昨日は弾丸日帰りツアーを挙行。
朝起きて「ん~~~~、行くか、行かへんか」と思っていたが、「考えとぉなら、もう行こっ!」と。
それで発生する諸般の差障りは後で考えよう。ウチの家風は「イケイケドンドン」であるしな。Go~~~。
2時間ちょっとで大阪に立つ。
目的は演奏会。『関西大学OB交響楽団演奏会』である。ホールはザ・シンフォニーホール。バイトで何度も来ていたし、最後の演奏会は此処だったので懐かしい。
かつて所属していた母校オーケストラのOBで構成されているオケ。メンバーは卒業したてから80歳を越える方々まで。
我々世代も多数参加していて舞台上の見知った顔を見つけると素直に嬉しい。
パンフレットには佐渡先生も。バーンスタインの元へ行く直前の写真。
演目は、ベートーベン『交響曲5番』、チャイコフスキー『交響曲5番』。(以下それぞれ、べー5、チャイ5)
5番縛りやねぇ……。
実はアマチュアのオケを聴く事自体が久し振り。10数年ぶり故の発見も多かった。
まずは、聞く側としては良い部分のピックアップが随分出来る事。特に低弦は顕著。流石にキャリアの長い方々ばかりなので学生オケよりも音が確立する。
ベー5は「音を置きにいく」感じで始まったけれど、曲が進むにつれて全体が動き始める。
3楽章の終わり近くでアルトトロンボーンが楽器に息を吹き込み始めたのを見て緊張する。しっかり流れは出来ているので、あとは輝かしいHigh-Cに飛び込むだけだ。当たると目立たず、外れると目立つ音。うん、バッチリ。
最終章のベー5独特の冗長さを感じなかったのは、知り合いが多いからかも。1st・2ndバイオリンの後ろのプルトに目が行く。やっぱりバリバリやな。
ベースのピッチに安心感。和音構造が単純なだけにこれは貢献度大。
チャイ5の2楽章の冒頭は、低弦から順番に重なるフレーズに安定と厚みがあった。音が増えても雑にならず、へたらない。
その上に乗るホルンのソロ。ステキ。現役の時のソリストを思う。
反面、3楽章の管楽器の弱音での短フレーズのソロリレーにはスリルが……。4楽章へアタッカで入りそうな前のめりな決然とした和音と残響。クライマックスへの期待と同時に、「もっと聴いていたいけど、これで最終楽章」という寂しさも。感慨深いがティンパニーのクレッシェンド以降に全体の熱量が上がるのを感じる。一体感というところか。演奏者は限界との勝負ですが。
演奏者側を想像すると色々な難しさを思う。仕事、家庭との兼ね合い。練習時間とスキル維持の問題。練習場所、体力……。これ以外にもあるだろう。
実際、自分は出来ないので完全に手を引いている訳だし。
その個人が集まると状況は更に複雑。そういう甘いも酸いも……花も嵐も踏み越えての演奏会。
皆様、お疲れ様でした。
ホワイエには見知った顔も多数あって、先輩後輩、同級生……それぞれ短くもご挨拶。
それにしても東京日帰りとか、イタリアから……とか、皆さん流石ですわ。
で、帰路。
電車に乗っている間に色々と考える。テーマは『表現と技術の在り方』。
普段は、ガチンコ勝負な場面が多いので、久し振りにアマチュアの良さに触れてちょっと視野を取り戻した部分もある。
近況報告的な呑む同窓会では思わなかっただろう事。
結果として、弾丸日帰りツアーは良かった。
あと、大阪駅周辺って変わり過ぎ!
さぁ、仕事しよ。
今日はチャイコでぶっ飛ばすぜ! イケイケドンドン!
(クリックで拡大)
(クリックで拡大)