今朝の５月７日、寒いさむい朝の我が家周辺。午前５時５０分の気温は１度。午後３時からは雪マークが
ついている天気予報。
連休れんきゅう・・と言われていた長期休日も終わった。それに合わせて今年の営業を３日から再開した
茶屋「べっこっこ」。
連休最後の日も終日、冷たい雨が１日降り続いた。気温も３～４度。それでも家族連れなどのお客さん
にご来訪いただいた。山奥に子供達の声が響き渡ることはなんとも言えない繁華街を感じる。
このわずか４日間でも懐かしい出会い、新しい出会いがあってとても楽しかった。ハウスの中でプラプラ
仕事をしていて、車が２～３台止まると私は手を休めてお客さんを出迎える。妻のお手伝いを含め、私の話し
にお付き合いをしていただいている。まだまだ形はヘンですがようやくソフトクリームも巻いて提供する
事もできるようになりました。今日巻いたのは２個でしたが・・。
「１８年ぶりにきました～」という札幌からのご家族ずれのお客さんがいました。浜頓別温泉「ウィング」に
貼ってある茶屋「べこっこ」のチラシを見て「まだやっているんだ～と思ってきました」と。１８年前に
初めて牛乳の製造販売を始めたときにテレビ取材が入っていて、そのインタビューに答えたことがある・・と
言う事でした。失礼な事に私達高齢にはすっかり記憶から抜けていましたが覚えてくれていて本当に
ありがたいことでしたし、チラシで再訪いただいた事らに心から感謝しまた。
こんな再出会いもあって私達は夕食時、妻とともに過ぎ去った過去を思い起こして見ました。
宗谷管内にもグリーンツーリズムという言葉がちらほら聞かれるようになった１９９０年代後半。行政機関も
推進のために大きな支援を行っていました。１９９９年、廃住宅を改造してファームイン（農家民宿）を
始めました。簡易宿所の許認可を取るのに苦労しました。酪農経営をやりながらであります。
２００３年に、飲食業の許認可をとり茶屋「べこっこ」を開業。
「牧場に来て、なせ牛乳が飲めないのか」というお客さんの声に何とか・・と思い、２００６年に
乳処理業の許認可を得て簡易牛乳加工施設を作った。
そして、「搾りたての牛乳です・・」と言って来訪者にだけ提供できるようになった。
「小川方式の乳処理」という事が、当時は保健所で言われるようになった。
その後も、ミルクジャムの製造販売などを手がけた。
２００１年の酪農教育ファーム認証制度が始まってすぐに「認証」をうけ子供達や家族ずれを牧場に
向かえ「食や命の大切さ」「搾乳体験」などなどを行うようになった。
前述した札幌からのお客さん。「まだやっていたんだ・・・」と言う思いは私達にとってはうれしくも
ありとても感謝にたえない言葉でした。
それは・・・多忙な酪農経営をやりながらの活動。利益なんて何もない。生活費の役になんて何一つなら
ない、むしろ出費がかさむ。売り上げだってほんのわずか。しかも５月～９月」までの期間のみ。
グリーンツーリズムの言葉を受けて興味を持ってファームインを始めてから２５年が経過しょうとしています。
「生活費の役に立たないのに続けているのですか」との問いの私達の口癖は
「私達の本業は酪農経営です」と。
そして・・私達は言い続けてきました私達の利益は「人達との出会いであり交流であり、酪農経営と生活の楽し
さを伝えることなんです」と。
雨の降る中２～３歳のことも立ちが茶屋の緑の大地の中で「きゃ～きゃ～」言いながら走り回ってくれる。
私達にとっては素晴らしい光景です。
「１８年ぶりの再会」が思いおこさせてくれた私達の今。
そのご家族のお嬢さんは森崎博之さんファンだという。その為か私の酪農経営を卒業していたことは
知っていました。それでも私達のこうした取り組みを続けていたことにおどろいていたのかも・・。
「利益にならなくとも・・生活費たしにならなくとも・・・」そんな中で私達の本業は酪農経営です・・と
言ってきました。
酪農経営を卒業したいま、それに変わる言葉として、いま言うとしたら「私達の本業は年金暮らしで
すから」とこたえるでしよう～。
それでも私達は続けていくでしょう。「茶屋べこっこ」のメニューの中に「食や命の大切さを伝える
講話。小学生以上お一人５００円」というのがあります。
酪農経営を５２年間続けてきた私達ですから語れるメニューなのかも知れません。
（長い日記になってしまいました。すいませんです）
