ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [3月27日(金)~3月29日(日)]

2015-03-31 23:14:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 女子高生部活映画対決。<ぴあ映画生活>の評点を見ると「くちびるに歌を」が81点で「幕が上がる」が68点。私ヌルボの感想とは全く逆。「幕が上がる」には85点をつけてもいいくらい。高校演劇部経験ありという黒木華の映画は初めてですが、ベルリン映画祭での最優秀女優賞受賞にナットク。ももクロもがんばってますが、アンチでつけられた極端な低得点に足を引っ張られてるのはかわいそう。アイドル映画っぽい稚拙さはナシ。オススメです。粉川哲夫さんの楽しいネタバレ記事は→コチラ

 シネマ・ジャック&ベティの「ふたつの祖国、ひとつの愛 ~イ・ジュンソプの妻~」。初日(28日)に行けず昨日鑑賞。酒井充子監督の舞台挨拶が聞けなかったのは残念。いろいろ質問したかったんですけどね。詳しい内容紹介は→コチラ

 韓国映画関係の注目情報。4月10・11日と17・18日19時~「南営洞1985 国家暴力:22日間の記録」「南部軍 愛と幻想のパルチザン」の上映会。場所は駒込の東京琉球館です。→コチラ参照。
 5月16日~6月26日<カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2015>の中で、韓国映画はキム・ドンフ監督:/ キム・ギドク製作総指揮「鰻の男」、キム・ソンフン監督「最後まで行く」、キム・ヒョンソク監督「セシボン」、イ・ハン監督「優しい嘘」の4作品を上映。ヌルボの期待は「優しい嘘」。コ・アソンの主演作。ある日突然自殺した妹(キム・ヒャンギ)の置かれていた状況を、彼女の友人や残されたメッセージから知ることになる・・・というストーリーです。
 5月23~29日は、ヌルボ行きつけの映画館の1つキネカ大森で「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」(と、「ハイヒールの男」)を上映。これもぜひ多くの人に観てほしい映画です。

「朝鮮日報」3月27日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「インサージェント」
  変えられなければ覆せ ★★★☆
 「二十歳」
  比類ない軽快な青春物 ★★★☆
 「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」
  騙されてやる美徳とは ★★★\t
 「世界一周」
  父を訪ねる優しい映画 ★★★
 「コメット」
  恋人の間に宇宙がある ★★★☆
 「ガンズ&ゴールド」
  アクションの後はメロ ★★☆
 「世界一周」は危機に瀕しているパパを救うため姉9歳と弟7歳が地下鉄常緑樹(サンノクス)駅から弘済(ホンジェ)駅まで向かうドタバタアドベンチャー韓国映画。「ガンズ&ゴールド」は日本では昨年11月に公開されました。他の4作品はどれも以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(3月31日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ポリス・ストーリー2 九龍の眼  9.6(21)
②千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1112)
③犬どろぼう完全計画(韓国)  9.3(1082)
④モダン・タイムス  9.2(85)
⑤ポンヌフの恋人たち  9.1(52)
⑥ポリス・ストーリー 香港国際警察  8.9(36)
⑦スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(221)
⑧あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1225)
⑨リヴァイアサン  8.8(31)
⑩グッド・ライ~いちばん優しい嘘~  8.8(37)

 ①と⑩が今回の新登場です。
 ①「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」は、1週前スタートの「ポリス・ストーリー 香港国際警察」に続くシリーズ第2作。この頃は悪質な爆弾組織といっても目的は金めあての不動産会社脅迫だったのか。韓国題は「폴리스 스토리 2 - 구룡의 눈」です。
 ⑩「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」は、80年代内戦期のスーダンからアメリカに避難した難民たちの実話がモチーフ。難民の青年たちに仕事を斡旋することになったカンザス州の職業紹介所職員キャリー(リース・ウィザースプーン)。しかし電話を見るのも初めてという彼らにとってアメリカ社会への適応は大変だし、キャリーもまた手を焼くことが多くストレスも募りますが・・・。「ワイルド」等々このところリース・ウィザースプーンの出演作品は社会的メッセージが込められているようです。そういえば「ビッグイシュー日本版259号」(3月15日発売)は彼女の表紙で、本文記事でもこの映画について語っていました。(→コチラ参照。) 韓国題は「뷰티풀 라이」。日本公開は4月17日です。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②リヴァイアサン  8.6(5)
③セッション  8.4(7)
④大統領の料理人  8.0(1)
⑤フォックスキャッチャー  7.8(6)
⑤イーダ  7.8(6)
⑦自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑧バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.6(6)
⑨フレンチアルプスで起きたこと(ツーリスト)  7.5(4)
⑩キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.4(7)

 作品の入れ替わりはありましたが、新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月27日(金)~3月29日(日)] ★★★

         韓国の青春映画「二十歳」が他を圧倒

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数

1(28)・・二十歳(韓国)・・・・・・・・・・・・・3/25 ・・・・・・・・・・・852,964 ・・・・・・・・・1,136,853・・・・・・・・・8,745・・・・・・・・925
2(1)・・セッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・252,678 ・・・・・・・・・1,238,403・・・・・・・・・9,875・・・・・・・・524
3(2)・・キングスマン ・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・213,730 ・・・・・・・・・5,669,207・・・・・・・・46,890・・・・・・・・474
       ザ・シークレット・サービス
4(新)・・インサージェント・・・・・・・・・・3/25 ・・・・・・・・・・・147,295 ・・・・・・・・・・・211,201・・・・・・・・・1,614・・・・・・・・479
5(3)・・シンデレラ ・・・・・・・・・・・・・・・・3/19 ・・・・・・・・・・・146,968 ・・・・・・・・・・・580,488・・・・・・・・・4,481・・・・・・・・437
6(4)・・ラン・オールナイト・・・・・・・・・・3/19 ・・・・・・・・・・・・36,774 ・・・・・・・・・・・272,325・・・・・・・・・2,165・・・・・・・・285
7(5)・・殺人依頼(韓国)・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・・20,346 ・・・・・・・・・・・842,245・・・・・・・・・6,893・・・・・・・・244
8(6)・・チャッピー・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・・・・8,967 ・・・・・・・・・・・569,218・・・・・・・・・4,587・・・・・・・・・98
9(8)・・ヘルモニ(韓国) ・・・・・・・・・・・・3/05・・・・・・・・・・・・・・8,336 ・・・・・・・・・・・516,791・・・・・・・・・4,076・・・・・・・・101
10(新)・・グッド・ライ・・・・・・・・・・・・・・・3/26 ・・・・・・・・・・・・・7,544 ・・・・・・・・・・・・・9,137・・・・・・・・・・・・70・・・・・・・・・89
      ~いちばん優しい嘘~
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・4・10位の3作品です。
 1位「二十歳」は、韓国の青春ドラマ、かな? 特別なことはしてないのに人気だけはあるフリーターのチホ(キム・ウビン)、漫画家になる夢のために休まず準備する浪人生ドンウ(2PMジュノ)、大企業入社が目標でスペックは高いが酒が入ると豹変する大学1年生ギョンジェ(カン・ハヌル)の3人は高校の同級生で20歳。そんな彼らの成長物語です。1つ前の記事で紹介したね進路の悩みを抱える(タイプの違う)青年たちを描いたドラマ「青い鳥の家」とも共通するところがあるのかな?とも思いましたが、ちょっとコメディっぽい映画のようですよ。 原題は「스물」です。
 4位「インサージェント」は昨年公開のSFファンタジーアクション「ダイバージェント」の続編です。100年後のシカゴのディストピア社会。主人公の少女トリス(シェイリーン・ウッドリー)が16歳になって「無欲」「高潔」等5つの派閥の中から「勇敢」派閥を選んで入会儀式に臨みますが、やがて「博学」派閥リーダーのジェニーン(ケイト・ウィンスレット)がそのディストピア社会を支配しようとする野望の持ち主だったことを知り、それを阻もうと戦い、その過程で家族を失います。・・・というのが前作の展開。この続編では、その背後に秘められた過去の出来事が明らかにされていきます。韓国題は「인서전트」。日本公開は年内とのことです。
 10位「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・セッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・252,678・・・・・・・・・・1,238,403・・・・・・・・・9,875 ・・・・・・・・574
2(新)・・グッド・ライ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/26・・・・・・・・・・・・・・8,316・・・・・・・・・・・・・11,805・・・・・・・・・・・・91 ・・・・・・・・111
      ~いちばん優しい嘘~
3(3)・・思い出のマーニー(日本) ・・・・・・・・・3/19 ・・・・・・・・・・・・・4,538 ・・・・・・・・・・・・・33,087 ・・・・・・・・・・253 ・・・・・・・・・50
4(2)・・ソーシャルフォビア(韓国)・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・・・4,446 ・・・・・・・・・・・・246,722・・・・・・・・・1,941 ・・・・・・・・・88
5(新)・・コメット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/25・・・・・・・・・・・・・・3,066 ・・・・・・・・・・・・・・5,581・・・・・・・・・・・・42 ・・・・・・・・121

 2位「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」と5位「コメット」が新登場です。
 2位「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」については上述しました。
 5位「コメット」は、アメリカのラブ・ロマンス。コメット、すなわち流星群を見るために行ったハリウッド・フォーエバー墓地でデル(ジャスティン・ロング)とキンバリー(エミー・ロッサム)が出逢い、一目で恋に落ちます。その後の6年の間、舞台はニューヨーク、パリ等々と時と場所を行き来して2人の関係がパラレルに描かれます。・・・うーむ、なんか象徴的というか芸術的というか、そんな描き方をした作品かな? 韓国題は「코멧」。日本公開は未定のようです。
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韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20(2015年3月23日~3月29日)

2015-03-30 23:49:44 | 韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20
 2ヵ月に1回の記事です。前回は→コチラ

 データの出所は韓国の視聴率調査機関<TNmS>のサイト中の「全国・地上波」の部です。(→コチラ。)

 韓国の新聞等を見ていたら最近<뇌섹남(ノェセクナム)>という新語があるそうです。시한 자(脳がセクシーな男子)」の略語で、→コチラのブログ記事によると「単純に頭がいいということだけではなく、個性的な考えをもつ魅力的な男性」とのことです。2月26日tvNでスタートした「脳セク時代-問題的男子(뇌섹시대-문제적남자)」という番組がこの言葉を一層流行らせたようですが、このtvNというのはCJ 系列で、韓国最大手ケーブルテレビの総合エンターテイメントチャンネルです。昨年から話題のドラマ「未生(ミセン.미생)」「応答せよ」シリーズもこのtvNで、地上波ではないため下のランキングには入っていません。上記リンク先でもケーブルテレビ番組の個々のデータはわからず。今のところしょうがないとしか言えません。
 なお、「tvNをインターネットで視聴したい」という方は→コチラ参照。


【3月23日(月)~3月29日(日)】

①日日連続劇「あなただけが私の愛[당신만이내사랑]」(KBS1)  28.8%

②週末連続劇「青い鳥の家[파랑새의 집]」(KBS2)  25.0%
 人気だった「家族同士、どうして」の後続ドラマ。進路の悩みを抱える青年たちの物語で、韓国の現実をもろ反映。韓国で2月21日からスタートしました。就職浪人の主人公キム・ジワン(イ・ジュニョク)は父親を早く亡くし、名門大学を卒業していないため、なかなか就職が決まらず30歳も迫っています。カムジャタンの店を営む母ソニ(チェ・ミョンキル)はお金がなくて息子を良い大学に行かせられなかったことを気にしています。性格がよさそうな異母妹ハン・ウンス(チェ・スビン)はデザイナーをめざしつつ最低時給(5,580ウォン)でバイト中。彼女の親友カン・ヨンジュ(キョン・スジン)は難関大学を出て難関の教員採用試験にも合格して教師にはなったものの、母親の勧める縁談にも気が乗らないばかりか教職にも充足感が得られず、望んだ道を進むべく決意します。初回の放送ではジワンが23回目の面接に向かいます。その途中友人ヒョンド(イ・サンヨプ)が倒れたというウソのため遅刻するもののなんとか面接は受けられましたが結果は不合格。そのヒョンドは中堅企業会長の父親テス(チョン・ホジン)の息子ですが、就職もせずバンド活動に熱中して父親を悩ませています。実はテスはジワンの亡父の部下。コネは使わないというジワンでしたが、彼がインターネットで探した次の会社の面接に行ってみると、ヒョンドがいるではないの。なんだ、実はそのテスの会社だったとは! あらら。一方ヒョンドも父親の脅しで願書を出してやってきたんだと。・・・うーむ、たしかに青年層の就職難という現実を反映したドラマではありますが、そこはやっぱり韓国ドラマ。最初からいろいろ偶然が重なったり、お約束の「出生の秘密」(←ハン・ウンスの)の伏線が見てとれるような・・・。ジワン父の死にも何か秘密がある? 宣伝文句にも「試練を乗り越えていく若者たちの成長と、血縁を超える家族の拡張を描いた・・・」とあるしねー。

③週末ドラマ「バラ色の恋人たち[장미빛 연인들]」(MBC)  22.2%
 ④位→③位。

④日日ドラマ「甘い秘密[달콤한 비밀]」(KBS2)  19.6%
 ⑥位→④位。

⑤朝ドラマ「嵐の女[폭풍의 여자]」(MBC)  17.1%
 ⑱位→⑧位→⑤位と連続して上昇。

⑥KBSニュース9(KBS1)  15.9%

⑦週末特別企画「女王の花[여왕의 꽃]」(MBC)  15.0%
 「伝説の魔女」の後続ドラマとして3月14日から始まりました。ヒロインのチョン・ウネ(キム・ソンリョン)は貧しい家庭に育ったつらさから成功することこそが幸せだと考え、野心のため自身の子を捨てて渡米し、帰国後はレナ・チョンの名で美貌のスターシェフで料理ショーのMCとして有名に。しかし彼女の内心は金のため母と娘まで失った悲しみでいっぱい。一方、その実の娘カン・イソル(イ・ソンギョン)は、いつ復学できるか分からない休学生で、養母(ソン・オクスク)と異母妹(イ・ヘイン)を扶養するため台湾の高雄でばりばりバイトしながら生きている。明るくてハツラツとしてはいますが、自分を捨てた母親を恨んでいる・・・って、そりゃそうだわなー。で、物語はレナ・チョンが自分が捨てた娘と再会することで新たに展開していきます。初回から「野望のために殺人現場を見ながらも黙認」とか刺激的だなー。あ、キム・ミスクがレナ・チョンの過去を暴こうとする女性マ・ヒラ役で出演しているのか。

⑧無限挑戦[무한도전](MBC)  14.6%
 前回は番外だったので書きませんでしたが、この番組で昨年11月から5回にわたり放映された特別企画<トトガ(토토가)>(토요일 토요일은 가수다.土曜日、土曜日は歌手だ)はイ•ヒョリ、ピンクル、SES等々90年代の人気歌手が多数出演。レトロブームに拍車をかけました。登場した歌手はカラオケで自分の歌で難点とれるか挑戦するという趣向。キム・ヒョンジョンやキム・ゴンモ等は100点でした。<エンハウィキミラー>の詳しい記事(韓国語)は→コチラ。また토토가で動画検索すると、大体見ることができます。→関連TVニュース動画は→コチラ

⑨MBC日日特別企画「狎鴎亭白夜[압구정백야]」(MBC)  14.6%
 ⑭位→⑨位。

⑩サッカー国家代表評価戦(<韓国vsウズベキスタン>生中継) [축구국가대표평가전(생)<대한민국:우즈베키스탄>](KBS2)  19.6%
 3月27日大田でのゲーム。韓国が先制したものの追いつかれて1:1のドローでした。なお、ウズベキスタンは高麗人(韓国系の住民)が多く居留する所で、現在も韓国とそれなりの関係があるみたい(?)。

⑪ハッピー・サンデー[해피선데이](KBS2)  13.6%

⑫ギャグコンサート[개그콘서트](KBS2)  13.6%

⑬キム・ビョンマンのジャングルの法則withインドシナ[김병만의 정글의 법칙 IN인도차이나]」(SBS)  13.4%
 そうか、インドシナにもジャングルはあるか。韓国では「インドチャイナ」というとは今まで知りませんでした。

⑭歌謡舞台[가요무대](KBS1)  13.4%
 手堅い人気の歌謡番組。あ、最近見てなかったな。

⑮「全国歌自慢[전국노래자랑]」(KBS1)  13.1%
 根強い人気の長寿番組。

⑯日日朝連続劇「恍惚の隣人[황홀한 이웃]」(SBS)  12.9%
 ⑱位→⑯位。

⑰視聴者コラム「私たちが暮らす世の中[우리 사는 세상]」(KBS1)  12.7%
 1998年から続いている番組。視聴者から寄せられる声を平日の18:55~19:00の5分間放映。

⑱KBSニュース7(KBS1)  12.4%

⑲KBSニュース特報(18:30)<龍仁道路工事現場崩壊[용인도로공사현장붕괴]>(KBS1)  12.4%
 3月25日ソウル近郊の龍仁(ヨンイン)市の道路の橋脚建設現場でコンクリート建造物が崩壊し、作業員16名が10mほど落下、1人が死亡しました。画像検索結果(→コチラを見ると、事故の規模の大きさがわかります。

⑲視聴者コラム 私たちが暮らす世の中[시청자칼럼 우리 사는 세상](KBS1)  12.0%
 月~金の18:55~19:00、つまりニュースの5分間放映。世の中のさまざまな問題に対して、視聴者たちが意見・提言を語ります。

⑳賢い消費者レポート[똑똑한 소비자 리포트](KBS1)  12.0%
 2013年 4月始まった番組で毎週金曜19:30~放映。消費者が商品の価値を評価するコーナーや、消費者の不満を訪ねて行って解決するコーナー等があります。3月27日には高飛車な家主に対する入居者の悩みの問題や、ソーシャルコマース業者による被害を取り上げたようです。
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建て替えが進む銀座・大倉本館と、昔の大倉組本館、大倉本邸のこと等

2015-03-25 17:47:58 | 韓国・朝鮮と日本の間のいろいろ
 3月に入ってから銀座に3回行きました。で、とくに意識していなくても目についたのは建て替え・新築のビルが多いこと。モザイク銀座阪急(銀座TSビル)の撤去・新ビルの建設工事は2012年から始まっていますが、近くのニュー・トーキョー本店も近く取り壊し工事に入るのでしょうか?
 21日、銀座4丁目交差点まで行くと日産銀座ギャラリー(サッポロ銀座ビル)は跡形もなし。少し南の松坂屋銀座店の跡地も、だだっ広い更地に大きなクレーンが何台も置かれていました。そして北に歩いてすぐ、ブルガリ、シャネル、ルイ・ヴィトン、カルティエといった最強のブランドショップが建ち並ぶ銀座2丁目交差点方面に向かうと・・・。
 右(東)手前がブルガリ銀座タワー店。その北隣の伊東屋銀座本店も建て替え工事中ですが・・・。交差点北西角を見ると・・・。

 あれれ。ここも工事中で、そこにあったはずのカルティエは50m先(西)に移転してます。
 じつはそのカルティエが入居していたビルは大倉本館というビルで、何をかくそう私ヌルボが2年前に写真を撮っていました。ほぼ同じ位置で今回も撮ったので比べてみましょう。
《2013年1月》

右(東)奥がブルガリのビル。

大倉本館を探して来たらカルティエだった。

このビル名の認知度はどれほど?

 《2015年3月》

大倉本館のビルがなくなったのでブルガリがよく見える。

今たくさんある工事現場の1つにすぎない。

来年8月末に新ビル完成か。


 ところで私ヌルボ、なんで2013年1月にこの大倉本館の写真を撮ったかというと、砂川幸雄「大倉喜八郎の豪快なる生涯」(草思社文庫)を読んだ直後で、銀座に彼の「栄華の名残り」があることを知ったから。つまり、このビルのことです。
 明治前期から、近代日本の発展とともに次々と事業を拡大し、莫大な財を成した実業家・大倉喜八郎(1837~1928)については、とても簡単には書けません。とりあえずウィキペディアは→コチラ

 取り壊された大倉本館ビルの表通り側の外壁下部には、下の写真のようにレリーフがありました。1882(明治15)年設立した日本初の電力会社・東京電燈が宣伝の一環として銀座大倉組商会事務所前で日本初のアーク灯を点火し、驚嘆した市民が毎夜見学に押しかけたそうですが、そのようすを描いた錦絵をレリーフにしたものです。(→関連記事。)
 新しいビルでも設置されるのでしょうか?
    
 彼は日韓間の近代史を見る時にも欠かすことのできない人物で、たとえば赤坂にある大倉集古館所蔵の朝鮮の文化遺物については返還問題が現今の課題にもなっています。

 上記の文庫本を読んで、私ヌルボが理解したのは莫大な財産の築き方です。それは時代の少し先を的確に読むこと。幕末~維新の激動期を前に銃砲の商売を始めたのが最初。私費で米欧を周り岩倉使節団一行と親しくなり、たとえばその後の国の軍事的拡張とともに軍隊の装備調達や兵員の移送に食糧の輸送、施設の建設等々をしっかり請け負ったりして、これは儲かるしかありません。
 話はそれますが、同様の時代を先読みする目を持って事業を拡大した韓国人を2人思い出しました。
        
 サムソンの創業者・李秉喆(イ・ビョンチョル)と、あの統一教会の文鮮明(ムン・ソンミョン)です。左の漫画本は昨年12月アラディン中古書店江南店で購入。右の文庫本は以前近所の神社境内でたぶん信者によって置かれていたものを持ち帰って読みました。
 とくに李秉喆は、自前の銀行をあえて持とうとしなかったところも大倉喜八郎とよく似ています。

 さて、往時の大倉喜八郎の金満ぶりを示すのが下の絵。

 1878(明治11)年溜池葵町(後に赤坂葵町)に建てられた大倉本邸です。現在のホテルオークラの場所。この絵は明治何年頃のものかな? その敷地内に1898年に建てられたのが大倉商業学校。その後身である東京経済大学の校章の葵はここの地名に由来しているそうです。また大倉集古館の開館は1917年です。

 <セメント王>浅野総一郎等とは違って、大倉喜八郎がどんな会社を経営して成功したかというイメージが思い浮かばないのは、1つ2つ手がけた事業の成功にあきたらず、すぐ次のことに乗り出したから。彼が設立に関与した企業・建築は200以上に及ぶといわれます。その核となったのが1873 (明治6)年設立の大倉組。下の写真は1915(大正4)年竣工の大倉組の社屋。現在の銀座2丁目に建てられたということは、大倉本館と同じ所?
  なかなかリッパな建築物で、今回取り壊した大倉本館ビルよりずっと風格が感じられます。関東大震災で内部が焼失したものの、その後もしばらく使われていたそうです。
 この建物が造られた2年後の1917(大正6)年、大倉組は土木建設部門を大倉土木組に、石炭採掘・鉄鋼販売を大倉鉱業に、残りの主力商事部門を大倉商事として再編されました。
 大倉土木組は現在の大成建設で、今回の建て替え工事にも携わっています。「大成」の社名は大倉喜八郎がみずから選定した戒名「大成院殿礼本超邁鶴翁大居士」からつけたものです。
 また大倉鉱業の後身が、現在大倉本館・別館の賃貸・管理を主要事業としている中央建物。全然違う業種なのになんで?と思いますが、終戦後大倉商事とする大倉財閥が財閥解体の対象企業となったため、1949(昭和24)年に旧大倉財閥の土地・建物を基に新たに発足させたのが中央建物株式会社なのだそうです。
 旧大倉財閥の中心だった総合商社・大倉商事は、その終戦直後の困難は乗り切りましたが、90年代のバブル崩壊でダメージを受けて1998年自己破産に追い込まれ、1873年の大倉組設立から125年の歴史にピリオドを打ちました。そして大倉商事の社長だった大倉喜八郎の曾孫・大倉喜彦氏が中央建物社長に就任して今に至っているということです。(大倉喜彦氏は現在ホテルオークラ取締役会長、大倉集古館館長等の肩書もあります。)
現在、中央建物が現在管理しているもう1つのビルが大倉本館のすぐ南西にある大倉別館です。
         
 この写真を見ると年期の入った雑居ビルといった感じですが・・・。
      
 なんだ、カルティエの移転先ではないの!(左) 2013年の写真(右)と比べると違いがわかりますね。

 上述のように、大倉喜八郎の「周辺のこと」だけでもこれだけ長くなってしまいました。
 本ブログの主旨である日本と朝鮮との関係に絞っても、さらにテーマを小分けにしなければならないほどネタがたくさんあります。
 それらについては(いつもの)また今度、ということにしておきます。

【注】神戸と札幌の大倉山
神戸市の大倉山は、大倉喜八郎が日清戦争後、安養寺山の約8千坪の土地を買い取って広大な別荘を建てた所で、その後彼自身により1910年神戸市に寄贈された。
札幌市の大倉山ジャンプ競技場の名は、秩父宮の口添えにより大倉財閥2代目総帥の大倉喜七郎(1882~1963)男爵が私財を投じて建設したもので、完成後札幌市に寄贈され、1932年の開場式で市長により大倉シャンツェと命名されたことに由来する。

【注の注】別の大倉さん
①大倉孫兵衛(1843~1921)は大倉孫兵衛洋紙店(現・新生紙パルプ商事)を設立した実業家。また息子の和親とともに大倉陶園を設立して日本の陶磁器産業に大きく貢献をした。
②横浜の大倉山記念館は実業家の大倉邦彦(1882-1971)により1932年創建された大倉精神文化研究所の本館。彼は上記の大倉洋紙店に入社し、2代目社長の大倉文二に見込まれて婿養子となり、その後社長となった人物。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [3月20日(金)~3月22日(日)]

2015-03-24 20:00:00 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 横浜のシネマ・ジャック&ベティでやっと今週[3月28日(土)から始まる「ふたつの祖国、ひとつの愛 ~イ・ジュンソプの妻~」。初日には酒井充子監督による舞台挨拶があるとか。ぜひ行かなければ・・・。ユーロスペースや新宿武蔵野館等で5月1日公開のオススメ韓国映画「私の少女」も6月6日から上映。インド映画「女神は二度微笑む」は4月18日からか。待ち遠しいなー。

 このところ、韓国の動員数ランキングを見てもこれといったヒット作・注目作なし。毎度お世話になっているSARUさんのツイッターに<ExtremeMovie>という韓国サイト中の「2015年韓国映画開封予定作」という記事(→コチラ.韓国語)が紹介されていました。監督と主な出演俳優の名前入り。それをたよりに情報収集すると、<Kstyle>のサイトいろいろ関連記事が載っています。たとえば・・・。
 チェ・ドンフン監督「暗殺」(→コチラ)は1930年代の上海臨時政府と独立軍を描いた作品でハ・ジョンウ、チョン・ジヒョン、イ・ジョンジェという豪華キャスト。イ・ソクフン監督「ヒマラヤ」(→コチラ)は2005年のエベレスト登山で死亡した後輩隊員たちの遺体を回収するため、命がけで再びエベレストに登った登山家のオム・ホンギル隊長と隊員たちの物語で、ファン・ジョンミンとユソンが夫婦役。イ・ユンギ監督「男と女」(→コチラ)では、コン・ユとチョン・ドヨンが<正統派メロ映画>で共演とか。そのチョン・ドヨンは、パク・フンシク監督の時代劇「侠女」(→コチラ)ではイ・ビョンホンと共演。これ2014年公開予定って・・・。遅れてるの? イ・ジュンイク監督「使徒」は、ドラマや「王の涙」で日本でもかなり知られるようになった(?)米びつに閉じ込められて死を迎えた思悼世子の話を描いた時代劇で、ソン•ガンホ、ムン•グニョン、ユ•アイン等の人気俳優が出演。これについては→コチラのブログ記事参照。

「朝鮮日報」3月20日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「シンデレラ」

   久しぶりのガラスの靴 ★★★☆

 「グラウンドの異邦人」

   在日同胞野球団の追憶 ★★★☆

 「思い出のマーニー」

   微かな思い出の錬金術 ★★★☆

 「アンリミテッド」

   逆転につぐ逆転で混乱 ★★★

 「モンゴリアン・プリンセス」

   実にかわいいヒロイン ★★

 「リヴァイアサン」

   人間野蛮の冷酷な素顔 ★★★★

 「モダン・タイムス」

   彼はすべての喜劇の父 ★★★★

 「大統領の料理士」

   よく出来た仏蘭西料理 ★★★

「グラウンドの異邦人」は1982年韓国の鳳凰大旗争奪全国高校野球大会に参加した在日同胞学生野球団についてのドキュメンタリー。(→参考。) 日本でも公開してほしいなあ。「アンリミテッド」はアメリカのサスペンス・アクションで3月28日日本公開。「モンゴリアン・プリンセス」は、恋愛とは無縁だった34歳の独身男性ダヌが映画館で知り合ったフランス人女性と出会って心をときめかせて・・・という独立系韓国映画。他の5作品は以下の記事中に説明あり。

           ★★★ Daumの人気順位(3月24日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1111)
②犬どろぼう完全計画(韓国)  9.2(1071)
③モダン・タイムス  9.2(83)
④ポンヌフの恋人たち9.1(52)
⑤ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー  9.0(27)
⑥ポリス・ストーリー 香港国際警察  8.9(36)
⑦スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(221)
⑧あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1224)
⑨チャイニーズ・ゴースト・ストーリー  8.8(170)
⑩妻への家路  8.7(105)

 ③⑥⑨の3作品が今回の新登場なのですが、すべて旧作の再上映。日本映画の新作のほとんどが人気小説や漫画を原作としていたり、ハリウッド映画も他国のヒット作をリメイクしたりと、ここに至って世界の映画界はアイディア枯渇の危機に直面してる?・・・ということをなんとなく考えてしまいました。
 ③「モダン・タイムス」は1936年の作品。79年前か。2.26事件の年。韓国題は「모던 타임즈」。「モダンタイムジュ」とちゃんと濁ってます。
 ⑥「ポリス・ストーリー 香港国際警察」は1985年。ちょうど30年前。ポスターの画像を見て、ジャッキー・チェンの若い頃(30歳くらい)の顔を再確認しました。彼、この作品のアクションで脊椎骨折・骨盤脱臼という大怪我をしてるんですね。(彼のことを韓国では성룡(成龍.ソンニョン)といってます。) 韓国題は「폴리스 스토리」。
 ⑨「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」も80年代(1987年)の香港映画。コチラの韓国題は「천녀유혼(倩女幽魂)」と原題そのまま。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②サンドラの週末  8.6(5)
③リヴァイアサン  8.5(4)
④セッション  8.4(7)
⑤大統領の料理人  8.0(1)
⑥フォックスキャッチャー  7.8(6)
⑥イーダ  7.8(6)
⑧自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑨インターステラー  7.6(9)
⑩バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.6(6)

 新登場は③と⑤の2作品です。
 ③「リヴァイアサン」は、ロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ監督作品で、カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞、ロンドン映画祭最優秀賞、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞等を受賞しています。物語の舞台はフィンランドに近いバレンツ海に面した小さな町で、入り江にはクジラもやってくる。ところがそんな自然がいっぱいの町にも開発の手が伸びる。自動車修理業を営む主人公コリアに、ある日町長が土地と家の買収をもちかけるが、そこには魂胆が・・・。コリアは同意せず、強欲な町長の策略に対抗するためモスクワの弁護士を雇うのだが・・・。急速な経済発展の裏面で庶民の生活も社会のモラルも崩れていく現実を描くというと、ジャ・ジャンクー監督「罪の手ざわり」と共通するものがありそう。韓国題は「리바이어던」。原題「Leviathan」を韓国では「リバイアドン」と読みます。
 ⑤「大統領の料理人」は、日本では2013年公開されました。韓国題は「엘리제궁의 요리사(エリゼ宮の料理士)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月20日(金)~3月22日(日)] ★★★

         ずっとメガヒットなく、1位の「セッション」の動員数も40万以下

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(4)・・セッション・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・374,421 ・・・・・・・・・・・825,155・・・・・・・・・6,633・・・・・・・・574
2(1)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・317,719 ・・・・・・・・・5,334,107・・・・・・・・43,977・・・・・・・・546
       ザ・シークレット・サービス
3(14)・・シンデレラ・・・・・・・・・・・・・・・・3/19 ・・・・・・・・・・・311,240 ・・・・・・・・・・・353,581・・・・・・・・・2,786・・・・・・・・530
4(29)・・ラン・オールナイト・・・・・・・・・3/19 ・・・・・・・・・・・151,061 ・・・・・・・・・・・180,431・・・・・・・・・1,460・・・・・・・・410
5(1)・・殺人依頼(韓国)・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・139,758 ・・・・・・・・・・・780,580・・・・・・・・・6,412・・・・・・・・447
6(3)・・チャッピー・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・・94,347 ・・・・・・・・・・・544,403・・・・・・・・・4,400・・・・・・・・365
7(5)・・ソーシャルフォビア(韓国)・・・3/12・・・・・・・・・・・・・41,192 ・・・・・・・・・・・232,946・・・・・・・・・1,835・・・・・・・・245
8(6)・・ヘルモニ(韓国) ・・・・・・・・・・・・3/05・・・・・・・・・・・・・33,885 ・・・・・・・・・・・493,290・・・・・・・・・3,902・・・・・・・・207
9(新)・・思い出のマーニー(日本)・・・3/19 ・・・・・・・・・・・・19,471 ・・・・・・・・・・・・22,748・・・・・・・・・・・175・・・・・・・・242
10(7)・・イミテーション・ゲーム ・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・・18,207 ・・・・・・・・・・1,716,585・・・・・・・・13,488 ・・・・・・・114
       /エニグマと天才数学者の秘密
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は3・4・9位の3作品です。
 3位「シンデレラ」は、誰でも知ってるお話をディズニーがケネス・ブラナー監督により実写化。ケイト・ブランシェットも継母役として起用されるお年となりましたか。韓国題は「신데렐라」。日本公開は4月25日です。
 4位「ラン・オールナイト」はアメリカのアクション。元殺し屋のジミー(リーアム・ニーソン)が、息子マイクル(ジョエル・キナマン)を守るため殺した男は親友でもあるマフィアのボス・ショーン(エド•ハリス)の息子だった。組織を敵に回したジミーの緊迫の一夜がやってくる・・・。韓国題は「런 올 나이트」。日本公開は5月16日です。
 9位「思い出のマーニー」。ジブリ作品は韓国でも人気大ですが、ベスト10入りとはいえ数字的にはイマイチかな? 韓国題は「추억의 마니(追憶のマーニー)」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・セッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・374,421・・・・・・・・・・・・825,155・・・・・・・・・6,633 ・・・・・・・・574
2(2)・・ソーシャルフォビア(韓国)・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・・41,192 ・・・・・・・・・・・・232,946 ・・・・・・・・1,835 ・・・・・・・・245
3(新)・・思い出のマーニー(日本)・・・・・・・・3/19・・・・・・・・・・・・・19,471 ・・・・・・・・・・・・・22,748・・・・・・・・・・・175 ・・・・・・・・242
4(新)・・大統領の料理士 ・・・・・・・・・・・・・・・3/19・・・・・・・・・・・・・・8,316 ・・・・・・・・・・・・・11,805・・・・・・・・・・・・91 ・・・・・・・・111
5(4)・・オズ めざせ!エメラルドの国へ・・2/12・・・・・・・・・・・・・・2,725 ・・・・・・・・・・・・292,948・・・・・・・・・2,137 ・・・・・・・・・35

 3位「思い出のマーニー」と4位「大統領の料理士」が新登場ですが、いずれも上述しました。
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えっ、韓国の建築現場では設計図通り建てるとはかぎらない? (+韓国人の法意識)

2015-03-22 21:57:28 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 対馬の盗難仏像の返還問題、元徴用工に対する戦後補償問題等、日本人の常識からは疑問を感じざるをえない近年の韓国の司法判断に対して「国民情緒法」という言葉がよく使われています。ウィキペディア(→コチラ)の説明にあるように、「国民情緒」を優先して「罪刑法定主義を否定」し、憲法さえも超越する韓国の法の軽視の風潮を揶揄した言葉です。しかし、これは日本の誰かの造語ではなく、韓国内で金大中政権の頃から広まった言葉であるという重要なことが書かれていません。したがって、「反日的法解釈」としてのみ理解されるおそれがあるかもしれません。

 で、その「国民情緒法」が韓国の国民の間ではどう考えられているのだろうかと疑問に思って韓国雑誌や韓国サイトの記事をいろいろ読み漁っていると、月刊誌「新東亜」の2月号に<判決の誤りを常識により覆すだと?(판결의 오류를 상식으로 뒤집겠다고?)>という記事がありました。(→原文はコチラで読めます。)
 「国民情緒」という言葉こそ出てきませんが、韓国人の法意識を、具体例をあげつつ、その国民性や伝統的価値観等から説明していて興味深く読みました。
 今回は、この記事の本題ではなく、日韓の法意識の違いを説明するためにあげている建築方式の例が興味深かったというか、はっきり言って「驚いた」ので紹介します。
 とりあえず、その部分をまるごと訳出しました。

    《並たいていではない主体性》
 しかし、最近韓国と日本を比較した研究によると、韓国人は日本人に比べて自己主張が強く、自分が統制することを好み、自分の存在感が認められることを好む。このような特性は、韓国人が業務で柔軟かつ臨機応変に処することが非常に強いと評価されることと関連がある。韓国人は、現場で突然接する問題に積極的に対応して、自分の判断ですぐに仕事の処理をする点に強みがある。
 日本や西欧に行けば、定められた原則のとおりに、または規定による手続きをふまえないと何もできず待たなければならないことが多い。日本の建築放送を見ると、家を建てる時すべての材料が設計にしたがってあらかじめ裁断されて届けられ、現場では組み立てだけをする光景がよく見られる。このような作業を可能にするには、所定の設計に合わせてすべての人が一糸乱れず少しの誤差もなくことにあたる習慣が必要である
 ところが韓国の建設現場は、このような作業を行う技術がないのではなく、このようなプロセス自体を好まない。多くの建設現場で設計通りに工事は行われてはいない。前もってすべてが作られて組み立てだけするのではなく、現場の状況に合わせて柔軟に対処できる余地を持とうとする。そのまま決められた通りにするよりは、自分が思ったままに(마음대로)決定できる機会を持つことを望む。
 もちろん、現場で思ったままに下すその決定は、まさしく自分が正しいと信じることによるものだ。設計者と現場責任者の間には常に緊張が生じる。「おまえが現場に対して何を知っている?」という経験豊富な現場監督の口出しが常に聞こえてくる。このような主体性がまさに韓国経済の高速成長の秘訣の一つだ。
 このような主体的特性により、韓国人は司法部の判断をそのまま信じて従うより、個々人が、自分だけの司法判断を下すことを好む。巨大な組織の中で規範と原則によって自分の行動が決定され、自分の存在感が失われることを決して受け入れることができない韓国人は、司法判断においても自分だけの原則に沿った自分の判断が認められることを願う。自分の判断と一致していない判決は正しくもなく、自分の存在が無視されるように感じられ、到底耐えられない。だから静かに悲しみと怒りを飲み込む日本とは異なり、韓国人は人に聞こえるほど泣き叫び、当然人は聞いたふりをしてくれると期待する。

 ※筆者は、韓国人の特性やそれによる法意識を必ずしも肯定的に書いているわけではないので誤解なきよう。

 建築にはド素人の私ヌルボ、この記事を読むまで建築現場での設計者側と施工業者(直接的には現場監督)との関係性が日本と韓国で大きく(?)異なるということは全然知りませんでした。
 「工事理」や「工事理」という言葉の意味(→参考)等、若干付け焼刃で仕入れた知識では、設計者側が当然建築現場に足を運び、間違いなく設計図通りに工事が進行しているかを確認するわけですが、韓国では記事にあるように現場監督がその場でいろいろ自分の経験を武器に「物申す」ことが多いということでしょうか?
 もちろん韓国にも建築士がいて建築法もありますが、現場での慣行といったものがかなり違うのかな? ここらへん、正確なところは専門の方にお聞きしたいところです。

 韓国の建築といえば、いろいろ思い起こしたのが過去のいろんな事故のこと。
 たとえば→コチラの記事ではあの三豊デパートの崩落、聖水大橋の崩壊等々、たくさんの事故を写真入りで紹介しています。
 昨2014年5月には、牙山(アサン)で竣工間近のオフィステルが大きく傾いたことが報じられました。中央日報日本語版の記事(→コチラ)によると、「設計では基礎を頑丈にするために太さ40センチの鉄柱69本を打ち込むことになっていたが、実際はこれより10本少なく施工を行った」、また「設計図では厚さ1mのコンクリート基盤を積むことになっていたが、60cmしか設置しなかった」そうです。
 ※→関連記事。今年1月産経新聞「ビル傾く手抜き工事、韓国建設現場“あり得ない実態”」
 上記の事例など、施工の状況のチェックは一体どうなっていたのか、設計・施工のどちらにどれほど責任があるのかがよくわかりません。
 同様の建設現場の不正を伝えたニュースは2014年10月にもありました。「トンネルの要「ロックボルト」、設計の3割しかない区間も」という朝鮮日報(日本語版)の記事。(→コチラ(会員制)。または→コチラ。) 高速道路のトンネル工事で用いるロックボルトを設計よりも数千本から数万本ずつ少なく使用し、多額の工事代金を詐取した建設会社12社の社員が一斉に摘発され、ある土建会社は設計通りの本数の代金を発注者の韓国道路公社に請求して約8400万円を詐取したとか。また建設会社は発覚恐れ書類を改竄したり、道路公社と施工監理業者は資材の搬入数さえ確認せず等々、つまり設計&施工の会社ぐるみで、あきれるほど大がかりな犯罪です。
 国民の安全を犠牲にしたこのような大きな詐取事件だけでなく、建築現場での小規模の資材の横流しの事例はたくさんありそうで、以前何かで読んだことがありました。

 この「新東亜」の記事では、韓国がOECD加盟国中で腐敗指数も非常に高く、交通法規違反による交通事故と死傷者数も多い理由を次のように述べています。
 これらは一部のとくに不道徳な国民や地域・組織等に限定されるものではなく、「国民大部分に共通する特性」と考えた方がよい。つまり「個々の国民が規定、法律、原則より自分の判断を優先する」ためである。
 あえて罪を犯したり法律を無視しようというものではないのだが、決定の瞬間になぜかそれでも大丈夫そうな感じがする。「危険とは思えないんだけど」「この程度ならやってもいいのでは」「こうするのがよさそう」といった判断がごく自然になされる。 「法を破る」のではなく「私が主体的により良い判断をする」のだ。


 現場の人たちの経験知に根ざした職人精神(韓国語では匠人精神(장인정신)といったものが発揮されると「いい仕事をするねー」という評価につながるのでしょうが、「この程度なら手抜きしても大丈夫だろう」という根拠のない楽観的観測という形での「現場の主体的な判断」がはびこるとセウォル号沈没のような大事故にもなるわけで、実に厄介な「国民大部分に共通の特性」ですが・・・。(と書くとほとんど嫌韓サイトと同じような書きようになってしまいますね。)

 日本でも、半世紀以上前の家屋の建築現場では今のようにフェンスで囲うこともなく、道すがらかんなや墨壷(!)を使っているようすに見入ったりもしながら、出来上がっていく過程がわかったものです。昼飯時にはお酒なんかも飲んだりしてた、かな?
 他のいろんな業種でも、製造・セールスだの、学校だと就職指導だの、直接担当者の裁量部分が昔は相当大きかったと思います。それが責任体制とかコンプライアンスとかが重視される時代になって、個人裁量部分はずいぶん狭まってきました。ヌルボのような「昭和の人間」にとっては、融通が利かなくなったというマイナス面を痛感したことが多々ありましたが、まあ時代の流れというものですね。
 韓国の場合も、上述のような面は(ヌルボの持論の)「日本の24年遅れ」という時代の差によるところもあるかも、とも思いますが、やっぱり「新東亜」の記者も指摘しているような「国民大部分に共通する特性」なんですかねー。
コメント (10)
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[リッパート米大使襲撃事件]②韓国語で「雨降って地固まる」と大使。もっと適切なことわざがありそう?

2015-03-20 23:55:07 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 3月5日に襲われたリッパート駐韓アメリカ大使。右頬長さ11㎝、深さ3㎝の傷を負って約80針の縫合手術を受け、10日退院し、記者会見に臨みました。その話の内容等は中央日報(日本語版)(→コチラ)等参照。
 ハンギョレ(日本語版)(→コチラ)を読むと、警察が記者たちの荷物を無断で厳しく検査して抗議されたことが詳しく書かれているのがハンギョレらしいところ。しかし、今になって厳しく警備しても「後の祭り」というか「泥棒を見て縄をなう」というか・・・。韓国のことわざでいえば、
 소 잃고 외양간 고친다 (牛をなくして牛小屋直す)
ですね。
 ・・・と、ここで韓国語のことわざが頭に浮かんだのは、上記の記事等で伝えられているように、この記者会見の最後でリッパート大使が韓国語で「비온 뒤에 땅이 굳어진다(雨降って地固まる)」と語ったそうなので。このことわざに続けて「같이 갑시다(一緒に行きましょう)」としめくくってますが、話の少し前の方でも自分のことを「동네 아저씨(町内のおじさん)」「세준 아빠(セジュンのパパ)」と呼んでくれ」とちょこちょこと韓国語を交えていたりして、なかなか如才ないところを見せています。
 ※リッパート大使は今年1月生まれた長男をジェームス・ウィリアム・セジュンと名づけました。つまりミドルネームを韓国式の名前セジュン(세준.洗俊)にしたというわけ。この経緯や産後によいとされるワカメをいただいたこと等々は、彼のブログ<The Lipperts in Korea(韓国のリッパート一家)>(→コチラ)中の記事「세준이가 태어났어요!(セジュンが生まれました!)」(→コチラ)に赤ちゃんの写真入りで書かれています。とくに事件後、韓国人からたくさんのコメントが寄せられている点にも注目です。
 上記ブログでも、また自分のツイッター(→コチラ)でも随所にハングルの文章があり、今日も愛犬グリグスビーの「午後散歩をして楽しかったよ!」というハングルのツイートをリツイートしてます。(今やイヌもツイッターをやってるのか(笑))
 で、リッパート大使の韓国語の実力はどんなものかな?と、この記者会見の動画を見てみました。

 うーむ、やっぱり英語なまり(?)というか、まあそれなりに・・・ですかねー?
 彼の経歴を見ると、スタンフォード大学で政治学を専攻して修士号を取得した後は北京大学で中国語を勉強して・・・って、あら、そうなの!? 以下中略で2014年5月に国防長官首席補佐官だった彼が駐韓米大使に指名された、・・・ということは、それまで縁がなかった韓国に来てまだ1年にもなってないということか。つまり、事件に遭ったこの機会に付け焼刃的に仕入れた韓国語ではないんですね。

 韓国人が好きなことわざを話に織り込んだのもなかなかのものですが、ただ、この「雨降って地固まる」というのは私ヌルボとしては若干違和感があります。べつにアメリカと韓国がケンカしたわけでもなく、金基宗容疑者が自身の非を悟って親米に鞍替えしたわけでもないですからね。
 むしろ、この場合は「禍転じて福と為す」の方が適切だと思います。韓国語だと、
  전화위복(転禍為福)
ですね。
 ネット検索したところ、3月8日の中央日報に文在寅(ムン•ジェイン)、リッパート米大使見舞い… "転禍為福の機会にしなければ"」という見出しの記事がありました。(→コチラ(韓国語)。)
 新政治民主連合・文在寅代表がそう言ったのかと思って本文記事を読んでみると、彼が引用したことわざは「雨降って地固まる」で (・・・って、これを大使が憶えていて2日後に使ったというわけか。なあんだ)、「禍転じて福と為す」と言ったのは同行した金星坤(キム・ソンゴン)議員でした。(大使も「危機の中にチャンスがある」というアメリカのことわざを紹介したとか。Every crisis being an opportunity in disguise.かな?)

 さて、ここでアメリカにとって具体的に為すべき「福」とは何かと考えると、もちろん米韓同盟の維持・強化。大使の前の職位を見てわかるようにもちろん軍事的な面が要。この事件直後朴槿恵大統領やセヌリ党、保守系メディアがこぞって米韓同盟強化を訴えたばかりか、進歩陣営を代表する文在寅代表も13日のニュース(→連合通信(日本語版))によると「南北統一後も在韓米軍必要」と述べたとのこと。大統領選で朴槿恵に惜敗した進歩陣営の代表格のこの発言に対する支持層の反応も気になるところですが、アメリカ側にとってみれば文字通り「福」がもたらされたと見てよさそうです。
 ここでもうひとつ私ヌルボの頭に浮かんだことわざが「転んでもただでは起きぬ」。これに相当する韓国語のことわざはあるのかなあ? 넘어져도 그냥은 일어나지 않는다 と直訳して説明すればわかると思いますけどね。

 事件&政治の考察だか、韓国語のベンキョーだか、よくわからん記事になってしもた・・・。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [3月13日(金)~3月15日(日)]

2015-03-17 23:32:26 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今年は大阪アジアン映画祭は韓国映画が少なかったこともあって結局行かず。3月7日から始まっているシネマート六本木クロージング プレ企画<韓流祭>も、これまで観たもの以外でとくに観たいものもなく、全然足を運んでいません。(4月3日まで。)
 で、先週観た映画は「でーれーガールズ」(キネカ大森)だけ。ま、これは観て正解。昨年おもしろく読んだ「楽園のカンヴァス」の作家原田マハが原作で、なるほど岡山&倉敷が舞台。今読んでいる任文桓「日本帝国と大韓民国に仕えた官僚の回想」(ちくま文庫)にも岡山の六高時代のことが書かれているし、「本の雑誌」4月号には岡山にある巨大古書店の万歩書店の特集が載っているし、急に岡山づいちゃってます。そういえば、昨年風呂場読書で完読した奥泉光の「モーダルな事象」にも岡山が出てきたな。

 今やってる韓国映画で観たいものがなければ昔のものをと、韓国映像資料院のサイト(→コチラ)を開いてみると、下のような大きな画像が・・・。
 <高倉健・菅原文太レトロスペクティブ>と記されています。ちょうど先週の13日から今週19日まで「星が落ちる、高倉健と菅原文太追慕回顧展」という特集で2人の出演作をいろいろ上映しているのですね。(こういう分野では「親日」云々は関係ナシです。)
 そして、このサイトで今無料でネット鑑賞できるのが崔寅奎監督の家なき天使(집없는 천사)」(1941)。→コチラのページの下の「VOD 본편 감상」の、「감상하기」のボタンを押すのですが、その前に会員登録手続きが必要。そのめんどうな方法は→コチラの過去記事参照。日本統治下の作品なので、朝鮮語の部分には日本語字幕がついているので、(ヌルボのように)聴き取りが苦手という人もOK。・・・ということで、実はこれから観るところ。※この映画については→コチラのブログ記事にかなり詳しく書かれてます。

 先週は「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はありませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(3月17日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1109)
②犬どろぼう完全計画(韓国)  9.2(1061)
③ポンヌフの恋人たち9.1(52)
④ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー  9.0(27)
⑤スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(220)
⑥あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1225)
⑦セッション  8.9(401)
⑧妻への家路  8.7(105)
⑨6才のボクが、大人になるまで。  8.7(183)
⑩ワイルド  8.6(104)

 今回の新登場は⑦「セッション」だけです。サンダンス映画祭でのグランプリと観客賞ダブル受賞等多くの賞を受賞した作品です。名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)は世界的なジャズ・ドラマーを目指す青年。伝説の鬼教師フレッチャー(J・K・シモンズ←アカデミー賞助演男優賞)に抜擢され、彼のバンドに入るのですが、そのレッスンたるや暴言が途切れることなく浴びせられる狂気のレッスン。「世界で最も無駄な言葉が「もう十分よくやった」だ」とはねー。韓国題は原題「Whiplash」そのままの「위플래쉬」。日本公開は4月18日で、すでに公式サイトもできています。(→コチラ。)

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②セッション  8.6(6)
③サンドラの週末  8.6(5)
④フォックスキャッチャー  7.8(6)
④イーダ  7.8(6)
⑥自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑦インターステラー  7.6(9)
⑧バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.6(6)
⑨フレンチアルプスで起きたこと(ツーリスト)  7.5(4)
⑩キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.4(7)

 新登場は⑨「フレンチアルプスで起きたこと」だけです。昨年の東京国際映画祭では「ツーリスト」というタイトルで上映されたスウェーデン映画で、カンヌ映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞し、今年1月のバンクーバー映画批評家協会賞の外国語映画賞を受賞した作品です。いつも仕事に追われているトーマスは、久しぶりに家族と休暇を利用して妻・娘・息子たちと一緒にスウェーデンを離れ、アルプスにあるスキーリゾートにやってきます。その2日目、ゲレンデを臨む屋外レストランで昼食を一緒に食べていると、突然山の上から大量の雪が押し寄せてくる光景が眼前に迫ってきて、「え、雪崩!?」と頭も混乱しているうちに巨大な轟音と共に雪がレストランにも達しようかという状態。恐怖に包まれた妻と子はトーマスの姿を探すのですが、アレレ?ということになって・・・。パニック映画ではなくて辛辣なコメディ。これはおもしろそうな予感あり、です。韓国題は「포스 마쥬어: 화이트 베케이션」、日本公開は今夏です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月13日(金)~3月15日(日)] ★★★

         韓国の犯罪スリラー「殺人依頼」が1位

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(55)・・殺人依頼(韓国)・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・409,402 ・・・・・・・・・・・496,629・・・・・・・・・4,127・・・・・・・・646
2(1)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・388,770 ・・・・・・・・・4,820,463・・・・・・・・39,801・・・・・・・・569
       ザ・シークレット・サービス
3(新)・・チャッピー・・・・・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・328,822 ・・・・・・・・・・・375,160・・・・・・・・・3,075・・・・・・・・536
4(20)・・セッション・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12 ・・・・・・・・・・・236,728 ・・・・・・・・・・・294,585・・・・・・・・・2,375・・・・・・・・436
5(23)・・ソーシャルフォビア(韓国)・・3/12・・・・・・・・・・・・127,896 ・・・・・・・・・・・154,601・・・・・・・・・1,228・・・・・・・・368
6(4)・・ヘルモニ(韓国) ・・・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・・79,177 ・・・・・・・・・・・414,486・・・・・・・・・3,298・・・・・・・・332
7(3)・・イミテーション・ゲーム・・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・・68,413 ・・・・・・・・・・1,676,671・・・・・・・・13,180 ・・・・・・・300
       /エニグマと天才数学者の秘密
8(2)・・純粋の時代(韓国)・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・・35,875 ・・・・・・・・・・・447,257・・・・・・・・・3,583・・・・・・・・327
8(70)・・天将雄師/Dragon Blade・・3/12 ・・・・・・・・・・・・30,923 ・・・・・・・・・・・・39,439・・・・・・・・・・・301・・・・・・・・264
10(5)・・バードマン・・・・・・・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・・18,957 ・・・・・・・・・・・178,701・・・・・・・・・1,448・・・・・・・・146
       あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・3・4・5・8位の5作品です。
 1位「殺人依頼」は韓国の犯罪スリラー。凄腕のベテラン刑事のテス(キム・サンギョン)は、ある日偶然当て逃げ犯チョ・ガンチョン(パク・ソンウン)を捕まえる。しかし、単純な当て逃げ犯だと思っていたガンチョンの車から多くの血痕と髪の毛が発見され、彼が全国を震撼させた連続失踪事件の犯人であることが明らかとなる。やがてガンチョンの最後の犯行対象がテスの妹スギョンであることがわかり衝撃を受けるが、彼女の行方を訊ねてもガンチョンは頑として明かさない。またガンチョンに妻を奪われたスンヒョン(キム・ソンギュン)は悲しみと怒りを抑えられず突然姿を消す。この妹を失った刑事と、妻を失った男の怒りが交錯して・・・。3年後、テスは何者かが死刑宣告を受けて獄中にいるガンチョンを標的にしていることを知り、事態が新しく展開していきます。予告編(→コチラ)を見て思ったのは、連続殺人にはやっぱり雨がつきものなんだな、ということ。(「殺人の追憶」以来の定番か?) 原題は「살인의뢰」です。
 3位「チャッピー」は、ユニークなSF「第9地区」で注目されたニール・ブロムカンプ監督の、やはりアフリカを舞台にした近未来SF。2016年、高い犯罪率を減らすため南アフリカ政府は兵器メーカーから人工知能を搭載した最先端の攻撃ロボットを購入します。チャッピーとはそのロボットの名前。ところが、チャッピーはヨハネスブルグで自ら善悪を判断して動くロボットとして「産まれる」直前に2人のギャングに誘拐されてしまいます。したがって判断力等は無垢でまっさらな状態。ゆえにチャッピーは、そんな悪いギャングを「お手本」としてピストルを撃ったりヨタって歩いたりして「成長」していくのですが・・・、って、ジツはこれ子育ての話? この映画については3月3日TBSラジオの「たまむすび」で町山智浩氏がいろいろ語っています。このトークは毎度おもしろいです。音声(YouTube)は→コチラ、記事は→コチラ。町山氏、最後でこの作品と「セッション」を今年に入ってのベスト2作にあげています。韓国題は「채피」。日本公開は5月23日です。
 4位「セッション」については前述の通りです。
 5位「ソーシャルフォビア」は韓国のミステリー。近ごろ韓国で「ヒョンピ」という新語があるとか。「現(ヒョン)」と「Player Kill」の合成語で、ゲームやチャット等での相手側の所に行き、現実で喧嘩をすることなのだそうです。この作品のストーリーもそれが発端。警察試験を受ける準備をしていたジウン(ビョン・ヨハン)とヨンミン(イ・ジュスン)の2人は、ある日インターネット上で募集されていた「ヒョンピ」のネット放送に参加することに。9人のメンバーが集まり、ヒョンピの対象であるミン・ハヨンの家へと向かったのですが、彼らが発見したのはハヨンの首吊り自殺死体。このすべてがネットで生放送されて魔女狩りの対象となってしまった彼らは、ハヨンの自殺事件の疑惑解明に乗り出しますが・・・。原題は「소셜포비아」です。
 8位「天将雄師/Dragon Blade」は、ジャッキー・チェン製作・主演の大型時代劇アクション。前漢の時代、西域都護府の都護(長官)の任にあった霍安(ジャッキー・チェン)将軍は、陰謀によって濡れ衣を着せられ、匈奴の奴隷となってしまう。一方、ローマ帝国の内戦で将軍ティベリウス(エイドリアン・ブロディ)により命を狙われた将軍ルキウス(ジョン・キューザック)は中国西域に辿り着く。偶然に出会ったこの霍安とルキウスは互いに友情を深め合い、共にローマ帝国の軍勢に立ち向かうのであった、・・・というスケールのでかい物語で、10ヵ国に及ぶ700名のキャスト・スタッフを集め、70億円近い制作費をかけ、ロケ地は中国西域からトルコまで及び、40度を越える熱暑の中でも撮影し、砂嵐による中断もあった等々、こうした制作過程だけでも十分にドラマチックじゃないの? 韓国題は「드래곤 블레이드」。日本公開は未定、ですか?

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(25)・・セッション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・236,728・・・・・・・・・・・・294,585・・・・・・・・・2,375 ・・・・・・・・436
2(4)・・ソーシャルフォビア(韓国)・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・127,896 ・・・・・・・・・・・・154,601 ・・・・・・・・1,228 ・・・・・・・・368
3(新)・・宇宙ロボット シア・・・・・・・・・・・・・・・3/12・・・・・・・・・・・・・・8,018 ・・・・・・・・・・・・・11,135・・・・・・・・・・・・75 ・・・・・・・・185
4(2)・・オズ めざせ!エメラルドの国へ・・2/12・・・・・・・・・・・・・・4,224 ・・・・・・・・・・・・289,970・・・・・・・・・2,115 ・・・・・・・・・44
5(1)・・セイント・ヴィンセント ・・・・・・・・・・・・・3/05・・・・・・・・・・・・・・3,825・・・・・・・・・・・・・83,783・・・・・・・・・・・651 ・・・・・・・・・51

 先週の順位との間に矛盾があり、本ブログ記事では1・2・3位の3作品が新登場です。
 1位「セッション」と2位「ソーシャルフォビア」については前述の通り。
 3位「宇宙ロボット シア」は、中国のゲーム原作アニメ。原題が「賽爾號2」ということはシリーズ第2作。ゲームというのは→コレかな? 宇宙全体の力を統制するファントム惑星の王マイルスが宇宙海賊たちに拉致されます。マイルスの息子モンタは、拉致される前に父がくれた水晶ネックレスに導かれ、無敵の宇宙ロボットシオたちがいるシオ号に向かい、彼らと力を合わせて宇宙海賊を探すための旅に出ることになります。果たして無事に父マイルスを探して宇宙を救い出せるでしょうか? ・・・2011年の<人民網日本語版>に「中国産のアニメ映画、どうしたら米日に対抗できるのか?」という記事(→コチラ)に中国アニメが苦戦している状況が書かれていましたが、その後かなり上向いてきているのかな? 韓国のようすを見るとそんな感じ。韓国題は「우주로봇 씨어」です。日本公開はまずなさそう。
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[リッパート米大使襲撃事件]①韓国メディアの分裂 何が「テロ」? 何が「従北」?

2015-03-16 23:37:10 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 3月5日。他の記事を書くつもりでいたところで耳に入ったのが例のリッパート駐韓米大使襲撃事件。日韓双方の新聞記事やネット内の情報をあれこれ漁っているうちにもう10日経ってしまいました。
 以下、個人的総括として知ったこと、考えたことを整理してみました。
 テーマで分けると、
  ①あいかわらず深刻な韓国メディアや世論の左右対立
  ②したたかなリッパート大使
  ③犬肉、扇の舞、バレエ等々、韓国人らしい「快癒祈願」
  ④あいかわらずの「陰謀説(謀略論)」登場

 ・・・といったところです。

 イッキに書くと長くなりそうなので、とりあえずは①から。
 韓国内の左右両陣営間のミゾの深さは別に今に始まったことではありませんが、この事件に対する世論の受けとめ方、メディアの報道の仕方、政党・政治家の対応もまさに対照的です。
 [右]保守陣営=与党(セヌリ党)
 [左]進歩陣営=野党(新政治民主連合)

という2大政党のみならず、
 [右]保守陣営=朝鮮日報・東亜日報・中央日報
 [左]進歩陣営=ハンギョレ・京郷新聞

のように左右明確に色分けされた新聞をはじめとして、メディアの論調も対照的です。
 記事等で用いるキーワードからして特徴的です。具体的には、次の赤字の用語。

 <A> 保守系メディアはこの事件を「テロ(테로)」といい、進歩系メディアは「被襲(피습)」等と表現している。
 <B> 保守系メディアは「従北(종복)」という言葉を当初からさかんに用いている。それも金基宗(キム・ギジョン)容疑者個人が「従北」というだけでなく、従北派集団や、彼らの温床となっている(?)という進歩系の政党・政治家に対する批判も始めている。もちろん、朴槿恵大統領やセヌリ党も、この機をとらえて野党に攻勢をかけている。進歩系メディアはこのような「従北追い立て(종북몰이)」を強く批判している。

 ※とりあえず「追い立て」と訳した「몰이」は、狩猟等で獲物の獣や魚等を追い立たてることをいう。

 日本のメディアも同様ですが、「テロ」はそれ自体明確な非難の意が込められていますからね。
 それに対し「被襲」の方は単に襲われたという客観的事実を示す言葉です。
 事件を伝えた紙面の見出しをみると、朝鮮日報・東亜日報・中央日報・ソウル新聞・世界日報・国民日報・韓国日報と、ほとんどの新聞が「テロ」という用語を使用しています。

【朝鮮日報の1面。大きな見出しには「韓米同盟を刺した従北テロ」とキーワードを入れ、インパクトの強い写真を載せています。】

「テロ」と書かなかったハンギョレと京郷新聞は、朝鮮日報等の「従北追い込み」も批判

 「テロ」という言葉を使わなかった少数派は、ハンギョレ「米大使被襲 凶器となった‘極端な民族主義’(미국대사 피습…흉기가 된 ‘극단적 민족주의’)」と、京郷新聞「襲撃された米国大使 それでも“一緒に行こう”(습격당한 미국대사 그래도 “같이 갑시다”)」くらいのものです。
 「テロ」という言葉の使用に異を唱える京郷新聞の記事(→コチラ)の中に、「アメリカ側も事件を韓米同盟と無関係な個人の偶発的逸脱と見ていて、「テロ」とは規定していない」という理由があげられていました。
 東亜日報もこのようなアメリカ側の対応を一応報じてはいますが、論説では「だからといって国内野党がこれをテロではないと格下げすることは不適切」と述べています。
 たしかに、アメリカにしてみれば事件を「テロ」と規定すると、その背後関係の調査も含めて厳しい処断を韓国側に求めることになるわけで、それよりも「被害者」という「有利な」立場を利してソフトに対応した方がよかろうという政治的判断は当然あったと(私ヌルボは)思います。
 ※ヌルボ個人としては、「テロ」は極力使いなくない用語です。(たぶん)平均以上に非暴力的人間なので、いわゆる「テロ行為」を弁護する気持ちは毛頭ありませんが、「テロ」と規定すると相手に対する理解・コミュニケーションを自ら遮断することになっちゃいますからねー。また、何をもって「テロ」とするのかもアイマイだし・・・。北朝鮮による拉致を「テロ」とよぶようになったあたりから違和感を感じています。テロには刃物や銃砲、爆弾といった物が密接不可分のものとしてあるように思っていたので・・・。

ハンギョレが「テロ」という言葉を使った事例もある

 ところで、「テロ」という用語を使わなかったハンギョレが昨年12月のニュース記事でこの語を用いたことがありました。12月10日全羅北道益山市の教会で開かれたシン・ウンミさんという韓国系アメリカ人の女性のトークコンサートの場で、高校3年の男子生徒が爆薬の入った鍋を投げつけ、2人が負傷した事件です。
 シン・ウンミさんは2011~13年計6回北朝鮮を訪れ、2012年6月から進歩系ニュースサイトのオーマイニュースで「在米同胞おばさん、北朝鮮に行く(재미동포 아줌마, 북한에 가다)」と題した北朝鮮見聞録を連載しました。これが注目されて書籍化され、優秀文学図書にも選定されました。その後も彼女はメディア等で北朝鮮を称揚する発言を繰り返して注目されてきました。
 ※この連載は今もオーマイニュースのサイトで読めます。初回は→コチラ(韓国語)で読めます。また2013年9月からは続編「在米同胞おばさん、また北朝鮮に行く(재미동포 아줌마 또 북한에 가다)」が連載されました。初回はコチラです。なお、この連載について説明したブログ記事は→コチラ
 ※事件についての日本語記事2つ。→<WoW!Korea>と→レイバーネット。後者は「テロ」と書いています。
 このレイバーネットの記事にもあるように、爆発物を投げたのがイルベ(日本の2ちゃんねるに相当する右翼的(?)とされるサイト)での活動の前歴を持つという高校生でした。
 ※シン・ウンミさんはその後1月10日韓国法務部から強制退去命令受けアメリカに出国しました。今後5年間は韓国への再入国が禁止されるとのことです。(→ハンギョレの関連記事。) 著書は推薦が取り消された上、図書館等からの回収が文化体育観光部により指示されました。
 ・・・以上が<シン・ウンミ トークコンサート 爆発物事件>のあらましですが、この事件を「テロ」と報じ、またこの高校生を「テロ」行為に追いやったのが朝鮮日報の「シン・ウンミ=従北」報道だと批判したのがハンギョレでした。
 ・・・ということを知ったのが当のハンギョレ(日本語版)の3月10日付の「テロと襲撃、そして従北攻勢」と題したコラムでした。(→コチラ。)
 その記事には、上記のような「テロ」と「襲撃」の使い分けについて、次のような反省・自戒も書かれています。

 政治的な意図がある暴力事態に対して、一方はテロとしながら、他方は襲撃というのは論理的な一貫性が欠けているように映るかもしれない。特に「極右志向」の高校生による爆発物の投擲はテロと非難しながらも、「革新志向」の活動家による米国大使への攻撃は襲撃というのは、味方の庇護との批判を免れない。米国大使事件の場合は、被害者と米国の方がテロという用語を使わないのに、私たちがあえてテロとする必要があるのかと言えなくもないが、すべてを人のせいにするわけにはいかない。陣営論理に基づいて恣意的で不公平な言葉を使うと、報道機関は国民の信頼を失うことになる。(これからは)記事を書くとき、客観的な実体を示せるよう、より厳正な言葉を選んで書くように努力する。

 ただ、この文に続けて「保守政権と保守言論の従北攻勢を批判しているのは、陣営論理に陥って革新勢力の肩を持つためではない。従北攻勢が激しくなればなるほど、韓国社会の民主主義は後退し、南北関係はもちろん国際関係にも莫大な支障をきたすことを憂慮しているからだ」と強く主張しているのは、ハンギョレの面目躍如といったところ。「従北追い立て」による思想チェック、言論統制は民主主義の理念に反するというのはたしかにその通りだと思います。
 そしてハンギョレがさらに「ハンギョレらしさ」を前面に出した記事が3月13日付の「米国大使襲撃さる…それでも言うべきことは言おうと題したコラム。(→コチラ。)
 朴槿恵大統領や保守メディア等は、この機会をとらえて金基宗容疑者が「韓米軍事演習中断」を叫んだことを逆利用して「韓米同盟の強化」まで唱えているのに対して、このコラムは1992年盧泰愚大統領の時のチームスピリットの中断(←これは知らなかった)と、翌年の再開を「最悪の決定」と評しているグレッグ元米大使の証言を引き合いにして、南北対話を進展させるため韓米軍事演習の中止を主張しています。

 ことほどさように、韓国メディアの左右のミゾが深いことは、韓国ウォッチャーには周知のことでしょうが、それでもニュースに接する時は要注意ですね。
 この事件の金基宗容疑者の犯行について、朝鮮日報には専門家の見方として「かねてからの計画的な犯行であり、刃渡り25㎝という凶器の長さからも殺害の意図があったと推定される」という記事(→コチラ)を載せましたが、これもまた朝鮮日報らしい前のめり的記事だと思いました。
 韓国の新聞各紙は日本以上に自紙の読者に迎合的な記事を書く傾向があるようで、これだと右の人はどんどん右に、左の人はどんどん左になるばかりじゃないかな?

 今回も長々と書きましたが、「ではアンタはどちらの味方なんだ?」と言われるかも。一応理念的には「左」の方ですが、韓国の「左」は概して民族主義的傾向が辟易とするほど強くて、北朝鮮に甘すぎる点が如何ともしがたい。ということで、どちらの味方でもありません。

 以下は補足というか、蛇足というか・・・。
 朝鮮日報のウェブサイトの主な記事には「100자평(100字評)」というタグが付いていて、読者が感想・意見を書き込めるようになっています。またハンギョレのサイトには<토론마당(討論広場)>といって読者がさまざまな意見を投稿できる場があります。たとえば政治関係は→コチラ
 これらを見てみると、ホントに左右どちらにも突出した意見が目につきます。金基宗は南北統一が達成されたら義士とされるだろうとか、金基宗は極刑に処し従北の跳梁跋扈を許すな等々。(まあ2ちゃんねるの政治論議もなかなかのものですけど。)
 日本ではやや右・やや左の人も自分では中道と言ったり、自分でもそう思っている人が多く、またそんな「中道」の人が国民の大多数を占めていると思いますが、韓国の場合ははっきりと左右に大別されているようで、それぞれの現代史の歴史認識にも大きなミゾがあるといっていいでしょう。日韓の歴史認識のミゾはとても埋まりそうにありませんが、韓国内の左右の歴史認識の違いもいつまでも続きそうです。

 そんな中、今日の朝鮮日報(日本語版)に載っていた「韓国が対日批判の名分を失った5年前の「事件」」というコラム(→コチラ)はとくに今回の事件を日本とからめて書いていて、興味深く読みました。筆者は最近イギリスから帰国したという文甲植(ムン・ガプシク)先任記者です。
 彼は「もし私が日本の新聞記者なら」と前置きして、「一部の韓国人は金基宗容疑者を『独立運動家』安重根や尹奉吉と同列に扱っていると皮肉っていたはずだ」とか、5年前にあった出来事(同容疑者が日本大使にコンクリート片を投げ付けた事件)を思い起こさせた上で、「なぜ韓国の大統領が日本大使の見舞いはしないで、米国大使の所にだけ見舞いに行ったかについて弁明を要求すると思う」と書いていますが、韓国人記者としてはめずらしい視点でしょうね。
 また、次のような記述には私ヌルボも共感を覚えました。

 ちょうど300日間、英国に滞在して感じたのは、英仏・英独・独仏という三つの国の歴史は韓日関係よりもはるかに複雑で遺恨が深いということだ。しかし、この三つの国の国民たちが互いを「この野郎」「あの野郎」とさげすむところは見たことがない。
 それは、彼らが歴史を忘れてしまったからではない。相手を完全に許したわけでもない。三つの国の人々は「感情」よりも「理性」、「悪口」よりも「法律」、「対立」よりも「和解」の方が利益になるという事実を冷静に受け入れただけなのだ。


 ただ、この元記事の100字評(→コチラ)の中に、「文記者のように語ると親日派、売国奴と烙印が捺されるのが今の大韓民国だ」というものがあったのは「やっぱりなー」です。

 ※一応、参考として。<「従北」と「親日」 魔女狩りが横行する、病める韓国社会>=趙世暎(チョ・セヨン)[東西大学特任教授、元韓国外交通商部東北アジア局長]→コチラ
コメント (2)
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [3月6日(金)~3月8日(日)]

2015-03-10 23:52:54 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 3月6日夜、シアター・イメージフォーラムの「SHOAH/ショア」第4部は満席+立見。私ヌルボは奇跡的に最前列真ん中に空席を見つけかろうじて座れました。最終日とはいえ、こうした映画がこれだけの集客力があるのですね。で、奇跡的に生き延びたユダヤ人の人たちの証言もさることながら、私ヌルボがとくに興味を覚えたのが当時収容所等で任務に当たっていたドイツ人たち。平時でれば、いや当時にあってもフツーの人間があのようなことをフツーに(?)為し、今もそのことをさほど痛切には自問したり反省したりはしていない(?)ことを、同じようにフツーの人間であるわれわれは(ひどい!と憤る前に)自分の問題として考えてみなければ、と思います。

 日本公開の韓国映画。今月はナシ、のようです。4月は「海にかかる霧」や「群盗」もちょっと注目ですが、「国際市場」で注目のファン・ジョンミンがその前に出演したのが「남자가 사랑할 때(男が愛する時)」。これが「傷だらけのふたり」の邦題で4月4日公開。ということで公式サイトもできています。(→コチラ。)

 あ、シネマートといえばシネマート六本木が6月14日(予定)に閉館するということですが、それまでいろいろ特集上映。サイト(→コチラ)をこまめにチェックして見逃したりしないよう注意しなくては。

「朝鮮日報」3月6日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
  墜落するものは美しい ★★★★☆
 「ヘルモニ」
  涼やかに悪口言うかな? ★★☆
 「純粋の時代」
  ハギュンの才能 役不足 ★★☆
 「セイント・ヴィンセント」
  聖者は隣人の中にいる ★★★
 上の4作品はすべて以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(3月10日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1107)
②クォ・ヴァディス(韓国)  9.3(219)
③犬どろぼう完全計画(韓国)  9.3(1054)
④ユー・アー・ノット・ユー  9.1(33)
⑤ポンヌフの恋人たち9.1(52)
⑥ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー  9.0(27)
⑦スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(220)
⑧ラストエンペラー  8.9(87)
⑨あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1217)
⑩名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の二日間〜  8.8(23)

 今回の新登場はありません。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②サンドラの週末  8.6(5)
③クラウズ・オブ・シルス・マリア  8.3(6)
④フォックスキャッチャー  7.8(6)
④イーダ  7.8(6)
⑥自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑦インターステラー  7.6(9)
⑧バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.6(6)
⑨キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.4(7)
⑩ターナー、光に愛を求めて  7.2(5)

 新登場は⑧「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」だけです。もちろんあのアカデミー賞作品賞受賞作。モチーフとしたブラック・コメディ。スーパーヒーロー「バードマン」を演じた映画での人気も今は昔。俳優リーガン(マイケル・キートン)は復活を期してレイモンド・カーヴァーの短編「愛について語るときに我々の語ること」を舞台向けに脚色し、自ら演出してブロードウェー進出にかけるが、ケガで降板したキャストの代役を務める俳優マイク(エドワード・ノートン)の身勝手な言動に振り回される中で、自分を嘲る心の声にも悩まされるようになり・・・。韓国題は「버드맨」。日本公開は4月10日です。
 この作品で、リーガン娘エマが韓国人が運営している(?)花屋で花を指しながら「It all smells like fucking kimchiと言うセリフがあり、これに対して海外在住韓国人ネットコミュニティにコメントを載せたネチズンから「韓国人を見下す発言だ」との非難があり、韓国内の広報担当者が釈明したということがメディア(→例: 「中央日報日本語版」)でも報じられ、「ただ映画のキャラクターセリフであるだけ」という意見も当然あって「キムチ論議」が起こったとのこと。韓国のいろんな掲示板等を見ていたら「日本人だったら笑って済ませるだろう。なんで韓国人はいちいち反発するのか・・・」というのもありました。私ヌルボもほぼ同感で、こんなのにクレームつけること自体笑いのネタを提供するようなもの、とということがわかってないのかな、と思います。キムチ自体を忌避するのではなく、「キムチ」を通して韓国人を見下したものなら明確な差別なのでダメですが、そうではないようです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月6日(金)~3月8日(日)] ★★★

         「キングスマン ザ・シークレット・サービス」が連続1位

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・510,430 ・・・・・・・・・4,188,225・・・・・・・・34,627・・・・・・・・633
       ザ・シークレット・サービス
2(新)・・純粋の時代(韓国)・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・252,387 ・・・・・・・・・・・324,309・・・・・・・・・2,646・・・・・・・・546
3(2)・・イミテーション・ゲーム ・・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・195,067 ・・・・・・・・・1,547,408・・・・・・・・12,162 ・・・・・・・396
       /エニグマと天才数学者の秘密
4(新)・・ヘルモニ(韓国) ・・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・192,304 ・・・・・・・・・・・232,144・・・・・・・・・1,887・・・・・・・・442
5(70)・・バードマン・・・・・・・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・・96,696 ・・・・・・・・・・・119,049・・・・・・・・・・・981・・・・・・・・380
       あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
6(3)・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・・2/11・・・・・・・・・・・・・81,326 ・・・・・・・・・3,832,935・・・・・・・・30,172・・・・・・・・397
       :消えた役夫の娘(韓国)
7(70)・・セイント・ヴィンセント ・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・45,589 ・・・・・・・・・・・・63,025・・・・・・・・・・・497・・・・・・・・308
8(6)・・寄生獣(日本) ・・・・・・・・・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・35,995 ・・・・・・・・・・・166,226・・・・・・・・・1,375・・・・・・・・177
9(4)・・フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ・・2/26 ・・・・・・・・33,421 ・・・・・・・・・・・343,629・・・・・・・・・2,754・・・・・・・・270
10(5)・・プロジェクト・アルマナック(仮)・・2/26 ・・・・・・・・257,032 ・・・・・・・・・・・257,032・・・・・・・・・1,943・・・・・・・・258
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週、ベスト10作品はどれも勢いがないので「来週は新作がどっとベスト10入りかな?」と書きましたが、その新作もさして勢いがあるわけでもなく、数字をみると全体的に一段と低調。
 今回の新登場は2・4・5・7位の4作品です。
 2位「純粋の時代」は、朝鮮王朝成立間もない頃(1398年)を背景とした時代劇。少し前のKBSの大河ドラマの主人公鄭道伝(イ・ジェヨン)が王朝を開いた太祖李成桂(ソン・ビョンホ)の意思で世子となった幼い末息子(8男)李芳碩を庇護したのに対して、建国にも功のあった実力者の5男・靖安君[李芳遠](チャン・ヒョク)はあくまでも権力への野心を持ち続ける・・・という当時の政治状況は、複雑ながらも韓国では(たぶん)よく知られています。で、以下の人物はフィクションなんですが、主人公キム・ミンジェ(シン・ハギュン)は女真族出身ながら鄭道伝の下で働く武将で、北は女真族、南は倭寇の侵攻で危機に陥った南北の国境を守る軍の総司令官となります。そして彼の息子ジン(カン・ハヌル)は鄭道伝の婿で太祖の婿(←なんなんだ?)で、出生の秘密を知りながら快楽だけを求め、ミンジェはまた母に似た妓女カヒ(カン・ハンナ)に出会って・・・と、複雑な時代の中で、なんか物語も複雑そうだなー。原題は「순수의 시대」です。
 4位「ヘルモニ」は韓国のコメディ。タイトルは、ハルモニ(おばあさん)とヘル(地獄)の合成語です。賞金総額3億ウォン! 8千倍という激しい競争率を勝ち抜いた者たちが集まって競うのは、歌手や俳優選びではなく、なんと「悪口の味」オーディション。参加者はとみると、ディスる歌専門の高校生ラッパー、チャガルチ市場のおばあちゃん、悪口ばかり言う警官、電話相談員、地下鉄で暴言を吐く女(막말녀)、「社長ワルイ!」と叫ぶ外国人労働者等々・・・。 で主人公のヘルモニ(キム・スミ)はというと、前科3犯で15年間の服役を終えてシャバに帰って来た女性なんですが、こうした人たちの悪口レベルはまあ→予告編で確認してみてください。韓国社会をもろ反映したような内容(笑)なので、そこらへん知っていないとどうなのかな? 原題は「헬머니」です。
 5位「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」については上述しました。
 7位「セイント・ヴィンセント」はアメリカのコメディ。両親が離婚し、母親と共に引っ越してきた 12歳の少年オリバー(ジェイデン・リープヘル)は、登校初日からいじめを受けカギをとられて家に入れず・・・という一件を契機に隣家の老人ヴィンセント(ビル・マーレイ)と知り合いますが、この老人、人間嫌いの快楽主義者。遊ぶ金がなくなったため少年の子守して稼ぎを得る(?)ことに・・・。そしてヴィンセントがオリバーを立派な男にしようと連れて行く先というのがバーとか競馬場とか。そして唯一の友人として紹介した女性というのがロシア出身の妊婦ストリッパー・ダカ(ナオミ•ワッツ!)だったりして・・・。そのようにして2人の相互理解が深まっていくのですが・・・。韓国題は「세인트 빈센트」。日本公開は今年秋頃とのことです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(25)・・セイント・ヴィンセント ・・・・・・・・・・・・3/05・・・・・・・・・・・・・45,589・・・・・・・・・・・・・63,025・・・・・・・・・・・497 ・・・・・・・・308
2(1)・・間奏曲はパリで・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/26・・・・・・・・・・・・・・1,538 ・・・・・・・・・・・・・・7,213・・・・・・・・・・・・55 ・・・・・・・・・26
3(2)・・イーダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/18・・・・・・・・・・・・・・1,167 ・・・・・・・・・・・・・13,662・・・・・・・・・・・105 ・・・・・・・・・・3
4(18)・・るろうに剣心 伝説の最期編(日本)・・3/05・・・・・・・・・・・1,152 ・・・・・・・・・・・・・・1,725・・・・・・・・・・・・13・・・・・・・・・・21
5(新)・・犬:dog eat dog(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・3/05 ・・・・・・・・・・・・555 ・・・・・・・・・・・・・・1,127・・・・・・・・・・・・・9 ・・・・・・・・・12

 1・4・5位の3作品が新登場です。
 1位「セイント・ヴィンセント」は前述の通り。
 4位「るろうに剣心 伝説の最期編」は「京都大火編」から1週間遅れで公開。韓国題は「바람의 검심 : 전설의 최후편」です。
 5位「犬:dog eat dog」は、近年フィリピンで多発している韓国人拉致事件を素材とした犯罪ドラマ。(この事件については→コチラ
http://oboega.blog.jp/archives/35470196.html
の記事参照。) この作品で“犬”とは、海外で旅行中の韓国人だけを狙う者たち。少しの罪悪感もなく、拉致・強盗を繰り返すヒョンシン(キム・ソンビン)やジフン(クァク・ミンホ)たち。彼らは韓国に帰ってからも被害者とその家族たちを執拗に追いかける・・・。証拠がなく、悠々とした誘拐犯と、その蹂躙に苦しむ被害者や残された家族たち。この映画は韓国に多い勧善懲悪的な復讐劇ではなく、戻らない被害者や家族たちの苦しい現実の一断面に焦点を合わせます。原題は「개: dog eat dog」。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [2月27日(金)~3月1日(日)]

2015-03-03 19:30:26 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 一昨日3月1日は日曜で映画の日。(韓国では三一節。)
 久しぶりに銀座に行ったら、昨年人気第1の映画「インターステラー」がちょうどいい開映時間(15時)だったので、生まれて初めて入りましたがな、丸の内ピカデリー。ずいぶん混んでいたので、いつものようにわりと空いてる前の方(4列目)の席にしたら、アレレ、こんなに画面がでかいとは! 第2スクリーンでも客席数が584もあるんですね。で、横書きの字幕を見るには首を90度くらい回さなければならないし、画面全体を見るにはぐるぐると首の運動。(笑) 2度目に来る時はもっと後ろの席にしなくちゃ、と痛感しました。
 そしてその丸の内ピカデリーに生まれて2度目に行ったのが昨晩。今度は客席数800の第1スクリーンで今話題の「アメリカン・スナイパー」鑑賞。さすがに1日前の反省点はなんとか脳内に残っていて真ん中へんに座ってOK。やれやれ。
 「インターステラー」の短い感想。その1はやっぱりアメリカは家族の物語。その2は、たとえば「2001年宇宙の旅」と比べると、現代のSFは未来の描き方が悲観的にものになるのはやっぱり当然なんだなー・・・。で、この作品が昨年の人気№1というのはわかりますが、私ヌルボはとくに感動・衝撃等はナシ。昨年観たとしても個人的ベスト10には入れません。(人によって感動のしかたはいろいろあるということです。)
 「アメリカン・スナイパー」はさすがクリント・イーストウッド監督、ハズレなし・・・ではありますが、いろいろビミョー。メッセージといったものをクリアーに描いていないので、「いろんな観られ方」があるのでは、と思いました。誤解も含めて。そのあたりのことを、町山智浩さんが→コチラで説明していた内容には私ヌルボもナットク。ただ、「戦争映画」という側面で観るとすると、「敵(テロリスト)」がちゃんと人間として描かれていない点にもどかしさを感じました。

 先々週釜山国際映画祭をめぐる「もめごと」について少し触れましたが、この件について映画評論家の中山治美さんが<シネマ・トゥデイ>に3月1日付で記事を載せています。(→コチラ。)

 ず~っと待っていたシネマ・ジャック&ベティでの「ふたつの祖国、ひとつの愛〜イ・ジュンソプの妻〜」の上映がようやく3月28日~と公表されました。(→コチラ参照。) 実は私ヌルボ、昨年夏ソウルのサムスン美術館 Leeum美術館で李仲燮(イ・ジュンソプ)の代表作「黄牛」を見てきたんですよ。(←それがどうした?) 

「朝鮮日報」2月27日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」
  地球に贈るラブレター ★★★★
 「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」
  快楽は期待されぬよう ★★☆
 「間奏曲はパリで」
  大切なものは傍にある ★★★
 「プロジェクト・アルマナック」
  溌剌としているが陳腐 ★★☆
 「ナイトクローラー」
  傍に必ずいるこんな人 ★★★☆
 「寄生獣」
  戦うのか食われるのか ★★★
 「鳥類人間」
  体が鳥なら飛んで行く ★★★
 「フォーカス」
  二枚目詐欺師 美人泥棒 ★★
 「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」はヴィム・ヴェンダースがブラジル人写真家セバスチャン・サルガドにフォーカスしたドキュメンタリー。日本公開は今夏。「ナイトクローラー」はロサンゼルスで犯罪や火事を撮影する社会病質者を描いた犯罪スリラー。「鳥類人間」は韓国のミステリーファンタジー。15年前に消えた妻を見つけるため、若い女性ソヨンと旅に出た小説家ジョンソクの前に、やがて信じられない真実が・・・。他の5作品は以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(3月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1102)
②クォ・ヴァディス(韓国)  9.3(207)
③犬どろぼう完全計画(韓国)  9.3(1037)
④ユー・アー・ノット・ユー  9.1(33)
⑤ポンヌフの恋人たち9.1(52)
⑥ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー  9.0(27)
⑦ラストエンペラー  8.9(84)
⑧スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(219)
⑨あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1210)
⑩名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の二日間〜  8.8(22)

 新登場は⑦「ラストエンペラー」だけです。もちろん1987年の旧作の再上映。韓国題は「마지막 황제(最後の皇帝)」なんですね。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②サンドラの週末  8.6(5)
③クラウズ・オブ・シルス・マリア  8.3(6)
④フォックスキャッチャー  7.8(6)
⑤キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.8(6)
⑥イーダ  7.8(5)
⑦自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑧インターステラー  7.6(9)
⑨ターナー、光に愛を求めて  7.2(5)
⑩夢より夢占い(韓国)  7.2(4)

 今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月27日(金)~3月1日(日)] ★★★

         「キングスマン ザ・シークレット・サービス」が1位に浮上

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・597,887 ・・・・・・・・・3,375,568・・・・・・・・27,872・・・・・・・・669
       ザ・シークレット・サービス
2(4)・・イミテーション・ゲーム ・・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・312,094 ・・・・・・・・・1,244,397・・・・・・・・・9,746 ・・・・・・・503
       /エニグマと天才数学者の秘密
3(1)・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・・2/11・・・・・・・・・・・・267,746 ・・・・・・・・・3,678,396・・・・・・・・29,001・・・・・・・・503
       :消えた役夫の娘(韓国)
4(新)・・フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ・・2/26 ・・・・・・161,384 ・・・・・・・・・・・246,806・・・・・・・・・1,979・・・・・・・・510
5(新)・・プロジェクト・アルマナック(仮)・・・・2/26 ・・・・・・139,408 ・・・・・・・・・・・197,351・・・・・・・・・1,478・・・・・・・・423
6(新)・・寄生獣(日本)・・・・・・・・・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・72,448 ・・・・・・・・・・・・91,817・・・・・・・・・・・768・・・・・・・・247
7(新)・・フォーカス ・・・・・・・・・・・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・52,348 ・・・・・・・・・・・・69,680・・・・・・・・・・・542・・・・・・・・346
8(3)・・国際市場(韓国)・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・・50,015・・・・・・・・・14,198,964・・・・・・・110,505・・・・・・・・284
9(6)・・スポンジ・ボブ・・・・・・・・・・・・・・2/18 ・・・・・・・・・・・・49,764・・・・・・・・・・・・295,865・・・・・・・・・2,240・・・・・・・・285
       海のみんなが世界を救Woo(う~)!
10(8)・・ドラえもん ・・・・・・・・・・・・・・・・2/12 ・・・・・・・・・・・・49,333 ・・・・・・・・・・・462,056 ・・・・・・・・・3,372・・・・・・・・277
       :スタンド・バイ・ミー(日本)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 旧正月3連休があった前回に比べると数字の落ち込みはやむをえないところ。その中で2位からトップに上がったのが「キングスマン ザ・シークレット・サービス」ですが勢いがあるでもなく、韓国映画もピークを過ぎた2作品だけ。たぶん次週は韓国映画の「犬: dog eat dog」「純粋の時代」「ヘルモニ」といった新作がどっとベスト10入りかな? 洋画ではアカデミー賞作品賞の「バードマン」をはじめ「セント・ビンセント」等が公開されます。
 今回の新登場は4・5・6・7位の4作品です。
 4位「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」は、日本ではすでに2月13日公開されています。韓国題は「그레이의 50가지 그림자」。
 5位「プロジェクト・アルマナック」(仮)は、アメリカのSFスリラー。高校生のデイヴィッド(ジョニー・ウェストン)が亡くなった父親が遺したビデオをチェックしていると、自分が7歳の時の誕生日を祝った時の映像に現在の自分の姿が映っていることを発見します。これを契機に父がタイムマシンを開発していたことを知った彼は、友人たちを集めて保管してあったパーツを設計図通りに組み立て、タイムマシンを完成させるのですが、イタズラ半分で使っているうちに思いもよらぬ事態に陥っていきます・・・。韓国題はなぜか「백 투 더 비기닝(バック・トゥ・ビギニング)」ですが、とりあえず英題を仮題にしておきます。日本公開は未定のようです。
 6位「寄生獣」、昨年11月に日本公開ヌルボは未見のまま。もう4月25日に完結編が公開されるのか。そういうわけで韓国題は「기생수 파트1」と「パート1」がついているんですね。
 7位「フォーカス」は、アメリカのクライム・サスペンス。大勢の詐欺師仲間を統率してカジノや高級ホテルで荒稼ぎするニッキー(ウィル・スミス)は、他人の視点(フォーカス)を自在に操ることができる詐欺師。彼がブエノスアイレスのモーターレース会場で大仕事に取り組んでいた時現れたのはかつての恋人女詐欺師ジェス(マーゴット・ロビー)。彼女との危ういロマンスを絡めながら、大勝負に挑んでいく彼の運命は・・・。韓国題は「포커스」。日本公開は5月1日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・間奏曲はパリで・・・・・・・・・・・・・・・・・2/26・・・・・・・・・・・・・・2,455 ・・・・・・・・・・・・・・4,009・・・・・・・・・・・・30 ・・・・・・・・・22
2(4)・・イーダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/18・・・・・・・・・・・・・・2,234 ・・・・・・・・・・・・・11,008・・・・・・・・・・・・85 ・・・・・・・・・33
3(新)・・ニュー・シネマ・パラダイス ・・1990/7/07・・・・・・・・・・・・・1,960・・・・・・・・・・・・・・33,839 ・・・・・・・・・・219・・・・・・・・・・・2
4(1)・・サンバ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/18・・・・・・・・・・・・・・1,485 ・・・・・・・・・・・・・38,958 ・・・・・・・・・・315 ・・・・・・・・・37
5(新)・・るろうに剣心 京都大火編(日本)・・2/26 ・・・・・・・・・・・・・1,346 ・・・・・・・・・・・・・・2,148 ・・・・・・・・・・・17・・・・・・・・・・26

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位「間奏曲はパリで」は「愛、アムール」等女優イザベル・ユペール主演のフランス映画。子供はすでに独立し、夫グザヴィエ(ジャン=ピエール・ダルッサン)と2人で畜産を営んでいる女性ブリジット(イザベル・ユペール)が、パリからきた魅力的な若者スタン(ピオ・マルマイ)と出会って心に火が・・・。そして夫に秘密でパリへと出かけ、アバンチュールの行方はどうなるの? 一応コメディのようだから安心して見られる?(笑) 韓国題は「파리 폴리」。日本公開は4月4日です。
 3位「ニュー・シネマ・パラダイス」はもちろんトルナトーレ監督の名作の再上映。1年前頃にもやってたな。韓国題は「시네마 천국(シネマ天国)」です。
 5位「るろうに剣心 京都大火編」は、ヌルボは未見につき語る資格ナシ。韓国題は「바람의 검심 : 교토 대화재편」。つまり「風の剣心」なんですね。
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