チエちゃんの
おじいちゃんは、日曜などのお休みになると時々、
よし!今日はじいちゃんがオムライス作ってやっか?
と孫たちに聞きます。チエちゃんと弟のたかひろ君は、
うん、作って!作って!
と目を輝かせます。
玉ねぎをみじんぎり、魚肉ソーセージも細かく切ります。
これをフライパンで炒め、塩・コショウ。さらにご飯を加えて炒め、ケチャップで味をととのえ、チキンライスならぬソーセージライスの出来上がりです。
フライパンをきれいにしてから、卵2個を割りほぐし、塩・コショウしてフライパンに流し入れます。半熟状態のときに、作っておいたソーセージライスを真中にのせます。
そして、おじいちゃんが エイ!とフライパンを振れば、卵焼きがクルッとごはんを包み込んで ハイ!オムライスいっちょう上がり!
ケチャップをかけて完成です。(とんかつソースで代用のときもあった)
お母さんにもおばあちゃんにも、このオムライスは作れません。
おじいちゃんは昔、浅草で食堂を経営していました。
昔とったキネヅカです。
おじいちゃんの得意料理はこのほか、チャーハン、玉子丼、カレー、
冷し麺などがありました。
カレーはお母さんも作ってくれたのですが、やっぱり、プロの味、おじいちゃんのカレーがおいしかった。あの頃は、インスタントカレールーなどなくて、カレー粉と小麦粉を炒めてルーを作っていました。寸胴鍋でたくさん作ってくれたものでした。
ある時、チエちゃんのお友だち5~6人が遊びに来て、おじいちゃんは全員にこのオムライスを振る舞ってくれました。後に、クラス会などで、
あの時、チエちゃんのおじいちゃんが作ってくれたオムライス、おいしかったね。
と言われると、とっても誇らしい気持ちのチエちゃんなのでした。