ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国の文学館 ②江原道編(上)

2015-07-30 23:46:47 | 韓国の文学館(全)
 韓国の文学館 ①ソウル編の続きです。

 当初は江原道の文学館13館をまとめて載せるつもりでしたが、この地域は韓国文学史上よく知られた作家・詩人の文学館がとくに多くて説明内容が長くなったため、2回(3回?)に分けてアップすることにしました。

 他の地域でもそうだと思いますが、これらの文学館の大半は90年代以降、とくに今世紀に入ってから建てられたものが多いようです。文学と政治との関係性の変化も背景としてあるようだし、とくに近年は地域文化の振興といった観点から設立されるというケースが多いように思われます。

 ☆最初の金東鳴の記事中の「こころ」の歌はとても美しい歌です。ご存知なかった方はぜひ聴いてみてください。 

※基本的なデータは韓国文学館協会の公式サイト(http://www.munhakwan.com/)です。
※各欄の背景の色がピンクのものは韓国文学館協会所属の施設、緑色のものは所属していない施設です。
※紹介した作品は日本で刊行されているものです。(絶版書を含む。)

«江原道(上)»
10金東鳴(キム・ドンミョン)文学館
김동명문학관
○住 所 :1210-851 江原道江陵市沙川面 セットル1キル 30-2
       (210-851 강원도 강릉시 사천면 샛돌1길 30-2)
○電 話 :033-640-4270
○公式サイト:http://kimsuyoung.dobong.go.kr/
○開館年 :2013年
○観覧時間:10:00~18:00
○休館日 :月曜、新・旧正月連休、秋夕
○作 家 :金東鳴(キム・ドンミョン)=1900~1968年。江原道溟州郡沙川面(現・江陵市)に生まれる。咸鏡南道の永生中学校を卒業した後小学校の教員となり、教員生活を送る中で文学に関心を持つようになる。1923年「開闢」に掲載された「あなたがもし門をあけてくだされば(당신이 만약 내게 문을 열어주시면)」で文壇にデビュー。その後1925~28年青山学院神学科で学ぶ。元山に戻って教員を務めながら詩作を続ける。しかし日帝の圧力が強まる中、1942年から筆を絶つ。戦後は1945年興南市自治委員会の委員長に選ばれ、46年には朝鮮民主党の咸鏡南道党部委員長になるが、金日成派の圧迫に身の危険を感じて47年越南。55年詩集「真珠湾」で第2回自由文学賞を受賞。1947~60年梨花女子大学の教授を務める。1968年病死。文人葬が行われ忘憂里墓地に埋葬される。文学館から少し離れた江陵市沙川面美盧里に金東鳴詩碑がある。(「芭蕉(파초)」と「私の心(내 마음)」の詩碑)
○作 品 :金素雲:訳「朝鮮詩集 前期」(興風館.1943)に「芭蕉」ほか3編所収。・金時鐘:訳「再訳 朝鮮詩集」(岩波書店.2007)に「芭蕉」「海」「月」の3編所収。・大村益夫[編訳]「対訳 詩で学ぶ朝鮮の心」(青丘文化社.1998)に「ウリマル」と「妻をいたむ」を所収。
○ウィキペディア:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%9D%B1%E9%B3%B4
○沢知恵(作曲)の歌「こころ」:このの歌詞は金東鳴の詩(訳:金素雲)による。夏川りみ、クミコ、持田香織、佐々木秀実、アン・サリー等にカヴァーされている。沢知恵の歌の動画はコチラ→https://www.youtube.com/watch?v=NwiTmp1IC9k
○参考ブログ記事(韓国語)
     http://blog.naver.com/daichung/220247171124
     http://blog.daum.net/pdi134/16122140
     http://blog.daum.net/sangkieng/116
11金笠(キム・サッカ)文学館
김삿갓문학관
○住 所 :江原道寧越郡金笠面金笠路216-22
       (1230-822 강원도 영월군 김삿갓면 김삿갓로 216-22)
○電 話 :033-375-7900
○mail  :sis3247@hanmail.net
○公式サイト:http://www.ywmuseum.com/(休止中?)
○開館年 :2003年
○観覧時間:9:00~18:00
○休館日 :1月1日
○施設概要:全羅南道・智異山一帯を放浪した金笠が 世を去った3年後、次男が彼の遺骸をこの地に移葬した。文学館はその墓域の約500m南に設立された。
 ・所蔵・展示資料=遺物と遺品(紙、筆、硯等200点)・文学関連資料や書籍500余点・金笠研究資料・生涯映像
 ・イベント=金笠文化大祭り(制限大会、書初め大会、国楽公演、民話シンポジウム等)・全国詩人大会(詩人大会、作文大会等)
 ※復元された生家は墓域から2㎞ほど奥にある。→動画https://www.youtube.com/watch?v=getIHEvEzBw
○作 家 :金笠(キム・サッカ)=1807~1863年。本名は金炳淵(キム•ビョンヨン)。朝鮮後期の放浪詩人としてよく知られている。
○作 品 :「金笠(キムサッカ)詩選」(平凡社.東洋文庫.2003)
○ウィキペディア:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB
 ※<namuwiki>(韓国語)に、さまざまなエピソードが記されている。→https://namu.wiki/w/김삿갓
○参考書:崔碩義「放浪の天才詩人金笠(キムサッカ)」(集英社新書.2001)
       現代文学賞を受賞した李文烈「詩人(시인)」(未訳)は彼の伝記小説。
○余談:1996年~「김삿갓」というラベルの高級焼酎が宝海醸造(木浦市)から発売されていた。
○参考ブログ記事(韓国語):http://travelwriter.tistory.com/84
12金裕貞(キム・ユジョン)文学村
김유정문학촌
○住 所 :200-812 江原道春川市 新東面シルレキル25
       (200-812 강원도 춘천시 신동면 실레길25)
○電 話 :033-261-4650
○mail  :rlehkks@daum.net
○公式サイト:http://www.kimyoujeong.org
○開館年 :2002年
○観覧時間:4~10月9:00~18:00、11~3月9:30~17:00
○休館日 :月曜、1月1日、旧正月、秋夕
○施設概要:復元された金裕貞の生家があり、当時の暮らしぶり、作品が生まれた環境等を知ることができる。展示館には彼の作品等が展示されている。建物の外には「春・春」の登場人物をかたどった造形物が配置されている。
○施設紹介の動画:https://www.youtube.com/watch?v=yGBnMipe648
○作 家 :金裕貞(キム・ユジョン)=1908~1937。「韓国近現代文学事典」(明石書店)には「出生地は春川かソウルか定かではないが、ソウルと見られている」とある。1935年「夕立」が朝鮮日報新春文芸に、「大当たり」が中外日報新春文芸に当選し文壇にデビュー。わずか4年の間に30余編の小説と10余編の随筆を発表するが、肺結核に苦しみながら29歳で早逝。
○作 品 :「朝鮮短篇小説選 下」(岩波文庫.1984)に「椿の花」「春・春」所収。「そばの花の咲く頃 日帝時代民族文学対訳選」(新幹社.1995)に「春や春」所収。「愛の韓国童話集」(素人社.2001)に「春春」所収。「小説家仇甫氏の一日 ほか十三編」(平凡社2006)に「山里」所収。
○ウィキペディア:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E8%A3%95%E8%B2%9E
○京春線の金裕貞駅から徒歩7分。この駅名は2004年新南駅から改称されたもので、韓国初の人名に因む駅名である。
○ソウルナビ:http://www.seoulnavi.com/miru/2546/
○参考ブログ記事(韓国語):http://travelbookmark.tistory.com/166
                  http://blog.samsung.com/3516/
○参考:「李箱作品集成」(作品社.2006)中に「金裕貞-小説体で書いた金裕貞論」がある。
○「春・春」は1969年金洙容監督により同タイトルで映画化された。また2014年「そばの花・運の良い日・春、春」というアニメ作品が作られている。※「そばの花」の原作は李孝石、「運のよい日」は玄鎮健の短編小説。
13東国大学校 萬海(マネ)マウル
동국대학교 만해마을
○住 所 :252-820 江原道蹄郡北面萬海路91
       (252-820 강원도 인제군 북면 만해로91)
○電 話 :033-462-2303~4
○mail  :gwo901@hanmail.net
○公式サイト:http://www.manhae.net/
○開館年 :2003年
○観覧時間:夏季 9:30~18:00、 冬季 9:30~17:00
○休館日 :年中無休
○施設概要:僧侶だった韓龍雲が修行を積み、「ニムの沈黙」を書いた百潭寺(ペクタムサ)から百潭溪谷を経て約10㎞下った所にある。韓龍雲の著書、遺品、文学資料等の展示の他、文芸誌の発刊や学術研究支援事業等を行っている。学校・団体・企業等の研修施設及び宿泊施設がある。※百潭寺にも萬海記念館がある。参考ブログ記事→http://hangamja.tistory.com/562
○作 家 :韓龍雲(ハン・ヨンウン)=1879~1944年。号は萬海。詩人、僧侶、独立運動家。忠清南道洪城に生まれる。1918年に来日して東京や京都等全国各地を巡回し、東京YMCAの朝鮮独立運動に参加した。三一独立運動の際、民族代表33人の1人として独立宣言書に署名した。1926年発表された唯一の詩集「ニム[あなた]の沈黙(님의 침묵)」は戦前の朝鮮文学を代表する詩集の1つとされている。1927年民族協同戦線の新幹会の結成を主導。その後朝鮮総督府による神社参拝の強要に抵抗して投獄されたり、出獄後も創氏改名反対運動や朝鮮人学徒兵制反対運動を展開した。1944年6月京城府東大門区城北洞(現・城北区)の自宅尋牛荘(심우장.シムジャン)で中風と栄養失調によって死去。忘憂里共同墓地に埋葬された。
○作 品 :安宇植(訳)「ニムの沈黙」(講談社.1999)・金素雲「朝鮮詩集 前期」(興風館.1943)に「桐の葉」他4編所収・金時鐘「再訳 朝鮮詩集」(岩波書店.2007)に「知りようがないのです」他2編所収・大村益夫[編訳]「対訳 詩で学ぶ朝鮮の心」(青丘文化社.1998)に「ニムの沈黙」他3編所収。
○ウィキペディア:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E9%BE%8D%E9%9B%B2
○尋牛荘は現在公開され、遺品等が展示されている。
     →関連記事:http://www.kampoo.com/travel/seoul/seongbuk/simujang.htm
             http://travel2.innolife.net/list.php?ac_id=53&ai_id=5073
○忠清南道洪城郡に生家が復元され、萬海祠・銅像・韓龍雲文学体験館が建てられている。関連記事:http://japanese.hongseong.go.kr/jpa/sub01_05_03.do
○京畿道広州市の萬海紀念館も参照のこと。
14朴景利(パク・キョンニ)文学公園
박경리문학공원
○住 所 :220-090 江原道原州市土地キル1
       (220-090 강원도 원주시 토지길1)
○電 話 :033-762-6843
○公式サイト:http://www.tojipark.com/(閉鎖中?)
○開館年 :1999年
○観覧時間:10:00~17:00
○休館日 :1月1日、旧正月、秋夕当日、毎月第4月曜
〇施設概要:1980年ソウルから移り住んだ朴景利が「土地」第4・5部を執筆した家が土地再開発の対象とされたのを機に公園に転換され、1999年開園された。展示室では彼女の著作や、「土地」全巻(第1~5部)の背景・人物を中心に展示している。1万㎡を超える敷地内には、その旧宅と庭園を原型のまま保存するとともに、「土地」に関連した3つのテーマ公園が造られていて、物語の舞台となった韓屋14棟やわらぶきの家、遺物等による「土地」セット場も造成されている。 毎年秋には全国の文人たちの文学祭りである「土地」文学祭が開催されている。
○施設紹介の動画:https://www.youtube.com/watch?v=xbupOOjs7zg
○作 家 :朴景利(パク・キョンニ)=1926~2008年。本名は朴今伊(박금이.パク・クミ)。1926年慶尚南道忠武(現・統営市)で生まれた。1945年晋州女子高等学校卒業した後結婚したが、夫は左翼として追及され朝鮮戦争中に西大門刑務所で獄死した。1955年金東里の推薦で短編が文芸誌「現代文学」に発表され、本格的な作家生活を始める。1969~94年の25年間執筆した大河小説「土地」は1897年中秋から1945年の日本の降伏までを慶尚南道河東郡平沙里の地主だった崔参判家を中心に300人に及ぶ人物が登場し、彼らの間の出来事とともに伝染病や自然災害、東学農民運動や日韓併合、三一独立運動等といった歴史的背景まで書き込まれており、また舞台も平沙里から間島(「満洲」)の龍井、晋州、ソウル等へ移ったりもしている。この地の旧宅を出た後も同じ原州市内の「土地」文化館で執筆生活を続けていたが、2008年4月4日脳卒中のため死去した。1人娘のキム・ヨンジュは1973年詩人の金芝河と結婚し、現在「土地」文化館の館長を務めている。
○作 品 :金容権(訳)「土地(全6巻)」(講談社.2011~12)・・・完全版の約4分の1の青少年向きダイジェスト版の翻訳・安宇植・鎌田光登(訳)「土地(全8巻)」(福武書店.1983~86)・・・第1部のみの翻訳・「現代韓国文学選集 第2巻」(冬樹社.1976)に「金薬局の娘たち」所収。
○(韓国)ウィキペディア:https://ko.wikipedia.org/wiki/박경리
○参考ブログ記事(韓国語):http://noproblemyourlife.tistory.com/744
                  http://www.poemlane.com/bbs/zboard.php?id=moeum&page=1&sn1=&divpage=1&sn=off&ss=on&sc=on&select_arrange=headnum&desc=asc&no=693
○「土地」は1974年金洙容監督・金芝美の主演で映画化された。また1987~89年KBS、2004~05年SBSと2度同名のタイトルでドラマ化された。後者は日本でも「名家の娘ソヒ」のタイトルで放映されDVDも出ている。
○「土地」文化館 (原州市)、朴景利記念館(慶尚南道統営市)も参照のこと。
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定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (7)

2015-07-29 12:04:43 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
 [ヌルボより] 今回の注目は5月5日子供の日の済扶島(チェブド)一人旅。「海がふたつに割れる韓国版モーゼの奇跡が起こる」というと珍島を思い浮かべる人が多いと思いますが、華城市のこの島は毎日2回見られるし、ソウルから日帰りで手軽に行けるんですね。<ソウルナビ>の記事(→コチラを見ると、広大な干潟の中に奇岩なんかも立っていて、「年間100万人の人々が押し寄せるム行楽地だけのことあります。

◎4月30日(木)
 今日は会話の試験。一番簡単なところで失敗。意外と言葉が出てこない。冷静になれない自分が情けない。主なテーマは、「ストレスはどんな時に生じ、解消するにはどうしたらよいか」という内容。これを習った文法を使いながら回答しなければならない。終わってみればこういえば良かったと思うが後の祭り。クラスメートとの1対1の会話は何とか凌げたか。最初に状況を設定され、どんな会話を作るかといった内容。私とパートナーに与えられた状況設定は、「生徒の両親が訪ねてくるため授業に出席できない旨を先生に伝え、その日の授業内容と宿題をどうするか、生徒と先生に分かれて会話しろ」という内容。こんな状況で試験は終了。
 終了後、班長の発案で皆で昼食をとることになった。場所は正門近くのインド料理店。カレー味のチャーハン。辛くはないがスパイスが効いてなかなかおいしい。和んだ雰囲気で昼食を食べたのは今回が初めて。
 クラスは台湾、香港、中国と中国系が多く、よく中国語で会話している。例の靴好きのお兄ちゃんに「一体何足持っているのか?」と訊いたところ「20足」と答えていた。どこに置くのだろう。中国の化粧好きのお姉さんは日本漫画が好きらしく、しきりと死神の話をしていたが、こちらとしては残念ながら対応できない。
 夕方カンさんとその友達と私、合計4人でソウル市庁裏の飲み屋街に繰り出す。行き着いたのはふぐ料理店。大きめな店だが席は満席。いくら安いといってもやはりふぐはふぐ。日本なら1万円では食べられないだろうと思われるのが5万ウォン足らずで食べられた。カンさんの友達と2次会へ行くため地下鉄で東大門へ向かう。ホフに入り、つまみにスルメを頼んだがこれが誤算。月曜日に治したはずの歯の詰め物が取れてしまった。

◎5月1日(金)
 今日は28度まで上がると天気予報。
 今日が終わると授業日程の半分が終わる。確かに書く力だけはアップしてきていると思うが、あと半分でどのくらい実力が上がるのだろうか。
 朝8時半過ぎに歯医者に寄って予約をしようと行ってみた。診療は9時からだが、先生がいて「今診てあげる」と言われた。これから授業なので午後に来ることにした。
 今日は5教科の中間試験のうち3科目の結果があった。予想していたより出来が良かった。文法は83.5点(0.5点はおまけしてくれたようだ)、読み73点、聞き取り76点。読みは時間が足りなく全問回答できなかったので、今までのところまあまあ恥ずかしくない点数だと思う。日本で勉強したことは十分役立っているようだ。
 今日の授業は答え合わせだったが、このところ先生の話す速度が速くなったように感じる。早ければ早い分聞き取れなくなる。先行きに不安が残る。
 2時に歯医者へ行く。先生が「虫歯があって隙間ができたため接着が上手くいかない」という。現状ではすぐとれてしまうので今後の治療方法について話したいが、細かいことは理解できないだろう。だれか通訳がいないかと言われる。ここはカンさんに頼むしかないと思い。カンさんに電話してもらう。結果は「きちんと治さなければどうしようもない。無理にでも付けろと言うなら付けるが、また直ぐ外れてしまう」と言われた。治療費は健康保険がないため4、5万はかかるとのこと。旅行保険があるため問題はあまりないが、今後続く治療のことを考えると大変そうなので、何とかもう一度付けてほしいと要請。とりあえず付けてもらった。治療費を払おうとすると、「すぐに取れてしまったので今日は頂きません」といわれた。良心的で、これも日本ではあまり考えられないだろう。
 夜はカンさんの店でカンさんのお客さんと待ち合わせ、東大門へタッカンマリを食べに行く。途中広蔵(クァンジャン)市場を見物。多くの人で賑わい、市場の通路のアーケードの露天で老若男女が一杯やりながら何かとほお張っている。途中ユッケの店が集まっているところがあった。日本では規制されもう食べられなくなってしまったものだ。一度食べて見たい誘惑にかられる。タッカンマリの店のあるところにたどり着く。多くの店がひしめいている中で1軒を選び、久しぶりに食べて見たが安くておいしい。まだ夜は涼しいので汗をかかずに食べられた。これを夏に食べると汗が噴出し大変なことになるらしいが、韓国人は平気で食べているという。多くの店の中で1軒だけ行列をなしている店があったが、超人気店らしい。あまりの長蛇の列にここは敬遠。

◎5月2日(土) 今日は午後2時から句会があるが、3時開始と間違えて1時間遅刻。天気が良く風もないので絶好の笛を吹く天気と考え11時ごろ学校に行ってしまった。前日にメールで投句しておいたので何とか参加できたが、結局1票も選句されなかった。
 6時に鐘閣で懇親会が行われたが、ここで食べた鶏をジャガイモと人参と太目のマロニーを醤油味で煮込んだ料理が安くて旨かった。人気店らしく店は直ぐ満席になっていた。2次会に参加。ここでいつもどおり急遽句作りをさせられる。題目は「新緑」と「衣」各1句ずつ。 「道筋の新緑覚ます酔い気分」と「春過ぎてあっという間のうす衣」。2句目は季語が2つあるので好ましくないので、先生が「女子大のあっという間のうす衣」と訂正。

◎5月3日(日)
 今日はトウミと会う。近くの銭湯にゆく。人は少なくゆっくり湯船に浸り気持ちがよかった。こちらへ来てとっぷり湯船に浸かったのは初めてだ。こちらはけっこう銭湯が多い。5千ウォンだった。昼は何が食べたいかと聞かれたので焼き魚を食べたいと言い、店に向かったが、残念ながら日曜のためか休業。途中でチュオタン(ドジョウ汁)の店があったのでそこに入る。これがなかなか美味しい。何年か前に南原で食べたチュオタンを思い出す。来てよかった。
 その後は部屋に戻りね作文の宿題に取り掛かる。

◎5月4日(月)
 今日から授業第5週目に突入。
 こちらは日本と同じで明日は子供の日で休日。
 今日も何時ものコンビニに水を買いに行くと、おばちゃんが若い女の子と話している。おばちゃんからは前から近くに美味しい焼き魚の店があると聞いている。「確認して教えてあげる」と言っていたのになかなか実現しなかったが、その女の子が情報源であることが判明。紹介してもらったところ、外語大で中国語を習っているという。なぜわざわざ韓国にまで来て中国語なのかは聞かなかった。こちらに来て2年ほど経つという。近いうちその店に案内してもらうことにし、カカオトークの連絡先を教えてもらった。
 明日は天気がよさそうなのでどこかへ出かけようと思い立つ。ガイドブックで済扶島(チェブド)へ行こうと決める。しかしこの島に渡るのは干潮時しかなく、それも毎日時間が変わるので事前に干潮時間を調べなくてはならない。島にわたり干潮になると次の干潮まで戻れなくなってしまう。パソコンで調べたがなかなか見つからない。やっと見つけた。朝7時半から午後3時半まで島に渡れることが分かった。

◎5月5日(火)
 目覚めると子供に日にふさわしい上天気。済扶島行きを敢行。朝8時半出発。地下鉄1号線で衿井(クムジョン)駅まで行き、そこからバスに乗る。地下鉄は登山へ向かう姿の人が目に付いた。地下鉄は冷房が効きすぎて肌寒く、皆長袖を着込んでいる。何もそこまで効かせなくもいいのに。リュックに長袖を入れておいたが半袖で出て来てしまい、少々寒い。
 駅を降りるとバス停は運よくすぐに見つかった。
 到着までバスに乗って1時間超。途中、田植え前の田園風景が広がったり葡萄畑があったり、つつじがきれいに咲いていたりと、景観のいいところがあった。済扶島入口で降り、島へ行くバスに乗り換える。ちょうど出発したところで乗り遅れたかと思ったが、運転手さんが気がついてくれてうまく乗ることができた。
 超満員。すぐに両側が干潟となっている2車線の道路を進む。一応歩道も整備されているが歩いている人はいない。広大な干潟だ。
 10分足らずで目的地に到着。しばらく海岸を散策。家族連れやカップルが続々やってくる。潮干狩りや弁当を広げている人がたくさんいるが、日本の潮干狩りほどごった返しているわけではない。ここは世界でも有数のアサリの産地とガイドブックに書いてあった。
 昼になったので名物のアサリうどんを食べようと、立ち並ぶ店の中から1店を選ぶ。一席をあてがわれたが周りは家族連れが多く貝焼きを楽しんでいる。1人の私には残念ながら到底無理だ。
 海岸沿いのそれぞれの店は客の呼び込みに必死になっていた。なぜか多くの店の呼び込みがそれぞれ着ぐるみを着ている。バットマンの格好をした人もいる。島の中は大して見るところはなく、1時前には引き返すことにした。
 済扶島入口に水原駅行きのバスが来たので乗ることにした。乗ったのはいいが降りる停留所を間違えてしまった。大きなロッテマートがあり降りる人も多かったのでつい降りてしまった。バス内の表示もイボン(次)は水原駅と表示されていたと思ったのだが。
 後は交通標識を頼りに駅まで歩いたが20分以上かかってしまった。10年くらい前に来たときと町は様変わりしていた。立派な駅ビルが建ち。大きくきれいなビルが立ち並んで人通りもにぎやかな町に変身していた。
 KRで龍山(ヨンサン)駅にたどり着き、地下鉄1号線に乗ったつもりが4号線に乗っていた。しかし回基(フェギ)駅に着くので結果OK。今日は一日中少し風が冷たく感じられたが、からりとした快晴で気持ちが良かった。
 夜10時過ぎ、どこかの部屋でタンソの練習をしている音が聞こえる。明日、外語大留学生とその友だちとで食事することになった。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [7月24日(金)~7月26日(日)]

2015-07-28 22:01:16 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ちょっと気になっていた映画その2の「駆込み女と駆出し男」を観てきました。感動というのではないですが、軽過ぎず重過ぎず、笑うところも泣くところもあって、見応えあり。未読ですが井上ひさしの原作の力が大きいのかな? 満島ひかり、こういう役もこなすのか、と再評価。そして何といっても戸田恵梨香がいろんな魅力を発揮していて◎。何か賞をもらうかも・・・。
 近所の貴重な映画館シネマジャック&ベティ、とくに夏は見逃せない作品が目白押し。今日の午後「野火」を観に行ったら15分前でもう40人ばかり列ができてました。写実的かつ象徴的な映像、特異な(?)カメラワーク、重く響く印象的な音楽の戦争映画。いや、敵が出てこない(!)し、これは戦争映画というよりひとつの極限状況を描いた映画。

 韓国映画関係。「ハンギョレ(日本語版)」に<韓国映画振興委が選んだ芸術映画だけ支援…政権批判映画を統制>という記事がありました。(→コチラ。) 独立芸術映画界側は「政権批判的な映画は全く上映できないようにされる」と反発しているとか。どうも昨年の釜山国際映画祭の上映作(「ダイビングベル」)をめぐる紛議あたりから韓国映画振興委員会(KOFIC)の動きがやたらヘンだぞ。「優秀映画報償制度を通して、国策映画の製作を誘導する政策も執拗に繰り広げられた」(キネマ旬報社「韓国映画史」)という70年代の朴正煕維新体制期に逆戻りしつつある? こんな風潮の元はやっぱり朴槿恵? しかし自由な言論や表現活動を保障するという民主主義国家の美点を自ら損なって「振興」はないでしょ。こんなとこまで韓国は中国に似てきているのかな? 安倍政権のメディア政策とメディア側の委縮・追従のようすを見ると他国だけの問題゛ゃないですけどね。このままだと日本と韓国は「自由と民主主義」を否定するという「価値観を共有する」国になっちゃうゾ。

「朝鮮日報」7月24日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「暗殺」
  夏の娯楽作の任務完遂 ★★★★
 「グローリー/明日への行進」
  米国人が感動する実話 ★★★☆
 「紙の月」
  宮沢りえ、しっかり演技 ★★★☆
 「生まれて初めて」
  同性愛者が異性愛者に ★★★
 上記4作品はすべて以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(7月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ターミネーター2  9.4(748)
②チャップリンの独裁者  9.3(37)
③レッド・トゥーム(韓国)  9.3(43)
④戦場のピアニスト  9.3(582)
⑤少数意見(韓国)  8.8(1324)
⑥紙の月(日本)  8.8(25)
⑦ちいさなドラゴンココナッツ  8.8(24)
⑧映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!(日本)  8.7(44)
⑨マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.7(1911)
⑩ウーマン・イン・ゴールド  8.6(132)

 新登場は⑥と⑧の2作品で、どちらも日本映画。これはちょっとめずらしいことです。
 ⑥「紙の月」はいろんな賞を受賞しましたが、韓国のネチズンの評点も高得点が並んでいます。(→コチラ。) 韓国題は「종이 달」。
 ⑧「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」は私ヌルボに語る資格ナシ。ネチズン評をみるとやはり子供に大好評。国による感じ方の違い等はほとんど関係ないみたいですね。韓国題は「극장판 요괴워치: 탄생의 비밀이다냥!」です。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(9)
②セッション  8.4(7)
③ひと夏のファンタジア(韓・日)  8.0(7)
④インサイド・ヘッド  7.7(8)
⑤雪の轍(わだち)  7.3(3)
⑥紙の月(日本)  7.2(7)
⑦少数意見(韓国)  7.2(4)
⑧生きる(韓国)  7.1(8)
⑨スパイ  7.0(5)
⑩TATSUMI マンガに革命を起こした男  7.0(4)

 ⑥と⑩の2作品が新登場。⑨「スパイ」は前に紹介したジュード・ロウ主演のスパイ・コメディですが、日本公開は未定のままのようです。
 ⑥「紙の月」については上述しました。
 ⑩「TATSUMI マンガに革命を起こした男」は、シンガポールのエリック・クー監督が辰巳ヨシヒロの自伝的漫画「劇画漂流」等を基に構成したアニメで私ヌルボも昨年観ましたが、韓国でも「동경 표류일기(東京漂流日記)」のタイトルで公開されたのですね。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月24日(金)~7月26日(日)] ★★★

         韓国映画「暗殺」が記録的なスタートダッシュで早くも300万人突破!

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(13)・・暗殺(韓国)・・・・・・・・・・・・・7/22・・・・・・・・・・2,443,124・・・・・・・・・3,370,159・・・・・・・・26,693 ・・・・・・・1,519
2(1)・・インサイド・ヘッド ・・・・・・・・7/09 ・・・・・・・・・・・696,817・・・・・・・・・3,199,086・・・・・・・・25,082・・・・・・・・・778
3(新)・・映画 妖怪ウォッチ・・・・・・7/22・・・・・・・・・・・・217,020 ・・・・・・・・・・277,041・・・・・・・・・1,977・・・・・・・・・510
        誕生の秘密だニャン!(日本)
4(2)・・延坪海戦(韓国) ・・・・・・・・・6/24 ・・・・・・・・・・・149,401・・・・・・・・・5,930,925・・・・・・・・44,799・・・・・・・・・448
5(3)・・ピクセル ・・・・・・・・・・・・・・・・7/16・・・・・・・・・・・・・66,791 ・・・・・・・・・・645,530・・・・・・・・・5,135・・・・・・・・・340
6(5)・・インシディアス 第3章・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・・53,360 ・・・・・・・・・・798,380・・・・・・・・・6,193・・・・・・・・・297
7(4)・・ターミネーター ・・・・・・・・・・・7/02・・・・・・・・・・・・・44,073 ・・・・・・・・3,208,571・・・・・・・・26,321・・・・・・・・・278
        :新起動/ジェニシス
8(23)・・劇場版ポケットモンスター・・7/20・・・・・・・・・・・20,279・・・・・・・・・・・159,835 ・・・・・・・・・・921 ・・・・・・・・257
       /ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ(日本)
9(6)・・ジュラシック・ワールド・・・・・6/11・・・・・・・・・・・・・17,099・・・・・・・・・5,540,866・・・・・・・・47,757 ・・・・・・・・・96
10(10)・・ウーマン・イン・ゴールド・・7/09・・・・・・・・・・・・・8,359・・・・・・・・・・・117,616 ・・・・・・・・・・903 ・・・・・・・・・55
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 韓国映画「暗殺」は公開3日で100万人、4日で200万人、5日で300万人を動員。このの興行スピードは「10人の泥棒たち」「グエムル-漢江の怪物-」「雪国列車」より1日早い(→コチラ参照)とのことで、1000万人突破というメガヒットを予感させます。ただ、昨年の「鳴梁」同様、内容的に日本公開はないかな? 「中央日報(日本語版)」の<光復70周年の韓国映画界、日帝の悲劇に“照準”>という記事(→コチラ)によると、これ以外にも抗日闘争等日本の統治時代を描いた作品がわんさか公開されるそうです。<嫌韓>の皆さんはリンク先の記事は見ない方がいいかな? 記事中で「京城学校:消えた少女」のイ・ヘヨン監督が「1930年代は罪悪感とコンプレックス・トラウマなどさまざまな感情が支配した時代なので、おぼろげで辛い感情がにじみ出るミザンセーヌ(画面構成)を作ることができる」と語っているのは「やっぱりなー」です。
 今回の新登場は1・3・8位の3作品です。
 1位「暗殺」は、1933年の上海と京城を舞台に、親日派の暗殺作戦のために集まった独立軍と臨時政府のメンバーと、そのターゲットたち、そして誰かに雇われた殺し屋等々の間で繰り広げられる歴史アクション。物語は上海の大韓民国臨時政府が暗殺作戦の実行者として日本側に感知されていない3人の名をあげるところから。韓国独立軍狙撃手アン・オギュン(チョン・ジヒョン)、新興武官学校出身の速射砲(チョ・ジンウン)、爆弾の専門家ファンドクサム(チェ・ドンムン)がその3人で、彼らをかき集めるのが臨時政府の指導者・金九の信頼厚い警務局隊長ヨム・ソクジン(イ・ジョンジェ)です。刺客のターゲットは朝鮮駐屯軍司令官の川口護(パク・ビョンウン)と親日派カン・イングク(イ・ギョンヨン)。一方、誰かに巨額の依頼を受けた請負殺人業者<ハワイピストル>(ハ・ジョンウ)が暗殺団の後を追います・・・。はたしてその先どんな展開になるのかな? チョン・ジヒョン、イ・ジョンジェ、ハ・ジョンウの主役3人をはじめとする豪華キャストで、もちろんアクション炸裂、生き残るのは誰?という興味もあってのこの動員数です。原題は「암살」です。
 3位「映画 妖怪ウォッチ誕生の秘密だニャン!」は、前述のように私ヌルボに語る資格ナシ、です。
 8位「劇場版ポケットモンスター/ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ」についても同じです。これは2006年の作品のようですが、なんで今やっているのかな? 韓国題は「포켓몬 레인저와 바다의 왕자 마나피」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・君が生きた証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・・・5,404・・・・・・・・・・・・・61,837 ・・・・・・・・・・・489・・・・・・・・・40
2(18)・・紙の月(日本)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/23・・・・・・・・・・・・・・4,804・・・・・・・・・・・・・・6,503・・・・・・・・・・・・・54・・・・・・・・・34
3(新)・・生まれて初めて ・・・・・・・・・・・・・・・・7/22・・・・・・・・・・・・・・4,476・・・・・・・・・・・・・・7,049・・・・・・・・・・・・・53・・・・・・・・・53
4(24)・・グローリー/明日への行進・・・・・・7/23・・・・・・・・・・・・・・3,785・・・・・・・・・・・・・・7,067・・・・・・・・・・・・・53・・・・・・・・・46
5(2)・・ライド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/16・・・・・・・・・・・・・・1,841 ・・・・・・・・・・・・・・9,845・・・・・・・・・・・・・79・・・・・・・・・26

 2・3・4位の3作品が新登場です。
 2位「紙の月」については上述しました。
 3位「生まれて初めて」はフランスのロマンティック・コメディ。34歳の男性ジェレミーは広告会社のCEOにしてイケメンのゲイ。16年間共に暮らしてきた恋人の彼氏は才能もルックスも備えた医師で、近く結婚することになっています。ところがある朝目をさますと隣に女性が寝ていて大パニック! その明るく美しいスウェーデン女性アドナと、100%ゲイのはずの彼は恋に陥っちゃう!? 韓国題は「난 그녀와 키스했다(僕は彼女とキスをした)」ですが、原題「Toute première fois」を参考に仮題をつておきました。日本公開は未定のようです。
 4位「グローリー/明日への行進」は、公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・Jr.牧師が1965年黒人の有権者登録の妨害に抗議してアラバマ州のセルマで行った行進を中心に描いた作品。日本では6月に公開されています。韓国題は原題同様「셀마(セルマ)」です。
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韓国プロ野球 斗山vsネクセン 観戦記録 atソウル・木洞野球場(下)

2015-07-28 02:06:00 | 韓国旅行の記録
 1つ前の記事の続きです。

 さあ、いよいよプレーボール!
 あら、こういうところにCASSビールの宣伝が・・・。日本の球場にもある?

 斗山ベアーズの投手は、アメリカ大リーグから2011年に韓国に移籍したニッパート投手。昨年まで4年連続2桁勝利を記録しています。

 以前見た時の蚕室野球場では応援団長が台の上に乗ってやたらと目立ってましたが、今はかなり組織化され、緻密で洗練されてきました。23年前も経てば当然でしょうけどね。
        

 右の画像で左端のおねーさんが掲げているボードはもちろん個々の選手の応援の文句。「かっとばせ、かっとばせ、かっとばせ、ヒーローズ! キム・ハソン、キム・ハソン! アンタ!アンタ!アンタ! キム・ハソン!」といったシンプルなものですが、日本人としては「アンタ(안타.安打)!」と繰り返されるとなんだか呼びつけられているような気がします。(笑) この「アンタ」は応援で実によく使われる言葉で、日本だと「かっとばせ~○○!」と叫ぶところを韓国では「○○アンタ!」と言います。中盤のチャンスでムン・ウラム(문우람)選手に打順が回ってきた時なんかは「ムヌーラマンタ!!」の大声援。(←子音が次の字の母音と自然につながるのが韓国語。) 声援に応えて彼は満塁の走者一掃の2塁打を打ちました。
 チームによって応援のスタイルや雰囲気の違いはあるようで、とくに釜山の社稷(サジク)野球場なんかはぜひ行ってみたいなー。(横浜スタジアムをモデルとして造られたとのこと。) 日本でも、最初に広島カープのスクワット応援を見た時は驚いたものです。

    

 ひいき選手のユニフォームを着込んだファンもここかしこに見受けられます。圧倒的に多いのは4番の強打者강정호(カン・ジョンホ)選手。
 スコアボードは日本とほぼ同じ・・・。

 かと思ったら、先攻のビジターチーム・斗山のオーダーが右の列になってるゾ。いや、自分が座っている3塁側もホームチームのネクセンの側ではないですか!
    

 選手の情報データ(左=ムン・ウラム、右=キム・ジス)の画面を見ると、学歴が初等学校(!)から全部書かれてます。
 場内アナウンスを聞いて気づいたのは、選手名をコールをする時の独特のイントネーション。基本的にトーンが上がっていくのです。
 たとえばチョン・スビン選手の場合。日本人が発音すると「チョン↗ス↘ビン」となりますね。ところが、これを「チョン↗ス→ビン」と発音するのです。「はげちゃびん」と同じイントネーションです。いや、「チョン↗ス↗ビン」と上がる一方だったかも・・・。


 1回の表裏が終わったところでこの表示。「파울타구 모의훈련(ファウル打球 模擬訓練)」ですと。何をやるのかと思ったら・・・。

 号令がかかるとチアガールのおねーさんたちが頭を手を覆って防御の体勢。しかし、これをやってる観客はほとんどいなかったですね。

 7時20分頃。暗くなり、観客も増えてナイターらしい雰囲気です。
 ゲームがちょうど半ばにさしかかった午後8時前。スクリーンに現れたこの表示は何?

 「キスタイム」ですと! 「キスをしてくれたカップルにはプレゼントが贈られるのだそうです。ハハハ。ところが・・・。

 カメラを向けられたこのカップル、2人とも必死で顔を隠しています。キスどころか、顔もおおっぴらにできない、もしかしてヤバい関係か? ハハハハハ。
 さてと。ちょっと腹が減ってきたので売店へ。
    

 ここも横浜スタジアムとよく似た感じ。
 おつゆが温かそうだった釜山オムク(おでん)を買って食べました。
       

 なんとなく、同じ23日の昼頃、光化門近くのビルの前で見かけたオブジェ(右画像)を思い出したので貼っておきました。
 まだ9時前で、これから終盤というところでしたが、連日歩きづめで疲れているのと、鍾路3街の宿所に戻る時間を考えて球場を後にしました。
    

 球場の前には車がぎっしり。
 この球場に来ることはもうなさそう。というのは、つい先日(7月23日)のニュース(→コチラ.韓国語)が伝えるように、当初は2013年開業などといわれていた韓国初ドーム球場のソウルドーム(高尺ドーム)がようやく最後の仕上げ工事に入っていて、来シーズンからはそちらがネクセン•ヒーローズのホーム球場となるということなので・・・。場所は梧木橋から安養川(アニャンチョン)沿いに約4㎞南下した所で、地下鉄九一駅のすぐ近くです。

 外野席がない木洞野球場よりも断然こちら! ・・・といっても、使用料も当然高いのでネクセンもかなり苦しい選択だったようです。
 梧木橋駅までの帰途は、川の土手の上の遊歩道。漢江ではなくその支流の安養川なのですが、意外に広い川幅です。
    

 眺めもよく、風も心地よく・・・。この日もとても充実した、実り多い1日でした。
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韓国プロ野球 斗山vsネクセン 観戦記録 atソウル・木洞野球場(上)

2015-07-27 07:59:50 | 韓国旅行の記録
 4月の4泊5日ソウル旅行の記録を4月24日~6月24日の2ヵ月にわたってダラダラと続けましたが、実はまだ終わっていなかったのです! (^^;;
いろいろ収穫の多かった5日間でしたが、これは良かった!と今も自己満足に浸っているのが4月23日のプロ野球観戦でした。

 思い起こせば、韓国で初めて野球を観に行ったのが1992年の最初の訪韓の時。蚕室野球場に行く途中で例の合同結婚式のチケットを拾った記憶があります。試合は斗山ベアーズvs(今はなき)太平洋ドルフィンズだったかな?
 ところがその後は気にはなっていたものの野球観戦の機会はなく、今回は23年ぶり。しかし今回はいろいろ考えて蚕室ではなく木洞野球場に行きました。
 場所は地下鉄梧木橋(オモッキョ)駅から徒歩10数分。


 試合開始(18:30)の30分ほど前に到着。まだまだ明るく、夕方という雰囲気でさえありません。
     

 この日のカードはこの球場を本拠地とするネクセン・ヒーローズvs蚕室が本拠地の斗山ベアーズの対戦。1万ウォン~4万ウォンのチケットがある(火~木曜は安い)中で、私ヌルボは当然のごとく1万ウォンの内野自由席券(←非指定席と記されている)を購入。
    
 レフト側と、ライト側。あれっ!? 外野席がないよ!・・・というのは事前学習で知っていました。

 これが平面図。ちょっと平塚球場を思い出しました。
 試合開始の10数分前、スコアボードに「국민의례」という文字、続いて太極旗(韓国の国旗)が表示されました。

 「국민의례」、すなわち「国民儀礼」です。観客の皆さんは・・・。
    

 こんな感じ。6~7割の人は起立して胸に手を当てていますね。よく見ると、スマホをいじくつている人、座ったままの人もいますが・・・。
 国民儀礼というと、最近では映画「国際市場で逢いましょう」で夫婦喧嘩を中断しても国旗&国歌に対してこの姿勢を取る場面が一部で話題になりました。また昨年9月の現代自動車の新聞広告でも「国家代表」の文字とともに選手たちの「国民儀礼」の写真が用いられていました。
     

 ちなみに、5月13日横浜スタジアムのDeNA-中日戦で試合前に君が代が流された時の観客席もついでに載せておきます。

 起立している人が6~7割くらい、かな?
 そして試合開始の少し前にはこちら韓国でもやっぱりお子様の登場場面が・・・。
        

 かなりピンボケになってしまいましたが、真ん中の画像がネクセン・ヒーローズ公式マスコットのトクトリ(턱돌이)。ちょっとブキミというか・・・。(笑) トクトリは漢字をあてれば顎乭で、文字通り長いアゴがチャームポイント(??)なんですけどね。そして右の画像に写っているもう1人のマスコットが今シーズンにデビューした女の子キャラのトングリ(동글이)。日本語だとまるみちゃんといったとこかな? イラストだとトクトリのブキミさは多少薄れます。
      

 さあ、いよいよプレーボールだっ、・・・・というところですが、とりあえずここで一区切り。

 →韓国プロ野球 斗山vsネクセン 観戦記録 atソウル・木洞野球場(下)
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ぜひ見て、聞いてほしい! 脱北者女性3人の証言の動画  = イ・ヒョンソ、パク・ヨンミ、パク・ジヒョン =

2015-07-26 11:52:58 | 北朝鮮のもろもろ
 韓国統一部によると、2014年末までに韓国に来た脱北者は2万7千人を超えたとのことです。
 2006~11年には毎年2000人以上の脱北者が韓国に入国しましたが、金正恩時代になって減少し、2012年は1502 人、13年は 1514 人、14年は1397人となっています。
 ※韓国ウィキペディア「북한이탈주민(北韓離脱住民)」の項目(→コチラ)参照。
 この説明文中で私ヌルボが注目したのは、脱北者の年齢は30代=32%、20代=27%と、青年層が過半数を占めていること(2011年6月基準)、そして女性の割合が着実に増加し、2012年10月の暫定統計では69%にも達するということです。
 また、中国や東南アジアなどで隠れて過ごしている脱北者も数十万人に達すると推測される、とのこと。つまり、韓国に入国できた脱北者は、脱北者の一部にすぎないのです。
 しかし、無事韓国にたどり着いても、北朝鮮で身につけた知識・技術は使い物にならず、社会の制度・習慣もまるで違う韓国社会に適応するのが困難で、多くは苦しい生活を強いられ、差別的な扱いも受けたりして、さらにイギリス等へ出国する人も増えているようです。

 以前から、脱北者たちが書いた手記は韓国の脱北者団体のサイト等で数多く読むことができます。(少しずつでも訳出していこうと思いつつ、手をつけていないままですが・・・。) また最近は自身の体験を語った動画もいくつか見られるようになりました。
 そんな中で、日本語の字幕がついているものを3つ紹介します。いずれも女性です。

①イ・ヒョンソ(이현서)さん
 「苦難の行軍」といわれる深刻な食糧難で多数の餓死者が出た頃の1997年、14歳の時に鴨緑江に面した中国との国境の町恵山(ヘサン)の家を出て脱北した彼女。瀋陽の親類の元に送られて10年間中国で公安の目を恐れつつ生活し、また実際に公安の訊問の危機をくぐりぬけたりした後ラオスを経由して韓国へ・・・。
 彼女が多数の聴衆を前にしての英語による講演は、さまざまな人に多様な内容の発表の場を提供しているTEDというアメリカの講演会グループの設定の下で行われたもので、また動画配信もそのTEDのサイト内でアップされています。日本語字幕付きです。
 コチラです。
 非常に巧みな弁論で、説得力があります。最後の、ラオスで危機に直面した時のエピソードはとても感動的です。
 YouTubeにも韓国語字幕付きの同じ動画があったので貼っておきます。コチラにはネチズンのコメントがいくつか書かれています。

 なお、最近(2015年7月2日)の<newfocus >の記事(→コチラ)によると、彼女は韓国外国語大学に在学中(英語・中国語を専攻)とのことです。

②パク・ヨンミ(박연미)さん
 2014年10月の<聯合ニュース>の「脱北女子大生、イギリス議会で北韓の実像証言」という記事(→コチラ.韓国語)によると、その時点で21歳。2009年秋モンゴル経由で韓国に入り、東国大学校警察行政学科に在学中。下の動画ではインタビューに答えて「職業はジャーナリスト」と語っていますが・・・。
 とりあえずYouTubeの動画を貼っておきます。
 この動画の内容は→コチラの記事でほとんど文章化されています。
 ただ、私ヌルボが「気になること その1」は、この動画を提供している<ザ・ファクト>が幸福の科学の公式インターネット番組ということ。こうした北朝鮮関係以外では嫌韓嫌中とか、反安倍の組織・運動に対する批判の記事・動画が満載です。北朝鮮の人権抑圧を批判するなら、日本国内の人権状況についても敏感であってほしいものです。
 「気になること その2」は、「美人すぎる脱北者」云々というタイトルの軽薄さ。「美人すぎる市議」あたりからか、「美人すぎる○○」という表現がアチコチで目につきますが、こういうところで用いるのは無神経でしょう。もっとも、韓国では2012年頃からチャンネルAで脱北者の美女たちを集めたトーク番組「今会いに行きます(이제 만나러 갑니다)」が人気を集めて・・・といったことがありました。(→過去記事及びコチラの記事参照。) 中国で人身売買の対象になっている多くの脱北者女性を「値踏み」する目と、どこか通底する嫌な感じがするんですけどねー・・・って、これは考え過ぎですか?
 まあ、こんな「気になること」はあるにせよ、パク・ヨンミさんの話している中身は耳を傾けるべきものだと思います。

③パク・ジヒョン(박지현)さん
 パク・ジヒョンさんも90年代後半に、飢えのため声も出なくなった父親の身振りの指示に従い、瀕死の父を後に残して脱北した女性です。この動画は、アムネスティが彼女にインタビューし、編集したものです。中国では売り飛ばされたり、男の子を産んだり、また公安に見つかって北朝鮮に送り返されたり等々非常に過酷な経験をしてきましたが、今は結婚して2008年イギリスのマンチェスターに定着し、北韓人権ヨーロッパ聯合(EARHNK)で活動しているとのことです。※→コチラと→コチラの記事(韓国語)参照。


 この3人の女性が経てきた苦難の物語は韓国に来た3万人近い脱北者それぞれにもあります。3人は本人の強い意志と努力、そして幸運により死地を脱することができました。しかし韓国に来た脱北者をめぐる状況は先に記したように厳しいものがあります。
 そして、上述のように中国等で隠れ過ごしている数十万人ともいわれる脱北者たちにとっては、今まさにその生死の瀬戸際に立たされているということに、世界は、そして私たちはもっと目を向けるべきだと思います。苦難の物語が悲劇のまま終わってはあまりにも悲惨です。先の北朝鮮の生体実験の記事(→コチラ)でも書きましたが、慰安婦問題や歴史遺産問題等々よりも喫緊の問題だと私ヌルボは思うのですが・・・。
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定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (6)

2015-07-23 10:03:13 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
◎4月25日(土)
 今日はトウミと会う日だ。当初は風呂屋でも行ってのんびりする予定だったが、先日の晩に急遽試験勉強の手伝いをしてくれるよう要請しておいた。こちらに来て一度も浴槽に浸かっていないのでそれも悪くはないのだが。
 朝は8時に起床。天気はすこぶる良いが、こちらへ来てこんなに寝たのは初めてだった。
 10時に寄宿舎の下で待ち合わせ。教科書を詰め込んだリュックを持って喫茶店に向かう。面接試験の内容を想定し質問と答えを考えてもらった。単語の書き取りをしたほか、短文を読み発音のチェックをした。単語は50個以上を書き取ったが、正答は半分程度しかなく発音はめちゃくちゃ。何度も読み返しを命じられる。2時間半ほど勉強したが、思いがけずウイスキーの差し入れを受ける。このウイスキーは軍人専用に売られるもので、箱には軍人用との記載がされている。なかなか貴重なものだ。しかも軍人は免税で買えるため市価の半額程度らしい。ただし、年間に4本ぐらいしか買えないとのこと。そのほかにも映画が半額で見られたり、いろいろなものが40%割引で買える特典があるという。そんなことで日本の映画もよく見るらしい。Sさんは見ましたかと訊かれたが、1本も見ていない。自分が少々情けなく思えた。
 昼は学校のそばにある小さな食堂に入る。トウミが昔からよく知っているらしい。スンドゥブと豚肉炒めを食べた。肉は柔らかくとてもおいしい。途中トウミが自分の携帯を差し出し、「奥さんに電話してみたら」と言われる。通話料が高いからと断ると「かまわないから」という。久しぶりに妻の声を聞いた。「子供にも電話して」と言われたが、「今電話番号は分からない」と伝えた。「子供の電話知らないとはいけませんね」と言われてしまった。5月18日は大学の創立記念日で授業は休みになるが、この日は日本海側にある束草(ソクチョ)という町に連れて行ってくれるらしい。ただし、雨天の場合は途中の道に危ないところがあるので中止になるという。
 夜、今までに3回ほど行った店で夕食をとる。今日は客が少ない。アジュンマが「おいしいですか?」と話しかけてくれる。そのうちご主人も出前から帰ってきていろいろと話してくれた。最初はあまり愛想がないと思っていたが、今日は饒舌だ。写真を見ながら息子の話、孫の話、北朝鮮の話、どうも安部首相は気に入らないらしいが、われわれは仲良くしなければならないようなことも言っていた。2年前日本に旅行に来たことも話していたが、日本の街路はとてもきれいだったと絶賛していた。

◎4月26日(日)
 今日は朝起きられない。かなり疲れているようで起床は9時半。朝、昨日買ってきたバナナを食べる。熟しておらず皮が上手く剥けない。やや硬めで甘みも少ない。バナナが多いのでいつものコンビニのアジュンマにおすそ分けした。それにしてもいつ行っても店にいる。朝早くから夜遅くまで、日曜から土曜日まで。一体いつ休むのか、他人事ながら気にかかる。
 今日も晴天、天気予報では25度まで気温が上がるらしい。とりあえず遅めの朝食のあと部屋の掃除をする。チリトリは1階まで行けばあるが面倒くさいので新聞紙をチリトリ代わりに使う。実は昨日から急にWI-FIが使えなくなった。困ったので管理人のお兄さんに見てもらったが端末に問題がある、とのことだった。程なくして復旧したのでホッと安堵する。
 昼食を食べた後トラブルが発生した。歯間ブラシを使っていたらかぶせ物がポロリと取れてしまった。奥歯にあるけっこう大きなかぶせ物なので、歯医者に行かなければどうにもならない。N先生に教えてもらったとおり日本の保険会社にTマネーカードでコレクトコールを試みる。上手くつながった。保険が利くことを確認できた。説明書をメールで送ってもらうため自分のアドレスを伝えている途中で電話が切れてしまったが、妻に連絡し日本からアドレスを伝えてもらった。夕方担任の先生に、明日歯医者に行きたいので歯医者を紹介して、とメールを送信した。

◎4月27日(月)
 なんと今日は久しぶりにクラス全員がそろう。まだ3回目だ。
 さっそく先生に歯医者を紹介してもらって授業終了後1時20分ごろに歯科医に行った。2時まで昼休み時間だった。回基(フェギ)駅そばの3階にあり、中は広くてとてもきれい。受付の人が待っていてというので待っていると、1時40分ごろ先生が戻ってきて5分後には診療開始。日本では考えられない。取れたものをスタッフに渡したが、事情を説明するとすぐに取り付けてくれた。虫歯があるので日本で治療を受けるよう促される。治療費は1万5千200ウォン。保険なしの初診でこの料金は信じられない。スタッフも4、5人はいる。カードで支払った。スタッフの対応もすこぶる良。このまま治療継続してもいいくらい。保険会社に請求するのもはばかられる金額。ところで、こちらはカード支払い時のサインがいい加減だ。文字は書かず一本線を適当にクニャッと曲げただけでOK.。どこでも皆やっている。まねしてやってみたらお咎めなし。サインの意味があるのだろうか。
 昼食は治療直後で硬いものは食べられない。冷蔵庫には買い置きした豆腐がある。部屋に戻り豆腐とヌルボさんにもらった甘食のようなお菓子、それとトウミからもらった乾パンで凌ぐことにした。乾パンといってもサクサクと柔らかい。豆腐も調味料がないので買い置きのインスタントラーメンの粉末調味料を取り出し、少し振りかけ食べた。せこいが1食分浮いた。
 そういえば昨日カンさんのお店で知り合ったzさんが火曜日にソウルに遊びに来るというメールが入った。まだ30代前半の男性だがきわめて酒好きで、ソウル大好き人間。着いてからすぐにも飲みたそうだが、こちらも一応試験がある。木曜日の晩に落ち合うことにした。それにしてもヌルボさんが来てから快晴続き。昼間は半袖で過ごせるようになった。疲労感もだいぶなくなった気がする。

◎4月28日(火)
 明日から中間試験。書き取りの授業があったが、旅行に行ったと仮定してどこでいつ何をしたかを書くことが課題。授業中40分近くひたすら書く。先生のチェックを受けるが相変わらず誤字が多い。先生は私の年を考えてか、「まあいいじゃない」くらいのことを言ってくれる。他の皆は上のコースを目指しているので必死。試験前でやや不安なまなざしが目立つ。
 午後はタンソの授業。試験前なので出席者は普段の半分の6人しかいない。先生は私ともう1人のタイ人女性にとくに熱心に指導してくれる。この女性は朗らかで、屈託なくよく笑う。男の先生は私より2、3歳上だがチングとまで言ってくれる。
 今までで親しみを感じるのは、中級クラスの中で意外にも中国人の2人の女性。なぜかよく顔を合わせるし、通学途中でもよく出くわす。いつもにこやかに話しかけてくれる。いつも笑顔でさわやかだ。最初のころアジョシと言われ、「オッパと呼べ」と言ったが、オッパとは言ってくれない。さすがに抵抗があるらしい。無理強いして嫌われるのもいけない。今日のタンソの帰りには試験の出題傾向まで教えてくれる。うれしい気分で寄宿舎に戻った。
 夜、受験勉強をしているとカンさんからカトク(カカオトーク)通話が入る。出ると、カンさんのお客さんが出る。このお客さんは半年ほど前にカンさんと飲みに行ったりしてその後もメールのやり取りはたまにしている。2、3日前に連絡があり、「韓国に遊びに行くので飲みましょう」と連絡が入っていた。けっこう今日もできあがっているらしい。こちらが試験前だと知っていながら、わざとらしく「今から飲みましょう」と半分冷やかし気分。やんわりとかわす。飲みに行くのは試験終了後の木曜日と再確認しておいた。受験勉強は進まない。しょうがない、消灯。

◎4月29日(水)
 久しぶりの雨模様。
 今日は中間試験の初日。文法、読み、筆記、聞き取り。試験を受けるのは何年ぶりだろう。ちょっと緊張感が走る。9時開始で1時まで。1科目終了ごとに10分あるいは20分の休憩がある。試験問題の内容は難しくないが、設問を理解するのに時間がかかる。問題を読んで頭の中で整理するのにやはり若い人の倍はかかるようだ。何度も読み返さなければならない。問題用紙の半分も終わっていないのに他の連中がはや次のページをめくっている音がする。途中時間経過を見るとどうしてもこのままのペースでは終わり切れない。筆記、読みのテストでは案の定時間不足。最後まで到達できなかった。読みの試験では例のマレーシアの秀才君がさっさと終了し時間前に退出した。休憩時間に早かったね、といったら、「簡単じゃん、みんな教科書に出てたじゃん」とのたまう。
 寄宿舎へ帰り、気になるところを教科書を開いて確認する。大きなところで致命的なミスをおかしてことが判明し絶句。結果はあまり期待できそうにない。いずれにせよ、これだけ集中したことは記憶を呼び起こしてもしばらくない。まあいい経験といったところか。
 昼食を食べようと店を探していたらクラスメートに会う。台湾から来た小柄でかわいい顔をしたお兄ちゃんだ。よくガールフレンドと手をつないで歩いている。PCパンが好きで授業に出てこないときがあり遅刻も多い。かったるそうに授業を受けているが授業内は理解しているようだ。趣味は靴集めらしい。毎日違うスニーカーを履いてくる。一体何足持っているのか。中華料理店のおいしいメニューを教えてもらう。
 明日は会話の試験日。

 [ヌルボより] やはり、若い学友たちとか、一緒に飲みに行くオジサン仲間とか、ちょくちょく行く店のオバサンとか、こうしたコミュニケーションがあるのは留学生活の大きな利点でしょうね。まあそれも当人の意志あるいは人柄といったものによるのでしょうが・・・。歯医者さん関係のことはまさに生きた韓国語学習かも・・・。
 それにしてもウイスキーを差し入れてくれるとは、なんと気の利いたトウミなんだ!
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [7月17日(金)~7月19日(日)]

2015-07-21 20:09:41 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ちょっと気になっていた映画その1の「映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~」を観てきました。30人ほどの観客の約3分の1は小学校低学年を中心とした子供たちで、何度も笑い声が上がってました。私ヌルボが思ったのは、彼らとの感性の落差、・・・じゃなくて隔たりといったこと。年を取るとだんだん感覚が鈍くなって、音楽の場合だとすごく高い音や低い音が聞こえなくなってきます。しかし、チューブから少しずつ空気が抜けていくのに気づきにくいように、感覚の鈍化も気づかないままか、ある日ふと気づくといったものではないでしょうか? ほとんどが高評価の「映画生活」のレビュー中で「とっても幼稚な内容で退屈でした」と書いていた方がいましたが、もしかしておもしろいと感じられる子供の感性を失った結果だとすると悲しいですね。他人事ではありません。(50歳代で「おもしろかった」と書いてる人もいます・。) 私ヌルボの場合は、「こういう所がおもしろいんだろな」とアタマでは理解しても、一緒には笑えないというものかな? それにしても、これだけ子供たちを楽しませることができる大人たちは大したものだと思います。
 では、この数年観た映画の中で「おもしろくて笑った」映画が何かあったかな?と振り返ってみると、「ロボット 完全版」や「きっと、うまくいく」といったインド映画だけかも・・・。うーむ・・・。

 韓国映画。先週書いた「犬どろぼう完全計画」。首都圏ではシネマート新宿だけでしか上映しないのか・・・。うーむ・・・。
 8月6日韓国文化院の定期韓国映画上映会は「ジェイル・ブレーカー」。邦題が原題「光復節特赦」(2002)と全然違うこともあって観ずじまいだった作品です。この際観にいかなくては、・・・って抽選に外れたりして・・・。(申込みは26日まで。)

「朝鮮日報」7月17日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「ライド」
   子連れでこれ観てみて ★★★☆


 「われらの子供たち」

   ディナーが人をつかむ ★★★☆


 「ピクセル」

   ゲームおたくが英雄に ★★★

 「ビヨンド・ザ・リーチ」

   マイケル・ダグラス、敗着 ★★☆


 「スリー・サマー・ナイト」

   遅く到着した昔の喜劇 ★★☆

 ※「ビヨンド・ザ・リーチ」は、ロブ・ホワイトのエドガー・アラン・ポー賞受賞作「マデックの罠」(評論社)を映画化したスリラー。ビッグホーン(オオツノヒツジ)を狩りに砂漠にやってきた富豪のマデック(マイケル・ダグラス)とガイドの大学生ベン。ところがマデックは、誤って老人を撃ち殺し、その罪をベンに着せようと企み、ベンを砂漠に放り出します。食料も水も与えず裸で・・・。他の4作品は以下の記事の中で取り上げています。

           ★★★ Daumの人気順位(7月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ターミネーター2  9.4(742)
②チャップリンの独裁者  9.3(37)
③戦場のピアニスト  9.3(582)
④プロジェクト・イーグル  9.3(38)
⑤ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ  9.2(127)
⑥レッド・トゥーム(韓国)  9.1(36)
⑦ちいさなドラゴンココナッツ  8.9(23)
⑧ウーマン・イン・ゴールド  8.9(114)
⑨少数意見(韓国)  8.8(1250)
⑩トラッシュ!-この街が輝く日まで-  8.7(85)

 新登場は①「ターミネーター2」だけです。1991年公開のシリーズ第2作。韓国題は「터미네이터 2」です。
 これで上位5作品がすべて旧作の再上映になってしまいました。寂しい気がします。もしかして、「アイディア払底」という構造的問題があるのかな?・・・という懸念が脳裏をよぎります。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(9)
②リヴァイアサン  8.6(5)
③セッション  8.4(7)
④ひと夏のファンタジア(韓・日)  8.0(7)
⑤インサイド・ヘッド  7.7(8)
⑥バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.4(7)
⑦雪の轍(わだち)  7.3(3)
⑧少数意見(韓国)  7.2(4)
⑨生きる(韓国)  7.1(8)
⑩無頼漢(韓国)  7.0(8)

 前回と順位・評点とも同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月17日(金)~7月19日(日)] ★★★

         「延坪海戦」が500万人突破

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・インサイド・ヘッド ・・・・・・・・7/09 ・・・・・・・・・・・939,191・・・・・・・・・2,066,167・・・・・・・・16,323・・・・・・・・・931
2(1)・・延坪海戦(韓国) ・・・・・・・・・6/24 ・・・・・・・・・・・530,992 ・・・・・・・・5,584,991・・・・・・・・42,261・・・・・・・・・730
3(新)・・ピクセル・・・・・・・・・・・・・・・7/16・・・・・・・・・・・・400,642 ・・・・・・・・・・469,804・・・・・・・・・3,799・・・・・・・・・557
4(3)・・ターミネーター・・・・・・・・・・・7/02・・・・・・・・・・・・260,320 ・・・・・・・・3,089,171・・・・・・・・25,402・・・・・・・・・498
        :新起動/ジェニシス
5(6)・・インシディアス 第3章・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・225,281 ・・・・・・・・・・645,197・・・・・・・・・5,009・・・・・・・・・416
6(5)・・ジュラシック・ワールド ・・・・6/11・・・・・・・・・・・・101,107・・・・・・・・・5,506,672・・・・・・・・47,477 ・・・・・・・・288
7(4)・・お客様(韓国) ・・・・・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・・・77,754 ・・・・・・・・・・798,260・・・・・・・・・6,167・・・・・・・・・368
8(新)・・スリー・サマー・ナイト(韓国)・・7/15・・・・・・・・・36,136・・・・・・・・・・・・62,166 ・・・・・・・・・・497 ・・・・・・・・295
9(新)・・冥闇 ダーク・プレイシズ・・7/15・・・・・・・・・・・・32,681・・・・・・・・・・・・51,194 ・・・・・・・・・・414 ・・・・・・・・268
10(8)・・ウーマン・イン・ゴールド・・7/09・・・・・・・・・・・・・16,027・・・・・・・・・・・・96,982 ・・・・・・・・・・743 ・・・・・・・・・84
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「延坪海戦」は2位に落ちたものの、依然粘っていて500万人を突破し600万人にも届きそう。大ヒットといってよさそうです。
 今回の新登場は3・8・9位の3作品です。
 3位「ピクセル」は、アメリカのSFアクション。宇宙人との交流をめざして地球から発信していた電波情報をある宇宙人が偶然受信します。その中のレトロゲームの映像を地球人からの挑戦状だと勘違いした彼らはパックマンやドンキーコングなどゲームキャラに扮して地球侵略を開始。巨大なパックマンが建物や車をパクリパクリ! これに対抗するため繰り出されたのが腕利きのゲーマーたちだったとは!(笑) 韓国題は「픽셀」。日本公開は9月12日。私ヌルボ、今日映画館で予告編観ました。
 8位「スリー・サマー・ナイト」は、韓国のコメディ。ガールフレンドに疲れ果てた万年公務員浪人生チャ・ミョンソク(キム・ドンウク)、顧客対応に疲れ果てたコールセンター相談員ク・ダルス(イム・ウォニ)、順番付けに疲れ果てた製薬会社営業社員ワン・ヘグ(ソン・ホジュン)。ある夏の夜、3人は酒に酔った勢いで華やかな逸脱を夢見て釜山の海雲台へ! ところが目を覚ますと一晩で三人は指名手配犯に! ヤクザ、警察、ガールフレンドに追いかけられるということになっちゃってる!? うーむ、いろいろ見ても具体的なことが書かれてないぞ。原題は「쓰리 썸머 나잇」です。
 9位「冥闇 ダーク・プレイシズ」(仮)は、「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンによるミステリー「冥闇」(小学館文庫)の映画化作品。<殺人クラブ>と称する探偵クラブで活動しているライル(ニコラス•ホルト)は、25年前長男のベンが母と妹2人を残酷に殺害した事件に疑問を持ち、唯一の生存者で事件当時7歳だったの末っ子リビー(シャーリーズ・セロン)をクラブに招きます。荒んだ少女時代を送っていたリビーは現在31歳。事件後に寄せられた寄付金で暮らしていましたが、それも底をつきはじめていたので、謝礼金を受けとるという条件でその日の恐ろしい記憶を振り返るのですが・・・。リビーと、事件当時のベンと、母の3人の視点から物語が交互に語られ、真実が明らかになっていきます・・・。韓国題は「다크 플레이스」。日本公開は未定のようです。これはちょっと観てみたいな。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・君が生きた証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・・10,478・・・・・・・・・・・・・49,493 ・・・・・・・・・・・391・・・・・・・・・55
2(新)・・ライド ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/16・・・・・・・・・・・・・・4,003・・・・・・・・・・・・・・5,035・・・・・・・・・・・・・41・・・・・・・・・29
3(2)・・映画 深夜食堂(日本)・・・・・・・・・・・・・6/18・・・・・・・・・・・・・・2,805 ・・・・・・・・・・・129,384 ・・・・・・・・・・1,023 ・・・・・・・・36
4(新)・・われらの子供たち・・・・・・・・・・・・・・・7/16 ・・・・・・・・・・・・・1,577・・・・・・・・・・・・・・2,301・・・・・・・・・・・・・17・・・・・・・・・19
5(3)・・ひと夏のファンタジア(韓・日)・・・・・・・6/11 ・・・・・・・・・・・・・・971 ・・・・・・・・・・・・・31,493 ・・・・・・・・・・・245 ・・・・・・・・15

 2位と4位の2作品が新登場です。
 2位「ライド」は、ヘレン・ハント監督が脚本を書き、主演もするというサーフィン映画。NYで雑誌編集をしている仕事オンリーの女性ジャッキー(ヘレン・ハント)は、LAの大学に行った息子アンジェロ(ブレントン・スウェイツ)が大学を中退してサーフィンに熱中していると聞きLAに行きますが、息子を理解しようと自分もサーフィンをやるうちに、インストラクターのイアン(ルーク・ウィルソン)と出会って恋に落ち、息子との関係も変化していく・・・という(おキラクそうな)お話。韓国題は「라이드:나에게로의 여행」。日本公開は未定のようです。
 4位「われらの子供たち」は今年4~5月の<イタリア映画祭2015>上映作。オランダの作家ヘルマン・コッホのミステリー小説「冷たい晩餐」(イースト・プレス)の映画化作品。弁護士の兄マッシモと小児科医の弟パオロは性格も生き方も正反対で、妻同士もそりが合わないながらも、月に1回妻同伴で高級レストランに集まり、ディナーを共にしています。そんなある日、両家族の子供たちが重大な事件を起こしてしまったことを知り、2組の夫婦は究極の選択を迫られることになります。真実を明らかにすべきか、それとも隠蔽しつづけるか・・・。その問いかけは観客にも投げかけられます・・・。韓国題は「더 디너」。日本での一般公開は未定のようです。
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[韓国語]ちょっと違うゾ! 「チョグム(少し)」と「チョム(ちょっと)」

2015-07-20 23:53:41 | 韓国語あれこれ
 ほぼ同じ意味でも、微妙にニュアンスの異なる言葉があります。

  A「少しお金貸してよ。小銭がなくて自販機のドリンクが買えないんだよ。」
  B「はい、200円でいいよね。」


 この場合の少しは実際に少額なのですが・・・。

  A「失業しちゃって大変なんだよ。ちょっと貸してくれないかな?」
  B「いくらくらいだ?」
  A「10万円なんだけどさ。」


 このちょっとは、必ずしも少額とは限りません。(10万円が少額という人もいでしょうが・・・。) A君の低姿勢な(丁重に依頼・要求をする)ようすを表す、軽い意味の副詞といった感じですね。

 韓国語の조금を辞書で引くと、「程度や分量が少ない(こと)」「時間が短い(間)」という意味の名詞・副詞と説明されていて、はその「조금」の준말(縮約語)であると最初に記されています。
 ところが、この2つの言葉の用法は上記の日本語の「少し」と「ちょっと」に相応するのですね。すなわち조금=「少し」(実際に少ない)=「ちょっと」(必ずしも少ないとはかぎらない)

 例を挙げてみます。

  목적지에는 조금 더 걸어가야 됩니다.
   目的地までもうし歩かなければなりません。(実際にもう少しの距離(or時間))

  미국이면 머네요.
   アメリカだとちょっと遠いね。(実際は遠いが、日本語でもこう言うことはありますね。)

  장기는 룰을 조금 아는 뿐이에요.
   将棋はルールを少し知っているだけです。(実際に初心者)

  바둑이라면 두는 거예요.

   囲碁ならちょっとやるんですよ。(実は自信がありそうな感じかも・・・。)

 좀が実際に「少し」を指す場合もありますが、そこらへんは前後の会話やフンイキで判断。ま、日本語のニュアンスと似ていますね。
 私ヌルボ、韓国語はちょっとやるんだけど、英語はちょっとダメなんだよね。 (←韓国語はまずまずだが、英語は全然ダメ、・・・ということ^^;) 

 あと、この좀で留意すべきは語順。初~中級のテキストに出てるかな?
 日本語だと「ちょっと○○を見せてください」、「ちょっとこの○○を食べてみて」で全然問題なしですが、韓国語の場合は「○○をちょっと見せてください」、「この○○をちょっと食べてみて」のように用言の直前に置きます

  여권 보여 주시겠습니까 ?
   ちょっとパスポートをお見せいただけますか?

  길을 가르쳐 주십시오.
   ちょっと道を教えてください。

  지금 시간 있어?
   ちょっと時間ある?

  주말 정도는 푹 쉬고 싶어.

   週末くらいはちょっとゆっくり休みたいなあ。

 日本語の「もうちょっと」は、韓国語では「좀 더」と語順が逆になります。「조금 더」も同様。※「좀 더」はふつう分かち書きにします。

  좀 더 기다려주세요.
   もうちょっと待ってください。

  좀 더 자고 싶다.
   もうちょっと寝たい。

  조금 더 먹어주세요.

   もう少し食べてください。
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定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (5)

2015-07-16 23:51:50 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
 <定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (4)>の続きです。

 [ヌルボより] 前回の記事の末尾で、トウミが案内してくれたという美術館は云々・・・といったことを書きました。しかし、S氏とトウミの人がその美術館に行った日は今回の最初の4月18日です。前回字数が長くなりすぎたので最後に18日の分を削ったのですが、そのことを失念し、そのまま載せてしまったことに今気づきました。その末尾の部分は削除して、以下に同内容の文章を載せておきます。
 すなわち、下記の最初の4月18日に行ったという美術館は、私ヌルボも昨年夏美術オタクのI氏というガイド役付きでソウルの美術館めぐりをした時に行ってきたサムスン美術館Leeumです。関係記事は→コチラです。ここは韓国文化に関心があるという方にはぜひお薦め! 昔から今までの絵画・工芸品等の名作がたくさん展示されています。美術館関係では、ここと国立現代美術館果川館、そして国立中央博物館はゼッタイですね。あと澗松(カンソン)美術館が開いていればこれも必ず。
 このトウミ氏、本当に面倒見のいい、また韓国風にいえば「概念のある」トウミですね。

◎4月18日(土)
 トウミと9時30分に駅で待ち合わせ、梨泰院の近くにある美術館に行く。天気はよく暑いくらい。この美術館(サムスン美術館リウム)はサムスン財閥が経営しているらしい。青磁、白磁をはじめとする焼き物のほか、書画や仏像、現代絵画が展示してある。中には国宝も展示してあり、なかなか見ごたえがある。10時半から1時半過ぎまでたっぷり見学をする。けっこう疲れる。
 梨泰院で食事と散策をして、4時ごろ別れた。次回は会って何をしたいのかと気を遣ってくれる。発音のできない単語があるとボイスメモを入れてくれる。 結局次回は中間試験のアドバイスをしてくれることになった。彼の話していることの半分は聞き取れない。歩き疲れたので帰ってからちょっと昼寝をした。

◎4月19日(日)
 今日は朝から雨。疲れたせいか9時ごろまで寝てしまう。掃除と洗濯をする。出かける気にはならない。勉強しかない。
 昨日ダイソーで包丁を買ってみた。安いエノキを買っておいたので、昼には刻んでラーメンを作った。
 午後は部屋でタンソの練習。カラオケにも行くことにした。こちらのカラオケは少々高いが、空いている時間に行くと時間延長のサービスがある。残り時間は画面に表示される。最初1時間で申し込んだが、30分ずつ2回延長があり、結局2時間練習できた。
 昨日トウミから軍人専用の乾パンを2種類もらった。普通では手に入らないものだという。賞味期限は昨年12月に切れていたが食べてみた。寝酒のつまみになった。

◎4月20日(月)
 朝は昨日からの続きの雨で肌寒い。学校へ行く時寮のエレベーターで同じクラスのスウェーデン人と会う。傘を持っていないようだ。相合傘で学校まで一緒に行く。あまり話さないタイプだが、なんとか話しながら学校へ着く。雨の中に映える新緑がみずみずしい。桜から主役が交代したようだ。ツツジも咲き出し彩を添えている。
 今日は会話の授業だが、上手く言葉が出てこない。簡単な会話だが意外と言葉が詰まる。情けない。
 今日はチョモ(점호.点呼)という部屋の点検があった。すぐに終わったが一応「きれいにしてますね」とほめられた。
 晩はカンさんと西江大の人と夕食。チョンガク(鐘閣)のがってん寿司にする。西江大の人は聞き取りがうまい。カンさんとフェギ(回基)で飲みなおし。帰ったのは結局1時を過ぎていた。

◎4月.21日(火)
 今日の授業は残念ながら先生の言っていることがイマイチ理解できなかった。しかしながら文法に関しては予備知識があるため何とかなっているが、クラスメートは本当に大丈夫なのかと思う。でも皆,意外と理解しているようだ。感心する。
 午後はタンソの授業がある。今日はヌルボさんと4時に鐘閣で待ちあわせたが、この授業のことをすっかり忘れてしまっていた。授業が終わってからの連絡では間に合わない。二日酔いの中7時に目が覚めたので、待ち合わせ時間の変更をメールする。何とか連絡はついたようだ。
 タンソの授業では簡単な曲を練習しているが、先生から上手いとほめられる。ヒョッチギ(혀치기.タンギング)というテクニックがあり、これは曲の節目に舌を上の歯に当てて演奏するというものだが、なかなか難しいらしい。これが自然にできているし、音色もすばらしいとほめちぎられた。まあ、始めたばかりなので、たまたま上手くいったと思うが、そこまで言われるとその気になってしまう。悪いくせだ。できれば韓国語でほめられたい。
 5時半にヌルボさんと会うことができた。今日は来てから一番暑い。ヌルボさんが暖かさを連れてきたようだ。今日の1日の行動を聞くと、江南にある国立中央図書館に行ってきたらしい。さすがにやることが違う。お土産をいただいてしまう。その後「眼鏡を作りたい」とのことでカンさんの店を紹介した。
 眼鏡を作り終えたのは8時過ぎ。3人でサムギョプサルを食べに行ったが、ここで話が盛り上がる。カンさんの奥さんは韓国の南にある青山島(チョンサンド)が実家なのだが、ここは辺境の地にあるため韓国人でも行く人は滅多にいないらしい。映画やドラマの撮影地としては有名だが、カンさんは「日本人が行くことはない」と思っていたらしい。そこへヌルボさんが2年前に行ったといったら驚くことしきり。ヌルボさんが韓国の薀蓄や、韓国内をあちこち回っていると話すとさらに驚く。今日は軽く焼酎1本だけにしましょう、という話が、終わってみると3本空いていた。それに加えヌルボさんからいただいたお土産も忘れてきてしまった。結局帰宅は11時55分。

◎4月22日(水)
 今日の文法の授業は少しこんがらがって来た。後半は書き取りの授業。苦手な授業で文法を駆使しなければならないが、スペルのミスがなくなってくれば何とかなるかと思う。
 3時にヌルボさんと回基駅で待ち合わせた後喫茶店へ。その後慶熙大を案内する。立派な建物があり景色もきれいなので感心してくれる。構内を散策した後ヌルボさんの友人の女性と会うため景福宮駅へ向かう。
 私は昨日の忘れ物をとりに昨日の店へと向かった。教保文庫という大きな本屋さんで待ち合わせることにした。博識だけあって本当に本が好きだ。待ち合わせの本屋で私の友人の作家の著書が韓国語に翻訳されて出版されたと聞いていたので、ヌルボさんに店内の端末で検索してもらったら陳列されていることが判明。その本の写真を撮って帰宅後メールで送ると、えらく喜んだ内容の返事がすぐ届いた。
 ヌルボさんの友人の女性とは待ち合わせの駅のそばでばったり出会う。近所のシクタン(食堂)で食事をする。韓国ではポピュラーな食べ物だが味は良い。焼き魚の塩加減がなんとも程よい。40歳前後の既婚の方で、なかなかの知性と教養をにじませる方だった。出版に関する仕事をされているようで、これもヌルボさんとのご縁なんだろう。食事代を払おうとしたが固辞される。食事後お茶を飲みに行ったが、ここの支払いも持ってくれた。しかも韓国語の本を下さった上、私まで韓国のお菓子をいただいた。なんともすまない気持ちになる。こちらの方は一途なところが日本より強い。おかげで食料は豊富。しばらく飢え死にせずにすみそうだ。
 チョナ(電話)カードを買ったが使えなかったとN先生(鎌倉のハングルサークルの先生)に報告したら「Tマネーカードが良い」との連絡を受ける。自分はそのカードは持っていないと思っていたが、ヌルボさんにカードを見せたら「それがTマネーカードですよ」と教えてくれた。自分はただの交通カードとばかり思っていた。ずいぶん時間を損したと思った。地下鉄を乗り継いで11時帰宅。

◎4月23日(木)
 今日はいい天気。ヌルボさんが来てから良い天気が続きとても暖かい。晴れ男だった。
 このところ授業は中だるみの感がある。しかし今日は休みが多く、5人くらい休んでいる。聞くところではINFINITE(インフィニティ)とかいうグループのコンサートがあるらしく、それに出かけてしまったらしい。文法はややこんがらがっているところがあるが、聞き取りは問題ない。
 夕方はヌルボさんが持って来てくれた崎陽軒のシウマイを、買ってきたキンパプ(のり巻き)とともにパクつく。試験が近いので試験勉強をしようと思うが眠気が襲う。やはり疲れが溜まってきたのだろう。結局宿題を少々やって一日は終わり。

 [ヌルボより]  他の人の文章で自分が登場する場面を読むのはなんだかこそばゆい感じです。眼鏡屋のカンさんと飲んだ時のことは→コチラ、慶熙大学校のキャンパス内ハイキングについては→コチラの過去記事で書きました。
 カンさんの奥さんが青山島出身の方だったとはオドロキでした。カンさんがその場でスマホで奥さんに電話し、私ヌルボと直接話をすることとあいなりました。(笑) なお青山島は映画「風の丘を越えて~西便制」の韓国映画史上レベルのといっていいほどの名場面の撮影地でした。またドラマ「春のワルツ」のロケ地としても知られています。
 4月20日にS氏がそのカンさんと入ったという鐘閣のがってん寿司は、私ヌルボ、昨年12月にたまたま写真(下の画像)だけ撮ってきました。青春の通り(젊음의 거리.若さの街)にあります。ヌルボが入ったかつ屋等、日本関係の店も多く、日本語の看板が目につく街です。→<ソウルナビ>に関係記事があります。

 ヌルボが旅行に出発した20日の日本は小雨の降る寒い日でしたが、このS氏の日記にもあるようにソウルに着いたとたんに春が来たという感じで、街の至る所でツツジが一斉に咲いていました。これも22日にたまたま撮った鐘閣のツツジの写真を貼っておきます。鐘閣の建物よりもツツジの花の方が主役といった感がありました。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [7月10日(金)~7月12日(日)]

2015-07-14 23:58:03 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 10日(金)に観たファン・ジョンミン主演の「傷だらけのふたり」は予想以上。この映画に少し関連して<[韓国語] 「この映画、シンパ的だな」とはどんな意味?>と題して1つ前の記事を書きました。未読の方はぜひ目を通してみてください。

 11日に観たカンヌ映画祭パルム・ドール受賞作「雪の轍(わだち)」は、クセのある個々の人物の心が深みのある文学のような感じで描かれていて、感情移入できる人物も登場せず、ストーリーもわかりやすい本筋があるわけでもないのに3時間16分退屈することなく観通しました。これは私ヌルボの年間ベスト5には確実に入るでしょう。しかし→コチラのようにジャ・ジャンクー、池澤夏樹といった人たちも賛辞を寄せている中で、ボロクソに批判している映画ファンのブログ記事を発見。(→コチラ。) 「ニーチェの馬」や「神々のたそがれ」を高く評価している点は私ヌルボと意見が合うんですけどねー。映画評論家も、熱烈な映画愛好家も人によって見方はさまざま。そんなものです。
 先週から気になっている「マッドマックス 怒りのデス・ロード」と「駆込み女と駆出し男」はまだ観てません。数日前から気になっている「きみはいい子」とか「あん」とか「映画 ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~」も。これからの公開作では「野火」は必見。観てなかった「ハーツ・アンド・マインズ ベトナム戦争の真実」はシネマ・ジャック&ベティで上映してくれるので行かなければ。

 韓国映画で注目は、18日からシネマート新宿等で公開される「犬どろぼう完全計画」くらいか? なんといってもベテラン名女優キム・ヘジャと「ソウォン/願い」でデビューした名子役イ・レちゃんが主演だからなー。それから「トンマッコルへようこそ」のカン・ヘジョンがお母さん役で出演してるし、あ、放浪者役はドラマ「砂時計」で人気を集めた(←古い?)チェ・ミンスなのか! 原作本も読んだことだし(もちろん翻訳で)、これも必ず観に行くぞ、と。しかし物理的(時間的&体力的&金銭的)に可能なんだろうか?

「朝鮮日報」7月10日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「インサイド・ヘッド」
   私の中の私と会う悲哀 ★★★★


 「君が生きた証」

   楽曲の叙情性だけでも ★★★☆


 「お客様」

   朦朧設定に、奇異な整形 ★★★

「君が生きた証」は日本ではすでに2月に公開されています。他の2作は以下の記事中で紹介しています。「インサイド・ヘッド」は日本でも18日から公開されます。「お客様」は、日本のサイトでは「客」、「客人」等の訳もあります。

           ★★★ Daumの人気順位(7月14日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①プロジェクト・イーグル  9.4(37)
②チャップリンの独裁者  9.3(37)
③戦場のピアニスト  9.3(580)
④ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ  9.2(127)
⑤レッド・トゥーム(韓国)  9.2(31)
⑥ちいさなドラゴンココナッツ  8.9(23)
⑦少数意見(韓国)  8.8(1129)
⑧トラッシュ!-この街が輝く日まで-  8.7(84)
⑨インサイド・ヘッド  8.7(165)
⑩ウーマン・イン・ゴールド  8.7(49)

 ⑤⑨⑩の3作品が新登場です。
 ⑤「レッド・トゥーム」は韓国のドキュメンタリー。1950年朝鮮戦争勃発直後、李承晩大統領の命令で行われた国民補導連盟虐殺事件を究明し、事実のまま記録しようという内容です。国民補導連盟とは、1949年に作られた共産主義からの転向者やその家族を再教育するための統制組織ですが、政治理念とは無縁の農民が大半で、食料目当てに連盟員になった人も多かったといわれます。しかし李承晩大統領は、彼らが南下してくる北朝鮮軍と内応して韓国を裏切ることを懸念し、無差別虐殺を行ったのです。その数ははっきりしませんが、全国で補導連盟員の犠牲者数は20万人に上るとされ、またそれよりはるかに大きな数字も出されています。(60~120万人とか・・・。) この事件は長く体制によって隠匿され、現代史最大のタブーとして口に出すのも憚られると言われてきたそうですが、ようやく今世紀になって盧武鉉政権による過去史清算事業の対象の1つとなり、2008年1月盧大統領が事件の犠牲者追悼式に送ったメッセージで国家権力の不法行為に対して包括的な形で謝罪しました。しかし「朝鮮日報」をはじめとする保守メディアは批判的立場からの記事を載せています。原題は「레드 툼」、「赤い墓」です。
 ⑨「インサイド・ヘッド」と⑩「ウーマン・イン・ゴールド」については後述します。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(9)
②リヴァイアサン  8.6(5)
③セッション  8.4(7)
④ひと夏のファンタジア(韓・日)  8.0(7)
⑤インサイド・ヘッド  7.7(8)
⑥バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.4(7)
⑦雪の轍(わだち)  7.3(3)
⑧少数意見(韓国)  7.2(4)
⑨生きる(韓国)  7.1(8)
⑩無頼漢(韓国)  7.0(8)
⑩スパイ  7.0(5)

 ⑤「インサイド・ヘッド」が新登場です。これについては後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月10日(金)~7月12日(日)] ★★★

         「延坪海戦」が再びトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・延坪海戦(韓国) ・・・・・・・・・6/24 ・・・・・・・・・・・872,655 ・・・・・・・・4,695,985・・・・・・・・35,594・・・・・・・・・777
2(25)・・インサイド・ヘッド ・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・679,310・・・・・・・・・・750,066・・・・・・・・・5,888・・・・・・・・・777
3(1)・・ターミネーター・・・・・・・・・・・7/02・・・・・・・・・・・・647,717 ・・・・・・・・2,634,127・・・・・・・・21,813・・・・・・・・・745
        :新起動/ジェニシス
4(19)・・お客様(韓国)・・・・・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・437,264 ・・・・・・・・・・589,851・・・・・・・・・4,568・・・・・・・・・634
5(3)・・ジュラシック・ワールド ・・・・6/11・・・・・・・・・・・・233,083・・・・・・・・・5,364,530・・・・・・・・46,345 ・・・・・・・・420
6(19)・・インシディアス 第3章・・・・7/09・・・・・・・・・・・・197,922 ・・・・・・・・・・236,650・・・・・・・・・1,831・・・・・・・・・410
7(4)・・極秘捜査(韓国)・・・・・・・・・・6/18・・・・・・・・・・・・・63,099・・・・・・・・・2,816,539・・・・・・・・22,057・・・・・・・・・243
8(26)・・ウーマン・イン・ゴールド・・7/09・・・・・・・・・・・・・34,735・・・・・・・・・・・・54,036 ・・・・・・・・・・419 ・・・・・・・・247
9(23)・・君が生きた証・・・・・・・・・・・7/09・・・・・・・・・・・・・18,967・・・・・・・・・・・・26,753 ・・・・・・・・・・213 ・・・・・・・・112
10(5)・・少数意見(韓国)・・・・・・・・・6/24・・・・・・・・・・・・・・7,812・・・・・・・・・・・372,078・・・・・・・・・2,806・・・・・・・・・・43
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「延坪海戦」は観客動員数は少し減ったものの、トップに返り咲き。ちょっとめずらしいことです。500万人の大台が見えてきました。
 今回の新登場は2・4・6・8位の4作品です。
 2位「インサイド・ヘッド」は、11才の少女の“頭の中”でのヨロコビ(기쁨)、カナシミ(슬픔)、イカリ(버럭)、ムカムカ(까칠)、ビビリ(소심)の“感情”たちの間のもろもろ、というユニークな設定のディズニー・アニメ。日本でも18日から公開ということで多くの情報が流されています。試写会での反応もいいようですね。韓国題は原題のまま「인사이드 아웃(インサイド・アウト)」。なんで変えたのかな? 原題だと意味不明だから?
 4位「お客様」は韓国のホラー。時代は1950年代、山奥の村、誰も知らないうちに歩いていたドアを開けてお客さんが来た1950年代のある日、さすらいの楽士ウリョン(リュ•スンリョン)とヨンナム(ク・スンヒョン)父子はソウルに向かう途中たまたま地図にもない山奥の村に入ります。そこは村長(イ•ソンミン)の強力な指導の下、すべてが平和で豊かな町ですが、ただ時をわきまえずに出没するネズミの群れ悩みの種。それを追い出してくれれば息子ヨンナムの肺病を治すためのまとまった金を一生やるという村長の約束を信じてオリョンは笛を吹いてネズミの群れを追い出します。しかしその日以降、村の秘密が一つずつ表れ始めて、ウリョンと村の人々は説明できない不思議な事件に巻き込まれていきます・・・、というのを読んでわかるように、モチーフはあの「ハーメルンの笛吹き男」。しかし、最後の方の展開はどうなっているのかな? 原題は「손님」です。
 6位「インシディアス 第3章」はアメリカのホラーのシリーズ第3作。第1作では引越した新居でさまざまな怪奇現象に襲われ、2作目では父親の母の家に移るがまたもや、想像を絶する恐怖に見舞われたランバート一家。もう十分すぎるほど悲惨な家族なのに今度はどうなっゃうのかと見ると全然出てきません。関係ナシ。ランバート一家のもろもろ以前の話で、呪われた家の方が関係あり? 物語は、死んだ母親を懐かしむ少女クイーンが霊媒師のアリス」を訪ねて母を呼び出す儀式を頼むことから始まります。その後クイーンは未知の存在から追われ、ついには説明不能の奇妙な行動をとるまでに・・・。アリスはそこに人間ではない何かの存在を感じるのですが・・・。韓国題は「인시디어스 3」。日本公開は8月28日です。
 8位「ウーマン・イン・ゴールド」は、2000年オーストリア政府に対して訴訟を起こしたユダヤ系アメリカ人の女性マリア・アルトマンさんの闘争を映画化した英米合作の作品。
ストーリーは、やっと弁護士事務所で職を得たばかりの青年弁護士ランドル・シェーンベルクが母親の友人マリア・アルトマンから相談を持ちかけらるところから。彼女はかつてオーストリアでユダヤ人迫害に遭い、アメリカに亡命してきた女性です。そんな彼女の相談というのは「第2次世界大戦勃発直前にナチスに略奪されたクリムトの絵数点を取り返したい」ということ。その中には、彼女の叔母アデーレを描いた「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I 」(←1億3000万ドルの価値があるとされる)も含まれています。※この絵は→ウィキペディアで見られます。そして長い法廷闘争が始まるのですが、この映画は単なる法廷劇ではなく、戦時中迫害を受けたユダヤ人たちの苦難に満ちた日々と、そんな中でのマリアと叔母のアデーレとの間の絆をきちんと描いているそうです。韓国題は「우먼 인 골드」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(4)・・君が生きた証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/09 ・・・・・・・・・・・・・18,967・・・・・・・・・・・・・26,753 ・・・・・・・・・・・213・・・・・・・・112
2(1)・・映画 深夜食堂(日本)・・・・・・・・・・・・・6/18 ・・・・・・・・・・・・・・7,092 ・・・・・・・・・・・123,712・・・・・・・・・・・・978 ・・・・・・・・46
3(2)・・ひと夏のファンタジア(韓・日)・・・・・・・6/11・・・・・・・・・・・・・・1,079・・・・・・・・・・・・・29,659・・・・・・・・・・・・231 ・・・・・・・・22
4(5)・・戦場のピアニスト・・・・・・・・・・・2003/1/01・・・・・・・・・・・・・・・・792・・・・・・・・・・・・・11,234 ・・・・・・・・・・・・・86 ・・・・・・・・・7
5(新)・・レッド・トゥーム(韓国) ・・・・・・・・・・・・6/25・・・・・・・・・・・・・・・・508・・・・・・・・・・・・・・1,225 ・・・・・・・・・・・・・・7・・・・・・・・・11

 5位「レッド・トゥーム」だけが新登場です。これについては前述しました。
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[韓国語] 「この映画、シンパ的だな」とはどんな意味?

2015-07-14 22:51:14 | 韓国語あれこれ
 10日に観た韓国映画「傷だらけのふたり」は思っていた以上に良かったです。主人公の借金取り立て屋テイル(ファン・ジョンミン)は病院にまで行って昏睡状態の債務者から借金を取り立てようとしますが、そこで看病する債務者の娘ホジョン(ハン・ヘジン)に出会って一目惚れして・・・という純愛物なんですが、ラストの方なんかもう涙でぐしゃぐしゃ・になっちゃいました、・・・ということはないんですけど、女性観客が100人いたら20人くらいはそんな状態になるかも。(ヌルボが行った映画館の観客は10人弱だったし、反応は確認できませんでした。)
 <映画生活>の評点やレビューはいかにと→コチラを見てみると、採点者数3人レビュー者数1人で少なすぎ! これも<もっと大勢の人に観てほしい韓国映画リスト>に登載です。
 で、本家韓国のファンの感想はどうだったんだろう?と<DAUM映画>で見てみました。(→コチラ。)
 するとやっぱりネチズン979人の評点平均は8.0の高ポイントで、8.0~10.0の評点がズラッと並んでいます。しかしその中にも5.0以下の低い点もチラホラ。
 そんな低い点のついたレビューを見ていくと、いくつものレビューで共通して使われている言葉があることに気づきます。
  ・典型的な신파、それでも生きている俳優たちの演技(6.0)
  ・あまりに신파的で後半の評点はよくないかもね。(3.0)
  ・いつもこんなヤクザロマンスの最後は신파だよね!(4.0)

 そして辛口映画評論家パク・ピョンシク(박평식)氏も原題「男が愛する時」をもじって
  신파が過ぎる時
と書いてます。
 中には高い点をつけている人のレビューにも・・・。
  ・ファン・ジョンミン氏はやっぱりステキな俳優だわ~ たしかに신파だけど熱演のおかげで楽しめた~(9.0)
  ・正攻法で表現した신파メロ。(8.0)

 ・・・と、まあこんな感じ。
 この신파(シンパ)という言葉、お気づきの方も多いと思いますが、元はといえば「新派」なんですね。あの芝居の・・・。
 で、とりあえずこの신파の意味はというと「お涙頂戴の通俗的なメロドラマといった感じです。
 Google翻訳で신파と入力して変換すると、まず「メロドラマ」という言葉が出てきます。
 しかし、メロドラマという言葉自体には否定的なニュアンスはあまりないと思いますが、上掲のような使用例を見ると「신파ムという言葉が映画の感想・評価について用いられる時はほとんど否定的な意味が込められています。
 したがって、「良い映画」についてこの言葉を使用する時にはたとえば次のようにします。
[국제시장] 리뷰: 부모 세대와 함께 볼수 있는 '좋은 신파' 영화
([国際市場】レビュー:親の世代と一緒に見られる「良い新派」映画]
 <MovieRising>というサイトにあった記事(→コチラ)です。

 しかし、このように元はまごうかたなき日本語なのに、「たくあん」「弁当」等々数多くの韓国社会に定着していた日本語由来の言葉のように固有語への言い換え対象になっていないのはなぜなのでしょうね?
 国立国語院の「標準国語大辞典」で「신파」を引いても日本のことは何も書かれてなく、「신파극」(新派劇)はと見てみると「1910年代から1940年代までわが国で流行した演劇形態。わが国の情緒に合っていない日本の新派劇を模倣したりもしたが、漸次固有の大衆的情緒を主とするようになった。」とあります。「日本から流入した」と表現せず、韓国の独自性を強調しているようで、そこらあたりが言い換え語の対象にならない理由になっているようですね。いや、もしかしたらこの便利な言葉を言い換えの対象にしないための方便かな?
 
 ところで、日本国内での新派の演目の映画化作品を思い起こしてみると・・・、溝口健二監督「滝の白糸」(1933)なんてよかったなー。あ、それから何といっても成瀬巳喜男監督「鶴八鶴次郎」(1938)! 21歳(?)とは思えない山田五十鈴が魅力的だし、物語も泣かせるし・・・。・・・とみてみると、私ヌルボ、<新派>とはけっこう相性がいいのかもしれません。

 以下、韓国の1910年代から現代に至る新派劇と新派映画の歴史についても書き始めたのですが、長くなりすぎるのでとりあえずここでひとくぎり。
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何だ? この<女性専用>というエリアは・・・・   ★韓国の禁煙事情

2015-07-13 17:13:32 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 すでに終わったかのような4月のソウル4泊5日の旅関係の記事が実はまだ続くのです。
 4月21日、国立中央図書館に行くためその最寄りの地下鉄高速ターミナル駅で降りました。ところが広すぎる地下街で右往左往。地上に上がったところ、ビルの横側のなんだか殺風景な空間へ。そこで目に入ったのが<여성전용(女性専用)>という表示のある、簡単に区画されたコーナーです。(下画像。)
 「何だ、これは?」と思って横にまわると・・・。
 タバコのマークでわかるように「女性専用」の喫煙コーナーなんですね。しかし見てみると女性は1人だけであとの数人は皆男性のような・・・。これも「細かなことにはこだわらない」韓国人らしいところでしょうか??(笑)
 少し先に行って、コチラは「男性専用」、じゃなくて、たんに「吸煙指定場所(SMOKING AREA)と表紙されています。(※韓国では普通「喫煙(끽연)」ではなく「吸煙(흡연)」という言葉を用いています。
 日本の禁煙状況について日常的な喫煙者ではない(つまり隠れスモーカー)である私ヌルボはよくわかっていませんが、日本ではとくに「女性用」の喫煙室等が設けられているという例はないのではないでしょうか?
 韓国が女性の喫煙に厳しい社会であるということはいろんな本等にも記されています。街で喫煙している女性を道を行く年輩の(と限らない?)男性が注意するという光景もままある等々。
 <ソウルナビ>の記事(→コチラ)にも、「ここ数年で女性が外で吸っている光景を見るようにはなって来ましたが、まだまだ道端や公共の喫煙スペースで堂々と吸っている女性の姿は少ないように思います。女性はタバコを吸わない、という考えがあるのか、日本よりも女性が喫煙することにとても厳しい国だと感じます」とあります。しかし、続けて記されているように、「カフェやコーヒーショップに行くと、ほとんどが女性」で、また「トイレに専用の灰皿、またライターまで設置してあるところも多い」のだとか・・・。

 ところが、このところ韓国では禁煙区域の拡大、罰金制度の強化、吸殻のポイ捨ての取締り強化等々、喫煙者にとっては厳しい施策が次々と打ち出されています。
 今年1月1日の<聯合ニュース(日本語版)>(→コチラ)によると、今年から韓国ではタバコが一斉に2000ウォン値上げされた上、これまで面積100平方メートル以上の飲食店に限られていた禁煙が、面積に関係なく全ての飲食店にまで広げられました。違反者には10万ウォン、店の経営者には170万ウォンの過料が科せられるとのことです。
 喫煙といえば、サークル仲間の愛煙家T兄(ヒョン)からこの5月束草に行った時に禁煙指導員のオジサンに注意されたという話を聞きました。
 彼は食堂が全面禁煙になったことは知っていたので、外に出て吸っていたところ、胸に名前を付けた指導員のオジサンが近づいてきて、「ここは禁煙区域になったんです」とか「罰金が・・・」等々といった説明をするので、わざとカタコトの韓国語で「外国人なので何も知りませんでした」「すみません。今後気をつけます」「今回ばかりは大目に見てください」等々平謝りして、なんとか罰金は免れたそうです。
 2014年1月の「中央日報」(→コチラ)には、下の画像のような束草の禁煙指導員の写真が載っていました。

 また今年5月の<NEWSIS>の記事(→コチラ)によると、束草市の禁煙区域がさらに拡大して、街を含む公共の場所の喫煙禁止区域拡大されたとのことで、喫煙が摘発されれば5万ウォン以下の過料を払わなければならいそうです。束草市がとくに厳しいのかどうかはわかりませんが、禁煙キャンペーンが強化された矢先で、店の外とはいえ禁止区域で堂々と喫煙していたT兄が注意されることになったのもまあ当然ですね。
 ところで、この<NEWSIS>の記事に載っていたのがこの写真(下画像)。
 このキャンペーン用の垂れ幕がT兄は目に入らなかったのかな?と思いつつ、よく見るとこれは束草ではなく「鍾路区」と記されているではないですか。
 いろいろ探してみると、2013年9月の<wooritvnews>の記事(→コチラ)で同じような垂れ幕の写真がありました。鍾路区が仁寺洞を禁煙区域に指定し、その宣布式を行ったという記事です。
 そして今。その鍾路区でも、喫煙に対してさらに厳しい施策が進められています。
 私ヌルボが高速ターミナル方面に行った翌日の4月22日午前10時半頃、たまたま教保文庫光化門店の東に新築された光化門Dタワーの下の道をちょいとのぞいてみると・・・。
   
 大勢の会社員たちがたむろしています。何をしているのかというと、右の写真のようにもちろん喫煙。
 建物内が禁煙になったので、このように外に出て吸っているというわけ。
 しかし、こういう状況に対する批判もあるということは以前何かで読んだし、ましてやこんな目立つ所でこんな大勢が・・・となると、きっと問題化されそうだな、と思いました。
 すると案の定。5月28日の「東亜日報」に「愛煙家の解放区に転落した中学川」という記事(→コチラ.韓国語)が掲載されました。
 中学川とは、清渓川に注ぐ幅3mほどの細い川で、上の写真ではよくわかりませんが、光化門Dタワーの下を北から南に流れています。記事では、その鍾路区庁〜清渓川の340mの区間は「風が心地よい」等で近隣の会社員たちの間で「絶好の喫煙場所」とされるようになり、退勤時には数百人も集まってスパスパやってる、と伝えています。で天気によっては煙がたちこめたり、それ以上にポイ捨てされた吸殻が歩道や川底にたまって清掃が大変とか・・・。また同様の問題は付近の寿松洞(スソンドン)の他、武橋洞(ムギョドン)でも起こっていると書かれています。
 そして7月9日の<アジア経済>に「鍾路区が禁煙区域を追加指定」という記事。(→コチラ。)
 そこに掲載されている写真が、まさに上記の中学川沿いの光化門Dタワーの前あたりではないですか。
 横断幕には「中学川歩行路 禁煙区域指定予告」「-吸煙時、過怠料(過料)として10万ウォン賦課-」とあります。そして7月末までの予告期間を経て禁煙区域となり、禁煙指導員・取締り要員を配備して「啓導(계도)」「取締り(단속)」そして禁煙キャンペーンを併行して実施する計画とか・・・。

 私ヌルボ思うに、この禁煙運動についても「これが正しい」と思ったらひたむきに取り組む韓国人らしさがあらわれているようです。
 <コメディの皇帝(코미디의 황제)>といわれたイ・ジュイル(이주일.李周逸)が肺癌で亡くなったが2002年でした。たしか月刊「マル」の表紙に病床の彼の写真が用いられていました。その頃から禁煙が大きな社会問題とされるようになってきたと思います。
 しかし、<コネスト>の記事「韓国のタバコ文化」(→コチラ)によると2013年の韓国の成人男性の喫煙率は43.7%、女性は7.9%。「男性の喫煙率はOECD加盟国では2番目に高い数値で、韓国は世界的にも喫煙率が高い国」とのことです。ちなみに厚生労働省の統計(→コチラ)によると日本の喫煙率は男性が30.3%、女性が9.8%です。50年前の男性の喫煙率は8割以上、20年前は約6割だったことを思えばずいぶん低下したものです。しかし韓国ではタバコの値上げや禁煙キャンペーンにもかかわらず喫煙率はあまり下がっていないとか・・・。まあこの数字にはいろんな背景、要素といったものがありそうだからなー・・・。
 で、私ヌルボの見解。この先(少なくとも10年くらい?)、完全に喫煙を禁止するのは無理でしょう。また「根絶」に向けて頑張っちゃうというのもいかがなものか? 基本的に私ヌルボ、0%とか100%を実現すると必ずいろんな無理が生じるし、そんな施策は正しくないと思うから。「健康に悪い」といっても本人が承知の上で吸っているのをやめさせることはできないのでは・・・。もちろん喫煙者が受動喫煙とか吸殻とかについてマナーをきっちり守ることは大前提ですけどね。
 しかし、中学川から締め出しをくらった喫煙者たち、これから先どうするんでしょうね?


【横浜駅東口の喫煙場所です。横浜市民でも非喫煙者の皆さんはご存知ないかも・・・。】
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定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (4)

2015-07-12 19:13:49 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
 <定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (3)>の続きです。

 [ヌルボより] いろんな人との新しい出会いがあったS氏。人だけでなく、伝統楽器タンソ(短簫.단소)との出会いも運命的(?)だったようで、熱心な練習の成果を過日聞かせてくれました。この楽器や楽譜のことはいずれ記事にします。
 私ヌルボの予測通りだったのは、やっぱり飲む機会が多いということ。これは日本での日常の延長といったとこでしょうか?(笑)

◎4月11日(土)
 朝起きてから一週間ぶりに部屋の掃除をする。さすがに埃がたまってきている。
 今日は俳句の会の吟行があり、回基駅に11時半集合。花見をしながら俳句を作ることになるが、まさか自分が韓国で俳句を作るとは思わなかった。俳句の素養は全くない。今日は頗る天気がいい。結局日韓双方20名程度が集まる。この中には慶熙大学の情報メディア工学の李教授もいる。教授の計らいで普段は教授しか入ることのできない教授会館の屋上で持ち寄った酒と料理で軽い宴会。この建物は高いところにあって遮るものはなく、眼下に見える桜の花があでやかだ。今日明日で見ごろは終わりだろう。
 宴会終了後場所を移し、学内の校舎で俳句の勉強会が行われた。3時間ほどかけて句つくりと講評が行われるが、自分が作った句が意外にも高評価を得た。長年やっていても高評価はなかなか得られないという。まあ、ビギナーズラックというやつだろ。因みに「杯に 花びら一つ かおり立つ」と読んでみた。
 終了後はプルゴギで懇親会。味は洗練された感じで美味しい。その後カラオケに繰り出す。皆とってものりがいい。ところでこの会を主催する先生はYさんという女性でこの世界では著名な人物。気さくで酒が強く、一度の飲み出したらなかなか帰らないので会員から恐れられている。年は65歳。結局最後にもう1件立ち寄ってワインを飲むことになるが、怖いのが酔いが回っているところでいきなり3句詠めと指令が出る。残ったのは先生はじめ6名だが、ここで一気に酔いが覚める。お題は夜桜。寮に帰れたのは12時過ぎ。

◎4月12日(日)
 今日は昨日できなかった宿題をするしかない。作文の宿題はとくに時間がかかる。遊んでいる時間はなさそうだ。
 今日はカラオケでタンソの練習する予定だったが、お金を節約することにして学校に行くことにした。午後3時45分頃に着いたが、昨日まできれいに咲いていた桜はかなり無残な姿になっていた。それでも桜を惜しむ人たちでにぎわっている。花見は昨日でよかった。
 宿題と予習に時間を大きく割かれ、やったことはその他に洗濯と昼食と夕食に出かけたこと。当面の朝の食事の買い物。なるべく野菜の摂取に心がけたいとトマトを購入。木綿豆腐を売っていたので一丁購入。昼にそのまま食べてみたが、腹の足しにはなった。夜は中華料理店を見つけたのでチャーハンを注文。皿の上にチャーハンが載っており、その横に少し野菜の入ったあんかけが添えられている。それと混ぜ合わせながら食べる。漬物2種類とスープがついていた。4500ウォン。辛くなかった。

◎4月13日(月)
 今日から3週目の授業。先生の話はところどころわからない所があるが、ほとんど理解できる。ヒアリングの授業は簡単な内容だが、ところどころ知らない単語が出てくる。
 今日は新しいトウミと会った。26歳の院生。軍隊にも籍があって、6年間の軍隊勤務をこの6月に終えるという。今は就職のため大学院に通っている。背はさほど大きくはないが、軍人のため筋肉質の太い腕が目に留まる。いわゆるモムチャン。顔はメジャーリーグ風のイケ面。明朗でよくしゃべってくれて、勉強にはもってこい。気配りもできていて人を飽きさせない。ギターとチェロも嗜むらしい。標準的なスピードで話すので、神経を集中させないと聞き取れない。軍隊でも優秀らしいが良い人がトウミになってくれたとひと安心。昼飯を中華料理店で食べたあと喫茶店に行って今後の予定を立てた。

◎4月14日(火)
 朝から冷たい雨。いつもどおりの授業。マラギ(会話)の授業は、会社との簡単な電話のやり取りと誘いを断るときの表現方法。午後は2時からタンソの特別授業。音が出る時と出ない時があるが一ね応先生にほめられる。リュー先生から名刺をもらう。小学校の校長先生だった。人格者の風貌はある。4時に終了。
 以前の職場の同業者の友人から韓国の友人を紹介するとのメールが入る。皆がものすごく気を使ってくれている。明日あたりその人に連絡してみなくてはいけない。
 マラギの先生から予習をしなさいといわれた。夜は近所のシクタン(食堂)で食事。初老の夫婦2人でやっていて、親父は愛想がないが奥さんは笑顔で対応してくれた。今日はキムチポックンパを食べたが辛くない。雨模様でとても寒い一日だった。

◎4月15日(水)
 今日初めてクラスの全員が揃う。先生は喜んでいた。このクラスは週に1回席替えを行う。隣りはマレーシアのとっちゃん坊や風のゲーム好き。しかし勉強は良くできる。意欲も高い。今日の授業はイルキ(読み)。病気とか薬に関する話だが、ちょっと予習すれば何とかなる。
 今日は音楽学部の見学を試みる。この学校に大きな王冠の形をした建物があるが、入校式をした大きな講堂。この下に音楽学部がある。あまり目立った行動はしたくないので遠慮がちに歩く。アンサンブル室やオケ練習用の部屋があるが、王冠の形に沿って小部屋が連なり各楽器の練習室となっていた。教授の部屋もところどころにある。その下の階も同じようになっていた。私を誰かと思ったか知らないが、行き交う学生がアンニョンハセヨと挨拶してくれる。中からはけっこういい音色が漏れてきていた。
 今日、紹介してもらった韓国の人に電話した。公衆電話を使ったのは初めてだ。ここの電話は早くボタンを押さないと再度やり直しになる。何度か受話器の中からボタンを押すのが遅いからつなげなかったとのメッセージが出た。今後のこともあり電話カードをコンビニで購入。早速電話をしようとしたがカードが反応しない。うんともすんとも言わない。4台の電話で試したがカードを受け付けない電話もある。通行人に使用方法を聞き、その人もやってみたが結果は同じ。仕方なく買ったコンビニに戻る。使い方がわからないといったところ本部に電話してくれたがラチが明かない。結局購入代金を返してもらうことになった。コンビニのおばちゃんはしきりに恐縮していた。

◎4月16日(木)
 夕方7時に韓国のチョさんという方と仁寺洞(インサドン)の筆をかたどった大きな像の前で待ち合わせ。5分くらい前に着いたが、すでに待っていてくれた。人が少なかったのですぐ分かった。
 仁寺洞の食堂でペクパン(白飯)を食べながらマッコリで乾杯。きれいな店で味も洗練されている。仁寺洞だけあってか器もいい。味も辛いものはなく洗練されている。チョさんはそんなにお酒が強くないらしくひかえめに飲む。多種多様なパンチャン(おかず)とテンジャンチゲを食べる。仕事のこと、家族のこと、韓国経済の行く末、趣味のこと等たわいのない話をする。韓国の保証協会の話。韓国も保証人をとらないので回収はほとんどできないそうだ。気さくで誠実そうな人柄。会ってよかった。会計の際お金を払おうと思ったらすでに支払い済み。恐縮する。帰りの道すがらスタバに入る。お茶代は払ったがぜんぜん釣り合わない。11時頃帰宅。

◎4月17日(金)
 朝気がついたのだが、20日の月曜日の夜8時に部屋の点検があるらしい。階段に張り紙がしてあった。その日はカンさんと西江大に留学中の人と8時に待ち合わせしている。無断で不在の場合は罰則があるという。
 通学途中で信号待ちしているスウェーデンのクラスメイトに会う。同じ寄宿舎で生活している。声をかけてみる。ふだんはあまりしゃべらないが、意外としゃべる。一緒にたどたどしいながらも話をしながら学校に着く。
 席に着くと、これもやはりふだんおとなしいベトナムの女の子が日本のことについて話しかけてくる。彼女とは席替えをして隣になっていた。少しづつ気分が和んできたようだ。
 授業が始まる前に事務室に行き、部屋の点検時間の変更を申し出る。一応了解してくれたが休み時間にもう一度来てほしいとのこと。休み時間に行くと10時はどうかとのこと。まさか酔って点検を受けるわけに行かないので「8時前がいい」と伝えたら30分繰り上げてくれた。30分でもありがたい。
 今日は聞き取りの授業があったが、聞いたことを書かなくてはならない。ほかの連中はそれなりに速度が速い。私の場合は早い人の2分の1くらいの速度だ。スペルを間違えて消しゴムを使いことが多いので、どうしても遅い。何とか凌ぐ。
 昨日トウミからカカオトークに連絡があり、梨泰院(イテウォン)にある美術館に連れて行ってくれるらしい。
 夜はJSCの有志と飲みに行くため地下鉄を乗り継ぎ江南駅へ行く。この路線はWIFIが使える。数名と合流。そのうちの一人の同僚の女性2人も来た。なかなかの美人さん。いつもは安い店しか行かないので安心していたが、この日は違った。日本の居酒屋だが意外と高い。2次会もゴージャスなクラブ。現役の会社員と早期退職の身分の差を味わう。金欠の私には危険な店。次の日の予定もあるので11時に中座して帰宅。
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定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (3)

2015-07-08 23:24:32 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
 <定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (2)>の続きです。

 [ヌルボより] 今読み直し気づいたのは、S氏が韓国料理を全然抵抗なくあれこれ食していること。それもとくにグルメ情報等に頼らず歩いていてテキトーに食堂に入って食べたいものを注文して食べ、ほとんど「おいしい」と感想を書いています。どちらかというと、韓国料理がさほど好きとはいえないヌルボにとってはうらやましいかぎり。
 また、たぶん多くの日本人は韓国語が話せても、必要な場合以外は自分からあまり韓国人に話しかけたりはしない傾向があるのではと思いますが、S氏は自然にいろんな会話を店の人等と交わしたりしているようで、これもお人柄でしょうが、大いに語学学習にプラスになっていますよね。

◎4月4日(土)
 二日酔い気味で7時20分に目が覚める。天気は良好。窓下に見える白木蓮の花が大きめの木に密集して咲いていて目の保養になる。
 狭い部屋の掃除をして出かける。
 鐘閣駅前の高くてきれいなビルの12階を目指す。場所は一等地で家賃は高そう。
 今日は句会があると聞いていた。大き目の会議室に入ると20名ほどが集まっていて、日本人だけでなく韓国の人も7、8人参加していた。主宰者のHさんという方を訪ねていったが、いきなり「一句作ってください」といわれ面食らう。俳句の心得は全くなく当惑したが、とりあえず恥ずかしい句を出さざるを得なくなった。
 2時から6時近くまで句会が行われた後、懇親会にも参加させてもらう。皆親切でいい人ばかりで、韓国での過ごし方等についても教えていただいた。「3ヵ月で帰ってしまうのはもったいないからもっと長くこちらで暮らせ」と勧誘された。できることならそうしてみたい。

◎4月5日(日)
 メールを書いているといつの間にか時間が過ぎてしまう。今日のやるべきことは作文の宿題。二日酔いのため食欲はなし。宿題はあの嫌いな作文。何とか仕上げたものの、辞書と首っ引きのため恐ろしく時間がかかってしまった。午後は久しぶりにノレパンへフルート(タンソ)の練習に行く。2時間2千ウォンとちょっと高いが、店員が「少しサービスします」と言って30分負けてくれた。
 5時になって回基(フェギ)の隣駅である清涼里(チョンニャンニ)駅とその1つ先の祭基洞(チェギドン)駅の間にある京東(キョンドン)市場に出かける。かなり寒い。重ね着をしないと風邪でも引きそう。ここは初めて行ってみる。漢方の多いことで有名なところ。商店街沿いにおびただしい数の漢方薬局が軒を連ねる。休日のため開いている店は意外と少なかったが漢方薬を煎じた匂いがすごい。一見に値する。もっとすごいのが道を一つ隔てたところにある市場(清涼里水産市場・東部青果市場)だ。やたらでかい。鮮魚、精肉、野菜、果物何でもあり、所狭しと軒を連ねる。狭い路地が縦横に走り迷子になりそうに広い。韓国人の旺盛な生活力を肌で感じる。
 そろそろ腹が減ってきた。時間は6時半を回った。今日は二日酔いのためあまりたいしたものを食べていない。どこの店に入るか物色を開始する。魚が食べたかったので魚のあら煮料理を出す店を発見。意を決して店に入る。注文すると、「この料理は4時までなんです」と言われてしまった。でも何とか出してくれた。食べた後に店を出ると、たしかに「4時までです」と表示がしてある。それにもかかわらず料理を出してくれたことに驚くと同時に、絶妙の旨さに満足。日本でもあら煮の旨さは知れ渡っているが、韓国も同じ。魚の骨にこびりついた肉片に食らいついてひとり寂しく肉片をほおばっていると、店のオンニが気をきかしてかしてか、「今日本の人が2人来てますよ」と声をかけてくれる。その2人は大阪から来た30代後半かなと思われる夫婦。結局「合流しましょう」ということになった。話を聞いているとギトギトの大阪人とすぐわかる。気がついたら海外旅行の話の花が咲いていた。サンナクチ(生きタコ)を肴に焼酎をしこたま飲む羽目になってしまう。奥さんの方が乗りがよくてかなり飲める口。ご主人の方は最初警戒気味だったが、終わってみると焼酎が6本空いていた。こんなことではいけない。

◎4月6日(月)
 昨晩N先生(鎌倉のハングルサークルの先生)から激励のメッセージを頂いていた。ありがたい。学校の桜は満開になっていて非常に美しい。白木蓮、連翹(レンギョウ)も一緒に咲いていて彩りもすばらしい。あちらこちらで写真をとる学生が目に留まる。桜が人の心を魅了することに国の違いはないようだ。
 今日の授業は文法と筆記。文法もかなり文章を書かされるが、これがつらい。スペルが出てこない。筆記の授業はそれどころではない。ひたすら書かされる。朝起きてから寝るまでの行動を詳しく書けといわれ、しかも習った文法は必ず使えという指示がでる。周りの学生は比較的すらすらと書いている。先生が見かねて助け舟を出してくれる。何とか書き上げたが、綴りの間違いをいやというほど指摘される。初級クラスに対する甘い考えを修正せざるを得ない。これからますます難しくなると脅かされる。宿題も出た。やらなきゃ。

◎4月7日(火)
 今日の文法の授業は、知っている内容だがなかなか整理できず、頭の中が混乱してくる。聞き取りは簡単だが筆記させられると書けない。
 午後は韓国文化の特別授業。タンソという韓国の伝統楽器の講座。いわゆるフルート。1回2時間で8回の講座。講師は62歳で小学校の先生。助手に若い女性がいたが、フルートの先生だという。タンソは早々には音が出ないが何とかなりそう。簡単な曲の楽譜を渡されこれを練習しましょうとのこと。楽譜には見慣れない漢字が記載されていた。先生から年齢を聞かれ答えたところ激励の言葉を受けた。
 夜は、カンさんのお客さんで60過ぎの人が会いたいと言っているとのことで(明洞地下街の)店まで出かける。7時過ぎにカンさんの店で落ち合い、カンさんの仕事が終わるまでホフで話を伺う。年は63歳、西江大で学んでいて、奥さんは韓国人。日本の住まいは(首都圏の)S市とのこと。奥さんに韓国語を習ってもけんかになってしまうので、よそで勉強しているとの話。西江大学は文法の授業はほとんどなく会話が中心だそうだ。大学によってかなり方針に違いがあるようだ。自分より年上の人が同じように大学で勉強しているのは心強い。サムギョプサルを食べて帰宅。

◎4月8日(水)
 今日も欠席者が多く、今まで1度もクラス全員がそろったことがない。
 文法の授業は習ったことのある内容だが、やはり授業速度は速い。午後は会話の授業だが、他の科目と間違えてしまい教科書を忘れる。隣の女の子に見せてもらう。ネイルアートで爪は派手派手。電話でのやり取りを行うのだが、設定された状況がイマイチよくわからず、うまく進まない。その女の子が教えてくれたので何とかしのいだ。
 校内の木蓮はかなり散ってきた。桜もそろそろ散り始まるのか。ただこの3日間の冷え込みで花持ちはよいかもしれない。
 午後、講堂の裏へ行ってタンソの練習をする。雨と風がなければいい練習場所になると思う。
 練習の後、遅めの昼食にしたが、ガラガラで助かった。ここの学食はいつも混んでいて食券を買うのに一苦労する。
 夕食がてらいつも酒を買いに行くセブンイレブンへ行く。「昨日は来なかったからどうしてたのかと思っていた」と心配してくれ、焼酎1本だけ購入。近くに鯖煮のおいしい店があるらしいので調べてくれるとのこと。ありがたい。

◎4月9日(木)
 今日の文法は후에、기 전에について。知っている内容だが、わかりやすく教えてくれる。マラギ(会話)の授業は韓国料理について。新しい単語が結構出てくる。まあ何とかなる。
 2日続けて3,4時限の教科書を忘れる。恥ずかしい。さすがに先生が見かねて教科書をコピーしてくれた。
 授業終了後、今日も学校でひっそりと笛の練習。昼食抜きで1時過ぎから始めるのでお腹は空くが、3時過ぎの学食は人影はまばらで落ち着ける。昼食はスパゲティ。サラダとスープがついて3300ウォン。キムチは食べ放題。
 帰りに長袖のシャツを1枚購入。昼間はやっと暖かくなった。
 あっという間に5時半。宿題をやらなくては。7時半頃何か食べようと外に出る。しばらくぶらぶらするがとくに食べたいものが見つからない。中華でも食べようかと思ったが見つからない。帰り際「トンヘタン」と表示のある店があった。客席には2人客がいるだけだが、とりあえずトンへタンを注文。出てくるまでしばらく時間がかかったがかなり旨い。清涼里で食べたソトリタンのように魚のあらが煮込んである。しかも白子も入っていて野菜も十分だ。ご飯を付けて6000ウォン。店のおばちゃんとたわいのない会話をした。

 [ヌルボ] <ソトリタン>はよくわかりません。<トリタン(도리탕)>はふつう<タクトリタン(닭도리탕)>といわれるように鶏料理なんですけどね。それがタクでなくソ(牛)になってるモノ??
 ※<タクトリタン>については→ソウルナビ参照。 
 ※この件を調べていたら、国立国語院は<トリタン>の<トリ>は日本語の鳥(鶏)に由来していて、つまり日帝の残滓なので<닭볶음탕(タクポックムタン)>と訂正してこれを標準語にしたそうです。しかし、2012年初め頃、人気作家の李外秀(イ・ウェス)氏がツイッターで「<トリタン>の語は韓国語由来である」と主張して一大論争が巻き起こったということを知りました。当時の「朝鮮日報」にも取り上げられています。(→コチラ。) 中には「日本語のトリという言葉も、元を正せば韓国語のタクに由来するのだ(!)等々いろんな説が出てきてしっちゃかめっちゃか。こうした<日帝残滓>語の言い換え自体を批判する意見もなではないし・・・。

 料理関係でもう1つ、<トンヘタン>というのもちょっと検索してみましたが不明です。トンヘ(東海)ヘムルタン(海鮮鍋)ですかねー?
コメント
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