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プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★感動の落差(後編):1964東京五輪

2021-07-26 07:44:39 | 日記・エッセイ・コラム
 1964年東京オリンピックは、敗戦から復活を遂げた日本が、国際社会に復帰するシンボリックな大イベントで、熱狂的な国民の支持と期待に溢れていた。

 オリンピックに無関心な私でさえ、TV画面を通じて、活躍する日本選手を応援した。のめり込むことはなかったが、市川崑監督制作の記録映画を見て、東京大会の意義を自分なりに納得できた。

 一番、印象深かったのは、マラソン競技だった。ローマの石畳を裸足で走ったアベベが、シューズを履いて、東京の道路をひたすら走り続ける姿をカメラが追い続けた。見ているうちに、涙がこみあげてきた。

 また、代々木競技場のトラックに、2番手で姿を現した円谷が、ヒートリーとのデッドヒートの末、ゴール直前で抜かれ、銅メダルに終わったが、レース後の笑顔がさわやかだった。

 アスリート共通のひたむきさと雑念の無い清廉さが、見る者の感動を呼び起こす。薄っぺらなパフォーマンスでは、決して得られない。

★感動の落差(前編):2020東京五輪開幕

2021-07-25 08:11:49 | 日記・エッセイ・コラム
 開催か中止かで、最後まで混乱した東京オリンピック大会が始まった。

 開会式が近づくにつれて、東京都の感染者数が急増したのも皮肉だし、演出家やミュージシャンなどの辞任が相次いだのも、興ざめだった。

 やると決めたからには、断固として「すべて有観客」にすれば救われた。しかし、政府が下した判断は「無観客と有観客の混在」と、実に中途半端だったので、反対派につけ込まれた。

 政府自ら、「安全・安心でない」と表明したのと同じで、「新型コロナを克服して、世界に安全・安心の大会であることを発信、、、」のメッセージが、うつろに響く。

 本当の感動は、生の競技を見ないと伝わらない。感動とは、競技会場と選手、観客が一体となって醸し出す情緒であって、箱からは生まれない。

 今は、ひたすら、無事に閉会まで漕ぎついて欲しいと願うのみだ。

★長野県立美術館と東山魁夷館

2021-07-24 07:47:05 | 日記・エッセイ・コラム
 第一日目は、南木曽からバスで約30分の美肌の湯として知られる秘湯で、歩き疲れた体を休めた。

 翌日、浦島伝説が残る寝覚ノ床を見物し、長野に戻り善光寺で無事を謝し、新装なった長野県立美術館と東山魁夷館を見学した。

 東山魁夷は、横浜市生まれだが、18歳のときに木曽川沿いを旅行した時の印象が心に残り、以後、信州の風景を描く機会が増え、晩年、所蔵作品の多くを長野県に寄贈したのが魁夷館建設の経緯。

 一方、美術館は、「長野県信濃美術館」として開館以来、50数年を経て、今年4月に「長野県立美術館」と改称した。新装なった本館には、城山公園や国宝善光寺本堂を一望出来る場が設けられている。

 なお、前身の長野信濃美術館は、金沢市出身の谷口吉郎の実子吉生が設計したもので、長野と金沢の歴史的なつながりの深さを垣間見たような感慨を覚えた。

★中山道(馬籠~妻籠)を歩く

2021-07-23 06:00:41 | 日記・エッセイ・コラム
 北陸新幹線が開通して、金沢から長野まで「かがやき」を利用すれば、1時間5分と劇的に短縮された。

 新幹線開通前は、3時間以上かかったので、隔世の感がする。しかも、長野駅を起点にして、行動範囲が広がるので、年に数回、季節ごとの信州の風景と食を満喫している。

 さて、金沢7:49発の「かがやき504号」に乗り、長野で篠ノ井線に乗り継いで、中津川着が11:05。 駅前からバスに乗り、昼前に馬籠宿に着いた。

 以前なら、中津川周辺で一泊するところを、馬籠宿で昼食をとり、馬籠峠を越えて妻籠まで約7.3㎞の中山道を、その日のうちに歩くことが出来た。

 馬籠宿は、中山道屈指の名所なので、混雑していたが、マイカー組が殆どで、暑い季節に、険しい峠越えをするもの好きは多くない。

 すれ違う人がいないので、マスクを外したが、随所にある「熊除け鈴」の紐を忘れずに引き、古人の旅スタイルを回想しつつ、妻籠宿にたどり着いた。

★オレスタイルの旅行(後編):結果の善

2021-07-22 07:20:38 | 日記・エッセイ・コラム
 7月18日から、一泊二日の行程で、50年ぶりに中山道の馬籠宿から妻籠宿までを歩いた。

 私も妻も、2回目のワクチン接種を終え、周囲の人に感染させる心配が無くなったし、4連休前の今だからこそ、「安全・安心」な旅が出来るのだと、後ろめたさを断ち切った。

 躊躇したのも家を出るまでで、JR金沢駅に着いた頃には、はやる気持ちが勝った。私たち夫婦にとって、旅行とは、マジックのようなもので、ふさぎ込んでいた気持ちから瞬時に解放される。

 口論が絶えない二人だが、離婚もせずに、今年、金婚式を迎えることが出来るのも、共通の趣味「旅行」が一種の緩衝材の役割を果たしているからだと思う。(^_-)-☆
★GO TOキャンペーンの功罪(後編)
 私は、旅行好きなので、旅行代金が半額補助されれば利用するが、補助を当てにした旅行はしたくない。 そもそも旅行とは、「自分が行きたい時に、自分のお金で行く」もので、お金が無けれ......