ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20(2014年5月19日~25日)

2014-05-28 21:46:15 | 韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20
 2ヵ月に1回の記事です。前回は→コチラ

 データの出所は韓国の視聴率調査機関<TNmS>のサイト中の「全国・地上波」の部です。(→コチラ。)

 4月16日の例のセウォル号沈没事故以降2週間ほどは各TV局でもドラマやバラエティの放映を見送ったそうですが、もうふつうに戻ったと見ていいのかな?

 日本ではAKB48の選抜総選挙をやってるところですが、26日の「毎日新聞」にジャカルタのJKT48のメンバーたちが参加した駅伝の記事が載っていました。4月に行われたそのJKT48の初の総選挙は投票総数20万余票で、メロディーさんが1位だったそうです。
 韓国には○○48というのはありませんが、MBCの人気バラエティ番組「無限挑戦」でも先日一般市民が投票所に足を運んで投票+ネット投票という形で番組出演タレント中のリーダー選挙が行われました。
 ※「無限挑戦」の説明→日本ウィキペディア、→KNTV
 私ヌルボが以前から愛読している<JBPRESS>のアン・ヨンヒさんの記事(→コチラ)によるとオンライン投票も含めると50万人の市民が参加したとのこと。
   
【6人のオジサン(&お兄サン?)候補者が演説して(左)、投票所には行列が・・・。(右) 】
    
【小さい女の子もお母さんと投票。(左) 人気MCユ・ジェスクはノ・ホンチョルにわずかに及ばず2位。(左) 】

 上の画像はMBCのサイトの動画から。ただ、一応会員登録はしているものの、無料で視聴できるのは3分間の内容紹介だけ。SBSも同様。そこへいくと、KBSは放映後2週間以内なら主な番組が丸ごと無料で視聴できるから「いいね!」です。
 ※後の「キム・ビョンマンのジャングルの法則inブラジル」(SBS)ももちろん3分間無料を利用。

 6月4日はソウル市長等を選ぶ本物の統一地方選挙ですが、そちらの方への関心はどうなのかな?

【5月19日(月)~25日(日)】
\t
①日日連続劇「愛は歌に乗って[사랑은 노래를 타고]」(KBS1)  29.7%
 ①位→①位。コン・ドゥリム(ダソム)嬢、公演直前に胃痙攣を起こしたクム・ナリ(ハン・ミンチェ)の代役としてミュージカルステージに上がって好評を得る! やりましたね、他人の不運は自分のチャンスですがな。ステージに上がる前、不安感を訴えていた彼女を勇気づけたのはそのとき現れた(!)パク・ヒョヌ(ペク・ソンヒョン)。ところが24日の放映では、ドゥリムは自分の父の死にヒョヌの父が関わっていたという「意外な過去」を知る・・・! おー、出たな!

②週末連続劇「本当に良い時代[참 좋은 시절]」(KBS2)  25.1%
 カン・ドンヒ(テギョン)は、自分を産んだ実の母親がハ・ヨンチュン(チェ・ファジョン)ということを知って家を飛び出してしまいます・・・、というのを、<Kstyle>の記事では「2PMのテギョンが自身を産んだ実の母親がチェ・ファジョンであるという事実を知り嗚咽した」なんて書いてるからちょっと驚いちゃったりして・・・てなわけないか(笑)。

③日日ドラマ「天上女子[천상여자]」(KBS2)  19.1%
 ⑥位→③位。

④KBSニュース9(KBS1)  18.7%

⑤大河ドラマ「鄭道伝[정도전]」(KBS1)  15.9%
 ⑩位→⑤位。このオーソドックスな大河時代劇、なかなか高評価のような・・・。朝鮮建国の功臣・鄭道伝(チョン・ドジョン)を主人公にしたのがまず正解だった?

⑥ギャグコンサート[개그콘서트](KBS2)  15.0%
 ⑬位→⑥位。日曜夜定番のバラエティで21:15~23:05放映。25日(日)のKBS1は「鄭道伝」が21:25~22:15放映で、KBS同士の対決なんですね、この2つ。家庭では世代間チャンネル争い?

⑦キム・ビョンマンのジャングルの法則inブラジル[김병만의 정글의 법칙 IN 브라질]」(SBS)  14.7%
 アマゾン→ニュージーランド→ヒマラヤ→カリビアン→ミクロネシア→ボルネオときて、5月9日からはブラジル編。
   
【ヤシの木製の小屋(左)で寝たり、ピラニアを釣ってテンプラにして食べたり(右)、相変わらず奮闘しています。】
 

⑧日日朝連続劇「私だけのあなた[나만의 당신]」(SBS)  11.7%
 ⑫位→⑧位

⑨生老病死の秘密[생로병사의비밀](KBS1)  13.3%
 水曜夜の健康番組。2002年から続いていて5月21日で503回を迎えましたたが、このブログ記事としては初登場。あ、<KBSWORLD>でも放映されています。

⑩週末ドラマ「来た! チャン・ボリ[왔다 장보리]」[사랑해서남주나](MBC)  14.3%
 4月5日にスタート。事故のため養父母と暮らすことになった女の子チャン・ボリ(オ・ヨンソ)。その20年後、実の両親探しをすることから巻き起こる物語。名門の生活になんとか適応しながら、韓服職人として生まれ変わっていく彼女ですが、その養家の実の娘ヨン・ミンジョン(イ・ユリ)がチャン・ボリの実の両親の養子になってた!? つまり2人の身分が逆転。これにチャン・ボリと(お決まりの)財閥家長男の刑事イ・ジェファ(キム・ジフン)とのロマンスも・・・。番組プロデューサーは「基本的にファミリードラマ。マクチャンの要素が入っているが中心になることはない。伝統韓服がテーマ」等々と説明しているようですが、ホンマカイナ? 元々慶尚道出身のオ・ヨンソ、全羅道の方言に挑戦ということで先生の指導も受けているとか。

⑪月火ドラマ「ドクター異邦人[닥터이방인]」(SBS)  13.1%
 5月5日スタート。月火ドラマでは、MBCで放送期間中ずっと1位を守りぬいた「奇皇后」の後を受けた「トライアングル」が同じ日に始まりましたが、今度はSBSの勝ちのようです。主人公は大学病院で救急患者の手術に並はずれた技量を発揮する天才医師パク・フン(イ・ジョンソク)・・・ってまたか、という感じですが、彼は金日成の命を救うため(!)北朝鮮に派遣された外科医の息子で、そのまま北朝鮮で育ち平壌医大で学んだ、つまり脱北者。そして子どもの頃出会って一目ぼれした相手のジェヒ(チン・セヨン)はその後両親が政治犯として捕まったため彼女も政治犯収容所送りに・・・。しかしパク・フンはジェヒを助け、ともに脱北して・・・、という過去の経緯があり、ライバルのエリート医師ハン・ジェジュン(パク・ヘジン)との対決もあり、政治的陰謀もからんでいて・・・といろんな要素が織り交ぜられているんですね。しかし、北朝鮮の医学及び医師のレベルはどんなものだろうか?等々、私ヌルボ、現実的なことをいろいろ考えてしまいました。イ・ジョンソクは映画「観相」「血湧く青春」に出ていました。ドラマでは昨年の「君の声が聞こえる」に続く出演、かな?  今回は北朝鮮なまりに苦心したそうです。

⑫朝ドラマ「みんなキムチ[모두 다 김치]」(MBC)  12.4%
 「私の手を握って」の後続番組として4月7日スタート。弁護士である夫イム・ドンジュン(ウォン・ギジュン)に浮気され捨てられた女性ユ・ハウン(キム・ジヨン)は、偶然キムチを作るようになる。そして自身の母の味を出せる女性を探していた農業株式会社の代表シン・テギョン(キム・ホジン)と共にキムチ事業を始める。その過程で自分を裏切ったイム・ドンジュンが・・・どう関わってくるのかな? 裏切りと挫折を乗り越えてキムチ事業で勝負をかける1人の女性の愛とサクセスストーリーを描いたドラマ、というふれ込みです。

⑬ドラマスペシャル「おまえたちは包囲されている[너희들은 포위됐다]」(SBS)  12.1%
 「スリー・デイズ」の後続。5月7日に始まりました。IQ150の明晰な頭脳と完ぺきなルックスを誇るウン・テグ(イ・スンギ)、5度目の警察試験でやっとパスした熱血女デカオ・スソン(Ara)、そして貴公子然とした雑学博士パク・テイル(アン・ジェヒョン)、退職後の年金と女性以外には関心がない(?)チ・グク(パク・ジョンミン)の新米刑事4人組が、伝説の刑事ソ・パンソク(チャ・スンウォン)の下で厳しく育てられつつ繰り広げられる青春ロマンス捜査劇です。

⑯無限挑戦[무한도전](MBC)  11.9%
 ⑯位→⑭位。

⑮瞬間捕捉 世の中にこんなことが[순간포착 세상에 이런 일이](SBS)  11.6%
 ⑳位→⑮位。\t

⑯日日連続劇「輝くロマンス[빛나는 로맨스]」(MBC)  11.6%
 昨年12月23日に始まってすでに100回を越えたドラマですが、このランク入りは初めて。スーパーの野菜コーナーを運営するスンオク(イ・ミスク)の娘ピンナ(イ・ジン)が医師である夫に偽装離婚を迫られ、奪われた子どもを取り戻そうと孤軍奮闘するドラマ・・・って、よくわからんゾ。荒唐無稽な題材と衝撃的な展開に満ちた前作の「オーロラ姫」に比べると、登場人物たちの日常を盛り込んだホームドラマ・・・って、どこらへんが??
 このドラマの内容とは関係ないのですが、ドラマで韓国料理店オーナーのるユン・ボクシムというヒロインのピンナの成功過程に欠かせない役割演じている女優チョン・ヤンジャは、あの
セウォル号の実際上のオーナーであるセモグループ前会長ユ・ビョンオンの最側近として知られた国際映像のキム・ギョンスク代表と同一人物であると見られ、検察の捜査対象となっているそうです。→コチラ参照。映画「グッドモーニング・プレジデント」でキム・ジョンホ大統領(イ・スンジェ)の夫人役をやってた女優か?

⑰日日ドラマ「大切に育てたひとりの娘[잘 키운 딸 하나]」(SBS)  11.5%
 ⑨位→⑰位。

⑱グローバル・ドキュメンタリー[글로벌 다큐멘터리]」(KBS1)  13.0%
 月曜夜の「KBSニュース9」に続けて放映の海外ドキユメンタリーで、5月17日の回はBBCe放送制作の「Dolphins - Spy In The Pod」というスパイカメラを装着したイルカの映像をメインにした番組を放映したようです。

⑲日夜[일밤](MBC)  10.4%
 「日曜日 日曜日の夜に(일요일 일요일밤에)」。前回はランク外でした。

⑳「人間劇場[인간극장]」(KBS1)  10.2%
 月~金の7:00~7:35に放映しているドキュメンタリー番組。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月23日(金)~5月25日(日)]

2014-05-27 21:25:01 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 とりあえず、下の動画を。

  

 昨晩観てきましたがな、「世界の果ての通学路」。それぞれにすごいものですが、ケニアの兄妹の歩く速さにはビックリ! 毎朝5時半に家を出て、片道15㎞を2時間とは!! もちろん往復だから、毎日マラソンやってるようなもの。その道も丘に上って危険なゾウの群れの位置を確認したりしてるのだからなー。
 それと正反対に、極端なほど遅く歩いている場面が多いのが一昨日観た「友だちと歩こう」。「独立少年合唱団」「いつか読書する日」)の監督・緒方明と脚本・青木研次の9年ぶりの新作です。その予告編は→コチラ。ゆっくり歩くと気持ちもゆったり・・・では全然なくて、緊張感が途切れることのない映画です。
 両方観ると、人が歩く姿や速さ、道や風景、そして歩く目的等々は、そのまま人生を表しているんだなと思いました。(あいかわらず毒にも薬にもらない感想だな。)
 今のヌルボ、「友だちと歩こう」の方にかなり近いのは言うまでもないことですが、思い起こせば中学の頃、多くの級友はバスで行く道のりを歩いて通ったものです。それもわざわざ遠回りして持っている地図で歩いた道を赤鉛筆で塗りつぶしていったりして・・・。城山に登ったこともあったなー(と遠い目)。

 韓国映画or韓国・朝鮮関係の映画について。
 「60万回のトライ」、ユーロスペースの後もアップリンクで上映しているんですね。ヌルボ行きつけの横浜シネマジャック&ベティ等でも。前にも書きましたが、ラグビーや朝鮮高校関係者でなくてもお薦めできるドキュメンタリーです。
 んーと、これから観る予定の韓国映画は何かあったかな?
 「ファイ 悪魔に育てられた少年」は<映画生活>の平均評点82店か、ふーむ。「カンチョリ オカンがくれた明日」は川崎でもやってるのか・・・、と思案中。
 「観相師 ―かんそうし―」(6月28日公開)や「怪しい彼女」(7月11日公開)が待ち遠しい。

 5月23日の「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」です。

        
  [左] 「X-MEN:フューチャー&パスト」やはり男の中の男はX-MEN!★★★★ 「ドヒ」非情な世間に耐える法。★★★☆ 「ロスト・ボディ」「シックス・センス」台無し。 ★★ 
  [右] 「トム・アット・ザ・ファーム」才気を超えた才能とは。 ★★★☆ 「her/世界でひとつの彼女」そんな世間で愛する法。★★★★ 「シザーハンズ」デップはこの時に帰れ! ★★★☆

           ★★★ Daumの人気順位(5月27日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①10分(韓国)  9.4(74)
②シザーハンズ  9.2(284)
③ミスター・ピーボディ&シャーマン  9.1(73)
④ハン・ゴンジュ(韓国)  8.9(264)
⑤一対一(韓国)  8.9(38)
⑥お弁当箱  8.6(42)
⑦デタッチメント  8.6(78)
⑧her/世界でひとつの彼女  8.6(74)
⑨パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト  8.5(45)
⑩ロスト・ボディ  8.5(38)

 今回も「怪しい彼女」「あなたを抱きしめる日まで」等が消えて、かなり変わりしました。初登場は②⑤⑧⑩位の4作品です。
 ②「シザーハンズ」は、もちろん旧作の再上映。韓国題は「가위손」、つまり「ハサミの手」です。
 ⑤位「一対一」はあのキム・ギドク監督の20本目の長編。冒頭から女子高生オ・ミンジュが暴漢によって顔にテープを巻かれ、殺害される衝撃的なシーン。(これで映像物等級委員会から青少年観覧不可の判定を受けた。) 容疑者は7人。そして彼らにテロを敢行する「影」が7人。彼らの正体は? そしてあなたは彼らの中の誰? 監督曰く、「誰もがそれぞれのオ・ミンジュがいてこそ、この映画を最後まで見られる」。格差の大きい国と社会に不満と傷を抱いた人々が、上に君臨する人たちを拉致、復讐して・・・という内容のようです。出演はマ・ドンソク、キム・ヨンミン等。しかし監督自身上映スクリーンの確保のため頑張ったにもかかわらず客席は寂しい状況だそうで、監督は観客数10万人を達成するまでは販売しないと言っていた2次版権を売ると方針を変えたそうです。原題は「일대일」です。
 ⑧位「her/世界でひとつの彼女」は、「マルコヴィッチの穴」等のスパイク・ジョーンズ監督によるラブ・ストーリー。近未来のロサンゼルスを舞台に妻と別れて傷心中の男(ホアキン・フェニックス)と、最新人工知能の女性(スカーレット・ヨハンソンが声だけの出演!)の恋のドラマを描く。日本では6月28日公開で、すでにいろいろ情報が出ています。韓国題は「그녀」。
 ⑩位「ロスト・ボディ」はスペインのスリラー。日本では昨年10~11月の<シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション>で上映されましたが、その後一般公開はされていません。死体安置所から消えた死体をめぐる物語。そこからなぜか逃げてきた警備員が事故で死んだりとか、いろんな謎と観客の意表を突くどんでん返しが続くということで、観た人たちのブログ記事等読むとほとんど「おもしろかった!」と書かれているんだけどなー。DVDは出ています。韓国題は「더 바디(ド・バディ)」つまり「ザ・ボディ」。

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
③萬神(韓国)  7.7(4)
④物語る私たち  7.4(5)
⑤キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー  7.3(6)
⑤ハン・ゴンジュ(韓国)  7.3(6)
⑦X-MEN:フューチャー&パスト  7.1(6)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨ブランカニエベス  7.0(3)
⑩新村ゾンビ漫画(韓国)  6.8(5)
⑩バックコーラスの歌姫〈ディーバ〉たち

 新登場は⑦、⑧と、⑩の2作品の計4作品です。
 ⑦「X-MEN:フューチャー&パスト」については後述します。
 ⑧「her/世界でひとつの彼女」は上述の通りです。
 ⑩「新村ゾンビ漫画」は今月1~10日開かれた<全州国際映画祭>で開幕作として上映されたオムニバス映画です。3作品中最初のリュ・スンワン監督「幽霊」は、現実に適応できず、就職にも関心がない高校生スンホとSNSで出会った少女、そして人を助ける少年の物語を描いた作品。
2つ目の作品ハン•ジスン監督「あなたを見た」は、ゾンビたちが労働者階級に就職して治療を受けて生きていく未来の世界を語る。最後のキム•テヨン監督「ピクニック」は、自閉症児の弟とピクニックに出る小学生1年生のスミンの物語。つまり、「ゾンビ」といってもホラーではなくて、まさに韓国の深刻な社会問題を扱っている、という共通点をもったオムニバスなんですね。原題は「신촌좀비만화
 ⑩「バックコーラスの歌姫〈ディーバ〉たち」は、日本では昨年12月に公開されました。韓国題は「스타로부터 스무 발자국(スターから20歩)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月23日(金)~25日(日)] ★★★

         「X-MEN」の新作が抜群のトップ。ほかは低調。

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(23)・・X-MEN:フューチャー&パスト・・5/22・・・・・・・・・1,451,596・・・・・・・1,755,896 ・・・・・・・14,497・・・・・・1,056
2(1)・・人間中毒(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・231,505・・・・・・・1,135,546 ・・・・・・・・9,008・・・・・・・・460
3(4)・・標的(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30・・・・・・・・・・・・116,079・・・・・・・2,779,939 ・・・・・・・21,812・・・・・・・・368
4(3)・・トランセンデンス・・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・113,066・・・・・・・・・644,329 ・・・・・・・・5,097・・・・・・・・349
5(2)・・GODZILLA ゴジラ ・・・・・・・・・・・・5/15・・・・・・・・・・・・・77,261・・・・・・・・・692,024 ・・・・・・・・5,828・・・・・・・・331
6(5)・・逆鱗(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・・66,658 ・・・・・・・3,800,209 ・・・・・・・29,539・・・・・・・・311
7(24)・・ドヒ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・55,867・・・・・・・・・・72,393 ・・・・・・・・・・583・・・・・・・・310
8(新)・・her/世界でひとつの彼女・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・46,818・・・・・・・・・・57,357 ・・・・・・・・・・480・・・・・・・・167
9(新)・・ロスト・ボディ ・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・37,500・・・・・・・・・・46,128 ・・・・・・・・・・355・・・・・・・・161
10(7)・・リオ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・32,633・・・・・・・・・749,762 ・・・・・・・・5,561・・・・・・・・193
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1000館以上で上映の「X-MEN:フューチャー&パスト」が週末だけで150万に迫るスマッシュヒット。他は軒並み低レベルです。韓国映画では「逆鱗」は400万人に届かず、この2週は同じ日に公開された「標的」にも抜かれてます。
 今回の新登場は1・7・8・9位の4作品です。
 1位「X-MEN:フューチャー&パスト」は、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」に続くシリーズ最新作。日本でも5月30日の公開間近ということで諸情報がたくさん出回っているので、内容紹介は省略します。韓国題は「엑스맨: 데이즈 오브 퓨처 패스트」です。
 7位「ドヒ」は、ペ・ドゥナが「ハナ~奇跡の46日間~」以来2年ぶりに韓国映画に帰ってきたことが話題になっているようですね。タイトルのドヒは、キム・セロン演じる4歳の少女の名前。物語の舞台は人里離れた海辺の村。ドヒは実の母が逃げた後、義父と祖母を受けて日々暮らしています。そんな彼女の前に現れたのが町村の派出所長に左遷されてきたヨンナム(ペ・ドゥナ)。彼女は義父や村の子供たちの暴力からドフイを守ってくれます。初めて出会った救世主のヨンナムと片時も離れていたくないドヒでしたが、ある時ヨンナムの秘密を知って危機に陥ります。ずっと無力にしかみえなかったドヒがそんな状況の中で取った危険な選択とは・・・。監督は女性のチョン・ジュリ。原題は「도희야」です。
 8位「her/世界でひとつの彼女」と、9位「ロスト・ボディ」については上述の通りです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・her/世界でひとつの彼女 ・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・46,818・・・・・・・・・・・・・・57,357・・・・・・・・・480・・・・・・・・167
2(新)・・ロスト・ボディ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・37,500・・・・・・・・・・・・・・46,128・・・・・・・・・355・・・・・・・・161
3(新)・・カサブランカ・・・・・・・・・・・・・・・・1999/4/03・・・・・・・・・・・・・・1,384・・・・・・・・・・・・・・・8,770 ・・・・・・・・・・21・・・・・・・・・・1
4(9)・・トム・アット・ザ・ファーム ・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・・1,350・・・・・・・・・・・・・・・2,583 ・・・・・・・・・・20・・・・・・・・・26
5(1)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・・・974・・・・・・・・・・・・・・30,046・・・・・・・・・238・・・・・・・・・11

 1~4位の4作品が新登場です。
 1位「her/世界でひとつの彼女」と、2位「ロスト・ボディ」については上述しました。
 3位「カサブランカ」は言うまでもなく往年の名画の再上映。韓国題は「카사블랑카」です。
 4位「トム・アット・ザ・ファーム」はカナダ・フランス合作。「わたしはロランス」のカナダ人監督グザビエ・ドランによる心理サスペンス。広告業界で働くトム(ドラン監督自身の主演)は亡くなった同僚(恋人?)ギョームの葬儀に参列するため彼の故郷に行きます。しかしギョームの兄フランシスは「お前を知っている」とトムを脅すし、彼らの母のアガットもまたどこかヘン。葬儀に参列したトムはしばらくここに留まってくれるように言われ、従うことに。その間乗ってきた車を壊されて帰る手段を失ったトムは農場で働き始めます。そしてトムはギョームが母に彼女だと言っていたサラを農場に呼び寄せるのですが、サラが来たときにはトムは「ふたりは家族だ」と言い始めていて・・・、っていろんな秘密がありそうだし、何がどうなるのか、実際に観てみないとわからんゾ。昨年の東京国際映画祭で上映されました。(→コチラ)参照。今秋アップリンクで一般公開、かな? 韓国題は「탐엣더팜」。「タメットパム」なんて何のことかすぐにはわかりませんでしたがな(笑)。
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YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~96年)の名作83編 全リスト

2014-05-24 23:43:10 | 韓国映画(&その他の映画)
[2017年3月4日の追記] このリストの2017年3月時点の改定版(全150編)は→コチラの記事参照。

 戦前からの韓国映画の発掘・保存・データベース化の作業の成果物が近年いろんな形で出てきました。すでに2007~09年に<発掘された過去>と題された戦前・戦中の映画を収録した韓国映像資料院(KOFA)製作のDVDシリーズが4集まで発売されています。※→コチラ参照。
 また、その後KMDbすなわち韓国映像資料院(KOFA)が運営する韓国映画のオンライン・データベース(→コチラ)にアクセスすれば、過去の韓国映画の名作の数々を無料で視聴できるサービスも始まりました。

 私ヌルボ、そうしたことは知ってはいましたが、手順が面倒なのと、何といっても韓国語の聞き取り能力が心許ないし、字幕が英語はあっても日本語がないので観たことはありませんでした。

 ところが、2012年4月からKoreanFilm(KOFAの専用チャンネル)からYouTubeにそんな過去の韓国映画の名作の数々がどかっと公開されて、現在までその数83作品に達しているのです。

 そして、韓国語と英語という字幕は変わっていないものの、そのいずれかを日本語に自動翻訳で同時表記できる機能もあることを知り、今後利用しようという気になりました。(試みてみると、ヘンな訳続出ですが、ないよりはマシ。)
 さしあたって、最も古い「迷夢」(1936年)を観てみましたが、これについて書くと長い(?)ので、私ヌルボが今後のために作成した全83作品の時代順リストを公開します。

 YouTubeで、そのKoreanFilmの公開動画リスト(→コチラ)を見ると、その83作品のタイトルが当時のポスター画像付きでわかります(もちろんハングル)。それを<輝国山人>のホームページ(→コチラ)等を参考に日本語にしました。過去日本で公開された作品は、原則としてその時の日本題をそのまま用いています。
 また、1958-08-30といった年月日は、韓国での公開日です。その日付や、監督名については、主に<KMDb><DAUM映画>を利用しました。
 元のデータをそのまま写すだけなので、ヌルボとしてはラクな単純作業で済んだのですが、それにつけても<輝国山人>はたいしたサイトだなー、と今さらながら感じています。とくに2000年前後の韓国映画ブーム到来以前のデータの充実度がすごいです。
 また、<シネマコリア>(→コチラ)のデータも大いに役に立ちます。

 ことのついでに、各作品の5月23日現在の再生回数も入れておきました。ついでのついでで、作品リストの後にその数の多い作品20位までのランキングを付けました。

 この作業を通じて、各作品のおおよその内容を各説明記事でざっと見てみました。
 すると、案の定80年代までは伝統的な家族や社会の因襲の中で過酷な生き方を余儀なくされた女性の人生を描いた作品が多いなと思いました。そうでなくても、全体的に抑圧的な、哀しみの漂う作品が主流(ほとんど?)とみてよさそうです。
 逆に言えば90年代後半頃からはそうした作品はみられなくなり、特に近年は特撮を駆使した派手でキョーレツなアクション映画が登場してきたというわけです。(90年代以降の大きな変化は、他の文化ジャンルと同様です。)
 また、内容とは別のことですが、過去「名作」として高く評価された作品でその後リメイクされた例がいくつもあることがわかりました。

 YouTubeの各作品にアクセスするには、各作品のハングルのタイトルを検索窓にコピペして動画検索するのが手っ取り早いと思います。あ、ハングルに慣れていて、過去の韓国映画に一定の知識のある方は上記の公開動画リストから選んで直接開けばOKですが・・・。

 字幕の設定等については記事の最後にちょっと画像を載せておきました。

※この83作品のうち、ヌルボがこれまで劇場またはビデオ等で観た作品を数えたら15本前後(←記憶不明瞭)でした。「異魚島」(1977年)よりも前の作品はほとんど観てません。

            ≪YouTubeに公開されている韓国映画名作リスト(全83作品)≫
【1936年】
迷夢[死の子守歌](미몽[죽음의 자장가]/1936-10-25/梁柱南(ヤン・ジュナム)/再生回数 15,027回

【1941年】
半島の春[美しい青春](반도의 봄[아름다운 청춘])/1941-?-?/李炳逸(イ・ビョンイル)/再生回数 10,562回

【1949年】
心の故郷(마음의 고향)/1949-02-09/尹龍奎(ユン・ヨンギュ)/再生回数 16,824回

【1954年】
運命の手(운명의 손)/1954-12-14/韓模(ハン・ヒョンモ)/再生回数 5,940回

【1955年】
ピアコル(피아골)/1955-09-23/李康天(イ・ガンチョン)/再生回数 11,960回
陽山道(양산도)/1955-10-13/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 5,762回
未亡人[寡婦の涙](미망인[과부의 눈물])/ 1955-12-10/朴南玉(パク・ナモク)/再生回数 7,345回

【1956年】
青春双曲線(청춘쌍곡선)/1956-04-10/韓模(ハン・ヒョンモ)/再生回数 9,674 回
自由夫人(자유부인)/1956-06-09/韓模(ハン・ヒョンモ)/再生回数 20,640回
ソウルの休日(서울의 휴일)/ 1956-11-21 李庸民(イ・ヨンミン) 再生回数 11,927回
嫁入りの日[嫁ぐ日](시집가는 날)/1956-11-27/李炳逸(イ・ビョンイル)/再生回数 9,118回

【1958年】
お金(돈)/1958-03-09/金蘇東(キム・ソドン)/再生回数 6,460回
地獄花(지옥화)/1958-04-20/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 15,186回
鐘閣(종각)/1958-08-30/梁柱南(ヤン・ジュナム/)/再生回数 7,280回
自由結婚(자유결혼)/1958-10-14/李炳逸(イ・ビョンイル)/再生回数 7,033回

【1959年】
名前のない星たち(이름없는 별들)/1959-?-?/金剛潤(キム・ガンユン)/再生回数 5,176回

【1960年】
(흙)/1960-01-28/権寧純(クォン・ヨンスン)/再生回数 7,988回
ロマンス・パパ(로맨스 빠빠)/1960-01-28/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 13,286回
朴さん(박서방)/1960-10-05/姜大振(カン・デジン)/再生回数 8,442回
漂流島(표류도)/1960-12-17/権寧純(クォン・ヨンスン)/再生回数 11,482回

【1961年】
荷馬車[馬夫](마부)/1961-02-15/姜大振(カン・デジン)/再生回数 6,893回
誤発弾(오발탄)/1961-04-13/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/再生回数 41,679回
三等課長(삼등과장)/1961-05-04/李奉來(イ・ボンネ)/再生回数 6,271回
豚の夢(돼지꿈)/1961-06-17/韓模(ハン・ヒョンモ)/再生回数 10,086回
ソウルの屋根の下(서울의 지붕밑)/1961-11-30/李亨杓(イ・ヒョンピョ)/再生回数 22,157 回
成春香(성춘향)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 50,548回
常緑樹(상록수)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 17,925回
離れの客とお母さん(사랑방 손님과 어머니)/1961-?-?/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 51,012 回
玄海灘は知っている(현해탄은 알고 있다)/1961-?-?/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 12,868回
ノダジ(노다지)/1961-?-?/鄭昌和(チョン・チャンファ)/再生回数 6,686回
5人の海兵(5인의 해병)/1961-?-?/金基悳(キム・ギドク)/再生回数 24,062回

【1962年】
燕山君(연산군[장한사모편(長恨思母篇)])/1962-01-01/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 17,889回

【1963年】
(쌀)/1963-?-?/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 5,845回
血脈(혈맥)/1963-?-?/金洙容(キム・スヨン)/再生回数 16,659回

【1964年】
魔の階段(마의 계단)/1964-07-10/李晩煕(イ・マニ)/再生回数 2,930回
裸足の青春(맨발의 청춘)/1964-?-?/金基悳(キム・ギドク)/再生回数 18,427回

【1965年】
浜辺の村(갯마을)/1965-11-19/金洙容(キム・スヨン)/再生回数 30,479回
春夢(춘몽)/1965-?-?/兪賢穆(ユ・ヒョンモク)/再生回数 3,365回

【1966年】
下宿生(하숙생)/1966-06-30/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/再生回数 6,234回
水車(물레방아)/1966-11-10/李晩煕(イ・マニ)/再生回数 6,486回
雨のめぐり逢い[草雨](초우)/1966-?-?/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/再生回数18,232回
午年新婦(말띠신부)/1966-?-?/金基悳(キム・ギドク)/再生回数 8,565回

【1967年】
原点(원점)/1967-?-?/李晩煕(イ・マニ)/再生回数 2,069回
帰路(귀로)/1967-?-?/李晩煕(イ・マニ)/再生回数 3,083回
山火事(산불)/1967-?-?/金洙容(キム・スヨン)/再生回数 19,817回

【1968年】
憎くてももう一度(미워도 다시한번)/1968-07-16/鄭素影(チョン・ソヨン)/再生回数 17,098回
将軍の髭(장군의 수염)/1968-?-?/李星究(イ・ソング)/再生回数 7,371回

【1969年】
甕をつくる老人(독짓는늙은이)/1969-03-04/崔夏園(チェ・ハウォン)/再生回数 7,887回
壁の中の女(벽속의 여자)/1969-?-?/朴宗浩(パク・ジョンホ)/再生回数 4,665回
千年狐(천년호)/1969-?-?/申相玉(シン・サンオク)/再生回数 14,014回

【1971年】
火女(화녀)/1971-04-01/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 144,138回

【1972年】
零時(0시)/1972-07-01/李晩煕(イ・マニ)/再生回数 11,300回

【1975年】
英子(ヨンジャ)の全盛時代(영자의 전성시대)/1975-02-11/金鎬善(キム・ホソン)/再生回数 29,772回

【1977年】
悪人よ 地獄行急行列車に乗れ(악인이여 지옥행 급행열차를 타라)/1977-01-28/朴魯植(パク・ノシク)/再生回数 8,634回
異魚島(이어도)/1977-10-04/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 7,712回

【1978年】
華麗な外出(화려한 외출)/1978-03-10/金洙容(キム・スヨン)/再生回数 9,743回
殺人蝶を追う女(살인나비를 쫓는 여자)/1978-12-02/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 14,008回

【1980年】
風吹く良き日(바람불어 좋은날)/1980-11-27/李長鎬(イ・ジャンホ)/再生回数 18,163回

【1981年】
カッコーの啼く夜 別離(뻐꾸기도 밤에 우는가)/1981-03-01/鄭鎮宇(チョン・ジヌ)/再生回数 32,605回
小さなボール[小人が打ち上げた小さなボール](난장이가 쏘아올린 작은공)/1981-10-17/李元世(イ・ウォンセ)/再生回数 91,067回
愛の望郷 激流を超えて[鸚鵡の体で鳴いた](앵무새 몸으로 울었다)/1981-10-24/鄭鎭宇(チョン・ジヌ)/再生回数 197,694回

【1982年】
火女'82(화녀 82)/1982-06-26/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 33,481回
コバン村の人々(꼬방동네 사람들)/1982-07-17/昶浩(ペ・チャンホ)/再生回数 24,913回

【1984年】
糸車よ糸車よ[女人残酷史 糸車よ糸車よ](여인잔혹사 물레야 물레야)/1984-02-25/李斗(イ・ドゥヨン)/再生回数 49,908回

【1985年】
肉食動物(육식동물)/1985-03-23/金綺泳(キム・ギヨン)/再生回数 80,310回
長男(장남)/1985-06-22/李斗(イ・ドゥヨン)/再生回数 13,940回
於宇同(オウドン)(어우동)/1985-09-28/李長鎬(イ・ジャンホ)/再生回数 117,031回

【1986年】
桑の葉(뽕)/1986-02-08/李斗(イ・ドゥヨン)/再生回数 272,088回
黄真伊(황진이)/1986-09-18/昶浩(ペ・チャンホ)/再生回数 21,663回

【1987年】
わが青春の甘き日々(기쁜 우리 젊은 날)/1987-05-02/昶浩(ペ・チャンホ)/再生回数 23,686回

【1988年】
チルスとマンス(칠수와 만수)/1988-11-26/朴光洙(パク・クァンス)/再生回数 13,658回

【1989年】
ギャグマン(개그맨)/1989-06-24/李明世(イ・ミョンセ)/再生回数 6,375回

【1990年】
将軍の息子(장군의 아들)/1990-06-09/林権澤(イム・グォンテク)/再生回数 80,263回
彼らも我らのように(그들도 우리처럼)/1990-11-10/朴光洙(パク・クァンス)/再生回数 15,978回

【1991年】
若き日の肖像(젊은 날의 초상)/郭志均(クァク・ジギュン)/1991-03-16/再生回数 19,831回
競馬場へ行く道(경마장 가는 길)/1991-12-21/張善宇(チャン・ソヌ)/再生回数 250,477回

【1992年】
結婚物語(결혼이야기)/ 1992-07-04 /金義石(キム・ウィソク) /再生回数 15,886回

【1993年】
風の丘を越えて 西便制(서편제)/1993-04-10/林権澤(イム・グォンテク)/再生回数 127,888回

【1994年】
薔薇色の人生(장미빛 인생)/1994-08-06/金弘準(キム・ホンジュン)/再生回数 59,809回
太白山脈(태백산맥)/1994-09-17/林権澤(イム・グォンテク)/再生回数 72,154回

【1995年】
301・302(삼공일 삼공이)/1995-04-21/朴哲洙(パク・チョルス)/再生回数 10,118回

【1996年】
豚が井戸に落ちた日(돼지가 우물에 빠진 날)/1996-05-15/洪尙秀(ホン・サンス)/再生回数 52,669回
祝祭(축제)/1996-06-06/林権澤(イム・グォンテク)/再生回数 34,008回

            ≪再生回数の多い上位20作品≫
①桑の葉(뽕) 272,088回
②競馬場へ行く道(경마장 가는 길) 250,477回
③愛の望郷 激流を超えて[鸚鵡の体で鳴いた](앵무새 몸으로 울었다) 197,694回
④火女(화녀) 144,138回
⑤風の丘を越えて 西便制(서편제) 127,888回
⑥於宇同(オウドン)(어우동) 再生回数 117,031回
⑦小人が打ち上げた小さなボール[小さなボール](난장이가 쏘아올린 작은공) 91,067回
⑧肉食動物(육식동물) 80,310回
⑨将軍の息子(장군의 아들) 80,263回
⑩太白山脈(태백산맥) 72,154回
⑪薔薇色の人生(장미빛 인생) 59,809回
⑫豚が井戸に落ちた日(돼지가 우물에 빠진 날) 52,669回
⑬離れの客とお母さん(사랑방 손님과 어머니) 51,012 回
⑭成春香(성춘향) 生回数 50,548回
⑮糸車よ糸車よ[女人残酷史 糸車よ糸車よ](여인잔혹사 물레야 물레야) 49,908回
⑯誤発弾(오발탄) 41,679回
⑰火女'82(화녀 82) 33,481回
⑱カッコーの啼く夜 別離(뻐꾸기도 밤에 우는가) 32,605回
⑲浜辺の村(갯마을) 1965-11-19 金洙容(キム・スヨン) 30,479回
⑳英子(ヨンジャ)の全盛時代(영자의 전성시대) 29,772回
 ※YouTube公開が作品により2012年4月~13年7月と幅があることも影響があるかも。


★字幕(韓国語or英語)、その翻訳の設定は次の図参照
  

【下右方に5つ並んでいるうち、左から2つ目を押す。(他の4つも一応確認されたし。)】

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北朝鮮の歴史読み物「紅衣将軍 クァク・ジェウ(郭再祐)」を読む

2014-05-22 23:52:28 | 韓国・朝鮮関係の知識教養(歴史・地理・社会等)


 5月12日の記事(→コチラ)でも少し書きましたが、以前文京区白山のコリアブックセンターで購入した北朝鮮本「홍의장군 곽재우 (紅衣将軍郭再祐)」を読了しました。

 壬辰倭乱・丁酉再乱(文禄・慶長の役)の時、慶尚道方面で義兵たちを率いて日本軍と戦い、戦功を挙げた郭再祐(クァク・ジェウ)の物語です。

 <絵で見る朝鮮歴史>というシリーズ(全100冊)中の1冊で、2004年発行。表紙の下部に<주체93(2004)>とありますが、これは金日成の生年(1912年)に基づく年号<주체(主体)93年>のこと。

 中は、下の画像のように各ページの3分の2は劇画タッチの(?)絵で、本文は9行だけ。ということで、北朝鮮風の表記や歴史用語に慣れながら(飛ばしながら?)読み進むと、かなり早く読み終えます。


 ところで、この本の紙の色は白くないのです。写真の撮り方によるものではなく、実際こんな色。10年前発行なのに、半世紀以上前の古本のようです。20年前の北朝鮮本はもっと粗悪で、消しゴムで数回擦ると穴が開きそうでしたが、これはまだ表面がツルッとしているから多少は進化したかも・・・。
 ※この後の画像は見やすくするため色補正をした結果白っぽくなっています。

 さて、この郭再祐(クァク・ジェウ)という人物、私ヌルボは今まで知りませんでした。
 こうした本の主人公になるくらいだから、きっと載っているだろうと開いた「人物 朝鮮の歴史」(明石書店)や「朝鮮を知る事典」(平凡社)には見出し語にないばかりか壬辰倭乱等の説明文中にチラと出てくるだけ。旧参謀本部(編)「朝鮮の役」(徳間文庫)も同様。
 実は、日本語で手軽に読めて一番詳しいのは日本ウィキペディアの<郭再祐>の項目(→コチラ)だったのですが・・・。
 韓国の高校生向けの「韓国史」の参考書には20行ほど簡潔な説明文がありました。つまり、小学生も知っている李舜臣ほどではないにしてもフツーに名前は知られているレベルかな?

 彼は慶尚南道・宜寧(イリョン)の地主の家の生まれで、1592年日本軍の侵入に際して本来は防衛の任に当たるべき官人がわれがちに逃げたりした中、義兵を募り、彼らを率いて日本軍と戦い、撃退したという武将です。彼の働きで、その一帯は農民たちも依然と変わりなく農事を続けることができたといいます。
 <紅衣将軍>というのは、彼がいつも赤い緋緞で作った軍服を着て戦いに臨んだからです。
 下の絵のように自身<天降紅衣将軍 郭再祐>という旗を掲げていました。(この本では、です。以下同様。)


【下から見上げるアングルの絵が多いのは、偉い人に見えるから?】

 で、この読み物なんですが、意外に、と言っていいくらいおもしろかったです。
 というのも、郭再祐の戦い方が豪勇無双とか勇猛果敢といったものではなくて、知略を働かせ奇計を用いて、数において圧倒的な日本軍を打ち破ったというものだったから。

 たとえば下の絵。日本軍の先鋒が川の浅い所に後続部隊のため目印として打ち込んでおいた棒杭を、郭再祐は抜いた上で深い所に打ち直します。するとしばらくしてやってきた日本の兵士たちは深みにはまり大混乱。そこに矢を射かけます。

     
【川の深みに義兵たちが棒杭を打ち直すと(左)、その後やって来た日本軍が溺れてあたふた。(右)】

 別の場面では、川面からは見えないように川底に棒杭をたくさん打ち込んで、日本軍の船を座礁させ、そこを攻撃するというのもありました。

 また数人の部下にも紅衣を着せて敵を混乱させたり、敵軍の籠る城の周りで夜もずっと太鼓や鉦(ケンガリ)等をやかましく打ち鳴らして睡眠不足にさせたり・・・。

 自分たちが立て籠もる火旺山城(ファワンサンソン)では城壁の上に旗をたくさん立て、ここでも農民たちも動員してやはり楽器をにぎやかに打ち鳴らしたりして人数が多いように見せかけたり・・・。(下の左の絵。)

   
【慶尚南道昌寧郡にある火旺山城(右)は史跡に指定されています。】

 日本の歴史関係書にはほんの少ししか書かれていない郭再祐について、なんでこんなにいろんなエピソードが書けるのだろう?とちょっとネット上を探してみたところ、作者も成立年も不明の「郭再祐伝」という書物があるようで、内容は確認していませんがどうもそこらあたりがネタ元ではなかろうかと思うのですが・・・。
 ただ、このような知略にたけた武将の物語というのはどこまでが史実なのか、疑問も感じないではありません。
 この人物、政争に明け暮れている官人の世界を嫌って、倭乱の後も与えられた官職も忌避して山に入って暮らし、最後は神仙となって天に昇ったというのもいかにも人々にウケのいいキャラクターで、その点も疑り深いヌルボとしては「そんな人いるわけないよ」と思ってしまいます。 

 さて、この郭再祐さん。生地の慶尚南道宜寧郡ではさぞかし郷土の英雄なんだろうな、と思ったら案の定。郡の公式サイト(→コチラ)を見ると郭再祐の生家や記念館等々はあるし、2010年に国家記念日に制定された6月1日の義兵の日にはいろんな催しをやっています。(→コチラ参照。)

 そして、<DAUM地図>のスカイビュー機能を利用して宜寧郡方面に仮想ドライブしてみたら、アラ前方左に見えるのはまさしく紅衣将軍の絵ではないですか!
 
【拡大して見ると「호국・의병의 터 의령(護国・義兵の地 宜寧)」と書かれています。】

【記念館近くにある(?)紅衣将軍像】

 最後に、この本で気になったことをちょっと。
 日本軍のことをこの本では一貫して「倭敵」と表記しています。まあそれはいいとしても、郭再祐のセリフ中に잰내비같은 섬노란캐(サルにも等しい島夷)」という言葉が出てくるのはなんだかなー。おなじみの「チョッパリ」もあったなー。
 また文中で2ヵ所、日本の武将が日本語を発する場面がありました。その言葉は칙쇼!(チクショー!)」。これは朝鮮語にしなくても意味が通じるということなんですね。(あーあ。)

 この北朝鮮の<絵で見る朝鮮歴史>シリーズ、あと2冊未読の本があるので、近いうちに読んでみようという気になりました。
 しかし、こういう本を一体どんな人が買って読むんだろうな?
コメント (5)
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月16日(金)~5月18日(日)]

2014-05-20 22:31:22 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨日19日がアップリンク「南部軍」最終日。  「南営洞1985」は明日もありますが、連続して見られるので行ってきました。
 2作のどちらをとっても考えたこと、新しく得た知識等々たくさんあって、ここではとても書ききれず。
 考えたことの1つは「時の流れ」「時代の変化」といったこと。つまり、①出来事が起こった時代の、出来事それ自体の意味 ②作品が作られた時代での、作品の意味 ③現在の、その本来の出来事、そして作品についての見方。これらを文章化するのは厄介なので、やるとしてもずっと後。
 少しだけ私ヌルボ個人の体験を書くと、最初に韓国に行ったのがこの映画公開(1990年)の2年後の1992年夏。釜山の竜頭山公園で話しかけてきた韓国人といろいろ話をしていて(日本語で)、ヌルボが「実は私、去年北韓に行ってきたんですよ」と言ったら、彼は別に驚くでもなく「北韓でもふつうの人々が暮らしているということですよ」という言葉を返してきました。
 なぜか気になったその言葉の背景がわかってきたのはかなり後だったと思います。つまり、韓国では少し前までは「北韓で人々がふつうに暮らしている」ということには考えが及ばなかったということ。<パルゲンイ(アカ)>は人間ではないと教育され、そう思い込んでいたわけです。
 <シネマコリア>の「南部軍」の説明(→コチラ)に次のような記述があります。
 軍事政権時代は政府の肝いりで反共映画が作られる事が多かったが、この『南部軍 愛と幻想のパルチザン』は共産主義者を人間的に描いた作品として注目に値する。また、公開された年、韓国映画としては『将軍の息子』に続いて2番目のヒット作となった。
 今思えば、北朝鮮にも「ふつうの人々」はいるものの、彼らが営んでいる生活が韓国や日本の人々が考える「ふつう」とどれくらい重なるか否かをちゃんと見きわめることが不可欠で、安易な親近感もまた真実を見る目を曇らせてしまう、と言えるのですが。
 あと、単純な感想その1は、「僕らが苦労した分いい世の中になるよね?」という戦いの中で斃れた少年兵士の言葉の無残さ。(下に貼った予告編にもあります。) ヌルボも含めて、その後の世の中を知る者にとってはつらい。(金日成の独裁体制は、そんな人々の理想を踏みにじった。李承晩やアメリカの肩を持つ気は毛頭ないが・・・。)
 単純な感想その2は、出演した俳優たちのその後の20余年もいろいろだなー、ということ。とくにチェ・ジンシル。あ、詩を読むインテリ青年を演じていたのが1995年ドラマ「砂時計」で主役の1人のヤクザ役で注目されたを演じていたチェ・ミンスだったことは後でパンフを見て知りました。雰囲気が全然違うもので・・・。「南部軍」でも青龍賞の男優助演賞と人気スター賞を受賞したとのことですが・・・。あ、チェ・ジンシルは同賞の新人女優賞ね。
 「南営洞1985」はタイトル通り1985年の出来事。しかしこの映画の持つ意味、とくに政治的意味は、まさに現在歴然としたものがあります。つまり反朴正煕・反全斗煥、ということは反保守政権(反朴槿恵)。80年代の民主化運動の担い手たちのその後の歩みも人それぞれですが、この映画にあるような拷問を受けた人たちにとっては「リクツ抜き」の思いがあって当然、なんでしょうね。
 ※濡れタオルで顔を覆い、その上から水をかける拷問を映画で観たのはケン・ローチ監督の「ルート・アイリッシュ」が最初。「ゼロ・ダーク・サーティ」にもあったかな? この映画でも出てきたので「そんな昔から?」と思いましたが、ウォーターボーディング(→ウィキペディア)の一種のようです。(拷問も歴史的に進化してきた、ということか・・・。)

 5月16日の「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」です。

        
  [左] 「トランセンデンス」ジョニー・デップが出ても・・・。★★☆ 「人間中毒」「ラスト、コーション2」か?★★☆ 「GODZILLA ゴジラ」正直ゴジラがカワイイ❤ ★★★ 
  [右] 「新村ゾンビ漫画」3本中1本観れば十分。★★★ 「バックコーラスの歌姫〈ディーバ〉たち」スターより歌は二十倍。★★★☆ 「ジンジャーの朝」悩み揺れてこそ少女だ。★★★
 ※3作から成るオムニバス映画「新村ゾンビ漫画」については→コチラ
http://www.seoulnavi.com/special/5001567
参照。

     『南部軍 愛と幻想のパルチザン』の予告編です。
   

           ★★★ Daumの人気順位(5月20日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①10分(韓国)  9.4(63)
②ミスター・ピーボディ&シャーマン  9.0(72)
③あなたを抱きしめる日まで  9.0(56)
④ハン・ゴンジュ(韓国)  9.0(255)
⑤怪しい彼女(韓国)  9.0(2848)
⑥ダラス・バイヤーズクラブ  8.8(144)
⑦舟を編む(日本)  8.8(54)
⑧デタッチメント  8.6(72)
⑨お弁当箱  8.6(40)
⑩パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト  8.5(43)

 今回は「弁護人」をはじめこれまで長くランクに入っていた作品が一度に消えたため、大きく様変わりしました。しかし、代わりに浮上してランクインした作品中、初登場のものはゼロです。
※インド映画「お弁当箱」は4月15日の記事で紹介しました。

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②罪の手ざわり(中国・日本)  8.1(8)
③グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
④萬神(韓国)  7.7(4)
⑤物語る私たち  7.4(5)
⑥キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー  7.3(6)
⑥ハン・ゴンジュ(韓国)  7.3(6)
⑧ノア  7.0(7)
⑨ダラス・バイヤーズクラブ  7.0(5)
⑩ブランカニエベス  7.0(3)

 コチラも前回と顔ぶれがかなり変わりましたが、新登場は⑩「ブランカニエベス」だけです。日本では2013年12月公開のスペイン&フランス映画で、私ヌルボも観ました。女闘牛士の物語として脚色した現代版白雪姫で、とてもおもしろかったです。韓国題は「백설공주의 마지막 키스(白雪姫の最後のキス)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月16日(金)~18日(日)] ★★★

         ソン・スンホン主演の19禁映画!「人間中毒」がトップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・人間中毒(韓国)・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・445,482・・・・・・・・・646,875 ・・・・・・・・5,205・・・・・・・・682
2(新)・・GODZILLA ゴジラ ・・・・・・・・・・・5/15・・・・・・・・・・・・438,487・・・・・・・・・527,870 ・・・・・・・・4,471・・・・・・・・610
3(新)・・トランセンデンス・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・317,046・・・・・・・・・420,278 ・・・・・・・・3,337・・・・・・・・417
4(2)・・標的(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・284,801 ・・・・・・・2,555,406 ・・・・・・・20,087・・・・・・・・434
5(1)・・逆鱗(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・211,970 ・・・・・・・3,648,369 ・・・・・・・28,403・・・・・・・・487
6(3)・・アメイジング・スパイダーマン2・・4/23 ・・・・・・・・・・・104,398 ・・・・・・・4,133,152 ・・・・・・・34,596・・・・・・・・331
7(4)・・リオ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・52,036・・・・・・・・・714,432 ・・・・・・・・5,311・・・・・・・・272
8(6)・・ミスター・ピーボディ&シャーマン・・4/24・・・・・・・・・・・・15,417・・・・・・・・・372,785 ・・・・・・・・2,768・・・・・・・・107
9(5)・・ラスト・ベガス・・・・・・・・・・・・・・・・・5/08・・・・・・・・・・・・・14,380・・・・・・・・・164,315 ・・・・・・・・1,266・・・・・・・・129
10(7)・・グランド・ブダペスト・ホテル・・・3/20 ・・・・・・・・・・・・・・5,888 ・・・・・・・・・758,010 ・・・・・・・・5,887・・・・・・・・・34

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「逆鱗」はどうも400万人に届くかどうかというレベルの中の下ヒットで終わりそうですね。「標的」にも抜かれちゃったし・・・。代わっての1位がやはり韓国映画の「人間中毒」という点が韓国映画界にとっては慰めになる、かな?
今回の新登場は1~3位の3作です。
 1位「人間中毒」は、ソン・スンホン主演の衝撃の(!?)19禁映画です。ベトナム戦争終盤の1969年。戦争での過酷な経験から精神的な傷を負った上、夫の出世に目がくらんだ妻(チョ・ヨジョン)や自分の顔色ばかりをうかがう部下に囲まれて退屈な日々を送っていたエリート軍人のキム・ジンピョン(ソン・スンホン)。ある日忠実な部下のキョン・ウジン(オン・ジョンワン)が軍官舎に引っ越してきた際、その妻チョン・ガフン(イム・ジヨン)を初めて見て強烈なときめきを感じ・・・。ということで、以下は「部下の妻と愛に落ちた」というキャッチコピーに沿った展開に・・・。原題は「인간중독」です。
 2位「GODZILLA ゴジラ」は7月25日の日本公開より2ヵ月以上早く公開。日本でもすでに公式サイト(→コチラ)もすでに用意されているので内容説明等は省略します。あるブログ記事(→コチラ)によると、米国向けのオリジナル予告編(→コチラ)には原発事故のシーンがあるのにもかかわらず、日本向けの予告編(→コチラ)ではカットされている、とあり、「オリジナルでは、主蒸気管破断で蒸気が大噴出したと思われるシーン、作業員が閉じ込められる場面、原発が崩壊する様子などが含まれていますが、これらがすべて削除されています」とのことですが、「あちこちから日本での宣伝活動に圧力がかかっているようです」と記されているのははたしてどれほど当たっているのかどうか? なお、この映画についての韓国ネチズンの評価は「DAUM映画」を見ると平均評点5.6。熱血会員と専門家の方はともに6.3でふつうの逆。全コメント(355件)中約20件に「日本」の語が含まれていますが、そのほとんどは3.0以下。日本の軍国主義を読み取ろうとしたり「日本美化が鼻につく」等、思い込みにとらわれているものが大半。全体でみると1割以下ですけどね。
 3位「トランセンデンス」は、主演ジョニー・デップの他レベッカ・ホール、モーガン・フリーマン等が出演するSF大作。これも6月28日日本公開で諸情報がすでに出てきているので詳細説明は省略。死ぬはずだった男の頭脳を妻が人工知能にアップロードして、死ぬはずだった彼の意識はコンピューターの中で生き続けて・・・という設定は10年ほど前(?)イーガンのSF小説で読んだ時には深く考えさせられましたが、今はもうふつうになってるのかな? そのうち人間の(たとえば自分の)コピーを話題の3Dプリンターの進化型(分子を積層造形法で重ねていく)で造れるようになるかもね。韓国題は「트랜센던스」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・4,087・・・・・・・・・・・・・・26,838・・・・・・・・・214・・・・・・・・・29
2(2)・・デタッチメント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/08・・・・・・・・・・・・・・2,110・・・・・・・・・・・・・・10,032・・・・・・・・・・76・・・・・・・・・25
3(新)・・007は殺しの番号・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1,469・・・・・・・・・・・・・・・6,563・・・・・・・・・・13・・・・・・・・・・1
4(新)・・ジンジャーの朝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/15・・・・・・・・・・・・・・・990・・・・・・・・・・・・・・・2,162・・・・・・・・・・15・・・・・・・・・17
       さよなら、わたしが愛した世界
5(5)・・はちみつ色のユン(ベルギー・仏・スイス・韓)・・5/08・・・・・・・・727・・・・・・・・・・・・・・・3,765・・・・・・・・・・28・・・・・・・・・21

 新登場は3・4位の2作品です。
 3位「007は殺しの番号」は、先週の3位「007/危機一発」(後「007/ロシアより愛をこめて」と改題)に先立つシリーズ第1作。その後「007 ドクター・ノオ」と原題(「Dr. No」)に沿って改題。イアン・フレミングの小説では順序が逆とはややこしい。韓国題が「007 살인번호(007 殺人番号)」というのは日本題からとった、かな?
 4位「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」は、英・デンマーク・カナダ・クロアチア合作。冷戦時代のロンドンを舞台に、思春期を迎えて感情のもつれや思想の対立により変化していく幼なじみの少女の関係性の変化を映し出す・・・という作品で、日本では昨年8月31日イメージ・フォーラムで公開。あ、今も飯田橋ギンレイホールでやってますね。(5月23日まで。) 韓国題は「진저 앤 로사」です。
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2013年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト10

2014-05-18 07:16:50 | 韓国映画(&その他の映画)
 2011年7月に<韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト5を見て・・・・>という記事をアップしました。(→コチラ。)
 その年の5月に「朝鮮日報」が発表した2万人の映画ファン対象の「2011韓国映画指標調査」の結果を紹介したものです。

 3年前のこの過去記事が今も意外なほどアクセス数が多いので、最新情報を探してみました。ところが、5月になってもまだ最近の結果は報道されていません。調査自体が行われたのか否かも不明です。
 で、とりあえず1年前の結果を載せておきます。
 ※ネタ元は→コチラです。
 ※名前の後の(  )は前年(2012年)の順位です。

好きな俳優
《男優》
1位 ハ・ジョンウ(1) 15.2%
2位 ファン・ジョンミン(-) 11.5%
3位 アン・ソンギ(3) 6.1%
4位 イ・ビョンホン(12) 4.8%
5位 リュ・スンリョン(-) 4.5%
6位 ソン・ガンホ(2) 4.2%
7位 ハン・ソッキュ(10) 4.1%
8位 カン・ドンウォン(9) 3.9%
9位 ウォンビン(5) 6.7%
10位 シン・ハギュン(-) 4.5%

女優
1位 キム・ヘス(4) 14.8%
2位 ハ・ジウォン(1) 10.7%
3位 チョン・ジヒョン(-) 8.9%
4位 ソン・イェジン(2) 7.6%
5位 チョン・ドヨン(-) 6.5%
6位 コン・ヒョジン(3) 4.6%
7位 イム・スジョン(-) 3.5%
8位 ハン・ヒョジュ(-) 3.0%
9位 キム・テヒ(8) 2.3%
10位 イ・ナヨン(6) 2.1%

演技力がある俳優
《男優》
1位 ファン・ジョンミン(-) 16.6%
2位 チェ・ミンシク(3) 12.0%
3位 ハ・ジョンウ(4) 9.7%
4位 ソン・ガンホ(1) 7.9%
5位 アン・ソンギ(2) 7.5%
6位 リュ・スンリョン(-) 6.1%
7位 イ・ビョンホン(-) 5.7%
8位 ハン・ソッキュ(9) 5.4%
9位 ソル・ギョング(8) 4.0%
10位 キム・ユンソク(6) 3.7%

女優
1位 チョン・ドヨン(1) 18.5%
2位 キム・ヘス(4) 18.2% 
3位 ハ・ジウォン(2) 10.0%
4位 キム・ヘスク(-) 3.8%
5位 ムン・ソリ(5) 3.5%
6位 ユン・ヨジョン(6) 3.3%
7位 ソン・イェジン(3) 3.2%
8位 チャン・ヨンナム(-) 2.4%
9位 コン・ヒョジン(7) 2.3%
10位 チョン・ジヒョン(-) 2.0%

優れている韓国人監督
1位 ポン・ジュノ(1) 19.9%
2位 パク・チャヌク(2) 19.4%
3位 カン・ウソク(4) 16.8%
4位 キム・ギドク(-) 8.8%
5位 イム・クォンテク(3) 7.3%
6位 リュ・スンウォン(7) 3.5%
7位 チュ・チャンミン(-) 3.3%
8位 チェ・ドンフン(-) 2.5%
9位 イ・ファンギョン(-) 2.2%
10位 イ・チャンドン(9) 1.9%

 好きな俳優部門では、おなじみの顔ぶれとともに、やはり2012年~13年初め頃に公開されたヒット作の出演者が目立ちます。
 男優で、連続1位のハ・ジョンウは「国家代表」(2009)、「哀しき獣」(2010)あたりで特に大ブレイク。その後も「悪いやつら」(2011)「ベルリンファイル」(2011)「ザ・テロ・ライブ」(2013)とヒットが続いています。
 男優でもう1人、特に注目はファン・ジョンミン。何といっても「新しき世界」(2012)ですね! イ・ジョンジェやチェ・ミンシクも良かったですが、一番目立っていたのは彼だったというのは衆目の一致するところ。白いスーツに機内スリッパを履いて登場する空港シーンから臨終シーンまで目が離せませんでした。
 ※空港の場面の動画は→コチラ
 その他に私ヌルボの観た作品では「フィスト・オブ・レジェンド」(2012)でもいい味出していました。
 リュ・スンリョンが両部門でランク入りしているのは、国内で1200万人を超える大ヒットとなった「7番房の奇跡」(2013)で主役を演じたからでしょう。私ヌルボは彼の演技には逆にちょっと首を傾げたんですけどね。
 そのリュ・スンリョンも出ていた「王になった男」(2012)の主演がイ・ビョンホン。ヌルボも十分楽しんだ上出来の娯楽作で、ビョン様の株がまた上がりました。
 好きな俳優部門10位で初登場のシン・ハギュンは「高地戦」(2011)の主演ですが、あんまり印象に残ってないなー。ちょうどこの調査の頃、日本では未公開の「ランニングマン」(2013)でアクションに挑戦して注目されていたということがあるかも・・・。

 女優の両部門を一目見て思うのは、ベテラン女優の名前がズラッと並んでるなー、ということ。
 中でも演技力がある俳優には「大」ベテランがお2人。キム・ヘスク(58歳)は「12人の泥棒たち」(2012)で大鐘賞女優助演賞受賞。同じくドラマでもおなじみのユン・ヨジョン先生は66歳。「蜜の味 テイスト オブ マネー」(2012)・「高齢化家族」(2013)と映画出演も続いています。
 しかし、この女優の高齢化も問題となっていることは3月18日の記事(→コチラ)でも書いた通りです。
 一方、女優部門の両ベスト10でも、20代の女優はほとんどいないやんけヽ(`Д´)ノ (・・・と怒ることはありませんが)ハン・ヒョジュ(27歳)だけのようです。
 イ・ナヨンもチョン・ジヒョンも、ソン・イェジンまでもいつのまにやら30代だからなー・・・。(「までも」は特に深い意味ナシ。念のため。)
 あ、今気づいた! 男優の方も30代以上ばっかりで、20代以下はゼロですよ~!

 ソン・ガンホ、チョン・ドヨン等々、常連組については今回は特にコメントしません。詳しくは、ヌルボ協力推薦の韓国映画サイト<輝国山人>をご利用下さい。「輝国」&「(俳優名・作品名等)」で検索すればOKです。

 優れている韓国人監督部門を見ると、パク・チャヌク監督の2位はちょっと意外。ニコール・キッドマン出演の「イノセント・ガーデン」(2013)の公開直後ということで注目されたのかな?
 映画マニア限定(?)のキム・ギドク監督の4位は、もちろん「嘆きのピエタ」(2012)のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞という快挙ゆえですね。
 7位チュ・チャンミン監督は「王になった男」(2012)の監督。前作の「拝啓、愛しています」(2011)もよかったなー。
 なお8位チェ・ドンフンは「10人の泥棒たち」、9位イ・ファンギョンは「7番房の奇跡」の監督です。

 さて、もし最新の調査がなされていたとしたら、ですが、確実に予測されることは、出演作が連続大ヒットしたソン・ガンホの評価が上がり、待望の20代女優としては「怪しい彼女」で人気沸騰のシム・ウンギョンの名前が入るだろうということ。若手男優はどうですかねー。キム・スヒョンとか、あるいはまだ16歳(!)のヨ・ジングとか・・・(???)。
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[高い所に座ったり、空中を歩いたり・・・] 韓国のびっくりオブジェのいろいろ③ 《フシギ系》

2014-05-16 10:01:15 | 韓国の路上芸術・びっくりオブジェ等
 韓国の至るところで目にするびっくりオブジェについては、過去3回記事にしてきました。

・<[これは芸術か? それとも・・・・] 韓国のびっくりオブジェのいろいろ①>
 →コチラ
・<[馬鹿でかい手とか、魚とか、カニとか・・・] 韓国のびっくりオブジェのいろいろ②《巨大系》>
 →コチラ
・<韓国旅行中に見た街のモニュメント等>
 →コチラの3つです。

 今回は、私ヌルボが《フシギ系》と名付けた物を紹介します。定義は、一応「どこかフシギ」というもの、あるいは「これは何だ!?」と驚くようなもの。ただしブキミでもグロテスクでもなく、つまり「ユニークな発想」あたりがポイントですね。
 なお、最初の記事では「これは芸術か?」などと考えたりもしましたが、もうそんなことは抜きにして、単に「おっ、これは!」とびっくりする要素があればなんでもOKということにしました。

 以下の写真の多くはネット内から集めたもので、少しだけ自分で撮ったものが入っています。

 まずはヌルボ自身が撮影したわりとフツーのものから・・・。

      
           【ロッテモール金浦空港の前①】

 形といい原色系の色といい、なんかフシギな感覚。

        
           【ロッテモール金浦空港の前②】

 ほぼ同じ場所。こんな高い所に座らせるという発想はこの後たくさん出てきます。

        
             【ソウル広場(市庁前)①】

 これは何かの催しの時のものなので、今はありません。

       
             【ソウル広場②】

 足下にも小さいのが・・・。

      
          【東大門デザインパーク工事現場横(2012年12月)】

 ヌルボ撮影。これも今はなくなっているかも・・・。たくさんのペットボトルでできています。
 同様のものは、高校の文化祭等でも作られているかもしれませんね。

 部分的に撮られた写真だけ見て「これはすごいかも!」というのはありますが・・・。
          
              【仙遊島公園(ソウル)①】

 お、高い所を歩いているのかな? ・・・と思いました。

          
                【仙遊島公園②】

 別の写真(上)を探して見たら、そんなでもありませんでした。

            
                【トゥクソム漢江公園①】

 これはずいぶん高い所のようで・・・。

          
            【トゥクソム漢江公園②】

 実際、この高さ。左下の低い所にも、もう1人しがみついています。

           
          【城南市盆唐区栗洞(ユルドゥン)公園・本のテーマパーク①】

 大きな建物の上に2人座っています。

        
              【栗洞公園・本のテーマパーク②】

 こういう所で本を読むのもまた一興でしょうか(笑)。
 同じようなアイディアのものは日本にもありました。

       
           【2011年9月兵庫県立美術館】

 屋上から身を乗り出しているのは<美かえる>というカエル。これは今はありません。

          
             【横浜トリエンナーレ・巨大バッタ(2007年5月)】

 ついでに私ヌルボの地元。
 横浜グランドインターコンチネンタルホテルに掛けられた<インセクト・ワールド 飛蝗(ひこう)>と名付けられた全長約40mの巨大バッタです。

          
                【大田(テジョン)・テドンハヌル公園①】

 いやー、これはホントにフシギ感覚ですね。
 ハヌル(空)という公園名に合っています。

       
             【大田・テドンハヌル公園②】

 この高さと大きさ、そして6つという数も、実際見ても失望しないのでは?

            
                 【南山公園・六角亭の上空】

 「高い所に座る」の次は「空中に浮かぶ」です。

        
                【南山・Nソウルタワー①】

 おっ、これは私ヌルボが撮った写真があったゾ、と思い出したのが下。

          
            【南山・Nソウルタワー②(2008年8月)】

 実物大の人間くらいの大きさはあったと思います。もっと大きかったかな? 細い紐かなんかで固定されているのが見えますね。

        
              【ソウル・駱山(ナクサン)公園①】

 これはホントにユニークな発想。空に向かって歩いて行くのが鞄を持った会社員らしいオジサン(お兄さん?)とワン公ですからねー。

            
                    【駱山公園②】

 こうして夕日とダブらせて撮ると「いかにも」という雰囲気の写真になります。

 このシリーズ、次回はこれもけっこう貯まっている《ブキミ系》にでもしますかねー。いつになるかは自分でもわかりませんが・・・。
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月9日(金)~5月11日(日)]

2014-05-13 18:10:45 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週書いたようにずっとシリアスな映画ばっかり観続けだったので、ここらでハハハと笑える映画を、ということで観に行ったのは「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」。長澤まさみも西田尚美も優香も実に久しぶり。「若々しさ」という聖衣が脱ぎ去られた後、地の魅力が出てくるなー、なんて言ったら、「まだ」若い長澤まさみに失礼?
 その後11日に「南部軍」を観るつもりで渋谷まで行ったところで、その日の上映が「南部軍」ではなく「南営洞1985」だったことに気づき、まだそこまでゲンキになってないと思ってユーロスペースの「シンプル・シモン」に急遽変更。しかし、客の入りは予想以上。80人以上いたのでは?
 で、上記2作で元気になったかというと、まあちょっとだけ。
 「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」を楽しく観た人でも、「じゃあアナタ、あそこで働ける?」と問われて「はい!」と答える人はどれほど増えるのでしょうか? 逆に林業は大変だなあと思った人が多いかも・・・。
 「シンプル・シモン」でハッピーに笑ってた人、あのシモンと彼女の今後について何か心配だな、と思いませんか? やはり冷静に考えると、アスペルガー症候群の当人と、その家族や周囲の人たちは大変だなあと思わざるをえません。

 あ、今回も韓国映画のことを書かなかった・・・。

 5月12日の「朝鮮日報」に久しぶりに「封切映画 ぴったり10字評」が・・・。しかし3作品だけとはちょっと寂しい。

        
  「デタッチメント」誰も見棄てられぬよう・・・。★★★ 「はちみつ色のユン」見棄てられても希望が。★★★☆ 「エンパイア・ステート」月給取りの曖昧な逸脱。★★☆ 

           ★★★ Daumの人気順位(5月13日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①儀軌 8日間の祝祭 3D(韓国)  9.8(24)
②10分(韓国)  9.6(20)
③弁護人(韓国)  9.5(30541)
④あなたを抱きしめる日まで  9.1(53)
⑤リバー・ランズ・スルー・イット  9.1(122)
⑥ミスター・ピーボディ&シャーマン  9.1(67)
⑦怪しい彼女(韓国)  9.0(2829)
⑧ハン・ゴンジュ(韓国)  9.0(24)
⑨ベルとセバスチャン  8.9(59)
⑩舟を編む(日本)  8.9(53)

 今回の初登場は②「10分」だけです。放送局のPDをめざすホチャン(ベク・ジョンファン)は、まもなく地方に移転する公共機関・韓国コンテンツセンターの6ヵ月インターン社員として入社します。正社員に負けないよう雑務はもちろん、夜勤の部署や週末登山まで同行して誠実さを認められます。ある日突然職員の求人公示が出ると、部長や労組支部長の強い勧めもあり、ホチャンも受験をします。オフィスの社員はすでに彼の採用を当然視して、ホチャンもPD試験の準備資料までガールフレンドに渡して、結果を楽しみに待ちます。ところが、あらま、これどういうこと? コネでとんでもない女性職員が入社したのです! 労組支部長は組合次元で問題にすると言い、他の社員たちも落下傘降下の新入りに非協力的であると思っていたのですが・・・。正規職と非正規職の差がこのようなことだったのか! その新入りは驚くべき親和力でオフィスの雰囲気を牛耳るし、ホチャンは自分がただのインターンだったことがひしひしとわかってきます。さらに悪いことはさらに続き・・・。で、このタイトルの「10分」とは、最後の方でホチャンが自らの運命を決める重要な決定を迫られるのですが、その制限時間のこと。・・・というわけで、コメディではありますが、韓国社会の重い現実をそのまま反映した作品で、とくに同じ悩みを抱える若者にとっては可笑しくも悲しい物語です。(観た人の感想等、→1つ前の記事で書きました。)この作品はイ・ヨンスン監督の檀国大映画コンテンツ専門大学院の卒業作品で、2013年釜山国際映画祭で国際映画評論家協会賞とKNN観客賞を受賞し、今年のプジョル国際アジア映画祭では長編映画コンペティション部門の大賞を受賞と、高評価を得ています。私ヌルボ、これはぜひ観たい!

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②ゼロ・グラビティ  8.2(5)
③罪の手ざわり(中国・日本)  8.1(8)
④ミヒャエル・コールハース  8.0(4)
④ミス・ヴァイオレンス  8.0(4)
⑥グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
⑦萬神(韓国)  7.7(4)
⑧そして父になる(日本)  7.6(6)
⑨物語る私たち  7.4(5)
⑩キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー  7.3(6)
⑩ハン・ゴンジュ(韓国)    7.3(6)

 前週と順位・評点とも全く同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月9日(金)~11日(日)] ★★★

         「逆鱗」が2週連続トップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・逆鱗(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・581,028 ・・・・・・・3,214,558 ・・・・・・・25,102・・・・・・・・876
2(3)・・標的(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・553,400 ・・・・・・・2,042,001 ・・・・・・・16,106・・・・・・・・716
3(2)・・アメイジング・スパイダーマン2・・4/23 ・・・・・・・・・・・346,250 ・・・・・・・3,946,113 ・・・・・・・33,080・・・・・・・・687
4(4)・・リオ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・104,600・・・・・・・・・654,187 ・・・・・・・・4,480・・・・・・・・403
5(新)・・ラスト・ベガス・・・・・・・・・・・・・・・・5/08・・・・・・・・・・・・・90,536 ・・・・・・・・114,406 ・・・・・・・・・・896・・・・・・・・349
6(5)・・ミスター・ピーボディ&シャーマン・・4/24・・・・・・・・・・・・38,438・・・・・・・・・355,728 ・・・・・・・・2,640・・・・・・・・223
7(6)・・グランド・ブダペスト・ホテル ・・・3/20・・・・・・・・・・・・・・14,244・・・・・・・・・745,785 ・・・・・・・・5,786・・・・・・・・・80
8(8)・・ハン・ゴンジュ(韓国) ・・・・・・・・・4/17・・・・・・・・・・・・・・11,236 ・・・・・・・・210,625 ・・・・・・・・1,672・・・・・・・・112
9(7)・・キャプテン・アメリカ/ ・・・・・・・・3/26・・・・・・・・・・・・・・・9,481・・・・・・・3,958,749 ・・・・・・・31,676・・・・・・・・・48
           ウィンター・ソルジャー
10(10)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・・5,327・・・・・・・・・・19,995・・・・・・・・・・・161・・・・・・・・・36
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 沈没事故の影響もそれなりに薄らいできたか? しかし黄金週間(←韓国でも)ということを考えると完全回復には至ってないようです。「逆鱗」「標的」と1・2位に韓国映画が並んだのは久しぶり。
 今回の新登場は5位「ラスト・ベガス」だけとはめずらしい! それにしても、「グランド・ブダペスト・ホテル」の行きの長さは特筆もの。どこまで続く? 日本公開は6月6日。待ち遠しいなー。
 5位「ラスト・ベガス」は、マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クラインが集結したハートフル・コメディということで、日本公開5月24日。すでに諸情報が流されているので、内容紹介は省略します。韓国題は「라스트베가스」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・5,327・・・・・・・・・・・・・・19,995・・・・・・・・・161・・・・・・・・・36
2(13)・・デタッチメント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/08・・・・・・・・・・・・・・3,552・・・・・・・・・・・・・・・5,564・・・・・・・・・・41・・・・・・・・・37
3(2)・・パガニーニ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/23 ・・・・・・・・・・・・・2,736・・・・・・・・・・・・・・33,176・・・・・・・・・246・・・・・・・・・18
       愛と狂気のヴァイオリニスト
4(新)・・007/危機一発・・・・・・・・・・・・・1973/9/21 ・・・・・・・・・・・・・1,834・・・・・・・・・・・・・・・6,112・・・・・・・・・・12・・・・・・・・・・1
5(新)・・はちみつ色のユン(ベルギー・仏・スイス・韓)・・5/08・・・・・・1,586・・・・・・・・・・・・・・・2,039・・・・・・・・・・15・・・・・・・・・48

 新登場は2・4・5位の3作品です。
 2位「デタッチメント」は2011年の東京国際映画祭上映作ですが、日本ではその後一般公開はされていません。荒れた高校に赴任した代理教師はやる気のない生徒やモンスター・ペアレンツを相手にストレスが溜まるばかり。そんな中、重大な事件も起こったりして・・・と、現代アメリカの教育現場の実態が描かれます。韓国題は「디태치먼트」。
 3位「007/危機一発」、今回の再上映はこの作品。第1作の「ゴールド・フィンガー」といい、第2作のこの作品の「ロシアより愛をこめて」といい、主題歌が印象的でしたねー。あら、韓国での公開は10年遅れ? 韓国題は「007 제2편:위기일발(007 第2編:危機一発)」です。
 5位「はちみつ色のユン」は、1971年国際養子としてベルギーに渡った監督自身が、アニメを主体に自らの過去を辿ります。日本では2012年に公開され、私ヌルボも観た感想等を過去記事(→コチラ)で書きました。1年半遅れて韓国でも公開、その反応が気になるところですが、<DAUM映画>のネチズン評点を見ると平均9.4の高評価。「率直」という言葉が目につきました。専門家の評点は6.0~7.0ですが、「恥ずかしく、ありがたい」というコメントにちょっと注目。韓国題は「피부색깔=꿀색(肌の色=はちみつ色)」です。
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[韓国語の新語] 厳しい現実を描いたコメディは、まさに「ウップダ」!

2014-05-12 23:47:24 | 韓国語あれこれ
 4月14日から韓国で「10分」という映画が公開されています。
 私ヌルボ、最初このタイトルを見て、ハラハラドキドキのアクション映画かと思いましたがそうではなく、放送局PDの正規採用をめざして試験を受けた青年を主人公にしたコメディです。
 「10分」というのは、最後の方で主人公の青年が自らの人生を決する決断を迫られる、その制限時間です。
 若年層の就職難という、まさに現代韓国の大きな社会問題を背景にした作品で、観た映画ファンたちの評判も上々のようです。

 <DAUM映画>で、この映画に対する評価(10点満点)と寸評を見てみました。(→コチラ。)

 「本当に共感できる映画ですね。(10.0)」、「困難な現実を経験する堅実な青年の苦悩をよく表現していた。(10.0)」といった寸評&高ポイントとともに目についたのは、主人公と同じ世代と思われるファンのコメントです。
 「20代中盤のわれわれの悲しい自画像 (7.0)」とか「コメディだが全然笑えない映画 (10.0)」というのももしかしたらそうかも。

 そしてコレもたぶん。
 "웃프다"という表現がこの映画に最も似つかわしい単語ではないかと思う! (8.0)」

 ところで、なんだ、この"웃프다"というのは?

 この単語を初めて見たという人も、先に並べた感想と照らし合わせたら「あ、そうか!」とわかるかも・・・。実は私ヌルボもその1人でした。

 電子辞書にはない単語ですが、<NAVER辞典>(→コチラ)を見ると、オープン国語辞典の方、つまり新語として載っていました。説明文はおよそ次の通りです。

 웃프다웃기다(笑わせる.可笑しい)と슬프다(悲しい)の合成語で「ㅋㅋ」 (笑を表す記号)と「ㅠㅠ(涙を表す記号)」を合わせた「큐큐」と共に使えば最上の組み合わせ。

 ちなみに、<NATE知識>で「웃프다とはどんな意味ですか?」という質問が登場したのは2011年1月です。(→コチラ。)

 なるほど、この映画の内容を考えるとよくわかります。
 で、自分でもこの웃프다を用いて短文でも作ってみるかと思いましたが、情けない自虐ネタばかりが次々と浮かんできて、気持ちが落ち込んでいきそうなのでやめます。
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[韓国語] 妻(アネ)の表記は韓国と北朝鮮で異なる

2014-05-12 09:36:04 | 韓国語あれこれ
     

 以前文京区白山のコリアブックセンターで購入した北朝鮮本を読んでいます。
 「홍의장군 곽재우(紅衣将軍郭再祐)」という、壬辰倭乱の時の将軍・郭再祐(クァク・ジェウ)の物語です。
約200ページですが、各ページの3分の2は絵で、活字も大きめの子ども向きの本なので、すいすい読み進められます。
 と言っても、会話は時代劇風だし、用語・用字は北朝鮮風なので、今のフツーの韓国語に慣れている私ヌルボ(と、たぶん大方の韓国語学習者)にとっては目が留まってしまうこともしばしば。
たとえば・・・・

 이곳은 녀진들이 둥지를 틀고 있는 곳과 가까으므로
 ここは女真どもが住み家を構えている所と近いので
 ・녀진(北朝鮮)→여진(韓国)
 ・가까왔으므로(北朝鮮)→가까웠으므로(韓国)

 아버님,나라에 왜적들이 쳐들어와 큰 란리가 났소이다. 소자는 기어이 왜적과 싸우려고 하오이다.
 父上、国に倭敵が攻め込んで大きな戦乱となりました。私はなんとしても倭敵と戦おうと存じます。
 ・란리(北朝鮮)→난리(韓国)
 ※소자(小子)は、王や父母等に対して自分を指して言う謙譲語。
  別の所で、소녀(小女)という言葉も出てきます。女性が目上の人に対して自分を指して言う謙譲語。もちろん少女と同じスペルです。
 [5月12日の訂正]※왜적は倭賊と思って最初そのように記しましたが、たまたま別の言葉を<NAVER辞典>で調べたら、この語が倭敵という漢字とともに出てきました。同音なので紛らわしいです。よくあることですが・・・。

 そして、実はこの本を読むまで私ヌルボが知らなかったのが안해という北朝鮮の言葉。
 発音してみると「아내」となるので、前後の脈絡からも韓国語の아내(妻)ということはすぐにわかるのですが・・・。

 この語を「朝鮮語辞典」(小学館)の電子辞書で引くと「<共和国で>家内,妻.→아내.」とあります。<NAVER辞典>(→コチラ)にも아내の北韓語または古語とあります。やはり、北朝鮮の表記が本来の形ということですね。

 韓国ウィキペディアの「아내」の項目には、さらに詳しい説明があります。
それによると、語源には次のような諸説があります。
 ①안(內)+해(物)。つまり「(家の)内の物」。
    ※慶尚道方言では「おまえの物だ(네 것이다)」という意味で「니 해라」と言うことが今もあるそうです。
 ②안ㅎ(內)+에(方向を示す先格助詞)。つまり「(家の)内の方」。
 ③안(內)+해(人を意味する接尾辞)。つまり「(家の)内の人」。
 これ以外に、妻は「家の中の해(太陽)」だと主張する意見等もありますが、これは妻をより尊重しようという考え方によるもので、語源とは関係がないとのことです。

 ついでに、エンハウィキにも아내についておもしろい説明がありました。(→コチラ。) ちょっと抜粋。

 결혼을 한 남자에게 있어 가장 무서운 천적 가 자신의 상대 여자를 지칭할 때 쓰는 말.
 사실 무슨 말만 하면 안해! 안해! 안한다고! 안해!!!를 외쳐서 아내라고 한다. 반대로 남편은...
 結婚した男性にあって最も恐ろしい天敵が自分の相手の女性を指す時使う言葉。
 事実、何か言葉をかけるとやらない!(안해!) やらない! やらないったら! やらない!!!)を叫ぶので아내という。反対に夫は・・・

 統一部(!)のFASEBOOK(→コチラ)にも、次のような例文がありました。
 다시 태어나면 안해와 결혼 안해!!
 もう一度生まれたら、妻とは結婚しない!!

 たしかに안해やらないと同義なので、実はヌルボも誤解しかけました(笑)。

 「紅衣将軍郭再祐」の内容等については、読み終えたら書きます。たぶん。
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[韓国語] 「月見草」、韓国語でもほぼ同じ

2014-05-10 17:58:18 | 植物の韓国語
 リチャード・ロジャースの名曲の1つに「六月は一斉に花開く」というのがあって、「アメリカでは6月なのか」と思ったのが数十年前。
 日本ではもちろん5月に入って一斉に花が咲き始めました。

 いろいろと鮮やかな花も多い中、近所の路傍でひと群れ、毎年同じ所で同じように楚々とした花を咲かせている花がこれ。

      

 私ヌルボにとってはおなじみの花です。

      

 月見草なのですが、正確には昼間に咲く昼咲月見草なのだそうです。

 月見草は、韓国語では달맞이꽃(タルマジコッ)
 「달(月)」+「맞이(迎え)」+「꽃(花)」で달맞이꽃。なんだ、そのまんまじゃん。憶えやすくてヨロシ。
 昼咲月見草も単に낮(ナッ.昼)を頭につけて낮달맞이꽃です。

 ただ、「달맞이꽃」で画像検索するとヒットするのは黄色い花ばかり。
 日本でも一般に月見草というと黄色い花のマツヨイグサを指すことが多いようですが・・・。
 例の太宰治の「富嶽百景」中の「富士には月見草がよく似合う」という一節も、「黄金色の月見草の花ひとつ」とあるから間違いなくマツヨイグサです。

 そのマツヨイグサも韓国語では달맞이꽃(タルマジコッ)で月見草と同じ。同種の植物とはいえ、ややこしいです。

 韓国ブログの中でも、→コチラでは私ヌルボが見たのと同じ薄いピンクの낮달맞이꽃の写真を載せています。
 そして、「달맞이꽃といえばこの歌を思い出します」と歌詞付で紹介している歌がこの歌。

    

 盲目のベテラン歌手이용복(1952~)の歌う달맞이꽃です。

 얼마나 기다리다 꽃이 됐나  
 달 밝은 밤이 오면 홀로 피어
 쓸쓸히 쓸쓸히 미소를 띠는
 그 이름 달맞이꽃
 아 아 아 아 서산에 달님도 기울어
 새파란 달빛아래 고개 숙인
 네 모습 애처롭구나

     どれほど待って花となる  
     さやけき月にひとり咲き
     寂しく寂しく笑み湛ふ
     その花の名は月見草
     ああ西の山にかかる月
     青き光にうつむきし
     おまへの姿の哀れさよ


 얼마나 그리우면 꽃이 됐나  
 한 새벽 올 때까지 홀로 피어
 쓸쓸히 쓸쓸히 시들어 가는
 그 이름 달맞이꽃
 아 아 아 아 서산에 달님도 기울어
 새파란 달빛아래 고개 숙인
 네 모습 애처롭구나

     どれほど恋へば花となる
     夜の明くるまでひとり咲き
     寂しく寂しく枯れてゆく
     ああ西の山にかかる月
     青き光にうつむきし
     おまへの姿の哀れさよ


 たしかに、しみじみとした懐かしさを感じさせる歌ですね。

 たわむれに七五調で訳した後で記事のタイトルを付けたら、これまた五七五になっちゃいました(笑)。

       

 ※愛用しているデジカメ(オリンパスSZ31-MR)は、ピンクや赤が白っぽくなって、元の色とずいぶん違うような・・・。夕日モードにでもすればいいのかな? 上の色は悪戦苦闘して調整した人工的なものです。(最初の2枚はそのまま。)
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「隠し子」報道をめぐる日韓の意識の違い──婚外子の存在を追及され辞職した検察総長の問題を考える

2014-05-09 09:29:22 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 「隠し子」報道というと、日本では大体芸能関係のネタと相場が決まっていて、読む側も「ああ、またか」という感じ。驚きとか、ましてや怒りなんて感情はほとんど起こらないのではないでしょうか? まあ当事者にとってみればいろいろタイヘンでしょうけど・・・。(しょこたん、お察しします・・・なんて言っても、全然気持ちがこもってないな。)
 政治家がらみの場合でも、「浅香光代が大物政治家との間に隠し子」と言っても、昔のことだし多少の興味を持つ人はいても衝撃的でもないし、政界にはなんら影響なし、でしょ?
 第一、今どき隠し子だの婚外子だの未婚の母だの言っても世間一般によくある話で、とくに騒ぎ立てる方がズレるんじゃないの? いや、そこまではいってない?
 では、それが芸能人の話ではなく、たとえば作家、いや、これはフツーにありますね(?)、では政治家とか裁判官とか、著名な文化人だったら?
 たぶん、それでも別にどうってことなさそうかも・・・。

 ところがどっこい(←古い表現か?)、韓国ではどうも違うようなんですね。

 そう思ったのは、昨年9月6日の「朝鮮日報」の特ダネ記事を読んだ時のこと。
 分量はさほど多くはないものの、1面のトップ記事ですよ。

      

 <채동욱 검찰총장 婚外아들 숨겼다>、つまり<蔡東旭(チェ・ドンウク)検察総長、婚外子の息子を隠していた>です。要するに、「隠し子」をネタに検察総長を非難した記事です。(→コチラ。)

 「朝鮮日報」はこの記事を皮切りに、蔡検察総長「隠し子」事件の続報を連日掲載。その男の子(当時11歳)が通っていた初等学校の学籍簿に父親の名が「チェ・ドンウク」と記載されていること等も記事にしました。また、遺伝子検査に応ずるよう促したりもしています。

 下は9月11日「朝鮮日報」の2~3面。どちらの面も、上から3分の2は蔡東旭検察総長関連の記事です。

       

 この時点では、男の子の母親は「10数年前釜山の酒家で客だった検察総長と知り合い、その後ソウルに出て店を開いてからも会った。子供に立派な人間になってほしいと思い、お願いして蔡東旭氏の名前を借りた」と、この時は言っていました。
 また、当の男の子は記事が出る少し前の8月末、アメリカに留学するということで出国しています。

 当初はこの報道を全面否定して訂正報道を要求していた蔡検事総長ですが、法務省が内部監察にかけるとの方針を打ち出すと結局9月13日に辞任を表明し、朴槿恵大統領はねちねちと引き伸ばした末9月27日にこれを受け入れました。(「産経新聞」黒田勝弘記者の関係記事は→コチラ。)

 この「事件」の一番のポイントは、検察総長の道徳性を問うことよりも、政敵の追い落としにあることは誰の目にも明らかでした。
 2012年末の大統領選挙に際し、国家情報院が朴槿恵候補に有利な働きをしたという容疑で厳しく追及してきた検察当局のトップが彼であり、また検察当局と足並みをそろえて国家情報院や朴槿恵政権を批判してきたのが民主党をはじめとする進歩陣営でした。
 つまりは典型的な報復措置で、「隠し子」疑惑はその格好の材料にされてしまったというわけです。もちろん、この報道過程で、政府・与党の保守勢力と、代表的保守紙「朝鮮日報」との間のなんらかの「癒着」も推測されるところです。
 その後の各紙の記事等を追ってみると、「朝鮮日報」の特ダネ報道のすでに約3ヵ月前に、大統領府の職員が当該の男の子の情報をソウル市瑞草区の幹部に照会していたそうです。(参照→12月5日「産経新聞」(共同)。)

 そして一昨日(5月7日)の「聯合ニュース」(→コチラ)によると「前検事総長の隠し子疑惑は「事実」=韓国検察」とのこと。また上述の(元)大統領府の職員は個人情報保護法違反などの罪で在宅起訴となったものの、大統領府が蔡氏を組織的に調査していたとの疑惑については、正当な監察活動だったとして不起訴処分に。

 ・・・と、この「事件」についてとくに政治的側面から経緯をたどってみましたが、このブログ記事の本論は実はこれからなのです。

 なんか私ヌルボ、その「事件」?だか「醜聞」?だかを最初に特ダネとして報じたその記事を読んだ時からなんかイヤ~な感じがまとわりつくようで・・・。
 そんな感じがさらに増幅したようなニュースが3月26日の「朝鮮日報」(日本語版の記事でした。(→コチラ。)
 見出しは<韓国新聞賞に本紙「検事総長婚外子報道」「道誤った権力に勇気ある批判」>です。
 本文を見てみると、
 本紙による昨年の同スクープ報道は「政府と権力に対する厳正かつ勇気ある監視・批判を勇気を持って貫き、メディアの本領を発揮した報道」と評価された。ムン・チャングク韓国新聞賞審査委員長(ソウル大学教授)は「メディアが権力者の逸脱した私生活を報道する際に必要なのは何よりも勇気だ。朝鮮日報編集局はその勇気を示した」と語った。(中略)
 本紙がインタビューしたのは蔡前総長とプライベート面でも付き合いのある法曹界関係者、男児の母親の親族、近所の人々、男児が通っていた学校・塾関係者など約100人に上る。本紙は「学籍簿に男児の父親が蔡前総長だと記載されている」「男児は『お父さんが検事総長になった』とよく言っていた」「女性の親族が蔡前総長のことを『家族だ』と自慢していた」などの証言を得て、確認・検証作業を行った。

 ・・・と、非常に誇らしげに書かれています。
 どうですか? 日本では受賞どころか、報道倫理という点で逆に問題にされるのではないでしょうか?
 <イヤ~な感じ>を自分で分析すると、①道徳的に問題はあるかもしれないが、仕事とは関係ないのでは? ②プライバシーの侵害にはならないのか? ③とくに男の子の身になって考えてみろよ ・・・といったようなことですが、では韓国の読者はこの特ダネ記事をどう読んだのでしょうか?

 その特ダネ記事(→コチラ)には、もう1つ「100자평(字評)」というタグがついていて、それを開くと読者のコメントがいろいろ寄せられています。(→コチラ。)
 それぞれにまた賛成と反対の数が表示されていて、読者の反応のおおよそを知ることができます。この記事に対するコメントの総数は422件もあり、反響の大きさがわかります。
 その中から、私ヌルボの目にとまったものをいくつか紹介します。
 まず、「賛成」が圧倒的に多かったコメントから。

・不倫で子どもを生んだと! チェ・ドンウクの妻は全く知らなかったのでは? それで公職者の非理を糺すとは! 本当に、世も末だ。[賛成41 反対2]  
・悪質なヤツだ! 法を離れて、道徳的に容認されないのに、こんな状態で社会の規律を守る検察総長の座に座るとは、それ自体許されない! 破廉恥で偽善的であり、基本的な形がなっていない者だ! すぐに罷免して、大統領府の人事担当者にも責任を問え! [賛成31 反対1]

 ・・・このような、彼を強く非難するコメントが圧倒的です。
 もちろん、保守紙「朝鮮日報」に見合った読者層ということは念頭に置く必要はありますが・・・。

 次に、「反対」が多かったコメント、つまり少数意見の方を見てみます。
・不適切だが、業務の遂行には支障がなく、プライバシーの侵害の観点からも保護されるべきではないか? フランスのミッテラン大統領に婚外の娘がいても国民は絶対に人間的で、プライバシーの保護を掲げ、マスコミでさえも沈黙する姿は他山の石? 夫人もミッテランの葬儀で婚外の娘の参列は当然だと言ったのはとても人間的ではないか? 文化の違いはありますが・・・。[賛成2 反対32] 
 ※これに対しては、「検察は政治家ではありません。国家公務員の中でも、最もきちんとしていなければならない立場にあるのです」というコメントがありました。
・この重大な政局にあって、なぜか検察総長に食いつく? これでも「朝鮮日報」と言えるか? チェ総長は国家情報院の非理を起訴しただけでも検察の歴史に輝く人です。彼の後をつけた人間でもいたか? 恐ろしい世界だね! 尾行・盗聴・録音記録が主流になる世の中なんだな! (賛成1 反対28)  
・いや~、まだ後進国?? その人の個人的な私生活を取沙汰してなんで騒ぎ立てるのか? [賛成1 反対15]
・叩いて埃の出ない人はいない。世の中で、本当に空を仰ぎ、一点の恥ずることなく人生を送る人がはたして何人いるか? [賛成1 反対12]
(←アラ、こんな所に尹東柱の詩が!(笑))

 こうして見ると、「隠し子」がいることに対する非難の声が多いのは、とくに彼が検事だからということが大きいようですね。

 以前から思っていたことですが、韓国ドラマには検事(や弁護士)がよく登場します。財閥の息子(or娘)、医者の次くらいという多さです。
 検事に対する思い入れが強いのは、もしかして70~80年代の民主化闘争と関係があるのかも・・・。軍事政権と結んで運動を弾圧した代表的な存在だったので、「検察を立て直さなければ、腐敗した政治を変えることができない」という世論が高まったというわけです。(参考→韓寅燮(ハン・インソプ)ソウル大教授「韓国における政治腐敗に対する検察と特別検事の挑戦」)
 私タルボも見て感動した名作ドラマ「砂時計」で、貧しい秀才学生ウソクが検事になったのも正義感ゆえだったな、たしか・・・。
 (それで今そんな進歩系の正義派判事たちが「正義」に則った判決を下して韓国及び日本政府を困らせているというわけ??)
 いずれにしろ、とくに検事については日韓で大きなイメージの差があるようです。
 「検事プリンセス」とか「ヴァンパイア検事」といったドラマは、タイトルからして日本ではちょっと考えられないですよねー。

 とにかく、日頃とくに意識することのなかった日韓間のズレを強く感じた1件でした。
 日本でも、数十年前と今とではこうした問題をめぐる倫理観もかなり変わってきました。韓国もそのうち変わっていくような気もしないではないのですが・・・。(ヌルボの法則によると、韓国は約24年差で日本の後追いをしていることになっているので、という雑駁な根拠。) 
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ソウル大や外国の有名大に多数合格! という韓国の新・名門校はこんな高校

2014-05-08 00:07:44 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 一昨年(2012年)3月に<ソウル大学校の高校別合格者数 = 今年も特目高(科学高&外国語高)・自私高が多数>という記事をアップしました。(→コチラ。)
 その前にも、2009年9月<韓国の進学成績最上位高校の現況 「特目高」・「自私高」が目立つ>という同じような記事を書いています。(→コチラ。)

 これらの記事にはけっこうアクセス数があり、とくに時期的に最近また多くなっているようなので、一応今年度のようすを見てみました。
 結論的には、過去記事の見出しがそのままで通用するということなんですけどね。

 とりあえず、2014年度のソウル大合格者数の上位17校をリストアップします。
 ※17校というハンパな数は、ネタ元(→コチラ)が17校だから、という単純な理由です。

  ※ピンク=科学英才学校
   橙=特目高(科学高)
   青=特目高(外国語高)
   緑=自私高
   
①大元外国語高95
②龍仁外国語高92
③ソウル科学高90
④京畿科学高74
⑤ソウル芸術高70
⑥ハナ高66
⑦世宗科学高56
⑧象山高54
⑨民族史観高51
⑩韓国科学英才学校37
⑪漢城科学高36
⑪明徳外国語高36
⑬韓英外国語高35
⑬大一外国語高35
⑬大邱科学高35
⑯仙和芸術高34
⑰現代青雲高32

 このように、2年前とほぼ同じような校名が並んでいます。ただ、前回はまだ残っていた茶=一般高は今回はゼロでした。これも時の流れです。

 過去記事でも書きましたが、特目高(특목고)とは、本来的には外国語・理科系・芸術系等の特定分野に重点を置いた高校で、自私高(자사고)(自立型私立高校の略)とは、政府の支援金を受けず、独自の財政・独自の教育課程で運営している私立学校です。つまり、今年度もほとんどがこうした種類の学校です。

 上記17校の中で、主だった高校について以下コメントを少々。

 ①大元(テウォン)外国語高は、近年新たな名門校として確固とした評価を確立した代表的な高校。昨年1月の主要各紙で「出身高校別法曹人数」で1位に大元外国語高校と京畿高校が460人で並んだことが伝えられました。(→コチラ。)
 ※弁護士を含む数。資料の典拠は「2013年度法曹人大鑑」。こういうのを数える人がいるんですねー。
 新旧の名門校が同じ数値で1位という点が象徴的ということでしょう。3位はこれも「旧」名門校の慶北高で315人、かなり差があります。
 もっとも、すでに現職判事の数では2009年に大元外国語高校出身者が58人で、京畿高校の38人を上回って1位になったことが伝えられています。(→「東亜日報」の記事。)
 このように法曹界への進出が目立ちますが、李健熙三星グループ前会長の長女でホテル新羅社長の李富眞(イ・プジン)氏や女子ゴルファーのチェ・ナヨンもここの出身ということは今知りました。

 ⑤ソウル芸術高は、同じ私立の⑯仙和芸術高や、国立国楽高校と並ぶ芸術系の名門高校で、梨花芸術高校として設立された当時(1953年)は避難地だった釜山で梨花女子高臨時校舎の横にテントを張って授業をしたそうです。

 ⑥ハナ高という学校は初めて見たなと思ったら、開校は2010年。一体どんな教育をしているのか今ひとつよくわかりませんが、月2回開いている「名士特講」というのがあって、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)元総理・元ソウル大総長、ベストセラー「つらいから青春だ」の著者キム・ナンドソウル大教授、女性徒歩旅行家の「風の娘」ことハン・ビヤ氏等々の著名人を招いているとか・・・。講演料だけでも大変なもんでしょ。(このクラス、日本の公立高校ではコネでもないかぎり1人もよべないのでは?)

 ⑨民族史観高の「特異な」教育については、2009年の過去記事でも書きました。全寮制で制服は韓服授業もふだんの生活も英語が基本、東京ドーム27個分のキャンパス(!)等。書いてなかったのは、校内に「本校出身ノーベル賞受賞者の銅像」という台座が15個も並んでいること。(→コチラの写真参照。)

 ⑩韓国科学英才学校は釜山にあるKAIST付設の学校で、韓国最初の科学英才学校です。この学校にも「ノーベル公園」(→画像)という円形緑地があって、将来卒業生がノーベル賞を受賞したら銅像を建てるのだそうです。なんでも、「学校設立後20年以内に自然科学分野のノーベル賞受賞者を輩出する」と標榜しているとのことですが、それって2023年までってこと? ふーむ・・・。
 こうしたノーベル賞ネタ、いわゆる嫌韓サイト(だけじゃないか?)で揶揄されてるなー、やっぱり・・・。

 最近(今年3月21日)の「韓国経済」に、<大元外国語高の天下? 民族史観高・ソウル科学高「われわれが最高」>という見出しの記事がありました。(→コチラ.韓国語。)
 そこにあるように、学年の生徒数は大元外国語高420人に対し、民族史観高は150人、ソウル科学高は120人で、比率からいえば大元外国語高を上回っています。
 また、民族史観高と大元外国語高は以前から報じられているように、アメリカ等の名門大学にも多数進学しています。(毎年数十人ずつ。)
 開校年度は大元外国語高が1984年、ソウル科学高が1989年、民族史観高が1996年。40歳前後の卒業生も多くなってきました。
 これらの新・名門校が旧・名門校に代わって台頭し、注目されるようになったのも、この20年ほどの韓国社会の変貌を如実に示しているといっていいでしょう。

 一方で、今日(5月7日)の「亜州経済」に「国民の半数以上が自私高廃止に賛成」という記事(→コチラ)があるのが目にとまりました。
 「自私高が廃止され、高校平準化政策が継続維持されなければならないという主張にどう思うか」という問いに対して「賛成」が55.7%で、「反対」18.7%を3倍も上回ったというものです。また、進歩陣営から立候補・当選した教育監の管轄地域を中心に推進されている「革新学校」については62.9%が「もっと増やす必要がある」と答えた、・・・というのがその主な内容です。
 ただ、この調査は進歩系教員組織の全教組の依頼で実施されたもの、という点を念頭におくべきでしょう。
 「革新学校」とは、生徒数が25人以下の小規模なクラス編成で、学校運営や教育課程運営の自律性を持ち、教職員の安定的な勤務等をサポートするための予算が確保されている形態の学校のことです。
 これについては、<韓国・・・なんでも広場>というブログに関係記事(→コチラ.日本語)がありました。そこでは次のようなことが書かれています。
 韓国も、今、成績重視の教育意識、協力よりは競争中心の学校で学校暴力がやたらと問題になって、学校に警察が出入りしてたり・・・ 教育の根本が間違ってたということで、こういう形の学校が増えてきたそうです。だけど、賛否は両論のようで・・・・・ 勉強しないでおしゃべりばかりやって帰ってくる これで入試に勝てるか
 ・・・という感想は、ヌルボとしても「さもありなん」とうなずきつつ読みました。

 英才教育を是とするか? それとも平等(平準化)の推進があくまでも正しいか?
 いろんな子どもがいていろんな親がいて・・・。また国や産業界等の求めるものもとうぜんあって・・・。
 およそどんな教育政策をとっても、どこかから必ず批判は出てくるもので、なんていうのはほとんど何も言ってないに等しいですね。ここらへんのぬるい書き方が「ヌルボ」なんだよなー・・・、むずかしいもんです。(とお茶を濁しておしまい。)
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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月2日(金)~5月4日(日)]

2014-05-07 14:54:56 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 インターネット接続ができない所に行っていたため、いつもより1日遅れになってしまいました。

      
   【風光明媚な所で温泉に入ったり酒を飲みながら仲間と談論風発。カラオケ室では昔の歌謡曲(春日八郎・青木光一等々)や韓国歌謡を熱唱(笑) 】

 青木光一さんは今も日本歌手協会名誉会長としてご健在です。

 4日(日)夜20:40~の上映で行列ができているとは意外! ・・・というのはシネマベティで観た「チョコレートドーナツ」。私ヌルボも、映画自体についてはよくわからないままネット上の高評価につられて出かけたところ、アラ、ゲイの2人と子どもの愛の物語というよりこんなハッキリした社会的メッセージが鮮明な作品だったのか!と観終えて知った次第。しかし、1979年の時点ではまだこんなにも同性愛者に対する差別・偏見が「ふつう」にあったんですね。逆に言えば、今ようやくこうした映画が抵抗なく(だろうな?)作られるような時代になったということか。
 キネカ大森で観た「Mud マッド」は、「この監督の名前を覚えておいてください。きっとアメリカを代表する監督になります」という巧みなキャッチコピーにつられて行きましたが、「騙された」感は全くナシの佳作。
 先週観たもう1本は「そこのみにて光輝く」。池脇千鶴は、B級女役においてはもう堂々たるものです。以前「ストロベリーショートケイクス」の冒頭で、パジャマのまま自分を振った男の脚に「何でもするから捨てないで」としがみついて、衆人環視の中で路上を引きずられる(!)場面を見て、「スゴイなー」と思ったことを思い出しました。

 しかし、このことろずっとシリアスな映画ばっかり観続けて、いくらマジメな性格のヌルボといえども気持ちが沈みがちに・・・。ここらでハハハと笑える映画をみなくては・・・。
あ、今回は韓国映画関係何も書いてないな・・・。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は、4月25日以降は掲載ナシです。


           ★★★ Daumの人気順位(5月7日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①儀軌 8日間の祝祭 3D(韓国)  9.9(23)
②弁護人(韓国)  9.5(30524)
③リバー・ランズ・スルー・イット  9.1(121)
④ミスター・ピーボディ&シャーマン  9.1(58)
⑤あなたを抱きしめる日まで  9.1(49)
⑥怪しい彼女(韓国)  9.0(2783)
⑦ハン・ゴンジュ(韓国)  8.9(219)
⑧舟を編む(日本)  8.9(52)
⑨ベルとセバスチャン  8.9(58)
⑩ダラス・バイヤーズクラブ  8.8(139)

 相当変動がありましたが、初登場は①「儀軌 8日間の祝祭 3D」だけです。「儀軌」とは、2011年10月の日韓首脳会談の時野田首相から李明博大統領に引き渡されて大きく報道された「朝鮮王室儀軌」のこと。(→ウィキペディア。) 李氏朝鮮時代の国家や王室の主要行事の図解です。このドキュメンタリー作品は、KBSが昨年10月3回にわたり放映した特集番組が元です。正祖の時代の1795年に8日間の一大イベントの緻密な記録である「儀軌」中の8巻本「園幸乙卯整理儀軌」を、再現ドラマを交えてヨ・ジングのナレーションで構成したものです。原題は「의궤, 8일간의 축제 3D」。予告編を見るとなかなかおもしろそうなので貼っておきます。

    

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②ゼロ・グラビティ  8.2(5)
③罪の手ざわり(中国・日本)  8.1(8)
④ミヒャエル・コールハース  8.0(4)
④ミス・ヴァイオレンス  8.0(4)
⑥グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
⑦萬神(韓国)  7.7(4)
⑧そして父になる(日本)  7.6(6)
⑨物語る私たち  7.4(5)
⑩キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー  7.3(6)
⑩ハン・ゴンジュ(韓国)    7.3(6)

 今回も新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月2日(金)~4日(日)] ★★★

         歴史大作「逆鱗」が下馬評通りのトップ

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(12)・・逆鱗(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・1,043,699 ・・・・・・・1,697,190 ・・・・・・・13,096 ・・・・・・1,055
2(1)・・アメイジング・スパイダーマン2・・4/23 ・・・・・・・・・・・740,414 ・・・・・・・2,906,147 ・・・・・・・24,531・・・・・・・・847
3(18)・・標的(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・585,573 ・・・・・・・・・853,028 ・・・・・・・・6,631・・・・・・・・650
4(新)・・リオ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・201,018・・・・・・・・・251,102 ・・・・・・・・1,854・・・・・・・・552
5(2)・・ミスター・ピーボディ&シャーマン・・4/24・・・・・・・・・・・・56,150・・・・・・・・・215,418 ・・・・・・・・1,609・・・・・・・・292
6(7)・・グランド・ブダペスト・ホテル ・・・3/20・・・・・・・・・・・・・・16,601・・・・・・・・・715,341 ・・・・・・・・5,527・・・・・・・・・86
7(3)・・キャプテン・アメリカ/ ・・・・・・・・3/26・・・・・・・・・・・・・・15,076・・・・・・・3,934,247 ・・・・・・・31,485・・・・・・・・・50
           ウィンター・ソルジャー
8(6)・・ハン・ゴンジュ(韓国) ・・・・・・・・・4/17・・・・・・・・・・・・・・14,378 ・・・・・・・・185,281 ・・・・・・・・1,459・・・・・・・・112
9(新)・・モンスター王国・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・・9,582・・・・・・・・・・15,005 ・・・・・・・・・・101・・・・・・・・152
10(66)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・・4,713・・・・・・・・・・・7,793・・・・・・・・・・・・62・・・・・・・・・26
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「逆鱗」のトップは予想通りですが、この数字はちょっと微妙かも・・・。5位以下を見ると、依然として沈没事故の影響が続いているのかな?
 今回の新登場は1・3・4・9・10位の5作品です。
 1位「逆鱗」は、ヒョンビン初の時代劇ということでも注目の歴史大作。「鍛え込んだ背中の筋肉を公開“セクシーな王に期待”!」と、そういった方面に関心をお持ちの方もたくさんいらっしゃる? で、ヒョンビンが演じるのがあの正祖。即位1年、正祖と対立するのが貞純王后(ハン・ジミン)率いる老論派。暗殺を企てる者、王を守る者の間の息詰まる24時間を描いた作品。ネチズンの評価を見ると0.0から10.0までいろいろ。「4.0 むしろKBSの大河ドラマ「鄭道伝」の再放送を望む」というのはなるほどね。ヒョンビンのファンか否かでかなり違うようです。原題は「역린」。
 3位「標的」は韓国のアクション。謎の殺人事件の濡れ衣を着せられて追われていたヨフン(リュ・スンニョン)は交通事故で病院に緊急輸送される。ところが彼の担当医テジュン(イ・ジヌク)は突然怪人物に襲われ、拉致された妻を助けるために病院からヨフンを連れ出し、危険な同行が始まる。一方、事件の陰謀を直感した女刑事ヨンジュ(キム・ソンニョン)と広域捜査隊のソン・パンジャン(ユ・ジュンサン)が新しく事件にかかわって、容疑者のヨフンとテジュンを追う・・・。ただ、警察に追われる主人公が真犯人を追うというパターンは「なんかよくある感」がするんですけどねー。原題は「표적」です。
 4位「リオ2」は、絶滅危惧種のアオコンゴウインコを主人公としたアドベンチャー・ファンタジーアニメ「ブルー 初めての空へ」(昨年10月日本公開)の続編。リオデジャネイロで幸せに暮していたインコの一家ですが、子供たちを立派な鳥に育てるためにアマゾンへ引っ越すことに・・・。韓国題は「리오 2」。日本公開は5月 28日です。
 9位「モンスター王国」はスウェーデン・デンマーク合作のアドベンチャー・アニメ。ウサギの国で両親と一緒に幸せに暮らしていたチビうさぎトト。ところがある日巨大モンスターのフェザーキングがお母さんを連れ去ってしまいます。トトはお母さんを救うためにモンスター王国に行きますが、そこでは奇妙なことが次々と起こって・・・。はたしトトはお母さんを見つけられるかな? 韓国題は「몬스터 왕국」です。日本公開はなさそう。
 10位「ル・ウィークエンド」は、イギリス映画、なのにtheではなくle(ル)とフランス語の定冠詞がついているのは、結婚生活30年目を迎えたイギリス人夫婦が自分たちの新婚旅行の場所だったパリを再訪する話だから。失われたロマンスを取り戻そうというネライですが、30年前とは全然変わったパリの街を歩いたり旧友と会ったり、そして彼らは・・・どうなるんでしょうね? 基本、コメディです。韓国題は「위크엔드 인 파리(ウィークエンド・イン・パリ)」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・4,713・・・・・・・・・・・・・・・7,793・・・・・・・・・・62・・・・・・・・・26
2(1)・・パガニーニ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/23 ・・・・・・・・・・・・・2,887・・・・・・・・・・・・・・26,538・・・・・・・・・195・・・・・・・・・19
       愛と狂気のヴァイオリニスト
3(新)・・風と共に去りぬ・・・・・・・・・・・・1972/12/23・・・・・・・・・・・・・1,930・・・・・・・・・・・・・・11.361・・・・・・・・・・32・・・・・・・・・・1
4(4)・・お父さんのEメール(韓国) ・・・・・・・・・・・4/24 ・・・・・・・・・・・・・・761・・・・・・・・・・・・・・・2,915・・・・・・・・・・19・・・・・・・・・19
5(2)・・あなたを抱きしめる日まで ・・・・・・・・・・4/16・・・・・・・・・・・・・・・613・・・・・・・・・・・・・・35,769・・・・・・・・・258・・・・・・・・・・8

 新登場は1・3位の2作品です。
 1位「ル・ウィークエンド」は前述の通りです。
 3位「風と共に去りぬ」はいうまでもなく昔の名作の再上映。韓国題は「바람과 함께 사라지다」です。
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[韓国語の流行語]韓国社会で今年も続いている<甲の横暴>とは何か?

2014-05-05 19:59:55 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 この「甲の横暴(갑의 횡포)」という言葉。韓国では昨年5月頃からよく使われるようになりました。「甲乙問題(갑을문제)」というようにも用いられます。
 昨年の韓国の流行語ですが、今もふつうに使われているようで、1つ前の記事でリンクを張ったKBSを批判したブログ記事(→コチラ)でもこの言葉が使われていました。

 で、意味はというと・・・。
 甲は甲乙の甲。商業上の契約書で、韓国でも日本同様当事者双方を通常単に「甲」「乙」と略称しますが、慣用的に相手側の「生殺与奪権」を握っている強者の側が「甲(갑.カプ)」、生きるために膝を屈しなければならない弱者の側が「乙(을.ウル)」とされています。書類上は甲乙関係ですが、実質的には上下関係、主従関係といったものです。
 この「甲」に属する者がその地位と力を利用していろんな場面で引き起こしているひどい行状(=갑질)のことを「甲の横暴」といいます。

 「甲乙関係」という言葉はすでに盧武鉉大統領の頃からあったそうですが、とくに「甲の横暴」が注目されたのは、昨年4~5月有力企業の関係者の「横暴」事件が相次いでメディアで大きく報道されてからです。
 それが次の3つの事件でした。

①大韓航空機内でのポスコ常務による女性乗務員への暴言・暴行事件
 2013年4月15日、仁川からロサンゼルスに向かう大韓航空機内ビジネスクラスで、ポスコエネルギー常務のA氏はラーメンを要求。ところが持ってきたラーメンが「塩辛い」等々クレームをつけて作り直しを何度も求めたり、「なぜラーメンを持ってこないのか」と雑誌で女性乗務員の目の上部分を殴ったり、・・・とあまりに非常識な言動の数々。着陸後、機長からの通報により出動したFBI要員が「入国後の拘束捜査」か「米国入国放棄後帰国」かの二者択一を迫った結果、A常務は数時間後の韓国行きの便で帰国した。
 ・・・ネットでは「ラーメン常務(라면 상무)」で通うになり、検索すると彼の画像(+ラーメン)までヒットします。当然ですが、こんなことでポストを外されるとは何とアホな・・・。

②プライムベーカリー会長がロッテホテルで駐車場担当支配人に対し暴言を吐くとともに財布で頬を叩いた事件
 4月24日ロッテホテルの駐車場で、会長の留めた車が他の車(国会議員の車等)の進入を妨げているため移動を要求したところ、会長は約15分間暴言を浴びせ続け、持っていた財布で3~4回、入っていたカードが10mくらい飛ぶほど強く支配人の頬を叩いた。
 ・・・プライムベーカリーは資本金5億3千万ウォンの中小企業ですが、伝統慶州パンや天安名物クルミ菓子を生産・販売してKTX等に納品している会社です。
 この事件が4月30日新聞で報じられると(→コチラ.韓国語)、「第二のラーメン事件か?」との反響をよび、ネチズンの非難が殺到して不買運動が始まり、90%を占める納品先のKORAIL(韓国鉄道公社)観光開発が同社製品の仕入れの一時停止を発表して、・・・と事態は拡大。ついには会長が廃業を宣言するに至りました。ネチズンの間では「廃業とは暴言よりひどい!」との声もありましたが・・・。
 その後どうなったか、私ヌルボ、ちょっと調べてみました。すると、今年2月の「ヘラルド経済」の記事(→コチラ(韓国語))に、同社は廃業せずこっそり営業を続け、資金難に遭いながらも現在も操業中だとか・・・。

③南陽乳業の営業社員が代理店の店主に<製品押し込み>(製品の購入強制)をした事件
 南陽乳業は、粉ミルク類50%、牛乳類25%、醗酵乳類32%のシェアを占める等、各種乳製品を生産する代表的な乳加工企業。この会社の営業社員が、販売代理店の店主に製品を買うことを強要する声が録音され、インターネットで公開されて不買運動が広がり、売り上げは35%下落、株価も急落。同社社長は、5月9日国民に対し謝罪した。(参照→「中央日報」(日本語版)。)
 ・・・この事件については、「ハンギョレ」(日本語版)でも5月7日以降継続して関連記事を載せています。5月8日の記事では、南陽乳業が本社次元で<製品押し込み>を指示していたこと、また7月9日の記事では、<押し込み>による売上が過去6年半で6,000億ウォンにも達していたことが伝えられています。
 その後、元代理店主が南陽乳業会社の「押し付け営業」による被害の補償を求めて訴訟を起こし、10月にソウル地裁で「被害全額(2086万ウォン)賠償」との判決が下されました。(→「東亜日報」(日本語版)。)
 ※この南陽乳業をめぐる問題については<レイバーネット>に諸情報が掲載されています。たとえば「南陽牛乳は悪くてソウル牛乳はいいのですか?」という記事(→コチラ)では傷んだ牛乳をめぐる製造元のソウル牛乳とのやりとりを紹介しつつ、代理店に責任を負わせようとする本社の姿勢を批判しています。(流通期限が迫った製品などを代理店に強制的に押しつけるという、南陽乳業と同様の構造があるようです。)
 ※この南陽乳業事件については、NHKでも報道されたそうです。(→コチラ参照。) 韓国社会のありようを象徴する問題と見たのか、日本にも相通じる問題と見たのか・・・。

 このようなことが次々と発生して、ネチズンたちだけでなく一般国民の間にも、「社会的地位の優越感に浸って他の人々を無視する「甲」の会社の社員の言動で会社自体の姿がよくわかる。その代価は必ず支払わなければ」という反応が噴出したのです。

 こうした声が高まる中、進歩性向の「京郷(キョンヒャン)新聞」は5月6日~6月17日<甲の横暴 乙の涙(갑의 횡포 을의 눈물)>と題した連載企画記事を掲載しました。
 これは各業界の「甲乙問題」の実態を具体的に取材した、なかなか力の入った連載でした。
 そこで取り上げられている「甲乙関係」は次のようなものです。

[甲] 大手百貨店 [乙] テナント
[甲] 大手のパンチェーン店本社 [乙] フランチャイズ店店長
[甲] 運輸会社(ex.CJ大韓通運) [乙] 所属宅配ドライバー
[甲] コンビニチェーン本社(ex.GS25) [乙] フランチャイズ店店長
[甲] 建設会社 [乙] 下請業者
[甲] TVショッピング会社 [乙] ベンダー
[甲] 総合酒類卸売業者(麹醇堂系) [乙] 販売代理店等
[甲] 銀行 [乙] 中小企業
[甲] 大手の乳業会社(南陽乳業) [乙] 販売代理店
[甲] 有力な外資系の産業用ソフトウェア製造会社 [乙] 小規模なソフトウェアの販売代理店
[甲] 有力テレビ局 [乙] 番組制作会社
[甲] (音楽の配信を扱う)音源流通社・通信社 [乙]ミュージシャン等々多くの音楽産業関係者


 ・・・私ヌルボ、これらに目を通して思ったのは、本社とフランチャイズ店をめぐる問題、大手企業と下請の間の問題等々、日本と共通するものがほとんどということ。(日本では、[甲]大型スーパーチェーンと[乙]納品業者というのもあるなー。たぶん韓国にも?)
 ただ、記事に書かれた具体的事例を見ると、日韓の商業上の慣行や「常識」の違いもあるようです。
 しかし、日本では「乙」から「甲」への接待やプレゼント等はどれくらいあるものなのか、ヌルボはその方面のことは全く疎いので、なんとも書きようがありません。
 また「甲」から「乙」へのいろんな押しつけの実態もよくわかりません。
 上記「京郷新聞」の連載記事中には、たとえば百貨店のテナントの化粧品会社社員が店内の掃除を百貨店側から命じられたり、宅配で原因不明の配達事故も無条件で宅配ドライバーに責任転嫁されるとか、さまざまな事例が紹介されていますが・・・。

 一応、このあたりは違うかも、と思ったのは韓国では日本に比べると「地位のある人はエラそうにふるまう」傾向が強いということ。上述の①や②の常務や会長のふるまいもその例では・・・。ずっと以前何かの本で、韓国では社長が朝早く出勤して掃除なんかしていたら馬鹿にされるということを読みました。

 もう1つは、日韓の「緻密さ」の違い。これも「京郷新聞」の記事(→コチラ)で紹介されている日韓のコンビニのフランチャイズ店加盟手続きの比較を見ればわかります。日本が説明・面接・先輩店長との話等を経て3~6ヵ月をかけて開店するのに対し、韓国はその多くを省略して2週間(!)~2ヵ月で開店するという早さ! 店主が十分な情報を持つことにくく、「甲」に有利な契約がなされる可能性も高いというわけです。
 また、この記事の見出しには「共生(공생)の意識なく、関連法律ばかり多い」とありますが、もしかしたら、この「共生」や、「共存共栄」といった理念の点にも差がある、かどうか・・・? これについてはさらに検証してみないと正確なところはわかりませんが・・・。
 しかしこれらのことは、もしかして「日本は韓国よりずっと(?)マシ」だとしても、そのことを胸を張って言えるようなものでは全然ありません。いうまでもないことですが。

 さて、上述のように昨年以来メディアを賑わした「甲の横暴」をめぐる諸問題ですが、前掲の今年2月の「ヘラルド経済」の記事(→コチラ)の記事によると、昨年いろいろ世論に叩かれた「甲」の各社にとっては、その間の売上高の減少は「通り過ぎる雨に過ぎず」、「甲」と「乙」という名称は変更しても根本は変わることなく今に至っているということです。

 以上、韓国での甲乙問題について相変わらず長々と書きました。
 例のセウォル号沈没事故も同様ですが、事件自体も、そこに至る経緯や報道&世論、事後のことも含めて、なんだかなー、やっぱりなーという感じです。

 また、以上のことをいろいろ調べていく中で、印象づけられたことの1つが「感情労働者」という言葉です。
 営業社員や各種のお客さん相手の労働者の場合、「お客様は神様」という原則(?)のため理不尽な目にあっても憤懣等を表情や行動に表すべからずとされる労働者のことで、たとえば今彼らのための心理的ケア等が必要だ、というようなことです。
 ※<レイバーネット>の関連記事→コチラ
 感情労働については近年日本でもいろいろ本も刊行されていて、正面から取り組むべき問題ではありますが、「営業スマイル」が得意な日本人と、感情を抑えることが必ずしも美徳とはされない韓国ではそれなりの「温度差」といったものがありそうです。(日本人は、商品に対する当然の苦情も言わない人が多いからなー。その点も韓国人とは違いますね。)

 さらに、この感情労働関連では、韓国では困り者の客のことを「손님(ソンニム.お客様)」ならぬ「손놈(ソンノム.客奴)」という新語もあり、オドロキの実例もいろいろあるのですが、それについてはまたいずれ、ということにします。
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