ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 週末の興行成績 [12月`27日(金)~12月29日(日)]と、人気順位 ►だんだんアタマの中で名作になっていく「象は静かに座っている」のこと等

2019-12-31 23:40:16 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸26日は「i-新聞記者ドキュメント-」、28日は「象は静かに座っている」、29日は「アイリッシュマン」と、見逃がしていた3作を立て続けに観て今年の私ヌルボの映画鑑賞はオシマイ。しめて124作品で、自己記録更新。とはいっても誇らしい気持ちは全然ナシです。
 「i-新聞記者ドキュメント-」は望月衣塑子記者のタフさに舌を巻きました。体力的にも精神的にも。ずいぶん大勢いると思われる批判者の人たちも、せめて彼女の半分でも必死に頑張って批判してほしいものです。そしてもちろん大勢の新聞記者の皆さんも頑張れ!とエールをおくりたいです。
 「象は静かに座っている」は4時間近い長尺が苦にならず。物語全体の構図と流れを把握するのに時間を要しましたが、終わって振り返ればなるほど、またパンフを読んでなるほど、でアタマの中でじわじわと<名作>に近づいて行ったというか、いや<名作>に到達したかも・・・。地方都市・石家荘の、orその外れの町の風景が<荒涼としている>感じなのは日本基準で見てるからかどうかは不明ですが、不幸な人物ばかりの物語には合っています。それにしても、最初から最後まで明るい笑い声や笑い顔が皆無とは、何という映画だ!? その果てに監督までこの1作の長編を遺して自殺してしまうとは・・・。
 多くの専門家が今年のベストに挙げている「アイリッシュマン」ですが、やっぱりスコセッシ監督は自分には合わないと再確認しました。「お前は家のペンキ塗りをするんだって?」「はい、します」・・・といった言葉の意味なぞ、ずうーっとカタギ生活をしてきて、この種の映画を少ししか観てない私ヌルボにわかりますかいな(・・・と、ここは帰省中の徳島弁。)

▸毎年やってる1年間に観た映画のベスト10は明日か明後日。うーん、今回はむずかしいゾ・・・。
 では皆さん、よいお年を!

         ★★★ NAVERの人気順位(12月31日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(4) 梨泰院[イテウォン](韓国)  9.58(40)
②(5) フォードvsフェラーリ  9.57(6,225)
③(-) 主戦場  9.49(1,008)
④(3) ヘロニモ(韓・米)  9.43(216)
⑤(8) 星の庭園(韓国)  9.42(196)
⑥(新) 雪の女王4  9.37(338)
⑦(新) 2人のローマ教皇  9.32(264)
⑧(-) 家族を想うとき  9.29(209)
⑨(10) 教会のお兄さん)  9.27(1,565)
⑩(-) セカンドサイトでの愛  9.27(505)

 ⑦「2人のローマ教皇」が新登場です。日本でも韓国から2日遅く12月13日から公開されています。韓国題は「두 교황」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) アイリッシュマン  9.11(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) マリッジ・ストーリー  8.50(2)
④(4) ハチドリ(韓国)  8.38(13)
⑤(6) 象は静かに座っている  7.67(3)
⑥(8) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑦(9) われわれを引き裂くもの(韓国)  7.50(2)
⑧(-) 主戦場  7.33(6)
⑨(10) ボーダー 二つの世界  7.29(7)
⑨(10) 家族を想うとき  7.29(7)

 今回新登場の作品はありません。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月27日(金)~12月29日(日) ★★★
           「白頭山」が2週連続1位。2位はホ・ジノ監督の注目作「天文:空に問う」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・白頭山(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・12/19 ・・・・・・・1,201,112 ・・・・・5,743,086 ・・・・・・・48,541 ・・・・・1,442
2(34)・・天文:空に問う(韓国)・・・・・・・12/26・・・・・・・・・540,946・・・・・・・702,250 ・・・・・・・・5,724 ・・・・・1,141
3(2)・・始動(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/18・・・・・・・・・462,371 ・・・・・2,291,380 ・・・・・・・・9,658・・・・・・・936
4(3)・・アナと雪の女王2 ・・・・・・・・・・・11/21・・・・・・・・・191,340 ・・・・13,265,226 ・・・・・・110,775・・・・・・・712
5(4)・・神秘アパート 劇場版・・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・119,067・・・・・・・620,643 ・・・・・・・・4,922・・・・・・・638
       空トッケビ 対 ヨルムンガンド(韓国)
6(新)・・キャッツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/24・・・・・・・・・110,161・・・・・・・696,190 ・・・・・・・・5,831・・・・・・・731
7(5)・・フォードvsフェラーリ・・・・・・・・12/04・・・・・・・・・・53,883 ・・・・・1,177,041 ・・・・・・・10,349 ・・・・・・・181
8(30)・・ロイヤルコーギー ・・・・・・・・・・12/24・・・・・・・・・・43,730 ・・・・・・・112,330・・・・・・・・・・877 ・・・・・・・416
       レックスの大冒険
9(91)・・雪の女王4 ・・・・・・・・・・・・・・・・12/24・・・・・・・・・・43,507・・・・・・・119,064 ・・・・・・・・・・889 ・・・・・・・428
10(7)・・ナイブズ・アウト ・・・・・・・・・・・12/04・・・・・・・・・・37,984・・・・・・・642,671 ・・・・・・・・5,443 ・・・・・・・156
       /名探偵と刃の館の秘密
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・6・8・9位の4作品です。
 2位「天文:空に問う」は、韓国の歴史ドラマ。時代は15世紀。朝鮮王朝第一の名君世宗(ハン・ソッキュ)と、官奴として生まれながらも従三品・大護軍にまでなった天才科学者の蒋英実[チャン・ヨンシル]( チェ・ミンシク)の偉大な業績の背後に隠された物語です。20年間夢を共にしてきた2人でしたが、王が乗る與(こし)が壊れた事件で世宗はヨンシルを問責し、宮城外に放逐します。その後ヨンシルは姿を消しますが・・・。「八月のクリスマス」(1998)・「春の日は過ぎゆく」(2001)以来どうもこれといった作品のない( ?)ホ・ジノ監督ですが、今作はいかに? 原題は「백두산」です。
 6位「キャッツ」は、ロングヒットの名作ミュージカルを「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー監督が映画化した作品。私ヌルボはステージは観てませんが、あの<25周年記念公演 in ロンドン>で観た「オペラ座の怪人」のアンドリュー・ロイド=ウェバー作曲なので、これも観に行かなくちゃ。日本公開は1月24日か。韓国題は「캣츠」。(韓国式発音ケッチュです。)
 8位「ロイヤルコーギー レックスの大冒険」は、日本ではすでに10月25日公開されています。韓国題は「프린스 코기」です。
 9位「雪の女王4」は、ロシアアニメシリーズの第4作。日本では未公開ですが、韓国ではすべて公開されています。絵柄を見ると「アナ雪」によく似ていますが、このシリーズの方が「アナ雪」より2年早い2012年にスタートしています。またアンデルセン原作の通り少年カイと少女ゲルダの物語になっている点でむしろコチラが本家かも・・・。今作は、「魔法の時代は終わった!」と言う科学と技術の信奉者ヘラルド王が偶然発見した魔法の遺物<ミラーランドの門」を利用して世の中の魔法使いをそこに閉じ込める計画を立てるところから始まります。危険にさらされた魔法使いたちとゲルダの家族は最後の手段として一緒に閉じ込められていた雪の女王に助けを求めるのですが・・・。韓国題は「눈의 여왕4」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(9)・・ロイヤルコーギー・・・・・・・・・・・・・・12/24 ・・・・・・・43,730・・・・・・・・112,330・・・・・・・・・・877 ・・・・・・・・416
       レックスの大冒険
2(1)・・家族を想うとき ・・・・・・・・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・3,814・・・・・・・・・23,195 ・・・・・・・・・182・・・・・・・・・・50
3(25)・・ワイルドライフ ・・・・・・・・・・・・・・12/25・・・・・・・・・3,259・・・・・・・・・・6,855 ・・・・・・・・・・54・・・・・・・・・・49
4(2)・・真実(日・仏)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・2,564・・・・・・・・・38,882 ・・・・・・・・・271・・・・・・・・・・25
5(32)・・Love Letter(日本)・・・・・・・・・1999/11/20・・・・・・・・・2,088・・・・・・・・105,925 ・・・・・・・・・813 ・・・・・・・・・・22

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位「ロイヤルコーギー レックスの大冒険」は、上述のように日本でもすでに公開されています。
 3位「ワイルドライフ」も、日本では7月に公開されています。韓国題は「와일드라이프」です。
 5位「Love Letter」は1995年に公開された岩井俊二監督の佳作。日本もさることながら、韓国ではこれまでも何度も再上映され、愛されてきた作品です。とくに主演の中山美穂が叫ぶ「お元気ですかーっ」という日本語はよく知られるとともに、小樽への観光客が増えるキッカケになったという<記念碑的な映画>といっても過言ではない作品です。韓国題は「러브레터」です。
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YouTubeで視聴できる韓国映画(1936~2000年)の名作188編(+特別映像5つ) 全リスト≪2019年版≫

2019-12-26 23:03:47 | 韓国映画(&その他の映画)
 本ブログで<YouTubeで視聴できる韓国映画>のリストを最初に公開したのは2014年5月。(→コチラ)。その時は全83編でした。※韓国では映画を「1本、2本」ではなく「1編、2編」と数えます。
 その記事の改訂版は2017年3月。(→コチラ)。全150編(+特別映像2つ)で、一挙に増えました。
 そして今回は188編(+特別映像5つ)です。

 今回も、リストの基本DBは韓国映像資料院のYouTubeチャンネルである<한국고전영화 Korean Classic Film>の公開動画リスト(→コチラ)です。
 前回からさらに約40編が増えたのかと思い、前回のリストと照らし合わせてみた結果はさにあらず。「星たちの故郷」「族譜」「風吹く良き日」等々の有名作を含む20作品(後掲)が消えています。また12編は<복원본(復元本)>として映像等が改善されて登場。ということは、大雑把に言って約50作品が新しく増えたということでしょうか。

《注記》
・前回までは各作品の初公開の年により年ごとに分けましが、今回は制作年により分けました。ただし作品データ中の1983-02-22は初公開の年月日です。この日付は<KMDb>のDBを優先しました。<DAUM映画>や<NAVER映画>だと異なる日付になっている場合もあります。
・データ中の「85分」等の時間はオリジナル作品の正確な長さとは限りません。YouTube上の動画の長さです。
・日本語のタイトルについて。過去日本で公開された作品は<輝国山人のホームページ>(→コチラ)や、<シネマコリア>(→コチラ)を参考に、原則としてその時の日本題をそのまま用いています。<輝国山人の韓国映画>には監督名の漢字表記等、おおいに参考にさせていただきました。
・以下の各作品を実際にYouTubeで視聴するには、作品のハングルのタイトルをYouTubeの検索窓にコピペして検索するのが手っ取り早いと思います。ハングルが読めて、過去の韓国映画に一定の知識のある方は上記の公開動画リストから選んで直接開けばもちろんOKですが・・・。
・上述の「消えてしまった20編」のほとんど(全部?)はYouTube他のチャンネルにあります。著作権問題等々(?)その背後事情はわかりません。
・日本語字幕付きの作品は全6編。これも後の方にリストを載せておきます。なお、観る際に設定しておけば韓国語(128編)・英語・(なぜか多い)イタリア語(49編)の他、自動翻訳で日本語の字幕が見られる作品もあります。その方法については記事の最後で説明します。
・より多くの韓国映画の視聴を希望する方は、韓国映像資料院のサイトKMDB(→コチラ)で観られますが、会員登録(かなり面倒)が必要です。
最後の方に約7分の特別編集映像も貼っておきました。ぜひ見てみてください!

≪YouTubeに公開されている韓国映画名作リスト(全188編)

【1936年】
迷夢[死の子守歌](미몽[죽음의 자장가]/1936-10-25/梁柱南(ヤン・ジュナム)/48分

【1940年】
授業料(수업료)/1940-4-30/崔寅奎(チェ・インギュ)・方漢駿(パン・ハンジュン)/82分

【1941年】
半島の春[美しい青春](반도의 봄[아름다운 청춘])/1941-?-?/李炳逸(イ・ビョンイル)/85分

【1946年】
自由万歳(자유만세)/1946-10-22/崔寅奎(チェ・インギュ)/52分

【1948年】
独立前夜(독립전야)/1948-02-11/崔寅奎(チェ・インギュ)/51分
検事と女先生:弁士録音版(검사와 여선생:변사 녹음 버전)/1948-06-05/尹大龍(ユン・デリョン)/61分

【1949年】
心の故郷(마음의 고향)/1949-02-09/尹龍奎(ユン・ヨンギュ)/77分

【1954年】
運命の手(운명의 손)/1954-12-14/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/89分

【1955年】
ピアコル(피아골)/1955-09-23/李康天(イ・ガンチョン)/108分
ピアコル 復元版(피아골 복원본)/1955-09-23/李康天(イ・ガンチョン)/108分
陽山道(양산도)/1955-10-13/金綺泳(キム・ギヨン)/90分
未亡人[寡婦の涙](미망인[과부의 눈물])/ 1955-12-10/朴南玉(パク・ナモク)/75分

【1956年】
青春双曲線(청춘쌍곡선)/1956-04-10/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/94分
自由夫人(자유부인)/1956-06-09/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/125分
ソウルの休日(서울의 휴일)/ 1956-11-21 李庸民(イ・ヨンミン)/ 91分
嫁入りの日[嫁ぐ日](시집가는 날)/1956-11-27/李炳逸(イ・ビョンイル)/79分

【1957年】
風雲の宮殿(풍운의 궁전)/1957-12-18/鄭昌和(チョン・チャンファ)/99分

【1958年】
あなたと永遠に(그대와 영원히)/1958-01-15/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/110分
お金(돈)/1958-03-09/金蘇東(キム・ソドン)/123分
地獄花(지옥화)/1958-04-20/申相玉(シン・サンオク)/86分
ある女子大生の告白(어느여대생의고백)/申相玉(シン・サンオク)/1958-07-12/122分
鐘閣(종각)/1958-08-30/梁柱南(ヤン・ジュナム/)/96分
自由結婚(자유결혼)/1958-10-14/李炳逸(イ・ビョンイル)/95分

【1959年】
その女の罪ではない(그 여자의 죄가 아니다)/1959-01-14/申相玉(シン・サンオク)/104分
やせっぽちと太っちょ論山訓練所に行く(홀쭉이뚱뚱이 논산 훈련소에 가다)/1959-02-06/金火浪(キム・ファラン)/105分
高宗皇帝と義士安重根(고종황제와 의사 안중근)/1959-04-10 /全昌根(チョン・チャングン)/110分
柳寛順(유관순)/1959-05-21/尹逢春(ユン・ボンチュン)/102分
同心草(동심초)/1959-07-09/申相玉(シン・サンオク)/126分
姉妹の花園(자매의 화원)/1959-10-01/申相玉(シン・サンオク)/108分
名前のない星たち(이름없는 별들)/1959-10-31/金剛潤(キム・ガンユン)/105分
雲は流れても(1959)(구름은 흘러도)/1959-11-05/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/93分
雨降る日の午後3時(1959)(비오는 날의 오후 3시)/1959-11-25/朴宗浩(パク・ジョンホ)/109分
女社長(여사장)/1959-12-16/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/105分

【1960年】
(흙)/1960-01-28/権寧純(クォン・ヨンスン)/101分
ロマンス・パパ(로맨스 빠빠)/1960-01-28/申相玉(シン・サンオク)/131分
白蛇夫人(백사부인)/1960-10-02/申相玉(シン・サンオク)/92分
朴さん(박서방)/1960-10-05/姜大振(カン・デジン)/138分
漂流島(표류도)/1960-12-17/権寧純(クォン・ヨンスン)/124分

【1961年】
春香伝(춘향전)/1961-01-18/洪性麒(ホン・ソンギ)/110分
成春香(성춘향)/1961-01-28/申相玉(シン・サンオク)/119分
荷馬車[馬夫](마부)/1961-02-15/姜大振(カン・デジン)/99分
ひまわり家族(해바라기 가족)/1961-04-13/朴性馥(パク・ソンボク)/120分
誤発弾 復元版(오발탄 복원본)/1961-04-13/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/107分
三等課長(삼등과장)/1961-05-04/李奉來(イ・ボンネ)/105分
ノダジ(노다지)/1961-06-01/鄭昌和(チョン・チャンファ)/127分
豚の夢(돼지꿈)/1961-06-17/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/115分
ク・ボンソ(具鳳書)のにわか成金(구봉서의 벼락부자)/1961-07-13/金洙容(キム・スヨン)/114分
離れの客とお母さん(사랑방 손님과 어머니)/1961-08-26/申相玉(シン・サンオク)/103分
常緑樹(상록수)/1961-09-20/申相玉(シン・サンオク)/141分
5人の海兵(5인의 해병)/1961-10-20/金基悳(キム・ギドク)/118分
姉さんはお転婆娘(언니는 말괄량이/1961-10-27/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/99分
玄海灘は知っている(현해탄은 알고 있다)/1961-11-10/金綺泳(キム・ギヨン)/108分
ソウルの屋根の下(서울의 지붕밑)/1961-11-30/李亨杓(イ・ヒョンピョ)/125分
ソウルの屋根の下 復元版(서울의 지붕밑 복원본)/1961-11-30/李亨杓(イ・ヒョンピョ)/124分
燕山君[長恨思母篇](연산군[장한사모편])/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/135分

【1962年】
豆満江よ、さらば(두만강아 잘 있거라)/1962-02-04/林権澤(イム・グォンテク)/100分
暴君燕山[復讐、快挙編](폭군연산[복수, 쾌거편])/1962-02-05/申相玉(シン・サンオク)/133分
置き去られた山河(두고온 산하)/1962-03-01/李康天(イ・ガンチョン)/124分
孟(メン)進士宅の慶事(맹진사댁 경사)/1962-03-08/李庸民(イ・ヨンミン)/124分
アカシアの花が咲く時(아카시아 꽃잎 필때)/1962-06-06/趙肯夏(チョ・グンハ)/98分
路地裏の風景(골목안 풍경)/1962-06-28/朴宗鎬(パク・ジョンホ)/118分
花郎道(화랑도)/1962-09-13/張一湖(チャン・イロ)/99分
女判事(여판사)/1962-11-03/洪恩遠(ホン・ウヌォン)/86分
烈女門(열녀문)/1962-12-13/申相玉(シン・サンオク)/100分

【1963年】
ロマンス・グレー(로맨스그레이)/1963-01-25/申相玉(シン・サンオク)/124分
トスニ[副題:幸福の誕生](또순이[행복의 탄생] )/1963-02-08/朴商昊(パク・サンホ)/92分
帰らざる海兵(돌아오지않는 해병)/1963-04-11/李晩煕(イ・マニ)/109分
金薬局の娘たち(김약국의 딸들)/1963-05-01/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/109分
江華道令(강화도령)/1963-06-01/申相玉(シン・サンオク)/126分
(쌀)/1963-11-16/申相玉(シン・サンオク)/124分

【1964年】
裸足の青春(맨발의 청춘)/1964-02-29/金基悳(キム・ギドク)/117分
赤いマフラー(빨간마후라)/1964-03-27/申相玉(シン・サンオク)/106分
肉体の告白육체의 고백)/1964-06-20/趙肯夏(チョ・グンハ)/140分
唖の三龍(벙어리 삼룡)/1964-11-13/申相玉(シン・サンオク)/84分

【1965年】
春夢(춘몽)/1965-07-03/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/71分
殺人魔(살인마)/1965-08-12/李庸民(イ・ヨンミン)/93分
浜辺の村(갯마을)/1965-11-19/金洙容(キム・スヨン)/93分

【1966年】
午年生まれの嫁[午年新婦](말띠신부)/1966-01-01/金基悳(キム・ギドク)/93分
雨のめぐり逢い[草雨](초우)/1966-06-10/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/100分
雨のめぐり逢い[草雨] 復元版(초우 복원본)/1966-06-10/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/100分
下宿生(하숙생)/1966-06-30/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/104分
水車(물레방아)/1966-11-10/李晩煕(イ・マニ)/91分
初恋(초연)/1966-12-08/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/103分
ウォーカーヒルで会いましょう(워커힐에서 만납시다)/1966-12-10/韓瀅模(ハン・ヒョンモ)/97分

【1967年】
洪吉童(홍길동)/1967-01-21/申東憲(シン・ドンホン)/67分 ⦅アニメ⦆
ある女優の告白(어느 여배우의 고백)/1967-02-09/金洙容(キム・スヨン)/87分
原点(원점)/1967-06-01/李晩煕(イ・マニ)/98分
(꿈)/1967-06-15/申相玉(シン・サンオク)/91分
帰路(귀로)/1967-07-27/李晩煕(イ・マニ)/90分
ホピとチャドルバウィ(호피와 차돌바위)/1967-08-15/申東憲(シン・ドンホン)/75分 ⦅アニメ⦆
(안개)/1967-10-19/金洙容(キム・スヨン)/79分
蕎麦の花が咲く頃(메밀꽃 필 무렵)/1967-12-15/李星究(イ・ソング)/98分
月下の共同墓地[妓生月香之墓](월하의 공동묘지[기생월향지묘])/1967-?-?/権哲輝(クォン・チョルフィ)/88分

【1968年】
憎くてももう一度(미워도 다시한번)/1968-07-16/鄭素影(チョン・ソヨン)/87分
将軍の髭(장군의 수염)/1968-09-14/李星究(イ・ソング)/100分28秒
将軍の髭(장군의 수염)/1968-09-14/李星究(イ・ソング)/100分58秒(※ラストに入っている韓国映像資料院のデータの分だけ長い。)
内侍(내시)/1968-12-11/申相玉(シン・サンオク)/98分
休日(휴일)/1968-?-?/李晩煕(イ・マニ)/73分
休日 復元版(휴일 복원본)/1968-?-?/李晩煕(イ・マニ)/73分

【1969年】
暗殺者(암살자)/1969-01-16/李晩煕(イ・マニ)/80分
修学旅行(수학여행)/1969-01-23/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/101分
始発点(시발점)/1969-02-02/金洙容(キム・スヨン)/77分
千年狐(천년호)/1969-03-08/申相玉(シン・サンオク)/89分
李朝女人残酷史(이조 여인잔혹사)/1969-05-02/申相玉(シン・サンオク)/84分
壁の中の女(벽속의 여자)/1969-?-?/朴宗浩(パク・ジョンホ)/91分
五父子(오부자)/1969-?-?/権哲輝(クォン・チョルフィ)/84分
甕をつくる老人(독짓는 늙은이)/1970-03-04/崔夏園(チェ・ハウォン)/95分

【1970年】
秘殿(비전)/1970-10-17/李亨杓(イ・ヒョンピョ)/101分

【1971年】
火女(화녀)/1971-04-01/金綺泳(キム・ギヨン)/100分

【1972年】
花粉(화분(꽃가루))/1972-04-07/河吉鍾(ハ・ギルチョン)/89分
零時(0시)/1972-07-01/李晩煕(イ・マニ)/99分
宮女(궁녀)/1972-07-13/申相玉(シン・サンオク)/108分
虫女(충녀)/1972-10-06/金綺泳(キム・ギヨン)/115分

【1973年】
特別捜査本部 ᐸ第2弾ᐳ 女子大生イ・ナニ事件(특별수사본부 ᐸ제2탄ᐳ 여대생 이난희사건(1973))/1973-11-03/薛泰湖(ソル・テホ)/91分

【1974年】
星たちの故郷 復元版(별들의고향 복원본)/1974-04-26/李長鎬(イ・ジャンホ)/109分
特別捜査本部 キム・スイムの一生(특별수사본부 김수임의 일생/1974-05-04/李元世(イ・ウォンセ)/104分
破戒(파계)/1974-11-09/金綺泳(キム・ギヨン)/111分
野菊は咲いた[野菊は咲いたけど](들국화는 피었는데)/1974-12-07/李晩煕(イ・マニ)/105分
三角の落とし穴(삼각의 함정)/1975-02-01/李晩煕(イ・マニ)/87分

【1975年】
英子(ヨンジャ)の全盛時代(영자의 전성시대)/1975-02-11/金鎬善(キム・ホソン)/107分
英子(ヨンジャ)の全盛時代 復元版(영자의 전성시대(1975) 복원본)/1975-02-11/金鎬善(キム・ホソン)/106分
森浦への道(삼포가는 길)/1975-05-23/李晩煕(イ・マニ)/100分
馬鹿たちの行進(바보들의 행진)/1975-05-31/河吉鍾(ハ・ギルチョン)/102分
肉体の約束(육체의 약속)/1975-07-26/金綺泳(キム・ギヨン)/105分
初恋(초연)/1975-12-13/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/105分
ミス・ヤングの行方(미스 영의 행방)/1976-01-01/朴南洙(パク・ナムス)/97分

【1976年】
往十里(왕십리)/1976-01-31/林権澤(イム・グォンテク)/112分
本当に、本当に忘れないで(진짜 진짜 잊지마)/1976-02-14/文如松(ムン・ヨソン)/95分
本当に、本当にごめん(진짜 진짜 미안해)/1976-11-20/文如松(ムン・ヨソン)/85分
ロボットテコンV 復元(로보트태권V복원)/1976-07-24/金青基(キム・チョンギ)/116分 ⦅アニメ⦆

【1977年】
夜行(야행)/1977-04-23/金洙容(キム・スヨン)/78分
冬の女(겨울여자)/1977-09-27/金鎬善(キム・ホソン)/120分
本当に、本当に好き(진짜 진짜 좋아해)/1978-09-02/文如松(ムン・ヨソン)/84分

【1978年】
コンジュイ パッチュイ(콩쥐 팥쥐)/1978- 01-23/康太雄(カン・テウン)/72分 ⦅アニメ⦆

【1979年】
水女(수녀)/1979-04-21/金綺泳(キム・ギヨン)/96分
長雨(장마)/1981-05-14/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/126分
棘(とげ)を飲み込んだ薔薇(가시를 삼킨 장미)/1979-09-28/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/112分

【1980年】
カッコーの啼く夜 別離[カッコーは夜中に鳴く](뻐꾸기도 밤에 우는가)/1981-03-01/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/120分
チャッコ(짝코)/1983-10-23/林権澤(イム・グォンテク)/103分

【1981年】
曼陀羅(만다라)/1981-09-12/林権澤(イム・グォンテク)/112分
小さなボール[小人が打ち上げた小さなボール](난장이가 쏘아올린 작은공)/1981-10-17/李元世(イ・ウォンセ)/102分
愛の望郷 激流を超えて[鸚鵡の体で鳴いた](앵무새 몸으로 울었다)/1981-10-24/鄭鎭宇(チョン・ジヌ)/122分
都市に行った娘(도시로 간 처녀)/1981-12-03/金洙容(キム・スヨン)/95
晩秋(만추)/1982-02-28/金洙容(キム・スヨン)/95分


【1982年】
愛麻(エマ)夫人(애마부인)/1982-02-06/鄭仁燁(チョン・イニョプ)/102分
火女'82(화녀 82)/1982-06-26/金綺泳(キム・ギヨン)/121分
コバン村の人々(꼬방동네 사람들)/1982-07-17/裵昶浩(ペ・チャンホ)/112分
霧の村(안개마을)/1983-02-12/林権澤(イム・グォンテク)/94分

【1983年】
糸車よ糸車よ[女人残酷史 糸車よ糸車よ](여인잔혹사 물레야 물레야)/1984-02-25/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/104分
馬鹿宣言(바보선언)/1984-03-01/李長鎬(イ・ジャンホ)/93分

【1984年】
鯨とり -コレサニャン-(고래사냥)/1984-03-31/裵昶浩(ペ・チャンホ)/109分
膝と膝の間(무릎과 무릎사이)/1984-09-30/李長鎬(イ・ジャンホ)/101分
長男(장남)/1985-06-22/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/108分
長男 復元版(장남 복원본)/1985-06-22/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/108分

【1985年】
於宇同(オウドン)(어우동)/1985-09-28/李長鎬(イ・ジャンホ)/115分
桑の葉(뽕)/1986-02-08/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/111分
キルソドム(길소뜸)/1986-04-05/林権澤(イム・グォンテク)/101分
キルソドム 復元版(길소뜸 복원본) /1986-04-05/林権澤(イム・グォンテク)/101分

【1986年】
外人球団[恐怖の外人球団](이장호의 외인구단)/1986-08-02/李長鎬(イ・ジャンホ)/119分
チケット(티켓)/1986-08-23/林権澤(イム・グォンテク)/107分
チケット 復元版(티켓 복원본)/1986-08-23/林権澤(イム・グォンテク)/107分
内侍(내시)/1986-09-18/李斗鏞(イ・ドゥヨン)/108分
シバジ(씨받이)/1987-03-21/林権澤(イム・グォンテク)/93分

【1987年】
わが青春の甘き日々(기쁜 우리 젊은 날)/1987-05-02/裵昶浩(ペ・チャンホ)/125分
旅人は休まない(나그네는 길에서도 쉬지 않는다)/1988-06-11/李長鎬(イ・ジャンホ)/104分
神様こんにちは[こんにちは、神様](안녕하세요 하나님)/1987-12-24/裵昶浩(ペ・チャンホ)/107分

【1988年】
成功時代(성공시대)/1988-06-04/張善宇(チャン・ソヌ)/112分
ギャグマン(개그맨)/1989-06-24/李明世(イ・ミョンセ)/123分

【1989年】
波羅羯諦/ハラギャティ(아제아제 바라아제)/1989-03-03/林権澤(イム・グォンテク)/128分
ソウルの虹(서울무지개)/1989-03-25/金鎬善(キム・ホソン)/128分

【1990年】
ウムクペギの愛(우묵배미의 사랑)/1990-03-31/張善宇(チャン・ソヌ)/116分
南部軍(남부군)/1990-06-02/鄭智泳(チョン・ジヨン)/159分
将軍の息子(장군의 아들)/1990-06-09/林権澤(イム・グォンテク)/108分
若き日の肖像(젊은 날의 초상)/郭志均(クァク・ジギュン)/1991-3-16/134分

【1991年】
競馬場へ行く道(경마장 가는 길)/1991-12-21/張善宇(チャン・ソヌ)/140分

【1992年】
ホワイト・バッジ(하얀전쟁)/1992-07-04/鄭智泳(チョン・ジヨン)125分
われらの歪んだ英雄(우리들의 일그러진 영웅)/1992-08-15/朴鐘元(パク・チョンウォン)120分

【1993年】
風の丘を越えて 西便制 復元版(서편제 복원본)/1993-04-10/林権澤(イム・グォンテク)/113分

【1994年】
薔薇色の人生(장미빛 인생)/1994-08-06/金弘準(キム・ホンジュン)/94分
太白山脈(태백산맥)/1994-09-17/林権澤(イム・グォンテク)/164分

【1995年】
301・302(삼공일 삼공이)/1995-04-21/朴哲洙(パク・チョルス)/98分
錦(クム)紅(ホン)よ錦紅よ(금홍아 금홍아)/1995-04-22/金裕珍(キム・ユジン)/95分
美しき青年 全泰壱 (아름다운 청년 전태일)/1995-11-13/朴光洙(パク・クァンス)/97分
銀杏のベッド(은행나무 침대)/1996-02-17/姜帝圭(カン・ジェギュ)/87分

【1996年】
学生府君神位(학생부군신위)/1996-03-01/朴哲洙(パク・チョルス)/110分
つぼみ(꽃잎)/1996-04-05/張善宇(チャン・ソヌ)/101分
祝祭(축제)/1996-06-06/林権澤(イム・グォンテク)/106分

【2000年】
春香伝(춘향뎐)/2000-01-29/林権澤(イム・グォンテク)/136分

【特別映像】
洪吉童 企画展 案内映像(홍길동 기획전 안내영상)/申東憲(シン・ドンホン)/2分47秒 ⦅アニメ⦆
黄金鉄人 企画展 案内映像(황금철인 기획전 안내영상)/朴英一(パク・ヨンイル)/2分32秒 ⦅アニメ⦆
ミシンの里帰り(재봉틀의 귀향)/31秒 ※金綺泳作品企画展 案内映像か? 「下女」の抜粋映像。
Welcome to the Korean Film Archive YouTube Channel!/15秒
 クォン・ユルとハン・イェリが出会った場所がデジタルメディアシティ(DMC)の韓国映像資料院の前、というごく短い動画。(→コチラ)
Welcome to the Korean Film Archive YouTube Channel/7分08秒
 たくさん(約160編?)の韓国映画の名場面を数秒ずつ寄せ集めたもの。泣いているシーン、殺しのシーン、ラブシーン等々が各3秒以内で目まぐるしく切り替わっていきます。韓国映画ファンの皆さん、いくつタイトルがわかるか挑戦してみましょう。


《日本語の字幕付きの作品》
授業料(수업료)/1940-4-30/崔寅奎(チェ・インギュ)・方漢駿(パン・ハンジュン)/82分
誤発弾 復元版(오발탄 복원본)/1961-04-13/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/107分
トスニ[副題:幸福の誕生](또순이[행복의 탄생] )/1963-02-08/朴商昊(パク・サンホ)/92分
洪吉童(홍길동)/1967-01-21/申東憲(シン・ドンホン)/67分 ⦅アニメ⦆
ある女優の告白(어느 여배우의 고백)/1967-02-09/金洙容(キム・スヨン)/87分
ホピとチャドルバウィ(호피와 차돌바위)/1967-08-15/申東憲(シン・ドンホン)/75分 ⦅アニメ⦆ 

★字幕の設定について
 画面右下の左から2つ目、を押して設定をします。
 
 「字幕」を押します。最初「オフ」になっていますが、韓国語(ハングル)や英語字幕を選択できます。また「自動翻訳」を押してリストの中から日本語を選ぶこともできます。
 左端のは字幕の「ON/OFF」のボタンです。
      

 ただ、自動翻訳の日本語はかなりメチャクチャなので、その点はご承知置きを。例えば下画像はその一例。

《<한국고전영화 Korean Classic Film>のリストに以前はあったが今はない作品》
血脈(혈맥)/1963-10-3/金洙容(キム・スヨン)/82分
魔の階段(마의 계단)/1964-07-10/李晩煕(イ・マニ)/109分
山火事(산불)/1967-04-22/金洙容(キム・スヨン)/80分
じゃがいも(감자)/1968-?-?/金承鈺(キム・スンオク)/83分
鎖を切れ(쇠사슬을 끊어라)/1971-11-25/李晩煕(イ・マニ)/98分
星たちの故郷(별들의고향)/1974-04-26/李長鎬(イ・ジャンホ)/109分
特別捜査本部 片腕のキム・ジョンウォン(특별수사본부 외팔이 김종원/1975-10-11/李元世(イ・ウォンセ)/103分
悪人よ 地獄行急行列車に乗れ(악인이여 지옥행 급행열차를 타라)/1977-01-28/朴魯植(パク・ノシク)/94分
異魚島(이어도)/1977-10-04/金綺泳(キム・ギヨン)/112分
華麗な外出(화려한 외출)/1978-03-10/金洙容(キム・スヨン)/94分
殺人蝶を追う女(살인나비를 쫓는 여자)/1978-12-02/金綺泳(キム・ギヨン)/117分
族譜(족보)/1979-05-01/林権澤(イム・グォンテク)/108分
風吹く良き日(바람불어 좋은날)/1980-11-27/李長鎬(イ・ジャンホ)/118分
赤道の花(적도의꽃)/1983-10-29/裵昶浩(ペ・チャンホ)/104分
肉食動物(육식동물)/1985-03-23/金綺泳(キム・ギヨン)/110分
黄真伊(황진이)/1986-09-18/裵昶浩(ペ・チャンホ)/119分
チルスとマンス(칠수와 만수)/1988-11-26/朴光洙(パク・クァンス)/108分
彼らも我らのように(그들도 우리처럼)/1990-11-10/朴光洙(パク・クァンス)/101分
開闢(개벽)/1991-09-21/林権澤(イム・グォンテク)/149分
豚が井戸に落ちた日(돼지가 우물에 빠진 날)/1996-05-15/洪尚秀(ホン・サンス)/116分

[2020年3月15日の追記] もしかしたら、<한국고전영화 Korean Classic Film>のYouTubeのアイコン(左画像)に用いられている女優が誰なのか気になる人も多いのでは? 私ヌルボも気になっていたので探索した結果、70~80年代に美人女優として人気を集め、今も多くの映画ファンの記憶に残っている丁允姫(チョン・ユニ)ということが判明しました。「都市の狩人(도시의 사냥꾼)」(1979)の中の1カットです。
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韓国内の映画 週末の興行成績 [12月`20日(金)~12月22日(日)]と、人気順位 ►「家族を想うとき」はやっぱりケン・ローチ監督らしい! ブラックな労働実態は英・日・韓に共通

2019-12-24 23:50:08 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸先週は12月14日に観た「キューポラのある街」(1962)と「未成年 続・キューポラのある街」 (1965)について長々と書きましたが、その前日の13日にシネマ・ジャック&ベティで観たのが「ハズレがない」と思っているケン・ローチ監督作品の「家族を想うとき」でした。2人の子供を育てるリッキーはマイホーム購入のために大手配送業者のフランチャイズの下請けの<個人事業者>として契約し、配達用の車を購入して働き始めますが、・・・というところから始まるなんともキツい労働実態と家庭崩壊の危機。ああ、イギリスでも日本と同じような厳しい状況があるんだなあと知りました。
 韓国でも5年前に<甲の横暴>とか<カプチル>という言葉が流行り、今に及んでいます。 ※参考過去記事→<韓国社会で今年も続いている<甲の横暴>とは何か?>
 このような現実を正面から取り上げて問題提起をするケン・ローチ監督らしい作品ですが、一昨年の「わたしは、ダニエル・ブレイク」と比べると明るさがなく、救いがないなあと思いました。が、15日の毎日新聞日曜版「藤原帰一の映画愛」で、藤原先生は「最も妥協のない作品」と評していたのはナルホドねー、でした。つまり現実がこれだ、ということなんですね。日本でも宅配関係やコンビニのフランチャイズ制等々が問題になっています。法的な措置はどうなっているのでしょうね・・・。

▸今年観た映画は今のところ121本(ダブリあり。) これは観なくちゃ!というのがあと3つ4つありますが、あと1週間で観られるかな?

▸2年9ヵ月前の記事<YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~2000年)の名作150編(&特別映像2つ) 全リスト>の改訂版、2~3日中に完成します。

         ★★★ NAVERの人気順位(12月24日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(1) オモン[おっかさん](韓国)  9.83(12)
②(3) 劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還(韓国)  9.66(62)
③(4) ヘロニモ(韓・米)  9.63(205)
④(2) 梨泰院[イテウォン](韓国)  9.62(34)
⑤(5) フォードvsフェラーリ  9.57(5,539)
⑥(8) スーパーディスコ(韓国)  9.47(32)
⑦(10) アンカー(韓国)  9.44(16)
⑧(-) 星の庭園(韓国)  9.42(196)
⑨(-) 家の話(韓国)  9.28(81)
⑩(-) 教会のお兄さん)  9.27(1,532)

 今回新登場の作品はありません。

     【記者・評論家による順位】

①(1) アイリッシュマン  9.11(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) マリッジ・ストーリー  8.50(2)
④(4) ハチドリ(韓国)  8.38(13)
⑤(5) モーリス 4K  8.00(5)
⑥(6) 象は静かに座っている  7.67(3)
⑦(7) ジョーカー  7.64(11)
⑧(8) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑨(9) われわれを引き裂くもの(韓国)  7.50(2)
⑩(-) ボーダー 二つの世界  7.29(7)
⑩(新) 家族を想うとき  7.29(7)

 ⑩「家族を想うとき」が新登場です。日本では6日早い12月13日から公開されています。韓国題は「미안해요, 리키(ごめんね、リッキー)」。邦題と全然違うのでわかりませんでした。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月20日(金)~12月22日(日) ★★★
           火山大噴火のパニック映画「白頭山」 初登場で2百万人超え1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・白頭山(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・12/19 ・・・・・・・2,001,506 ・・・・・2,459,816 ・・・・・・・21,213 ・・・・・1,971
2(10)・・始動(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・12/18・・・・・・・・・717,885 ・・・・・1,141,013 ・・・・・・・・9,658 ・・・・・1,102
3(1)・・アナと雪の女王2 ・・・・・・・・・・・11/21・・・・・・・・・349,088 ・・・・12,738,109 ・・・・・・106,350・・・・・・・855
4(25)・・神秘アパート 劇場版・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・289,839・・・・・・・315,843 ・・・・・・・・2,519・・・・・・・841
       空トッケビ 対 ヨルムンガンド(韓国)
5(3)・・フォードvsフェラーリ ・・・・・・・12/04・・・・・・・・・・75,726 ・・・・・1,066,624 ・・・・・・・・9,377 ・・・・・・・321
6(2)・・ジュマンジ/ネクスト・レベル・・12/11 ・・・・・・・・67,322 ・・・・・1,025,817 ・・・・・・・・8,555 ・・・・・・・495
7(4)・・ナイブズ・アウト ・・・・・・・・・・・・12/04・・・・・・・・・・37,891・・・・・・・561,005 ・・・・・・・・4,734 ・・・・・・・165
       /名探偵と刃の館の秘密
8(44)・・家族を想うとき ・・・・・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・・・6,755 ・・・・・・・12,488・・・・・・・・・・・97 ・・・・・・・・66
9(7)・・カウントダウン ・・・・・・・・・・・・・12/12・・・・・・・・・・・3,159 ・・・・・・・・3,159・・・・・・・・・・600 ・・・・・・・・68
10(11)・・真実(日・仏)・・・・・・・・・・・・・・・12/05 ・・・・・・・・・・・2,685 ・・・・・・・32,441・・・・・・・・・・240 ・・・・・・・・40
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・4・8位の3作品です。
 1位「白頭山」は、韓国のパニック映画。韓国&北朝鮮の人々にとって民族発祥を物語る檀君神話の舞台である聖山が白頭山です。北朝鮮と中国の国境にあり、半島の最高峰(2,744m)のこの山は、日本人にとっての富士山のような(orそれ以上)山です。(私ヌルボ、登ったことあるもんね。フフフ。) しかし(やはり富士山のように)火山で、近年「噴火の懸念」も取り沙汰されています。本作はその白頭山で観測史上最大規模の噴火が発生したところから物語が始まります。突然の災害に朝鮮半島は瞬く間にパニック状態に陥ります。そしてさらなる噴火も予測されます。災害を防ぐためにチョン・ユギョン(チョン・ヘジン)は白頭山爆発を研究してきた地質学の教授カン・ボンネ(マ・ドンソク)の理論に基づく作戦を計画、半島全域を前提にした特戦司令部EODの大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)を南と北の運命がかかった秘密作戦に投入します。インチャンは作戦のカギを握った北朝鮮武力部所属のリ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)との接点確保に成功しますが、ジュンピョンは胸の内がわからない行動でインチャンを混乱させます。一方、インチャンが北朝鮮で展開する作戦に投入されたという事実も知らないままソウルに1人残ったチェ・ジヨン(ペ・スジ)は、災難に対してき残るために孤軍奮闘苦労します。その間にも、白頭山最後の爆発までの時間は刻々と近づいていきます・・・。原題は「백두산」です。
 4位「神秘アパート 劇場版 空トッケビ 対 ヨルムンガンド」は、韓国のアニメ。元は2014年に始まった「神秘アパート」シリーズというTVアニメがあり、その劇場版。<トッケビ>は、コン・ユ主演のドラマでもおなじみのように(?)、韓国の伝統的な鬼というかお化けといった存在。また<ヨルムンガンド>は北欧神話に登場する毒蛇の怪物のこと。本作では、前者が正義で後者が悪という基本設定(かな?)。冬休みを迎え家族旅行に出たハリとドゥリの兄妹は、飛行機の翼に触れて倒れた空トッケビのジュビを発見し、救出します。ところが深海で復活した伝説の怪獣ヨルムンガンドが飛行機を攻撃し飲み込もうとします。ハリの友人のカンニムが退魔師として戦いに加わりますが、はたして・・・。原題は「신비아파트 극장판 하늘도깨비 대 요르문간드」です。
 8位「家族を想うとき」は、上述のように日本でもすでに公開されています。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(11)・・家族を想うとき ・・・・・・・・・・・・・・12/19・・・・・・・・・6,755・・・・・・・・・12,488 ・・・・・・・・・・97・・・・・・・・・・66
2(2)・・真実(日・仏)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・2,685・・・・・・・・・32,441 ・・・・・・・・・240・・・・・・・・・・40
3(32)・・ラブ・アクチュアリー・・・・・2003/12/05・・・・・・・・・1,825・・・・・・・・310,955 ・・・・・・・2,178 ・・・・・・・・・・21
4(3)・・ローマ法王フランシスコ ・・・・・・・11/21・・・・・・・・・1,708・・・・・・・・・33,478 ・・・・・・・・・245・・・・・・・・・・10
5(4)・・ユニへ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/14・・・・・・・・・1,656 ・・・・・・・・113,579・・・・・・・・・903 ・・・・・・・・・・27

 1位と3位の2作品が新登場です。
 1位「家族を想うとき」は上述のように日本でも公開されています。
 3位「ラブ・アクチュアリー」は、2003年の米・英合作のロマンチック・コメディの再上映。韓国題は「러브 액츄얼리」です。
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韓国内の映画 週末の興行成績 [12月13日(金)~12月15日(日)]と、人気順位 ►初めて観た「キューポラのある街」の続編 北朝鮮帰国事業の問題は60年後の現在にまで続いている!

2019-12-18 23:48:39 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸テレビをあまり見ないので、どの程度報道されたか、またどれほど関心を持たれているかもよくわかりませんが、今年は北朝鮮帰国事業つまり9万3千人を超える在日朝鮮人と日本人妻等の北朝鮮への「帰国」が始まった1959年からちょうど60年になります。そしてその第1次船が新潟港を出港したのが12月14日でした。
 先週の土曜はその12月14日。私ヌルボは初めて拓殖大学文京キャンパスに行って、<北朝鮮に自由を! 人権映画祭>で上映の「キューポラのある街」(1962)「未成年 続・キューポラのある街」(1965)を観てきました。
 「キューポラのある街」を最初に観たのは思い出せないほど昔なので、ただ感動したことと在日の友だちが北朝鮮に行ったこと以外はほとんど記憶ナシ。今観ると、いろんなところに時代が感じられます。吉永小百合(当時18歳)が演じるジュンは中学3年生。ソフトボール部員で好機に外野越えの長打を打つと、弟タカユキの友だちサンキチが「何と申しましょうか、打ちも打ったりと申しますが・・・」と、小西得郎の物真似。(今何歳以上がわかるのだろう?) 中3は修学旅行が近づいていて、持っていくお小遣いは何円が上限かを学級会で生徒だけで決めていました。(今こんな学校あるの? ジュンの父親・辰五郎(東野英治郎)は酒を飲んでは「〽意地に強いが情けにゃ弱い」(かな?)などと広沢虎蔵の浪花節をうなったりしてますが、職人気質とはいってもどうしようもないほどの堅物の上、首を切られた彼のもとに組合の尽力で「金がもらえることになった」と言われても「俺はアカは俺はアカは嫌えだ!」と受け取らず。またタカユキに対して「おめえ、チョーセン人(=サンキチ)とつきあってるのか?」(怒)とあからさまな朝鮮人蔑視。そのサンキチは学芸会だかで「にんじん」の主人公を演じていたら、観客の子供たちの間から「チョーセンニンジン!」という声が次々に上がります。今の映画では考えられないことでしょう。※サンキチは父(浜村純)が朝鮮人で母(菅井きん)が日本人。家族たちは「帰国」し、その母が1人日本に残ります。

「未成年 続・キューポラのある街」は初めて観ました。いや、今までその存在を知りませんでした。DVDはなく、レア物のVHSがあるだけとのことです。この作品の問題は、その公開年が1965年ということ。原作者の早船ちよが原作小説を刊行したのが1961年ですが、帰国運動のピークは61年までの3年間で、その時までに7万人以上つまり全帰国者の8割以上が北朝鮮に渡り、62年になるともう激減しています。最初から日本に残るという人だけでなく、北朝鮮の実情がわかって渡航をやめた人もいたのでは・・・。さらに65年となると、主人公のジュンも定時制高校に通いながら工場で働いていますが、厳しい社会の現実を前に悩む場面が目につきます。帰国運動関係では、北朝鮮でサンキチの父が病に倒れ云々の知らせがあり、やはり自分も北朝鮮に行くべきかと悩むサンキチの母にジュンは強く北朝鮮に行くことを勧めます。「2度と帰って来れないかもしれない・・・。私はやっぱり日本に住んでいたいんだよ・・・」と泣きながらも北朝鮮行きを決意するサンキチ母は、ジュンに「私のことを思い出しておくれね」と言い残します。この時点で、当初総聯などが言っていた「3年経ったら里帰りできる」という言葉は反故にされています。何年も経った後、ジュンはこの時のサンキチ母とのやりとりをどう思い返しているのか、ということをふと考えてしまいました。映画では、この会話の後のジュンの表情になにか不安が兆しているように思えました。(あと知恵?)
 日本人妻など随伴家族の日本人は6730人。拉致被害者の人たちに比べると関心はかなり低いのでは? 「自分の意思で行ったんだから」といった冷たい言葉を投げつける人もいたようです。何と言っても責任を負うべきは北朝鮮政府と朝鮮総聯ですが、かの国の実情がよくわからないのに希望を持たせる報道をしたメディアはもちろん、(ジュンのように)善意で後押しをした多くの人々も反省すべきことはありそうです。
 今多くの人に認識してほしいことは、帰国事業の問題は60年経った今も継続しているということです。北朝鮮政府も朝鮮総聯も謝罪どころか<罪の上塗り>を重ねているばかりです。かつて北朝鮮に渡った在日朝鮮人やその家族でその後脱北して日本で暮らしている人は約200人いるそうです。うち何人かの話を聞いたことがありますが、その人たちの中の相当数は大きなマスク等で顔がわからないようにしています。北朝鮮側の人間からの危険な「働きかけ」等を警戒してのことです。何十年も前の正確な情報もない中での決断が人生全体を台無しにしてしまう・・・。国や民族の問題を云々する前に、93,340人の個々の生命と人生、そして人権の問題として考えたいものです。
 ★映画の内容とは関係ありませんが、司会の方も映画の中でも「キューポラ」のアクセントを「キュー」の方に置いていました。高➘低です。今一般には低➚高の平板なイントネーションがふつうでは? ある記事によると「日本国語大辞典」でも後者になっているそうです。川口の人はどちらなんでしょうね。

▸青龍映画賞と並んで韓国の2大映画祭とされている大鐘賞ですが、今年11月13日開催予定だった第56回大鐘賞授賞式は来年2月に延期されることになりました。その公表は11月5日。例のGSOMIAの件に限らず、韓国の場合(日本の尺度では)ギリギリでの変更やキャンセル等は決してめずらしいことでもないようですが、一応理由としては韓国映画評論家協会賞(同じ11月13日)、青龍映画賞(11月21日)と開催が接近しすぎていること、そしてアメリカのアカデミー賞のように毎年1月1日~12月31日に公開される映画を対象とするため・・・とのことですが、どうもそれ以外のいろいろがありそうな感じもしないではない?

         ★★★ NAVERの人気順位(12月17日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(新) オモン[おっかさん](韓国)  10.00(11)
②(1) 梨泰院[イテウォン](韓国)  9.85(26)
③(2) 劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還(韓国)  9.71(56)
④(3) ヘロニモ(韓・米)  9.62(198)
⑤(4) フォードvsフェラーリ  9.56(4,512)
⑥(-) バブル・ファミリー(韓国)  9.56(112)
⑦(8) 主戦場  9.49(1,001)
⑧(9) スーパーディスコ(韓国)  9.47(32)
⑨(-) オフィシャル・シークレッツ  9.38(74)
⑩(7) アンカー(韓国)  9.36(14)

 ①「オモン[おっかさん]」が新登場です。韓国のドラマで原題は「어멍(オモン)」なのですが、これは辞書にない単語。済州島の方言で「おっかさん」といった意味なのだそうです。その済州の美しい風景の背景に一生を海女として生きてきた母スクチャ(ムン・ヒギョン)と、母の心のうちを知らない世間知らずの息子ユル(オ・ソンウク)の物語です。シナリオ作家デビューを夢見るユルは、ある日母が末期ガンだという事実を知らされます。ところがスクチャはすべての治療を拒否して、ひたすら海女の仕事物質を続けています。そんな母を見るのがつらくて、ユルは夢をあきらめて伝手をたよりに就職することにします。そして傷ついた気持で大酒を飲んで家に帰ったその日の夜、ユルの母は突然襲いかかってきた痛みに耐えられず、酔って寝ている息子を夜中に起こしますが・・・。

     【記者・評論家による順位】

①(1) アイリッシュマン  9.11(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) マリッジ・ストーリー  8.50(2)
④(4) ハチドリ(韓国)  8.38(13)
⑤(5) モーリス 4K  8.00(5)
⑥(6) 象は静かに座っている  7.67(3)
⑦(7) ジョーカー  7.64(11)
⑧(8) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑨(新) われわれを引き裂くもの(韓国)  7.50(2)
⑩(9) 台北ストーリー  7.40(5)

 ⑨「われわれを引き裂くもの」が新登場です。ドキュメンタリー「危路工団(Factory Complex)」により2015年ヴェネツィア・ビエンナーレで銀獅子賞を受賞したイム・スンフン監督のドキュメンタリーです。イム・フンスン監督は視覚芸術家であるとともに映画監督で、美術と映画というジャンルを解体すると同時に拡張する試みを続けてきました。本作も、映画に先立って同じタイトルの展覧会を国立現代美術館ソウル館で2017年11月~18年4月で催しました。(→コチラ参照。) 内容は、日本の統治期から光復後の済州島四・山事件、そして朝鮮戦争を経て現代への歴史の中で、とくに光を当てられることのなかった女性の生活を通して歴史を捉え直そうというもの。具体的には、次の3人の女性の人生をたどります。[1]チョン・ジョンファ(鄭靖和.1900~91)=三一独立運動後上海に亡命した義父と夫を追って1920年上海に亡命した後、臨時政府の内輪仕事を一手に引き受けて独立運動の資金を提供していた。(→参考) [2]キム・ドンイル(金東日.1932〜2017)=抗日運動家の娘。済州島四・三事件当時、武装隊と共に漢拏山(ハルラサン)に籠るが捕らえられ光州刑務所へ。出所後木浦の叔父宅に身を寄せていた時に朝鮮戦争が始まると再び拘束されるが、その後密航船で大阪に渡った後、東京都江戸川区で弁当屋として暮らす。(→参考) [3] コ・ゲヨン(1932〜2018)=朝鮮戦争勃発直後、智異山(チリサン)に父・兄・弟を探しに行き、そこで3年間パルチザンとして活動した。(弟だけ生き残った。) その後光州で長く寝具店を営んできた。(→参考) 3人とも、屈曲した歴史に対して強い意志で対抗したという共通点があります。原題は「우리를 갈라놓는 것들」です。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月13日(金)~12月15日(日) ★★★
           「アナと雪の女王2」 4週連続1位で1千2百万人を突破

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・上映館数
1(1)・・アナと雪の女王2 ・・・・・・・・・・・11/21・・・・・・・・・895,487・・・・・12,078,168 ・・・・・・100,886・・・・・・1,616
2(新)・・ジュマンジ/ネクスト・レベル・・12/11 ・・・・・・600,955 ・・・・・・・802,609 ・・・・・・・・6,769・・・・・・1,189
3(2)・・フォードvsフェラーリ ・・・・・・・12/04・・・・・・・・・243,288 ・・・・・・・878,098 ・・・・・・・・7,757 ・・・・・・・786
4(3)・・ナイブズ・アウト ・・・・・・・・・・・・12/04・・・・・・・・・122,948 ・・・・・・・448,225 ・・・・・・・・3,772 ・・・・・・・527
       /名探偵と刃の館の秘密
5(4)・・手際のいい彼女(韓国)・・・・・・・・12/04 ・・・・・・・・・・67,944・・・・・・・427,779 ・・・・・・・・3,301 ・・・・・・・584
6(新)・・失われた殺人の記憶(韓国)・・・12/11 ・・・・・・・・・・43,647・・・・・・・・74,841・・・・・・・・・・626 ・・・・・・・546
7(新)・・カウントダウン ・・・・・・・・・・・・12/12 ・・・・・・・・・・40,910 ・・・・・・・53,239・・・・・・・・・・445 ・・・・・・・210
8(5)・・ラスト・クリスマス ・・・・・・・・・・12/05 ・・・・・・・・・・31,413 ・・・・・・229,107 ・・・・・・・・1,898 ・・・・・・・357
9(6)・・ブラックマネー(韓国)・・・・・・・・11/13・・・・・・・・・・・14,750・・・・・2,470,153 ・・・・・・・20,802 ・・・・・・・217
10(新)・・始動(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・12/18・・・・・・・・・・・12,434 ・・・・・・・49,354・・・・・・・・・・342 ・・・・・・・・20
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「アナと雪の女王2」が1,200万人を超えて今のところ歴代の外国映画の第4位。第3位の「アラジン」は1,255万人。早晩逆転するでしょう。
 今回の新登場は2・6・7・10位の4作品です。
 2位「ジュマンジ/ネクスト・レベル」は、日本でも2日遅れの12月13日から公開されています。韓国題は「쥬만지: 넥스트 레벨」です。
 6位「失われた殺人の記憶」は、韓国のスリラー&アクション。原題は「아내를 죽였다(妻を殺した)」なのですが、今年の<第32回東京国際映画祭>で上映された時の邦題にしておきました。友人と酒を飲んで酔いつぶれたジョンホ(イ・シオン)は、二日酔いのまま目を覚ました翌朝、別居中の妻ミヨン(ワン・ジヘ)が殺害されたという衝撃的な事実を知らされます。その瞬間、彼は自分の服に付着した血痕と、血の付いたナイフを発見します。最も有力な容疑者とされた彼は、警察の目を避けて逃げます。しかしアリバイを証明したくても昨夜の記憶はすべて消えた状態。自分を信じることができない最悪の状況でジョンホは、最後の夜の自分の足どりをたどり始めます・・・。
 7位「カウントダウン」は、アメリカのホラー。主役は、何人もの登場人物というより、ひとつのアプリといった方がよさそう。それは「あなたの余命を予測します」というアプリで、その名が<カウントダウン>なのです。最初に登場する女性は、なんと「余命は3時間」と表示を見て、当然すごく動揺し、酔っ払った恋人の車に乗って帰ることを拒否します。その結果・・・私ヌルボが思い出したのは、以前読んだ外国の笑い話。占い師から「おまえのロバがオナラを3回したら死ぬぞ」と言われた男、2回目のオナラの後に尻の穴を石でふさごうとした時にロバがオナラをして、男は飛び出した石に当たって死んだ」というもの。続いてこのアプリの犠牲になった者が何人も・・・。はたして食い止めることができるでしょうか・・・。韓国題は「카운트다운」。日本公開は未定のようです。
 10位「始動」は、韓国のドラマ。「学校も嫌い、家も嫌い、勉強はもーっと嫌い」とテギル(パク・ジョンミン)は1日1度はオンマ[母](ヨム・ジョンア)に反抗します。親友のサンピル(チョン・ヘイン)がすぐにでもお金を稼ぎたいと社会に飛び込むと、テギルもつられて家を飛び出します。そしてたまたま見つけた中華料理店で人並み外れた力の料理長コソギ兄貴(マ・ドンソク)に出会います。強烈な最初の挨拶を交わしてすぐ人生最大の敵となったコソギ兄貴とテギル。世の中で恐ろしいことはなかったテギルは、その店で想像もできなかったことと出会い、現実の世界を味わうことになります・・・。原題は「시동」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・失われた殺人の記憶(韓国)・・・・・12/11・・・・・・・・43,647・・・・・・・・・74,841 ・・・・・・・・・626 ・・・・・・・・・546
2(2)・・真実(日・仏)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・4,779・・・・・・・・・26,212 ・・・・・・・・・194 ・・・・・・・・・・56
3(4)・・ローマ法王フランシスコ ・・・・・・・11/21・・・・・・・・・3,995・・・・・・・・・28,957 ・・・・・・・・・213 ・・・・・・・・・・22
4(3)・・ユニへ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/14・・・・・・・・・3,575・・・・・・・・108,889 ・・・・・・・・・866 ・・・・・・・・・・50
5(27)・・死霊船 メアリー号の呪い・・・・・12/11 ・・・・・・・・2,285・・・・・・・・・・4,356・・・・・・・・・・32・・・・・・・・・・148

 1位と5位の2作品が新登場です。
 1位「失われた殺人の記憶」については上述しました。
 5位「死霊船 メアリー号の呪い」は、アメリカのホラー。観光客を相手にレジャー旅行業をしているデビッド(ゲイリー・オールドマン)は、何かに憑かれたように娘と同じ名前を持つメアリーという船を買います。疑わしそうな目の妻サラ(エミリー・モーティマー)と違って、彼は心をときめかせて2人の娘と船員を乗せ、最初の航海に出ます。ところが乗船した彼らはだんだん奇妙な話し方と行動を始めます。そしてメアリー号にまつわる隠された真実が徐々に明らかになり、この家族の命を脅かす正体とぶつかることになります・・・。韓国題は「매리(メアリー)」だけですが、1月3日からヒューマントラストシネマ渋谷で行われる<未体験ゾーンの映画たち 2020>の中で上映予定があり、そのタイトルにしておきました。
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韓国内の映画 週末の興行成績 [12月6日(金)~12月8日(日)]と、人気順位 ►キム・ギヨンの呪縛を払う前に、ちょっと「異魚島」を国際政治の観点から考えてみる

2019-12-12 16:13:58 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸いつの間にか忘年会の時期になってきました。サークル仲間と忘年会を兼ねて伊東で1泊の旅に行ったりして記事の更新が遅れてしまました。
 この1週間は、シネマヴェーラ渋谷でキム・ギヨン監督作品をさらに「高麗葬」「レンの哀歌」「玄海灘は知っている」「異魚島」を観て、前週と併せて計7作品。それ以外にはシネマ・ジャック&ベティで観たのがケッタイな(?)フランスアニメの「失くした手」。いやあ、これじゃ心を病んでしまいそう・・・。先週の見出しで「好きじゃなくてもキム・ギヨン監督作品を観るワケがある」と書いてちょっとヤル気を見せましたが、やっぱり「いくら観るワケがあってもキム・ギヨンは好きじゃない」ということをあらためて実感しました。(率直に言って、「キライだ!」「観たくない!」とまではいきませんが、そのすぐ手前。)

▸今でこそ<巨匠>と称されるキム・ギヨンですが、1990年代まではほとんど忘れられた存在になりかけていたそうです。その彼を発掘した人々のおかげで再評価あるいはそれ以上に注目されるようになり、ベルリン国際映画祭で彼の回顧展が開かれるにまで至りましたが、その数日前に自宅の火災のため夫人とともに世を去ったとか。映画史の上でも興味深い存在ですが、自身の人生もいろんなドラマがあった人だったのですね。
 そのキム・ギヨン作品の<異様さ>を、視覚的な面からだけ見てみると、右画像は「高麗葬」(1963)の1場面。男が老母を山に捨てに行ったその場所ですが、背後に聳え立つ峰峰の姿のなんとおどろおどろしいことか! 韓国に奇岩奇勝は数々あっても、こんなのはありません。地べたは白いシャレコウベで覆われているし、→コチラのブログの詳しいネタバレ記事にもあるように「まるで地獄か別の惑星のよう」オールセット撮影なのです。(この記事では物語の異様さの一端もも窺い知ることができます。)
 ▸「高麗葬」のタイトルは、高麗時代(10~14世紀)あるいはそれ以前から朝鮮にあったという(???)働けなくなった老人を山に捨てる風習のこと。日本でも同様の<姥捨て伝説>をベースにした深沢七郎の小説「楢山節考」がベストセラーとなり、その映画化作品も1958年の木下惠介監督作品(主演=田中絹代・高橋貞二)、1983年の今村昌平監督作品(主演=坂本スミ子・緒形拳)と作られ、どちらも名作として高い評価を受けています。
 右画像は1958年版のポスターですが、「高麗葬」のポスターの図柄とよく似ているのは当然。もしかしてキム・ギヨン監督が「楢山節考」(1958)から着想を得たのかな?とも思いましたが、全然わからず。韓国では李承晩政権以降長く日本の映画や音楽等の文化は規制されてきたし、ビデオ時代にも入っていなかった頃なので、それはなさそうか。
 ※日本映画がようやく解禁されたのは金大中政権時代の1998年以降で、それも当初は国際映画祭での受賞作等と限定付き。そしてベネチア国際映画祭グランプリ北野武監督「HANA-BI」等とともに、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作として上映された作品が「楢山節考」(1958)でした。(→10月16日の記事で書いた「愛の黙示録」が韓国政府により解禁され上映されたのもこの時期です。)

「異魚島(イオド)」は済州島の沖にあるという伝説の島で、公的には<離於島>と表記されています。この伝説を素材にした李清俊の同名小説をキム・ギヨンが映画化した作品ですが、小説は未訳のようで、映画の方の<キム・ギヨン色>がどの程度のものかはよくわかりません。が、かなり濃度が高そう。現実の<離於島>は島というより岩礁で、→ウィキペディアの見出し語も<蘇岩礁>という中国での呼称になっています。位置からいって国際政治・外交・防衛上でも問題になったりもしてきました。この件も詳しく見ればキリがないので興味がある方はとりあえずリンク先のウィキペディアの説明に目を通してみてください。

▸先週の記事で書いた<한국고전영화 Korean Classic Film>のアカウント(→コチラ)>で見られる韓国映画(1936~)の件。現在193作品になっているそのリストを作成中。近日中に公開ます。

▸キム・ギヨンの呪縛(笑)から早々に脱出して、気持ちよくこの1年を終えたいものです。今観たいと思っている作品を以下列挙。台湾アニメ「幸福路のチー」。ケン・ローチ監督の「家族を想うとき」は13日からか。イメージフォーラムではひそやかに(?)脱北者関係のドキュメンタリー「ザ・スイム」上映中。欧州アニメ、上映中の「エセルとアーネスト ふたりの物語」と近日公開の「ブレッドウィナー」。気になる映画は「テルアビブ・オン・ファイア」。韓国映画では「国家が破産する日」。実はこれも「幸福路のチー」も「エセルと~」も待ってればシネマ・ジャック&ベティで上映されるんですけどね。待ちきれない? そして、やっぱり観ておくかなあと迷っているのが「アナ雪2」とか「天気の子」等々いろいろ。

         ★★★ NAVERの人気順位(12月10日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(新) 梨泰院[イテウォン](韓国)  9.86(14)
②(新) 劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還(韓国)  9.86(14)
③(3) ヘロニモ(韓・米)  9.63(190)
④(新) フォードvsフェラーリ  9.58(2,707)
⑤(-) 存在のない子供たち[カペナウム]  9.59(3,031)
⑥(1) 叔父(韓国)  9.54(46)
⑦(新) アンカー(韓国)  9.50(10)
⑧(6) 主戦場  9.49(997)
⑨(5) スーパーディスコ(韓国)  9.48(29)
⑩(-) アラジン  9.38(27,027)

 前週を上回り6作品が入れ替わり。うち①②④⑦の4作品が新登場です。
 ①「梨泰院[イテウォン]」は、韓国のドキュメンタリー。ソウルの龍山(ヨンサン)基地は、日本統治期は日本軍の駐屯地で、戦争末期には松本清張もここで衛生兵として軍医の補佐をしていたとか。戦後は米軍基地が長く広大な土地を占めていた所。この東側のある梨泰院の街はそんなわけでアメリカ軍人相手のみやげ物店や飲食店、そして売春婦や混血児もフツーに見かけるような独特なフンイキの町として繁栄してきました。ところが今世紀に入ってから米韓間の協議で龍山基地の平沢(ピョンテク)への移転が決まり、そして一昨年からは本格的な移転作業が進められて基地の西側の龍山駅前にあった未成年者立入禁止区域(つまり色街)もなくなる等基地近辺の相貌も大きく変わり始めました。このドキュメンタリーは、アメリカのドルが支配していた1970年代の梨泰院から、オシャレなショッピングや国際色豊かなグルメ等が楽しめる現在の熱い街梨泰院に至るまで、その時代をここで暮らして来た3人の女性にスポットを当てて半世紀の歴史をたどります。原題は「이태원」です。
 ②「劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還」と④「フォードvsフェラーリ」についても後述します。
 ⑦「アンカー」は、韓国のドラマ。2018年の第19回全州国際映画祭のコリアシネマスケープ部門に招請され、注目を集めた作品です。女高生のハンジュ(パク・スヨン)は慶尚南道山清(サンチョン)郡の高校の陸上部員で、リレーの最終走者つまりアンカーを任されています。ところがある日、彼女のおじいさんが事故で危篤状態になり、弟のヨンジュンまで行方不明になってしまいます。この1つの事件を通してハンジュのこだわりと、彼女の人生の力走に注目させられます・・・。原題は「앵커」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) アイリッシュマン  9.11(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) マリッジ・ストーリー  8.50(2)
④(4) ハチドリ(韓国)  8.38(13)
⑤(5) モーリス 4K  8.00(5)
⑥(7) 象は静かに座っている  7.67(3)
⑦(8) ジョーカー  7.64(11)
⑧(新) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑨(10) 台北ストーリー  7.40(5)
⑩(-) 存在のない子供たち[カペナウム]  7.33(9)

 ⑧「フォードvsフェラーリ」が新登場です。この作品については後述します。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月6日(金)~12月8日(日) ★★★
           「アナと雪の女王2」 あっという間に1千万人の大台を超える

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・上映館数
1(1)・・アナと雪の女王2 ・・・・・・・・・・・11/21 ・・・・・・・1,375,920・・・・・10,698,244 ・・・・・・・89,385・・・・・・1,835
2(30)・・フォードvsフェラーリ ・・・・・・12/04・・・・・・・・・342,065 ・・・・・・・457,701 ・・・・・・・・4,109 ・・・・・・・935
3(61)・・ナイブズ・アウト ・・・・・・・・・・・12/04・・・・・・・・・164,243 ・・・・・・・237,231 ・・・・・・・・1,976 ・・・・・・・686
       /名探偵と刃の館の秘密
4(52)・・手際のいい彼女(韓国)・・・・・・・12/04 ・・・・・・・・・157,246・・・・・・・263,981 ・・・・・・・・2,047 ・・・・・・・696
5(新)・・ラスト・クリスマス ・・・・・・・・・12/05 ・・・・・・・・・114,560・・・・・・・144,219 ・・・・・・・・1,211 ・・・・・・・618
6(3)・・ブラックマネー(韓国)・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・68,496・・・・・・2,428,713 ・・・・・・・20,471 ・・・・・・・469
7(2)・・私を探して(韓国)・・・・・・・・・・・・11/27 ・・・・・・・・・・40,734 ・・・・・・・622,174 ・・・・・・・・4,947 ・・・・・・・532
8(新)・・グッドライアー 偽りのゲーム・・12/05 ・・・・・・・・11,285 ・・・・・・・・19,928・・・・・・・・・・167 ・・・・・・・303
9(5)・・セカンドサイトでの愛 ・・・・・・・11/27 ・・・・・・・・・・・8,265 ・・・・・・・・83,524・・・・・・・・・・664 ・・・・・・・・86
10(53)・・劇場版 燃え上がるな バスター・・12/05・・・・・・・・7,865 ・・・・・・・・・9,965・・・・・・・・・・・78 ・・・・・・・259
       -ブラック・アソールトの帰還
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・3・4・5・8・10位の6作品です。
 2位「フォードvsフェラーリ」は、米・仏合作のドラマ。1966年のル・マン24時間耐久レースで、絶対王者のフェラーリに挑んだフォードの男たちの実話を映画化した作品。その前史として1963年フォード社がフェラーリ社の買収を持ちかけたもののフェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリは同社のレーシングチームを手放したくなくて土壇場で破談にしたというエピソードがあったのですね。そんなわけでムキになって(?)フェラーリに挑むフォード社からこのレースでの勝利という使命を受けたカー・エンジニアのシェルビー(マット・デイモン)と、彼に腕を見込まれたイギリス人のスゴ腕ドライバー、マイルズ(クリスチャン・ベール)が力を合わせて常勝軍団フェラーリに挑戦します・・・。韓国題は「포드 V 페라리」。日本公開は20年1月10日です。あ、この作品、町山智浩さんは「今年のベストですよ」と言ってますよ。(→コチラ)
 3位「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」は、アメリカのミステリー&スリラー。ベストセラーを連発して莫大な財産となった世界的なミステリー作家ハーラン・スロンビー(クリストファー・プラマー)は、85歳となった自身の誕生パーティを開きます。ところがその翌日、死体で発見されます。警察は自殺と判断しますが、私立探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)は匿名の依頼で事件を調査することに。パーティの参加者、作家の家族の看護師や家政婦など、全員が容疑者という状況下、彼は徐々に真相に近づいていきます・・・。韓国題は「나이브스 아웃」。日本公開は20年1月31日です。
 4位「手際のいい彼女」(仮)は、韓国のドラマ。特技は刺繍、お小遣い稼ぎにジグソー(?)と、72歳で一人暮らしを楽しんでいたマルスンおばあさん(ナ・ムニ)のところに、ある日突然突然全く聞いたこともないマルスンの孫だと名乗る12歳の少女コンジュ(キム・スアン)と、その弟の生まれたばかりの赤ちゃんチンジュが現れます。ルックスや性格、そして食べ物の好みまですべてが正反対のマルスンとコンジュは、なんだかんだと1日も静かな日がなく過ごしますが、必要な時には心強い味方になってくれたりして、お互いに特別な存在になっていきます。しかし、マルスンは時間が経つにつれてコンジュとの生活がなんだか漠然と不安な感じを抱くようになります・・・。過去にもヒットした「過速スキャンダル」「怪しい彼女」等々と同様に、元々赤の他人だった人が<家族>として入り込んできて・・・という基本設定のようです。原題は「감쪽같은 그녀」ですが、訳すのがむずかしく、<ソウルナビ映画>ではお手上げと見えて ?訳していません。翻訳ソフトでは「寸分たがわぬ彼女」「感慨深い彼女」等々。結局内容も考えてヌルボ独自の仮題をつけました。
 5位「ラスト・クリスマス」は、日本でも1日遅れの12月6日公開。内容等の紹介は省きます。韓国題は「라스트 크리스마스」です。
 8位「グッドライアー 偽りのゲーム」は、アメリカのスリラー。富裕な未亡人ベティ(ヘレン・ミレン)は、オンライン出会い系サイトでロイ(イアン・マッケラン)と知り合い、2人は互いに支え合って良い関係を作っていきます。しかし、実際にはロイはベティのお金を狙って意図的に接近したのです。これを知らないベティは、ロイの提案のままに共同口座を作り、2人の財産を合わせることに同意し、そして2人はベルリンに旅に出ます。そこでベティはロイの正体を知り、ロイに復讐を敢行するのですが・・・。韓国題は「굿 라이어」。日本公開は20年2月7日です。
 10位「劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還」は、韓国の冒険(&コメディ)アニメ。常に燃えている地球征服傭兵のTバスターとXバスターが平和な地球の生活を楽しんでいたある日、宇宙傭兵会社EXITの緊急召喚命令を受け取り、宇宙に戻るチームを決める運命をかけた対決が始まります。一方、宇宙伝説と呼ばれたブラック・アソールトが地球に帰ってきます。そしてそれを追いかける宇宙海賊団とバスター傭兵との間に不可避というべき大激突が繰り広げられることに・・・。原題は「극장판 타오르지마 버스터-블랙어썰트의 귀환」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(17)・・劇場版 燃え上がるな バスター・・12/05 ・・・・・・・・7,865・・・・・・・・・・9,965・・・・・・・・・・78・・・・・・・・・・259
       -ブラック・アソールトの帰還
2(13)・・真実(日・仏)・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/05・・・・・・・・・6,813・・・・・・・・・14,804 ・・・・・・・・・105 ・・・・・・・・・・68
3(1)・・ユニへ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/14・・・・・・・・・5,927・・・・・・・・101,239 ・・・・・・・・・804 ・・・・・・・・・・51
4(4)・・ローマ法王フランシスコ ・・・・・・・11/21・・・・・・・・・4,287・・・・・・・・・21,136 ・・・・・・・・・150 ・・・・・・・・・・24
5(11)・・キミのガールフレンド(韓国) ・・・11/28 ・・・・・・・・1,403 ・・・・・・・・・・4,005 ・・・・・・・・・・29 ・・・・・・・・・・52

 3位以外の4作品が新登場です。
 1位「劇場版 燃え上がるな バスター -ブラック・アソールトの帰還」については上述しました。
 2位「真実」は、韓国でも人気の是枝裕和監督作品。日本では10月公開、目下上映中です。韓国題は「파비안느에 관한 진실(ファビエンヌに関する真実)」です。
 4位「ローマ法王フランシスコ」は、スイス・バチカン市国・伊・独・仏の合作で、「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」等々、数々の名作を手がけてきたヴィム・ヴェンダース監督が、さまざまな催しや対話のために世界中を巡る法王の姿や、監督による法王へのインタビューを通じて、世界が直面している貧困、環境問題、社会問題等々に真摯に応え、呼びかける姿を、監督自身の尊敬と愛情とともに撮ったドキュメンタリーです。フランシスコ教皇がこれまでの教皇の中でいかに<画期的>であるのかについては→コチラ
https://phi.web-republic.de/blog/2018/08/15/pope-francis-documentary/
の読みやすくわかりやすい記事参照。(一応の)邦題は2018年の<第15回ラテンビート映画祭>で上映された時のものです。韓国題は「프란치스코 교황 : 맨 오브 히스 워드(ローマ教皇フランシスコ : マン・オブ・ヒズ・ワード)」と、英題「Pope Francis:A Man of His Word」に沿っています。
 5位「キミのガールフレンド」は、韓国のラブコメ。心ときめく大学祭が始まります。自称工科大のブレイン・アベンジャーズ、現実には生まれて以来カノジョいない歴9888日目のフィソ(チ・イルチュ)等ロボット部3人組はたださびしいだけ。ところがその3人の前に突然押しかけた<直進女(직진녀)>のヘジン(イ・エリヤ)。(※<直進女>とはこれはというオトコにはストレートにモーションかけるオンナ。) 文字やYouTubで学習してきた恋愛細胞よ、ついに時が来た! って、ホントにカノジョができるの? 原題は「너의 여자친구」です。
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韓国内の映画 週末の興行成績 [11月29日(金)~12月1日(日)]と、人気順位 ►好きじゃなくてもキム・ギヨン監督作品を観るワケがある

2019-12-04 17:08:44 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸今回は久しぶりにちょっと濃ゆい韓国映画ネタです。11月30日(土)からシネマヴェーラ渋谷で<生誕100年記念 異端の天才 キム・ギヨン>(→コチラ)特集が始まりました。12月13日(金)まで全13作品上映されます。私ヌルボは2日(月)に行ってまずは「死んでもいい経験」「肉体の約束」「ノダジ」の3作品を午前11時から6時間15分続けて観てきました。(※「ノダジ」はチョン・チャンファ監督作品。) しかし、2015年11~12月に京橋のフィルムセンターで開催された<日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959 創造と開花>(→コチラ参照)で16作品まとめ見した時のようなワクワク感は全然ナシ。というのは、そもそもキム・ギヨン監督作品にはどうも<なんだかなー感>といったものがあるから。過去3作品しか観てませんが、何と言ってもあの「下女」(1960)の印象が強烈で。「下女」と言えば韓国映画史上名作中の名作とされるほど高く評価されている作品で、たとえば韓国映像資料院選定の<韓国映画100選>(→コチラの表.韓国語)2013年版でも「誤発弾」「馬鹿たちの行進」とともに1位になっています。で私ヌルボ、20年ほど前(?)の初鑑賞の感想は「なんかすごいもん観たなー」。いや、以前にも書きましたが、<感動>とか<心打たれた>というのではなく、オゾマシイすごさ。→コチラのクチコミ記事を見るとおよその内容がわかります。ヌルボとほぼ同様の感想も。こういった作品が歴代の韓国映画の中で最高位にランクされるのも、もしかしたら<恨(ハン)>という民族的心性に沿ったものかも・・・。(と安易に書いたところで、鄭百秀「コロニアリズムの超克」という本に「「恨」言説は解放後に金東里や徐廷柱によって初めて提出された」といったことが記されていたことを思い出しました。)

▸最初に観た「死んでもいい経験」は、やっぱりなーのキム・ギヨンの世界。むき出しの感情的対立、怨恨と復讐がトグロを巻いてます。アレ!?尹汝貞(ユン・ヨジョン)先生が出てるのか。キム・ギヨン監督の遺作(1990)とのことですが、冒頭の配役・スタッフ等はすべて漢字表記で、なぜか監督名だけハングル。この作品についての詳しいブログ記事(ネタバレあり)は→コチラ
 「肉体の約束」(1975)はいかにもらしいタイトルですが、むしろ「死んでもいい経験」ほどキツいドロドロ感はありません。これまでいろんな形でリメイクされてきたイ・マニ監督の「晩秋」(1966)のリメイクなので、です。模範囚の女囚が数日の外出許可を得てという基本設定ですが、本作では女性看守が同行して麗水への鉄道の旅。
 それにしても、「死んでもいい経験」にしろ「肉体の約束」にしろ男が女を当たり前のように殴ったりとか、子供ができない嫁に義父母が離婚を強要して拇印を押させるとか、男尊女卑の事例がいっぱい。女性の側は抗議の声さえ上げることができない、そんな時代だったんだなー。(と過去形で語るのも問題だが・・・。) 見どころはやっぱり主演の金芝美(キム・ジミ)。「60年間700本の映画に出演し、700種類の人生を生きた」と言いこの大女優については書くとキリがないので端折ります。40年以上も前の映画を観ていて興味深いのは、かつての街のようすや自然の景観が見られること。それ以外にも、物語の本筋とは全然関係のないところでいろいろ興味深い知識を仕入れることができました。次に観た「ノダジ」はとくに、なのですが、長くなりすぎるのでそれはいずれということで。

▸今回シネマヴェーラで上映のキム・ギヨン作品の多くはYouTubeで観られます。とくに<한국고전영화 Korean Classic Film>のアカウント(→コチラ)>
 これに関連して私ヌルボ、2017年に<YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~2000年)の名作150編(&特別映像2つ) 全リスト>という記事を書きました。(→コチラ。) その後も数は増え続けて、現在は193作品になっています。ぼちぼち改訂版を書く頃合いですねー。

▸上記「韓国映画100選」の新版の翻訳本が12月上旬刊行予定とのことです。→コチラ参照。画像を拡大すれば作品名がわかります。あら、「息もできない」(2009)が入ってないゾ!(怒)

         ★★★ NAVERの人気順位(12月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(-) 叔父(韓国)  9.73(33)
②(-) 詩人おばあちゃん(韓国)  9.65(139)
③(2) ヘロニモ(韓・米)  9.62(173)
④(4) 氷点下の風(韓国)  9.54(24)
⑤(-) スーパーディスコ(韓国)  9.50(26)
⑥(-) 主戦場  9.49(995)
⑦(-) オフィシャル・シークレッツ  9.44(59)
⑧(5) きのうのことはみんな大丈夫(韓国)  9.36(176)
⑨(-) マリッジ・ストーリー  9.29(104)
⑩(-) 家の話(韓国)  9.29(58)

 ①⑤⑦⑨⑩の5作品が新登場です。こんな大量に入れ替わったのは初めてかも。
 ①「叔父」は、韓国のミステリー&スリラー。キム・ヒョンジン監督の長編デビュー作です。19歳の少女イプセ(チョン・イェジン)は心理的な外傷のためベッドの外に出ることができず日々を過ごしています。まるでイプセ(잎새=葉)という名前のように植物そのものの生活。そんな彼女の家に、ある日見知らぬ男(カン・シニョ)が訪ねてきます。自分をイプセの叔父だと名乗る彼は新しい保護者なのか、それとも別の捕食者なのかイプセにはわかりません。はたして彼女は最終的にベッドからに抜け出すことができるでしょうか・・・。母の代、つまりイプセが子供の頃から暴力に無防備にさらされた女性の心理と復讐、それを取り巻く人間の暗い欲望を描いた<今日的>作品のようです。原題は「삼촌」です。
 ⑤「スーパーディスコ」は、韓国のドキュメンタリー。<チャン・ギハと顔たち>というインディーズ系のグループの日本での認知度&人気度はどんなものでしょうか? 「安物コーヒー」(싸구려 커피.サグリョ コッピ)[→YouTube]が大ヒットしたのが2008年。(そんなになるのか・・・。) ソウル大出身というチャン・ギハは2015年にIUとの熱愛が伝えられましたが約3年で破局したとか。そしてチャン・ギハと顔たちは昨年の大晦日に解散。まさに「10年経てば山も川も変わる(十年一昔)」です。さて、そのチャン・ギハと顔たちを世に出したのが独自の方向性を持ってスタートしたプンガブンガレコードでした。チャン・ギハと顔たちに続いて新しい看板スターになったのはスルタン・オブ・ザ・ディスコです。そのマネージャーだったイ・ジュホは、2014年にイギリスのグラストンベリー・フェスティバルに招請されたことをきっかけに彼らのドキュメンタリーを作る決心したとのこと。そして本作がその完成品です。日本にも14年の初来日以降、17年の初の日本全国ツアー等の公演を続けています。原題は「수퍼 디스코」です。
 ⑦「オフィシャル・シークレッツ」は、アメリカのドラマ&スリラー。イギリスの情報部要員キャサリン・ガン(キーラ・ナイトレイ)の任務は盗聴で全世界の情報を集めること。2003年のある日、彼女はアメリカ・イギリス間の極秘事項のメモを入手します。その内容は国民を欺こうとするものでした。彼女は悩んだ末勇気ある選択をします。それはメモ書きを報道機関にリークすることでした。マーティン・ブライト(マット・スミス)は政府寄りの新聞社の記者。ところが受信した膨大な情報調べて、国が隠そうとしている醜い真実を知って世に知らせます。政府は<裏切り者>であるキャサリンの起訴を画策します。正義のために国を裏切った人々をどう裁くべきか? 人権弁護団所属の弁護士ベン・エマーソン(レイフ・ファインズ)はいかに闘うのか? ・・・と、これもまた<今日的>な作品です。韓国題は「오피셜 시크릿」。日本公開は未定、なのかな?
 ⑨「マリッジ・ストーリー」が新登場です。スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーが共演するアメリカのドラマ。日本でも2日遅い11月29日から公開されています。韓国題は「결혼 이야기(結婚の物語)」です。
 ⑩「家の話」は、韓国のドラマ。ソウルで一人暮らしをしている新聞社の編集記者ウンソ(イ・ユヨン)は、住んでいた家の契約が終わりに近づいた時、次に気に入った家が見つらないと父が住んでいる実家にしばらく身を寄せることにしています。仁川で24時間出張OKの鍵の専門店をやっている父ジンチョル(カン・シニル)は、家族が皆いなくなってしまった家で1人で住んでいます。一緒に暮らした私たちの家を離れ、それぞれの家ができてしまったウンソの家族。予期せず父と2人きりになったウンソは、その実家で過ごしている間忘れていた家族の痕跡と向き合うことになり、またこれまで他人の家の閉ざされたドアだけを開けていたジンチョルはウンソを介して自分の家族たちに少しずつ心の扉を開き始めます・・・。原題は「집 이야기」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) アイリッシュマン  9.11(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(-) マリッジ・ストーリー  8.50(2)
④(3) ハチドリ(韓国)  8.38(13)
⑤(4) モーリス 4K  8.00(5)
⑥(5) ブラッド・シンプル  7.75(4)
⑦(7) 象は静かに座っている  7.67(3)
⑧(8) ジョーカー  7.64(11)
⑨(9) ドクター・スリープ  7.50(2)
⑩(10) 台北ストーリー  7.40(5)

 ③「マリッジ・ストーリー」が新登場です。この作品は、上述のように日本でも公開されています。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月29日(金)~12月1日(日) ★★★
           イ・ヨンエの14年ぶりのスクリーン復帰作「私を探して」が初登場で2位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・上映館数
1(1)・・アナと雪の女王2 ・・・・・・・・・・・11/21 ・・・・・・・2,585,464・・・・・・8,583,611 ・・・・・・・71,680・・・・・・2,368
2(新)・・私を探して(韓国)・・・・・・・・・・・11/27 ・・・・・・・・・292,071・・・・・・・462,605 ・・・・・・・・3,689 ・・・・・・・838
3(2)・・ブラックマネー(韓国)・・・・・・・・11/13・・・・・・・・・225,730・・・・・・2,259,955 ・・・・・・・19,096 ・・・・・・・728
4(65)・・クロール ―凶暴領域―・・・・・・11/27・・・・・・・・・・68,256 ・・・・・・・110,081・・・・・・・・・・893 ・・・・・・・612
5(51)・・セカンドサイトでの愛 ・・・・・・11/27・・・・・・・・・・23,387 ・・・・・・・・54,322・・・・・・・・・・436 ・・・・・・・144
6(新)・・ハスラーズ ・・・・・・・・・・・・・・・・11/27・・・・・・・・・・17,140 ・・・・・・・・35,620・・・・・・・・・・289 ・・・・・・・416
7(3)・・神の一手:鬼手編(韓国)・・・・・・11/07・・・・・・・・・・16,598・・・・・・2,147,836 ・・・・・・・18,397 ・・・・・・・152
8(4)・・82年生まれ、キム・ジヨン(韓国)・・10/23・・・・・・・・13,743・・・・・・3,665,816 ・・・・・・・30,203 ・・・・・・・181
9(6)・・ユニへ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・11/14・・・・・・・・・・10,629 ・・・・・・・・86,344・・・・・・・・・・686 ・・・・・・・・81
10(新)・・マリッジ・ストーリー ・・・・・・11/27・・・・・・・・・・・6,325 ・・・・・・・・・9,615・・・・・・・・・・・77 ・・・・・・・・83
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「アナと雪の女王2」が3週目で早くも850万人を超えました。来週は1千万人の大台に乗っていることでしょう。
 今回の新登場は2・4・5・6・10位の5作品です。
 2位「私を探して」は、韓国のスリラー。話題は「親切なクムジャさん」(2005)以来以来14年ぶりというイ・ヨンエの映画出演。(ドラマは2017年に「宮廷女官チャングムの誓い」(2004)以来13年ぶりに「師任堂、色の日記」に出演しました。) その間2011年に男女の双子の赤ちゃんを出産。15年にその兄妹を連れてポンゲメンのの公演会場に現れた時の写真が「女性東亜」に載っていましたね。(→過去記事。) その子たちは8歳で、イ・ヨンエは48歳になるのか・・・。で、今作ではやはり子供を持つ母親を演じます。チョンヨン(イ・ヨンエ)は、6年前から行方不明になっている息子を見たという連絡を受けます。これまで何度もあったデマ情報とは違って、外見から傷跡まで全く同じ子供を見たという見知らぬ人の話に、チョンヨンはさっそく1人で知らないその場所に向かいます。しかし、警察のホン巡査長(ユ・ジェミョン)はチョンヨンの登場を警戒しているようだし、村人たちはよく似た子供は見たこともないと言うばかり。彼らは何かを隠していることを直感したチョンヨンは、あきらめずに真実を見つけようとしますが・・・。 韓国題は「나를 찾아줘」です。
 4位「クロール ―凶暴領域―」は、日本では6週も早い10月11日から公開されています。韓国題は「크롤」です。
 5位「セカンドサイトでの愛」(仮)は、フランス・ベルギー合作のラブロマンス&コメディ。パリ、2009年。高校生のラファエルは親友のフェリックスと一緒に日々を過ごしていましたが、偶然ピアノを弾く女の子オリビアと出会います。初めてのSF小説を執筆中だった彼は、その出会いの後インスピレーションを得て小説を仕上げます。10年後ラファエルはベストセラー作家になっていました。オリビアとも結婚しています。しかし余裕を失った彼とオリビアとの関係は冷えていきます。そして言い争って泥酔した状態で眠り、目覚めた時。ラファエルはいつもと違うように感じます。同じようだけど他の世界。作家としての人生は形もなく、中学校の先生になっています。フェリックスは卓球狂になっていて、オリビアはなんと有名ピアニストになっているとは! オリビアとの不仲が変調(?)の原因と思ったラファエルは、再び彼女の愛を得れば現実の世界に戻ることができると信じて接近を試みますが、彼女のそばにはすべてが完璧なマークがついています。ラファエルはフェリックスの助けを借りてなんとか彼女の心を攻略する機会を得ようとしますが・・・。韓国題は「러브 앳(ラブ・アット)」ですが、英題「Love at Second Sight」に基づいて仮題としました。日本公開は未定のようです。
 6位「ハスラーズ」は、ウォール街を震撼させた驚愕の実話に基づくアメリカの犯罪&ドラマ。ストリップクラブで働く女性たちが、ウォール街の裕福なサラリーマンたちから大金を奪うことを企てます。権力とお金があればすべてのものを買うことができるという彼らに対して、外見と頭脳プレーの両方を備えた彼女たちがひそかに動き始め、そして痛快な1発をくらわします・・・。韓国題は「허슬러」。日本公開は2020年2月7日です。
 10位「マリッジ・ストーリー」は、上述のように日本でも公開されています。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ユニへ(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/14 ・・・・・・・・10,629 ・・・・・・・・・86,344・・・・・・・・・686 ・・・・・・・・・・81
2(新)・・アメイジング・グレイス・・・・・・・11/28 ・・・・・・・・・1,220・・・・・・・・・・2,562 ・・・・・・・・・・20 ・・・・・・・・・・30
3(3)・・ヘロニモ(韓・米) ・・・・・・・・・・・・・・11/21・・・・・・・・・・・922・・・・・・・・・・7,141 ・・・・・・・・・・60 ・・・・・・・・・・18
4(2)・・きのうのことはみんな大丈夫(韓国)・・11/21 ・・・・・・663・・・・・・・・・・9,437 ・・・・・・・・・・83 ・・・・・・・・・・・9
5(95)・・私の家(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/22 ・・・・・・・・・・550・・・・・・・・・55,579 ・・・・・・・・・441 ・・・・・・・・・・・2

 2位「アメイジング・グレイス」が新登場です。2006年に同タイトルのイギリス映画が作られましたが、それは名曲「アメイジング・グレイス」にまつわるドラマで、コチラは1972年ロサンゼルスの教会で催されたアレサ・フランクリンのライヴです。その後ワーナーがゴスペルのドキュメンタリーに市場性がないと判断したことや、映像と音源の同期がうまくいかなったこと等でお蔵入りとなっていたそうですが、近年公開の動きが出てきた時にはアレサ自身が拒否したとか。それが昨年彼女が世を去ったことが契機となって、ライブから47年経った今ようやく公開に至ったとのことです。韓国題は「어메이징 그레이스」。日本公開は未定です。DVDは前から出てるし、ストリーミングも可能です。
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