ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月12日(金)~9月14日(日)]

2014-09-16 21:50:12 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨日(9月15日)の<Kstyle>の映画関係のニュースを見ていたら、「「鳴梁」を刑事告訴…“歴史歪曲、浅はかな商法”とペ・ソル(裵楔)将軍の子孫が主張」という記事がありました。(→コチラ。) 慶州裵氏緊急対策委員会が、映画「鳴梁」が史実に反した内容で先祖の名誉を毀損したという理由で告訴したということです。あの<シンシアリーのブログ>にも9月3日に関連記事がありました。(→コチラ。) 映画では、絶対に勝てないと騒ぎながら李舜臣を暗殺しようとし、船を燃やし、逃げようとして李舜臣の部下に殺される・・・ということで、映画を観た人からからかわれたりするとか。しかし実際は裵楔は病気のせい(?)で戦闘に参加しなかったそうです。それにしても、何百年も前の先祖についての名誉回復を求める訴訟がありうるのか・・・。こういう所にも、「正義」とか「怨み」とかいったものはいくら年を経ても関係ナシ、という韓国式歴史認識が表われているのかなー?
※興味深いネタ満載の木村幹神戸大教授のツイッター(→コチラ)に今日次のようなツイートが・・・。
 Kan Kimura (on DL) @kankimura · 8 時間 YTN。「歴史的人物の虚構性はどこまで許されるか」という討論している。映画でこけにされた人物の子孫が激怒中。まあ、韓国の映画やドラマは基本、善玉と悪玉で出来てるからなぁ(^^;。
 (YTNの→コチラの動画&記事参照。)

 12日、横浜ブルク13で「さまよう刃」を鑑賞。とくに観たいというほどでもなく、感想もほぼ予想通り。ただ、東野圭吾の原作とどう違うかという点には興味がありました。事件が起こったのは原作では東京・江東区辺りだったのがコチラでは千戸洞というのはナルホド。また原作では少女暴行致死事件の加害者少年が逃げ、被害者少女の父親が追う場所が長野だったのがコチラでは江原道(とくに大関嶺)というのもナルホド。最後の街中での緊迫した場面は、原作の上野駅前よりもコチラの江陵駅前の方がまだホントっぽいかも。ストーリーは大枠だけは同じといつた感じで、たとえば主人公の「協力者」の女性(日本版映画では酒井美紀)がそもそもいないとか、けっこう大きな変更点がいくつもあります。しかしこの作品のテーマは基本的に同じ。どんなにひどい犯罪で捕まっても、少年法によって何年も経たないうちに社会に出てくることに対しての疑問と、とくに被害者とその家族の怒り。このような世論(といっていいのかな?)とそれを生む社会状況は日韓共通ということか。(あーあ・・・。) 必ずしもそのような世論に必ずしも与しない私ヌルボとしては、作品中「それで、殺して気がすみましたか?」という担当刑事のセリフがあったのはよかった思います。ヌルボは原作は読みましたが日本版映画は未見。ウィキペディア(→コチラ)に日韓両作品の比較も記されています。イ・ジェンホ監督は「物静かなトーンで描いている日本版とは相反し、湧き上がる激しい感情やそれに伴う行動をしっかりと描きたかった」とのことです。

 先週も「朝鮮日報掲載の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(9月16日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(87)
②バセコの子どもたち(韓国)  9.0(27)
③ぼくを探しに  8.9(117)
④はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.9(635)
⑤映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  8.3(53)
⑥その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑦夜間飛行(韓国)  8.7(29)
⑧さよならを待つふたりのために  8.7(331)
⑨そばの花・運の良い日・そして春、春  8.6(20)
⑩ステップ・アップ:オール・イン  8.5(127)

 順位の変動はありましたが、今回の新登場はありません。

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(5)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②マザー・テレサの手紙  8.0(1)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤自由が丘で[自由が丘8丁目]  7.3(3)
⑥慶州(韓国) 7.2(7)
⑦群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑧グレート・ビューティ  7.0(7)
⑨her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑩空の黄金馬車  7.0(3)

 今回の新登場は⑩「空の黄金馬車」だけです。これまでも注目すべき映画を制作している国家人権委員会の(たぶん)6つ目の作品で、監督は「チスル」のオ・ミョル監督。今年の堤川国際音楽音楽映画祭開幕作です。毎日が退屈なドンホ好おじさん、元気を取り戻そうと旅行を決心する。しかし近所の隣人ポントルやヨンピル、そして認知症のおじいさんとソウルからやってバンドのキングストンルーディースに出会って旅は思いもよらぬ方向に・・・。原題は「하늘의 황금마차」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月12日(金)~9月14日(日)] ★★★

         「タチャ」の続編「タチャ – 神の手」がトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・540,734 ・・・・・・3,107,592・・・・・・・・25,589・・・・・・・・759
2(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13・・・・・・・・・351,726 ・・・・・・1,862,718・・・・・・・・14,881・・・・・・・・486
3(2)・・LUCY/ルーシー ・・・・・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・225,214 ・・・・・・1,795,671・・・・・・・・15,067・・・・・・・・475
4(5)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・225,162 ・・・・・・1,887,556・・・・・・・・14,721・・・・・・・・428
5(4)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・205,573 ・・・・・・8,362,344・・・・・・・・64,195・・・・・・・・464
6(3)・・どきどき僕の人生(韓国)・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・194,281 ・・・・・・1,474,923・・・・・・・・11,224・・・・・・・・422
7(7)・・ステップアップ:オール・イン ・・・9/03・・・・・・・・・・・・・95,704・・・・・・・・・491,477 ・・・・・・・・3,796・・・・・・・・293
8(3)・・鳴梁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・・71,286 ・・・・・17,517,676 ・・・・・・135,027・・・・・・・・279
9(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・50,552・・・・・・・・・212,311・・・・・・・・1,572・・・・・・・・278
10(新)・・シン・シティ: ・・・・・・・・・・・・・・・・9/11 ・・・・・・・・・・・・41,103・・・・・・・・・・45,066・・・・・・・・・・324・・・・・・・・277
        ア・デイム・トゥ・キル・フォー

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「タチャ – 神の手」が2週連続トップ。先週の秋夕(チュソク)連休でもトップでしたが、あるニュース記事によると真の勝者は800万人を超えた「海賊:海に行った山賊」だったとありました。
 今回の新登場は10位だけ。これはめずらしいというか、1~9位が順位変動はあっても同じ顔ぶれとは、このブログ開設以来初めてだと思います。その10位「シン・シティ: ア・デイム・トゥ・キル・フォー」(仮)は、アメリカの人気ヴァイオレンスコミックを映画化した「シン・シティ」(2005年)の続編。今作も“罪の街“シン・シティを舞台に、ジェシカ・アルバ、ミッキー・ローク、ブルース・ウィリスら、前作のキャストが再集結・・・。ブルース・ウィリスは59歳、「ダイ・ハード」なんてもう四半世紀前だもんな。ミッキー・ロークは、あっ今日が58歳の誕生日か!(オメデトー)、この年齢でよくがんばるなー。韓国題は「씬 시티: 다크히어로의 부활(シン・シティ:ダークヒーローの復活)」です。日本公開は2015年1月。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・351,726 ・・・・・・・・・・1,862,718 ・・・・14,881・・・・・・・・486
2(2)・・自由が丘で[自由が丘8丁目](韓国)・・9/04・・・・・・・・・・・・・5,112 ・・・・・・・・・・・・・24,695 ・・・・・・・204・・・・・・・・・44
3(4)・・足球王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/21 ・・・・・・・・・・・・・3,949・・・・・・・・・・・・・・30,921・・・・・・・247・・・・・・・・・35
4(24)・・魔女(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/11・・・・・・・・・・・・・・3,608 ・・・・・・・・・・・・・・5,218 ・・・・・・・・42・・・・・・・・・61
5(新)・・私の最初の葬式 ・・・・・・・・・・・・・・・・9/11・・・・・・・・・・・・・・2,092 ・・・・・・・・・・・・・・2,658 ・・・・・・・・19・・・・・・・・・17

 4・5位の2作品が新登場です。
 4位「魔女」は韓国のサイコ・ホラー。オフィスで新入社員セヨン(パク・ジュヒ)のレポートを見て腹を立てたチーム長のイソン(ナ・スユン)、今晩8時に仕上げられなかったら指1本切れと言ってしまうと、セヨンもイソンにも指をかけるよう求めます。思わず受け容れてしまったイソン。その締切時間が迫った頃、セヨンは片手で書類を、もう一方の手にハサミを持ってやってくる・・・。その日以来、奇怪なセヨンの態度に疑問を抱いたイソンは彼女の正体を追い始めます。原題は「마녀」です。
 5位「私の最初の葬式」はベルギーのコメディ。子供番組で人気の俳優ウィルの40歳の誕生日はさんざんの1日で、車まで盗難に遭います。ところが車両連鎖衝突事故でその車が炎上。ウィルは死亡したことにされてしまいました。葬儀の場で家族や友人たちが自分についてどんな話をするか? この機会を逃すまいと親友の助けを借りてインド人の銀行家ヴィジェイに変装して彼は自分の葬儀に出席することを決めたのですが・・・。韓国題は「나의 첫번째 장례식」です。日本公開は未定。
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