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1冊の新書から

2015-02-07 | 演歌・ポップス
昨年秋に発売された新潮新書の単行本の1冊
片岡義男「歌謡曲が聴こえる」の中に、「ジャズを歌ったLPが少なくとも二枚はある」という一節があり、これを取り上げてみました。

まずはその本の一部分を・・・
     

ここに登場するジャズ歌手の名は、松尾和子
     

残念ながら、この本では露払いとなってしまった秋吉敏子の「魅惑のジャズ」(1963年録音)
先日、ある店にオリジナルの中古盤がありましたが、コンデションBで、24,000円(税別)の値段が付いていました。
一時より安くなりましたが、この手のレコードは大抵これ位の値がついています。
この辺りは、ノイズも出ないCDで聴くしかありません。


このアルバム、ちょっと解説すると、
メンバーは、秋吉のピアノ・トリオで3曲、それに当時夫であったチャーリー・マリアーノ(as)が加わり、
さらに宮沢昭(ts,fl)と、福原彰(tp)の2人のアキラさんが数曲で参加し、スタンダードや映画音楽を演奏している軽快なジャズ・レコード(CD)です。
が、全12曲の中になぜか吉田正が作曲した「再会」が含まれています。
彼女は、これをピアノ・トリオで原曲に倣い3拍子で演っていますが、そこはジャズ、単にオリジナルのコードは使っていません。
しかしジャズ・アルバムに、なぜ異質なこの曲が含まれていたのか、今まで不思議に思っていました。

その答えは、片岡さんの文章の中にヒントがありました。
『松尾和子のステレオ・ハイライト(LP)が、1960年代の東京の喫茶店やバーの必需品だった・・・』 と、
これから推測し、「魅惑のジャズ」の制作関係者が、1960年に初録音されヒットしていた「再会」も入れようと、仕組んだものと考えられます。
彼女も良く承知したものだと思いますが。


さてさて、この本に登場する松尾和子のアルバム、
本の中では「再会」と「熱海ブルース」について色々語っていますが、実は私も数年前、コンディションの良いものを1,500円で購入していました。

「松尾和子 ステレオ ハイライト」 VIVTOR SJV 9 (1964年発売)
   
初期のステレオ録音で、彼女の初々しい歌声が聴けます。

そして「熱海ブルース」は、フランク永井も歌っています。
但し、オリジナルは4番まであるのですが、こちらは3番までしかありません。

「熱海ブルース」 VICTOR SV-253
作詞 佐伯孝夫 作曲 塙 六郎 編曲 寺岡真三 (1965年発売)
  

この曲は、4番まで歌わないとこの作詞者の意図が理解できないと思うのですが、その辺についても片岡さんが解説しています。

コメント
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