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歩くことが唯一の趣味ですから。

高尾山火渡り祭

2021-03-14 | Weblog
昨年の今ごろ緊急事態宣言でもないのにコロナで中止になった高尾山火渡り祭が今年は
緊急事態宣言まっただ中だから中止になるかどうかHPを注目していたら、どうもやる
みたいだから京王線に乗って見物しにきた。春になると日本のあちこちで火祭りがある。
昨年は奈良の東大寺へ疫病払いのお松明を見物にでかけた。今年は高尾山。



山伏が火の上を渡る。そのあと見物人たちが整理券をもらって火の上を渡る体験をする。
いつもは海外からツアーできた外国人が整理券をまとめて手に入れてしまうので日本人
がなかなか体験できないという。しかしコロナのおかげでインバウンドが消滅したから
今年は当日の午後ふらふら出かけても整理券が手に入った。



そんなつもりじゃなかったんだけど火渡りをすることになったから、山伏がどうやるか
ちゃんと見ておかねばなるまい。13時スタートの祭は、しかし行列が練り歩いたり経を
読んだり法螺貝を吹いたり武器を振り回したり、志納金を納めた人の名を読み上げたり
でなかなか火祭りにならない。帰りたくなってきた。



やっと火をつけるころには14時を回っている。どうやって燃やすのかと思ったら棒の先
に点した炎を松の葉か何かの下に通して燃え広がるのを待つ。あの下に木が組んであり、
志納金を納めた人の名を書いた札をくべる。どうやら一通り燃やした後で、火の勢いが
ずいぶん弱まってから上を渡るにちがいない。



煙がすごくて何も見えなくなった。やっぱり帰りたくなってきた。炎が燃え上がったら
今度はその上を歩いて渡りやすいように、一所懸命に鎮火活動に入る。燃やす時間より
鎮火に費やす時間のほうが倍ぐらい長かったように思う。



火の勢いを弱めながら、さらにお札を投じる。あれは志納金というほどではないけれど
いくらか納めて名前と年齢を書いた札をあずけると山伏があのように投げ込んでくれる。
灰になった上をふんづけて渡ろうという趣向だ。



だいぶ火の勢いが弱まったので、山伏が水をかけたり竿で木組みを崩したりして安全に
渡りやすいように整える。火渡りといっても、火があるのは端っこばかりで、人が歩く
道すじは灰しかない。シンプルなトリックだ。



さらにお経のようなものを読み上げて、できるだけ時間をかせぐ。そうこうするうちに
ほとんど炎の勢いがなくなった。そこで気合を入れて、いよいよ火渡り。



トトトトトトトッ! うん、大丈夫。あれなら誰でも火渡りできる。そこで順番を待ち、
自分も同じようにやって帰ってきた。


関連記事:  東大寺の修二会(お松明)
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