チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

ようこそ! チエちゃんの昭和めもりーずへ

はじめての方は「チエちゃん」のカテゴリからお読みいただくことを推奨しています。 もちろん、どこからお読みいただいてもかまいません。

第6話 おじいちゃんのオムライス

2006年11月03日 | チエちゃん
 チエちゃんのおじいちゃんは、日曜などのお休みになると時々、
 よし!今日はじいちゃんがオムライス作ってやっか?
と孫たちに聞きます。チエちゃんと弟のたかひろ君は、
 うん、作って!作って!
と目を輝かせます。

 玉ねぎをみじんぎり、魚肉ソーセージも細かく切ります。
これをフライパンで炒め、塩・コショウ。さらにご飯を加えて炒め、ケチャップで味をととのえ、チキンライスならぬソーセージライスの出来上がりです。
 フライパンをきれいにしてから、卵2個を割りほぐし、塩・コショウしてフライパンに流し入れます。半熟状態のときに、作っておいたソーセージライスを真中にのせます。
 そして、おじいちゃんが エイ!とフライパンを振れば、卵焼きがクルッとごはんを包み込んで ハイ!オムライスいっちょう上がり!
ケチャップをかけて完成です。(とんかつソースで代用のときもあった)

お母さんにもおばあちゃんにも、このオムライスは作れません。

おじいちゃんは昔、浅草で食堂を経営していました。
昔とったキネヅカです。

 おじいちゃんの得意料理はこのほか、チャーハン、玉子丼、カレー、冷し麺などがありました。
 カレーはお母さんも作ってくれたのですが、やっぱり、プロの味、おじいちゃんのカレーがおいしかった。あの頃は、インスタントカレールーなどなくて、カレー粉と小麦粉を炒めてルーを作っていました。寸胴鍋でたくさん作ってくれたものでした。

 ある時、チエちゃんのお友だち5~6人が遊びに来て、おじいちゃんは全員にこのオムライスを振る舞ってくれました。後に、クラス会などで、
あの時、チエちゃんのおじいちゃんが作ってくれたオムライス、おいしかったね。
と言われると、とっても誇らしい気持ちのチエちゃんなのでした。