あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ミシェル・ルグランの訃報によせて

2019-01-27 | JAZZ
1月26日にミシェル・ルグランが亡くなったとの報道がありました。
ご冥福をお祈りします。
多くの映画音楽を手掛けた作曲家として著名なミシェル・ルグランは、ジャズ・ピアニストとしてのアルバムも何枚かあります。彼のリーダー・アルバムはそう多くはありませんが、手元にあるルグラン・ジャズを取り上げました。
まずはレコードに記録されているライブ盤、
「AT SHELLY′S MANNE HOLE」 VERVE V6-8760
  
1. THE GRAND BROWN MAN
2. A TIME FOR LOVE
3. RAY′S RIFF
4. WATCH WHAT HAPPENS
5. MY FUNNY VALENTINE
6. ANOTHER BLUES
7. WILLOW WEEP FOR ME
8. LOS GATOS
MICHEL LEGRAND(p) RAY BROWN(b) SHELLY MANNE(ds)
録音 1968年9月5日
これは35歳のルグランが、米国のベテラン奏者の2人を従えてハリウッドのシェリーズマン・ホールで行ったもので、自作曲「WATCH WHAT HAPPENS」を始め、3者のクレジットによる4曲、それにスタンダードの「MY FUNNY VALENTINE」や「WILLOW WEEP FOR ME」など、多彩なプログラムとなっています。
1曲目の「THE GRAND BROWN MAN」は、ブラウンとマンの名前が入っていることから即興的に作られたものと思われ、ルグランのフリー・リズムによるソロからスタートし、トリオ演奏に入ってアップテンポとなりますが、後半でのレイ・ブラウンのロング・ソロが魅力的な1曲です。
また、出だしのベース・ソロがテンポを決める「RAY′S RIFF」や「WILLOW WEEP FOR ME」においても、終始ブラウンが主役を務めています。
B面1曲目の「MY FUNNY VALENTINE」は、ブラウンのベース・ソロで1コーラスが演奏された後、2コーラス目はベースをバックにルグランのスキャットとのデュオという洒落た展開になり、3コーラス目はピアノ・トリオを経て再びスキャットへ戻るという変化を付けた構成が面白いです。
最終曲の「LOS GATOS」はカリフォルニア州の北部にある都市の名前でもありますが、裏解説によると、この曲はスペイン語の猫「THE CATS」のことだそうで、クロージングに相応しく、曲は3人のインタープレイ的演奏となっています。
全体を通して、ミシェル・ルグランは少し弾きすぎの印象がありますが、米国上陸に合わせて若さを生かしたはつらつとしたプレイが楽しめます。
また、レイ・ブラウンの出番が多く、全ての曲において彼が主導権を握っていることが分かります。

もう1枚は過去に紹介している「LIVE AT JIMMY′S」からのもので、1973年12月のニューヨーク録音です。
 

最後は1991年6月、パリ録音のオリジナル集「PARISIAN BLUE」のCD

発売当時、サラッと聞き流しただけでそのままラックの隅にしまい込んでいました。
これを機会に再び聴いてみましたが、美しい映画音楽の数々を、ポピュラー音楽として聴く1枚の様です。
ジャズというカテゴリーで選曲するならば、マイルス・デイビスのオール・ブルースに似たリフの「GOLDEN SUN」と「PARISIAN BLUE」の2曲、それにビル・エバンスが取り上げている「YOU MUST BELIEVE IN SPRING」と「I WILL SAY GOOODBYE」の4曲になると思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする