ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月23日(金)~6月25日(日)]

2017-06-28 00:29:55 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶先週22日初めてユナイテッド・シネマお台場に行ってきました。ポン・ジュノ監督の話題作「オクジャ/okja」の「日本では最初にして最後の劇場上映」というプレミア試写会です。考えてみればずいぶんラッキーでした。
 まず、この映画自体については娯楽作品として「一応は」期待通り。ただ、鋭く訴えかけるもの、つきつけてくるものがあったかというと・・・。一般的に、無名の頃小ぢんまりとした作品を作っていた監督がその後評価が高まってくるにつれ資金面に恵まれてきて、人気俳優を起用し、大がかりな作品を手がけるようになるわけですが、そのことは必ずしも<作品性>の向上とは必ずしも関係せず、むしろ初期の作品の方が監督本来の持ち味が出てたなーと思うことがしばしばあります。チャン・イーモウ監督の「古井戸」とかアン・リー監督の「推手」とか。で、ポン・ジュノ監督の場合は「ほえる犬は噛まない」。私ヌルボ、ポン・ジュノ監督にはここらへんでそんな原点に回帰してほしいなという気もします。

▶「オクジャ/okja」をめぐって大きな話題になっているのは、ネット配信と劇場公開の兼ね合いの問題。私ヌルボ個人としては「映画は原則的に映画館で観たい」という旧派の人間なので、この作品のように一般の劇場公開はナシということだと困ります。韓国では一般劇場公開されたアカデミー賞候補作「ヘル・オア・ハイ・ウォーター」はぜひ観たいと思っていたところ、日本では劇場公開がなく、「最後の追跡」という邦題になってNetflixでしか観られないとはすごく残念。結局観ていません。そういえば、米仏に別々に海外養子に出されていた韓国人姉妹の奇跡のような再会を扱ったドキュメンタリー「双子物語」もNetflix限定だったな。(→関係記事。)
 とはいうものの、「映画のストリーミング配信は劇場公開開始から36カ月後とする」というフランスの規定も期間が長すぎるような気がします。
 また、この作品を観て思ったのは、ポン・ジュノ監督はネット配信による家庭でのディスプレイではなく、逆に大スクリーンを念頭に置いて撮ったのでは?ということ。その当否は別として、今後ネット配信が比重を増すと、映画の撮り方・作り方にも影響が出てくるかも、と思いました。

▶映画上映の前のイベントでポン・ジュノ監督、主演のアン・ソヒョンが登場。そして特別ゲストとして香川照之、続いて子役の小林星蘭も登壇。イベントの概容や香川照之とポン・ジュノ監督との縁については→コチラ参照。それにしても香川のトークは達者。監督でなく自分が主役になっちゃう手前の寸止めレベル。
 なお、この作品についての<連合ニュース>のインタビュー記事は→コチラ

▶韓国映画「殺人の告白」(2013年日本公開)はなかなかおもしろかったという印象があります。そのリメイク版の「22年目の告白-私が殺人犯です-」が観客動員数3週連続1位。「殺人の告白」は事件から15年後。その他、違いもいろいろあるようですが、ストーリーの骨格は共通・・・ってまだ観てません。近日中に観に行くとするか。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月27日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 謝罪[アポロジー]  9.54(123)
②(-) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.50(228)
③(3) 風の踊り手(韓国)  9.50(34)
④(1) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.48(81)
⑤(4) 吾輩は猫である(韓国)  9.45(160)
⑥(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(212)
⑦(5) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.24(498)
⑧(9) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.15(632)
⑨(10) パレードへようこそ  9.07(197)
⑩(8) 従妹(韓国)  9.05(57)

 今回の新登場作品はありません。

     【記者・評論家による順位】
             
①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(4) エル ELLE  8.00(8)
④(-) 謝罪[アポロジー]  7.33(3)
⑤(-) 君の名は。(日本)  7.17(6)
⑤(7) ゲット・アウト  7.17(6)
⑦(-) エイリアン:コヴェナント  7.13(8)
⑧(9) ネルーダ  7.00(5)
⑨(10) 沈黙-サイレンス  7.00(4)
⑨(10) 吾輩は猫である(韓国)  7.00(4)

 コチラのランキングも新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月23日(金)~6月25日(日) ★★★

         日本では8月公開の「トランスフォーマー/最後の騎士王」が校長な出足で1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・トランスフォーマー ・・・・・・・・・6/21 ・・・・・・・・・1,265,952・・・・・・・・・1,750,480・・・・・・・・14,655 ・・・・・・・1,727
        /最後の騎士王
2(2)・・一日(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/15・・・・・・・・・・・226,489 ・・・・・・・・・・・989,117・・・・・・・・・8,016 ・・・・・・・・・666
3(1)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06・・・・・161,894 ・・・・・・・・・3,562,375・・・・・・・・29,550 ・・・・・・・・・591
4(3)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・・95,453 ・・・・・・・・・1,127,462 ・・・・・・・・・9,132 ・・・・・・・・・465
5(64)・・ザ・サークル ・・・・・・・・・・・・・・6/22・・・・・・・・・・・・38,687 ・・・・・・・・・・・・50,118・・・・・・・・・・・420 ・・・・・・・・・169
6(5)・・盧武鉉です(韓国) ・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・・36,353・・・・・・・・・・1,798,025・・・・・・・・14,149 ・・・・・・・・・300
7(4)・・ワンダーウーマン・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・・23,526・・・・・・・・・・2,141,539・・・・・・・・17,291 ・・・・・・・・・168
8(新)・・フィッシュテイルズ ・・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・21,153・・・・・・・・・・・・・22,351・・・・・・・・・・・173・・・・・・・・・・163
9(新)・・ホーンテッド・サイト ・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・20,242・・・・・・・・・・・・・28,960・・・・・・・・・・・239・・・・・・・・・・271
10(8)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・18,978・・・・・・・・・・・・・55,524・・・・・・・・・・・417・・・・・・・・・・158
        飛べないワタリドリ
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」は案の定2週連続トップが関の山でした。代わって1位は日本より1ヵ月あまり早く公開の「トランスフォーマー/最後の騎士王」。今年これまでトップに立ったアメリカ映画中でも数字的には上々のレベル。しかしネチズンの平均評点は目下のところ6.72止まりだし、これまた中ヒットがいいところか?
 今回の新登場は1・5・8・9位の4作品です。
 1位「トランスフォーマー/最後の騎士王」は、大ヒットSFアクションシリーズの第5作。トランスフォーマーと人類との1000年に及ぶ歴史のすべてが明かされていく・・・とのことですが、「“新3部作”の第1弾として登場」ということはまだまだ続くということか。日本公開は8月4日で、→公式サイトで予告編観ましたがすごいすごい(笑)。韓国題は「트랜스포머: 최후의 기사」です。
 5位「ザ・サークル」はデイブ・エガーズの同名小説(早川書房刊)が原作のアメリカの社会派SFスリラー。誰もがうらやむ神のような職場で、世界最大のソーシャルメディア企業<サークル>に就職して夢一杯のメイ(エマ・ワトソン)は、すべてのものを共有する透明な社会を作ろうとするCEOのイーモン(トム・ハンクス)の哲学に魅了されます。全世界で2億人に24時間、自分を生中継するプログラムに志願した彼女は、誰もが注目するSNSスターとして浮上し、サークルの中心人物で成功街道を走り始めます。一方、メイの選択は周囲の人々の生活に予期せぬ影響を及ぼし、開発者タイ(ジョン・ボヤーガ)は、彼女を訪ねてサークルが隠しているシステムの危険性について警告しますが・・・。この社名はあの巨大検索サイトと似ているのは決して偶然ではないですよね。(採用面接で奇妙な質問をするのも・・・。) 韓国題は「더 서클」。日本公開は年内。
 8位「フィッシュテイルズ」(仮)はアメリカのアニメ。深い海の中の世界。明るく賢いアンコウのエンジー、内気なフグのポポ、トラブルメーカーのタコのオーリーは好奇心いっぱいでかくれんぼ好きななかよし仲間。ところがある日恐ろしいサメが出現し、遊んでいたはずのオーリーが消えてしまいます。オーリーを救うため、勇敢なエイのレイの助けを受けて一緒に広い海の中を冒険に出る仲間たち。のろのろウミガメにゆらゆらクラゲ、色とりどりのサンゴに何千年も眠っている宝物船まで・・・。果たして彼らは初めての冒険の中で仲間を見つけて無事帰ってこられるでしょうか? 韓国題は「언더더씨」。日本公開は未定というか不明というか・・・。
 9位「ホーンテッド・サイト」はアメリカのホラー。監督はあの「ソウ」シリーズのダーレン・リン・バウズマン監督で、日本ではヒューマントラストシネマ渋谷等で開催の<未体験ゾーンの映画たち2017>で上映されました。理由不明の連続殺人で姉と甥を惨殺された不動産記者ジュリア(ジェシカ・ロウンズ)は、証拠不足で事件が迷宮入りした後、1人で調査を開始します。事件があった姉の家を訪れた彼女は、殺人現場の部屋が丸ごと消えてしまったことにショックを受けます。なんと他の殺人事件の現場もまた同様でした。殺人現場のみを収集する誰かがいる!? 彼女はやがて深い森の中にある奇妙な屋敷へとたどり着きます。そこは殺人現場を延々と繋げて作られた邪悪な場所でした。そしてその屋敷に待ち受けていたものは・・・。韓国題は「다크 하우스(ダーク・ハウス)」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(31)・・ザ・サークル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・38,687 ・・・・・・・・・・・50,118・・・・・・・・・・・・・420・・・・・・・・・169
2(2)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・18,978 ・・・・・・・・・・・55,524・・・・・・・・・・・・・417・・・・・・・・・158
        飛べないワタリドリ
3(53)・・子ブタ ベイブの大冒険・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・8,384 ・・・・・・・・・・・33,606・・・・・・・・・・・・・236・・・・・・・・・119
4(1)・・大魚とベゴニア・・・・・・・・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・3,071 ・・・・・・・・・・・56,062 ・・・・・・・・・・・・・432・・・・・・・・・・55
5(4)・・続・深夜食堂(日本)・・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・2,613 ・・・・・・・・・・・44,291 ・・・・・・・・・・・・・348・・・・・・・・・・25

 今回の新登場は1位「ザ・サークル」だけですが、この作品については上述しました。
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池貴巳子(ち・きみこ)絵画展と、絵本「かくれんぼ」と、チェッコリ(←何?)のこと

2017-06-24 02:09:49 | 韓国の芸術

 6月18日、鶴見駅西口近くの鶴見画廊に行って池貴巳子(ち・きみこ)絵画展を見てきました。
 池貴巳子さんは韓国民画作家で、NHKハングル講座テキストの表紙絵等々いろんな本の表紙や挿絵を描いてきました。名前は知らなくても、絵を見れば「ああ、あの・・・」とわかる人も多いのではないでしょうか? ※googleの画像検索の結果は→コチラ

 この鶴見画廊での絵画展はもうずいぶん前から毎年6月開催が恒例になっています。私ヌルボが池さんのことを知ったのはちょうど20年前です。地縁と人の縁で、池楨官(ジョンカン)・池貴巳子さんご夫妻や鶴見区等の小中学校の先生方と光州・ソウルに研修旅行(?)に飛び入りみたいな感じで参加させていただきました。
 以来何度か鶴見画廊に足を運びましたが、近年は職場が遠くなったり韓国旅行と重なったり等々で行ってなく、今回は久しぶりです。(何年振りかな? 駅とその周辺もずいぶん変わったような・・・。)

 その間もいろいろ池さんの絵は見てきました。中でも注目は昨2016年に刊行された絵本「かくれんぼ」(福音館書店)です。(右画像)
 副題に「朝鮮半島のわらべうた」とあるように、韓国の伝統童謡をご自身が訳して、その歌詞の内容に即した楽しくかわいらしい、そして美しい絵を、多くは左右見開きで描いています。
 たとえば、下左画像は「さあ もちを たべよう みんなで つくった もちの いえ」という1節ではじまる歌のページ。
 真ん中の家が「もちのいえ」です。緑色の瓦(?)もおもち。屋根の上の子が鳥に投げ与えています。
右の拡大画像は「ひとりで たべて こっそり たべて」という歌詞そのままの女の子。おもちをくわえて歩いている犬だけでなく、家の軒にさがっている魚板の魚までもが笑顔になっています。このように、歌詞と照らし合わせながら絵を見ると一段と楽しめる絵本です。
 背全体的に、花や人物等の伝統的な民画の画法と、池さんの独創性、現代性がよく調和していると思いました。
   

 これらの歌をできれば直接聴いてみたいと思ったヌルボ。もしかして、元になる韓国伝承童謡集といった韓国本があるのかと思ってお訊ねすると、いろんな本等から絵に描くのによさそうなわらべうたの歌詞を拾って訳したとのことでした。したがって実際聴くにはそれなりの情報収集作業が必要ということか・・・。

 さて、展示作品を見ると、花や自然や子供たち等のおなじみの絵が約30点(かな?)。以前と比べて原色系が少なくなって明るさを増したように感じられました。

 それらの展示作品の中で、ヌルボが「あれっ?」と首をかしげたのが「チェッコリ」という題が付けられた2作品。
 チェッコリとは何だと思いますか? 私ヌルボがすぐ思い浮かべたのは最近何度か行っている神保町の韓国本喫茶。「책」(チェク.本)「거리」(コリ.街)をつなげた語で、「거리」には「材料、ネタ」といった意味もありますが、神保町というまさに<本の街>にある店ならではの店名だとなんとなく思ってきました。(それも正解かもしれませんが・・・。)
 しかし絵を見ると、描かれているのは箱に積まれた書冊と、その周りには文房具や花や果物(ザクロだったかな?)等。池さんに伺うと、本とその周辺の文房具・植物等々をひっくるめてチェッコリといい、民画でよく描かれる画題の1つとのこと。
 帰宅後、책거리の語をあらためて辞書で確かめてみると、なるほど「本や硯、墨、筆、筆立て、巻物立てなどの文房具類を描いた絵」とありました。そしてこの<책거리>で画像検索すると、さまざまなチェッコリの民画がヒットします。その中で、3例だけピックアップしてみてみます。

            
 左の絵には白梅(?)等が生けられた花瓶、柿(トマト?)の載った皿、そして本の上にはよく見るとなぜかドミノ牌が6枚表を上に置かれています。中央の絵には実に多くのモノが描かれています。左下にはロウソクの燭台、右奥の本の最上段にはザクロと柿、真ん中あたりには皮を剥いたナス(?)等々。そして右の絵を見ると、手前に長い棒状の物が斜めに立てられています。これはキセル。画面左下には筆・墨・硯・紙の<文房四宝>に水滴(水差し)といった書の道具があります。右下にあるのは酒徳利と盃かな?
 細かく見るとおもしろそう。わからない物もたくさんありますが・・・。しかし、このような種類の絵は日本(や中国)にはあるんですかねー?

 ・・・というわけで、久しぶりに池貴巳子さんや池楨官先生ともお話できたし、また新しい知識も仕入れたし、で行って良かった絵画展でした。今年は行った翌日(19日)が最終日でしたが、興味を持たれた方はぜひ来年のこの時期に鶴見に来てみてください。(沖縄料理店とセットで、というプランがオススメです。)

[付記1] 一緒に行った元同僚F氏が「チェッコリ」で思い浮かべたのは近年小学校の運動会で流行っている(?)チェッコリ玉入れで流される「♪チェッチェッコリ 二酸化マンガン 酸化マンガン・・・」という歌詞(??)のガーナ民謡「チェッチェッコリ」でした。これは韓国とは関係ありません。(※→参考動画)
[付記2] 今度神保町のチェッコリに行ったら、店名は<本の街>のことなのか上述の絵のことなのか訊いてみます。

[2018年8月29日の追記] この記事を書いて40日くらい後にチェッコリに行ったら、「ここに書いてあります」ということで下画像のしおりを見せてくださいました。読んでみると、<本の街>でも上のような絵でもありませんでした。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月16日(金)~6月18日(日)]

2017-06-22 15:07:05 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶4泊5日の台湾旅行は、ほぼ予報通りに連日降られはしたものの、とりたてて見物に支障をきたすこともなく、けっこう楽しく、ためになった旅でした。
 その中で、映画関係のネタを現地で撮った画像を中心に拾っておきます。・・・というつもりだったのが、帰国後なぜかPCが不調で時間がかかり過ぎ。すでに1日無駄に費やしているので画像ナシにします。
 まず十分(シーフェン)では名物の天燈(熱気球のような?ランタン)を揚げる・・・というのは知りませんでしたが、行ってみて初めて青春ドラマの佳作「あの頃、君を追いかけた」の一場面にあったことを思い出しました。(タレ目美人のミシェル・チェンがチャーミング!) 大きな天燈の4面に、私ヌルボも願いを書いて飛ばしました。(「一攫千金」とか・・・。)
 十分からバスで約40分東に行くと九份(きゅうふん)。「千と千尋の神隠し」のモデルと言われたりしている所です。赤提灯がいっぱい下がった阿妹茶酒感とか街のレトロな雰囲気とかナルホドとも思いますが、モデルにしたという根拠はなくジブリも否定しているそうです。むしろ「非情城市」のロケ地となったことがこの地の観光地としての復活の契機となったとのことで、「悲情城市」と記された表示板も目に入りました。また何といっても注目は昇平戯院という1930年代にできた映画館。ずいぶん前に閉館しましたが、近年無料で諸情報等を流す映画館として復活したたそうですが、ヌルボたちが訪れたのは閉館時刻後ではいれなかったのは残念。
 なお、今回はいけなかったのが今韓国で公開中のドキュメンタリー「吾輩は猫である」でも紹介されている猫の村・猴硐(ホウトン)。ググると行った人たちの記事がいろいろヒットします。とにかく駅からしてネコまみれ。
 上記の所は台北から日帰りで見て回れます。他にもいろいろ見どころがあるようで、いずれ個人旅行で行ってみてもいいかなと思いました。

▶15日にキネカ大森<韓国映画“夏祭り”~さよならCJEJ~>中の「花、香る歌」を観てきました。期待度があまり高くなかったのが今までに観てなかった理由ですが、感想は「やっぱりなー」でした。パンソリ映画は当然パンソリが命。ということは、名作「風の丘を越えて~西便制」を観てしまった後は皆凡作になるしかないってことか? この作品も、大きな声でのどを鍛える場面などその発声からしてお腹から声が出ていないことは素人でもわかります。人気をあてこんで(?)スジを起用した時点で失敗。まあ歴史の知識を若干得たのが収穫といえば収穫でした。

▶今、GYAO!で名作を含むアジア映画全42作品が無料で見られるんですね。(→コチラ。) 韓国映画では「息もできない」「猟奇的な彼女」「ハロー!?ゴースト」「昼間から呑む」「素晴らしい一日」等々。韓国映画以外では「男たちの挽歌」とか。観てない方はぜひ!

▶先週も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。これまでも長期ブランクは何度もありましたが・・・。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(3) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.49(78)
②(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(212)
③(5) 風の踊り手(韓国)  9.42(26)
④(1) 吾輩は猫である(韓国)  9.40(104)
⑤(6) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.27(493)
⑥(7) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.24(1,598)
⑦(8) 劇場版 黒子のバスケ LAST GAME(日本)  9.24(396)
⑧(-) 従妹(韓国)  9.24(45)
⑨(10) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.13(614)
⑩(-) パレードへようこそ  9.06(194)

 ⑧⑩の2作品が今回の新登場です。
 ⑧「従妹」は韓国のラブロマンス(?)。恋人の下着を脱がせる時以外は退屈な日々を過ごす美大生グァンホ(パク・ソヌ)。祖父が危篤だという知らせに、長い間行ったことのないソウルの親戚の家を訪れます。ぎこちない親戚との顔合わせの中で脳裏に浮かんだのは従妹ジユン(ユ・ジウォン)の純粋な思い出。今大人になって向き合うと、成長した彼女にグァンホの視線は釘ヅケ。いつの間にか彼はジユンに魅せられています。これはジユンも同じ? 「もう1杯だけ飲みましょうか?」などと。誰も許さないタブーの愛、そして・・・。10年ぶりに再会した2人の愛の行方は・・・。原題は「사촌여동생」です。
 ⑩「パレードへようこそ」はイギリスのドラマ。日本では2015年に公開されています。韓国題は「런던 프라이드」です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(-) エル ELLE  8.00(8)
⑤(5) 夜の海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑥(7) 聲の形(日本)  7.50(4)
⑦(-) ゲット・アウト  7.17(6)
⑧(-) 午後8時の訪問者  7.00(6)
⑨(-) ネルーダ  7.00(5)
⑩(-) 沈黙-サイレンス  7.00(4)
⑩(8) 吾輩は猫である(韓国)  7.00(4)

 ④「エル ELLE」が今回の新登場です。仏・独・ベルギー合作のドラマ&スリラーで、ちょうど明日から開催(6月22~25日)の<フランス映画祭2017>の中で23日上映されます。(→コチラ参照。) いつも堂々として魅力的な女性ミシェル(イザベル・ユペール)の家にある日正体不明の暴漢が侵入します。ミシェルは、警察に通報するようにという周囲の人たちのアドバイスを無視したまま何事もないように日常に戻ります。しかし、その後も暴漢の接近は続き、危機感を感じた彼女は自分だけの方法で犯人を追跡していきます。そして再び暴漢の侵入があった日、隠していた彼女の過去と復讐の欲望も目覚めます・・・。韓国題は「엘르」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月16日(金)~6月18日(日) ★★★

         「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が2週連続1位で300万人超える

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06 ・・・・・498,301 ・・・・・・・・・3,240,845・・・・・・・・26,991 ・・・・・・・・・933
2(21)・・一日(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・6/15・・・・・・・・・・・480,785 ・・・・・・・・・・・565,889・・・・・・・・・4,654 ・・・・・・・・・781
3(2)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・247,176 ・・・・・・・・・・・927,044・・・・・・・・・7,542 ・・・・・・・・・629
4(3)・・ワンダーウーマン・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・128,638・・・・・・・・・・2,080,023・・・・・・・・16,810 ・・・・・・・・・510
5(5)・・盧武鉉です(韓国)・・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・・84,184・・・・・・・・・・1,722,960・・・・・・・・13,575 ・・・・・・・・・492
6(4)・・パイレーツ・オブ・カリビアン・・5/24・・・・・・・・・・・・73,503・・・・・・・・・・3,006,929・・・・・・・・24,635 ・・・・・・・・・402
        /最後の海賊
7(25)・・大魚とベゴニア・・・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・32,516 ・・・・・・・・・・・・45,430・・・・・・・・・・・353・・・・・・・・・・390
8(22)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・29,087 ・・・・・・・・・・・・33,477・・・・・・・・・・・254・・・・・・・・・・319
        飛べないワタリドリ
9(105)・・子ブタ ベイブの大冒険・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・19,520 ・・・・・・・・・・・・21,755・・・・・・・・・・・158・・・・・・・・・・312
10(9)・・ザ・ボス・ベイビー・・・・・・・・・・5/03・・・・・・・・・・・・・9,487・・・・・・・・・・2,443,325 ・・・・・・・・18,876 ・・・・・・・・・101
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が2週連続トップで300万人突破。しかしもう勢いは鈍っているので400万人超えがいいところか?
 いよいよポン・ジュノ監督の注目作「オクジャ/okja」の公開日6月28日が迫ってきましたが、韓国でも劇場公開は限定的で、→<WowKorea>の記事によると「79の劇場&103のスクリーンで公開確定」とのこと。これで観客動員数はどれほどになるのか見当がつきません。
 今回の新登場は2・7・8・9位の4作品です。
 2位「一日」は、韓国のスリラー。戦争の聖者と呼ばれる医師ジュンヨン(キム・ミョンミン)は娘の誕生日の日の約束の場所に向かう中、大型交通事故の現場で死んでいる娘ウンジョン(チョ・ウニョン)を見つけます。衝撃もつかの間、再び目を覚ましたとき、彼は娘の事故2時間前に戻っていました。どうしてでもその日の事故を防ごうとしますが結果は変わりません。毎日娘が死ぬという地獄のような1日を繰り返していたある日、ジュンヨンの前に彼同様事故で妻を失ったその日を繰り返している男ミンチョル(ピョン・ヨハン)が現れます。「あなた何者? みんな全く同じだが、なぜあなただけ違う?」 理由もわからないまま、ひどい事故の時間の中に閉じ込められた2人は力を合わせて1日の終わりを変えようとしますが、どのようしても死は防げません。愛する人の死を毎日目の前で見守るしかない絶望的な2人の前に、自分がジュンヨンの娘を殺した犯人だと言う謎の男が現れます。ジュニョンとミンチョルは、この事故が単なる事故ではなく、別の秘密が隠されていることに気づくのですが・・・。原題は「하루」です。
 7位「大魚とベゴニア」(仮)は中国のアニメ。今年3月開催された<東京アニメアワードフェスティバル2017>では招待作品として上映されました。(※→コチラ参照。)人間との接触が禁止された世界の女の子チュンは16歳の成人式を迎えてイルカに変身し、人間の世界を探検しに行きます。しかし見慣れない神秘的な風景を満喫しているとワナにかかってしまい、あやうく命を落とすところでしたが、人間の少年ゴンに救われて危機を免れます。ところがゴンはその場で命を失ってしまいます。自分の世界に戻ってきたチュンは、ゴンの再生のためにタブーを破ります。彼の魂が込められた赤ちゃんイルカをこっそり育て、人間世界に転生させることしたのです。しかし、タブーを破った代価として大きな災いが近づいてきます・・・。原題は「大魚海棠」で韓国題は「나의 붉은 고래(私の赤いクジラ)」。→コチラによると、2018年春日本での一般公開という不確定(?)情報があるようです。
 8位「リチャード・ザ・ストーク 飛べないワタリドリ」はドイツ・ベルギー・ルクセンブルク・ノルウェー合作のアニメ。リチャード'は生まれてすぐからコウノトリに育てられ、自分もコウノトリと信じている子供スズメ。冬が近いある日、リチャードは自分がスズメで、コウノトリの家族とアフリカに行くことができないという青天の霹靂のような話を聞かされます。衝撃に包まれながらも、リチャードは食いしん坊フクロウのオルガと、歌えないのにアイドルだと思っているオウムのキキと一緒に飛び去っていったコウノトリの家族を探してアフリカヘのスリル満点の旅に出ます・・・。韓国題は「꼬마참새 리차드: 아프리카 원정대(子スズメ リチャード:アフリカ 遠征隊)」。です。日本では劇場公開はありませんがDVDが出ています。
 9位「子ブタ ベイブの大冒険」(仮)はドイツのアニメ。日本でも韓国でも多くの作品が刊行されているドイツの絵本作家ヘルメ・ハイネの世界的ベストセラー「ともだち」シリーズが原作です。
子ブタのベイブは誕生パーティーの準備で大忙し。そんな中、農場にこっそり侵入したのが腹ペコイノシシたち。彼らのねらいは巨大なバースデーケーキを盗むこと。やがて正体を現した彼らはベイブとおんどりのビリー、そしてネズミのミッキーのなかよし3人組を自転車ごとたくさんの風船をつけて村の外に飛ばしてしまいます。はたして彼らは無事に帰って誕生パーティーを開けるのかどうか? ※日本の絵本とは3人(匹)の名前が違っています。韓国題は「꼬마돼지 베이브의 대모험」。日本公開はなさそう、かな?

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(9)・・大魚とベゴニア・・・・・・・・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・32,516 ・・・・・・・・・・・45,430・・・・・・・・・・・・・353・・・・・・・・・390
2(7)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・29,087 ・・・・・・・・・・・33,477・・・・・・・・・・・・・254・・・・・・・・・319
        飛べないワタリドリ
3(57)・・子ブタ ベイブの大冒険・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・19,520 ・・・・・・・・・・・21,755・・・・・・・・・・・・・158・・・・・・・・・312
4(1)・・続・深夜食堂(日本) ・・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・5,986 ・・・・・・・・・・・38,334・・・・・・・・・・・・・301・・・・・・・・・・74
5(新)・・中毒カラオケ(韓国)・・・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・4,364・・・・・・・・・・・・・6,273・・・・・・・・・・・・・・50・・・・・・・・・170

 4位以外の4作品が今回の新登場ですが、1・2・3位の各作品については上述しました。
 5位「中毒カラオケ」は韓国の&ミステリー。中毒カラオケ店は、実際にありながらもなさそうなファンタジーなカラオケ店。客といえばハエ1匹さえ飛んでいません。ところが、ヘルパーを頼むようになって少しずつお客さんが増え始めます。そんな中、連続殺人犯が出没したという噂が流れ、カラオケ店の人々の秘密が1つずつ明らかになっていきます・・・。原題は「중독노래방」です。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月9日(金)~6月11日(日)]

2017-06-13 02:10:01 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶7日に四国・中国~関東地方が梅雨入りしました。といっても私ヌルボ、カサをささなければならないほどの雨には見舞われてないですけどね。
 ところが下の天気予報を見てみてください。
 これはどこの天気予報かというと、台湾の台中。韓国の梅雨が日本より半月ほど遅いことは知っていましたが、台湾は日本より早く大体5月中・下旬~6月中旬とのことです。
 で、この雨続きという5日間が私ヌルボの初の台湾旅行に重なるのです(トホホ)。そういえば「牯嶺街少年殺人事件」でも雨がざあざあ降っていたなー。韓国の梅雨同様、日本みたいなシトシト降るような雨じゃなさそう。不安が心配です。
 旅行の動機は、ここらへんで台湾を見ておくと韓国・朝鮮をまた新たな視角から見られると思って。・・・と、さる知人に語ったら、「そのまま台湾オタクに鞍替えした人を何人か知ってるよ」と言われました。

▶昨日ようやく観た「ムーンライト」は、これまで観たアメリカ映画にはなかったような映画でした。なるほど、白人は全然でてきません。「アカデミー賞はエンタテインメントの世界一を決める場ではないのか」という感想が出てくるのもわかります。(この作品ではなく、アカデミー賞自体の問題。) 感動というものではありませんが、いろんなことを考えさせられました。

▶6月10日、イメージフォーラムで「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」を鑑賞。脱北者の手記だと、手に汗握る内容のものがいろいろあります。最近ではパク・ヨンミ「生きるための選択」イ・ヒョンソ「7つの名前を持つ少女」など(どちらもオススメ!)。「マダム・ベー・・・・」にはそんなハラハラドキドキ感はありませんが、脱北者の現況(の一端)や、困難な状況の中で生きる女性のしたたかさには舌を巻きます。逆に彼女のパワーで韓国に暮らすこととなった夫や息子兄弟の男3人の生気の乏しさは対照的。それはたまたまなのか、脱北者男性が全般的にそうなのかは不明。

▶その10日夜は神保町のチェッコリで「韓国映画100年史」(明石書店)の著者・鄭琮樺(チョン・ジョンファ)さんの<韓国社会がよく反映されている映画10本、そして監督10人>と題したお話を聞いてきました。なかなか興味深い内容でしたが、とりあえずは10人の監督名とその代表作品名だけを書いておきます。あ、①~⑩の前に⓪があったから11人ですね。
 ⓪崔寅奎(チェ・インギュ)「授業料」 ①韓瀅模(ハン・ヒョンモ)「自由夫人」 ②申相玉(シン・サンオク)「地獄花」 ③金綺泳(キム・ギヨン)「下女」 ④兪賢穆(ユ・ヒョンモク)「誤発弾」 ⑤李晩煕(イ・マニ)「休日」 ⑥河吉鍾(ハ・ギルチョン)「馬鹿たちの行進」 ⑦李長鎬(イ・ジャンホ)「風吹く良き日」 ⑧林権澤(イム・グォンテク)「チャッコ」 ⑨李滄東(イ・チャンドン)「ペパーミント・キャンディー」 ⑩奉俊昊(ポン・ジュノ)「殺人の追憶」
 たとえば林権澤監督にもいろいろ名作がある中で、なぜ「チャッコ」なのかお尋ねしたら「好きだから」と、とてもわかりやすいお答えが返ってきました。

▶主目的は自分用です。キネカ大森<韓国映画“夏祭り”~さよならCJEJ~>のスケジュールを張っておきます。

▶先週も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 吾輩は猫である(韓国)  9.55(58)
②(-) 謝罪[アポロジー]  9.53(121)
③(1) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.49(78)
④(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(212)
⑤(-) 風の踊り手(韓国)  9.31(16)
⑥(5) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.27(485)
⑦(6) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,581)
⑧(7) 劇場版 黒子のバスケ LAST GAME(日本)  9.24(388)
⑨(-) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.19(80)
⑩(9) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(597)

 ①⑤⑨の3作品が今回の新登場です。
 ①「吾輩は猫である」は韓国のドキュメンタリー。余裕満々の日本のネコ、威風堂々の台湾のネコ。そして人目を巧みに窺う韓国のネコ。台湾には観光名所になっている新竹市の猴硐(ホウトン)猫村があり、日本には人よりもネコが多く住む<福岡県相島(あいのしま)等のネコの島もあるというのに、・・・と考えるソウルの野良猫ヤオン。吾輩も日本のネコや台湾のネコのように幸せに暮らしたい。彼の地に暮らすネコ仲間たちはその方法を知っているかな? ・・・というわけで、ヤオンは道端でも人と一緒に暮らしていける妙案を探すために旅に出ることを決心します。まずは台湾、そして日本をめぐり、また韓国に帰ってきます。原題は「나는 고양이로소이다」です。しかし、とくに21世紀に入って以降、韓国人もすっかりネコ好きになっちゃいました。文在寅大統領も元ノラ猫のチンチンイを飼っているし・・・。(→コチラ参照。) 19世紀には、屋内で突然飛び出してきたネコに驚いて気絶した人もいたというのに・・・。
 ⑤「風の踊り手」も韓国のドキュメンタリー。幼い頃白黒テレビでバレエの公演を見て以来、イ・サムホンは鳥のように自由に舞うバレリーノになるのが夢でした。しかしそれは1980年の光州虐殺事件によって挫折してしまいます。その後彼は華やかな舞台ではなく、デモが起きた現場で踊ります。30年以上時代の痛みを体全体で表現してきたストリートダンサーのイ・サムホンの舞は、韓国現代史をかろうじて生きている大韓民国国民に対する献舞であり、決して手放せない自由への渇望です・・・。原題は「바람의 춤꾼」です。
 ⑨「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」は、つい半年ほど前韓国でも公開され、先月までこのランキングにも入っていた「KING OF PRISM by PrettyRhythm」に続くアニメ。この作品に限らず、この手の日本アニメの熱心なファン層がいるようですね。韓国題は「킹 오브 프리즘 프라이드 더 히어로」です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
③(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(3) セールスマン  8.20(5)
⑤(4) 夜の海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑥(5) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(6) 聲の形(日本)  7.50(4)
⑧(-) 謝罪[アポロジー]  7.33(3)
⑧(-) 吾輩は猫である(韓国)  7.33(3)
⑩(7) THE NET 網に囚われた男(韓国)  7.25(8)

 ①「風の踊り手」と⑧「吾輩は猫である」今回の新登場ですが、いずれについても上述しました。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月9日(金)~6月11日(日) ★★★

         日本では来月公開の米映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(45)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06 ・・1,128,441 ・・・・・・・・・2,384,221・・・・・・・・20,003・・・・・・・・1,254
2(36)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・381,123 ・・・・・・・・・・・458,841・・・・・・・・・3,785 ・・・・・・・・・679
3(1)・・ワンダーウーマン・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・240,549・・・・・・・・・・1,859,930・・・・・・・・15,061 ・・・・・・・・・611
4(2)・・パイレーツ・オブ・カリビアン・・5/24・・・・・・・・・・・149,680・・・・・・・・・・2,881,504・・・・・・・・23,622 ・・・・・・・・・512
        /最後の海賊
5(4)・・盧武鉉です(韓国)・・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・137,279・・・・・・・・・・1,567,799・・・・・・・・12,375 ・・・・・・・・・530
6(3)・・代立軍(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・・35,263・・・・・・・・・・・・792,635・・・・・・・・・6,011 ・・・・・・・・・442
7(5)・・ゲット・アウト・・・・・・・・・・・・・・・・5/17・・・・・・・・・・・・22,245・・・・・・・・・・2,105,876・・・・・・・・17,184 ・・・・・・・・・180
8(6)・・ベイブレードバースト ゴッド ・・6/01・・・・・・・・・・・・19,375 ・・・・・・・・・・・103,135・・・・・・・・・・・779 ・・・・・・・・・161
        :ゴッド ヴァルキリーの誕生(日本)
9(7)・・ザ・ボス・ベイビー・・・・・・・・・・・・5/03 ・・・・・・・・・・・18,199・・・・・・・・・・2,432,721・・・・・・・・18,800 ・・・・・・・・・166
10(48)・・続・深夜食堂(日本)・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・16,323 ・・・・・・・・・・・・21,234・・・・・・・・・・・170・・・・・・・・・・235
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 一体いつまで続くのか、1週間交代のアメリカのアクション。今回はファンタジー等の要素も混じってはいますが・・・。
 今回の新登場は1・2・10位の3作品です。
 1位「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」は、1932年の映画「ミイラ再生」をトム・クルーズ主演でリメイクしたファンタジー・アクション・アドベンチャー。物語の始まりは古代エジプト。気高く美しい王女アマネット(ソフィア・ブテラ)は、次期女王として選ばれていたもののその約束は裏切られ、権力への野望を強く抱いていた彼女は激しい怒りとともに闇に堕ち、生きながら棺に封印され、地下深く埋められてしまいます。ところが2千年後の現代、中東の砂漠の戦闘地帯でで彼女の棺が発掘されます。発掘に立ち会った米軍関係者のニック(トム・クルーズ)や考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)等が調査のためにその石棺をイギリスに空輸する途中にアクシデントが発生し、ジェニーは辛うじて脱出しますが、ニックたち米軍関係者を乗せた輸送機は・・・。そしてニックは・・・。2千年の時を超えたアマネットの想像を絶する復讐が始まります・・・。韓国題は「미이라(ミイラ)」。日本公開は7月28日です。
 2位「悪女」は韓国のアクション。幼い頃から殺し屋として育てられてきたスッキ(キム・オクビン)は、国の秘密組織にスカウトされ、新しい生活の機会を得ます。「10年だけ働いてくれれば君は自由だ。しかし、偽のように見えたらその瞬間、私たちは君を除去する」。生きるために殺さなければならないスッキの前に、真実を隠した謎の二人の男が登場し、自分を取り巻く巨大な秘密に直面することとなった彼女は、運命に立ち向かい始めます・・・。原題は「악녀」です。
 10位「続・深夜食堂」は日本では昨年11月公開で評判も良かったようですが、私ヌルボは観てません。「深夜食堂」は韓国でも人気で、ドラマも放映されるし、韓国版リメイクもSBSで制作・放映されるし、原作漫画も当然刊行されていて(日韓同時発売もあったりとか)、2012年には作者の安倍夜郎は富川漫画大賞海外作家賞を受賞してます。あ、韓国ではミュージカルも作られたりしてるようですよ。え、台湾に続いて中国でもドラマ化ですか? すごいすごい。韓国題は「심야식당 2」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・続・深夜食堂(日本) ・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・16,323 ・・・・・・・・・・・21,234・・・・・・・・・・・・・170・・・・・・・・・235
2(1)・・君と100回目の恋(日本) ・・・・・・・・・5/25 ・・・・・・・・・・・・4,703 ・・・・・・・・・・・75,927・・・・・・・・・・・・・597・・・・・・・・・・52
3(14)・・ヨンスン(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・3,957 ・・・・・・・・・・・・6,602・・・・・・・・・・・・・・48・・・・・・・・・126
4(新)・・吾輩は猫である(韓国)・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・3,084 ・・・・・・・・・・・・4,348・・・・・・・・・・・・・・36 ・・・・・・・・・・41
5(3)・・夢のジェーン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/31 ・・・・・・・・・・・・2,299 ・・・・・・・・・・・15,445・・・・・・・・・・・・・127・・・・・・・・・・39

 1・3・4位の3作品が今回の新登場です。
 1位「続・深夜食堂」と4位「吾輩は猫である」については上述しました。
 3位「ヨンスン」は韓国のドラマ。昨年の釜山国際映画祭で大明カルチャーウェーブ賞を受賞した作品です。ヨンスン(イ・スギョン)は18歳の女子高生。陸上部員で、顧問の先生(パク・クルロク)に熱い片思いをしています。しかし、先生に別の女性ができたみたい。オンマ(お母さん)のような友人のムニ(チャン・ヘッサル)と、カタキのような男子の友人パッキュ(キム・ドンヨン)がヨンスンに協力して調べてくれますが一向に証拠はつかめません。さらに悪いことには、父親(チェ・ドンムン)が、母のいない娘のためにと、モンゴルから新しいオンマを連れてきます・・・。原題は「용순」です。
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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月2日(金)~6月4日(日)]

2017-06-07 17:42:01 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 「トンネル 闇に鎖された男」は期待通りの映画でした。惨事を描いた作品にも実話に基づくものからほとんど特撮を主体にしたSFのようなものまで多々ありますが、この作品はフィクションとはいえ現実感があります。90年代には聖水大橋落下事故や三豊百貨店崩壊事故があり、近年ではあのセウォル号沈没事故がありました。その度に技術上の問題だけでなく手抜き工事等の問題が指摘されてきました。そして行政や業者、そしてマスコメディアの問題も。ラスト近くでオ・ダルスが「みんな失せろ! このケーセッキどもめ!」と声を張り上げる場面がありました。これは多くの韓国の人々の共通の声ではないでしょうか? (韓国ネチズンの評価は10人中5人が10点、3人が7~9点。そして1人が1点です。)

 さて、次の期待の韓国映画は、昨年の韓国の興行成績1位の大ヒット作「新感染 ファイナル・エクスプレス」(原題:「釜山行き」)。9月1日公開なのでまだ先の話。ソン・ガンホ主演の「密偵」(←原題)も公開日未定か・・・。
 なお、これも昨年ヒットした「ラスト・プリンセス -大韓帝国最後の皇女-」が6月24日公開されます。大韓帝国の最後の皇女・徳恵翁主(トッケオンジュ)を主人公にした作品ですが、韓国内でも「歴史歪曲!」との批判の声が上がったりしたほどで、観るに当たっては史実とフィクションの見定めが不可欠と思います

[追記] 今日(6月7日)の毎日新聞夕刊に、6月10日からシアター・イメージフォーラムで公開されるドキュンタリー「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」についての記事が載っていました。(→コチラ。) 「脱北者への先入観覆す」という見出しが付いています。私ヌルボ、3月に<大阪アジアン映画祭>で観ましたが、ぜひもう1度観てみようと思っています。※6日に開かれたユン・ジェホ監督のトークイベントの記事は→コチラ

 先週も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月6日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.51(76)
②(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(211)
③(4) ヒドゥン・フィギュアズ  9.35(2,943)
④(-) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.30(375)
⑤(5) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.27(477)
⑥(-) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,571)
⑦(6) 劇場版 黒子のバスケ LAST GAME(日本)  9.25(380)
⑧(-) カム、トゥゲザー(韓国)  9.20(41)
⑨(-) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.15((576)
⑩(-) パワーバトル・ウォッチカー:ウォッチ仮面の逆襲(韓国)  9.12(25)

 ⑧と⑩の2作品が今回の新登場です。
 ⑧「カム,トゥゲザー」は「僕たちはバンドゥビ」等の社会派作品で知られるシン・ドンイル監督による新作ドラマ。実は私ヌルボ、今年3月の<大阪アジアン映画祭>で観ました。失業者135万人、債務不履行者100万名、私教育費18兆ウォンといわれる韓国社会。その中であくせく生きていた平凡な家族にも危機が迫ってきます。18年間通った会社から解雇されたポムグ(イム・ヒョングク)、過熱競争でライバルに1位の座を奪われたカード会社の営業担当者ミヨン(イ・ヘウン)、日々合格のニュースを待ちわびる浪人中のハンナ(チェ・ビン)。家族なのにお互いの問題を思いやる余裕さえない3人は、この危機の中で思いがけないことをを経験することになります・・・。作品はただ暗いものではなく、ちょっとドタバタっぽい要素あり。原題は「컴, 투게더」です。
 ⑩「パワーバトル・ウォッチカー:ウォッチ仮面の逆襲」は現代自動車やCJ E&M等が制作した韓国のアニメで、TVでは2015~16年MBCで放映されています。以前紹介したターニングメカード(TURNING MECARD)と同様にモトは玩具で、それがTVや映画と連動しているということですね。あ、最近紹介したトボットともいろいろ共通しています。物語は・・・、ヒーローズカップのチャンピオンになったジノに乱暴なことで有名なアルティメットウォッチカーバトルリーグへの招待状が届きます。そのバトルリーグの試合を観戦して帰宅する途中、ジノは謎の怪漢たちに自分のウォッチカーであるブルーウィルを奪われますが紆余曲折の末に取り戻します。怪漢たちの正体を知ったジノは彼らの陰謀を防ぐために正体を隠してウォッチ仮面になり、ブルーウィルと共にバトルリーグに参加しますが・・・。原題は「파워배틀 와치카: 와치가면의 역습」です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(2) セールスマン  8.20(5)
④(3) 夜の海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑤(4) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑥(6) 聲の形(日本)  7.50(4)
⑦(-) THE NET 網に囚われた男(韓国)  7.25(8)
⑧(7) ゲット・アウト  7.17(6)
⑨(9) エイリアン:コヴェナント  7.13(8)
⑩(10) 午後8時の訪問者  7,00(6)

 今回新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月2日(金)~6月4日(日) ★★★

         日本では8月公開の米映画「ワンダーウーマン」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ワンダーウーマン・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・831,230・・・・・・・・・・1,158,414・・・・・・・・・9,459・・・・・・・・1,034
2(2)・・パイレーツ・オブ・カリビアン・・5/24・・・・・・・・・・・498,302・・・・・・・・・・2,430,584・・・・・・・・20,027 ・・・・・・・・・776
        /最後の海賊
3(31)・・代立軍(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・374,348 ・・・・・・・・・・・594,505・・・・・・・・・4,511 ・・・・・・・・・786
4(2)・・盧武鉉です(韓国)・・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・302,795・・・・・・・・・・1,176,749・・・・・・・・・9,317 ・・・・・・・・・627
5(3)・・ゲット・アウト・・・・・・・・・・・・・・・・5/17・・・・・・・・・・・143,833・・・・・・・・・・2,008,764・・・・・・・・・2,008 ・・・・・・・・・475
6(38)・・ベイブレードバースト ゴッド・・6/01 ・・・・・・・・・・・46,672 ・・・・・・・・・・・・49,448・・・・・・・・・・・374 ・・・・・・・・・198
        :ゴッド ヴァルキリーの誕生(日本)
7(5)・・ザ・ボス・ベイビー・・・・・・・・・・・・5/03 ・・・・・・・・・・・33,519・・・・・・・・・・2,385,979・・・・・・・・18,454 ・・・・・・・・・253
8(42)・・すすめ! オクトノーツ シーズン4・・6/01・・・・・・・・22,321 ・・・・・・・・・・・・24,112・・・・・・・・・・・157 ・・・・・・・・・167
        :ザ・ファイナル
9(6)・・君と100回目の恋(日本) ・・・・・5/25・・・・・・・・・・・・15,907 ・・・・・・・・・・・・59,146・・・・・・・・・・・467 ・・・・・・・・・114
10(60)・・ビフォア・アイ・フォール・・・・5/31・・・・・・・・・・・・15,871 ・・・・・・・・・・・・25,947・・・・・・・・・・・198・・・・・・・・・・226
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1位はあいかわらずの(ほとんど)1週間交代のアメリカのアクション。今回もまた、です。
 今回の新登場は1・3・6・8・10位の5作品です。
 1位「ワンダーウーマン」は、アメコミを実写化したアクション。男のいない島・デミスキラ王国の王女ダイアナ(ガル・ガドット)は戦士としての訓練を受けている時、パイロットのトレバー(クリス・パイン)がちょうど島に不時着します。ダイアナが初めて見た男性の彼を通じて、彼女は人間の世界の存在と、そこで大きな戦争が起きていることを知ります。神々から与えられた力で世界を救うことが自分の使命であることを悟ったダイアナは楽園のような島を飛び出し、その第1次世界大戦の地獄のような戦場のただ中に飛び込んでいくのですが・・・。韓国題は「원더 우먼」。日本公開は8月25日です。
 3位「代立軍」は韓国の時代劇。1592年壬辰倭乱(文禄の役)が勃発すると、国王の宣祖は幼い庶子の光海(ヨ・ジング)を王世子とし、朝廷を割った<分朝>を任せて自分は国の北西端の義州に避難します。光海と<分朝>一行はは、国王に代わって義兵を集めて日本軍に対抗するために半島北部の江界に向かいます。その際護衛兵として連れて行ったのが代立軍です。代立軍は他人の軍役を財物を代価に代行して生計を立てている軍隊です。その頭目のトウ(イ・ジョンジェ)と部下たちは、光海を無事送り届けて功を立て、卑しい運命から脱するためにあえて危険を冒しますう。しかし、正体不明の刺客の襲撃と王世子を捕えようとする日本軍の追撃に犠牲が増えてゆき、互いの葛藤はますます深まっていきます・・・。私ヌルボ、この代立軍というのが実際にあったのか?という疑問がまず浮かびましたが、チョン・ユンチョル監督によると「実際の歴史の中にあった存在」とのことですが、これも史実とフィクションの見極めがむずかしい作品のようです。原題は「대립군」です。
 6位「ベイブレードバースト ゴッド:ゴッド ヴァルキリーの誕生」は日本のアニメですが、日本ではテレビ東京系列で放映されている連続アニメだけで劇場公開作品ではありません。また「コロコロコミック」で漫画も連載されてました。ところで、そもそも日本人の何%が<ベイブレード>を知っているのでしょうか? 画像検索すると形状がわかります。1999年にタカラから発売された玩具で、早い話が現代版ベーゴマです。<ベイブレード>の<ベイ>はベーゴマのベーが元。発売以来進化を遂げて現在は3世代目でそれが<ベイブレードバースト>。その中にもたくさん種類があって、代表的なものがヴァルキリーです。この玩具は韓国でも販売されています。つまり、これも上述のパワーバトル・ウォッチカー等と同じく玩具・TVアニメ等とセットになった劇場アニメというわけです。で本作の内容はというと、最強ブレイダーをめざしてスペインで開かれる世界大会に少年カンサン(日本では蒼井バルト)が臨む・・・というもの。※参考:→実際のバトルの動画。→TVアニメ1話分のむ動画。いやー、いろいろと夢中になれる世界があるものです。韓国題ハ「베이블레이드 버스트 갓:갓 발키리의 탄생」です。
 8位「オクトノーツ シーズン4:ザ・ファイナル」は、英BBC制作の子供向き人気アニメシリーズです。オクトノーツはいろんな動物のメンバーで構成されるエージェント集団で、タコ状の乗り物に乗って海中の生き物たちのピンチを救うべく出動します。韓国でもTV放映されておなじみ。日本では→<ディズニー・チャンネル>で視られるようですね。劇場公開作品の韓国公開は2013年以来これが5作目。今回の「ザ・ファイナル」では、潮津波が押し寄せるアマゾン川で危険に陥った動物を救助しに行く話や、夜行性動物の観察のためアフリカの川に行って多数のカバと出くわし難儀をする話等々5つのお話から成るオムニバスです。韓国題は「바다 탐험대 옥토넛 시즌4: 더 파이널」です
 10位「ビフォア・アイ・フォール」(仮)は、アメリカのドラマ&ミステリー。ローレン・オリヴァーの同名小説(未訳)の映画化作品です。17歳の高校生サマンサ(ゾーイ・ドゥイッチ)は交通事故に遭って命を落とします。しかし、どういうわけか死ぬことができません。死を迎える度に、彼女はその日の朝にタイムスリップしてしまうのです。韓国題「7번째 내가 죽던 날(7度目に私が死んだ日)」にあるように、その数7回。この謎を解き明かしていく過程で、サマンサは自分の人生と死の意味について考察していくことになります・・・。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・君と100回目の恋(日本) ・・・・・・・・・5/25 ・・・・・・・・・・・15,907・・・・・・・・・・・・59,146・・・・・・・・・・・・・467・・・・・・・・・114
2(25)・・ビフォア・アイ・フォール ・・・・・・・・・5/31 ・・・・・・・・・・・15,871 ・・・・・・・・・・・25,947・・・・・・・・・・・・・198・・・・・・・・・226
3(16)・・夢のジェーン(韓国)・・・・・・・・・・・・・5/31 ・・・・・・・・・・・・4,527 ・・・・・・・・・・・・9,060・・・・・・・・・・・・・・75・・・・・・・・・・80
4(5)・・徐舒平(ソ・ソピョン)、・・・・・・・・・・・・・4/26 ・・・・・・・・・・・・2,113 ・・・・・・・・・・102,115・・・・・・・・・・・・・750・・・・・・・・・・16
        ゆっくり平穏に(韓国)
5(2)・・ロスト・イン・パリ・・・・・・・・・・・・・・・・・5/18 ・・・・・・・・・・・・1,946 ・・・・・・・・・・・20,303・・・・・・・・・・・・・162・・・・・・・・・・24

 2・3位の2作品が今回の新登場です。
 2位「ビフォア・アイ・フォール」(仮)については上述しました。
 3位「夢のジェーン」は韓国のドラマ。2016年の釜山国際映画祭、ソウル独立映画祭の上映作品です。主人公ソヒョン(イ・ミンジ)は家出ファム(家出青少年たちが共に生活する場。ファムはfamilyの略語)を転々としながら過ごしている少女。1人ぼっちにされるのが怖い彼女は何とか他の人とうまくつき合おうと努めますが、やっと自分を受け入れてくれると思った恋人さえ去っていってしまい、自殺を試みようとします。そのソヒョンのモーテルの部屋に夢のように能われたのはトランスジェンダーのジェーン(ク・ギョファン)でした。ソヒョンは、手首に包帯を巻いてくれたジェーンと、その日以来ジェーンが作った家出ファムで暮らします。そこはこれまでの家出ファムとは空気が違います。お金稼ぎ、夜の飲酒等の強圧感はなく、過去をうるさく問われることもありません。やっと暖かい家族に出会ったとソヒョンは思い始めます。が、この家族さえも壊されてしまうとは・・・。原題は「꿈의 제인」です。
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