ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [9月5日(金)~9月7日(日)]

2014-09-09 23:16:35 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今年の秋夕(チュソク)は9月8日(月)。その前後1日が休日になる上、10日(水)が日曜と重なった分の振替休日となるため合わせて5連休となりました。これが映画の興行成績にどう影響するのかな?
 そして昨晩、6月一緒に韓国旅行に行った4人組中私ヌルボ以外の飲兵衛3人組が羽田から金浦に飛び立って行きました。定宿はちゃんと営業しているんでしょうね?

 1つ前の記事で「テロ,ライブ」がおもしろかった!・・・ということ等を書きました。そのヒューマントラストシネマ渋谷では《容赦なき韓国映画2014》と銘打って8月23日から全9作品を順次公開中。(→コチラ参照。) 「モンタージュ」→「悪魔は誰だ」、「11時(열한시)」→「タイム・クライム」、「共犯」→「殺人の疑惑」等々、邦題が原題とかなり違っているので注意しなくっちゃ。
 韓国映画では、シネマート六本木で上映中の「監視者たち」なんかも観に行かなくては・・・。

 先週書いたソウルの映画館の話のつづき。「そばの花・運の良い日・春、春」が観られるかなと思って行ったのは、以前入ったことのあるインディスペース。しかしもう終わっていて、今度は9月1日から再上映とのことで観られず。そこで足を運んだのは、昨年9月にソウル・徳寿宮近く、朝鮮日報の裏手の全州豊南会館でケランタンを食べながら窓越しに見たミニシアター・スポンジハウス。(関連過去記事は→コチラと→コチラ。)
 で、今回行ってみると、思ったよりずっとちゃんとした(?)建物の中のミニシアターでした。

   
【今回も去年同様ホン・サンス作品の大きな広告版。観たい作品や時間が合わず入りませんでした。】 

 このホン・サンス監督「自由が丘8丁目」については本文の最後あたりに書きました。

 先週は「朝鮮日報掲載の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(9月9日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①足球王(韓国)  9.3(68)
②映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~  9.1(44)
③ステップ・アップ:オール・イン  9.0(102)
④名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)(日本)  9.0(77)
⑤バセコの子どもたち(韓国)  9.0(26)
⑥その人 枢機卿(韓国)  9.0(27)
⑦ぼくを探しに  9.0(108)
⑧ビギン・アゲイン  8.9(421)
⑨夜間飛行(韓国)  8.8(27)
⑩さよならを待つふたりのために  8.7(315)

 今回の新登場は②と③の2作品です。
 ②「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」は日本では今年3月に公開。<ぴあ映画生活>のレビューと比べると、韓国での評価の方が高いようです。韓国題は「극장판 도라에몽:진구의 아프리카 모험 ~베코와 5인의 탐험대~」です。
 ③「ステップ・アップ:オール・イン」は2006年に始まったアメリカの青春映画シリーズの第5作で、最終作。これまでのシリーズ作の主人公たちが集結し、ダンスバトルを繰り広げます。このテの映画が韓国で人気なのは、韓国でブレイクダンスが盛んなことと関係があるかも。(→関係過去記事) 韓国題は「스텝업:올인」。日本公開は未定です。
 なお、⑧「ビギン・アゲイン」は「はじまりのうた」というタイトルで2015年2月日本公開が決定しました。

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(5)
②その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②マザー・テレサの手紙  8.0(1)
④夜間飛行(韓国)  7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑦グレート・ビューティ  7.0(7)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨恋するヨプゴン・ガール  7.0(1)
⑨18:私たちの成長ノワール(韓国)  7.0(1)
⑨プチ・ニコラのヴァカンス  7.0(1)

 前回と順位・評点ともすべて同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月1日(金)~9月7日(日)] ★★★

         「タチャ」の続編「タチャ – 神の手」がトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(15)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・836,584 ・・・・・・1,191,680・・・・・・・・・9,713・・・・・・・・890
2(新)・・LUCY/ルーシー ・・・・・・・・・・・9/03 ・・・・・・・・・・・621,893 ・・・・・・・・894,362・・・・・・・・・7,423・・・・・・・・641
3(19)・・どきどき僕の人生(韓国)・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・447,912 ・・・・・・・・626,446・・・・・・・・・4,737・・・・・・・・631
4(1)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・275,291 ・・・・・・7,494,035・・・・・・・・57,383・・・・・・・・436
5(2)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・253,468 ・・・・・・1,170,301・・・・・・・・・9,086・・・・・・・・437
6(4)・・ビギン・アゲイン ・・・・・・・・・・・・・・8/13 ・・・・・・・・・・・195,830 ・・・・・・1,169,678・・・・・・・・・9,259・・・・・・・・355
7(新)・・ステップアップ:オール・イン・・・9/03・・・・・・・・・・・・146,275・・・・・・・・・209,770 ・・・・・・・・1,607・・・・・・・・325
8(3)・・鳴梁(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・115,484 ・・・・・17,161,312 ・・・・・・132,327・・・・・・・・333
9(42)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・46,864・・・・・・・・・・54,271・・・・・・・・・・405・・・・・・・・286
10(新)・・映画ドラえもん・・・・・・・・・・・・・・9/04・・・・・・・・・・・・・41,103・・・・・・・・・・45,066・・・・・・・・・・324・・・・・・・・277
          新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「海賊:海に行った山賊」に代わって「タチャ – 神の手」がトップ。このところずっと韓国映画が続いています。
 今回の新登場は1・2・3・7・9・10位の6作品です。
 1位「タチャ – 神の手」は、「タチャ イカサマ師」(2006年)の続編。前作の主人公ゴニの甥テギル(T.O.Pのチェ・スンヒョン)が今作の主人公。叔父のゴニに似て幼い頃から手先の器用さと勝負欲が抜群のテギルは故郷を離れてソウル・江南でタチャ(賭博師)としてデビューするが一瞬にしてすべてを失う。しかしその後偶然ゴニのパートナーだったコ・グァンリョル(ユ・ヘジン)に出会い、共に全国を流浪しながら、テギルは悪徳私債業者チャン・ドンシク(クァク・トウォン)や、伝説のタチャ・アグィ(キム・ユンソク)等と勝負を繰り広げていく・・・。原題は「타짜-신의 손」です。
 2位「LUCY/ルーシー」は、日本では一足早く8月29日に公開されています。それにしてもスカーレット・ヨハンソン、次々に話題作に出演しています。韓国題は「루시」。
 3位「どきどき僕の人生」は、韓国の李箱文学賞作家キム・エラン(金愛爛)の同名小説が原作。(クオンから翻訳が刊行されています。) 17歳の女高生だったミラ(ソン・ヘギョ)、やはり高校生だったテス(カン・ドンウォン)との間に子どもができてしまい、学校を退学し世間や家族からもなんのかの言われつつも結婚し生活を共にすることになります。ところがそんな幼い両親の間に生まれた息子アルム(チョ・ソンモク)は身体が早く老いていく先天性早老症に侵されていて、17歳になった時には身体年齢は80歳。そんな親子にとって、一緒に過ごす一日一日はとても貴重なものに・・・。といってもいわゆる難病ものではなく、ユーモラスな場面もあり、また青春や人生といったものを考えさせてくれる作品ということです。図書館で翻訳書の冒頭を読むとアルムの視点で書かれています。(え、主役は誰なの?) キム・エランは1980年仁川で生まれ、忠清南道の端山(ソサン)育ちで、90年代の地方都市の高校生風俗なんかも小説の最初の方には描かれています。(続きは明日以降読みます(笑)。) 原題は「두근두근 내 인생」です。
 7位「ステップアップ:オール・イン」については上述しました。
 9位「みつばちマーヤ」はドイツとオーストラリア合作のアニメ。日本では1970年代以降テレビアニメ(「みつばちマーヤの冒険」)として制作・放映され、世界各国にも輸出されましたが、オリジナルはドイツの作家ワルデマル・ボンゼルスによる児童文学作品なんですね。今回のアニメは日本アニメとは相当に違う図柄(→動画)なので、以前のイメージが頭に残っている人はとまどうかも・・・。(虫が出てくる3Dアニメはブキミな感じがしないでもない。) 韓国題は「마야」。日本公開は未定です。
 10位「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ビギン・アゲイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/13・・・・・・・・・・・・281,630 ・・・・・・・・・・1,169,678 ・・・・・9,259・・・・・・・・355
2(8)・・自由が丘8丁目(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・・・6,598 ・・・・・・・・・・・・・10,310 ・・・・・・・・85・・・・・・・・・45
3(44)・・サンシャイン/歌声が響く街 ・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・・6,500 ・・・・・・・・・・・・・20,331 ・・・・・・・156・・・・・・・・114
4(3)・・足球王(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/21・・・・・・・・・・・・・・3,157・・・・・・・・・・・・・・20,607 ・・・・・・・161・・・・・・・・・37
5(4)・・そばの花・運の良い日・春、春(韓国)・・8/21・・・・・・・・・・・・・1,886・・・・・・・・・・・・・・18,691 ・・・・・・・128・・・・・・・・・26

 2・3位の2作品が新登場です。
 2位「自由が丘8丁目」はホン・サンス監督の新作。監督のファンという加瀬亮が韓国映画初出演しています。身体の具合が悪く、山に入って療養生活をしていた女性語学講師クォン・ミラ(ソ・ヨンファ)が健康を取り戻してソウルの語学学校に戻ると、そこに分厚い封筒が置かれていた。同じ学校の講師で、2年前彼女にプロポーズし拒絶された森(加瀬亮)から送られた手紙が何枚も入っている。1度は帰国していた森が再び韓国に戻ってきて彼女を探しているのだ。手紙を1枚読んだ後、新鮮な空気を吸おうと階段を降りる時、彼女は気が遠くなって倒れ、手に持っていた手紙を落としてしまいます。散らばった手紙は拾い集めたものの、それらに日付がないことに気づいた彼女。はたしてどんな順序で書かれたのか知る術がなくなっていまいます。・・・ということで「時間の枠組みを打ち破ってストーリーを論理的に配列させる!」とか「散らばった時間のパズルが人生の意味を伝える」といった新聞の映画評が出てくるというわけ。出演は他にムン・ソリや「ヘウォンの恋愛日記」のチョン・ウンチェ等。(セリフの大部分は英語だって!?) 原題は「자유의 언덕(自由の丘)」です。(これがなんでこの邦題になるんだろう?)
 3位「サンシャイン/歌声が響く街」はイギリスのミュージカル。日本では8月1日に公開され、現在も上映されています。韓国題は「선샤인 온 리스」です。
コメント (3)
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