ・・・・・・・・・・3,388,722 ・・・・26,804・・・・・・・・154
2(17)・・キル・ユア・ダーリン・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・9,527・・・・・・・・・・・・・13,256・・・・・・・・105・・・・・・・・・90
3(新)・・砂漠でサーモン・フィッシング・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・5,549・・・・・・・・・・・・・10,436・・・・・・・・・81・・・・・・・・・88
4(新)・・黄金時代・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・3,961 ・・・・・・・・・・・・・・5,715・・・・・・・・・44・・・・・・・・・52
5(新)・・ウォーキング・オン・サンシャイン・・10/16・・・・・・・・・・・・・・3,960 ・・・・・・・・・・・・・・9,470・・・・・・・・・72・・・・・・・・146

 2~5位の4作品が新登場です。
 2位「キル・ユア・ダーリン」は日本ではすでに8月に公開されているので説明省略。韓国題は「킬 유어 달링」です。
 3位「砂漠でサーモン・フィッシング」も、日本では2012年12月に公開済み。そんなに話題にならなかった? ヌルボは未見。韓国題は「사막에서 연어낚시」です。
 4位「黄金時代」については上述しました。
 5位「ウォーキング・オン・サンシャイン」は、80年代に全世界でヒットした曲で構成されたイギリスのミュージカル映画。スペインの海岸沿いの街で結婚式を挙げる姉マディから式に招待された妹のテイラー。ところが行ってみると、その結婚相手はテイラーが以前旅行先で知り合った忘れられない男性だった・・・というよくある(ことないか?)ストーリーのようです。韓国題は「할리데이(ホリディ)」です。日本公開は不明(?) ギャガが買った?
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[韓国語の新語]増える一方の「ヨウコ」にソウルのホテル数が足りない、・・・ってどういうこと?

2014-10-21 23:45:27 | 韓国語あれこれ
 10月3日の「中央日報」(日本語版)の<時視各角>欄に「中国人観光客、ソウルで泊まれない理由」と題した記事がありました。(→コチラ。)
 近年中国観光客が急増しているのに、ソウルのホテル数がそれに対応しきれていないというのがその主旨です。

この記事内容についてはひとまず後に回して、 私ヌルボがまず注目したのは、この記事のモトの記事(→コチラ)の見出し。
 요우커, 서울에서 못 묵는 까닭」(요우커(ヨウコ),ソウルで泊まれないわけ)」となっています。
 問題はこの요우커(ヨウコ)の意味。日本語版の見出しと照らし合わせてみると、요우커(ヨウコ)が「中国人観光客」に相当するということはおよそわかりますが・・・。
 ふつうの韓日辞典にはなく、愛用のNEVER辞典で検索すると、新語を対象としている<지식iN 오픈국어(知識INオープン国語)>中にありました。「遊客•중국인 관광객(遊客・中国人観光客)」との説明文が付いています。

 いつ頃から使われている言葉なのか、ちょっと探ってみたところ、<DAUM T!P>というQ&Aサイトで2011年10月に次のような質問がありました。(→コチラ。)
 Q.「最近新聞やニュースで"요우커"という単語をよく見ます。中国人をさす言葉のようですが、なぜ요우커というのですか?」
 これに対する回答を読むと、中国語で「観光客」を指す「游客」を音読したもので、ちなみに国内の観光客のことは「旅客」(뤼커.ルイコ)というのだそうです。つまり、中国語で一般に観光客をさす言葉が、韓国では「中国人観光客」を指す言葉になったというわけです。

 なお、関連記事をいろいろ見ていて目についた言葉が「チャンケ」です。中国人を指す言葉(蔑称)として、この頃主に嫌中・嫌韓サイトを中心にしばしば見かける言葉です。ハングルでは「짱깨」。韓国では以前からあった言葉で、韓国ウィキペディア(→コチラ)によると、19世紀末に中国商人たちが大挙入ってきた頃からの、櫃(箱)を意味する蔵柜(zàng guì)、あるいは店の主人を意味する掌柜(zhǎng guì)に由来するとされている言葉だそうです。 チャジャンミョン(or中華料理)や中華料理店、あるいはその店主をチャンケということもあるとのことですが、中国人を指す軽蔑的な言葉として使用されることが多いようです。
 このようなご時勢ゆえか、「짱깨 관광(観光)」の2語でgoogle検索すると約953,000件もヒット。いくつか読んでみるのもおもしろいかも、と思いつつ、それは後回しにします。そうでなくても、以前からわりとふつうに用いられている言葉のようですが・・・。(「チョッパリ」「日本奴(イルボンノム)」「倭奴(ウェノム)」も同様。)
 ※軍隊の一部ではこの짱깨がカウィパウィボ(じゃんけん)の隠語として用いられているとか(?)←エンハウィキ・ミラー(→コチラ)より。(ホンマカイナ?)

 冒頭で紹介した「中央日報」の記事は、ソウルのホテル不足と新築をめぐる問題はいろんな要素を含んでいて、考えてみなければ、という内容。(「地域の教育環境」とか「規制緩和」とか「安ホテルの否定的イメージ」等々。)
 外国人に対する蔑称についても、調べてみるといろいろありそうですが、まあこれも継続課題ということにしておきます。

※この요우커(ヨウコ)という言葉について、半年以上前(今年2月)に<福岡発 コリアフリークなBlog>(→コチラ)や<もっともっと韓国>(→コチラ)で記事がアップされていました。どちらもためになる記事が多く時おり見ているブログですが、この件については見落としていました。
コメント (2)
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2004年8月1~6日 「中国東北部と中朝国境の旅」全記録 ②1日目:北京(天壇公園、街のようす等々)

2014-10-17 10:40:46 | 2004年8月・中国東北部と中朝国境の旅
※参考図書からの引用は、次のような略号で記した。
 「中国歴史散歩 1」(山川出版社.1993)=[歴]
 「地球の歩き方03~04 大連と中国東北地方」(ダイヤモンド社.2002)=[地]
 谷崎光「北京の愉しみ」(角川春樹事務所.2004)=[北]
 岡田和裕「満州辺境紀行」(光人社.2003)=[満]

◎1日目:8月1日(日)
 8:30集合
 日本時間
 10:35発
 成田空港(発)・晴。7:30頃第2ターミナル着。3Fに行くとかなり混んでいる。若干の買い物の後、7:50両替の列に並んだ。あまり長い列でもなかったが、なかなか進まず、8:25までかかってしまった。\15,000が100元札9枚と、日本円のおつり少々。
・8:30の集合時間直前に待合場所D46カウンターへ。私を含め11名の参加者と添乗員K氏予定通り集合。

 (空路)・ANAのNH905便。34G席は右窓側。途中高速道路が目立つ都市の上空にさしかかる。まもなく干潟らしき海岸線が見えたので韓国の仁川付近と推定。この辺りから海に出た。
 現地時間
 13:40着
 北京空港(着)・北京空港到着とともに時計を1時間遅らせる。入国審査の列をみると外国人は中国人の10倍はありそう。早く消えた中国人用の方に並び替えてOKだった。中国人小学生の団体が目についた。荷物の受取り場所の表示は「大件行李提取」とある。
 14:20~
 15:10
 (バス)・空港ビルから出てマイクロバスに直行。北京の暑さも日本とあまり変わらない。現地ガイドは北京の旅行社の申さんという男性。日本語がよどみなく、達者。もう1人女性のガイドのタマゴ嬢。バス最後部の席はクーラーの機械音がうるさい感じ。
※以下、青字の「 」は申さんの話。 
 ・「北京空港は2000年1月1日から新空港になった。北京市は人口1450万の首都だが、経済の中心は上海で人口1800万。人口第一の都市は重慶で3000万。(都市人口をどういう基準で算定しているのだろうか?)
 ・「今北京は古い建物をどんどん潰している。(車窓から建築工事の多さが確認できる。) 車が多いが、明日月曜日はすごく混む。車が安くなり、頭金があれば買えるので自家用が増えた。いちばん多い車種はフォルクスワーゲン。日本車はトヨタ・ニッサン・ホンダ・三菱の順に多い。国産車では紅旗がある。毛沢東が乗った紅旗はナンバーなしだった。北京では1日交通事故が500件ある。担当の警官は事故後10分以内に解決しないとクビになる。

・「空港から市街までは18㎞。高速道路に沿って白樺並木。中国では車も人も自転車も右側通行。こちらのドライバーは運転が乱暴で、クラクションをよく鳴らす。北京には故宮を中心に環状高速道路が6つある。信号がないので時速200キロで走る車もある。内側から3番目の環状道路までが市内。その同心円を東西に走る道路(長安街)は広い所で幅108m、狭い所でも55mある。」
 ・「タクシーは初乗り3㎞までが10元で、あと1㎞ごとに1元。ガソリンは1ℓ3元。中国の人はタクシーに乗ると前(運転手の横)に座る。理由は前が見えることとクーラーがあるから。」
 ・「重慶は自転車が多く、ビルの上から見下ろすと人の頭しか見えないくらい。」

・「北京のバスは2種類。クーラーなしはどこまでも1元。クーラーありは最初2元で距離によって値段が上がる。トロリー式のバスは電線の下だと電線から電気を取ることもできる。」
 ・「北京の東部は金持ちが住む所。南は貧しい人たち。昔死刑場があった所。北には北京大や清華大がある。」
 ・「北京の平均給料はサラリーマンで1万5千円ほど。大卒は2万円。郊外は1万円。北京のレストランの皿洗いは1万円。少ないが貯めて暮れに実家に持って帰る。」
・「2002年、日中国交開始から30周年で日本から1万2千人が来た。日本側代表が日中友好協会会長の橋本竜太郎氏。」
 ・「アパートではベランダで洗濯物を干すのは禁止。(見るとベランダ風の部屋という造作になっていて、そこに干してある。)
・「<飯店><酒店><大厦>とあるのは3F以上の場合はホテル。」
 ・「犬・猫はあまり見ないが、家の中で飼う。犬・猫の戸籍を得るのに3千~5千元かかるので、飼うのは金持ち。」
 ・「北京の人の朝食はほとんど外食。2元くらいで揚げパン(ユジョウか?)を買う。20~30代の女性は自分の家で食事を作らない。
・「今の中国は男女平等じゃないでしょう。女性が上です。」
 ・「北京の273ヵ所にマクドナルドがある。値段は日本と同じ。紫禁城などにはスターバックスがある。」

・(バス、光明路を通る。)
 15:10~
 16:00
 天壇公園・[歴]1420年に建設された中国最大(270万平方km)の壇廟。北京城の南東に位置し、明・清の皇帝が毎年豊作を祈った場所である。1998年世界遺産に指定された。
・国内観光客非常に多い。団体目立つ。韓国人も。地元のオジサンたちがトランプをやってたり・・・。通路の手すりの上に寝転がってる人もいる。
・「祈年殿は冬至の日に皇帝が翌年の豊年を願う所。中国一大きな木造建築で、釘を1本も使っていない。赤色の柱4本は四季を表す。竜を刻んでいる。4本の柱の周りにさらに12本の柱がある。」
 ・「ここは1900年義和団の乱の時8ヵ国連合軍の司令部となった。また北京五輪が決まった後、国務員(=議員)が集まって祝った。」
 ・「瓦の紫色は神の色を示す。」

・(申さん、七福神の話もするが詳細不明。)
・祈年殿を間近に見ようと階段を上るが他の大勢の観光客が押してくる。身体的接触をなるべく避ける日本人とは感覚が違うようだ。
・[歴]天壇は1889年に落雷で焼失。その後再建され、1970年に修復し現在に至るとのこと。また元代から帝室用の瑠璃瓦を焼く窯場があった瑠璃厰という街路がある。清の康煕帝の頃に窯場は移転した。
・黄色いTシャツの団体が目につく。彼らが記念写真撮影の時に掲げた旗には「遼寧花蕾」とある。青年団体か?
トイレの入口に4つ星があり、一行の笑いを誘う。
 16:00~
 16:05
 (バス)・「車の増加とともに駐車場が課題に。ちゃんとした駐車場は1時間10元くらい。」
・「露天の散髪は3元くらい。店で頭のマッサージなど入れて15~30元くらい。」[谷崎光「北京の愉しみ」によれば男性向きのヤバいサービスをやるような店もあるようだ。(韓国にもあるが。)]
・「窓から見える国家体育総局は給料中程度=5万円くらい。」
 16:05~
 16:55
 百年工坊
 (店①)
・「全中国から106人の伝統工芸職人を集めた。お薦めはまず七宝焼。」・七宝の他、切り絵、絵文字、人形等々。七宝をあしらった爪切りとクジラ(?)の置物購入。
 16:55~
 17:08
 (バス)「マンションは1㎡で18万円くらい。100㎡だと1800万円。」
 ・「ケータイ使用料は月200~300元。」
 17:08~
 18:10
 京倫飯店・建国門大街のホテル。4つ星だそうで、なかなか豪華。
 18:10~
 18:30
 (バス)・「中国の代表紙「人民日報」の題字は毛沢東の書。」
・夕涼みの人々や、公園でバドミントンに興じる父娘等。
 18:30~
 20:00
 全聚徳
 (夕食)
・メインは北京ダック。[北」によると北京ダックは「全然高い料理じゃないんです。大学の食堂にもあるぐらいで、・・・安いところだと、一匹二十五元でもある。・・・有名どころの「全聚徳」でも確か百元あまりだったと思う。」・・・ふーむ、<有名どころ>なのか、ここは・・・。(帰国後調べると有名なチェーン店。本店ではなかったようだ。)
・北京ダックの他には、豆腐に香菜の料理等。
・山東省特産の木魚石製の茶器というのを実演販売にやってくる。\12,000を\10,000にまけると最初言っていたが、最後には1つ\1,000の盃が4つで\1000とか(?)、なるほどねーの中国風商売。木魚石はずっしりと重たいし、お値段も今後の旅の中で要検討ということで・・・。
 20:00~
 20:15
 (バス)・車窓からTOYOTA、Cannon等の広告が見える。RICOHは理光。(理研光学だからそのまんまか。)
・「朝鮮料理の店も増えたが、冷麺1000円という高いのがあった。」
・バスの漢字は<巴士>。信号に、人マーク入りの歩行者用の他、自転車マーク入りの自転車用があるのを発見。
 20:15~
 20:50
 京倫飯店・同室のM氏等何人かは申さんの誘いで足のマッサージへ。20元。
 20:50~
 21:50
 (散歩)・ホテルの前の建国門大街を西へ歩く。車はぎっしりではないが多い。歩いている人、自転車の人、バスを待つ人等々、人出も時間のわりに多い。新聞の掲示板が随所にある。
道行く人が何人も読んでいた。中国の多くの(?)人たちにとって、新聞は街で読むものなのだろうか? 「北京现代商报」という新聞に「北京停车场五年后缺口44万个」とあったのは駐車場不足問題だろう。各地の気温が載っている。最高気温が高い順に武漢37℃、重慶と上海が36℃、台北がさりげなく入っていて35℃。広州31℃、天津29℃。西安と香港は28℃。「文艺周刊(文芸週刊)」の記事も興味深かったが、http://www.beijingdaily.com.cnというURL(网址という)に帰国後アクセスしてみよう。
・ゴミ箱は3種に分別。いや、側面に小さく電池回収箱も付いている。
  
10代の女の子2人が何やら話しかけてくる。どうも何か奢ってくれということらしいがパス。ホテル近辺にもマクドナルド(麦当劳)にスターバックス(星巴克)にケンタッキー(肯徳基)がある。他の店もそれなりにあるが・・・。
  
・北京の地下鉄は1969年に完成した1号線が最初。地下鉄は現在3路線(?)しかないが、北京五輪に向けて新路線がいくつかつくられるようである。階段を下って建国門駅を見てみると、人影はまばら。自動改札ではない。(帰国後調べると一部で自動改札が導入されたとのことだ。)
・地下通路に韓国映画「猟奇的彼女」のポスターがあった。こちらでは「野蛮师姐」となっている。
  
 
 21:50~ 京倫飯店・ホテルのTVで視られる局数は多い。国営のCCTVは1、2、5、9とある。その他も含め中国語放送は8局、CNN等の英語放送が6局。日本語放送はNHK衛星第1と第2。時間差はあるがNHKのサンデースポーツや「週刊ブックレビュー」が見られラッキー。
・CCTVのスポーツニュースではサッカー(足球)・バスケット(篮球)・バレー(排球)の他、オートレース・上海の競艇(?)のようなものもやっていた。
・CCTVではドラマ等の他、賞品付きのクイズ番組をやっていた。スタジオ参加者を集め、若い司会者が雰囲気を盛り上げていた。「エッフェル塔はセーヌ川の南岸か北岸か?」等なかなかハイレベル。
・天気予報?の表中、各<城市名称>ごとに<汚染指数>の数値と<主要汚染物>が表示されている。

【10年後の付記】
 中国に初めて行ったのは1991年8月。それから13年ぶりの北京でした。
 1991年に行った時は北朝鮮からの帰路に立ち寄ったこともあって、街の人たちの姿や表情に活気が感じられました。同じ(?)社会主義でも、生気が感じられなかった北朝鮮とこんなにも違うかと驚いたものです。ただ、そうした感想も、具体的にいえば品物を山のようにリヤカーに積んで自転車を漕いで引っ張っているオジサンとか、街中で上半身ハダカで縁台将棋に興じたり夕涼みしていたりするオジサンといった、今の年配の日本人にはどこか懐かしい光景から感じられたものでした。
 2004年の北京は、とくに4年後のオリンピックをひかえてということもあり、高級ホテル等の高層建築、地下鉄、新しいきれいな高級スーパー、そして日本でもおなじみのファーストフード・チェーン店等々、時代の先端を行くような施設や店が目につきました。
 一方、この時すでにゴミの分別収集も行われているし、またTVでは<汚染指数>や<主要汚染物>等も報じられていたのですね。(すっかり記憶から消えていました。) それにしては、その後も空気や食物等の汚染が相次いでいるのはなぜなんでしょうね?

 今読み返して思うのは、現地ガイドの申さんの説明内容の細かさです。ただ車窓から見えるものや見学地の説明だけでなく、中国の社会や人々の生活まで具体的に説明してくれました。とくにさまざまなものの値段。今にして思えば、ガイドとしての説明のためというよりも、ご本人が(or中国人一般が)給料の額や物価について日頃からとくに関心をもっているということなのでしょうか?

 中国語はほとんどダメな私ヌルボですが、わずか数日間とはいえ、車窓越しに見える簡体字の看板をなんとなく見ていくうちに、その本字がかなりわかるようになってきました。それを土台に、中国語学習を始めるぞ! ・・・と思ったものの、結局思っただけで終わってしまったのはナサケナイことでした。夜の街で高校生らしき2人の女の子に何やら話しかけられた時も、ここで中国語で話せたら・・・と切に思ったんですけどねー(笑)。しかしどういう素性(←古い言葉?)の女の子だったんだろ?

 ・記録中の雑誌「文艺周刊(文芸週刊)」は今確認するも不明。beijingdailyとあるので「北京日報」系の新聞?
 ・木魚石なんてのも脳内から消えていましたが(ソモソモ入っていなかった?)、今検索してみるといろいろあるようで・・・。
 ・そーか、私ヌルボが韓国映画「猟奇的な彼女」を観てカンドーしたのが2003年だったんだなー。それで一挙に注目されたチョン・ジヒョンが最近またドラマ「星から来たあなた」で人気が復活しているようですね。この6~8月には東大門デザインプラザ(DDP)で特別展もやってたし・・・。韓国では「별에서 온 그대(ピョレソ オン クデ)」を略して「별그대(ピョルクデ)」といってるとか・・・。中国でも「来自星星的你」というタイトルで放映しているそうですが、「朝鮮日報」の記事(→コチラ)によると、このような韓流コンテンツの輸出では中国ばかりがもうけていて、韓国は主人にもうけさせるために芸をしているサーカスのクマみたいなものですと。この10年で、東アジアの政治・経済・文化等々、ホントに大きな変動があったな、と思います。(誰もが言うことか。)
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2004年8月1~6日 「中国東北部と中朝国境の旅」全記録 ①日程の概要

2014-10-16 22:18:39 | 2004年8月・中国東北部と中朝国境の旅
完結しないままの続き物の記事が2ケタあり、それも増え続けていることを承知で新たに8回くらい続くと思われる(?)シリーズを始めます。

 表題にあるように、ちょうど10年前、2004年の「中国東北部と中朝国境の旅」の記録です。
 さる団体主催のスタディツアーに参加したもので、費用は5泊6日で約20万円!
 4~5回韓国旅行ができそうなけっこうなお値段ですが、私ヌルボがなんで参加を決心したのかというと、
  白頭山(中国名:長白山)に行ける!
   ②延吉に宿泊し、市内観光の他、豆満江の対岸の北朝鮮を見ることができる!
   ③北京郊外の盧溝橋や、瀋陽・柳条湖の9.18記念館等々を見学できる!
 ・・・といった点に「おおっ!」ととびつきました。
 1人で行くとすると、かなりのテマヒマがかかるルートをこの日数で周れる機会はめったにないだろうと思って迷うことなく申し込みました。

 そして、期待通りいろいろたくさんの収穫があった旅でした。
 実はその旅行中分刻み(!)の細かな記録を書き残しました。ガイドさんの話をほぼもれなくノートにメモし、写真もたくさんとりました。
 帰国後、WORDに整理してまとめ、さる所(って実は県)に報告書として提出しましたが、10年経った今、そのまま埋もれさせてしまうにはどうも心残りなので、ここに載せることにしました。本ブログは韓国・朝鮮関係がメインなので延吉に着いてから発つまでの部分に絞るかなとも考えましたが、全体のまとまりのことも考慮して1日目から最後まで省略しないことにしました。
 現地で見聞きしたことの記録の後に、旅の前後に調べたことや考えたこと等も書きました。それに加えて、10年経った今再読して思ったことも書き添えておきます。
 なお、今回ブログに掲載するにあたっては、10余人のツアー参加者の皆さんや関係団体等についてはご迷惑のかからないように仔細にチェックしたつもりです。

 初回なので、まず旅行日程の概要を掲げておきます。

 1日目 8月1日(日) 成田空港(発)
 北京空港(着)
 北京市内
北京空港→天壇公園→京倫飯店(ホテル)→全聚徳(ペキンダックの夕食)→京倫飯店(泊)
 2日目 8月2日(月) 北京市内&郊外
 北京空港(発)
 延吉空港(着)
抗日戦争記念館・盧溝橋天安門広場故宮→東海明珠(夕食)→北京空港→延吉空港→白山大厦(泊)
 3日目 8月3日(火) 延吉市内
 長白山(白頭山)
長白山(白頭山)への終点(頂上近く)でマイクロバスから四駆に乗り換え。下車後少し歩いて長白山頂上へ。→長白山・国際観光酒店(ホテル)(泊)
 4日目 8月4日(水) 延吉市内
 延吉空港(発)
 瀋陽空港(着)
延吉市内の観光。冷麵店で昼食→図們大橋(対岸は北朝鮮)→延吉の市場クマ公園→延吉空港近くの食堂で夕食→延吉空港→瀋陽空港→グロリアプラザホテル(泊)
 5日目 8月5日(木) 瀋陽市内&郊外
 瀋陽空港(発)
 大連空港(着)
瀋陽市内&郊外の観光。西露天鉱(露天掘りで有名な炭鉱)→平頂山惨案遺址紀念館撫順戦犯管理所→老边饺子館(昼食)→9.18歴史博物館北陵公園→海外風味酒店(東北料理の夕食)→瀋陽空港(発)→大連空港(着)→大連ラマダホテル(泊)
 6日目 8月6日(金) 大連市内
 大連空港(発)
 成田空港(着)
大連市内半日観光。星海公園老虎灘中山広場旧満鉄本社→大連空港(発)→成田空港(着)
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月10日(金)~10月12日(日)]

2014-10-14 23:50:36 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ノーベル文学賞を受賞したフランスの作家パトリック・モディアノは映画「ルシアンの青春」の脚本をルイ・マル監督と共作したということでナットク。実は彼の小説は読んでいないので、それだけでナットクというのも早計にすぎるかもしれませんが・・・。また「冬のソナタ」のシナリオ作家(キム・ウニとユン・ウンギョン)も彼の小説「暗いブティック通り」から影響を受けたのだそうです。そのうち読んでみようかな・・・。

 一昨日(12日)に観た「監視者たち」はおもしろかったなー。シネマート新宿の[スクリーン2(62席)がほとんど満席。8割くらいが女性というのはもしかしてジュノのファン? 香港映画「天使の眼、野獣の街」のリメイクとのことですが、ソチラは観てないのでなんとも・・・。「王になった男」では(とくにシム・ウンギョンに比べて)あまり存在感がなかったハン・ヒョジュは新米っぽさが出ててよかったですね。実年齢より5歳以上若く見えます。しかし、私ヌルボも自分の知らないところで監視されてるかも、と考えるとおちつかないというか不愉快というか・・・。

 「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」が9月以降掲載されていないので、それと似た「文化日報」の「映画、今週末何を観るか(영화, 이번 주말 뭘 볼까)」(10月10日)を載せておきます。(ちょっと大きすぎ?)

  「私の愛、私の花嫁」
 ▲ポイント:24年前の原作と比べてみるのがなかなかおもしろい。とくに性意識の変化に注目。
 ▲作品性 ★★★ 
   娯楽性 ★★★☆


  「ドラキュラZERO」
 ▲ポイント:ルーマニアの王子が呪いにかかって吸血鬼ドラキュラになる過程を興味深く展開。
 ▲作品性 ★★★ 
   娯楽性 ★★★☆


  「マンホール」
 ▲ポイント:いつも踏んで過ぎるマンホールの下に恐怖の空間が存在するという設定で恐怖感を伝える。
 ▲作品性 ★★☆ 
   娯楽性 ★★★


  「情報提供者」
 ▲ポイント:結末を知っている黄禹錫事件を退屈させずに再構成。俳優たちの自然な演技。
 ▲作品性 ★★★★ 
   娯楽性 ★★★☆


  「スロービデオ」
 ▲ポイント:刺激的な要素なく静かな感動を与えるヒーリングムービー。タイクツの後に静かな感動が・・・。
 ▲作品性 ★★★★ 
   娯楽性 ★★★


           ★★★ Daumの人気順位(10月14日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①神秘世界歴険記 2  9.5(26)
②60万回のトライ(日本・韓国)  9.2(89)
③チョコレートドーナツ  9.0(52)
④帰来(カミング・ホーム)  9.0(20)
⑤ぼくを探しに  8.9(129)
⑥足球王(韓国)  8.8(204)
⑦その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑧はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.6(999)
⑨獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)  8.5(20)
⑩her/世界でひとつの彼女  8.4(380)

 今回の新登場は④「帰来(カミング・ホーム)」だけです。張芸謀(チャン・イーモウ)監督作品で、中国初の4K映画として今年5月公開されました。南京大虐殺を背景にした前作「金陵十三釵」(2011.日本未公開)同様アメリカ在住の女性作家厳歌苓(ゲリン・ヤン)の小説の映画化作品ですが、コチラはこの作家自身の祖父の人生に基づいている、のかな?(小説「陸犯焉識」は未訳。→参考。)
 この物語の時代背景は文革期からその終結の頃まで。主人公の陸焉識(陳道明. チェン・ダオミン)は戦前欧米に留学し、帰国後大学教授となった知識人。ところが文革で批判の矢面に立たされ、労働改造農場に送られ、長く、非常に長く家族と生き別れになってしまいます。そして文革後、やっとの思いで妻の馮婉喩(鞏俐.コン・リー)と再会することになるのですが・・・。その先は考えるだけで涙が・・・、うるうる。日本語字幕付き主題歌(動画あり)というのが→コチラで視聴できます。これだけでも泣ける。うるうる。文革当時の悲劇といえば何といっても「芙蓉鎮」を思い出しますが、あれよりもストーリーはシンプルな感じ、かな? 原題が「帰来」で、韓国題は「5일의 마중(5日の出迎え)」です。日本公開は、個人的には期待しているのですが未定のようです。

     【専門家による順位】

①その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
①コックリさん - 呪いのはじまり 8.0(1)
③自由が丘で(韓国)  7.7(4)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤FRANK -フランク-  7.2(4)
⑥her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑦帰来(カミング・ホーム)  7.0(2)
⑧できそこない[仮題]  7.0(2)
⑨情報提供者(韓国)  6.6(8)
⑩私の最初の葬式  6.6(3)

 今回の新登場は⑦「帰来(カミング・ホーム)」(仮)だけです。これについては前述の通りです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月10日(金)~10月12日(日)] ★★★

         1位の韓国映画「情報提供者」は、あのES細胞論文捏造事件がモチーフ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(43)・・私の愛、私の花嫁(韓国)・・・10/08 ・・・・・・・・・・・485,242・・・・・・・・・787,526 ・・・・・・・・6,266・・・・・・・・629
2(新)・・ドラキュラZERO・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・339,560・・・・・・・・・555,432 ・・・・・・・・4,587・・・・・・・・477
3(1)・・情報提供者(韓国)・・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・260,896・・・・・・・1,258,855 ・・・・・・・・9,829・・・・・・・・424
4(2)・・スロービデオ(韓国)・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・159,318・・・・・・・1,023,489 ・・・・・・・・7,862・・・・・・・・424
5(3)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・155,854・・・・・・・2,530,015・・・・・・・・19,402・・・・・・・・367
6(4)・・アナベル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・146,435・・・・・・・・・750,324 ・・・・・・・・5,773・・・・・・・・363
7(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・・50,751・・・・・・・3,333,587・・・・・・・・26,376・・・・・・・・228
8(新)・・マンホール(韓国) ・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・・・・・48,262・・・・・・・・・107,547 ・・・・・・・・・・880 ・・・・・・・・286
9(5)・・マダム・ペンドク(韓国) ・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・41,344・・・・・・・・・425,552 ・・・・・・・・3,393 ・・・・・・・・306
10(7)・・獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ・・10/02・・38,856 ・・177,119 ・・・・・・・・1,288 ・・・・・・・・280
         恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「情報提供者」のイム・スルレ監督のインタビュー記事が「京郷新聞」に載っていた(→コチラ)ので読んでみると、この映画のタイトルにはテレビ局のPDへの情報提供者という意味とともに、多くの人々に情報を提供するジャーナリストをも意味しているとのことで、むしろそちらに重点が置かれている、ということが書かれていました。なるほど、です。 
 今回は1・2・8位の3作品が新登場です。
 1位「私の愛、私の花嫁」は、1990年公開のイ・ミョンセ監督による同名作品をリメイクしたラブコメ。ヨンミン(チョ・ジョンソク)とミヨン(シン・ミナ)は4年間の恋愛の末に結婚にゴールイン。しかし幸せそうに思えた新婚生活はしばしの間。ちょっとした誤解から摩擦が生じ、結婚の幻想が少しずつ壊れていって・・・、世間知らずの夫ヨンミンにミヨンの小言が増えていく・・・。私ヌルボが前作の試写会に行ったのはいつだったかな? パク・チュンフンに覚えたての韓国語で話しかけたりして・・・。(恥)チェ・ジンシルがミヨンを演じてたんですよねー・・・。(哀) シン・ミナは今回の撮影で「初めてオトコのパンツ姿をたくさん見た」とのこと。(あ、そうですか。) 原題は「나의 사랑 나의 신부(私の愛 私の新婦)」です。
 2位「ドラキュラZERO」はアメリカのファンタジー・アクション。ブラム・ストーカーの「ドラキュラ」のモデルとなった15世紀トランシルヴァニアの君主ヴラド・ドラキュラはいかにして伝説の主のなったのか? 史実を交えながらその誕生を描く・・・。日本公開は10月31日で、当然公開サイトもあります。(→コチラ。) 関係ないですけど、ヌルボが学生の頃ドラクロワ展の話をしていたら、ドラキュラと聞き間違えて目を輝かせて話に割り込んできた友人がいたなー。(笑) あ、韓国題は「드라큘라:전설의 시작(ドラキュラ:伝説の始まり)」です。
 8位「マンホール」は韓国のスリラー。ソウルのある町で6ヵ月の間に10人の人が痕跡もなく消えた。彼らはどこに消えたのか手がかりさえもない。住民たちの不安はだんだんと大きくなっていき、そんな中マンホールのふたから髪の毛と血痕が発見される・・・。・・・というような漠然としたあらすじしか見つからないんですけど、マンホールに自分だけの世界を作った謎だらけの男スチョル(チョン・ギョンホ)が事件の核心人物のようで、その事件に20代の女性ヨンソ(チョン・ユミ)と聴覚障害者の少女スジョン(キム・セロン)が巻き込まれるといったことくらいがなんとかわかったこと。あ、それからチョン・ユミとシン・ジェヨン監督はソウル芸術大の同期生なんだそうです。チョン・ユミ、ドラマに映画に引く手あまたですね。原題は「맨홀」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・・50,751 ・・・・・・・・・・3,333,587 ・・・・26,376・・・・・・・・228
2(2)・・チョコレートドーナツ ・・・・・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・・4,223 ・・・・・・・・・・・・・25,371・・・・・・・203・・・・・・・・・36
3(6)・・60万回のトライ(日本・韓国) ・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・・・・・613 ・・・・・・・・・・・・・19,119・・・・・・・134・・・・・・・・・12
4(10)・・そばの花・運の良い日・そして春、春・・8/21 ・・・・・・・・・・・・・522 ・・・・・・・・・・・・・29,579・・・・・・・198・・・・・・・・・・7
5(新)・・大地 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・389 ・・・・・・・・・・・・・・9,269・・・・・・・・18・・・・・・・・・・1

 新登場は5位「大地」だけです。このランクでおなじみの旧作の再上映ですが、これはあのパール・バックの同名小説の映画化作品で、製作・公開が1937年というアメリカ映画です。韓国題は「대지」。
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[韓国語&韓国文化] 「大砲」「朝貢」「私生」が3大キーワード・・・って何のこと?

2014-10-12 23:18:52 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 大体オヤジ雑誌で若者文化や流行語等が取り上げられた時は、その時点で当の若者からは「今頃になって・・・」と冷ややかな反応しか返ってこないのが常のことです。
 今回のネタもその一例かもしれません。

 (日本の「文藝春秋」のような)韓国のオヤジ月刊誌「新東亜」10月号を見ていたら、次のような小見出しが目に入ってはました。

 대포(デボ), 조공(チョゴン), 사생(サセン)・・・3대 키워드

 3대 키워드(3大キーワード)はいいとして、その前の3つの言葉は何だ?
 一応思いついたのは大砲朝貢(?)・私生(??)という漢字。
 実はこれで正解だったのですが・・・。

 何の記事かというと、見出しは次の通り。
  경제력으로 10대 팬 제압(経済力で10代のファン制圧)
  스타 쫓느라 학사경고, 사직(スターの追っかけで学士警告、辞職)

 ※この記事は「新東亜」のサイトで読めます。(→コチラ。当面の間有料。)

 つまり、最近はアイドルグループ等の追っかけの主力が10代から20代に移行してきていて、その熱の入れ方がスゴイ!という主旨の記事です。
 しかし、それがなんで大砲だの朝貢だのと関係があるの? ・・・と記事を読んでみて初めてわかったのが以下のこと。・・・というか、もう一昨年頃から日本語サイトにも出てきている言葉だったのですね。したがって、そんなことはとっくに知ってるよ、という人はけっこういるかも。

 まず、「大砲」とは大砲のようなでかい望遠レンズを装着したカメラのこと。→コチラの記事(日本語)の写真を見るとわかります。けっこうな一眼レフと望遠レンズをもっていますが、この記事にもあるように「スターたちに密着して写真を撮るオタク」のことを찍덕(チクドク)というんですね。※찍덕は찍다(撮る)+오덕후(オタク)の合成語。
 で、こんな「大砲」でアイドルを撮る女性ファンを대포여신(大砲女神)とか대포누나(大砲お姉さん)というんだそうです。
 その中でもSHINeeのファン(←샤월(シャヲル)というらしい)の大砲女神がよく話題になっているようで、昨年8月よみうりランドの波プール前でのステージでSHINeeがミニコンサートをやった時、1人の大砲ヌナが撮影しようと服を着たままプールの中に入って警備員に注意され、それに逆ギレして警備員を殴って逮捕されたということがあったそうです。(→コチラ。) いやはや・・・(その1)。

 2つ目の「朝貢」とは何かと思ったら、スターへのプレゼントのこと。しかし、かつての천마리학종이(千羽鶴)のような物とは全然違って高価でスゴイ物がいっぱい! →コチラのブログ記事(元記事は→コチラ)によると、日本円だと数万円~数十万円の高級食品やブランド品、音響機器、家電製品・・・だけでなく、100万円もするホームシアター・・・だけでなく、千数百万円もする外車(!!!)という事例まであるとは! いやはや・・・(その2)。
 こんな豪勢なプレゼントは一個人というよりも朝貢レベルだ、ということで「朝貢」というようになったそうです。また、所属会社が最初から露骨に朝貢を要求することもあるとは、ますますもってけしからんことです。
 そんな中で、朝貢を断ったり福祉施設に寄付したりしているスターもいるのはそれなりに救いではありますが・・・。
 また今年8月、「KARAが250人のファンに食べ物を配るという「逆朝貢」イベントをやったとのニュースもありました。(→コチラ。)
 しかし、「朝貢」の意味がわからないと「逆朝貢」と言われてもチンプンカンプンですね。

 3つ目の「私生」ですが、これはアイドルの私生活までズカズカ侵入してくる、当のアイドルにとってみれば迷惑きわまりない追っかけのこと。
 これについては、私ヌルボが愛読している<JBPRESS>のアン・ヨンヒさんの記事(→一覧)の中にありました。昨年11月の「韓国人アイドルが最も恐れるサセンファン」と題した記事です。(→コチラ。) これによると、とくにJYJとかEXOなんかタイヘンなことになってるようですよ。男子トイレにまで入り込んできたり、メンバーの兄の結婚式にまで乗り込んできたり等々。そして→コチラのブログ記事によると、合鍵を作って本人たちがいない時に入り込み(!)、ひどいい場合は眠っている芸能人に触ったりキスしようとする(!!)サセンもいるんですと! いやはやいやはや・・・(その3)。 
 こうしたサセンに対して冷静に迷惑を訴えたり、またブチ切れたりもしているアイドルの気
持ちもわかります。しかし人気商売だからけっこう堪えているのかもなー・・・。

 いずれにしろ、金と時間をかけなければこんな熱烈なファンをやっていられないので、「新東亜」の記事にあるように10代はとてもムリ、20代が主力に・・・ということになるわけですが、それでも相当な金と時間を費やすため、大学生だと学士警告(←留年しそうだぞという警告)を受けたり、勤め人だと職を失ったりするというはめになるという事例も多いのだそうです。

 いやー、私ヌルボとはあまり縁のないこういう世界にどっぷりハマり込んじゃってる人たちがいるんですねー。
 ヌルボの知り合いのK-POPファンの人たち、気をつけてくださいね。知り合いじゃない皆さんももちろん同じですよ。
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[韓国語]厳選! おもしろい韓国のなぞなぞ全20問

2014-10-09 23:48:16 | 韓国語あれこれ
 大掃除をしていたら、10年ほど前の懐かしい品々がいろいろと出てきました。
 その中の1つが下の韓国本。수수께끼(なぞなぞ)と유머(ユーモア.笑い話等)の本です。


 見つかった本をつい読み耽ったりするのは大掃除の常。一気に読了しちゃいました。そのなぞなぞの中で、同音異義語を利用したもの等、日本語には訳せないものもたくさんあります。
 また、韓国の文化・社会にある程度通じていないとわからないなぞなぞもあります。
 それらの中で、私ヌルボがとくにおもしろいと思ったものをピックアップしてみました。

赤字は問題文
青字は一応の訳。(「一応」というのは、別の意味がある場合もあるので。)
・答は、→ の右の部分を範囲指定すれば読めます。長く書いているものもあるので、ちょっと後の方まで見てみてください。
・黒字は私ヌルボのコメントです。

①잘못한 사람이 잘 먹는 과일은?
 失敗した人がよく食べる果物は?
 答→
사과 りんご(沙果)。謝罪(謝過)と同音。
 おなじみの問題で小手調べ。「仁寺洞(インサドン)へ行ったらまずすることは?→挨拶(インサ)」と同レベルかな?

②개 중에서 가장 아름다운 개는?
 犬の中で最も美しい犬は?
 答→
무지개(虹)
 これもそんなにむずかしくないレベル。しかし「가장 빠른 개(最も早い犬)」とか「가장 큰 개(最も広い犬)」となるとお手上げ。それぞれ(번개(雷))と(안개(霧))です。

③남대문을 엉어로 하면?
 南大門を英語で言えば?
 答→
지퍼(ジッパー)
 南大門の「もうひとつの意味」を知っているかどうかがカギ。(これについては→過去記事参照。)

④‘죽이다’의 반대말은?
 「殺す」の反対語は?
 答→
밥이다.(ご飯だ。) 죽이다は「おかゆだ」ともとれる。
 なーんだ。これは肩すかし。しかし、これを反対語と言う?

⑤눈 사람의 반대말는?
 雪だるまの反対語は?
 答→
일어난 사람(起き上がった人) 눈を눕다の過去連体形ととればこうなる。
 有名な(?)「サンナクチ(산 낙지)の反対語は?」というなぞなぞを思い出しました。

⑥언제나 위로 흘러가는 물는?
 いつも上に流れていく水は?
 答→
음식물(飲食物)。위を胃と解釈。
 これは平易にしてよくできているなぞなぞだと思います。

⑦어떤 경우에도 하지 말라는 말은 하지 않는 것은?
 どんな場合にも「やるな」という言葉を言わないものは?
 答→
해(太陽) 「やれ」という意味をかけている。
 なーんだ。答は単純。

⑧산 사람을 태우는 사람은?
 生きた人間を燃やす人は?
 答→
버스기사(バスの運転手) 「燃やす」も「乗せる」も태우다。
 あの人たちはそんな怖ろしい仕事をやっているのか!?

⑨기적을 가장 많이 일으키는 사람은 누구?
 奇跡を最も多く起こす人は誰?
 答→
열차 기관사 列車の機関士。기적には汽笛という意味もある。
 漢字語の同音異義語はたくさんありますからねー。

⑩사람들의 몸무게가 가장 많이 나갈 때는?
 人の体重が最も重くなる時は?
 答→
철들 때(物心がつく時)。「鉄(철)を持ち上げる時」とも解釈できるので・・・。
 ヒント:「物心(分別)がつく時」でわかりますか?

⑪커도 자라라고 하고 작아도 자라라고 하는 것은?
 大きくても「育て」と言い、小さくても「育て」と言うものは?
 答→
자라(すっぽん)
 こういう肩すかしもある。

⑫‘물고기가 한 번에 낳은 알의 수’를 네 글자로 줄이면?
 「魚が一度に産んだ卵の数」を4文字に縮めると?
 答→
알 수 없다(わからない)
 ハハハ。ここからなぞなぞというよりジョークが続きます。

⑬서울 시민 모두가 동시에 말을 하면 무슨 말이 될까요?
 ソウル市民皆が同時に話をすると、どのような言葉になるでしょうか?
 答→
천만의 말씀(とんでもない)
 1千万都市ソウルだからこそ成り立つ問題。

⑭담배만 있고 불이 없는 사람을 무엇이라고 하나요?
 タバコだけあって火がない人を何というか?
 答→
불필요한 사람(不必要な人) 불필요한を「火が必要な」と解釈。
 答を見るとわかりやすい。

⑮백설공주는 뭘 먹고 죽었나요?
 白雪姫は何を食べて死んだ?
 答→
나이(年) 年をとって死んだ。
 これはしてやられた感じ。

⑯하늘에 별이 없으면 어떤 일이 벌어질까요?
 空に星がなければどんなことが起こりますか?
 答→
별 볼 일 없다.(どうってことない。)
 これもけっこうおかしい。

⑰날마다 아침에 생기는 나라는?
 毎朝できる(生じる)国は?
 答→
일어나라(起きろ)
 いずこも同じ朝の一コマ。

⑱고래와 새우가 싸우면 누라 이길까요?
 クジラとエビが戦ったらどちらが勝つか?
 答→
새우(エビ) クジラは밥(飯.餌食)だがエビは깡(負けん気)がある。고래밥も새우깡もポピュラーなお菓子。
 ヒントは「お菓子」。辞書に出てくる言葉しか知らない人にはわからない。

⑲놀부 여동생은 놀순이. 그렇다면 남동생 이름은?
 ノルブの妹はノルスニ。では弟の名前は?
 答→
흥부(フンブ.興夫) 有名な昔話「興夫伝」に登場する兄弟。
 ホントはひっかけ問題なんですけどね。私ヌルボ思うに、正答よりもひっかかって놀돌이(ノルドリ)と答えた人が上を行ってますね。

⑳강아지 가면을 쓰면 ‘멍멍’하고 짖고, 고양이 가면을 쓰면 ‘야옹야옹’하죠. 그러면 오징어 가면을 쓰면 어떤 소리를 낼까요?
 子犬のお面をかぶったら「ワンワン」と吠え、ネコの仮面を被ったら「ニャーニャー」と鳴きます。ではイカの仮面をかぶったらどんな声を出しますか?
 答→
함 사세요!(函を買って下さい!) 伝統的な結婚の風習を知らないとわからない。
 これについては<KONEST>の記事(→コチラ)参照。この中の「函(ハム)の引渡し 結婚式の直前」のあたりを読めばわかります。
 下の画像は、→コチラの動画中にあったスルメのお面をつけた人です。(だんだんと消えつつある習慣のようですけどねー。)

 今回は以上ですが、本ブログではこれまでにも→コチラや→コチラの過去記事で韓国のなぞなぞを紹介してきました。
 まだ見ていなくて、ヒマを持て余している方はドーゾ。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月3日(金)~10月5日(日)]

2014-10-07 23:47:34 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 いったいどうなっているんだ!?と思っていた<コリアン・シネマ・ウィーク 2014>(10月24~29日.韓国文化院)ですが、昨日ようやく申し込んでいた作品について「観覧ご招待」のメールが届いてほっとしました。個人的にとくに期待は「最後まで行く」と「慶州」あたりですね。

 昨日の台風8号の進路を見ると、どうもここ横浜近辺を通過したようです。大雨はなかったものの、わりと近くで土砂崩れの被害も出ているのを今知りました。
 台風の去った午後、新高島で「レッドファミリー」を観てきました。昨年の東京国際映画祭で観客賞を受賞した作品とのことですが、ちょっとB級的フンイキが漂うのは隣家の家族のはじけ方が演出過剰なためか? しかし、それよりも何よりも私ヌルボが気になったのは、一家全員が北朝鮮の偽装スパイという設定自体。
 疑問1は、このような偽装スパイ一家が現実にあるのか否か?
   (A)実際にあった。 (B)実際にあり得る。 (C)映画のための虚構である。
 疑問2は、韓国の観客はこの映画の現実性をどう考えているのか?
   (A)現実的なものとして観ている。 (B)実際にあるかもしれないと思って観ている。 (C)映画のための虚構として観ている。
 この作品のネチズン評等にも目を通してみましたが、よくわかりません。
 11日(土)公開の「シークレット・ミッション(密かに偉大に)」では、主演のキム・スヒョンはやはり「北」の指令を受けて「町の馬鹿」を装うスパイという設定になっています。(市井で暮らすスパイを描いたキム・ヨンハの「光の帝国」という小説もあります。)
 ホントにそんなことがあるの?! 正直言ってけっこう長い間韓国・北朝鮮を眺めてきたヌルボもよくわかりません。
 この作品についていえば、主題は韓国内での北朝鮮スパイたちの心情の変化ではなく、政治等を超えた家族愛といったもので、こうしたスパイの存在の虚実は二の次なのでしょう。(作る側も観る側も。) そして、虚構と実像の間のギャップをあまり深く認識していないのではないかと思います。
 私ヌルボとしてはこうした素材については娯楽作品として観ると少し引っかかるものがあります。つまり、もっと現実にこだわるということ。
 そこで、近年韓国で摘発されたスパイの事例をいくつか見てみましたが、まだまだブログ記事にまとめるには程遠い感じです。やれやれ。

           ★★★ Daumの人気順位(10月7日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①神秘世界歴険記 2  9.5(25)
②足球王(韓国)  9.3(103)
③60万回のトライ(日本・韓国)  9.2(79)
④バセコの子どもたち(韓国)  9.1(28)
⑤ぼくを探しに  8.9(122)
⑥チョコレートドーナツ  8.9(30)
⑦その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑧さよならを待つふたりのために  8.6(346)
⑨はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.6(961)
⑩映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  8.6(55)

 今回の新登場は①「神秘世界歴険記 2」と⑥「チョコレート・ドーナツ」の2作品です。
 ①「神秘世界歴険記 2」は中国アニメ。ある夜、クジラ笛の不思議な力に導かれて空を飛ぶクジラに乗って神秘の森に冒険に出かけた冒険少女ユゴ。彼女は大将というにはちょっと臆病者のライガー・ララと出会います。今まで見たこともない神秘的な動物や木がいっぱいの森に魅せられたユゴですが、その神秘の森には危機が迫っていました。自分より大きいものであれば象もカバもすべてが嫌だというモグラ軍団。彼らは森のすべての動物を小さくしようという特別な陰謀を企てているのです。はたしてユゴとララは神秘の森を救うことができるでしょうか? ・・・という物語です。韓国版予告編(→コチラ)を見ると、3Dになってもそれなりに中国テイストは感じられるような・・・。2012年の前作は韓国での一般公開はなかったようで、今回の公開はその間の韓中接近を物語るものといっていいかもしれません。ちなみに、このアニメキャラクターによる「江南スタイル」の動画というのがYouTubeにアップされていました。(→コチラ。)
 この作品だけでなく、最近中国映画の韓国上映が増えてきているようですが、このような形で 中国側も韓国にすりよってきているようです。ま、文化の領域のことだから、作品がよければ日本でも上映すればいいと私ヌルボはいいと思うのですけどねー。韓国題は「유고와 라라:신비의 숲 어드벤처(ユゴとララ:神秘の森アドベンチャー)」です。
 ⑥「チョコレートドーナツ」は日本では4月から公開されています。韓国題は「초콜렛 도넛」。

     【専門家による順位】

①その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
①コックリさん - 呪いのはじまり 8.0(1)
③自由が丘で(韓国)  7.7(4)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥FRANK -フランク-  7.2(4)
⑦her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑧空の黄金馬車  7.0(3)
⑨できそこない(仮)  7.0(2)
⑩恋するヨプゴン・ガール  7.0(1)

 今回の新登場は⑨「できそこない」(仮)だけです。「パリ、18区、夜」等のクレール・ドニ監督の作品で、第66回カンヌ国際映画祭(2013)の「ある視点」部門に出品され、また釜山国際映画祭(2013)でも上映されました。超大型タンカーの船長マルコ・シルベストリはある日パリの妹から助けを求められます。彼女の夫が自殺したのですが、ある財界の大物がその自殺に関わっているようなのです。マルコはその男の正体を暴くため、彼の愛人に接近するのですが・・・。「夜が主な風景となって、その夜と同じように暗くくすんだ欲望がまとわりつく」といったノワール風の映画ということです。原題は「Les Salauds」、韓国題は「돌이킬 수 없는(取り返しがつかない)」で、よくわからないのでちょっとテキトーに仮題をつけておきました。日本公開は未定のようです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月3日(金)~10月5日(日)] ★★★

         1位の韓国映画「情報提供者」は、あのES細胞論文捏造事件がモチーフ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(17)・・情報提供者(韓国)・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・563,545・・・・・・・・・692,555 ・・・・・・・・5,469・・・・・・・・661
2(22)・・スロービデオ(韓国)・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・546,871・・・・・・・・・657,491 ・・・・・・・・5,130・・・・・・・・618
3(1)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・334,000・・・・・・・2,213,043・・・・・・・・17,021・・・・・・・・476
4(新)・・アナベル・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・327,712・・・・・・・・・413,851 ・・・・・・・・3,222・・・・・・・・464
5(28)・・マダム・ペンドク(韓国)・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・207,594・・・・・・・・・283,188 ・・・・・・・・2,289 ・・・・・・・・509
6(2)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・267,723・・・・・・・3,214,104・・・・・・・・25,435・・・・・・・・394
7(34)・・獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ・・10/02・・97,820 ・・104,746 ・・・・・・・・・・761・・・・・・・・363
         恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)
8(新)・・ジャングルヒーロー ・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・・・47,972・・・・・・・・・・50,870 ・・・・・・・・・・374・・・・・・・・287
9(3)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・19,146 ・・・・・・・3,927,027 ・・・・・・・31,969・・・・・・・・167
10(49)・・神秘世界歴険記 2・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・14,925・・・・・・・・・・21,404 ・・・・・・・・・・159・・・・・・・・167
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・2・4・5・7・8・10位の7作品と、大きく入れ替わりました。
 1位「情報提供者」の原題は「제보자」。漢字だと「提報者」と日本語にはない熟語なのに、そのまま書いている日本サイトも目につきます。<ソウルナビ>では「通報者」ですが、それだと火事や事件みたいだし・・・。さてこの作品、2006年に日本でも大きく報じられた黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大教授(当時)による胚性幹細胞(ES細胞)論文捏造事件の、とくにTV報道の問題を扱っています。黄教授に対する国民の期待が高まる中、それに重大な疑義を呈したのがMBCの番組「PD手帖」でした。(この映画では「PD追跡」。) 熱い世論に水を差すようなこの番組に非難が集中し、スポンサーも降板して番組は休止に追い込まれ、MBC全体の視聴率にまで影響が及びました。これについては→ウィキペディア参照。この映画では、イ・チャンファン博士(イ・ギョンヨン)と一緒に幹細胞の研究をしてきたシム・ミンホチーム長(ユ・ヨンソク)がその情報提供者。(モデルは盧聖一(ノ・ソンイル)ミズメディ病院理事長でしょう。)  ユン・ミンチョルPD(パク・ヘイル)に論文が捏造されたものであり、また幹細胞の実験過程で非倫理的行為があったという内容の電話をします。PDは「この番組を絶対放送します」と宣言し、その真実を暴いていくのですが・・・。監督は「サウスバウンド」「牛と一緒に7泊8日」等々でヌルボも大好きなイム・スルレ監督です。あ、イ・ギョンヨン、この頃ずいぶん引っ張りだこだな、と思って→<輝国山人のHP>を見たらやっぱりすごいスゴイ! しかし、当時熱狂した韓国の人たち、この映画をどんな思いで見るのかな? ・・・とネチズン評(→コチラ)を見ると、平均8.1となかなか高い評点の中で、10人に1人くらい1.0前後の極端に低い点も目につきました。
 2位「スロービデオ」は韓国のコメディっぼいドラマ、かな? 幼い頃から特殊な能力で人々を驚かせてきたヨ・ジャンブ(チャ・テヒョン)。ふつうの人が捉えることのできない瞬間まで見ることができるという動体視力を生かして、CCTV管制センターのエースになり、人々の日常を見守るのですが・・・。原題は「슬로우 비디오」です。監督は「ハロー!?ゴースト」等のキム・ヨンタク監督。オ・ダルスも引っ張りだこだなー。(前からか?)
 3位「アナベル」はアメリカのホラー。実録ホラー「死霊館」(2013)のスピンオフ(派生)作品。怪奇現象を研究するウォーレン夫妻が所有していたのアナベル人形の過去を描いた物語です。ジョンは妊娠中の妻ミアに白いドレス着た人形をプレゼントしますが、その夜見知らぬ夫婦が侵入してジョンとミアを攻撃します。格闘の後発見されたのは人形を膝の上に置いて死んでいる女性。彼女から流れる血が人形の顔に染み込みます。ジョンとミアを襲う殺人者は何者? そしてそのようにして生まれたアナベルはどのような経緯を経て「死霊館」にたどりつくのか? 韓国題は「애나벨」。日本公開は未定のようです。
 5位「マダム・ペンドク」は3人の男女のラブストーリー。職場をクビになり、地方小都市の文化センターの文学講師として赴任したハッキュ(チョン・ウソン)は公園のチケット販売所で働く純粋な娘トギ(イ・ソム)と恋に落ちます。しかしハクギュは復職がかなうとすぐにソウルへ帰り、トギは捨てられてしまいます。8年後ハッキュは作家としての名声を得る一方、娘のチョンイ(パク・ソヨン←「レッドファミリー」に出演)は母の自殺は父のせいだと反抗し、ハクギュは目の病気を患います。危機に陥ったハッキュは家の前に引っ越してきた女性と知り合いますが、視力をほとんど失った彼はその女性がトギだということに気づかないまま彼女を頼り、チョンイは彼女に嫉妬するようになります。この3人の関係の主導権を握るトギはハッキュの全てを壊そうとするのですが・・・。古典「沈清伝(シムチョンジョン)」がモトになっているとか・・・。え、ということは!? そもそも「ペンドクオモム(뺑덕어멈)」というのが「沈清伝」の登場人物で、いじわる・おしゃべり・ブスの女に対する蔑称でもあるとのことです。で、この作品のキャッチコピーは「娘、悪女になる」。なるほど、ねー・・・。原題は「마담 뺑덕」。
 7位「獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ」は日本では今年1月に公開されました。韓国題は「극장판 파워레인저 다이노포스VS고버스터즈 공룡 대결전!(劇場版パワーレンジャー ダイノポスVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!)」です。
 8位「ジャングルヒーロー」は韓国・アメリカ・メキシコ・コロンビア合作のアニメ。1960年メキシコのジャングルで生まれたコアティ(ハナグマ)のマヌーとガールフレンドのサチャは幼な友だち。しかしマヌーはコアティ王の命令で作られた巨大な彫像を破壊した罰として王国から追い出され、サチャも密猟者に捕まってしまいます。サチャを救い出すために危険な旅に出たマヌーはさまざまなジャングルの動物たちと出会い、追跡を開始して、ジャングル全体を危険にさらす密猟者たちの恐ろしい陰謀を知ることになります。果たしてマヌーは無事サチャを救い、ジャングルの平和を守ることができるのでしょうか? 韓国題は「정글히어로」です。
 10位「神秘世界歴険記 2」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・152,018 ・・・・・・・・・・3,214,104 ・・・・25,435・・・・・・・・384
2(19)・・チョコレートドーナツ・・・・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・・・・9,548 ・・・・・・・・・・・・・14,874・・・・・・・120・・・・・・・・・50
3(新)・・欲望という名の電車 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1,889 ・・・・・・・・・・・・・・7,194 ・・・・・・・・16・・・・・・・・・・1
4(2)・・ベリー・グッド・ガールズ ・・・・・・・・・・・9/25 ・・・・・・・・・・・・・・1,747・・・・・・・・・・・・102,568 ・・・・・・・768・・・・・・・・・41
5(5)・・嗤う分身・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・・・970 ・・・・・・・・・・・・・・6,743 ・・・・・・・・51・・・・・・・・・19

 2・3位の2作品が新登場です。
 2位「チョコレートドーナツ」は先述の通り日本ではすでに公開されています。
 3位「欲望という名の電車」は、もちろんテネシー・ウィリアムズの戯曲をエリア・カザン監督が映画化した作品(1951年)。ヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドの共演ですが、ヌルボ、これは観てないゾ。演劇では観た記憶がうっすらと残っているのですが・・・。韓国題は「욕망이라는 이름의 전차」です。
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横浜・放送ライブラリーで見た韓国の人気バラエティ番組「無限挑戦(無限商社編)」

2014-10-03 23:50:34 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 9月28日の記事(→コチラ)で書いたように、横浜の放送ライブラリーで10月13日まで<日韓中テレビ番組上映会>が行われています。
 私ヌルボ、9月28日に「無限に挑戦」を見てきました。その時のメモを列挙します。

 「無限挑戦(무한도전)」は、MBCで毎週土曜日午後18:30 - 19:50に放送されているバラエティ番組で、視聴率上位20にも常にランクインしている人気番組です。
 ※韓国ではムド(무도)と略称されているそうです。
 ※KNTV(→コチラ)でも放映しているので、日本のファンも多いと思います。コチラのタイトルは「無限挑戦」と「に」が入っていて、放送ライブラリーもそれに合わせたのかもしれません。

 バラエティ番組なので、内容はゲーム等いろいろ。→5月28日の記事で紹介したように、今年5~6月にはレギュラー6人の視聴者参加型リーダー選挙が大々的に行われたりもしました。

 したがって、1回分だけのこの<日韓中テレビ番組上映会>ではどういう回を選んだのかと思ったら、2013年4月27日放映の「無限商社編」でした。一応1話完結のドラマ仕立て。といっても、レギュラーたちが歌う場面もあり、ゲスト出演あり、もちろんお笑いネタもわんさか。
 しかしストーリーの基本設定はけっこう、いやそれ以上に深刻。呼ばれて社長室に行ったユ・ジュソク部長が命じられたのは、期待した昇進の話等ではなく、部内で誰か1人を整理解雇(정리해고)しろとのこと。つまりリストラです。
 で、その部下たち、つまりチョン・ジュナ課長、パク・ミョンス次長、チョン・ヒョンドン代理、そして平社員のノ・ヒョンチョルハ・ドンフン(ハハ)の中から誰を選ぶか、という苦渋の選択を迫られるのです。その話を聞いた5人はもちろん戦々兢々。それぞれに首を切られたら困るという事情を訴えます。(←俳優の名と役名が皆同じ。)
 たとえば、夜は夜で代理運転をして稼いでいるとか、双子が生まれたので大変だとか・・・。(このあたり、韓国社会の厳しい現実をモロ反映しているんだろうなー・・・。)

 実は、この回はMBCentertainment によって17に分割されてまるごとYouTubeにアップされています。
 その<#16>(→コチラ)で、チョン・ジュナ課長が机上に置かれていた社長名の解雇通告を見て茫然とする場面があります。(その前に、部長に声をかけられて昼飯に高価な寿司をたらふくおごってくれるのですが、部長自身そのことを言えなかったんですね。←やっぱり韓国でも寿司は御馳走。)

 ま、観客席からどっと笑いが起こるような場面もたくさんあるんですけどね。(実をいうと、笑いのツボは韓国と日本(orヌルボ個人?)との間にはちょっと違いがあるような・・・。)
 きっちり見てみようという向きは→<#01>からドーゾ。

 ゲストについて。<#6>から「人間型ロボットの試作品を作る」というプロジェクトに挑んだ5人、それぞれヘンテコなロボットを作り上げたのですが、<#9>ではその強度テストということで2人の女子バレー選手が登場。キム・スジヤン・ヒョンジン。どちらも国家代表のメンバーです。
 ※試作品は「시작품(試作品)」ではなく「시제품(試製品)」となっています。こちらがよく用いられているようです。厳密には「시작품」はまだ研究開発段階の物で、それに対し「시제품」は生産技術部署の担当で、製品化が近い、ちゃんとした図面等もある段階の物とのことです。

 そしてヌルボが見なおしたのは、久しぶりに見たチャン・ギハ。今知ったことですが、彼はこの番組とは縁が深いのですね。(委細省略。)

 <#4>の中で、下の画像のシーンが・・・。


 ユ・ジュソクが指さしながら「キミはあの<安物コーヒー(싸구려 커피)>を飲んでいた・・・」と言ってます。
 話の筋に合わせて「풍문으로 들었소(うわさで聞いてた)」を歌ってます。(この歌は映画「悪いやつら」(原題「犯罪との戦争」)のOST。)
 <チャン・ギハと顔たち>がその「싸구려 커피(安物コーヒー)」で注目されたのが2008年。その時のようなヒゲと眼鏡なしで登場すると、マジメそうな秀才に見えますね。
 そして最後の<#17>で彼は1人で「서른즈음에(30歳の頃に)」を情感たっぷりに歌っています。

 ※この歌はソン・シギョンもなかなかいい雰囲気で歌っています。(→コチラ。) ま、キム・グァンソクのオリジナルが名曲だから・・・。

 ・・・ということで、哀切な雰囲気の中でこの回の番組は終わります。

 9月28日は、この番組に続いて中国で昨年から大人気という「漢字英雄」。動画検索すると、この番組がたくさんヒットしますが、ヌルボが見たのは2013年7月11日の→コチラ
 漢字を、それも4字熟語なんかも聞いただけでその総画数を即答する驚くべき少年や、ネコ好きというか、自身ネコになりきってる(!)高1女子等々が登場してホントにオモシロイです。中国語がわからなくても、見ていればどんな問題かもわかるし(←漢字の熟語中のピンイン部分の漢字を答える)、もしかしたら正解できるのもあったりして・・・。

 この放送ライブラリーについては、このほかにも注目!という事柄があるのですが、それはまたいずれ。
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