ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国で公開中の映画 <NAVER映画>の人気順位 [11月24日(木)現在] ►興収1位の韓国時代劇「フクロウ」は史実の謎に想像力を加えた本格的なな歴史サスペンス ►韓国映画「少女」、全編緊張が続く

2022-11-30 23:50:06 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の記事で初登場の注目作その1は、韓国の時代劇「フクロウ」。1637年清に人質として連れて行かれた仁祖の長男昭顕世子は8年後人質を解かれて帰国しましたがその2ヵ月後急死します。毒殺と言われていますが真相は不明のようです。このような史実の隙間に想像力を加え、重厚な歴史サスペンスに仕上げたということで、目下興収ランキング1位。ネチズン、評論家共に高い評点を付けています。過去助演を主に務めてきたユ・ヘジンが主役それも国王仁祖(インジョ)を演じるとは「やったね!」です。
 注目作その2は「アーマゲドン・タイム」(米・ブラジル)。アメリカのジェームズ・グレイ監督が「アド・アストラ」等とは全然違って、自身の少年時代(80年代初頭)の経験に基づく半自伝的映画で、親友だった黒人少年との別れ等を通じて社会を見る目を持つようになるという話のようで、韓国の映画評論家・記者の皆さん、高い評点を付けています。

▶27日(日)シネマート新宿に行って→1つ前の記事で「何をおいても観なくては」と書いた韓国映画「少女」を観て来ました。どこまでも執拗に事件の真相と関係者の心理を追及し、観客をホッとさせるような落としどころも設定しないという作品で、全編緊張が解けず目が離せませんでした。こういうフンイキの映画、いつ以来かな? 主演のチョン・ヨビン、数々の新人女優賞を受賞したのもナットク。アラサーなのに女子高生役に全然違和感を感じませんでした。

▶わりと高評価のようだし韓国の建築事情にも興味があるので観に行ったのが「奈落のマイホーム」(原題:シンクホール)。ソウル市内にマンションを購入して長年の夢を実現したのにその直後敷地が突然陥没して・・・という悲惨な設定なのにコメディっぽい映画で、現実離れしてるようでもあり、一方500人を越える犠牲者を出した三豊百貨店崩壊事故(1995)から近くは今年22年1月光州での建設中マンション壁崩落事故(ぜひ見て!YouTube)等々、かの国の事故例を見ているからあながち荒唐無稽とも思えません。とは言っても、その深さが問題。私ヌルボ、なんとなく50mと思い込んでいましたが、500m(!)というのはいくらなんでも・・・(笑)。それで(ほとんど)無事とはねー。また関連記事を見ると「韓国では年間900件も発生する巨大陥没穴」といった記事があったりするので誤解を招きそう。まあ道路の穴ぼこはフツーにみますがねー。日本では博多駅前道路陥没事故(2016)がわりと最近ありましたが、あれは深さ約15m。右画像は中国四川省広元市の超大型シンクホール(2013)。さすがにスケールが大きい!とは言っても直径60m深さ30mですからねー。年間900件の陥没穴と言ってもあたこちでマンションが陥没!?というものでもないでしょう。
 ※小さくても深い穴もあるので要注意!

  ★★★ NAVERの人気順位(11月24日(木)現在上映中映画) ★★★
    ※[記者・評論家による順位]とも①など右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。
     初公開から1年以内の作品が対象。「初登場」とは本ブログでの初登場。

     【ネチズンによる順位】 

①(1) トップガン マーヴェリック(米)  9.76(42,345)
②(2) 初戦[CHOSEN](韓国)  9.49(39)
③(-) ARASHI Anniversary Tour 5×20(日本)  9.42(83)
④(-) SING/シング:ネクストステージ  9.38(2,844)
⑤(新) フクロウ(韓国)  9.38(1,681)
⑥(-) マリムさんをよろしく(韓国)  9.35(232)
⑦(4) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本)  9.30(1,420)
⑧(5) 劇場版呪術廻戦 0(日本)  9.24(1,714)
⑨(6) 人生は美しい(韓国)  9.22(7,784)
⑩(新) セイレ(韓国)  9.20(10)

 ⑤と⑩の2作品が新登場です。
 ⑤「フクロウ」は韓国の時代劇スリラー。
 ギョンス(リュ・ジュニョル)は盲目ですが優れた鍼治療の実力を侍医のイ・ヒョンイク(チェ・ムソン)に認められ、宮廷に入ります。その頃、清に人質として連れて行かれた昭顕世子(キム・ソンチョル)が8年ぶりに帰国し、仁祖(ユ・ヘジン)は息子に向かった喜びもしばし、正体不明の不安感に包まれています。そんなある夜、闇の中ではぼんやりと見えるギョンスが昭顕世子の死を目撃します。真実を知らせようとした瞬間、より大きな秘密と陰謀が明らかになり、命さえ危ない状況に陥ります。息子昭顕世子の死後、仁祖の不安感は狂気に変わって暴走し始め、世子の死を目撃したギョンスによって関連人物たちの素顔が徐々に明らかになっていきます・・・。原題は「올빼미」です。
 ⑩「セイレ」は韓国のサスペンス&ミステリー。<第26回釜山国際映画祭(2021)>のニューカランツ部門招待作の中で最も優れた作品性を披露した作品に授与する国際映画批評家連盟賞を受賞した作品です。
 ウジン(ソ・ヒョヌ)は赤ちゃんが生まれたばかりの初心者パパ。玄関に注連縄を張って部外者の出入りを防ぎ、禁忌を徹底的に守る妻ヘミ(シム・ウヌ)が理解できません。会社に通いながら合間合間に子育てを手伝って忙しい日々を過ごしているある日、ウジンに過去の恋人セヨン(リュ・アベル)の訃報が届きます。赤ちゃんが生まれて21日間は葬儀場に行ってはいけないという妻の反対にもかかわらず、ウジン用心しながらも行ってきます。するとその日以来赤ちゃんが病気になり、不安と恐怖が大きくなっていきます・・・。韓国では赤ちゃんの出産後の三七日(삼칠일)つまり21日目には<セーレ>と言ってお祝いがありますが、それまでは守るべき禁忌があります。それを破ってしまったパパに、家族に見えない危険が迫ります・・・。原題は「세이레」です。

     【記者・評論家による順位】 

①(1) 別れる決心(韓国)  8.71(14)
②(2) 塔(韓国)  8.50(2)
③(3) トップガン マーヴェリック(米)  8.44(9)
④(4) エブリシング・エブリホエア・オール・アット・ワンス(米)  8.33(9)
⑤(5) 私は最悪(ノルウェー)。  8.00(9)
⑥(6) 同じ下着を着るふたりの女(韓国)  8.00(8)
⑦(7) 小説家の映画(韓国)  8.00(3)
⑧(新) アーマゲドン・タイム(米・ブラジル)  7.67(6)
⑨(-) #AfterMeToo(韓国)  7.67(3)
⑩(8) シン・エヴァンゲリオン劇場版(日本)  7.50(2)

 ⑧「アーマゲドン・タイム」が初登場。アメリカのドラマ。ジェームズ・グレイ監督が少年時代の80年代初頭に通っていた学校での経験に基づく半自伝的映画です。<第75回カンヌ国際映画祭(2022)>のコンペティション部門で上映された作品です。
 1980年のニューヨーク。自由なアーティストを夢見る11歳のポール(バンクス・レペタ)にとって、パパ(ジェレミー・ストロング)とママ(アン・ハサウェイ)、そして兄は厳しすぎます。夢の話を真剣に聞いてくれる人はおじいさん(アンソニー・ホプキンス)だけ。学校では仲良しのジョニー(ジェイリン・ウェブ)だけがポールの気持ちをわかってくれますが、大人たちはジョニーが黒人という理由で距離を置けと言います。その後ポールとジョニーはトイレでの喫煙が校則違反によって転校を余儀なくされます。中流家庭の白人少年ポールは私学に転向しますが、ジョニーはポールとは別の道を辿らざるをえませんでした・・・。ある時代の終わりに、自分の世界を守りたかった少年の物語が始まります。なお<アーマゲドン>とはハルマゲドンつまり世界最終戦争のこと。ポール少年が初めて衝撃的な世界認識を得たことを指しているのかな? 韓国題は「아마겟돈 타임」。日本公開はいずれあると思いますが、今のところはググってみても全然ヒットしません。
コメント (2)
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韓国内の映画の興行成績 [11月18日(金)~11月20日(日)] ► LGBTIQ映画ってどう? ロシア人俳優原作の「ファイアバード」、ロシア政府が上映禁止に ►月並みな「時空移動」は食傷気味

2022-11-23 19:42:44 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の記事中で注目の韓国映画はとくにありません。韓国以外の外国映画では記事再末尾の「ファイアバード」(右画像)です。
 エストニア・イギリス合作のドラマですが、このポスターを見てわかるようにゲイの男性同士のロマンスを扱った作品で、1970年代エストニアのソ連空軍基地が舞台です。物語は純然たるフィクションではなく、ソ連で長く俳優を務めてきたセルゲイ・フェティソフ(1952~2017)の回想録に拠るものとのことです。
 男性同士の恋愛を扱った映画で画期的だったのはやはりアン・リー監督の「ブロークバック・マウンテン」(2005)でしょう。1960年代の保守的なアメリカ南部が舞台。21世紀になっても偏見・差別は先進諸国でもフツーにありましたが、この作品が多くの観客の感動を呼び、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞受賞等高く評価されたことも現在までのLGBTQに対する見方の変化に繋がっているのではないでしょうか? 日本でも現在は同性愛に対して肯定的な(否定しない)見方をするが多数になっていますが、アンケート結果の推移を見ると2~30年ほど前は否定的見方が多数でした。
 しかし世界全体を見ると白眼視されるどころではなく、→コチラの地図を見ると死刑12ヵ国をはじめ犯罪としている国の方が多いのが現状です。とくにイスラム圏では厳しく、その論拠はコーランに記されている<神の言葉>だから、という個人にとっても国にとってもアイデンティティに関わることなのでとても容易には折り合いがつく案件とは思われません。イスラム圏以外では中国も「事実上違法」に分類されてますね。「ブロークバック・マウンテン」も上映されていません。
 「ファイアバード」の話に戻ります。この作品は2021年<モスクワ国際映画祭>に公式招待されましたが、ロシア政府により上映は禁止されました。また同性愛反対者たちは劇場前でデモを行いました。ピーター・リベイン監督は結局すべてのチケット販売を中止し、空の観客席で映画を上映しなければならなかったそうです。監督は「映画の中で法的に禁止されたセルゲイとロマンの愛のように、今日のロシアでも同性愛者たちが迫害を受けている」と語っています。またロシアのマスメディアも「「ファイアバード」がモスクワ国際映画祭を恥ずかしめる」と批判的な見出しをつけて報道しているそうです。
 ところで、この記事を読んでいる皆さんは右のポスターを見てどう思いましたか? 私ヌルボは率直に言って抵抗感があります。近年同性愛関係が多いので「またか」と内心ウンザリしています。しかし全然観ないわけでもなく「キャロル」や「チョコレート」は紛れもない感動作でした。要は作品の<ねらい>にどれだけ共感できるか?ということ、なのかなー?

▶今上映中の韓国映画をチェックしていたらシネマート新宿で「少女」が上映されているではないですか。<第22回釜山国際映画祭(2017)>で「罪深き少女」(죄 많은 소녀)」のタイトルで上映された作品がなんで単に「少女」だけになっちゃったのかはわかりませんが・・・。その映画祭で<今日の俳優賞>を受賞した主演のチョン・ヨビンはその後<大鐘賞>の新人女優賞等々多くの映画賞の新人女優賞を総なめにしています。この作品を韓国でご覧になったソウル在住20年を超える方が→コチラのブログ記事で「10年に1度の名作であると思います」と感想を記し、さらに「「息もできない」(2009)が思い出されます」とまで激賞しているのを読んでこれは何をおいても観なくては、と思いました。

▶先日「四畳半タイムマシンブルース」を観てきました。世評通り楽しめましたが、新登場の韓国映画の「同感」といい「深夜カフェ:ミッシング・ハニー」といい、「時空を超えて・・・」云々という映画がずいぶん目に付くような、って前からか? かぐや姫とか浦島太郎とかも同じカテゴリーみたいだしねー。要は(あまりにも月並みな発想は避けるとして)その設定でどんな内容を盛り込むか?ということがキモなんだろうな。

★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月18日(金)~11月20日(日) ★★★

             「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・ブラックパンサー ・・・・11/09・・・・・・374,650 ・・・・・1,731,100 ・・・・18,438 ・・・1,456
       /ワカンダ・フォーエバー(米)
2(10)・・デシベル(韓国)・・・・・・11/16・・・・・・336,315・・・・・・・484,907 ・・・・・・4,841 ・・・1,152
3(11)・・同感(韓国)・・・・・・・・・・11/16・・・・・・177,459・・・・・・・301,600 ・・・・・・2,966 ・・・1,013
4(40)・・フォール ・・・・・・・・・・・11/16 ・・・・・・・38,202・・・・・・・・57,014 ・・・・・・・・588 ・・・・・463
       :600メートル(英・米)
5(3)・・エブリシング・エブリウエア・・10/12・・22,526 ・・・・・・328,107 ・・・・・・3,513 ・・・・・210
       ・オール・アット・ワンス(米)
6(4)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28・・・・・・19,535・・・・・・・815,744 ・・・・・・8,177 ・・・・・343
       謎メキ! 花の天カス学園(日本)
7(2)・・自白(韓国)・・・・・・・・・・・・10/26・・・・・・・16,622・・・・・・・727,588 ・・・・・・7,257 ・・・・・419
8(25)・・閑山 Redux(韓国)・・・・11/16 ・・・・・・・・6,978・・・・・・・・10,883 ・・・・・・・・105 ・・・・・202
9(6)・・人生は美しい(韓国)・・・・・9/28 ・・・・・・・・4,029・・・・・1,158,892 ・・・・・10,794 ・・・・・・98
10(41)・・深夜カフェ・・・・・・・・・11/16・・・・・・・・・2,935・・・・・・・・・5,960・・・・・・・・・・54 ・・・・・157
       :ミッシング・ハニー(韓国)
  ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン

 3・4・10位の3作品が新登場です。8位「閑山 Redux」については→コチラの記事で紹介しました。なお、これまで本ブログでは「エブリシング・エブリホエア・オール・アット・ワンス」と仮題のまま書いてきましたが、結局日本公開は来年3月3日となりました。そして長ったらしいタイトルは「エブリシング・エブリエア・オール・アット・ワンス」と一見してわからないレベルで変えましたね。なんだかなー、です。やれやれ。公式サイトは→コチラ
 3位「同感」は韓国のラブロマンス。
 1999年、ヨン(ヨ・ジング)は一目惚れの彼女ハンソル(キム・ヘユン)をつかまえるために友人に無線機を借ります。2022年、ムニ(チョ・イヒョン)はインタビューの課題のために古いHAMの無線機を作動させます。「CQ、CQ、私の声を聞こえますか?」 それは皆既月食が起きた日。時空を超えて奇跡のようにつながったヨンとムニは互いの愛と友情を語り合いながら相手の心を受信します・・・。原題は「동감」です。
 日本のサイトでタイトルが「時の香り~リメンバー・ミー~(原題:同感)」となっている記事があるので、どういうわけか探ってみると、以下のような経緯があるのですね。
 <1> 2000年5月公開の韓国映画「同感」が2001年10月「リメンバー・ミー」の邦題で日本で公開された。
   主演:キム・ハヌル、ユ・ジテ  ※1979年に彼を待つソウンと2000年に彼女を待つインが無線で話す。
 <2> 2001年11月日本でリメイク版「時の香り リメンバー・ミー」(山川直人監督)が公開された。
   主演:吹石一恵・斎藤工(デビュー作)
 4位「フォール:600メートル」はイギリス・アメリカ合作のスリラー&アクション。
 目の前で夫が転落死してトラウマを抱えている女性クライマーのベッキー(グレース・フルトン)はトラウマを克服すべく親友のハンター(バージニア・ガードナー)と共に再び高所に挑みます。ただその高所とは山ではなく砂漠地帯に屹立する高さ約600mの電波塔でした。しかし携帯電話は使えず食糧もありません。そんな中、たった1つの降り口である階段が腐食して外れてしまいます。心身が消耗しても寝ると墜落します。それでも目もくらむような高度で2人は必死に生き抜くため奮闘します・・・。韓国題は「폴: 600미터」です。
 10位「深夜カフェ:ミッシング・ハニー」は韓国のラブロマンス&ファンタジー。
 釜山の山腹地区隊のクールな美女警察官ユン(チェ・ソジン)と、パスタ店オーナーシェフの優しい恋人テヨン(イ・イギョン)は誰を見ても幸せなカップル。2人は結婚を控えています。ところが誰よりも幸せになるべき結婚式の日、テヨンが何の連絡もなく現れないという大惨事が起こります。突然消えた恋人の行方が杳としてわからない中、ユンはテヨンが消えた最後の場所で怪しい地図を見つけます。そして地図に従って行きますが、まもなく普段見たことのなかったカフェを発見します。そこはマスターから客まで皆が怪しい深夜カフェでした。ユンはそこでやっとテヨンに会います。ところがテヨンはユンを見ても彼女とわからず、どこか幼く見えたりもするのです。「あの・・・もしかして今は何年ですか?」。夜12時から日の出まで・・・そこは時空を超越した場所です。原題は「심야카페: 미씽 허니」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(2)・・プロメア(日本)・・・・・・・・・・・・・・・10/20 ・・・・・1,347・・・・・・・・11,573・・・・・・・・・127 ・・・・・・・15
2(13)・・キングダム2・・・・・・・・・・・・・・・・11/16 ・・・・・1,199 ・・・・・・・・・2,633 ・・・・・・・・・25・・・・・・・106
       遥かなる大地へ(日本)
3(1)・・同じ下着を着るふたりの女(韓国)・・11/10 ・・・・827 ・・・・・・・・・6,041・・・・・・・・・・54 ・・・・・・・29
4(新)・・ファイアバード(エストニア・英)・・・・11/17 ・・・・・・・729 ・・・・・・・・・1,237・・・・・・・・・・12 ・・・・・・・33
5(4)・・第1子(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/10・・・・・・・712・・・・・・・・・・3,781・・・・・・・・・・34 ・・・・・・・22

 2・4位の2作品が新登場です。
 2位「キングダム2: 遥かなる大地へ」は、私ヌルボ、観てなくて語る資格がないのでスルーします。韓国題は「킹덤2: 아득한 대지로」です。
 4位「ファイアバード」はエストニア・イギリス合作のドラマ。そして若い兵士セルゲイと戦闘機パイロットであるロマンの危険な愛を描いたクイアロマンス。演劇、映画、TV等で活躍した俳優セルゲイ・フェティソフの回顧録「ロマンの物語」に基づいた作品で、ロンドンLGBTIQ+映画祭で初公開され、韓国では<第11回ソウル国際プライド映画祭(2021)>で「불새(火の鳥)」というタイトルで初公開されました。
 物語の舞台は1977年、冷戦時代のエストニア。ソ連のオルム生まれのセルゲイ(トム・フライヤー)はその地のソ連空軍基地で2年間の義務服務中。そこで彼は当時戦闘機パイロットだったロマンと恋に落ちます。すべてが禁止された時代に危険な愛を育む2人・・・。
 いや、現在のロシアでも性少数者を弾圧している独裁政権を告発する本作はロシア内部で大きな反発を買いました。ロシア政府は2021年<モスクワ国際映画祭>に公式招待された本作の上映を禁止させ、強硬な同性愛反対者たちは劇場前で反対デモを行ったとか・・・。
 しかし、この両者の対立を打開するのが容易でないことは冒頭に記した通りです。
 韓国題は「파이어버드」。日本公開は未定のようです。なお、タイトルの「火の鳥」は初デートで見たストラヴィンスキー作曲のバレエに由来します。
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韓国で公開中の映画 <NAVER映画>の人気順位 [11月17日(木)現在] ►年内に観る予定いっぱい!たまたま猫関係の映画多し(=^・^=) ►「子猫をお願い」、見逃してた人はこの機会にぜひ!🐈

2022-11-19 23:54:11 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶今回の記事中で注目の韓国映画そしてその他の外国映画は、残念ながらありません。
 そこで日本で年内に公開予定の韓国及びその他の外国映画中、私ヌルボが観る予定の作品を挙げておきます。もちろん個人的な基準で選んだものなので、これを真に受けて観たら全然おもしろくなかったということも当然あろうかと思います。そんな場合も恨まないでくださいね(笑)。

[韓国映画]
「子猫をお願い 4Kリマスター版」(→公式サイト) 12月17日公開
  ポン・ジュノ監督の「吠える犬は噛まない」(2000)で注目されたペ・ドゥナがその翌年主演したこの作品は「82年生まれ、キム・ジヨン」(2019)に繋がる#MeToo映画の先駆とも言えるでしょう。監督も女性のチョン・ジェウン監督で、これがデビュー作。脚本も自身の書下ろしでした。また20世紀末までは韓国では不吉な動物と見られていた猫に対する眼差しが変わってきたのもこの時期だったようです。
「猫たちのアパートメント」(→公式サイト) 12月23日公開。
  上記のチョン・ジェウン監督が約20年後撮ったドキュメンタリーも猫の映画。ソウルの老朽化したアパート団地の再開発・移転に際して、アパートの住民たちがその敷地一帯にいた約250匹もの野良猫たちの引っ越し作業を進める話。いろんな点が日本と違う感じですが猫好き社会になってる点は同じ。

[その他の外国映画]
「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」(→公式サイト) 12月1日公開。
  猫の絵で広く知られるイギリスの画家ルイス・ウェインの人生を描いた伝記映画。主演は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ベネディクト・カンバーバッチ
 アラ、ここまで猫の映画ばっかりになっちゃった(笑)
「グリーン・ナイト」(→公式サイト) 11月25日公開。

[特集上映]
 現役日藝生による映画祭 領土と戦争(→公式サイト) ユーロスペース 12月2~8日
  内外の名作(旧作)14作品を上映。私ヌルボ、これまで観たのはやっと半分程度かな? この際観てない作品まとめて観ちゃいますか。

  ★★★ NAVERの人気順位(11月17日(木)現在上映中映画) ★★★
    ※[記者・評論家による順位]とも①など右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。
     初公開から1年以内の作品が対象。「初登場」とは本ブログでの初登場。

     【ネチズンによる順位】

①(-) トップガン マーヴェリック(米)  9.76(42,322)
②(1) 初戦[CHOSEN](韓国)  9.47(34)
③(新) 閑山 REDUX(韓国)  9.46(37)
④(2) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本)  9.31(1,362)
⑤(4) 劇場版呪術廻戦 0(日本)  9.24(1,710)
⑥(3) 人生は美しい(韓国)  9.24(7,659)
⑦(7) スープとイデオロギー(日本)  9.21(73)
⑧(新) ブローバック(米)  9.20(10)
⑨(6) 私を殺して(韓国)  9.19(113)
⑩(-) (8) 劇場版 キジのかあさん:都市へ行ったひなキジ家族(韓国)  9.15(183)

 ③と⑧の2作品が新登場です。
 ③「閑山 REDUX」は、今夏観客動員数726万人を記録して第1のヒット作となった「閑山:龍の出現」に21分15秒追加した監督拡張版。追加されたのは海戦シーンと義兵たちの話とのことです。「閑山:龍の出現」は、豊臣秀吉が朝鮮に大軍を派遣した1592年の文禄の役(韓国では壬辰倭乱)、その日本軍(の一部)を閑山島海戦討ち破った韓国史上の代表的英雄とされている李舜臣[イ・スンシン]将軍が主人公で、パク・ヘイルが演じています。(→コチラ)の過去記事参照。) 原題は「한산 리덕스」です。
 ⑧「ブローバック」はアメリカのアクション&スリラー。
 ニック(キャム・ギガンデット)には入院中の娘がいます。彼女は難病で、命を救うには費用のかかる治療が必要です。しかしライドシェアのドライバーの給料ではとても払いきれません。そこでニックは銀行に保管されているマフィアの物件を盗むためにチームを作ります。ところが仲間の裏切りで銃で撃たれ、盗んだものまで奪われたニックはなんとか九死に一生を得て復讐を決意します。そして訪ねた人物は盗んだものの所有者であるマフィア、バレンティ。つまり彼の意図はマフィアと手を組んで裏切り者を探し出すということです・・・。原題は「블로우백」。日本公開は未定のようです。(なさそう、かな?)

     【記者・評論家による順位】

①(1) 別れる決心(韓国)  8.71(14)
②(2) 塔(韓国)  8.50(2)
③(-) トップガン マーヴェリック(米)  8.44(9)
④(3) エブリシング・エブリホエア・オール・アット・ワンス(米)  8.33(9)
⑤(5) 私は最悪(ノルウェー)。  8.00(9)
⑥(新) 同じ下着を着るふたりの女(韓国)  8.00(8)
⑦(6) 小説家の映画(韓国)  8.00(3)
⑧(8) シン・エヴァンゲリオン劇場版(日本)  7.50(2)
⑨(9) 水滴を描く男(韓国)  7.25(4)
⑩(10) 昼間は暑く夜は寒く(韓国)  7.00(6)

 このランキングでは⑥「同じ下着を着るふたりの女」が初登場ですが、この作品については→ひとつ前の記事で詳述しました。
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韓国内の映画の興行成績 [11月11日(金)~11月13日(日)] ►映画終了後、場内から拍手が・・・という経験はある? やっぱり楽しいインド映画! ►「感動」や「おもしろさ」がなくても良い映画はある

2022-11-16 23:52:18 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶1つ前の記事で予告したように記事のスリムを図って、今回から字数も少なく、ブログ更新も早くするため<韓国内の映画の興行成績>と<NAVER映画>を元にした人気順位の2つを分割することにしました。前者のデータ(KOFICによる)が更新されるのは毎週月曜なので、順調にいけば以前のように火曜には更新できるはずです。
 <NAVERの人気順位>の方は、韓国では新登場の映画の公開は多くが水曜日、一部が木曜日なので、木曜あたりに更新すると最新情報を提供できると思います。
 また映画関係以外に(主に韓国関係の)本の紹介や感想等等の記事も入れていこうと思います。

▶11月11日毎日新聞夕刊の<シネマの週末・チャートの裏>で、映画ジャーナリスト・大高宏雄さんが「鬱憤を吹き飛ばす体験」との見出しで次のように記していました。
 評判のインド映画「RRR」で、得難い経験をした。公開3週目、日曜日の東京・新宿のシネコンである。映画が終わると、「ワー」といったような歓声が起こった。かなりの人数だった。瞬発的に、前列席から拍手が湧き上がり、それが自然発生的に中央席あたりまで広がった。
 今年、最高の映画館体験であった。(以下略)
 「RRR」については、→コチラに書いたように私ヌルボが3週間前観に行った時には約500席もあるのに観客は5、6人だけでした。しかしこの新聞記事については「さもありなん」です。
 思えば映画終了時に自然に拍手が起こった作品は過去2回ありました。あ、60年以上前の東映時代劇等は別にしてです。
 1回目は「ラジュー出世する」。42年ぶりのインド娯楽映画として1997年に日本公開された際観に行きました。観客はそんなに多くはなかったのですが、約4時間の長尺で途中休憩に入った時にも拍手と笑い声が起こったことを憶えています。大ヒットした「ムトゥ 踊るマハラジャ」の日本公開は翌98年でした。
 2回目は2001年の映画「ウォーターボーイズ」。高校水泳部が文化祭でシンクロナイズドスイミングにに取り組む話で、埼玉の川越高校水泳部がモデル。横浜駅至近の今はない映画館で観た時のことです。
▶今回の記事中で注目の韓国映画は「同じ下着を着るふたりの女」(右画像)です。いつも娘を罵り暴力を振るう中年の毒親シングルマザーとその20代の娘の話です。(ストーリーは下の記事を読んで下さい。) おそらく「おもしろい」とか「感動した」とかの対極にあるような作品のようですが、NEVER映画で映画記者・評論家の平均評点を見ると8.0/10と高く、観るべき価値はありそうかなと・・・。実は今月初めに東京フィルメックスで上映たのですが、個人的事情で観られませんでした。この手の作品は一般劇場公開は望み薄だしなー、とほほ・・・。

▶自分で良い映画だと思っても他の人にあまり薦めようとは思わない映画もあれば「観て観て!」と強く勧めたい映画もあります。11月14日に観た「ペルシャン・レッスン 戦場の教室」はまさに後者! 多くの人に観て感動を味わってほしい作品・・・なのですが、首都圏で観られるのはkino cinema立川高島屋S.C.館とkino cinema 横浜みなとみらいのわずか2館とは!


★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月11日(金)~11月13日(日) ★★★

    日本でも公開中の「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」が1位
                      
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・ブラックパンサー・・・・11/09・・・・・・793,464 ・・・・・1,086,881 ・・・・11,631 ・・・2,538
       /ワカンダ・フォーエバー(米)
2(1)・・自白(韓国) ・・・・・・・・・・・10/26・・・・・・・81,382・・・・・・・680,803・・・・・・6,801 ・・・・・835
3(5)・・エブリシング・エブリホエア・・10/12・・30,322 ・・・・・・289,930・・・・・・3,104 ・・・・・313
       ・オール・アット・ワンス(米)
4(4)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28・・・・・・29,580・・・・・・・789,965・・・・・・7,923 ・・・・・427
       謎メキ! 花の天カス学園(日本)
5(2)・・リメンバー(韓国)・・・・・・10/26 ・・・・・・・11,669・・・・・・・402,016・・・・・・3,884 ・・・・・413
6(6)・・人生は美しい(韓国) ・・・・・9/28 ・・・・・・・・9,459・・・・・1,144,568 ・・・・10,676 ・・・・・221
7(新)・・劇場版 ソードアート・オンライン・・11/10・・7,231・・・・・・9,831・・・・・・・・111 ・・・・・・84
       -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ(日本)
8(3)・・ブラックアダム(米)・・・・・10/19・・・・・・・・6,138・・・・・・・776,138・・・・・・8,008 ・・・・・278
9(9)・・アインボ ・・・・・・・・・・・・・・10/26・・・・・・・・4,683 ・・・・・・・・40,514・・・・・・・・320 ・・・・・104
       :アマゾンの精神(ペルー・蘭・米)
10(53)・・デシベル(韓国)・・・・・・・11/16 ・・・・・・・2,666 ・・・・・・・・・7,487 ・・・・・・・・・72 ・・・・・・13
  ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン

 1・7・10位の3作品が新登場です。
 1位「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」はアメリカのアクション・冒険&ドラマ。日本でも11月11日から公開されています。韓国題は「블랙 팬서: 와칸다 포에버」です。
 7位「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ」は10月22日日本公開。韓国題は「극장판 소드 아デシベル트 온라인 -프로그레시브- 짙은 어둠」です。
 10位「デシベル」は韓国のアクション。
 湯が沸騰したやかんの音、窓の開いた音、遊び場の子供たちの笑い声・・・。そしてしばらくすると、巨大な轟音と共に一戸建て住宅が爆発したというニュース速報が伝えられます。そのニュースを見ていた元海軍副艦長(キム・レウォン)に電話かかって来ました。「騒音が大きくなると爆発する。次のターゲットはサッカースタジアムだ」。事態を把握することもなく、観客で一杯のサッカースタジアムを次のテロのターゲットとして指名したのはまさしく爆弾設計者(イ・ジョンソク)でした。騒音が大きくなる瞬間に爆発するという特殊爆弾の脅威は続き、史上最大の都心爆弾テロを防ぐためにすべての秘密を手に握った爆弾設計者を探さなければならないのですが・・・。原題は「데시벨」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・同じ下着を着るふたりの女(韓国)・・11/10・・1,917 ・・・・・・・・・3,791・・・・・・・・・・32 ・・・・・・・48
2(1)・・プロメア(日本)・・・・・・・・・・・・・・・10/20 ・・・・・1,435 ・・・・・・・・・9,274・・・・・・・・・102 ・・・・・・・27
3(3)・・アルカラス(伊・西)・・・・・・・・・・・・11/03 ・・・・・・・878 ・・・・・・・・・4,072・・・・・・・・・・36 ・・・・・・・27
4(48)・・第1子(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・11/10・・・・・・・650・・・・・・・・・・1,708・・・・・・・・・・16 ・・・・・・・55
5(50)・・フォーリング・フォー・フィガロ(英)・・11/10・・609・・・・・・・・・・・953 ・・・・・・・・・・・8 ・・・・・・・26

 1・4・5位の3作品が新登場です。
 1位「同じ下着を着るふたりの女」は韓国のドラマ。キム・セイン監督の長編デビュー作で、初上映の<第26回釜山国際映画祭(2021)>でニューカレンツ賞等を受賞し、韓国内では主要映画祭合わせて9冠に輝き注目されました。海外でもベルリン国際映画祭等15の映画祭に招待された作品で、日本でも今月初め<第23回東京フィルメックス(2022)>で上映されました。
 本作は、中年シングルマザーの母親スギョン(ヤン・マルボク)と20代の娘イジョン(イム・ジホ)の、暴力と依存の悪循環に陥った親子関係を描いた作品です。その2人はある日突然の事故を契機に対立が表面化します。その事故というのはスーパーの駐車場での出来事でした。いつものように言い争っている最中、スギョンが運転していた車がイジョンを轢いてしまったのです。スギョンは車が急発進してしまったと言いますが、イジョンは母が故意だと確信しています。日頃からこの2人の中は悪く、スギョンはイジョンを執拗に虐待しています。イジョンにとっては母はいつも自分勝手に暮らし、自分の行動を合理化しようとするラスボス[最後にして最強の敵]に他なりません。感情的対立が露わになるにつれて2人のミゾは深まるばかり。心のサイズは違っても共に同じ下着を着ているのに・・・。2人の関係はもう元に戻せないのでしょうか・・・? 原題は「같은 속옷을 입는 두 여자」です。
 4位「第1子」は韓国のドラマ。育児休暇を終えて職場復帰した女性が仕事と家庭の狭間で経験するさまざまなジレンマを通して世の中と向かい合う現代の母親像を描きます。
 最初の子供が生まれ、1年後ジョンア(パク・ハソン)は会社に復職します。社会人1年生のジヒョン(コン・ソンファ)は契約延長のためにジョンアの座を獲得しようとします。ファジャ(オ・ミネ)は、他の地域で家族の生計を立てなければならない責任を負っているため、ジョンアの第1子の面倒を見ることになります。
 そんなある日、ジョンアは子供が消えたという連絡を受けます。彼女をはじめとする3人の女性たちは、ジョンアの第1子と絡み合うことになります・・・。
 本作のテーマは<トルボム(돌봄)>。つまり乳幼児や障碍者、病者等の面倒をみること。それも家族等直接かかわりのある人の問題ではなく社会全体でどう関わるかという、手っ取り早く言えば社会的弱者に対するソーシャルケアの問題で、これは日本とも共通しますね。女性の就業機会を増やすのは当然としても、それに伴う多々の障害を除去していくのも容易ではなさそうです。韓国題は「첫번째 아이」です。
 5位「フォーリング・フォー・フィガロ」はイギリスのコメディ&ラブロマンス。
 「いつもオペラ歌手になりたかったです。ファンドマネージャーだけで死にたくありません」。
ロンドンの元気なファンドマネージャーのミリーは、ずっと前から夢見てきたオペラ歌手に挑戦するために突然退社を宣言してスコットランドの小さな町に旅立ちます。そして怪しい元オペラの歌姫メガンによる過酷なスパルタレッスンを受けることになり、万年オペラ歌手志望生のマックスとも出会いますが何とも気むずかしい人物。今後行われるオペラコンテストに備えて2人の間には奇妙な競争が始まります・・・。 韓国題は「피가로~피가로~피가로」です。
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韓国内の映画の興行成績 [11月4日(金)~11月6日(日)]と人気順位 ►原作小説が好評だった「ザリガニの鳴くところ」、映画はどうなんだろ?? ►「自白」2週連続1位もさらに落ち込む動員数(😢涙)

2022-11-14 17:59:14 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
※日付要確認! 1週間以上も遅れてしまいました!

▶2018年以降、本ブログはほとんど映画の記事になってしまいました。字数も多過ぎます。それ以前、とくに2009年の記事を見ると(自分で言うのもなんですが)記事の内容も多彩でおもしろかったと思います。自身の老化は如何ともしがたいとは言え、今後工夫してなんとか立て直しを図らなくては。とりあえずは映画関係の記事をもっとスリムにして読みやすくする。また週に1度は映画以外の記事を載せる・・・といったことを考えています。ネタはいろいろあるのですが、ほとんど記事にしないまま虚しく消えていく感じだしねー・・・。

▶今回の記事中でちょっとだけ注目の韓国映画その1は、ホン・サンス監督の新作「塔」・・・なのですが、下の記事の簡単なストーリーを読んでもやっぱりほとんど意味不明。しかし実際に観てみるとなぜか引き込まれてしまうのがこの監督の持ち味でしょうね。今年4月公開の「小説家の映画」は今年2月<第72回ベルリン国際映画祭>で銀熊賞(審査員大賞)を受賞。この2作ともたぶんそのうち日本ても公開されるでしょうが、ワクワク感はありません。と言いながらも観に行っちゃうんだよなー(笑)。
 続いてちょっとだけ注目の韓国映画その2は、原題(韓国語)が「초선(チョソン)」で英題が「CHOSEN」という韓国のドキュメンタリー。このタイトルを見て「むむっ、<朝鮮>だと?」と緊張する方も少なからずいそうですが、<朝鮮>とは直接関係ナシ。韓国系アメリカ人が先日行われた下院議員選挙に5人が出馬して・・・という話。「초선」は漢字だと<初選>つまり<初当選>の意味になります。また<CHOSEN>はchooseの過去分詞で<選ばれた>の意。この作品の内容をチラ見した限りではアメリカ国籍になっても本国の韓国人の彼らに対する同朋意識は日系◯◯人に対する日本人の意識よりかなり強い感じが窺われます。

▶今回の記事中で注目の外国映画は「ザリガニの鳴くところ」。昨2021年世界的なベストセラーとなった同名のミステリーの映画化作品で、日本でも11月18日公開されます。私ヌルボも去年発売直後さっそく読もうと思ったのですが、単行本の2,090円という定価に二の足を踏んでいまだに未読。「9割以上は映画より原作が上」という私ヌルボの経験則を考えるとなんだかなーの感もありますが、良い本は映画を観た後読んでも失望したことはないので観ることにしよう。※韓国の映画誌シネ21の記者氏は「原作の最大の強みを除いているので、むしろ平凡な通俗劇になった」と5/10点と低めの評点しか付けてないのも気になります。

  ★★★ NAVERの人気順位(11月9日(水)現在上映中映画) ★★★
    ※[記者・評論家による順位]とも①など右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。
     初公開から1年以内の作品が対象。「初登場」とは本ブログでの初登場。

     【ネチズンによる順位】 

①(新) 初戦[CHOSEN]  9.48(21)
②(8) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本)  9.35(1,277)
③(9) 人生は美しい(韓国)  9.24(7,298)
④(10) 劇場版呪術廻戦 0(日本)  9.24(1,705)
⑤(新) STARGAZER: ASTROSCOPE(韓国)
⑥(2) 私を殺して(韓国)  9.22(104)
⑦(3) スープとイデオロギー(日本)  9.21(56)
⑧(-) 劇場版 キジのかあさん:都市へ行ったひなキジ家族(韓国)  9.15(183)
⑨(-) 水滴を描く男(韓国)  9.02(51)
⑩(新) 映画『ゆるキャンΔ』(日本)  8.88(25)

 ①⑤⑩の3作品が新登場です。
 ①「初選[CHOSEN]」は韓国のドキュメンタリー。最初韓国題の「초선」を見て一瞬<朝鮮>!?かと思いましたが、ソチラは<조선>。激音だと<初選>つまり初当選の意になります。カタカナだと同じ<チョソン>ですが平音と激音の違い、紛らわしいです。
 「私たちはこの場所でも芽を出します」「世の中に在米韓国人を見せたかった」。
 コロナと景気沈滞、人種的葛藤が最高潮に達した2020年、政治的理念、世代、性別、そして出身の異なる5人の在米韓国人がアメリカ大統領選挙と共に行われる下院選挙に挑戦します。5人の韓国系アメリカ人の出馬は過去最多。在米韓国人で弁護士出身のチョン・フソク監督は今回の作品で米国内の韓国人社会の今を描きたかったと語っています。彼らが移民としてどのように成長し、アメリカの政治界になぜ飛び込んだのか、そして1992年にあのLA暴動が彼らにどのような影響を与えたのか等々。とくに本作の主人公である新人デビッド・キム候補は自身選挙区を周る草の根選挙を展開して共感を引き出し、当選の可能性もありそうとのこと。また本作に登場した4人の現職韓国系候補たちも再選の可能性が非常に高いと予想されています。
 ・・・というこで結果はいかに?と→朝鮮日報の記事(日本語)を見ると「現職下院議員4人そろって当選」したが「デビッド・キム候補は「当選の可能性は高くない」とありました。
 なお、英題の「CHOSEN」も<チョーセン>と読まれそうですが(選挙で)<選ばれた>の意味。なんともややこしいタイトルです(笑)。
 ⑤「STARGAZER: ASTROSCOPE」は韓国の6人組男性アイドルグループASTROの公演実況&ドキュメンタリー。
 ASTROを撮った最初の映画です。2022年5月ASTROの3回目のコンサートが行われました。ASTROならではのカラフルな魅力いっぱいのステージと、そこに到るまでの数多くの汗や様々な悩みが滲んでいるコンサート準備過程、そしてどこでも公開されたことのないメンバーたちの本気満載のインタビューまでを収めています。ASTROと、その公式ファンクラブのAROHAが一緒に走ってきた道、そして一緒に進む光る旅の記録です。
 本作は12月23〜29日の1週間東京・大阪・愛知・北海道・福岡の5ヵ所で上映される予定です。原題は「스타게이저: 아스트로스코프」です。
 ⑩「映画『ゆるキャンΔ』」は、(毎度のように)私ヌルボ、語る資格がないので説明等はスルーします。韓国題は「극장판 유루캠△」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 別れる決心(韓国)  8.71(14)
②(新) 塔(韓国)  8.50(2)
③(4) エブリシング・エブリホエア・オール・アット・ワンス  8.33(9)
④(5) 2次送還(韓国)  8.20(5)
⑤(6) 私は最悪。  8.00(9)
⑥(7) 小説家の映画(韓国)  8.00(3)
⑦(9) #AfterMeToo(韓国)  7.67(3)
⑧(10) シン・エヴァンゲリオン劇場版(日本)  7.50(2)
⑨(-) 水滴を描く男(韓国)  7.25(4)
⑩(-) 昼間は暑く夜は寒く(韓国)  7.00(6)

 ②「塔」が新登場です。ホン・サンス監督の新作。今年日本で公開された「イントロダクション」「あなたの顔の前に」に続いて、今年も「小説家の映画」に続き2作目。実に旺盛な制作意欲です。また主演のクォン・ヘヒョとイ・ヘヨンも「あなたの顔の前に」「小説家の映画」に続いての出演です。
 中年の映画監督が久しぶりに出会った娘と一緒にインテリアデザインをしている女性の建物を訪ねます。娘がインテリアデザインを学びたくて彼女の助言を得るためです。デザイナーは直接直したその4階建ての建物の所有者であり、自分がどのように直したのかを見せたいと思って1階から順に2人を案内して上がります。各階の部屋を全部開けて入ってみる3人。そのように始まった映画はその後再び下から1階ずつ上がります・・・。原題は「탑」です。

★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月4日(金)~11月6日(日) ★★★

「自白」が2週連続1位だが、さらに落ち込む観客動員数
                      
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・自白(韓国) ・・・・・・・・・・・10/26・・・・・・172,270・・・・・・・536,004・・・・・・5,336 ・・・1,100
2(2)・・リメンバー(韓国) ・・・・・10/26・・・・・・・69,483・・・・・・・366,876・・・・・・3,562 ・・・・・963
3(3)・・ブラックアダム ・・・・・・・10/19・・・・・・・64,315・・・・・・・755,364・・・・・・7,804 ・・・・・777
4(4)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28・・・・・・42,765・・・・・・・752,940・・・・・・7,551 ・・・・・581
       謎メキ! 花の天カス学園(日本)
5(6)・・エブリシング・エブリホエア・・10/12・・40,567 ・・・・・・241,471・・・・・・2,588 ・・・・・421
       ・オール・アット・ワンス
6(5)・・人生は美しい(韓国)・・・・・・9/28 ・・・・・・28,352・・・・・1,118,238 ・・・・10,453 ・・・・・562
7(7)・・共助2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/07 ・・・・・・13,784・・・・・6,974,145 ・・・・70,856 ・・・・・357
       :インターナショナル(韓国)
8(新)・・高速道路家族・・・・・・・・・・10/26 ・・・・・・・9,174・・・・・・・・17,107・・・・・・・・135 ・・・・・222
9(8)・・アインボ・・・・・・・・・・・・・・・10/26 ・・・・・・・8,035・・・・・・・・31,178・・・・・・・・253 ・・・・・176
       :アマゾンの精神
10(26)・・ザリガニの鳴くところ・・11/02 ・・・・・・5,024・・・・・・・・・9,674・・・・・・・・・97 ・・・・・258
  ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン

 2位でも10万人を割るとは前週に輪をかけて低調な数字です。新登場は8・10位の2作品のみです。
 8位「高速道路家族」は韓国のドラマ。
 ギウ(チョン・イル)とその家族たちは高速道路の休憩所のテントを住まいに、夜空の月を灯りにして暮らしています。彼らは再び出会うことのない休憩所の訪問客たちにお金を借りて、キャンプをするように流浪して生きてきました。ところがある日、すでに1度会ったことのある女性ヨンソン(ラ・ミラン)と別の休憩所でまた出会ってしまいます。人生は遊び、一生は旅のように生きてきた高速道路家族と、彼らのことが気になる中古家具店社長のヨンソン。この2度の偶然の出会いは予期せぬ事件につながっていきます・・・。原題は「고속도로 가족」です。
 10位「ザリガニの鳴くところ」はアメリカのドラマ&ミステリー。ディーリア・オーエンズによる同名の原作小説は世界で1500万部超というベストセラーで、日本でも2021年本屋大賞翻訳小説部門第1位となる等好評を得ました。日本公開は11月18日で、すでに→公式サイトも用意されているので内容説明等は省略します。韓国題は「가재가 노래하는 곳です」。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(3)・・プロメア(日本)・・・・・・・・・・・・・・・10/20 ・・・・1,576 ・・・・・・・・・6,799・・・・・・・・・・74 ・・・・・・・17
2(34)・・隣りの家の人(韓国) ・・・・・・・・・11/03・・・・・1,523 ・・・・・・・・・3,417・・・・・・・・・・26 ・・・・・・・69
3(28)・・アルカラス ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/03・・・・・1,403 ・・・・・・・・・2,293・・・・・・・・・・21 ・・・・・・・44
4(再)・・はじまりのうた・・・・・・・・・・2014/8/13・・・・・1,043・・・・・3,474,029 ・・・・・27,387・・・・・・・・・1
5(13)・・大巫歌(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・10/12 ・・・・・1,027・・・・・・・・62,470 ・・・・・・・・562・・・・・・・・・6

 2・3位の2作品が新登場です。
 2位「隣りの家の人」は韓国のスリラー&コメディ。国内の映画祭の他、<第40回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭>、<第42回ハワイ国際映画祭>等々の映画祭にも引き続き招待され上映された作品です。
 夜中に何が起こったのだろう? ・・・と警察公務員を目指して5年目のチャンウ(オ・ドンミン)がひどい二日酔いで目を覚ますと、そこは見知らぬワンルームの中。いや、これまでひどい騒音で自分を狂わせてきた隣の404号室だ。とすると、ここで死んでいる人がその住人なのか? チャンウはあせります。すると犯人は自分、えっ自分ってこと?? 原題は「옆집사람」です。
 3位「アルカラス」はイタリア・スペイン合作のドラマ。今年2月の<第72回ベルリン国際映画祭>で金熊賞を受賞した作品です。タイトルの<アルカラス>はスペイン北東部(地中海側)のカタルニア地方の地名です。そこで土地の権利書を所有していなかったために農地を追われることになった桃栽培農家の家族が過ごす最後の夏を描いた作品です。
 太陽が照りつける小さな村アルカラス。桃を収穫するために、夏が来ればソレ一家は家族3代が集まり、輝くような季節を味わいます。桃のように見栄え良く熟していく家族たち。その年の夏の桃はそれぞれの記憶の中で育ち続けることでしょう。
 この映画の魅力は主人公が俳優ではなく、お互いを知らないアルカラスの住民によって演じられていることです・・・。韓国題は「알카라스의 여름(アルカラスの夏)」。日本公開は未定のようです。あるとは思うんですけどねー。
 なお4位「はじまりのうた」は2013年製作のアメリカ作品の再上映。日本では2015年公開されました。韓国題は「비긴 어게인(ビギン・アゲイン)」です。
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韓国内の映画の興行成績 [10月28日(金)~10月30日(日)]と人気順位 ►興収ランク2位「リメンバー」は家族4人を親日派に殺された老人の復讐物語 ►1位「自白」週末動員数20万人に届かず(涙)

2022-11-07 01:11:48 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
※日付要確認! 1週前の週末のデータです!

▶前週の記事で11月3日の「犯罪都市 THE ROUNDUP」の公開に合わせてマ・ドンソクが来日して舞台挨拶をするということを書きましたが、例の梨泰院の雑踏事故による国家哀悼期間のため中止になりましたね。(→映画.com)
 その後尹錫悦大統領の退陣を要求するデモが参加人員2万人(??)とか。しかし、警察当局の責任が大きいのは当然としても、大統領の責任追及というのはわかりません。たまたま大きな事件・事故等があった時にたまたま大統領だっただけでは? 李氏朝鮮時代の国王は旱魃が長期間続くと「私の不徳の致すところ」と謝ったそうですが、凶事の責任は国のトップの座にある者が一手に負うという伝統があるのかな?? 日本でも邪馬台国の頃はそういうのがあったみたいだし、今もスーパー等でミスをした店員さんに対して直接関係があるとも思えないのに「店長を呼べ!」などと声を張り上げてるオジサンを見かけたことがありましたが・・・。(って全然ズレてる話?)
▶今回の記事中で注目の韓国映画は興収ランクで「自白」に次いで2位に入った「リメンバー」です。(韓国が言うところの)<日帝強占期>に家族4人(父・母・兄・姉)を<親日派>に殺された80代のおじいさんが妻の死去後彼ら<親日派>に復讐するという話ですが、下の記事に書いたように殺された家族というのが巡査による拷問(父)、父の死のショックで精神障碍(母)、強制徴用で送られた炭鉱での崩落事故死(兄)、だまされて日本軍慰安婦として連行され帰郷後自殺(姉)というなんとも強烈なもの。しかし強烈さが増すとそれだけ現実味が薄れ説得力が低下すると思うんだけどなー。ネチズンの評点を見ると約1,800人中1,000人が満点の10/10。最低の1/10は100人でした。




  ★★★ NAVERの人気順位(11月2日(水)現在上映中映画) ★★★
    ※[記者・評論家による順位]とも①など右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。
     初公開から1年以内の作品が対象。「初登場」とは本ブログでの初登場。

     【ネチズンによる順位】 

①(2) トップガン マーヴェリック  9.76(42,258)
②(3) 私を殺して(韓国)  9.51(90)
③(1) スープとイデオロギー(日本)  9.47(47)
④(-) 劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(日本)  9.46(1,704)
⑤(4) モア(韓国)  9.42(233)
⑥(-) ARASHI Anniversary Tour 5×20(日本)  9.41(81)
⑦(6) SING/シング:ネクストステージ  9.39(2,825)
⑧(7) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本)  9.34(1,190)
⑨(10) 人生は美しい(韓国)  9.24(7,067)
⑩(-) 劇場版呪術廻戦 0(日本)  9.23(1,700)

 新登場の作品はありません。

     【記者・評論家による順位】 

①(1) 別れる決心(韓国)  8.71(14)
②(2) トップガン マーヴェリック  8.44(9)
③(3) ファースト・カウ  8.40(10)
④(4) エブリシング・エブリホエア・オール・アット・ワンス  8.33(9)
⑤(5) 2次送還(韓国)  8.20(5)
⑥(6) 私は最悪。  8.00(9)
⑦(7) 小説家の映画(韓国)  8.00(3)
⑧(8) アフター・ヤン  7.80(5)
⑨(9) #AfterMeToo(韓国)  7.67(3)
⑩(10) シン・エヴァンゲリオン劇場版(日本)  7.50(2)

 順位・評点とも前週と同じです。




★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月28日(金)~10月30日(日) ★★★

         ソ・ジソプ主演の「自白」が初登場1位         
                       
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(15)・・自白(韓国)・・・・・・・・・・・10/26・・・・・・172,554・・・・・・・253,000・・・・・・2,448 ・・・1,115
2(14)・・リメンバー(韓国)・・・・・10/26・・・・・・141,567・・・・・・・239,346・・・・・・2,313 ・・・1,189
3(1)・・ブラックアダム・・・・・・・・10/19・・・・・・118,111・・・・・・・648,918・・・・・・6,720 ・・・・・865
4(4)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28 ・・・・・・44,879・・・・・・・698,537・・・・・・7,000 ・・・・・578
       謎メキ! 花の天カス学園(日本)
5(2)・・人生は美しい(韓国)・・・・・・9/28・・・・・・・84,816・・・・・1,067,108・・・・・・9,992 ・・・・・581
6(5)・・エブリシング・エブリホエア・・10/12 ・・36,639 ・・・・・・178,004・・・・・・1,913 ・・・・・400
       ・オール・アット・ワンス
7(3)・・共助2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/07・・・・・・・24,288・・・・・6,948,250 ・・・・70,675 ・・・・・440
       :インターナショナル(韓国)
8(新)・・アインボ ・・・・・・・・・・・・・・10/26 ・・・・・141,567・・・・・・・・17,633 ・・・・・・・150 ・・・・・401
       :アマゾンの精神
9(100)・・名探偵コナン ・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・7,434・・・・・・・487,620・・・・・・5,084・・・・・・28
       ハロウィンの花嫁(日本)
10(6)・・エスター:最初の殺人・・・10/12 ・・・・・・・6,647・・・・・・・172,253・・・・・・1,750・・・・・173
  ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン

 初登場1位の「自白」も週末観客動員数が20万人に届かないとは・・・。新型コロナのトンネルから抜けた後以前のレベルまで回復することがはたしてあるのかどうか、疑わしく思えてます。1・2・8位の3作品が新登場です。
 1位「自白」は韓国の犯罪&スリラー。
 ユ・ミノ(ソ・ジソプ)は「不倫の事実を暴露するぞ」という脅迫を受けて向かったホテルで何者かの襲撃を受けます。落ち着いて見てみると一緒にいたキム・セヒ(ナナ)は死んでいて、犯人は痕跡もなく消えていました。短い間で財を築いた実業家で、密室殺人事件の唯一の容疑者として汚名を着せられたユ・ミノは無罪を立証するために勝率100%の女性弁護士ヤン・シネ(キム・ユンジン)を訪ねます。雪が降る深い山中の別荘で顔を合わせた2人。ヤン・シネは完璧な陳述のために最初から事件を再構成しなければならないと言い、事件のかけらが合わさって、ユ・ミノが隠していた別の事件が姿を現わします・・・。そして2つの事件、2つの遺体。隠された真実が明らかになります・・・。原題は「자백」です。
 2位「リメンバー」は韓国のドラマ。
 80代のアルツハイマー患者であるハン・ピルジュ(イ・ソンミン)は脳腫瘍末期。彼は日帝時代、地主だった父親が小作農チョン・ベクジン(ソン・ヨンチャン)の誣告によって左翼とされ、日本の巡査により拷問されその後遺症で死亡しました。母はその衝撃で精神障碍を患って死亡し、兄は友人に騙され強制徴用で炭鉱に送られ崩落事故で死亡しました。家族でただ1人残った姉も日本軍将校だったキム・チドク(パク・グンヒョン)に単なる労働とだまされて日本軍慰安婦として連れて行かれ、故郷に戻った後その恥に勝てず自殺しました。
 ピルジュはこのように親日派たちによって家族をすべて失ったのです。妻が世を去るとピルジュは60年余り計画してきた復讐を敢行しようとします。ターゲットはかつて家族を陥れ、戦後は父の財産を横取りしたり、朝鮮戦争の功績等が認められて社会的地位を得た人たち。
 ピルジュはアルバイト中のファミリーレストランで親友になった20代のバイト学生インギュ(ナム・ジュヒョク)に1週間だけポルシェの運転を手伝ってくれと頼みます。
 「もともとこんな人でしたか? 正体はなんですか、一体?! 一緒に皿を洗っていた人ですよね?」。わけもわからないままピルジュについて来たインギュは最初の復讐現場のCCTVにさらされ、有力容疑者とされます。警察は捜査網を狭めていき、ピルジュは消えていく記憶と戦いながらも復讐を続けていきますが・・・。原題は「리멤버」です。
 8位「アインボ:アマゾンの精神」(仮)はペルー・オランダ・アメリカ合作のアニメ。
 アマゾンの最も深い熱帯雨林にあるカンダモ村。アインボはそこで生まれ育った少女です。ある日彼女は自分の部族が他の人間に脅かされていることに気づきます。その人間たちは悪霊ヤクルナの恐ろしい呪いにより貪欲な心をかき立てられ違法な採掘と搾取を進めようとしているのです。最高の猟師を夢見る少女アインボは、アマゾンを救うために自称(?)精霊案内者ディロとバカと一緒にジャングルの守護者モテロママを探しに旅立ちます。アマゾンの隠された秘密に近づくにつれて、アインボは自身が生命の地を元に戻す選択を受けた存在であることがわかります・・・。韓国題は「아인보: 아마존의 전설(アインボ:アマゾンの伝説)」ですが、英題「AINBO: SPIRIT OF THE AMAZON」を直訳して仮題としました。日本公開は未定のようです。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・死んでもジャイアンツ(韓国)・・10/27・・・・2,491 ・・・・・・・・・3,857・・・・・・・・・・38 ・・・・・・・69
2(57)・・昼間は暑く夜は寒く(韓国) ・・・10/27・・・・1,162 ・・・・・・・・・2,553・・・・・・・・・・20 ・・・・・・・46
3(6)・・プロメア(日本)・・・・・・・・・・・・・・・10/20・・・・1,098 ・・・・・・・・・4,418・・・・・・・・・・47 ・・・・・・・27
4(7)・・スープとイデオロギー(日本)・・・10/20・・・・・・959 ・・・・・・・・・3,820・・・・・・・・・・35 ・・・・・・・27
5(56)・・カサブラカ・・・・・・・・・・・・・1999/4/03・・・・・・896 ・・・・・・・・19,813・・・・・・・・・・58 ・・・・・・・20

 1~3位の3作品が新登場です。
 1位「死んでもジャイアンツ」は韓国のドキュメンタリー。もちろん読売ジャイアンツのことではなく韓国プロ野球(KBOリーグ)で釜山をフランチャイズとするロッテジャイアンツのことです。
 ロッテジャイアンツは1982年の韓国プロ野球発足当初からその歴史を共にしてきた球団です。しかしシリーズ優勝は1984・1992年のわずか2回。以後30年が流れました。今は自嘲交じりの嘆き節も球団と選手たちに対する恨み節も力がありません。しかし私たちはなぜわかっていても離れられないのでしょうか? なぜ春になれば心ときめくのでしょうか? なぜ勝率5割を超えると確信するのでしょうか? 今ここでは、それにもかかわらず社稷(サジク)球場に足を運ぶファンと、元・現ロッテジャイアンツ選手を中心にジャイアンツの40年の歴史が繰り広げられます・・・。原題は「죽어도 자이언츠」です。※で、今シーズンは?と見ると10チーム中8位でした。そして今1位SSGと、2位LGを破って勝ち上がったキウムとの間で韓国シリーズが繰り広げられている最中。11月5日までは2勝2敗です。
 2位「昼間は暑く夜は寒く」は韓国のドラマ。<第26回釜山国際映画祭(2021)>クリティカルb賞とKBS独立映画賞、<第47回ソウル独立映画祭(2021)>最優秀賞の受賞作品です。
 仲良し夫婦のヨンテ(パク・ソンヨル)とチョンヒ(ウォン・ヒャンナ)夫婦は失職した後、その日暮らしの人生を続けています。たとえ代理運転、あるいは教師アルバイト等の日雇職を転々としていますが、その日お互いに盃を傾けて温かいご飯を食べられれば幸いです。そんなある日チョンヒの母親の誕生日になって、兄弟たちはそれぞれ贈り物(=お金)を準備してきます。しかしそんな兄弟たちとは違ってヨンテ夫婦手ぶら。2人は初めて現実を自覚し急いで相手のせいにし始めますが・・・。 原題は「낮에는 덥고 밤에는 춥고」です。
 3位「プロメア」は日本のアニメ。例によって私ヌルボ、語る資格がありませんので説明は省きます。原題は「프로메어」です。
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キミのまわり、10人中好きな人が何人いる?

2022-11-03 23:52:38 | エッセイ・雑文(韓国・朝鮮関係以外)
キミのまわり、10人中好きな人が何人いる?
   高校を卒業する諸君へ

 とりあえず、卒業おめでとう! ほとんどが高校に進学した中3の時と違って今度は進学・就職・浪人とか人それぞれだし、生活の場所も変わる人も何人もいるよね。
 新しい生活に期待している人も多いだろうし、不安も当然あると思います。そこで皆さんにほぼ共通する話題ということで、人間関係についてちょっと話すことにしました。

 最近ぼく自身がふと考えたことがあるんですが、それは自分が属する雑多な集団の中で、気が合う人、ふつうの人、気が合わない人の比率はどれくらいなんだろう?ということ。「雑多な集団」というのは、たとえば学校のクラスや、職場の同僚のことです。
 クラスの場合、担任や生徒の顔ぶれによって雰囲気もけっこう違いますが、およそのところで皆さんもちょっと考えてみてください。40人だとめんどうなので仮に10人にしておきましょう。
 「気が合う人」と今言いましたが、「好きな人」と言っちゃいますか。そして「ふつうの人」に「好きじゃない人」。順に◯・△・✕と記号にして、それぞれ10人中何人になりますか? あ、皆さん、各自考えた数字は口に出さないでね。
 うーんと・・・標準がどんなものか見当がつきませんが、◯が3人、△が6人、✕が1人と仮定しますね。そこでぼくのアタマにひらめいたのは、「この◯△✕の数字は自分自身がまわりからどう見られているかを示している」ということ。つまり、10人中3人に◯をつけた人は10人中3人から好かれているのです。
 じっくり考えてみると、これは「自分が好感を持っている相手は、同様に自分に好感を抱いている。逆の場合も同じ」ということが前提になっているので、それなりの誤差はあると思います。しかしおおよそは間違ってないと思いますよ。

 ちょっと数学的に見てみますね。A君、B君からJ君まで10人いるとすると、2人ずつのペアは全部で何組になるかな? 順列・組み合わせのとこで習ったね。10×9÷2だから45組だよね。AからFまで10個の点を書いて、それぞれ線で結びます。A君はB君が「○」だとしたら青線にしましょう。この場合B君もA君が「○」というお約束ですよ。同様に「△」は黄色、「×」は赤にして、45本の線を全部引いてみます。3色テキトーに織り交ぜて引いていきますね。
 すると10人の中でも青線の多い人、少ない人などがいる全員の状況が視覚的にわかります。

 さて、皆さんの感想はどうですか? 「×が8人」と答えた人、もしかしたら内心あせるかもしれません。
 もしぼくが幼稚園の先生で、皆さんが園児だったとしたら、「自分から友だちに仲良くすると、友だちも君のことを好きになってくれるよ。みんな仲良くしようね」とでも言うところかもしれない。でも、そんなこと無理でしょ? 大体相性なんて理屈以前のものだし、努力してもどうにもならないし、そもそも努力する必要からしてあるとも思えないしねー。

 じゃあ、ぼくがなんでこんな話をしたかというと、ひとつは自分自身を客観的に見る手掛かりになるんじゃないか、ということ。
 ところで、つけた○の数がすごく多い人もいるでしょ? 8個以上とか・・・。そういう人はたぶん多くの人から好かれてうらやましがられるかもしれません。だけどね、最近(2021年2月19日)毎日新聞の人生相談を見たらこんなのがありました。高3の女子からの相談です。

 人に相談する勇気が出ません。私は優しい人になりたくて友達の相談にたくさん乗ってきました。でも、自分の相談を他の人にした時、それが相手に負担になってしまったら私は優しい人ではなくなってしまいます。また、もし真剣に考えてくれなければ私は自分の短所を打ち明けただけになってしまいます。どうしたら相談できるようになるでしょうか。

 うーん、みんなに好かれる人でも悩みがあるんですねー。これに対して、ジェーン・スーさんは次のように回答しています。ちょっと長いけど全文です。

 優しい人になりたくて人の相談に乗るのは疲れませんか? 自分の相談が相手の負担になると考えるのは、相談者さんがそう感じたことがあるからではないでしょうか。
 誰かに相談することを「短所を打ち明けただけ」にならないかと心配していらっしゃいますが、私はそうは思いません。悩みとは、能力不足の証しではないのです。そのあたりを理解してくれていると思われているから、相談者さんは友人から頼られるのではないでしょうか。あの子なら、弱みを見せても関係性は変わらないでいてくれると。
 まず、誰にでも「優しい人であろう」とすることをやめてみてはいかがでしょう。次に、「優しい人」の定義を更新してください。他者に一切迷惑を掛けないひとが「優しい人」ではないと思います。
 高校生なら、優しい人でいることが居場所づくりになることも、短所をさらけ出すことが命とりになることもわかります。しかし、このままでは息が詰まってしまう。優しくあるよりも、弱みを見せられる相手を見つけることにシフトチェンジしてください。相談者さんの役に立ちたいと思う友人も、必ず一人はいるはずです。

 なるほどなあ。皆から好かれているような人の中にも、問題を抱えている人がいないわけでもないんですね。このジェーン・スーさんにしてもヤマザキマリさんにしても、毎日新聞の人生相談はとても読みごたえがあります。

 次に、「自己認識」に続く2つ目の意図は、これから、あるいは近い将来仕事を持って社会に出てからの人間関係についての予備知識として。
 学校だと、部活とか、わりと同じような気の合う仲間が集まりやすいですが、会社や役所なんかだとそうもいきません。一部屋に10人足らずの同僚がいるとして、皆が皆○や△の人とも限りません。そういう中でも「ふつうに」つきあっていく。それが大人の人間関係というもので、もし好悪の感情を露わにすることがあったとすれば「大人げないない人」になってしまいます。また×の人であっても、「ふつうに」接してると、その中で仕事上のことでもそれ以外のことでもためになる話が聞けることもあるし、×の評価自体が変わることもあるかもしれません。

 そして3つ目、最後に言いたいことです。
 先にA君以下10人を3色の線で結んだじゃないですか。あの図だと決定的に抜けているところがあるんですよ。わかりますか? あの図は実は自己認識のためだけじゃないですよね。むしろ相互認識です。自己認識はもちろん自分が自分をどう見るかということですが、肝心なことは自分を集団全体を眺めるところから見つめ直すということです。
 ここで皆さんに質問します。自分自身に対しては○△×のどれをつけますか?
 自分に×をつけた人。ありきたりの言葉ですが「止まない雨はない」です。どんなにつらい時でも、ただ、いるだけでリッパに「それでいい」のです。すごくつらくて自殺しようと崖の上まで来たとします。そんな危機に立たされたら崖の下をのぞきこんだりしないで、ずっと遠くから崖の上にいる自分を見たらどう見えるか考えてほしいと思います。大空があって広い自然があって、世の中にはたくさんの人がいて、自分はその中のひとつの点ですよ。と考えると自分の悩みなんてあほらしく思えてくるんじゃないかな?
 もしかして他の9人に全員×をつけた人はいますか? たぶん9人から×をつけられた人。でも確固たる自己を持っているなら、それはすばらしいことですよ。まわりの人はメイワクでしょうが、ぼくはそういう人の味方でありたいです。隣りの席にそんな人がいて、実際ぼく自身がメイワクしてても・・・。
 それに、こんな話をして、最後にこんなことを言うのもヘンかもしれないけど、人が自分をどう見ているかなどということは、自分の仕事とは必ずしも関係するものでもないし、とくに目標、夢といった自分が実現したい生き方とはほとんど関係ないことだと思うよ。

 あ、今日も話が長くなっちゃったね。じゃあまた今度、っていつになるのかな?
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