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私の愛聴盤(第191回)

2024-05-19 | 私の愛聴盤
第191回はバック・クレイトンのブロー・ザ・ブルースです。

「Buck & Buddy Blow the Blues」 SWINGVILLE SVLP 2030
  
1. Rompin' at Red Bank
2. Blue Creek
3. A Swinging Doll
4. Dallas Delight
5. Don't Mind if I do
6. Blue Breeze
7. Blue Ebony
Buck Clayton (tp) Buddy Tate (ts, cl) Sir Charles Thompson (p)
Gene Ray (b) Gus Johnson (ds)
録音 1961年9月15日

ジャズではお馴染みの12小節のブルースを集めた7曲で、演奏はカウント・ベイシー・スモール・バンドのような雰囲気を持っており、スイングとモダンを足して割ったような演奏集です。

1曲目の「Rompin' at Red Bank」は、サー・チャールス・トンプソンを中心としたピアノ・トリオによる長い演奏を経て、バック・クレイトンのスイング・スタイルのトランペットが続きますが、その後ろではバディ・テイトがリフで相槌を入れており、続いてのバディ・テイトのサックス・ソロにおいては、反対にクレイトンがリフでサポートに回っており、この間のリズム陣は正にベイシー・スタイルのスイング感を持って演奏をプッシュしています。

「 A Swinging Doll」はジャンプ曲で、バディ・テイトのブロー気味のテナーが、また「Dallas Delight」のテーマ部は、2管による変わった音作りをしていますが、ソロに入るとバック・クレイトンが中心となって演奏が進行しますが、この2曲のリズムは完全にベイシー・スタイルそのものです。
「Don't Mind if I do」もA面の最初の演奏と同様にチャールス・トンプソンのロング・ソロを経て、バディ・テイトが満を期してコールマン・ホーキンス張りのブロー・テナーで迫力あるソロを披露しており、続くクレイトンは対照的にシンプルな音で淡々とプレイしていますが、後半になって2人の掛け合いになると演奏が熱くなっていくのが分かります。

ブルース曲に相応しい「BLUE・・」とタイトルされた曲が3曲入っており、「Blue Creek」はゆったりしたテンポにおいて、バディ・テイトがクラリネットでブルージーな演奏を披露し、その雰囲気を持ったままバック・クレイトンとチャールス・トンプソンがそれぞれ神妙なプレイを披露しています。
また「Blue Breeze」は、対照的にミディアム・テンポによる軽快な演奏となっており、「Blue Ebony」においては、トランペットとテナーが絡み合いながらテーマを演奏した後、絶妙なテナーとミュートを付けたクレイトンのラッパの落ち着いた雰囲気のソロが味わえます。

全7曲はそれぞれが曲ごとに特徴を持っており、飽きずに聞き込めるアルバムとなっています。

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