「弁護人」 スティーブ・マルティニ 講談社文庫
晩年のヘミングウエイ似の爺ちゃんが、冤罪で捕まる物語。
波瀾万丈、弁護士が大活躍。
ネタばれになるから物語は割愛。
しかしまあ。弁護人(原題 ジ・アタニー)とは...何てシンプルな題名。
特記しておきたい事柄ふたつ。
独房で弁護人と一緒に昼食を取りながら、裁判の証人リストの対策を練る。(下巻156頁)
さすが米国。日本だと面会室でなければ逢えないだろうし、午前中の風呂の時間だと抜かされたり、食事時間だと待たされたりと不便らしいぞ。
医師が独房に診察にくる。弁護人も同席。(下巻230頁)
これも不通に描写されている。日本だと願い出ても長期間またされて診察を受けられない、ろくな薬もない日本の監獄と大違いだ。なにしろ医療刑務所でもしもやけになるくらいだもの。