ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月24日(金)~3月26日(日)]

2017-03-29 18:46:28 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 もう3月も残りわずか。今年に入って観た22本の作品を振り返ると、昨年の「ブリッジ・オブ・スパイ」や「キャロル」のような深みのある現代史的ドラマがなかったのは残念。一応この3ヵ月のベストは「みかんの丘」あたりか。ドキュメンタリーでは何と言っても「抗い 林えいだい」。私ヌルボは、以前軍艦島関係の本を読んで林えいだいさんの名前だけは知っていたという程度ですが、彼の父は田川市の神社の神主で、炭鉱から脱走してきた朝鮮人をかくまって警察に捕まり、拷問を受けてそれが原因で亡くなったということを知りました。これまでの林さんの生き方と仕事を考えると、彼に対して「反日!」と非難する言葉のなんと軽いことか・・・。むしろ日本という国に殺された日本人の息子として真摯な生き方ではないでしょうか?

 ヌルボ宅の近くで観られる韓国映画情報。お、横浜シネマリンで4月1日から「太陽の下で-真実の北朝鮮-」を上映か。15日からはコン・ユとチョン・ドヨン共演の「男と女」 。そしてシネマ・ジャック&ベティではこれは期待の「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」・・・って、6月3日からか。

 先週にも紹介した<花開くコリア・アニメーション2017+アジア>のプログラムとスケジュール(→コチラ参照。)、なんとか4月22日東京会場に行けそう、かも。(しかし他にもいろいろあるからなー・・・。)
    
「朝鮮日報」3月24日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「プリズン」
  牡ハイエナたちの血闘 ★★★☆
 「夜の海辺で独り」
  自分の彼女には温かく ★★★
 「カウボーイズ」
  和解への映画的な瞑想 ★★★
 「湯を沸かすほどの熱い愛」
  母であるあなたに感謝 ★★★☆
 「ヒドゥン・フィギュアズ」
  人類の進歩を楽観する ★★★
 「普通の人」
  陳腐、無理に感性を売る ★★
 このリストの6作品はすべて下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 隠れ家に戻る  9.62(21)
②(7) 謝罪  9.48(65)
③(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(204)
④(-) ヒドゥン・フィギュアズ  9.43(872)
⑤(2) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.34(343)
⑥(-) カウボーイズ  9.28(18)
⑦(4) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.24(1,447)
⑧(5) ウィークエンド(韓国)  9.23(164)
⑨(3) ハクソー・リッジ  9.21(2,106)
⑩(8)LION/ライオン ~25年目のただいま~  9.13(614)

 ①④⑥の3作品が今回の新登場です。
 ①「隠れ家に戻る」(仮)は原題が「Return to the Hiding Place」という2013年のアメリカ映画。1940年5月ナチス・ドイツのオランダ占領が始まると、オランダに住むユダヤ人に対する迫害が進められ、ダビデの星(黄色い☆のワッペン)の強制に続き「不明な場所」への大量輸送が始まります。そんな中、古都ハーレムに住むクリスチャンの女性コーリー・テン・ブームとその家族たちは自宅に隠し部屋を作り、ユダヤ人たちをかくまいました。戦争が終わるまで、命を救われたユダヤ人は800人に上るそうです。(※その家は現在コーリー・テン・ブーム博物館になっている。) そこに隠れ住んだ最初の人物が当時青年だったクリスチャンのユダヤ人ハンス・ポーリーで、この映画は彼の著書「隠れ家に戻る」(1993)を素材としています。この映画で、大学生だったハンスはナチ党への参加を拒否し、学生で構成された秘密組織に入って「偉大な任務」を遂行し始めます。そしてある日彼らはユダヤ人孤児院を対象とした集団虐殺計画を知ることになります。ところが子供たちを救うことができる時間はわずか4時間! はたしてハンスは子供たちを救い任務を遂行することができるのでしょうか? 韓国題は「위대한 임무(偉大な任務)」です。この作品についての情報が日本のサイト内で非常に少ないのは、米韓とも教会を中心とした施設等限られた所で上映されているためかなと思います。
 ④「ヒドゥン・フィギュアズ」については後述します。
 ⑥「カウボーイズ」(仮)は釜山国際映画祭2015でも上映されたフランス映画で、「君と歩く世界」「ディーパンの闘い」等の脚本家トマ・ビデガンの監督デビュー作。1990年代半ば、フランス東部の小さな町で、16歳の少女ケリーが祭りの日に突然姿を消します。父親のアラン(フランソワ・ダミアン)と弟のキッド(フィネガン・オールドフィールド)は最初は誘拐かと思いましたが、やがて彼女がイスラム原理主義者らしい青年と一緒に家出したことを知ります。全然予測できなかった事態に驚いた2人は、彼女の後を追いますが・・・。韓国題は「나의 딸, 나의 누나(私の娘、私の姉)」。日本公開は未定のようです。これは観てみたいんだけどなー。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) ムーンライト  7.83(6)
③(-) 夜に海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑤(4) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑥(6) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(-) ありがとう、トニ・エルドマン  7,63(8)
⑧(-) 少女と女(韓国)  7.50(4)
⑨(-) 謝罪  7.33(3)
⑩(7) メッセージ  7.29(7)
⑩(7) LOGAN/ローガン  7.29(7)

 今回の新登場は④と⑧の2作品です。
 ④「夜に海岸で独り」については後述します。
 ⑧「少女と女」は、<釜山国際映画祭2015>でも上映された韓国のドキュメンタリー。しかし韓国の女性監督(キム・ヒョジョン)が撮ったこの作品の舞台はアフリカ。テーマは少女たちの成人式として行われる女性器切除(FGM)です。村の人々のお祝いを受けて「割礼」を受けた14歳の少女と、「私は夢があります。まだ結婚したくない」と「割礼」反対のキャンプに逃げた17歳の少女という対照的な2人の話を通じて、この問題についての関心を喚起し、問題を提起しています。原題は「소녀와 여자」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月24日(金)~3月26日(日) ★★★

         「美女と野獣」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・美女と野獣・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/16 ・・・・・・・・・1,028,665 ・・・・・・・・・・3,103,355・・・・・・・・25,903・・・・・・・1,225
2(9)・・プリズン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・967,113 ・・・・・・・・・・1,243,601・・・・・・・・10,369・・・・・・・1,046
3(新)・・普通の人(韓国) ・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・213,233 ・・・・・・・・・・・・255,213・・・・・・・・・2,207 ・・・・・・・・619
4(29)・・ヒドゥン・フィギュアズ・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・108,201 ・・・・・・・・・・・・139,111・・・・・・・・・1,148 ・・・・・・・・448
5(2)・・キングコング:髑髏島の巨神・・3/08 ・・・・・・・・・・・58,152・・・・・・・・・・・1,673,690・・・・・・・・13,872・・・・・・・・・398
6(3)・・LOGAN/ローガン ・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・・19,801 ・・・・・・・・・・2,155,427・・・・・・・・18,284・・・・・・・・・212
7(42)・・劇場版「暗殺教室」・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・・16,036・・・・・・・・・・・・・18,560・・・・・・・・・・・138・・・・・・・・・・98
365日の時間(日本)
8(新)・・夜の海辺で独り(韓国) ・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・・14,647 ・・・・・・・・・・・・・20,068・・・・・・・・・・・161 ・・・・・・・・128
9(新)・・子豚3兄弟とマジックランプ・・3/23・・・・・・・・・・・・12,791 ・・・・・・・・・・・・・13,490・・・・・・・・・・・107 ・・・・・・・・135
10(新)・・アウトバーン ・・・・・・・・・・・・・・3/22・・・・・・・・・・・・10,667 ・・・・・・・・・・・・・18,052・・・・・・・・・・・144 ・・・・・・・・153
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は3・4・7・8・9・10位の6作品です。
 3位「普通の人」は韓国の刑事物ドラマ。凶悪犯担当の<強力系刑事>として懸命に職務を果たし国に尽くしてきたソンジン(ソン・ヒョンジュ)は、愛する妻(ラ・ミラン)と息子と共に暮らす平凡な課長です。ところがある日、彼は偶然検挙した怪しい容疑者のテソン(チョ・ダルファン)が連続殺人事件の犯人かも知れないという手がかりをつかみます。このことから彼は国家安全企画部のキュナム室長(チャン・ヒョク)が率いる秘密の工作に深入りすることになります。一方、ソンジンと仲のいい新聞記者のチェジン(キム・サンホ)は取材中にこの事件は怪しいと気づき、れに手を引いた方がいいと話しますが、ソンジンは足が不自由な息子の手術を約束してくれたキュナムの提案を受け入れてしまいます。父親としてそうするしかなかったこの選択が、ついにはソンジンと彼の家族をさらなる危険に陥れてしまいます・・・。原題は「보통사람」です。
 4位「ヒドゥン・フィギュアズ」は1959~63年のアメリカのマーキュリー計画(有人宇宙飛行計画)に携わった3人の黒人女性たちについて書かれたマーゴット・リー・シェタリーのノンフィクションの映画化作品。優れた才能を持ちながらも、差別の厳しかった時代で、黒人という理由で800mも離れた有色人種専用トイレまで行かなければならず、女性という理由で重要な会議に出席することができず、また共用の公共コーヒーポットすら許されていなかったとか・・・。そんな偏見や差別と戦いながら、いかにして偉業の達成に貢献したかを描いた作品です。韓国題も原題「Hidden Figures」そのままの「히든 피겨스」です。日本公開は未定のようです。
 7位「劇場版「暗殺教室」365日の時間」は、「週刊少年ジャンプ」に連載されていた松井優征の漫画の劇場版アニメ。しかしこの漫画、なんともキテレツな設定だなー。アニメの方は予告編さえも観てないので何とも・・・。韓国題は「극장판 암살교실 : 365일의 시간」です。
 8位「夜の海辺で独り」は、妻子ある男性と不倫の関係になった女優ヨンヒ(キム・ミニ)が、外国のある町を旅しながら人々に会い、愛に対し苦悩する・・・という話ですが、例によって登場人物が酒を飲んだりおしゃべりをしたりというホン・サンス監督作品です。しかし、何と言っても話題はこの映画自体がホン・サンス監督とキム・ミニの間の不倫という事実!に基づいている、ということ。→コチラの記事にもあるように、当人たちもそれを認めるような発言をしています。そしてそして、キム・ミニはなんとこの作品でベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞しちゃいましたからねー。ちなみにネチズンの平均評点は5.46と、この作品ばかりは記者・評論家より低いのはむべなるかな。あるネチズンは「理性を失った連中が作った映画を芸術とするとはおぞましい世の中だ」とまで書いてます。私ヌルボとしては、とりあえずは観てみるかな、といったところ。原題は「밤의 해변에서」です。
 9位「子豚3兄弟とマジックランプ」は中国のアニメ。ある日偶然宝の地図を発見したいたずらっ子の子豚3兄弟。その宝とは3つの願いを叶えてくれる魔法のランプ。その地図をたよりに生まれて初めての冒険に旅立つ3兄弟ですが、ランプを奪って森を独り占めしようとする悪党狼や魔法の森の怪物の妨害で子豚の3兄弟は危機に直面することに・・・。韓国題は「아기돼지 3형제와 매직램프」。日本公開はなさそう(?)です。
 10位「アウトバーン」はイギリス・ドイツ合作のカーアクション。天才的なドライビングテクニックを持つ自動車泥棒のケイシー(ニコラス・ホルト)はアメリカからドイツへと渡り、ジュリエット(フェリシティ・ジョーンズ)と出会って一目惚れ。悪事から足を洗うことを決意します。しかしジュリエットの病を治すためには巨額の手術費が必要とあって、結局ケイシーは彼女のために大金目当ての危険な麻薬取引に飛び込みます。しかし対立する2つの組織を行き来する彼の正体がばれて計画は支障をきたし、愛するジュリエットまで誘拐されてしまいます・・・という流れで「アウトバーンで彼女のための無限疾走アクションが始まる!」ということか。韓国題は「아우토반」。日本公開は6月10日です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・夜の海辺で独り(韓国) ・・・・・・・・・3/23 ・・・・・・・・・・・14,647・・・・・・・・・・・・20,068 ・・・・・・・・・・・・161 ・・・・・・・・128
2(新)・・アウトバーン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/22 ・・・・・・・・・・・10,667・・・・・・・・・・・・18,052 ・・・・・・・・・・・・144 ・・・・・・・・153
3(新)・・カエル王国2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・・・8,626・・・・・・・・・・・・10,176 ・・・・・・・・・・・・・72 ・・・・・・・・171
4(新)・・湯を沸かすほどの熱い愛(日本)・・3/23 ・・・・・・・・・・・6,198・・・・・・・・・・・・・9,171 ・・・・・・・・・・・・・73 ・・・・・・・・103
5(3)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・3,527・・・・・・・・・・・168,166・・・・・・・・・・・1,341 ・・・・・・・・・38

 5位以外の4作品すべてが今回の新登場です。
 1位「夜の海辺で独り」と2位「アウトバーン」については上述しました。
 3位「カエル王国2」は、2015年公開の中国アニメの続編。前作で私ヌルボが「ヒロインのジャッキーは「アナ雪」みたいでけっこう魅力的ですが、あんなに口が小さくてはカエルとして生きていけるのかな? また両生類なのにムネが豊かなのはヘン」などと書いたジャッキー姫が今作も主人公。平和だった王国に再び闇が訪れてきます。というのは、誰かが王国の秘密であるクリスタルカエルの話を言いふらしている!? 危機を直感した王の命令でフレディをはじめとする戦士たちは王国の運命がかかったクリスタルカエルを守るために神秘の地に向かいます。ところがジャッキー姫とフレディたちは悪党片目の一党の計略にはまってピンチに陥ります・・・。韓国題は「개구리왕국2」。日本公開はなさそう・・・。
 4位「湯を沸かすほどの熱い愛」は、私ヌルボ、最初に「행복 목욕탕(幸福沐浴湯)」という韓国題を見ても何という日本映画のことかわかりませんでした。どうしようかな、と思いつつ結局は観ずじまいだった作品です。韓国でもネチズンの平均評点9.07と高い評価を得ています。あるネチズンは「限られた命・不倫・出生の秘密と、韓国のマクチャン(トンデモドラマ)の要素をすべて充たしていながら、こんなに美しく温かい物語になるとは・・・。観客皆が鼻グスングスン・・・」と書いてました。
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[辞書にない韓国語] 「ナイロン拍手(パクス)」とはどんな拍手?

2017-03-28 23:49:28 | 韓国語あれこれ
 李舜源(イ・スンウォン.이순원)「江陵(カンヌン)に行く古い道(강능 가는 옛길)」という小説を読みました。今年読んだ最初の原書です。といっても、小学校高学年~中学生向きの本で読みやすく、また1度読み始めたらやめられない、というストーリー展開で、ストーリーテリングの巧みさもあって読み始めたらやめられず正味3日ほどで読み終えました。

 1970年頃の江原道の小学校の子供たちと1人の「特異な」先生をめぐる物語なのですが、今回はこの小説自体の紹介&感想の記事ではないので、これ以上内容にはふれません。

 子供向きの読み物の利点は、早く読めることの他に話し言葉や俗語、ときには方言等の知識が得られるということもあります。この本でも、初めて知った言葉がいくつも出てきました。
 次のくだりは、新学期早々の6年生の教室の場面。休み中の宿題を全部やってきたのはクラス1の優等生の他はスジョンだけ。そのスジョンは、前年の秋から母親が心の病を患い、独り言を言いながら外を徘徊するといった状態が続いているため長期欠席していた子供です。担任の先生はスジョンにほうびのノート3冊をあげ、「家で大変なことがあって学校に来られなくてもよくがんばったスジョンに、みんな拍手!」と子供たちを促します。
 そこで、次の会話。
 自然な日本語に訳すと、およそ次のようなところでしょうか。

  「チェッ、自分の母ちゃんが狂ってることもほうびのネタかよ。」
拍手をする時、横の席のキョンジュが「ナイロン拍手」をしているので、ぼくはキョンジュに見ろとばかりにわざと強く手をたたいた。

 知らない単語が出てきても、前後の文脈でおおよそ見当はつきます。
 は電子辞書の「朝鮮語辞典」にはありません。いかにも方言っぽいですが、「あいつ」か「自分」あたりかなと思いつつ→<NAVER辞典>を見ると「‘자기’(自己)の方言(江原)」というのがありました。(左のフックマーク中にある<国立国語院:標準国語大辞典>も同じです。)
 벼슬が「官職」を意味することは以前何か歴史関係の本で見た記憶があります。しかし<NAVER辞典>等でもぴったりの訳語がなく、意訳すればこんなところかな、と・・・。
 そして問題の「나이롱 박수」ですが、意味はすぐにわかります。「形だけの、気持ちのこもっていない拍手」
 ところが、この言葉は<NAVER辞典>にも<標準国語大辞典>にもありません。ただ「나이롱」について「나일론」の間違い」とあるくらいです。
 ※日本語では英語のrもlもラ行で表記されますが、韓国語ではメロン(melon)→멜론のように、語頭でなければ前の字にㄹパッチムをつけて書くことになっているので、nylon(ナイロン)は나일론(ナイロン)と表記するのが正しく、나이롱は日本式発音に基づく昔の表記で、今では誤記とされます。(ちなみに、メロンを메롱と書くと「あかんべー」の意味になってしまいます。下まぶたを引っ張るのは日本独自ですが。)

 では、なぜこのように全然関係なさそうな所でナイロンが出てくるのか? いろいろ検索してみると、たとえば(私ヌルボには)おなじみの<ナムウィキ>(→コチラ.韓国語)におよそ次のような説明がありました。

 この日本式発音に由来する「나이롱」は、次のような隠語に用いられている。
 ・本当の病人や怪我人でもないのに恐喝、保険金、(あるいは単に休養?)等の目的で入院している人を<나이롱 환자(ナイロン患者)>という。
 ・信仰心もないのに宗教活動をする人を<나이롱 신자(ナイロン信者)>という。
 ・障碍者ではないのに、福祉の恩恵を狙って、障碍の登録をして障碍者のふりをする人を<나이롱 장애인(ナイロン障碍人)>という。
 ・偽りの(本心からではない)拍手を<나이롱 박수(ナイロン拍手)>という。
 ナイロンにこれらの汚名がついた理由は、以前には良い繊維として脚光を浴びたものの、その後他の繊維(各種天然繊維やポリエステル等)との競争で押されがちになり、次第に劣等材料化して、腰が強いという当初の利点がかえって悪いイメージを生むようになった点が大きい。

 
 「ナイロン患者」については、<もっと!コリア>にくわしい記事がありました。(→コチラ。) それによると、韓国の病院にはそんな偽患者がたくさんいるそうですね。「自動車事故で入院した患者のうち、少なくとも10%以上がナイロン患者」だとか。「保険患者の平均入院率が日本より8.7倍高いという調査結果もある」、「特に経営が厳しい病院がナイロン患者の養成にどんどん力を入れる」とも書かれています。ふーむ・・・。
 またこの記事では、「上品な装いだが財布の中は空っぽ」の<나이롱 신사(ナイロン紳士)>という言葉も紹介されています。

 しかし、これらの言葉が、ナイロンが「나이롱」と書かれていた頃からあったとすると新語ではないのですが、辞書に載っていないのはなぜなんでしょうね?

 おまけ。「나이롱 박수」の動画があるので何かと見てみたら、ママが赤ちゃんに拍手して、それを赤ちゃんがまねをしているというものでした。(→コチラ。) ・・・というように、わりとふつうに用いられている言葉のようなんですけどねー。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月10日(金)~3月12日(日)]

2017-03-21 23:56:34 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 3月13日に「哭声」を観たのが今年19本目で、以後今までひと休み。この先の予定は、「しゃぼん玉」と「母 小林多喜二の母の物語」と「牯嶺街少年殺人事件」と「ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン」はゼッタイ観に行きます。前の3つはどれも近所で観られるのがラッキー。
 あ、韓国映画がないな。

 <花開くコリア・アニメーション2017+アジア>のプログラムとスケジュール(名古屋はまだ)が発表されました。(→コチラ参照。)うーむ、今年も東京会場には行けないかも・・・。去年みたいに中日ドラゴンズの野球観戦とセットで名古屋に行くってか?

 もう掲載はやめたのかと思っていた「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」が復活しました。一体どういう方針なのか? この辺ももしかして韓国流?
    
「朝鮮日報」3月17日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「美女と野獣」
  時のように古く新しい ★★★★
 「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」
  火星からそよ吹く花風 ★★★☆
 「ありがとう、トニ・エルドマン」
  毛深い顔無しの父の情 ★★★
 「ビニー/信じる男」
  あの「怒れる雄牛」の再来 ★★★☆
 「オーバー・フェンス」
  愛する時は鳥たちも踊る ★★★
 「非正規職特殊要員」
  君たちの失敗じゃない ★★☆
 韓国で人気の高いオダギリ・ジョー等が出演した日本映画「オーバー・フェンス」以外はすべて下の記事中で紹介しています。「怒れる雄牛」とは「レイジング・ブル」でボクサーを演じたロバート・デ・ニーロのこと。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(204)
②(4) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.39(340)
③(6) ハクソー・リッジ  9.24(2,097)
④(7) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.24(1,425)
⑤(9) ウィークエンド(韓国)  9.23(163)
⑥(2) シーソー(韓国)  9.21(85)
⑦(-) 謝罪  9.18(40)
⑧(-)LION/ライオン ~25年目のただいま~  9.15(606)
⑨(10) モアナと伝説の海  9.14(10,057)
⑩(8) 光をくれた人  9.13(532)

 今回の新登場は⑦「謝罪」(仮)だけです。中国系カナダ人の女性ティファニー・ション監督が中国・韓国・フィリピンの元慰安婦を6年間にわたって撮影して完成させたドキユメンタリー。→コチラの記事によると、監督は「長い時間が過ぎたにもかかわらず、日本政府が人類に対して行った残忍な犯罪を認めてすらいないことは、信じられないほど悲劇的なこと」と述べています。また映画には日本を訪れて謝罪を要求する元慰安婦に対し「韓国の売春婦は恥を知れ」「日本から出ていけ」などと声を上げる日本の右翼団体の様子も映っている、とのことです。そんな右翼団体の声も逆効果で困ったものですが、<NAVER映画>の説明には「日本軍によって性奴隷に拉致されて強制的に連行された約20万人を超える「慰安婦」のうち・・・」という文章があるし、ここに登場する元慰安婦の吉元玉(キル・ウォノク)さんの証言にも疑問点はいろいろ出されているのですけど・・・。韓国題は「어폴로지(アポロジ)」と、英題「The Apology」のまま付けられています。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) ムーンライト  7.83(6)
④(4) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑤(6) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑥(-) 謝罪  7.33(3)
⑦(7) メッセージ  7.29(7)
⑦(7) LOGAN/ローガン  7.29(7)
⑨(9) ズッキーニと呼ばれて  7.25(4)
⑩(10) 君の名は。(日本)  7.17(6)

 今回の新登場は、こちらも⑥「謝罪」だけです。内容等は上述の通りです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月17日(金)~3月19日(日) ★★★

         「キングコング」の次は「美女と野獣」 おなじみの米国映画が連続して1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(34)・・美女と野獣・・・・・・・・・・・・・・・・・3/16・・・・・・・・・1,401,001 ・・・・・・・・・・1,570,383・・・・・・・・13,308・・・・・・・1,625
2(1)・・キングコング:髑髏島の巨神・・3/08 ・・・・・・・・・・317,684・・・・・・・・・・・1,549,205・・・・・・・・12,909・・・・・・・・・644
3(2)・・LOGAN/ローガン ・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・158,721 ・・・・・・・・・・2,082,983・・・・・・・・17,718・・・・・・・・・521
4(新)・・非正規職特殊要員(韓国) ・・・3/16・・・・・・・・・・・・89,260 ・・・・・・・・・・・・114,697・・・・・・・・・・・901 ・・・・・・・・496
5(6)・・ラ・ラ・ランド ・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・・20,285 ・・・・・・・・・・3,453,237・・・・・・・・28,863 ・・・・・・・・156
6(3)・・解氷(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・・18,827 ・・・・・・・・・・1,197,667・・・・・・・・・9,852・・・・・・・・・252
7(新)・・ザ・スペース・ビトゥイーン・アス・・3/16・・・・・・・・・16,400 ・・・・・・・・・・・・・22,200・・・・・・・・・・・173 ・・・・・・・・370
8(7)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08・・・・・・・・・・・・10,332 ・・・・・・・・・・・・・67,746・・・・・・・・・・・531 ・・・・・・・・105
9(新)・・プリズン(韓国) ・・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・ ・・・・・9,492 ・・・・・・・・・・・・・18,032・・・・・・・・・・・154・・・・・・・・・・43
10(2)・・再審(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・2/15・・・・・・・・・・・・・8,825 ・・・・・・・・・・2,415,202 ・・・・・・・・19,227・・・・・・・・・141
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1月は2週目から「君の名は。」が3週連続1位、2月は4週すべて韓国映画が1位。そして3月は作品はどれも違いますが4週連続でアメリカ映画が1位です。前週の「キングコング」に続いて今度は「美女と野獣」ねー。ジャン・コクトー監督作品(1946)から数えて5回目か。アメリカはあの(あまり美女とは思えなかった)アニメ版に続いて2つ目。同じディズニーでも今回は実写。こういうふうに何度も焼き直ししたりシリーズ物が多かったりと、やっぱりアイディア枯渇の表れ? それでも国内外でこれだけヒットすればいいってことか。
 今回の新登場は1・4・7・9位の4作品です。
 1位「美女と野獣」は上記のようにディズニー製作の実写版。美女(=ベル)役はエマ・ワトソン・・・というのはあの「ハリポタ」に出てる女優か。野獣役のダン・スティーヴンスという俳優は知らんなー。どんな野獣かと見てみたらライオン系。まあゴジラ系にはならんわな。類人猿系とかも。韓国題は「미녀와 야수」。日本公開は4月21日です。
 4位「非正規職特殊要員」は韓国のコメディー&アクション。万年バイト人生のチャン・ヨンシル(カン・イェウォン)は、35歳になって国家安保部の非常勤内務要員として一時的に職に就きますが、それさえもリストラ候補第1位。そんな中、国家安全保障局の予算がボイスフィッシングに引っかかってごっそり持っていかれる(!?)という事件が発生。自分のミスによる事件を隠したいパク次長(チョ・ジェユン)は密かにヨンシルをボイスフィッシング組織に潜入させます。ところがそこにはすでに、事件解決のためなら水火も厭わない警察庁知能犯罪捜査隊の女性刑事ナ・ジョンアン(ハン・チェア)が潜伏勤務中。国家予算を返還するため怪しい(?)合同捜査が始まります・・・。原題は「비정규직 특수요원」です。
 7位「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」はアメリカのSF、といってもアクションとかではなく人類で最初に火星で生まれた少年の成長物語。後にガードナー・エリオットと名付けられた少年(エイサ・バターフィールド)の母親は女性宇宙飛行士。地球から火星に飛び立った時に妊娠していて、火星に到着後彼を出産しましたがその後死んでしまいます。少年は16年間火星で暮らす中、自分の父親が誰なのか探そうと思います。そして地球の少女タルサ(ブリット・ロバートソン)と知り合い、地球に向かいます。ところが地球には彼の体は合わず入院することになります。それでも彼は病院を抜け出していろいろなことを経験し成長していきます・・・。韓国題は「스페이스 비트윈 어스」。日本公開は未定です。
 10位「プリズン」は、韓国の犯罪アクション。夜になれば受刑者たちが刑務所の外に抜け出して完全犯罪を犯している刑務所で、権力者として君臨している男がイッコ(ハン・ソッキュ)。ところがそこに犯人検挙率100%で有名な警官だったユゴン(キム・レウォン)がひき逃げと証拠隠滅と警察買収の容疑で受刑者として入所して来ます。やがてイッコはユゴンの度胸と血の気の多さに目を留め、新しい犯罪で先に立たせようとしますが・・・。原題は「프리즌」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ザ・スペース・ビトゥイーン・アス・・3/16 ・・・・・・・・・・・16,400・・・・・・・・・・・・22,200 ・・・・・・・・・・・・173 ・・・・・・・・370
2(1)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08 ・・・・・・・・・・・10,332・・・・・・・・・・・・67,746 ・・・・・・・・・・・・531 ・・・・・・・・105
3(2)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・6,246・・・・・・・・・・・159,059・・・・・・・・・・・1,281 ・・・・・・・・・89
4(新)・・ビニー/信じる男 ・・・・・・・・・・・・・・3/16 ・・・・・・・・・・・・4,068・・・・・・・・・・・・・5,767・・・・・・・・・・・・・・46 ・・・・・・・・167
5(26)・・ありがとう、トニ・エルドマン ・・・・・・3/16 ・・・・・・・・・・・・3,783・・・・・・・・・・・・・7,424・・・・・・・・・・・・・・61 ・・・・・・・・・64

 1・4・5位の3作品が今回の新登場です。
 1位「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」については上述しました。
 4位「ビニー/信じる男」は、ライト級、スーパーウェルター級、スーパーミドル級で世界チャンピオンとなったアメリカのボクサー、ビニー・パジェンサ(1962~)の伝記ドラマ。1991年世界タイトル2階級制覇を成し遂げた人生の絶頂で悲惨な交通事故に遭い、首の骨を折って歩くことさえ無理と言われた彼の人生は、決してそれでは終わりませんでした・・・。韓国題は「블리드 포 디스」。日本公開は5月です。
 5位「ありがとう、トニ・エルドマン」は、ヨーロッパ各国で大ヒットを記録したドイツのブラック・コメディ、と書いているものもありますがヒューマン・ドラマでしょう。多くの映画賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされる等、高い評価を得ています。悪ふざけが好きな中年男ヴィンフリート(ペーター・シモニスチェク)は、会社の仕事が忙しい娘イネス(サンドラ・フラー)のことが心配で、彼女が暮らすブカレストを訪れます。数日間2人が共に過ごした後、ヴィンフリートはドイツに帰国した・・・はず、でしたが、ホッとしたイネスの前に、アレレ、別人(!)になった父親が現れて・・・。韓国題は「토니 에드만」。日本公開は6月です。
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中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行⑥ 3日目(前半)=ソウル城郭道(恵化門~駱山公園)→大学路

2017-03-17 23:48:57 | 韓国旅行の記録
 →<中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行① 1日目(前半)=閑散としていた朴正熙記念図書館>
 →<中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行② 1日目(後半)=安倍首相とのかすかな接点(??)>
 →<中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行③ 2日目(前半)=市庁の地下にある遺跡→九老工団生活体験館>
 →<中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行④ 2日目(前半のつづき)=大林洞の中華街は、中華料理というより中国朝鮮族料理の街>
 →<中高生の校外学習のような(?)3泊4日のソウル旅行⑤ 2日目(後半)=清渓川文化館と板子家見学後、例の大デモ。直に見たら緊迫感ナシのお祭りムード!>

 前回から3ヵ月も間が空いてしまいましたが、昨年11月25~28日の3泊4日のソウル旅行の記録の続きです。昨年3月の旅行記録はまだ止まったまま。どうも手間暇がかかる記事になるとつい滞ってしまいます。

○11月27日(日) (前半)

 前夜の大デモの疲れもなんのその。・・・って見物しただけなんですが。しかし連日がんばって長距離(&長時間)歩いてるのはたしか。
でもって、この日も朝8時半頃から行動開始。
 まずは明洞で朝食だ!ということで、ホテル(ベストウェスタンプレミア国都)最寄りの乙支路4街から乙支路入口まで地下鉄で移動。
                 
 一昨日までは、その日朴正熙記念館に行ったこともあって、「李承晩・朴正熙以来、歴代大統領の御用達で有名になった」というコムタンの有名店・河東館(ハドゥングァン)(上左画像)に行こうかなという心づもりでした。私ヌルボ、行ったことないし・・・。ところが、その日の夜会った畏友Y氏の職場の後輩(ソウル勤務)X氏は「えっ、そんな豪勢な云々」という反応。そう言えば、だいぶ前に、ネイティブの韓国人女性にコムタン(格上)>>ソルロンンタン(格下)ということを言ってたな。というわけで、簡単に予定変更。お粥を食べようということになりました。
 明洞のお粥の店といえば、関連サイトでたぶん人気№1なのが味加本(ミカボン)。行ってみると、この時間(9時頃)そんなに人も多くない明洞なのに、数十m先からも見える長い行列で、これはパスするしかない。(あとから考えると、同じ建物1Fの人気店・神仙ソルロンタンとの見極めをちゃんとしてなかったですが。) で、そのすぐ先のお粥専門店・コンジハウスまで行くと、これまた行列。見れば大半は游客(요우커.ヨウコ)すなわち中国人観光客で、やはり中国の人たちは朝食はお粥ってことか。
 しかたなくヌルボ&畏友Y氏、他に適当な店はないかと歩き回るうち、スタバのビルの上階にお粥の店があるのを発見。(上・中画像。) 4Fということもあってか、ここは空席あり。やれやれ。論峴(ノニョン)参鶏湯という店名の示すように、参鶏湯の店として(一部では?)知られた店のようです。そしてヌルボが食べたのが野菜粥(ヤチェグク)9千ウォン。(上・右画像)。どこまでもお粥にこだわって正解、というか、(よくある)結果オーライの朝食でした。

 腹ごしらえを済ませたところで、この日前半の主目的である<ソウル城郭道>(の一部)ウォーキングに向かいます。
城郭都市ソウルの城郭は、当初(14世紀末太祖・李成桂の時代)は土製だったのが15世紀に石城に改修されたそうです。ところが次第に荒廃していき、20世紀とくに日本の統治下では都市の近代化が進む中で平地の城壁は撤去されてしまいました。
 その後1975年になって、韓国政府は本格的に城壁の補修を進めてきて、近年分断箇所はあるものの全周18㎞あまりの城郭道が整備され、観光メニューの1つにもなってきています。
 そのあらましは→コチラや→コチラの記事参照。
 ※前者は総距離18.6㎞・所要時間約9時間30分、後者は18.2km約12時間と、違う数字になっています。

 下左画像はこの<ソウル城郭道>(日本語版)の案内図。これはなかなか便利。ウォーキングの予定がない人も見る価値あり。細かなところまで見たい方は→コチラのブログ記事からコピペするといいでしょう。なお、韓国語版は→コチラ等にあります。なお、私ヌルボ、前日朝ソウル市庁地下の市民廰のインフォメーションでたまたまこの地図の現物があったのでもらってきました。たぶん市内各所の観光案内所にもあるのでは?
          
 そして上右が今回歩く部分。つまり恵化門~駱山(ナクサン)公園の拡大図です。

 ということで、ヌルボと畏友Y氏は明洞から地下鉄4号線に乗りました。
 恵化門(ヘファムン)は、5つ目の駅・漢城大入口で降り、徒歩で3分という近い所にあります。
          
 恵化門は、朝鮮王朝成立直後の1396年に建設されましたが1592年門楼が燃え、1744年に再建したものが近代まで残っていました。しかし日本統治期の1938年、恵化洞が終点だった電車路線を敦岩洞まで延長するにあたって取り壊されました。(→ナムウィキによる。)
 そんなわけで、現在の恵化門は戦後、それもわりと最近の1994年に再建されたものです。上右の画像を見ればわかるように、道路の横(北側)のかなり高い所(道路から約17m)にあります。しかし元の恵化門があった所は現在の道路上で、またその道路自体も恵化門が建っていた辺りの土を電車通行のために7mほど崩して造成したとのことです。したがって、恵化門を間近にみた後駱山公園・東大門方面に行くには画像の下の方に見えている横断歩道を渡って、反対側(南側)の登り口(下左画像)からまた坂道を登っていかなければなりません。、
      
 上右は登り始めてすぐの城壁。古い積み石の部分と新しく修復された部分が一目でわかります。

 駱山公園までは30分くらいだったかな? いくつか広場・施設等があって、どこに行くかにもよりますが・・・。
 駱山展示館を見た後、路上美術館を経て梨花荘(李承晩邸)へと下って行ったのですが、その辺りは→コチラの過去記事に書いた2014年8月の旅行記録とダブりますのでバサッと省略します。ただ、駱山展示館のある中央広場の場所をほとんど忘れていて20分くらいムダに歩いたのは情けなかったなー・・・。

 さあ、次は大学路方面で昼飯だー。 
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[韓国の漫画] 1960年代の大人気生活明朗漫画「ヤクトンイとヨンパリ」を読む ②

2017-03-15 23:22:47 | 韓国の漫画
 →2つ前の記事の続きです。

 なかなかヤクトンイと打ち解けなかった転校生のヨンパリですが、ようやく本書の半分あたり(原本の第2巻)で親しくなり始めます。そして次のような場面。
 夏休み中のある日、同じ村の資産家の息子で、ソウルの中学校に入った少年(左端)が級友を2人連れて帰って来ているのに出会いました。ところがその2人の生徒が村の中学校をぱかにしたような言葉を連発します。 「ホントにこんな村で暮らしてると力が全部抜けちゃいそうだ。」 「そうか! こんな所で暮らしてるオレたちの力が抜けてるか抜けてないか見せてやるか?」「おー!」
 いつもにこやかなヤクトンイまで怒ってますねー。
 「さあ! 見ろ!」「おお!」「おお!」 「力が抜けてるかいないか」「わあ!」 やっぱりヨンパリ、ケンカはつ強いわー。・・・と、このあたりまでが原本の第2巻。その後の第3巻では、ソウルへの修学旅行が仲間4人の懸案事項になります。ヨンパリ父は名うてのケチで、修学旅行の費用も出してくれないというのです。そこで自分たちでお金を稼ごうということになり、ヤクトンイの発案でドジョウを養殖して売ろうということになったのですが、それに適した池を持っているトゥントゥンイのお祖父さんがなかなか認めてくれなくて・・・、というところで、この第1~3巻の合本はオシマイ。巻末の解説だと、続きの巻で首尾よくいって皆修学旅行に行けたそうですが・・・。

 かなり長くなってしまいましたが、本書(原本1部20巻中の第1~3巻)のあらましは以上です。
 本書巻末の、時事漫画家・朴在東(パク・ジェドン)による解説による、物語はこの後中学校を卒業した4人組がいろんな壁を乗り越えてソウルの高校に進学し、貧民街の板子家(パンジャチプ)に住みアルバイトをしながらも運動部員として活躍したり恋愛話とかもあるようです。あ、ヤクプニも1年後にソウルの女子高に進学し上京して来ます・・・。

 このような続きの物語は、→<YES24>のサイトを見ると、2013年に原本の第1部(全20巻)が4巻ずつまとめられた5分冊で一挙に刊行されているので、ソチラで読めそうです。

 次に、韓国漫画史の中でのこの作品の位置づけや、作者の方泳軫(パン・ヨンジン)等について。

 本書の解説や韓国漫画史関係の記事等によると、この漫画のジャンルは<生活明朗漫画>あるいは学園明朗漫画>とよばれているようです。なるほど、という内容でしたね。
 発行年の前年(1961年)は5.16軍事クーデターで朴正熙が政権を握った年で、政治的には不安定な時期でしたが、当時の社会の一端が垣間見られるように思います。
 日本でも近年、とくに映画「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年)の公開頃から60年代を懐古する風潮がありますが、この韓国漫画が復刊されたのももしかしたら共通する要素があるのかもしれません。ただ、韓国の60年代は日本の同時代よりも10年かそれ以上前のような感じです。
 また、私ヌルボがちょっと懐かしく思ったのは、この「古臭い」絵柄。たとえば「フクちゃん」とか、初期の頃の「サザエさん」とかとちょっと似ているのではと思います。
 まあ、当時(に限らず)韓国の漫画界は日本漫画の影響を強く受けていたので当然といえば当然なのですが。ただ、これも巻末の解説によると、方泳軫は自尊心が強く、1958年「7天使(7천사)」で雑誌デビューした翌年に出版社から「手塚治虫の短編漫画「透明人間」をそのまま描け」と指示された時もストーリー展開と登場人物は独自のもの変えて描いたし、この「ヤクトンイとヨンパリ」で韓国を舞台に、韓国の少年たちの生活を描いていること自体もそんな意識が働いていたということです。
 ※手塚治虫の「透明人間」は1955年「少年クラブ 3月号付録」のようです。
 そして、まさに時代を反映しているのが表紙中にある円いマーク。(右画像)
 顔の上は「검필(検筆)」、その下のハングルは「韓国児童漫画自律委員会」と読めます。つまり、朴正熙政権による検閲が書籍や映画だけでなく漫画にも及んでいたということ。この時期はまだこのような「自律的」な組織によるものだったのが、1968年に政府は漫画事前審議制度を施行した。この事前検閲制は刊行物倫理委員によって1997年まで続いたが、その後も「青少年有害媒体の表示」を目的として現在もなお事後審議が行われている。<ナムウィキ>の「漫画検閲制」の項目(→コチラ)では、これを「偽装された検閲」と明記している。。

 なお、方泳軫は、この作品以前にヤクトンイを主人公にした別の作品を出しています。左画像の上右側は「明朗ヤクトンイ」、そして上左が「探偵ヤクトンイ」です。顔つきからしていかにも「探偵」ですね。日本語に訳された海外の探偵小説を参考に、日本よりずっと早く(!?)探偵物の漫画を描いて人気を得たとのことです。
 しかし大人気を博したのはこの「ヤクトンイとヨンパリ」で、1960年代この漫画は金珊湖(김산호.キム・サノ)のSF漫画「ライファイ(라이파이)」[ライパイ](右画像)とともに双璧だったそうです。

 このような大ヒット作を生んだ方泳軫ですが、1964年満25歳の若さで持病のリウマチが極度に悪化し、漫画を描く時でさえ壁にもたれて痛みをこらえながら描くという状態だったそうです。そして医師の忠告もあり漫画界を去ります。その後70年代に少し回復した時に「ミニ行進曲」という漫画を「女学生」という雑誌に連載しましたが、それが彼の漫画作品の最後でした。以後は童謡等の作曲をしたり絵本を描いたりして生活し、1997年58歳で世を去りました。

[余談] あの「食客」で有名な漫画家許英萬(ホ・ヨンマン)は学生時代この「ヤクトンイとヨンパリ」に夢中になって漫画家への夢を抱くようになったそうです。彼が漫画家としてデビューした70年代にはすでに方泳軫は漫画界を去っていましたが、許英萬は個人的に方泳軫を訪ねて行って挨拶を交わしたとのことです。「食客」の中でも「有名画家のパン・ヨンジン画伯」が登場しているのだそうですが、これは私ヌルボ記憶にないなー。

[おまけ] 韓国の漫画の歴史については、<コネスト>の記事「韓国マンガ事情~前編~」(→コチラ)に要領よくまとめられています。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月10日(金)~3月12日(日)]

2017-03-15 02:25:00 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 2泊3日で<大阪アジアン映画祭>を3作品だけ観てきました。「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」というドキュメンタリーが1番の目当てだったのですが、チケットを購入した後→コチラの記事で「初夏にシアター・イメージフォーラム他にて全国順次公開」ということを知り、アリャしくじったか、と・・・。しかし、隙間の時間で藤田美術館に行って(例の)曜変天目茶碗というのを間近で見られたので良しとしましょう。

 大阪では、上記映画祭以外に話題の「ラ・ラ・ランド」を、→コチラによると座席数が日本第3位(737席)というTOHOシネマズ梅田で観ました。私ヌルボの感想としては「悪くはないが今一つ食い足りない」といったところか。一番のウィークポイントはストーリーの骨格がありきたり。とくに社会とか時代との関わりが欠落している点。印象に残っている過去の名作ミュージカルを挙げてみると・・・たくさんありすぎ。
 まあ、「観て損した感」は全然ないですけどね。それよりも、座席数日本第1位(946席)のTOHOシネマズ日劇で上映が始まったかねて期待の「ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン」をぜひ観て来ようと思っています。(あ、スクリーン1は「モアナと伝説の海」か! 「ミス・サイゴン」、一律2500円というのも痛いな。)

 横浜に戻って真っ先に観たのは、やっぱり韓国映画の期待作「哭声/コクソン」。いやあ、これは何と言うか、いろんな要素が知り混じって、ドロドロというか、もうわけがわからんですね。(笑) まあ観てみてくださいよ、としか言いようがありませんワ。人によって見方というか解釈がいろいろありそうで、いつも利用している<ナムウィキ>には作品自体について詳述している(→コチラ.韓国語)とは別に「哭声/あらすじと疑問」という項目が立てられ、いろんなことが書かれています。(→コチラ.韓国語)。そして、YouTubeでも謎解きの動画があります。→1つ目、→2つ目、→3つ目、→4つ目等々。1つ目の視聴回数は70万に迫り、後の3つも50万以上。1つ目は4分あまりで手っ取り早く見られますが、3つ目はイ・ドンジンという映画評論家がなんと2時間以上しゃべり続け。しかしリスリングが苦手の人(私ヌルボのこと)でもハングルの画面が続くのでダイジョブ。そのうち日本語版も登場するかも。まあ、ことほどさようにこの映画は映画館で観終わっても終わらないんだって。(笑) これから観ようかなという人、冒頭の聖書の一節から心してお見逃しなきよう。あ、それから韓国語学習者の皆さんは→コチラの過去記事でも書いた2016年の代表的流行語になった「何が大事なのけ!?(무엇이 중헌디.ムォシ チュンホンディ)」というセリフがどこで出てくるのかちょっと気に留めておいて・・・。(しかし、なんで流行ったのかな? 決定的場面でもないのに。)
 ※この作品に出演して青龍映画賞の男優助演賞と人気スター賞をW受賞した、「名優・國村隼が選ぶ『私の好きな韓国映画』」は→コチラ

         ★★★ NAVERの人気順位(3月14日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) ショコラ ~君がいて、僕がいる  9.61(23)
②(-) シーソー(韓国)  9.46(81)
③(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(203)
④(2) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.39(335)
⑤(3) 自白(韓国)  9.35(2,974)
⑥(4) ハクソー・リッジ  9.26(1,913)
⑦(5) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,407)
⑧(-) 光をくれた人  9.23(388)
⑨(6) ウィークエンド(韓国)  9.22(162)
⑩(9) モアナと伝説の海  9.14(9,988)

 今回の新登場は①と⑧の2作品です。
 ①「ショコラ ~君がいて、僕がいる~」は日本ではすでに1月21日に公開され現在上映中。私ヌルボは未見ですが、日本ではさほど高ポイントでもないような・・・。日韓で評価の「ツボ」が違う? 韓国題は「쇼콜라」です。
 ⑧「光をくれた人」については後述します。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) ムーンライト  7.83(6)
④(4) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑤(5) 自白(韓国)  7.67(10)
⑥(6) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(9) メッセージ  7.29(7)
⑧(8) LOGAN/ローガン  7.29(7)
⑨(-) ズッキーニと呼ばれて  7.25(4)
⑩(-) 君の名は。(日本)  7.17(6)

 今回の新登場は⑨「ズッキーニと呼ばれて」だけです。フランス・スイス合作のストップモーションアニメで、今年2月フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞で長編アニメーションの最優秀賞に選ばれるなど、高い評価を得ています。日本では、つい昨日終わった<東京アニメアワードフェスティバル2017>のコンペティション部門で上映されました。(受賞は逃しましたが。) 原題(フランス語)「Ma vie de courgette」のcourgette(クルジェット)がズッキーニのことで、マヌケといった意味があるそうです。そのズッキーニというあだ名の10歳の少年が主人公。そのあだ名で呼んでいたアル中の母がある日偶然の事故死。父親のいないズッキーニ少年は、後見人的な役割の刑事により孤児院に移されます。そこには同じ境遇の仲間5人がいて、新入りの「儀式」などけっこう厳しかったものの、心の慰めを受けることになります。その後新しくカミーユという名の女の子が入って来て、ズッキーニは一目惚れをしてしまいます・・・。こんな彼の生活に上記の刑事など大人たちの思惑もからむ中で、ズッキーニは人生を切り拓いていきます。韓国題は「내 이름은 꾸제트」です。私ヌルボ、これは観たいな。一般公開は未定のようですが・・・。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月10日(金)~3月12日(日) ★★★

         「キングコング」の新作が日本に先立って公開、 1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・キングコング:髑髏島の巨神・・3/08 ・・・・・・・・・823,211 ・・・・・・・・・・1,011,356・・・・・・・・・8,562・・・・・・・・・984
2(1)・・LOGAN/ローガン・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・400,383 ・・・・・・・・・・1,771,338・・・・・・・・15,173・・・・・・・・・899
3(2)・・解氷(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・115,064 ・・・・・・・・・・1,141,959・・・・・・・・・9,419・・・・・・・・・544
4(3)・・スプリット ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・・63,656 ・・・・・・・・・・1,646,915・・・・・・・・13,381・・・・・・・・・399
5(4)・・再審(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/15・・・・・・・・・・・・61,626 ・・・・・・・・・・2,381,179・・・・・・・・18,972・・・・・・・・・420
6(7)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・・・・・・・12/07・・・・・・・・・・・・32,610・・・・・・・・・・・3,414,355・・・・・・・・28,552・・・・・・・・・202
7(43)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・3/08・・・・・・・・・・・・27,541 ・・・・・・・・・・・・・37,980・・・・・・・・・・・304 ・・・・・・・・275
8(5)・・トロール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16・・・・・・・・・・・・23,451 ・・・・・・・・・・・・669,329・・・・・・・・・4,964・・・・・・・・・263
9(9)・・ムーンライト・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・・17,362 ・・・・・・・・・・・・140,936・・・・・・・・・1,137・・・・・・・・・139
10(50)・・ガール・オン・ザ・トレイン・・・3/08・・・・・・・・・・・・14,675 ・・・・・・・・・・・・・20,068・・・・・・・・・・・159 ・・・・・・・・・319
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 日本でも好調なスタートを切った「ラ・ラ・ランド」ですが、韓国では1度ベスト10外に落ちた後復活。息長く上映されています。
 今回の新登場は1・7・10位の3作品です。
 1位「キングコング:髑髏島の巨神」は、日本でも3月25日の公開が近づいて情報がいろいろ出ています。今回の舞台は太平洋の孤島“髑髏島”ですか。キングコング以外に凶暴な巨大生物がいろいろいてバトルを展開するみたいですよ。なお、2020年に続編として「ゴジラ対キングコング」が公開されるのだそうな・・・。キングコングといいゴジラといい、いつまで続くか見当もつきません。韓国題は「콩: 스컬 아일랜드」です。
 7位「光をくれた人」は、アメリカ・ニュージーランド・イギリス合作のドラマ。41の言語に翻訳され230万部超の売り上げを記録したM.L.ステッドマンの世界的ベストセラー小説「海を照らす光」(早川書房)の映画化作品です。舞台は20世紀初頭のオーストラリア。悲惨な戦争が終わり帰国したトム・シェアボーン(マイケル・ファスベンダー)は、灯台守となって孤島に赴任します。そこで出会ったイザベラ(アリシア・ヴィキャンデル)に心を開いて結婚し、幸せな生活を始めます。しかし数年後のある日、ふたりの人生は大きく変わりました。島に漂着したボートに生後間もない赤ん坊(女の子)が乗っていたのです。死産の直後で悲しみに沈んでいたイザベルの強い望みでトムは本土に連絡せず、赤ん坊はルーシーと名付けられて実子として育てられることになり、健やかに成長して2人に喜びをもたらします。しかし4年後、実の母ハナ・レンフェルト(レイチェル・ワイズ)が現れて、一挙に深刻な事態に直面することに・・・。韓国題は「파도가 지나간 자리」。日本公開は5月です。当初3月31日の予定だったためか、もう予告編観ましたよ。
 10位「ガール・オン・ザ・トレイン」は、日本ではすでに昨年11月18日に公開されています。韓国題は「걸 온 더 트레인」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(13)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08 ・・・・・・・・・・・27,541・・・・・・・・・・・・37,980 ・・・・・・・・・・・・304 ・・・・・・・・275
2(2)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・17,362・・・・・・・・・・・140,936・・・・・・・・・・・1,137 ・・・・・・・・139
3(1)・・雪道(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01 ・・・・・・・・・・・11,776・・・・・・・・・・・118,496・・・・・・・・・・・・・896 ・・・・・・・・206
4(3)・・沈黙-サイレンス-・・・・・・・・・・・・・2/28 ・・・・・・・・・・・10,094・・・・・・・・・・・・75,869・・・・・・・・・・・・・575 ・・・・・・・・134
5(4)・・マンチェスター・バイ・ザ・シー・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・1,839・・・・・・・・・・・・52,064・・・・・・・・・・・・・418 ・・・・・・・・・23

 1位「光をくれた人」だけが新登場ですが、これについては上述しました。
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[韓国の漫画] 1960年代の大人気生活明朗漫画「ヤクトンイとヨンパリ」を読む ①

2017-03-14 14:33:31 | 韓国の漫画
 

 韓国の往年の人気漫画「ヤクトンイとヨンパリ(약동이와 영팔이)」を読みました。
 方泳軫(パン・ヨンジン.방영진.1939~99)の代表作で、発行年は1962年ですが、私ヌルボが読んだのは2003年発行の復刊本です。元々は1部20巻、第2部20巻の合計40巻になるシリーズでしたが、この復刊本1冊には1部の1~3巻が収められています。

      
 左の3人が主役級。左からヤクトンイ(약동이)、中学3年。巻末の解説によると名前は약다(賢い。才気がある)から命名したとのことです。
 その右はヤクプニ(약분이)。ヤクトンイの妹で中学2年。
 そして3人目がヨンパリ(영팔이) いかにも顔つきそのままの、向こう気の強い少年で、ヤクトンイのいるクラスに転校生として入ってきたところから物語が始まります。ところで、60年代日本の中高生にもたくさんいたニキビ面の生徒は、今もふつうにいるのかな? 昔ほどには見なくなったような気もしますが・・・。
 右の6人はその周囲の人たち。左の2人はヤクトンイ兄妹の両親、中の2人はヨンパリのお父さんとお祖母さん。それぞれ子供たちとよく似ています。大人たちは皆韓服ですね。右端の2人はヤクトンイたちと親しい級友で、左がホルチュギ(홀쭉이.やせっぽち)、右がトゥントゥンイ(뚱뚱이.太っちょ)。この2人は物語が進むほどにずいぶん活躍もするのですが、ずっとこの見た目通りのあだ名のままで、なんだかなー、です。
        
 舞台はこんな農村。まだセマウル運動以前で、農家は瓦葺きではなく藁葺きです。場所は具体的にどことは書かれていませんが、方泳軫は朝鮮戦争の時に生地ソウルを離れて忠清南道牙山(アサン)市[現]にある顕忠祠(ヒョンチュンサ)近くの農村で暮らしたので、そこでの経験が生かされているそうです。
 中学校の正門。今の韓国で、このような漢字表記の看板はあまりないと思います。左は「一等男子中學校」で右は女子。しかし同じ建物を仕切って使用しているようです。転校して初めてこの学校に来たヨンパリ父子。「お父さん、そっちは女子の教室だよ」と言っています。当時の中学校すべてが別学だったということではなく、共学が増えつつあった時期のようです。また当時の韓国では、まだ中学校は義務教育ではありませんでした。中学校就学率は→コチラの記事(韓国語)によると1970年で36.3%と、3分の1を少し上回る程度。中学が義務制になったのは1985年で、その時の就学率は82.0%。日本人の感覚からすると意外なほど遅かったのですね。
 「酸素溶接の時に使う酸素ボンベを鐘の代わりに使ってるんですね」 「なんだ、この学校は鐘1つ買う金もないのか?」 「あっちが職員室ですよ」
 絵を見ただけではわかりません。日本の小学校で授業の始まりと終わりを知らせる鐘を(当時の言い方では)小使いさんが振って回っていたのは1950年代まで?(未確認) 私ヌルボ、かすかに記憶に残っています。
 「この学校は鐘1つ買う金もないのか?」に対する答えは、あとの展開を見ると「その通り」のようです。「この学校には緑がない」という校長の言葉を受けて、全校(男子&女子)で植樹に取り組みます。山持ちの家の生徒を通じて山の木を選定し、掘って校庭に運んで移植するまで全部生徒の作業で、公費支出ゼロ。この方式がどれだけ一般的だったかは不明ですが・・・。
        
  話はちょっと戻って、この学校への初登校の道すがらのヨンパリと、ヤクトンイたちとの出会いの場面です。1人で歩いていく途中、ヘビを踏んづけてしまったヨンパリ。それをホルチュギとトゥントゥンイに見られてしまいます。「ヘッヘッ・・・」 「おっ、あいつら・・・」というわけで・・・。
      
 このあたり、数コマ飛ばしますが、要は案の定の展開でケンカの始まり。2人が相手ですが、ヨンパリ強し! と、その場に遅れてやってきたのがヤクトンイ。「初めて会うヤツがケンカをふっかけてくるじゃないか」と興奮気味のホルチュギに対し、「あー、やめろよ」とにこやかに制します。
 その場は一応おさまります。が、その後もなかなかヨンパリは級友たちとソリが合わず、とくにヤクトンイがなぜかヨンパリに主敵とみなされてしまいます。
          
 こんな少年たちも、家では不平を口にすることもなく農作業などの手伝いをしています。いや、手伝いというよりも、それがふつうの生活だったということでしょう。
 ヤクトンイは「영차(ヨンチャ)」(よいしょ)と掛け声を発していますが、この漫画では何度も出てくる言葉です。それだけ少年たちの力が頼りになる場面が多かったのですね。
      
 自分の家で収穫した農作物や家畜等を売ったり、必要な物を買うため市場へ。
 左はヨンパリ父子。「もしもし、そのブタは売り物ですか?」「そうだ!」 「じゃあ私に売ってくださいよ。そのウサギまで買いますよ。」 (ヨンパリはウサギ2羽が入った箱を背負っている。) しかしヨンパリ父はここでは売りません。
 一方、右はヤクトンイ兄妹。豆を売りに来ました。「全部で何斗かな?」「4斗です。」 「まず量ってみよう。」「良い豆だわねえ。」 ※[韓国語学習] ここでは「말」=「斗」、「되다」=「量る」の意。
 ヤクトンイは豆を売ったお金でウサギを買う心づもりでした。おりしもヨンパリがウサギを売っているのを見つけ、いくらか訊くと「1匹400ウォン」と高値をふっかけられます。父親からは「1匹200ウォンで売れ」と言われていたのですが、「ヤクトンイには売るものか!」という気持ちが先行。別の所でその話を兄から聞いたヤクプニが選手交代でヨンパリの所に行くと・・・。
 なんと「1匹100ウォン」と大サービス。(笑) 通学の途中、橋が壊れて困っているヤクプニのために橋を直したりしたこと等もあって、彼は内心ヤクプニに好意をもっていたのです。そしておまけに、(上左)「これ、どうやって持って行こうかしら?」「箱まで持ってって。」 (上右)「じゃ、すみません」「だいじょぶ、だいじょぶ。」
 この時、ヨンパリはまだヤクプニがヤクトンイの妹だということを知りません。後でそれを知ることになって、ヤクトンイと仲良くした方がよさそうだと・・・、まあ自然な考えか。また上記の山の木の移植作業の中でのホルチュギとトゥントゥンイによる2人を仲良くさせる策略(委細省略)も功を奏して、この本の半ばくらいになってヨンパリはヤクトンイ(&ヤクプニ)と親しくつき合うようになります。

 以下、→に続きます。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月3日(金)~3月5日(日)]

2017-03-07 23:54:22 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 「みかんの丘」「とうもろこしの島」の2本立て(キネカ大森)は観に行ってホントによかった! グルジア(今はジョージアと表記)とかアルメニアという国名を最初に知ったのは、子供の頃読んだ「世界むかしばなし宝玉集」だったと思います。巌谷小波編だったかな? いや、私ヌルボ、大正の子供ではなく戦後生まれなんですけどね。(笑) 少し前ロシアとの紛争がニュースで報道されたチェチェンも含めて、アチラ方面の地理は疎く、もちろん歴史や政治にも知識がないので、アブハジア紛争というのも実は初めて知りました。しかし、当事者の人たちにとっては民族的自尊心や宗教等にかかわる命をかけた戦いなんですね。しかし、これらの作品はそれを超えた普遍性があるということで日本人であるヌルボの心にも響くものがありました。もしかしたら、遠い国々から見れば日・中・韓・北朝鮮のせめぎあいも同じように見える(orそれ以前に「見えない」)かもしれません。何かのために自ら命を棄てた英雄の物語も、賞味期限を過ぎれば虚しさが残るばかりです。

 4日の公開初日に川崎で観た「お嬢さん」は、サラ・ウォーターズの原作(「荊の城」)とここまで離れているかとビックリ。前半こそ物語の基本設定をふまえているものの、後半はまさに独自の世界を展開。色調や変体趣味(?)等々、まさにこの監督(パク・チャヌク)らしさが充満した作品。感動というのではないですが、十分楽しめた作品でした。
 「アシュラ」は、およそ★3つ程度という評価をいくつか見ていたのであまり期待度は高くはなかったですが、観てみると主人公の置かれた立場も精神状態もいくつもの流血シーンも、「修羅場」のてんこ盛りで、★3.5か4.0にはなりそう。相当に「過激」な分、リアリティが損なわれたというのが減点理由でしょうね。ラスト10分くらい前、私ヌルボは心中で「この映画をどう収拾するのだろう?」と思っていた矢先に、劇中でも「この状況をどう収拾するか?」というセリフが出てきたのはおかしかったです。映画の冒頭そして後の方でも数回、物語の舞台の安南(アンナム)市という架空の町の全景が映し出されますが、それがなかなか印象的。腐敗と嘘の町といった雰囲気が漂っています。この町の名が外国人労働者が多い安山市と、大規模な土地造成で人口が急増した新興のベッドタウン城南市の合成ということは韓国人にはふつうにわかるとおもいますが、両市の関係者は気分を害したかもしれませんね。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月7日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(203)
②(1) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.37(324)
③(-) 自白(韓国)  9.35(2,970)
④(3) ハクソー・リッジ  9.33(1,790)
⑤(5) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,385)
⑥(4) ウィークエンド(韓国)  9.22(157)
⑦(6) 影たちの島(韓国)  9.23(99)
⑧(-) LOGAN/ローガン  9.18(6,479)
⑨(8) モアナと伝説の海  9.14(9,923)
⑩(9) LION/ライオン ~25年目のただいま~  9.14(562)

 今回の新登場は⑧「LOGAN/ローガン」だけですが、この作品については後述します。
 
     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(5) ムーンライト  7.83(6)
④(3) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑤(-) 自白(韓国)  7.67(10)
⑥(4) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(6) はじまりへの旅  7.50(9)
⑧(-) LOGAN/ローガン  7.43(7)
⑨(7) メッセージ  7.29(7)
⑩(8) わが孫、ベスト(韓国)  7.25(9)

 こちらのランキングも今回の新登場は⑧「LOGAN/ローガン」だけですが、説明等は後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月3日(金)~3月5日(日) ★★★

         アメリカのSFアクション「LOGAN/ローガン」が1位に 日本公開は6月

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(52)・・LOGAN/ローガン・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・632,995 ・・・・・・・・・・1,079,913・・・・・・・・・9,405・・・・・・・・・954
2(35)・・解氷(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・433,185・・・・・・・・・・・・909,691・・・・・・・・・7,574・・・・・・・・・914
3(1)・・スプリット ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・179,125 ・・・・・・・・・・1,527,399・・・・・・・・12,405・・・・・・・・・539
4(2)・・再審(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/15・・・・・・・・・・・133,658 ・・・・・・・・・・2,266,965・・・・・・・・18,079・・・・・・・・・535
5(5)・・トロール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16・・・・・・・・・・・・48,030 ・・・・・・・・・・・・642,719・・・・・・・・・4,756・・・・・・・・・395
6(新)・・雪道(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・・39,391 ・・・・・・・・・・・・・89,462・・・・・・・・・・・691 ・・・・・・・・449
7(15)・・ラ・ラ・ランド ・・・・・・・・・・・・・・・12/07・・・・・・・・・・・・29,841 ・・・・・・・・・・3,362,135・・・・・・・・28,124・・・・・・・・・165
8(3)・・捏造された都市(韓国) ・・・・・・・2/09・・・・・・・・・・・・29,823 ・・・・・・・・・・2,492,530・・・・・・・・19,980・・・・・・・・・264
9(12)・・ムーンライト・・・・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・・28,873 ・・・・・・・・・・・・105,285・・・・・・・・・・・855・・・・・・・・・180
10(31)・・沈黙-サイレンス- ・・・・・・・2/28・・・・・・・・・・・・23,849 ・・・・・・・・・・・・・50,962・・・・・・・・・・・399・・・・・・・・・342
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回1位の「LOGAN/ローガン」は日本ではちょうど3ヵ月遅れの公開。まあ「いつものこと」です。
 2~3週間前の記事でちょっとふれた<慰安婦映画>の「雪道」は6位に入りましたが、昨年の「鬼郷」には遠く及ばない数字。まあ以前に放映されたTVドラマをそのまま上映ということもあるのでしょう。
 今回の新登場は1・2・6・10位の4作品です。
 1位「LOGAN/ローガン」は、「X-MEN」シリーズに続く「ウルヴァリン」シリーズ第3作。ウルヴァリンはかつての名前ローガンを名乗り、メキシコの国境に近い隠れ家で病気のプロフェッサーXを世話しながら暮らしています。世間から身を隠して生きようとしたローガンでしたが、正体不明の集団に追われるミュータント最後の希望である少女ローラに出会い、彼女を守るためにすべてをかけて最後のミッションに挑みます・・・。韓国題は「로건」。日本公開は6月1日です。
 2位「解氷」は韓国のスリラー。舞台はかつて未解決連続殺人事件で騒がれていた京畿道の新都市。病院が倒産して妻とも離婚し、現在は先輩の病院に勤務している内科医のスンフン(チョ・ジヌン)は、認知症を患っている父を看ながら精肉食堂を経営しているソングン(キム・デミョン)が所有するワンルームに住んでいる。ある日、ソングンの父のチョン老人が睡眠内視鏡を受けている際、仮眠状態で殺人に対する告白のような言葉をもらすのをスンフンは聞き、父子に対して疑いを抱きます。その後再び連続殺人事件が起こり、スンフンは恐怖にとらわれますが、そんな中、彼に会いに来ていた前妻が行方不明になったと警察がやって来て告げます・・・。原題は「해빙」です。
 6位「雪道」は、同じ村生まれの2人の少女を通じて描いた慰安婦の物語。1944年日本植民地時代末、貧しいがしっかり者の少女チョンブン(キム・ヒャンギ)と金持ちの家の末娘で勉強もできるヨンエ(キム・セロン)の2人は、同じ村で生まれ全然違う運命を持って生まれました。その後ヨンエは日本に行くことになりますが、彼女を羨望していたチョンブンも同様に日本行きをせがみます。ある日、母が留守で弟と2人きりで家にいたチョンブンは、突然押し入ってきた日本兵に引き出され、わけも分からないまま列車に乗せられて連れて行かれます。自分と同じような子供たちがいっぱいの列車の中で恐怖に震えていたチョンブンは、日本に留学したと思っていたヨンエが列車に投げ混まれるように乗せられるのを目撃します。地獄のような戦争が繰り広げられる中、「必ず家に帰る」と決意するチョンブンをあざ笑うかのように、ヨンエは恐ろしい現実を終わらせるために危険な決心をします・・・。原題は「눈길」です。しかし、こういう人さらいのような「強制連行」を日本軍兵士がやっていたという事実の裏付けはあるの??
 10位「沈黙-サイレンス-」は日本では1月から公開されていますね。ヌルボは観ていませんが、<映画生活>の平均評点は79点。韓国のネチズン(観覧客)の平均も8.89という高ポイントです。韓国題は「사일런스」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・雪道(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01 ・・・・・・・・・・・39,391・・・・・・・・・・・・89,462・・・・・・・・・・・・・691 ・・・・・・・・449
2(1)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・28,873・・・・・・・・・・・105,285・・・・・・・・・・・・・855 ・・・・・・・・180
3(6)・・沈黙-サイレンス-・・・・・・・・・・・・・2/28 ・・・・・・・・・・・23,849・・・・・・・・・・・・50,962・・・・・・・・・・・・・399 ・・・・・・・・342
4(3)・・マンチェスター・バイ・ザ・シー・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・3,281・・・・・・・・・・・・48,123・・・・・・・・・・・・・387 ・・・・・・・・・43
5(2)・・マイ・ベット・オジー ・・・・・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・2,156・・・・・・・・・・・122,274・・・・・・・・・・・・・899 ・・・・・・・・・37

 1位「雪道」と、3位「沈黙-サイレンス-」が新登場ですが、いずれについても上述しました。
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韓国の大ロングセラー「こびとが打ち上げた小さなボール」の映画化作品のこと

2017-03-07 16:56:40 | 韓国映画(&その他の映画)
 韓国で約40年もの長い間ステディセラー(長期にわたるベストセラー)として読まれてきた趙世熙(チョ・セヒ)の小説『こびとが打ち上げた小さなボール』は昨年12月刊行されましたが、2月28日夜神保町のチェッコリでその翻訳者・斎藤真理子さんのお話がありました。私ヌルボ、これは聞きに行って良かったです! 多角的な視点からいろんなことを熱を籠めて話されましが、とてもおもしろくためになる内容で、大収穫でした。この映画化作品(1981年)のことも画像資料とともに説明されました。(いつもの)→<輝国山人の韓国映画>に詳述されています。下左は最初の公開時のポスター。右はその一場面です。

       

 →斎藤さんのtwitterにあるようにポスターが「やたらと扇情的な作りになっているのは、目くらましのためだった」と言われています。
 公開当時(1981年)は全斗煥による軍事独裁政権下で、70年代の朴正熙時代に続いて小説や音楽等とともに映画に対しても厳しい統制が続いた時代でした。とくにこの原作小説の場合、都市のタルトンネ(月の街)、サントンネ(山の街)と呼ばれた貧民街を舞台に、当時の住民無視の都市再開発の問題や、過酷な労働者の問題を直接的に描いた内容でした。映画化に際してそのような政治・社会問題をまともに描くと検閲に引っかかるので、「扇情的な作りだとまだパスしやすい」という読みがあったようです。(視覚的にファンの興味を引くという意図もあったかもしれませんが・・・。)
 この映画に出演したアン・ソンギ氏は「検閲と改変のすさまじさでは一番だった」と言っているそうです。
 そして原作ではソウルの都市労働者の物語だったのが映画では西海地方の塩田地帯の物語にすりかえさせられたとのことです。


 上はその映画の一場面。今この作品はYouTubeで観られます。(→コチラ。) 大きな難点は日本語字幕ナシということなんですけどね。(笑)
 なお、この上のボスターの女優は当時18歳だったクム・ボラ。(下左)
        

 弦の切れたギターをもっているのは原作通りです。そして上右は30年ちょっと後「大長今」に出演していたクム・ボラです。いやあその、何というか・・・。

 そういえば、最近観た「奴隷の島 消えた人々」も塩田で非人間的な扱いを受けている労働者の話でした。そのモチーフも2014年に大きく報道された新安塩田奴隷労働事件という実際の事件でした。(→ウィキペディア。) ただ、その事件自体を掘り下げるというのではなく、ミステリーの素材として描かれているに留まっているのは残念。その点は、相当改変されているとはいえ、「小さなボール」の方が勝っていると思います。

 それでも、一般的に言って映画作品とその原作小説を比較した場合10中8、9は原作の勝ち。「風と共に去りぬ」も「ベン・ハー」も、ごく最近では韓国映画「お嬢さん」も・・・。例外は「2001年宇宙の旅」と、「私が棄てた女」くらい?・・・、あとすぐには思いつきません。
 この「こびとが打ち上げた小さなボール」も、まずは小説を読んでほしいと思います。
コメント (2)
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[韓国語] 梅の花(メファ)を突っついている黄緑色の鳥を撮影! あの「口笛鳥(フィパラムセ)」じゃないですよ

2017-03-05 23:59:02 | 韓国語あれこれ
 朝9時頃、小さな川沿いの道を歩いていると、あら、どこからか芳香が漂ってきます。
 ・・・と前方をみると・・・。

 おお、いかにもという枝ぶりの梅が見えました。
 少し前まで寒い日が続いていましたが、いつの間にか1枚また1枚と散るほどに花が開いているではないですか。

 この木のすぐ横にある橋の名が梅香崎橋とは。(笑)

 ウメのことを<メファ(梅花.매화>と言います。ウメの花だけでなく、ウメの木つまり<メファナム.매화나무>のことも<メファ>だけでOK。梅の実は<メシル(매실.梅実)>。
 韓国の梅については、7年前に→コチラと→コチラの2回連続で梅干しのこと等々いろいろ書きました。
 <メシルチャ(매실차.梅実茶)>については書きませんでしたが、韓国伝統茶の店でふつうにありますね。梅の実を蜂蜜漬けにしてから煎じたお茶。あ、メファチャというのもあるか。同じかな? 花びらが入ってる? そういえばメファコッチャ(매화꽃차)というのもあったぞ。 매화꽃とは「梅花の花」じゃないですか。(笑) うーむ、よくわからないことを書いてしまった・・・。

 話は元に戻って、この木の上の方を見ると・・・。
      

 あ、鳥がいますよ。それも2、3羽。
 さっそくデジカメを取り出したものの、動きが速いのでなかなか撮れません。

 スズメくらいの大きさの黄緑色、いやウグイス色の鳥です。
 ここで問題。梅の木にやってくるウグイス色の鳥といえば? 「ウグイスに決まってるだろ!」と答える人も多かろうと思いますが、実は違うのですね。正解はメジロ。ウグイスとメジロの違いについては、→コチラの記事等たくさん書かれています。メジロは目を見ればすぐにわかるのですが(円くて周りが白い)、上の写真だとかろうじてわかるくらい・・・か?

 さて、ウグイスのことは韓国語で<フィパラムセ(휘파람새)>といいます。口笛(휘파람)鳥(새)。まあわかるような気がします。日本語では「ホーホケキョ」という誰でも知ってるあの鳴き声は韓国語ではどう言うのか知らなかったのでハングルでいろいろ検索してみましたが、わからず。→コチラの記事は鳥・動物・虫の鳴き声の日韓それぞれの擬声語を対照したものですが、「ホーホケキョ」に相当する韓国語は「?」になっています。
 紛らわしいのは、韓国にはコウライウグイス(クェッコリ.꾀꼬리)という鳥がいること。→コチラの動画で姿と鳴き声がわかりますが、なんか日本のウグイスとはぜーんぜん違いますよ。これについては→コチラのブログ記事でいろんなことが書かれています。「새타령(セタリョン.鳥打令)」という韓国の伝統歌謡の一節に「저 꾀꼬리가 울음 운다~ (中略)~이 산으로 가면 꾀꼴 꾀꼴」とあるとか、・・・って、ありゃ、この歌去年6月に全州の国楽マッコリ酒場で聴いたゾ! 「ケッコル ケッケッコル」の部分が印象的だったので、「ここんとこが鳥の鳴き声ですね?」と地元の方に尋ねたりもしましたがな。あれがコウライウグイスだったのか。いや、知りませなんだわー。
※「鳥打令」→YOUTube

 知らなかったといえば、メジロの韓国名。調べたところ、<동박새(トンベクセ)>というのだそうです。
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YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~2000年)の名作150編(&特別映像2つ) 全リスト

2017-03-04 02:05:03 | 韓国映画(&その他の映画)
 ※この記事の改訂版<YouTubeで視聴できる韓国映画(1936~2000年)の名作188編(+特別映像5つ) 全リスト≪2019年版≫>は→コチラです。

 2014年5月に<YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~96年)の名作83編 全リスト>という記事をアップしました。(→コチラ。)
 その提供元のKoreanFilm(KOFAの専用チャンネル)による韓国映画のYouTube公開はその後も続いていて、3年足らずの間に2倍近くにもなっています。私ヌルボ、たまたま最近刊行された趙世熙(チョ・セヒ)の小説「こびとが打ち上げた小さなボール」を読んだ延長でその映画化作品「小さなボール」(邦題)をYouTubeで観たのをきっかけに、先の記事でリストアップした作品とその後現在までに追加された作品を合わせた計150編についての改定版リストを作成しました。

 このリストの元はYouTubeのKoreanFilmの公開動画リスト(→コチラ)です。
 現在150作品に特別映像2つが付いた一覧になっています(もちろんハングル)。そのタイトルをコピペして主に<NAVER映画>で検索して監督名等の情報を確認しました。<KMDb>やgoogleも利用しました。なお、1958-08-30といった年月日は韓国での公開日です。
 日本語のタイトルについては、過去日本で公開された作品は、<輝国山人のホームページ>(→コチラ)や、<シネマコリア>(→コチラ)を参考に、原則としてその時の日本題をそのまま用いています。監督名の漢字表記についても、<輝国山人の韓国映画>のお世話になりました。(輝国山人さん、どんな方法で調べたのでしょうか?)

 これらの各作品にアクセスするには、各作品のハングルのタイトルをgoogle等の検索窓にコピペして動画検索するのが手っ取り早いと思います。ハングルが読めて、過去の韓国映画に一定の知識のある方は上記の公開動画リストから選んで直接開けばもちろんOKですが・・・。
 また<輝国山人の韓国映画>の各作品のページ中にもYouTubeへのリンクが張られています。

 なお、最後の方に約7分の特別編集映像を貼っておきました。ぜひ見てみてください!

 日本の統治時代の2作品を除いて画面上に日本語字幕はありません。しかし観る際に設定しておけば韓国語・英語・(なぜか多い)イタリア語の他、自動翻訳で日本語の字幕が見られる作品もあります。その方法については記事の最後の方で説明します。

≪YouTubeに公開されている韓国映画名作リスト(全150作品)≫

【1936年】
迷夢[死の子守歌](미몽[죽음의 자장가]/1936-10-25/梁柱南(ヤン・ジュナム)/48分

【1941年】
半島の春[美しい青春](반도의 봄[아름다운 청춘])/1941-?-?/李炳逸(イ・ビョンイル)/85分

【1946年】
自由万歳(자유만세)/1946-10-21/崔寅奎(チェ・インギュ)/52分

【1948年】
検事と女先生:弁士録音版(검사와 여선생:변사 녹음 버전)/1948-06-05/尹大龍(ユン・デリョン)/60分

【1949年】
心の故郷(마음의 고향)/1949-02-09/尹龍奎(ユン・ヨンギュ)/77分

【1954年】
運命の手(운명의 손)/1954-12-14/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/89分

【1955年】
ピアコル(피아골)/1955-09-23/李康天(イ・ガンチョン)/108分
陽山道(양산도)/1955-10-13/金綺泳(キム・ギヨン)/90分
未亡人[寡婦の涙](미망인[과부의 눈물])/ 1955-12-10/朴南玉(パク・ナモク)/75分

【1956年】
青春双曲線(청춘쌍곡선)/1956-04-10/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/94分
自由夫人(자유부인)/1956-06-09/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/125分
ソウルの休日(서울의 휴일)/ 1956-11-21 李庸民(イ・ヨンミン)/ 91分
嫁入りの日[嫁ぐ日](시집가는 날)/1956-11-27/李炳逸(イ・ビョンイル)/79分

【1957年】
風雲の宮殿(풍운의 궁전)/1957-12-18/鄭昌和(チョン・チャンファ)/99分

【1958年】
あなたと永遠に(그대와 영원히)/1958-01-15/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/110分
お金(돈)/1958-03-09/金蘇東(キム・ソドン)/123分
地獄花(지옥화)/1958-04-20/申相玉(シン・サンオク)/86分
ある女子大生の告白(어느여대생의고백)/申相玉(シン・サンオク)/1958-07-12/122分
鐘閣(종각)/1958-08-30/梁柱南(ヤン・ジュナム/)/96分
自由結婚(자유결혼)/1958-10-14/李炳逸(イ・ビョンイル)/95分

【1959年】
高宗皇帝と義士安重根(고종황제와 의사 안중근)/1959-04-10 /全昌根(チョン・チャングン)/110分
同心草(동심초)/1959-07-09/申相玉(シン・サンオク)/126分
姉妹の花園(자매의 화원)/1959-10-01/申相玉(シン・サンオク)/108分
女社長(여사장)/1959-12-?/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/105分
名前のない星たち(이름없는 별들)/1959-?-?/金剛潤(キム・ガンユン)/105分
その女の罪ではない(그 여자의 죄가 아니다/1959-?-?/申相玉(シン・サンオク)/104分
やせっぽちと太っちょ論山訓練所に行く(홀쭉이뚱뚱이 논산 훈련소에 가다)/1959-?-?/金火浪(キム・ファラン)/105分

【1960年】
(흙)/1960-01-28/権寧純(クォン・ヨンスン)/101分
ロマンス・パパ(로맨스 빠빠)/1960-01-28/申相玉(シン・サンオク)/131分
白蛇夫人(백사부인)/1960-10-02/申相玉(シン・サンオク)/92分
朴さん(박서방)/1960-10-05/姜大振(カン・デジン)/138分
漂流島(표류도)/1960-12-17/権寧純(クォン・ヨンスン)/124分

【1961年】
荷馬車[馬夫](마부)/1961-02-15/姜大振(カン・デジン)/99分
誤発弾(오발탄)/1961-04-13/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/107分
ひまわり家族(해바라기 가족)/1961-04-13/朴性馥(パク・ソンボク)/120分
三等課長(삼등과장)/1961-05-04/李奉來(イ・ボンネ)/105分
豚の夢(돼지꿈)/1961-06-17/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/115分
ク・ボンソ(具鳳書)のにわか成金(구봉서의 벼락부자)/1961-07-13/金洙容(キム・スヨン)/114分
ソウルの屋根の下(서울의 지붕밑)/1961-11-30/李亨杓(イ・ヒョンピョ)/125分
成春香(성춘향)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/119分
常緑樹(상록수)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/141分
離れの客とお母さん(사랑방 손님과 어머니)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/103分
玄海灘は知っている(현해탄은 알고 있다)/1961-?-?/金綺泳(キム・ギヨン)/108分
ノダジ(노다지)/1961-?-?/鄭昌和(チョン・チャンファ)/127分
5人の海兵(5인의 해병)/1961-?-?/金基悳(キム・ギドク)/118分
姉さんはお転婆娘(언니는 말괄량이/1961-?-?/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/99分
春香伝(춘향전)/1961-?-?/洪性麒(ホン・ソンギ)/110分

【1962年】
燕山君[長恨思母篇](연산군[장한사모편])/1962-01-01/申相玉(シン・サンオク)/135分
暴君燕山[復讐、快挙編] (폭군연산[복수, 쾌거편])/1962-02-05/申相玉(シン・サンオク)/133分
孟(メン)進士宅の慶事(맹진사댁 경사)/1962-03-08/李庸民(イ・ヨンミン)/124分
路地裏の風景(골목안 풍경)/1962-06-28/朴宗鎬(パク・ジョンホ)/118分
花郎道(화랑도)/1962-09-13/張一湖(チャン・イロ)/99分
烈女門(열녀문)/1962-12-13/申相玉(シン・サンオク)/100分
アカシアの花が咲く時(아카시아 꽃잎 필때)/1962-?-?/趙肯夏(チョ・グンハ)/98分

【1963年】
ロマンス・グレー(로맨스그레이)/1963-01-25/申相玉(シン・サンオク)/124分
帰らざる海兵(돌아오지않는 해병)/1963-04-11/李晩煕(イ・マニ)/109分
金薬局の娘たち(김약국의 딸들)/1963-05-01/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/109分
血脈(혈맥)/1963-10-3/金洙容(キム・スヨン)/82分

【1964年】
裸足の青春(맨발의 청춘)/1964-2-29/金基悳(キム・ギドク)/117分
赤いマフラー(빨간마후라)/1964-03-27/申相玉(シン・サンオク)/106分
肉体の告白육체의 고백)/1964-06-20/趙肯夏(チョ・グンハ)/140分
魔の階段(마의 계단)/1964-07-10/李晩煕(イ・マニ)/109分

【1965年】
殺人魔(살인마)/1965-08-12/李庸民(イ・ヨンミン)/93分
浜辺の村(갯마을)/1965-11-19/金洙容(キム・スヨン)/93分
春夢(춘몽)/1965-?-?/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/71分

【1966年】
下宿生(하숙생)/1966-06-30/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/104分
水車(물레방아)/1966-11-10/李晩煕(イ・マニ)/91分
雨のめぐり逢い[草雨](초우)/1966-?-?/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/100分
午年生まれの嫁[午年新婦](말띠신부)/1966-?-?/金基悳(キム・ギドク)/93分

【1967年】
原点(원점)/1967-?-?/李晩煕(イ・マニ)/98分
帰路(귀로)/1967-?-?/李晩煕(イ・マニ)/90分
山火事(산불)/1967-?-?/金洙容(キム・スヨン)/80分
(안개)/1967-10-18/金洙容(キム・スヨン)/79分
月下の共同墓地[妓生月香之墓] (월하의 공동묘지[기생월향지묘])/1967-?-?/権哲輝(クォン・チョルフィ)/88分

【1968年】
憎くてももう一度(미워도 다시한번)/1968-07-16/鄭素影(チョン・ソヨン)/87分
将軍の髭(장군의 수염)/1968-?-?/李星究(イ・ソング)/100分
じゃがいも(감자)/1968-?-?/金承鈺(キム・スンオク)/83分
休日(휴일)/1968-?-?/李晩煕(イ・マニ)/73分

【1969年】
甕をつくる老人(독짓는늙은이)/1969-03-04/崔夏園(チェ・ハウォン)/95分
壁の中の女(벽속의 여자)/1969-?-?/朴宗浩(パク・ジョンホ)/92分
千年狐(천년호)/1969-?-?/申相玉(シン・サンオク)/89分
暗殺者(암살자)/1969-?-?/李晩煕(イ・マニ)/80分

【1971年】
火女(화녀)/1971-04-01/金綺泳(キム・ギヨン)/100分
鎖を切れ(쇠사슬을 끊어라)/1971-11-25/李晩煕(イ・マニ)/98分

【1972年】
花粉(화분(꽃가루))/1972-04-07/河吉鍾(ハ・ギルチョン)/89分
零時(0시)/1972-07-01/李晩煕(イ・マニ)/99分
虫女(충녀)/1972-10-06/金綺泳(キム・ギヨン)/115分

【1973年】
特別捜査本部 女子大生イ・ナニ事件(특별수사본부 여대생이난희사건)/1973-11-03/薛泰湖(ソル・テホ)/91分

【1974年】
星たちの故郷(별들의고향)/1974-04-26/李長鎬(イ・ジャンホ)/109分
特別捜査本部 キム・スイムの一生(특별수사본부 김수임의 일생/1974-5-4/李元世(イ・ウォンセ)/104分
破戒(파계)/1974-11-09/金綺泳(キム・ギヨン)/111分

【1975年】
ミス・ヤングの行方(미스 영의 행방)/1975-01-01/朴南洙(パク・ナムス)/97分
三角の落とし穴(삼각의 함정)/1975-02-01/李晩煕(イ・マニ)/87分
英子(ヨンジャ)の全盛時代(영자의 전성시대)/1975-02-11/金鎬善(キム・ホソン)/107分
森浦への道(삼포가는 길)/1975-05-23/李晩煕(イ・マニ)/100分
馬鹿たちの行進(바보들의 행진)/1975-05-31/河吉鍾(ハ・ギルチョン)/102分
肉体の約束(육체의약속)/1975-07-26/金綺泳(キム・ギヨン)/105分
特別捜査本部 片腕のキム・ジョンウォン(특별수사본부 외팔이 김종원/1975-10-11/李元世(イ・ウォンセ)/103分

【1976年】
往十里(왕십리)/1976-01-31/林権澤(イム・グォンテク)/112分
本当に、本当に忘れないで(진짜 진짜 잊지마)/1976-02-14/文如松(ムン・ヨソン)/95分
本当に、本当にごめん(진짜 진짜 미안해)/1976-11-20/文如松(ムン・ヨソン)/85分

【1977年】
悪人よ 地獄行急行列車に乗れ(악인이여 지옥행 급행열차를 타라)/1977-01-28/朴魯植(パク・ノシク)/94分
夜行(야행)/1977-04-23/金洙容(キム・スヨン)/78分
冬の女(겨울여자)/1977-09-27/金鎬善(キム・ホソン)/120分
異魚島(이어도)/1977-10-04/金綺泳(キム・ギヨン)/112分

【1978年】
華麗な外出(화려한 외출)/1978-03-10/金洙容(キム・スヨン)/94分
本当に、本当に好き(진짜 진짜 좋아해)/1978-09-02/文如松(ムン・ヨソン)/84分
殺人蝶を追う女(살인나비를 쫓는 여자)/1978-12-02/金綺泳(キム・ギヨン)/117分

【1979年】
水女(수녀)/1979-04-21/金綺泳(キム・ギヨン)/96分
族譜(족보)/1979-05-01/林権澤(イム・グォンテク)/108分
長雨(장마)/1979-08-29/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/126分

【1980年】
風吹く良き日(바람불어 좋은날)/1980-11-27/李長鎬(イ・ジャンホ)/118分

【1981年】
カッコーの啼く夜 別離(뻐꾸기도 밤에 우는가)/1981-03-01/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/120分
曼陀羅(만다라)/1981-09-12/林権澤(イム・グォンテク)/112分
小さなボール[小人が打ち上げた小さなボール](난장이가 쏘아올린 작은공)/1981-10-17/李元世(イ・ウォンセ)/102分
愛の望郷 激流を超えて[鸚鵡の体で鳴いた](앵무새 몸으로 울었다)/1981-10-24/鄭鎭宇(チョン・ジヌ)/120分

【1982年】
愛麻(エマ)夫人(애마부인)/1982-02-06/鄭仁燁(チョン・イニョプ)/102分
火女'82(화녀 82)/1982-06-26/金綺泳(キム・ギヨン)/121分
コバン村の人々(꼬방동네 사람들)/1982-07-17/裵昶浩(ペ・チャンホ)/112分

【1983年】
霧の村(안개마을)/1983-02-12/林権澤(イム・グォンテク)/94分
赤道の花(적도의꽃)/1983-10-29/裵昶浩(ペ・チャンホ)/104分

【1984年】
糸車よ糸車よ[女人残酷史 糸車よ糸車よ](여인잔혹사 물레야 물레야)/1984-02-25/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/104分
馬鹿宣言(바보선언)/1984-03-01/李長鎬(イ・ジャンホ)/93分

【1985年】
肉食動物(육식동물)/1985-03-23/金綺泳(キム・ギヨン)/110分
長男(장남)/1985-06-22/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/108分
於宇同(オウドン)(어우동)/1985-09-28/李長鎬(イ・ジャンホ)/115分

【1986年】
桑の葉(뽕)/1986-02-08/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/111分
キルソドム(길소뜸)/1986-04-05/林権澤(イム・グォンテク)/101分
チケット(티켓)/1986-08-23/林権澤(イム・グォンテク)/107分
黄真伊(황진이)/1986-09-18/裵昶浩(ペ・チャンホ)/119分

【1987年】
わが青春の甘き日々(기쁜 우리 젊은 날)/1987-05-02/裵昶浩(ペ・チャンホ)/125分

【1988年】
旅人は休まない(나그네는 길에서도 쉬지 않는다)/1988-06-11/李長鎬(イ・ジャンホ)/104分
チルスとマンス(칠수와 만수)/1988-11-26/朴光洙(パク・クァンス)/108分

【1989年】
ソウルの虹(서울무지개)/1989-03-25/金鎬善(キム・ホソン)/128分
ギャグマン(개그맨)/1989-06-24/李明世(イ・ミョンセ)/123分

【1990年】
南部軍(남부군)/1990-05-15/鄭智泳(チョン・ジヨン)/159分
将軍の息子(장군의 아들)/1990-06-09/林権澤(イム・グォンテク)/108分
彼らも我らのように(그들도 우리처럼)/1990-11-10/朴光洙(パク・クァンス)/101分

【1991年】
若き日の肖像(젊은 날의 초상)/郭志均(クァク・ジギュン)/1991-3-16/134分
開闢(개벽)/1991-09-21/林権澤(イム・グォンテク)/149分
競馬場へ行く道(경마장 가는 길)/1991-12-21/張善宇(チャン・ソヌ)/140分

【1992年】
ホワイト・バッジ(하얀전쟁)/1992-07-04/鄭智泳(チョン・ジヨン)125分

【1993年】
風の丘を越えて 西便制(서편제)/1993-04-10/林権澤(イム・グォンテク)/113分

【1994年】
薔薇色の人生(장미빛 인생)/1994-08-06/金弘準(キム・ホンジュン)/94分
太白山脈(태백산맥)/1994-09-17/林権澤(イム・グォンテク)/164分

【1995年】
301・302(삼공일 삼공이)/1995-04-21/朴哲洙(パク・チョルス)/98分

【1996年】
つぼみ(꽃잎)/1996-04-05/張善宇(チャン・ソヌ)/101分
豚が井戸に落ちた日(돼지가 우물에 빠진 날)/1996-05-15/洪尚秀(ホン・サンス)/116分
祝祭(축제)/1996-06-06/林権澤(イム・グォンテク)/106分

【2000年】
春香伝(춘향뎐)/2000-01-29/林権澤(イム・グォンテク)/136分

【特別映像】
崔銀姫(チェ・ウニ)回顧展2013開幕映像(최은희회고전 개막영상)//11分
Welcome to the Korean Film Archive YouTube Channel /7分09秒

 最後の特別映像というのが、たくさん(約160編?)の韓国映画の名場面を数秒ずつ寄せ集めたもので、約7分と短く、なかなかおもしろいので貼っておきます。泣いているシーン、殺しのシーン、ラブシーン等々に、おおよそまとめられています。韓国映画ファンの皆さん、いくつタイトルがわかるか挑戦してみましょう。


★字幕の設定について
 画面右下の左から2つ目、を押して設定をします。
 

 「字幕」を押します。最初「オフ」になっていますが、韓国語(ハングル)や英語字幕を選択できます。また「自動翻訳」を押してリストの中から日本語を選ぶこともできます。
 左端のは字幕の「ON/OFF」のボタンです。
      

 ただ、自動翻訳の日本語はかなりメチャクチャなので、その点はご承知置きを。例えば下画像はその一例。

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [2月24日(金)~2月26日(日)]

2017-03-01 15:28:29 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 2月28日夜神保町のチェッコリに行って昨年12月刊行された趙世熙(チョ・セヒ)の小説『こびとが打ち上げた小さなボール』の翻訳者・斎藤真理子さんのお話を聞いてきました。
 その映画化作品が「小さなボール」(1981)で、そのことについて書き始めたら長くなりそうなので次の記事にまとめることにしました。

 2月27日に観た話題の(?)「バンコクナイツ」。「週刊文春」の★2つも★5つもうなずけます。毎日新聞の→<シネマの週末>で「粗削りながら骨太の力作」とあるのは言い得ていると思いました。
 24日に観た韓国映画「戦場のメロディー」(原題:オッパセンガク)は意外に(?)良かった。韓国ネチズンの高評価もわかる一方、評論家たちの「新派(シンパ)だ」(=お涙頂戴映画)という見方もわかりますが・・・。

 3月に入って期待の韓国映画目白押し(前週の記事参照)。しかし当初行くつもりじゃなかった<大阪アジアン映画祭>(→公式サイト)を観に行くことにしちゃったし、キネカ大森で佐藤忠男先生が高ポイントつけた「みかんの丘」と「とうもろこしの島」の2本立て(3月3日まで)をやってるのも気になるし、うーむ、時間が足らんゾ!

         ★★★ NAVERの人気順位(2月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.52(309)
②(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(203)
③(-) ハクソー・リッジ  9.33(1,295)
④(4) ウィークエンド(韓国)  9.33(153)
⑤(6) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,333)
⑥(-) 影たちの島(韓国)  9.23(99)
⑦(-) 龍を探して  9.16(25)
⑧(9) モアナと伝説の海  9.14(9,779)
⑨(8) LION/ライオン ~25年目のただいま~  9.14(518)
⑩(-) 「ボブという名のストリート・キャット  9.14(380)

 今回の新登場は③と⑦の2作品です。
 ③「ハクソー・リッジ」については後述します。
 ⑦「龍を探して」は、中国のアニメ。人々を守護する十二支の動物のうち、ある日龍が突然消えてしまいます。龍を見つけることができる唯一の手がかりは、人間の世界の少女ユジンが持っている龍の鱗だけ! 龍が消えたために世界が混乱すると、事態を見守ってきた玉皇上帝は十二支の動物たちをまた選びなおすと宣言します。残された11匹の動物たちは、ユジンと一緒に龍を探すため冒険を開始することになりますが・・・。いかにも中国的なモチーフ。韓国題は「용을 찾아서」。日本公開はなさそう、です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(4) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
④(-) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑤(-) ムーンライト  7.60(5)
⑥(6) はじまりへの旅  7.50(9)
⑦(7) メッセージ  7.29(7)
⑧(-) わが孫、ベスト(韓国)  7.25(9)
⑨(8) 君の名は。(日本)  7.17(6)
⑩(9) ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー  7.16(8)

 今回の新登場は④と⑤の2作品です。
 ④「ジョン・ウィック チャプター2」については後述します。
 ⑤「ムーンライト」は、つい昨日アカデミー賞作品賞受賞で一段と諸情報が流されています。舞台はマイアミの犯罪多発地区。黒人の少年シャロン(アッシュトン・サンダース)は、育児を放棄した麻薬中毒の母と暮らしています。内気な性格ゆえにいじめられている彼にとって、麻薬ディーラーとその妻、友人のケビン(アンドレ・ホーランド)は心の支えになっていました。そんなシャロンが孤独や困難と闘いながら成長してゆく物語です。韓国題は「문라이트」。日本公開は4月です

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月24日(金)~2月26日(日) ★★★

         「スプリット」 今年初めてアメリカ映画が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(24)・・スプリット ・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・698,865 ・・・・・・・・・・・・966,930・・・・・・・・・7,848・・・・・・・・・952
2(1)・・再審(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/15・・・・・・・・・・・439,580 ・・・・・・・・・・1,887,292・・・・・・・・15,071・・・・・・・・・767
3(2)・・捏造された都市(韓国) ・・・・・・・2/09・・・・・・・・・・・190,034 ・・・・・・・・・・2,379,704・・・・・・・・19,108・・・・・・・・・545
4(23)・・シングルライダー(韓国)・・・・・2/22・・・・・・・・・・・155,436 ・・・・・・・・・・・・262,309・・・・・・・・・2,011・・・・・・・・・576
5(5)・・トロール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16・・・・・・・・・・・132,516 ・・・・・・・・・・・・467,121・・・・・・・・・3,455 ・・・・・・・・536
6(78)・・ジョン・ウィック チャプター2 ・・2/15・・・・・・・・・・・113,527 ・・・・・・・・・・・・179,169・・・・・・・・・1,451・・・・・・・・・250
7(35)・・ハクソー・リッジ・・・・・・・・・・・・・2/22・・・・・・・・・・・・74,259 ・・・・・・・・・・・・121,696・・・・・・・・・・・933・・・・・・・・・427
8(4)・・共助(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/18・・・・・・・・・・・・50,707 ・・・・・・・・・・7,796,387 ・・・・・・・・63,622・・・・・・・・・336
9(22)・・ルシッド・ドリーム(韓国)・・・・・2/22・・・・・・・・・・・・39,385 ・・・・・・・・・・・・・85,249・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・461
10(新)・・劇場版 ソードアート・オンライン・・2/16・・・・・・・37,007 ・・・・・・・・・・・・・52,375・・・・・・・・・・・404・・・・・・・・・124
        -オーディナル・スケール-(日本)
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「捏造された都市」は1週限りで首位陥落、「再審」が取って代わりましたが、今年に入って「君の名は。」の3週連続トップ以降はずっと韓国映画の1位が続いています。
 今回の新登場は1・4・6・7・9・10位の6作品です。
 1位「スプリット」はアメリカのサイコ・スリラー。ケビン(ジェームズ・マカヴォイ)は23個の人格を持つという多重人格者。いつ誰が登場するかわからない人格の間を行き来しています。唯一の彼自身を理解してくれるのはフレッチャー博士(ベティ・バークレー)だけ。ところがある日、ケビンは3人の少女を拉致し、監禁してしまいます。それを指示したのは、今までに登場したことのない24番目の人格でした。少女たちが逃げようとするほど、その最も危険な人格は暴走してゆきます・・・。韓国題は「23 아이덴티티」。日本公開は5月12日です。しかし24の多重人格といえば思い出されるのがダニエル・キイスの小説「24人のビリー・ミリガン」。ディカプリオの主演で映画化されるという話はどうなったのかな?
 4位「シングル・ライダー」はビョン様主演の韓国のドラマ。証券会社の支店長キム・ジェフン(イ・ビョンヒョン)は、安定した職場に勤め理想的な家族がいて、それなりに成功した人生だと思っていました。しかし不良債権のために全てを失ってしまいます。そしてジェフンは家族のいるオーストラリアに旅立つのですが、そこで彼は別の人生を準備する妻スジン(コン・ヒョジン)の姿を見て気軽に近づくことができず、突然姿を消してしまいます。そして明らかになってくる衝撃的真実とは・・・。原題は「싱글라이더」
 6位「ジョン・ウィック チャプター2」は、2015年キアヌ・リーヴス主演で銃とカンフーを合体させた“ガンフー”が注目されたアクション映画の続編。伝説の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、過去を背を向けて引退を宣言しますが、そこはそれ、以前自分の命を救ってくれた元同僚との<血盟>で向かった先はローマ。ところが<国際暗殺者連合>を奪取しようとする元同僚の計画でワナに陥り、世界中の暗殺者たちの銃口は、彼に向けられます・・・。韓国題は「존 윅 – 리로드」。日本公開は7月7日です。
 7位「ハクソー・リッジ」は、良心的兵役拒否者というか、第2次大戦時“武器を持たない兵士“としてアメリカ史上初の名誉勲章を受けたデズモンド・ドスという人物の実話を描いたメル・ギブソン監督作品。タイトルの「Hacksaw Ridge」は直訳すると「ノコギリ崖」。激戦地の地名なのですが、その場所はというと沖縄。現地では<前田高地>といっていて、沖縄戦では(戦車等が上がれないため)白兵戦の死闘が繰り広げられた所です。主人公のデズモンドはこの戦いにも武器は持たず、衛生兵を志願して戦場に臨みます・・・。そこに至るまで、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)はさまざまな壁と対峙してきました。軍に志願したにも関わらず、上官の命令に反して銃を持つことを拒否すると、兵隊仲間からも非難されたりいじめられたり、ついには軍法会議にかけられたり・・・。なぜ彼がそのような考えを持つようになったかというと、元はといえば子供時代に父親から受けた暴力のため。そして人を殺めることを禁じる宗教(セブンスデー・アドベンチストという厳格な聖書原理主義的宗派)の信仰を持つようになったのです。この前田高地の戦闘で彼が救出した兵士の数は75人にも上り、仲間たちからも信頼される存在になります。ところがその部隊に再出撃の命令が下され、おりしもその日は安息日に当たるという正念場にデズモンドは立たされてしまいます・・・。この作品(&メル・ギブソン)についての町山智浩氏の話はホントにオモシロイです。(→コチラ。) 「プライベート・ライアン」以上にリアルというか残酷とのこと。ただ私ヌルボとしては、「良心的兵役拒否」をテーマにしたものでも、戦争(や軍隊)自体について否定的な視点を持っているか否かで二分されると思いますが、本作品はいかに?韓国題は「핵소 고지」。日本公開は6月24日です。※<前田高地の戦闘>についての詳しい記事は→コチラ
 9位「ルシッド・ドリーム」は韓国のSF・スリラー。大企業の汚職専門の記者であるテホ(コ・ス)は、3年前計画的に拉致された息子を見つけるに<Lucid Dream(明晰夢)>を利用し、過去の記憶から犯人の手がかりをつかもうとします。ベテラン刑事のバンソプ(ソル・ギョング)と友人の精神科医者のソヒョン(カン・ヘジョン)の助けを得てついに全ての手がかりから導き出されたある男と対面することになりますが・・・。原題は「루시드 드림」です。
 10位「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」は、累計発行部数が国内で1300万部、全世界で2000万部にもなろうかという大人気ラノベシリーズの劇場版アニメ。しかしオジサン・オバサンたちの認知度はどんなものでしょうか? 私ヌルボ、久々に電撃文庫を読んでみるかと思ったものの、図書館の本は全部貸出中。まあ当然か。ゲームという「仮想」と「現実」の交錯をテーマにしたSF「エンダーのゲーム」は1977年刊行、うわ40年も前か! あれは「現実」がベースだったが、今は「仮想」に重点が置かれる・・・と解釈していいのかな? 韓国題は「극장판 소드 아트 온라인 -오디널 스케일-」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(7)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・22,341・・・・・・・・・・・・40,700・・・・・・・・・・・・・324 ・・・・・・・・173
2(1)・・マイ・ベット・オジー ・・・・・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・17,425・・・・・・・・・・・109,380・・・・・・・・・・・・・809 ・・・・・・・・202
3(2)・・マンチェスター・バイ・ザ・シー・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・6,119・・・・・・・・・・・・38,819・・・・・・・・・・・・・313 ・・・・・・・・・69
4(58)・・ブラック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・2009/8/27 ・・・・・・・・・・・・5,098・・・・・・・・・・・870,791 ・・・・・・・・・・・6,209 ・・・・・・・・・・3
5(新)・・龍を探して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・4,353・・・・・・・・・・・・・6,532 ・・・・・・・・・・・・・・48 ・・・・・・・・・60

 1・4・5位の3作品が新登場です。
 1位「ムーンライト」と、5位「龍を探して」については上述しました。
 4位「ブラック」は、日本では未公開の人気インド映画の再上映。内容はまさに「奇跡の人」のインド版といったところか。デリー北部のシムラーの裕福な家に生まれた女の子ミシェル(ラーニー・ムカルジー)は2歳の時に病気が元で視力と聴力を失い、言葉も話せないという三重苦で、両親もどうすればよいのかわからず、放任されたまま育ちます。周りの人とのコミュニケーションがとれず、自分の感情を抑えられないミシェルは、食べ物を食い散らかしたり赤ん坊の妹サラを揺りかごから放り出したりします。とても手に負えないと判断した父親は8歳のミシェルを病院に入れようとしますが、母親は家庭教師を雇うことにします。そしてやってきたサハーイ先生は、ミシェルに対して厳しい教育方針で臨みますが・・・。韓国題の「블랙(BLACK)」は原題と同じですが、これは目の見えない「暗黒」と同時に知識の象徴である大学の卒業ローブの色をも示しているとのことです。
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