プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●伊東は温泉と文学の町

2005-03-14 10:17:16 | 日記・エッセイ・コラム
EPSN00192005年3月9日。伊豆ぶらり旅の二日目の宿は伊東温泉。熱海の名前の前にいささか陰が薄い感じだが、伊豆の名湯として定評がある温泉だ。意外と知られていないのが、文学の町ということだ。市内を流れる松川遊歩道に沿って、木下杢太郎をはじめ伊東にゆかりのある文人達の碑が建っている。なぜか、我が金沢が生んだ文豪室生犀星の碑もあった。

 写真は、松川遊歩道沿いにある木造三階建ての建物(いなば館)で、古きよき時代を感じさせる風格が漂う。前を流れる松川で遊ぶ鯉や鴨と古色然とした町並みが妙な郷愁を誘う。風景に見とれていて(決して被写体ではない)、カメラを落としてしまい故障したようで、画面に光の筋が入ってくる。この生来の粗忽さはいつまでたっても治らないようだ。

 翌朝、もう一度、立派な建物を見たくて女房と松川遊歩道を海辺までジョギング。と言えば聞こえが良いが、前日予約しておいた店で干物を買い込むのが真の目的だった。店先の七輪でししゃもをご馳走になったあと宿に戻り、朝風呂で手足を伸ばし、朝食。まさに伊東温泉は、好奇心と食欲そしてお湯の欲求すべてを満たすのんびり旅のフィナーレにふさわしかった。