散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

足利

2013-04-20 | Weblog
「休日おでかけパス」というJR東日本の企画きっぷ(2,600円)を買った。東は土浦から西は小田原まで
鈍行列車に乗り放題。せっかくだから範囲ぎりぎりまで行って戻ってこようと思い、足利へ。


ソヲスカツ丼…くいものがかり…

足利学校で有名だけど、そういうのとは関係なく面白そうな町だな。とりあえず名所をひとまわりしたら、
町で面白いもの探して歩こう。


これが足利学校というところか…

創建については奈良時代の国学の遺制説、平安時代の小野篁説、鎌倉時代の足利義兼説などがあるという。
でも有名になったのは、上杉憲実が室町時代に書籍を寄進し、学校を再興してからだとか。


入学すると、こんなものをくれる


あっちがべんきょうするところか

べんきょうというのは儒教を学ぶことで、学舎にいく手前に孔子廟がでーんと建っている。中央に孔子像、
右に小野篁像、左に徳川家康の神位などを安置してある。江戸期に徳川家の保護を受け、さらに有名に
なったにちがいない。ちなみに閉校は明治5年。


でーんと立派な孔子廟……と安置された孔子坐像

そのすぐまえに、あの東郷平八郎が手ずから植えた月桂樹というのが生えているんだけど、どうもそれが
明治39年(ほぼ100年まえ)に植えたにしては、小さいような。


ひょろひょろ~ん

きっとちゃんとした理由があるに違いないから、詮索するのはやめて学び舎のほうへ。靴を脱いで上がる
まえに、宥座之器をみる。水がほどほどに入っているときは器が起きているけれど、空っぽになると傾くし、
いっぱいになるとひっくり返る……なるほど中庸の教えですか。


安土城にも描かれてたな

履き物を脱いで上がり込むと、いろんなものが置いてある中に、徳川家の将軍の代々の位牌が並べてある。
ずらーっと並んだのとは別に、東照大権現の家康の位牌が仏間にどーんと安置されている。


この順番で並んでいます


ほら、この通りケースに入って


そして大御所様は特別待遇

戦国時代にフランシスコ・ザビエルがやってきた当時の世界地図が飾ってあって、それを見ると日本って
つちのこみたいなかたちしてる。本州(?関東かもしれない)が太くて、あとは細い。


伊能忠敬って偉いんだな…

「都の大学(どこの寺だろう)のほかに、なお有名な大学が5つあって、その中の4つは都にほど近い
場所にあるという。それは、高野(金剛峰寺?)、根来寺、比叡山(延暦寺?)、近江(三井寺?)である。
しかし日本において最も有名で、最も大きな大学は、坂東(関東)にあって、都を去ること最も遠く、学生
の数も遥かに多いという」……誰に聞いたのか、ザビエルが鹿児島からヨーロッパに書き送った手紙に
足利学校がいちばんだって書いてある(から展示してある)。


筮竹と算木が置いてあった

そういうところだから、学問好きな家康が保護して、江戸時代を通じて将軍家に年筮(易で一年を占う)
を献上していたみたい。易は儒教だから。


風雷益が山火賁にゆく卦かな

足利学校はもともと源氏の祖の八幡太郎の子の義国とその子の義康(足利の祖)の邸宅のすぐご近所で、
位置関係はこんな感じ。


邸宅は尊氏の七代前の義兼がお寺にした


その寺も見にいく


堀があって武家の屋敷らしい


鑁阿寺(ばんなじ) ジェロム・レ・バンナに見せたい


堀の手前は土塁になってる…

さて、足利学校も鑁阿寺も見たし、そろそろ町をぶらぶら歩くか。なかなか目を引くもの、なんだろうって
思うものが多い。たとえば……


洋服やさんと珈琲店と占いを兼業


親切な案内表示


150m離れて検査


パン屋さんみたいなのに
「洋服のお直し致します」



レディースファッションでミエールは…


いい名前の踏切…


カタカナの国みたい

すっかり足利が好きになってしまった。栃木県にだんだん興味がでてきたので、機会があったら他の町にも
いきたい。北関東っていい……。
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